JP2715329B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2715329B2 JP2018948A JP1894890A JP2715329B2 JP 2715329 B2 JP2715329 B2 JP 2715329B2 JP 2018948 A JP2018948 A JP 2018948A JP 1894890 A JP1894890 A JP 1894890A JP 2715329 B2 JP2715329 B2 JP 2715329B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは静電特性及
び耐湿性に優れた電子写真感光体に関する。特にCPC感
光体として性能の優れたものに関する。
(従来の技術) 電子写真感光体は、所定の特性を得るため、あるいは
適用される電子写真プロセスの種類に応じて、種々の構
成をとる。
電子写真感光体の代表的なものとして、支持体上に光
導電層が形成されている感光体及び表面に絶縁層を備え
た感光体があり、広く用いられている。
支持体と少なくとも1つの光導電層から構成される感
光体は、最も一般的な電子写真プロセスによる、即ち帯
電、画像露光及び現像、更に必要に応じて転写による画
像形成に用いられる。
更には、ダイレクト製版用のオフセット原版として電
子写真感光体を用いる方法が広く実用されている。特に
近年、ダイレクト電子写真平版は数百枚から数千枚程度
の印刷枚数で高画質の印刷物を印刷する方式として重要
となってきている。
電子写真感光体の光導電層を形成するために使用する
結合樹脂は、それ自体の成膜性および光導電性粉体の結
着樹脂への分散能力が優れるとともに、形成された記録
体層の基材に対する接着性が良好であり、しかも記録体
層の光導電層は帯電能力に優れ、暗減衰が小さく、光減
衰が大きく、前露光疲労が少なく、且つ、撮像時の湿度
の変化によってこれら特性を安定に保持していることが
必要である等の静電特性および優れた撮像性を具備する
必要がある。
更に、電子写真感光体を用いた平版印刷用原版の研究
が鋭意行なわれており、電子写真感光体としての静電特
性と印刷原版としての印刷特性を両立させた光導電層用
の結着樹脂が必要である。
しかしながら従来公知の結着樹脂には、特に帯電性、
暗電荷保持性、光感度の如き静電特性、光導電層の平滑
性等に多くの問題があった。
これらの問題を解決するために、結着樹脂として、酸
性基を重合体の側鎖にランダムに含有する重量平均分子
量103〜104の樹脂を用いる技術及び酸性基を重合体主鎖
の末端に含有する重量平均分子量103〜5×105の樹脂を
用いる技術が特開昭63−217354号及び特開昭64−70761
号にそれぞれ開示されており、これにより光導電層の平
滑性及び静電特性が良好となり、しかも地汚れのない画
質が得られることが記載されている。
また、結着樹脂として、酸性基を共重合体の側鎖に含
有し、又は、重合体主鎖の末端に結合し、且つ熱及び/
又は光硬化性官能基を含有する重合成分を含有する樹脂
を用いる技術が特開平1−100554号、特願昭63−39690
号に、酸性基を共重合体の側鎖に含有し、又は重合体主
鎖の末端に結合する樹脂を架橋剤と併用する技術が特開
平1−102573号、特願昭63−39691号にそれぞれ開示さ
れ、更に該低分子量体(重量平均分子量103〜104)を高
分子量(重量平均分子量104以上)の樹脂と組合せて用
いる技術が特開昭64−564号、同63−220149号、同63−2
20140号、特願昭62−273547号、特開平1−116643号及
び特開平1−169455号に、かかる低分子量体を熱及び/
又は光硬化性樹脂と組合せて用いる技術が特開平1−21
1766号及び特願昭63−26561号にそれぞれ開示されてい
る。これらの技術により、側鎖又は末端に酸性基を含有
する樹脂を用いたことによる上記特性を阻害せずにさら
に光導電層の膜強度を充分ならしめ、機械的強度が増大
されることが記載されている。
(発明が解決しようとする課題) 通常、電子写真感光体の静電特性の評価として、表面
電位が1/2又は1/10に減衰するまでの時間に対応する露
光量からそれぞれ求められるE1/2及びE1/10の値が取り
扱われ、この両者の値は実際の撮像性において原画の再
現性に対応するものとして重要である。即ち、このE1/2
とE1/10の値が小さく、かつ差が小さい程、ボケのない
鮮明な複写画像を再現できる。さらに、E1/10の値が小
さい程これを満足するのが一般的である。
これに加えて、撮像時に問題となるのは、露光後の露
光部(即ち非画像部)の電位の残留の程度であり、この
残留電位が大きいと撮像時に複写画像の非画像部の地カ
ブリとなって現われる。
これに対応する静電特性として、E1/100の値が重要で
あり、これが小さい程、優良な撮像性を示すことにな
る。
特に近年の半導体レーザー光スキャニング露光方式で
は、該レーザー光の出力に制約があることから、従来の
帯電性(V10)、暗減衰保持率(D.R.R.)、E1/10の評価
に加えて、E1/100の値が重要なこととなってきた。
しかしながら、上記の公知技術において、低分子量の
酸性基含有樹脂に高分子量の樹脂あるいは熱及び/又は
光硬化樹脂等を組合せて用いた場合には、上記のV10
D.R.R.及びE1/10については実際上満足できるレベルに
到達できるが、環境が変動したり、低出力のレーザー光
を使用したりする場合に、得られるE1/100の値が十分に
満足できる領域になく、複写画像の地カブリの発生を引
き起こすという問題のあることが判明した。
本発明は、以上の様な従来の電子写真感光体の有する
課題を改良するものである。
本発明の目的は、複写画像形成時の環境が低温低湿あ
るいは高温高湿の如く変動した場合でも、安定して良好
な静電特性を維持し、鮮明で良質な画像を有する電子写
真感光体を提供することである。
本発明の他の目的は、静電特性に優れ且つ環境依存性
の小さいCPC電子写真感光体を提供することである。
本発明の他の目的は、半導体レーザー光を用いたスキ
ャニング露光方式に有効な電子写真感光体を提供するこ
とである。
本発明の他の目的は、電子写真式平版印刷原版とし
て、印刷物に地汚れの発生が見られず、且つ貼り込み跡
が生じない平版印刷原版を提供することである。
(課題を解決するための手段) 上記目的は、無機光導電体及び結着樹脂を少なくとも
含有する光導電層を有する電子写真感光体において、該
結着樹脂が、下記で表わされる結着樹脂〔A〕の少なく
とも1種及び結着樹脂〔B〕の少なくとも1種を含有す
る事を特徴とする電子写真感光体により達成されること
が見出された。
結着樹脂〔A〕: 1×103〜2×104の重量平均分子量を有し、下記一般
式(I)で示される重合成分を30重量%以上含有し、且
つ重合体主鎖の片末端に−PO3H2基、−SO3H基、−COOH
基、−OH基、 {Rは炭化水素又は−OR′基(R′は炭化水素基を示
す)を示す}及び環状酸無水物含有基から選択される少
なくとも1種の酸性基を結合して成る樹脂。
一般式(I) 〔式(I)中、a1、a2は各々、水素原子、ハロゲン原
子、シアノ基又は炭化水素基を表わす。R1は炭化水素基
を表わす。〕 結着樹脂〔B〕: −PO3H2基、−COOH基、−SO3H基、フェノール性OH
基、 {Rは炭化水素基又は−OR′基(R′は炭化水素基)を
示す}及び環状酸無水物含有基から選択される少なくと
も1つの酸性基を含有する重合体成分を少なくとも1種
含有するAブロックと、下記一般式(II)で示される重
合体成分を少なくとも含有するBブロックとから構成さ
れるA・Bブロック共重合のBブロックの重合体主鎖の
末端に重合性二重結合基を結合して成る重量平均分子量
1×103〜2×104の一官能性マクロモノマー(M)を少
なくとも1種共重合成分として含有して成る重量平均分
子量3×104〜1×106のグラフト型共重合体。
一般式(II) 〔式(II)中、b1及びb2は各々水素原子、ハロゲン原
子、シアノ基又は炭化水素基を表わす。X1は−COO−、
−OCO−、 (l1,l2は1〜3の整数を表わす)、−O−、−SO
2−、−CO−、 −CONHCOO−、−CONHCONH−又は を表わす。(ここでR23は水素原子又は炭化水素基を表
わす)。
R21は、炭化水素基を表わす。但し、X1を表わす場合、R21は水素原子、又は炭化水素基を表わ
す。〕 即ち、本発明に供される結着樹脂は、特定の繰り返し
単位の重合体成分と重合体主鎖の片末端に酸性基(以下
本明細書中では特にことわらない限り酸性基の語の中に
環状酸無水物含有基も含むものとする)を結合して成る
低分子量の樹脂〔A〕と、上記した特定の酸性基含有成
分を含有するAブロックと上記の式(II)で示される重
合体成分を含有するBブロックとのAB型共重合体のBブ
ロックの重合体主鎖末端に重合性二重結合基を結合して
成る一官能性マクロモノマー(M)を共重合体成分とし
て少なくとも1種含有するグラフト型共重合体から成る
高分子量の樹脂〔B〕とから少なくとも構成される。
更には、低分子量の樹脂〔A〕としては、下記一般式
(Ia)及び一般式(Ib)で示される。2位に、及び/又
は2位と6位に特定の置換基を有するベンゼン環又は無
置換のナフタレン環を含有する特定の置換基をもつメタ
クリレート成分を含有する、末端に酸性基を結合した樹
脂〔A〕(以降、この低分子量体を特に樹脂〔A′〕と
する)であることが好ましい。
一般式(Ia) 一般式(Ib) 〔式〔Ia〕および〔Ib〕中、A1及びA2は互いに独立に各
々水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、塩素原子、臭
素原子、−COD1又は−COOD2(D1及びD2は各々炭素数1
〜10の炭化水素基を示す)を表わす。但し、A1とA2が共
に水素原子を表わすことはない。
B1及びB2は各々−COO−とベンゼン環を結合する、単
結合又は連結原子数1〜4個の連結基を表わす。〕 更に、高分子量の樹脂〔B〕としては、上記のマクロ
モノマー(M)のうちの少なくとも1種を含み、且つ下
記一般式(III)で表わされる重合体成分を含有して成
るグラフト型共重合体であることが好ましい。
一般式(III) 〔式(III)中、b3、b4、X2及びR22は式(II)のb1
b2、X1及びR21とそれぞれ同様の内容を表わす。〕 本発明では、特定の共重合成分と含有する末端に酸性
基を結合した低分子量の樹脂〔A〕は、樹脂中に含有さ
れる酸性基が無機光導電体の化学量論的な欠陥に吸着
し、且つ低分子量体であることから、光導電体の表面の
被覆性を向上させることで光導電体のトラップを補償す
ると共に湿度特性を飛躍的に向上させる一方、光導電体
の分散が充分に行なわれ、凝集を抑制する。そして樹脂
〔B〕は、樹脂〔A〕を用いたことによる電子写真特性
の高性能を全く阻害せずに、樹脂〔A〕のみでは不充分
な光導電層の機械的強度を充分ならしめるとともに前記
の如き環境が変動したり、低出力のレーザー光を用いた
りした場合でも十分に良好な撮像性を得ることができる
ことが判った。
本発明によれば、無機光導電体の結着樹脂として、樹
脂〔A〕と樹脂〔B〕を各々樹脂の重量平均分子量並び
に樹脂中の酸性基の含有量及び結合位置を特定化するこ
とで、無機光導電体と樹脂との相互作用の強さを適度に
変えることができたことによると推定される。即ち、相
互作用のより強い樹脂〔A〕が選択的に無機光導電体に
適切に吸着し、一方で樹脂〔A〕に比べて相互作用の弱
い樹脂〔B〕においては、樹脂中の重合体の主鎖に対し
て特定の位置に結合した酸性基が電子写真特性を疎外し
ない程度に無機光導電体とゆるやかに相互作用し、且つ
樹脂〔B〕間においては長い分子鎖長及びグラフト部鎖
長の分子鎖同志が相互作用をすることで、上記した如く
電子写真特性及び膜の機械的強度をともに著しく向上さ
せることができたと推定される。
また、樹脂〔A′〕を用いると樹脂〔A〕の場合より
も、より一層電子写真特性(特にV10,D.R.R,E1/10)の
向上が達成できる。
この事の理由は不明であるが、1つの理由として、メ
タクリレートのエステル成分である、オルト位に置換基
を有する平面性のベンゼン環、又はナフタレン環の効果
により、膜中の酸化亜鉛界面でのこれらのポリマー分子
鎖の配列が適切に行なわれることによるものと考えられ
る。
また、本発明では、光導電体表面の平滑性が滑らかと
なる。電子写真式平版印刷原版として光導電層表面の平
滑性の粗い感光体を用いると、光導電体である無機粒子
と結着樹脂の分散状態が適切でなく、凝集物が存在する
状態で光導電層が形成されるため、不感脂化処理液によ
る不感脂化処理をしても非画像部の親水化が均一に充分
に行なわれず、印刷時に印刷インキの付着を引き起こ
し、結果として印刷物の非画像部の地汚れを生じていま
う。
本発明の樹脂を用いた場合に無機光導電体と結着樹脂
の吸着・被覆の相互作用が適切に行なわれ、且つ光導電
層の膜強度が保持されるものである。
樹脂〔A〕において、重量平均分子量は1×103〜2
×104、好ましくは3×103〜1×104、式(I)の繰り
返し単位に相当する共重合成分の存在割合は30重量%以
上、好ましくは50〜97重量%、主鎖末端に結合する酸性
基の存在割合は0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量
%である。
樹脂〔A′〕における、式(Ia)及び/又は(Ib)の
繰り返し単位に相当するメタクリレートの共重合成分の
存在割合は、30重量%以上、好ましくは50〜97重量%、
重合体主鎖の末端に結合する酸性基の存在割合は樹脂
〔A′〕100重量部に対して0.5〜15重量%、好ましくは
1〜10重量%である。
樹脂〔A〕のガラス転移点は好ましくは−20℃〜110
℃、より好ましくは−10℃〜90℃である。
一方、樹脂〔B〕の重量平均分子量3×104〜1×1
06、好ましくは5×104〜5×105である。
樹脂〔B〕のガラス転移点は、好ましくは0°〜110
℃、より好ましくは、20°〜90℃である。
結着樹脂〔A〕の分子量が1×103より小さくなる
と、皮膜形成能が低下し充分な膜強度が保てず、一方分
子量が2×104より大きくなると本発明の樹脂であって
も近赤外〜赤外光分光増減色素を用いた感光体において
高温・高湿・低温・低湿の過酷な条件下での電子写真特
性(暗減衰保持率及び光感度E1/10)の変動が多少大き
くなり、安定した複写画像が得られるという本発明の効
果が薄れてしまう。
結着樹脂〔A〕における酸性基含有量が0.5重量%よ
り少ないと、初期電位が低くて充分な画像濃度を得るこ
とができない。一方該酸性基含有量が15重量%よりも多
いと、いかに低分子量体といえども分散性が低下し、膜
平滑度及び電子写真特性の高湿特性が低下し、更にオフ
セットマスターとして用いるときに地汚れが増大する。
又、結着樹脂〔B〕の分子量が3×104より小さくな
ると、膜強度が充分に保てず、一方分子量が1×106
り大きくなると、分散性が低下し膜平滑度が劣下し、複
写画像の画質(特に、細線・文字の再現性が悪くなる)
が悪化し、更にオフセットマスターとして用いる時に地
汚れが著しくなってしまう。
又結着樹脂〔B〕におけるマクロモノマー含有量が1
重量%より少ないと電子写真特性(特に暗減衰率、光感
度)が低下し、又環境条件での電子写真特性の変動が特
に近赤外〜赤外光分光増感色素との組み合わせにおい
て、大きくなる。これはグラフト部となるマクロモノマ
ーが微かとなることで結果として従来のホモポリマーあ
るいはランダム共重合体と殆んど同じ組成になってしま
うことによると考えられる。
一方マクロモノマーの含有量が40重量%を越えると、
他の共重合成分に相当する単量体と本発明に従うマクロ
モノマーとの共重合性が充分でなくなり、結着樹脂とし
て用いても充分な電子写真特性が得られなくなってしま
う。
次に本発明に供される結着樹脂〔A〕及び結着樹脂
〔B〕の詳細について説明する。
本発明の樹脂〔A〕は、式(I)で示される繰り返し
単位を少なくとも1種重合成分として含有する。
一般式(I)において、a1およびa2は、好ましくは水
素原子、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子)、
シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基(例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、−COO−R2
又は炭化水素を介したCOOR2(R2は、水素原子又は炭素
数1〜18のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、
脂環式基またはアリール基を表わし、これらは置換され
ていてもよく、具体的には、下記R1について説明したも
のと同様の内容を表わす)を表わす。
上記炭化水素を介した−COO−R2基における炭化水素
としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が
挙げられる。
R1は、炭素数1〜18の置換されていてもよいアルキル
基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、
ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、2−クロ
ロエチル基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチル
基、2−ヒドロキシエチル基、2−メトキシエチル基、
2−エトキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基
等)、炭素数2〜18の置換されていてもよいアルケニル
基(例えばビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブ
テニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基
等)、炭素数7〜12の置換されていてもよいアラルキル
基(例えばベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル
基、2−ナフチルエチル基、メトキシベンジル基、エト
キシベンジル基、メチルベンジル基等)、炭素数5〜8
の置換されていてもよいシクロアルキル基(例えばシク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基
等)、置換されていもよいアリール基(例えばフェニル
基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、
メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フロロフェ
ニル基、ジフロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロ
ロフェニル基、ジクロロフェニル基、ヨードフェニル
基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカルボニ
ルフェニル基、シアノフェニル基、ニトロフェニル基
等)等が挙げられる。
更に、好ましくは一般式(I)の繰り返し単位に相当
する共重合体成分が、一般式(Ia)及び/又は(Ib)で
示される特定のアリール基を含有するメタクリレート成
分で表わされる(樹脂〔A′〕)。
一般式(Ia) 一般式(Ib) 式(Ia)において、好ましいA1及びA2として、それぞ
れ、水素原子、塩素原子及び臭素原子のほかに、好まし
い炭化水素基として、炭素数1〜4のアルキル基(例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、炭
素数7〜9のアラルキル基(例えばベンジル基、フェネ
チル基、3−フェニルプロピル基、クロロベンジル基、
ジクロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチルベンジ
ル基、メトキシベンジル基、クロロ−メチル−ベンジル
基等)及びアリール基(例えばフェニル基、トリル基、
キシリル基、ブロモフェニル基、メトキシフェニル基、
クロロフェニル基、ジクロロフェニル基等)、並びに−
COD1及び−COOD2(好ましいD1及びD2としては上記好ま
しい炭化水素基として記載したものを挙げることができ
る)を挙げることができる。但し、A1、A2がともに水素
原子を表わすことはない。
式(Ia)において、B1は−COO−とベンゼン環を結合
する単結合又は CH n1(n1は1〜3の整数を表わす)、−CH2OCH
−、−CH2CH2OCO− CH n2(n2は1または2の整数を表わす)、−CH2C
H2O−、 等の如き連結原子数1〜4個の連結基を表わす。
式(Ib)におけるB2はB1と同一の内容を表わす。
本発明の樹脂〔A′〕で用いられる式(Ia)又は(I
b)で示される繰り返し単位に相当する共重合成分の具
体例を以下に挙げる。しかし、本発明の範囲はこれらに
限定されるものではない。
また、以下の各例において、T1およびT2は各々Cl、Br
又はIを示し、R11はCaH2a+1又は を示し、aは1〜4の整数を示し、bは0又は1〜3の
整数を示し、cは1〜3の整数を示す。
また、本発明の樹脂〔A〕における重合体主鎖の片末端
に結合した酸性基において、好ましい酸性基として、−
PO3H2基、−SO2H基、−COOH基、 環状酸無水物含有基を挙げることができる。
において、Rは炭化水素基又はOR′基(R′は炭化水素
基を表わす)を表わし、R及びR′は好ましくは炭素数
1〜22の脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基、オクタデシル基、2−クロロエチル
基、2−メトキシエチル基、3−エトキシプロピル基、
アリル基、クロトニル基、ブテニル基、シクロヘキシル
基、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル
基、メチルベンジル基、クロロベンジル基、フロロベン
ジル基、メトキシベンジル基等)、又は置換されてもよ
いアリール基(例えば、フェニル基、トリル基、エチル
フェニル基、プロピルフェニル基、クロロフェニル基、
フロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロ−メチル
−フェニル基、ジクロロフェニル基、メトキシフェニル
基、シアノフェニル基、アセトアミドフェニル基、アセ
チルフェニル基、ブトキシフェニル基等)等を表わす。
また、環状酸無水物含有基とは、少なくとも1つの環
状酸無水物を含有する基であり、含有される環状酸無水
物としては、脂肪族ジカルボン酸無水物、芳香族ジカル
ボン酸無水物が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸無水物の例としては、コハク酸無
水物環、グルタコン酸無水物環、マレイン酸無水物環、
シクロペンタン−1,2−ジカルボン酸無水物環、シクロ
ヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物環、シクロヘキセ
ン−1,2−ジカルボン酸無水物環、2,3−ビシクロ〔2.2.
2〕オクタンジカルボン酸無水物環等が挙げられ、これ
らの環は、例えば塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基等のア
ルキル基等が置換されていてもよい。
又、芳香族ジカルボン酸無水物の例としては、フタル
酸無水物環、ナフタレン−ジカルボン酸無水物環、ピリ
ジン−ジカルボン酸無水物環、チオフェン−ジカルボン
酸無水物環等が挙げられ、これらの環は、例えば、塩素
原子、臭素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ヒドロキシ
ル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基
(アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキ
シ基等)等が置換されていてもよい。
OH基としては、ビニル基またはアリル基含有のアルコ
ール類(例えばアリルアルコール、メタクリン酸エステ
ル、アクリルアミド等のエステル置換基、N−置換基中
に、−OH基を含有する化合物等)、ヒドロキシフェノー
ル又はヒドロキシフェニル基を置換基として含有するメ
タクリル酸エステルもしくはアミド類を挙げることがで
きる。
これらの酸性基は、重合体主鎖の末端に直接結合して
もよいし、連結基を介して結合してもよい。連結基とし
ては、いずれの結合する基でもよいが、例えば具体的に
挙げるとすれば、 (d1、d2は同じでも異なってもよく、各々水素原子、ハ
ロゲン原子(塩素原子、臭素原子等)、−OH基、−シア
ノ基、アルキル基(メチル基、エチル基、2−クロロエ
チル基、2−ヒドロキシエチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基等)、アラルキル基(ベンジル基、フェ
ネチル基等)、フェニル基等を表わす)、 (d3、d4はd1、d2と同一の内容を表わす)、 {d5は、水素原子、又は炭化水素基を表わす(炭化水素
基として具体的には炭素数1〜12の炭化水素基(例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、2−メトキシ
エチル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、
ベンジル基、メチルベンジル基、クロロベンジル基、メ
トキシベンジル基、フェネチル基、フェニル基、トリル
基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基、ブチルフ
ェニル基等)が挙げられる)}、 −CO−、−COO−、−OCO−、 −SO2−、−NHCONH−、−NHCOO−、−NHSO2−、−CONHC
OO−、−CONHCONH−、複素環(ヘテロ原子として、O、
S、N等を少なくとも1種含有する5〜6員環又はこれ
らの縮合環であればいずれでもよい:例えば、チオフェ
ン環、ピリジン環、フラン環、イミダゾール環、ピペリ
ジン環、モルホリン環等が挙げられる)又は (d6、d7は同じでも異なってもよく、炭化水素基又は−
Od8(d8は炭化水素基)を表わす。これらの炭化水素基
としては、d5で挙げたものと同一のものを挙げることが
できる)等の結合基の単独又は、これらの組合せにより
構成された連結基等が挙げられる。
更に、結着樹脂〔A〕では、上記一般式(I)で示さ
れる共重合成分(一般式(Ia)又は(Ib)で示されるも
のも含む)および酸性基を含有する共重合成分に加え
て、更に、熱及び/又は光硬化性官能基を含有する共重
合成分を1〜20重量%含有することが、より大きな機械
的強度を得る上で好ましい。
「熱及び/又は光硬化性官能基」とは、熱及び光のうち
の少なくともいずれかにより樹脂の硬化反応を行なう官
能基をいう。
光硬化性官能基として具体的には、乾英夫、永松元太
郎、「感光性高分子」(講談社、1977年刊)、角田隆
弘、「新感光性樹脂」(印刷学会出版部、1981年刊)、
G.E.Green and B.P.Strak,J.Macro.Sci.Reas.Macro Che
m.,C21(2),187〜273(1981〜82)、C.G.Rattey,「Ph
otopolymirization of Surface Cootings」(A.Wiley I
nterScience Pub.1982年刊)、等の総説に引例された光
硬化性樹脂として従来公知の感光性樹脂等に用いられる
官能基が用いられる。
また本発明における「熱硬化性官能基」は、前記の酸
性基以外の官能基であって、例えば、遠藤剛「熱硬化性
高分子の精密化」(C.M.C(株)、1986年刊)、原崎勇
次「最新バインダー技術便覧」第II−I章(総合技術セ
ンター、1985年刊)、大津隆行「アクリル樹脂の合成・
設計と新用途開発」(中部経営開発センター出版部、19
85年刊)、大森英三「機能性アクリル系樹脂」(テクノ
システム,1985年刊)等の総説に引例の官能基を用いる
ことができる。
例えば、−OH基、−SH基、−NH2基、−NHR3基〔R3
炭化水素基を表わし、例えば炭素数1〜10の置換されて
もよいアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、
2−クロロエチル基、2−メトキシエチル基、2−シア
ノエチル基等)、炭素数4〜8の置換されてもよいシク
ロアルキル基(例えばシクロヘプチル基、シクロヘキシ
ル基等)、炭素数7〜12の置換されてもよいアラルキル
基(例えばベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプ
ロピル基、クロロベンジル基、メチルベンジル基、メト
キシベンジル基等)、置換されてもよいアリール基(例
えばフェニル基、トリル基、キシリル基、クロロフェニ
ル基、ブロモフェニル基、メトキシフェニル基、ナフチ
ル基等)等が挙げられる〕、 −CONHCH2OR4〔R4は水素原子又は炭素数1〜8のアルキ
ル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基等)を表わす〕、 {e1,e2は、各々水素原子、ハロゲン原子(例えば塩素
原子、臭素原子等)又は炭素数1〜4のアルキル基(例
えばメチル基、エチル基等)を表わす}等を挙げること
ができる。又該重合性二重結合基として、具体的には、
CH2=CH−、CH2=CH−CH2−、 CH2=CH−NHCO−、CH2=CH−CH2−、NHCO−、CH2=CH−
SO2−、CH2=CH−CO−、CH2=CH−O−、CH2=CH−S−
等を挙げることができる。
本発明において、結着樹脂に該硬化性官能基の群から
選択される官能基を少なくとも1種含有させる方法とし
て、重合体に高分子反応で導入する方法、又は該官能基
を1種又はそれ以上含有する1種又はそれ以上の単量体
と前記した一般式(I)(一般式(Ia)又は(Ib)も含
む)の繰り返し単位に相当する単量体及び「酸性基含有
の共重合体成分」に相当する単量体と共重合反応する方
法等により得られる。
高分子反応は、従来公知の低分子合成反応の方法をそ
のまま用いることができ、例えば、日本化学会編、「新
実験化学講座14巻、有機化合物の合成と反応〔I〕〜
〔V〕」、(丸善株式会社刊)、岩倉義男、栗田恵輔著
「反応性高分子」等の総説引例の公知文献等に詳細に記
載されている。
一方、該「光及び/又は熱硬化反応を行なう官能基」
を含有する単量体の例としては、例えば一般式(I)の
繰り返し単位に相当する単量体と共重合し得る、該官能
基を含有するビニル系化合物を挙げることができる。具
体的には、前記した「酸性基含有の化合物」と同様の化
合物の置換基中に該官能基を含有するもの等が挙げられ
る。
「熱/光硬化性官能基」含有の繰返し単位について例
示する。ここで、R11、aは前記と同様の内容を示し、P
1およびP2は各々H又はCH3を示し、R12は−CH=CH2又は
−CH2CH=CH2を示し、R13は−CH=CH2又は−CH=CHCH3を示し、R14は−CH=CH2を示し、ZはS又はOを示し、T3はOH又は、NH2を示
し、dは2〜11の整数を示し、eは1〜11の整数を示
し、fは1〜11の整数を示し、gは1〜10の整数を示
す。
更に、本発明の樹脂〔A〕は、前記した一般式(I)
(一般式(Ia)および(Ib)も含む)の共重合体成分に
相当する単量体とともに、これら以外の他の単量体を共
重合成分として含有してもよい。
例えば、一般式(I)で説明した以外の置換基を含有
するメタクリル酸エステル類、アクリル酸エステル、ク
ロトン酸エステル類に加え、α−オレフィン類、アルカ
ン類ビニル又はアリルエステル類(例えばアルカン酸と
して、酢酸プロピオン酸、酪酸、吉草酸等)、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、ビニルエーテル類、イ
タコン酸エステル類(例えばジメチルエステル、ジエチ
ルエステル等)、アクリルアミド類、メタクリルアミド
類、スチレン類(例えばスチレン、ビニルトルエン、ク
ロロスチレン、ヒドロキシスチレン、N,N−ジメチルア
ミノメチルスチレン、メトキシカルボニルスチレン、メ
タンスルホニルオキシスチレン、ビニルナフタレン
等)、複素環ビニル類(例えばビニルピロリドン、ビニ
ルピリジン、ビニルイミダゾール、ビニルチオフェン、
ビニルイミダゾリン、ビニルピラゾール、ビニルジオキ
サン、ビニルキノリン、ビニルテトラゾール、ビニルオ
キサジン等)等が挙げられる。
これら他の単量体は樹脂〔A〕中30重量%を超えない
ことが好ましい。
樹脂〔A〕において、重合体主鎖の片末端に該酸性基
を結合する方法としては、従来公知のアニオン重合ある
いはカチオン重合によって得られるリビングポリマーの
末端に種々の試薬を反応させる方法(イオン重合法によ
る方法)、分子中に特定の酸性基を含有した重合開始剤
及び/又は連鎖移動剤を用いてラジカル重合させる方法
(ラジカル重合法による方法)、あるいは以上の如きイ
オン重合法もしくはラジカル重合法によって得られた末
端に反応性基(例えばアミノ基、ハロゲン原子、エポキ
シ基、酸ハライド基等)含有の重合体を高分子反応によ
って本発明の特定の酸性基に変換する方法等の合成法に
よって容易に製造することができる。
具体的には、P.Dreyfuss,R.P.Quirk,Encycl,Polym.Sc
i.Eng,、551(1987)、中條善樹、山下雄也「染料と
薬品」、30、232(1985)、上田明、永井進「科学と工
業」60、57(1986)等の総説及びそれに引用の文献等に
記載の方法によって製造することができる。
具体的には、用いる連鎖移動剤としては、例えば、該
酸性基あるいは、上記反応性基(即ち該酸性基に誘導し
うる基)を含有するメルカプト化合物(例えばチオグリ
コール酸、チオリング酸、チオサリチル酸、2−メルカ
プトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−
メルカプト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)
グリシン、2−メルカプトニコチン酸、3−〔N(2−
メルカプトエチル)カルバモイル〕プロピオン酸、3−
〔N−(2−メルカプトエチル)アミノ〕プロピオン
酸、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2
−メルカプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパ
ンスルホン酸、4−メルカプトプタンスルホン酸、2−
メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパ
ンジオール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−
メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノール2
−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾー
ル、2−メルカプト−3ピリジノール、4−(2−メル
カプトエチルオキシカルボニル)フタル酸無水物、2−
メルカプトエチルホスホノ酸、2−メルカプトエチルホ
スホノ酸モノメチルエステル等)、あるいは上記極性基
又は置換基を含有するヨード化アルキル化合物(例えば
ヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨードエタノー
ル、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨードプロパン
スルホン酸等)が挙げられる。好ましくはメルカプト化
合物が挙げられる。
該酸性基あるいは、特定の反応性基を含有する重合開
始剤としては、具体的には、4,4′−アゾビス(4−シ
アノ吉草酸)、4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸ク
ロライド)、2,2′−アゾビス(2−シアノプロパノー
ル)、2,2′−アゾビス(2−シアノペンタノール)、
2,2′−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシ
エチル)−プロピオアミド〕、2,2′−アゾビス{2−
メチル−N−〔1,1′−ビス(ヒドロキシメチル)−2
−ヒドロキシエチル〕プロピオアミド},2,2′−アゾビ
ス{2−〔1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダ
ゾリン−2−イル〕プロパン}、2,2′−アゾビス〔2
−(2イミダゾリン−2−イル)プロパン〕2,2′−ア
ゾビス〔2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジア
ゾピン−2−イル)プロパン〕等が挙げられる。
これらの連鎖移動剤あるいは重合開始剤は、各々全単
量体100重量部に対して、0.5〜15重量部であり、好まし
くは2〜10重量部である。
次に樹脂〔B〕の好ましい態様について以下説明す
る。
本発明の樹脂〔B〕に供される一官能性マクロモノマ
ー(M)について更に具体的に説明する。
マクロモノマー(M)のAブロックを構成する成分中
に含有される酸性基としては、−PO3H2基、−COOH基、
−SO3O基、フェノール性OH基、 {Rは炭化水素基又は−OR′基(R′は炭化水素基を示
し)を示す}又は環状酸無水物含有基が挙げられ、好ま
しくは、−COOH基、−SO3H基、フェノール性OH基、又は である。
及び環状酸無水物含有基については、具体的には、樹脂
〔A〕において説明したと同様の内容を表わす。また、
−OH基はフェノール性OH基のものである。
以上の如き、「特定の酸性基を含有する重合体成分」
は、例えば、本発明のマクロモノマー(M)の他のブロ
ック成分を構成する重合体成分即ち、一般式(I)で示
されるメタクリレート成分等の相当するビニル系化合物
と共重合する該酸性基を含有するビニル系化合物であれ
ばいずれでも用いることができる。
例えば、高分子学会編「高分子データ・ハンドブック
〔基礎編〕」培風館(1986刊)等に記載されている。具
体的には、アクリル酸、α及び/又はβ置換アクリル酸
(例えばα−アセトキシ体、α−アセトキシメチル体、
α−(2−アミノ)メチル体、α−クロロ体、α−ブロ
モ体、α−フロロ体、α−トリブチルシリル体、α−シ
アノ体、β−クロロ体、β−ブロモ体、α−クロロ−β
−メトキシ体、α,β−ジクロロ体等)、メタクリル
酸、イタコン酸、イタコン酸半エステル類、イタコン酸
半アミド類、クロトン酸、2−アルケニルカルボン酸類
(例えば2−ペンテン酸、2−メチル−2−ヘキセン
酸、2−オクテン酸、4−メチル−2−ヘキセン酸、4
−エチル−2−オクテン酸等)、マレイン酸、マレイン
酸半エステル類、マレイン酸半アミド類、ビニルベンゼ
ンカルボン酸、ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルスル
ホン酸、ビニルホスホ酸、ジカルボン酸類のビニル基又
はアリル基の半エステル誘導体、及びこれらのカルボン
酸又はスルホン酸のエステル誘導体、アミド誘導体の置
換基中に該酸性基を含有する化合物が挙げられる。
これらの化合物の具体例として以下のものを挙げるこ
とができる。但し、以下の各例において、Q1は−H、−
CH3、−Cl、−Br、−CN−、−CH3COOCH3又は−CH2COOH
を示し、Q2は−H又は−CH3を示し、nは2〜18の整数
を示し、mは1〜12の整数を示し、lは1〜14の整数を
示す。
上記の如き特定の酸性基を含有する重合成分はAブロ
ック中に2種以上含有されていてもよく、その場合にお
ける該2種以上の酸性基含有成分はAブロック中におい
てランダム共重合又はブロック共重合のいずれの態様で
含有されていてもよい。
また、該酸性基を含有しない成分がAブロック中に含
まれていてもよく、該成分の例としては後述の一般式
(II)で示される成分等があげられる。かかる酸性基非
含有成分の含有量はAブロック中好ましくは0〜50重量
%、より好ましくは0〜20重量%であり、最も好ましく
は、かかる酸性基非含有成分はAブロック中に含まれな
い。
次にグラフト型共重合体の一官能性マクロモノマー
(M)において、他のBブロック図成分を構成する重合
成分について詳しく説明する。
本発明では、B−ブロックを構成する成分として、少
なくとも前記一般式(II)で表わされる繰り返し単位が
含まれる。
一般式(II)においてX1は−COO−、−OCO−、 (l1,l2は1〜3の整数を表わす)、−O−、−SO
2−、 を表わす。
ここで、R23は水素原子のほか、好ましい炭化水素基
としては、炭素数1〜18の置換されてもよいアルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘプチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、
ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、2−ク
ロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチル
基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−メトキシエ
チル基、3−ブロモプロピル基等)、炭素数4〜18の置
換されてもよいアルケニル基(例えば、2−メチル−1
−プロペニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、
3−メチル−2−ペンテニル基、1−ペンテニル基、1
−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、4−メチル−3−
ヘキセニル基等)、炭素数7〜12の置換されてもよいア
ラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−
フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、2−ナフチル
エチル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチ
ルベンジル基、エチルベンジル基、メトキシベンジル
基、ジメチルベンジル基、ジメトキシベンジル基等)、
炭素数5〜8の置換されてもよい脂環式基(例えば、シ
クロヘキシル基、2−シクロヘキシルエチル基、2−シ
クロペンチルエチル基等)、又は、炭素数6〜12の置換
されてもよい芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル
基、トリル基、キシリル基、プロピルフェニル基、ブチ
ルフェニル基、オクチルフェニル基、ドデシルフェニル
基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキ
シフェニル基、デシルオキシフェニル基、クロロフェニ
ル基、ジクロロフェニル基、ブロモフェニル基、シアノ
フェニル基、アセチルフェニル基、メトキシカルボニル
フェニル基、エトキシカルボニルフェニル基、ブトキシ
カルボニルフェニル基、アセトアミドフェニル基、プロ
ピオアミドフェニル基、ドデシロイルアミドフェニル基
等)があげられる。
R21は炭化水素基を表わし、好ましくは上記R23で好ま
しいとして記載した炭化水素基と同様のものである。
X1を表わす場合、R21は上記炭化水素基のほか水素原子を
表わす。更に該ベンゼン環は置換基を有していてもよ
い。置換基としては、ハロゲン原子(例えば塩素原子、
臭素原子等)、アルキル基(例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、クロロメチル基、メトキシ
メチル基等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エト
キシ基、プロピオキシ基、ブトキシ基等)等が挙げられ
る。
b1及びb2は、互いに同じでも異なっていてもよく、好
ましくは水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、
臭素原子等)、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
等)、−COOR24又は炭化水素を介したCOOR24(R24は、
水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基、アルケニル
基、アラルキル基、脂環式基またはアリール基を表わ
し、これらは置換されていてもよく、具体的には、上記
R23について説明したものと同様の内容を表わす)を表
わす。
上記炭化水素を介した−COO−R24基における炭化水素
としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が
挙げられる。
更に好ましくは、一般式(II)において、X1は−COO
−、−OCO−、−CH2OCO−、−CH2COO−、−O−、−CON
H−、−SO2NH−又は を表わし、b1、b2は互いに同じでも異なってもよく、水
素原子、メチル基、−COOR24又は−CH2COOR24{R24は、
水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基(例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等)
を表わす}を表わす。更により好ましくは、b1,b2にお
いていずれか一方が水素原子を表わす。
前記の特定の酸性基を含有する重合成分から成るAブ
ロックとは別に構成されるBブロックにおいて、前記式
(II)で示される繰り返し単位は2種以上含有されてい
てもよく、更にこれら以外の他の重合成分を含有してい
てもよい。酸性基を含有しないBブロックにおいて2種
以上の重合成分が含有される場合には、該共重合成分は
該Bブロック中においてランダム共重合又はブロック共
重合のいずれの態様で含有されていてもよいが、ランダ
ムに含有されることが好ましい。
前記した式(II)で示される繰り返し単位から選ばれ
た重合成分とともにBブロック中に含有され得る他の重
合成分は、これらと共重合する成分であればいずれでも
よい。
該Bブロック中に含有される重合体成分として式(I
I)に示される重合体成分とともに共重合しうる他の繰
り返し単位に相当する単量体として、例えばアクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、複素環ビニル類(例えば
ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビニルピロリド
ン、ビニルチオフェン、ビニルピラゾール、ビニルジオ
キサン、ビニルオキサジン等)等が挙げられる。これら
他の単量体はBブロックの全重合体成分100重量部中20
重量部を越えない範囲で用いられる。又、該Bブロック
中には、該Aブロックの構成成分である酸性基を含有す
る重合体成分を含有しない事が好ましい。
次に本発明のマクロモノマー(M)において上記した
酸性基を含有する成分から成るAブロックと一般式(I
I)で示される重合体成分から成るBブロックをA−B
型で連結し且つAブロックと連結するBブロックの他の
末端に連結される重合性二重結合基について説明する。
具体的には下記一般式(IV)で示される重合性二重結
合基が挙げられる。
一般式(IV) 式(IV)中、X3は式(II)中のX1と同一の内容を表わ
す。b5,b6はお互いに異なってもよく、式(II)中の
b1,b2と同一の内容を表わす。即ち、一般(IV)で示さ
れる重合性二重結合基として、より具体的には、 等が挙げられる。
本発明において供されるマクロモノマー(M)は上述
き如きBブロックの片末端に、一般式(IV)で示される
重合性二重結合基が、直接結合するか、あるいは、任意
の連結基で結合された化学構造を有するものである。連
結する基としては、炭素−炭素結合(一重結合あるいは
二重結合)、炭素−ヘテロ原子結合(ヘテロ原子として
は例えば、酸素原子、イオウ原子、窒素原子、ケイ素原
子等)、ヘテロ原子−ヘテロ原子結合の原子団の任意の
組合せで構成されるものである。即ち、具体的には、単
なる結合または、 〔R25,R26はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子(例え
ば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、
ヒドロキシル基、アルキル基(例えばメチル基、エチル
基、プロピル基等)等を示す〕、 〔R27,R28は各々水素原子、前記式(II)におけるR21
と同様の内容を表わす炭化水素基等を示す〕等の原子団
から選ばれた単独の連結基もしくは任意の組合せで構成
された連結基を表わす。
マクロモノマー(M)の重量平均分子量が2×104
超えると、他の単量体との共重合性が低下するため好ま
しくない。他方、重量平均分子量が小さすぎると、感光
層の電子写真特性の向上効果が小さくなるため、1×10
3以上であることが好ましい。
本発明のマクロモノマー(M)は、従来公知の合成方
法によって製造することができる。例えば、該特定の酸
性基を含有する重合体成分に相当する単量体において、
酸性基を予め保護した官能基としておき、有機金属化合
物(例えばアルキルリチウム類、リチウムジイソプルア
ミド、アルキルマグネシウムハライド類等)あるいはヨ
ウ化水素/ヨウ素系等によるイオン重合反応で、ポルフ
ィリン金属錯体を触媒とする光重合反応、あるいはグル
ープ移動重合反応等の公知のいわゆるリビング重合反応
でA−Bブロック共重合体を合成した後、このリビング
ポリマーの末端に種々の試薬を反応させて重合性二重結
合基を導入する。この後、酸性基を保護した官能基を加
水分解反応、加水素分解反応、酸化分解反応あるいは、
光分解反応等によって、脱保護反応を行ない、酸性基を
形成させる方法が挙げられる。その1つの例を下記の反
応スキーム(1)に示した。
例えば、P.Lutz,P.Masson etal,Polym.Bull.,12,79
(1984)B.C.Anderson,G.D.Andews etal,Macromolecule
s,14,1601(1981)K.Hatada,K.Ute.etal,Polym.J.17.97
7(1985),18.1037(1986),右手浩一、畑田耕一、高
分子加工、36,366(1987)東村敏延、沢本光男、高分子
論文集、46,189(1989),M.Kuroki,T.Aida,T.Am.Chem.S
oc.109,4737(1987)、相田卓三、井上祥平、有機合成
化学、43,300(1985)D.Y.Sogah、W.R.Hertler etal,Ma
cromolecules,20,1473(1987)等に記載の合成方法に従
って容易にリビングポリマーを合成することができる。
又、該リビングポリマーの末端に重合性二重結合基を導
入する方法としては、従来公知のマクロモノマー法の合
成法に従って容易に本発明のマクロモノマーとすること
ができる。
具体的には、P.Dreyfuss&R.P.Quirk,Encycl,Polym.S
ci.Eng.,,551(1987),P.F.Rempp,E.Franta,Adu.,Pol
ym.Sci.58,1(1984),V.Percec、Appl.,Polym.Sci.,28
5,95(1984),R.Asami,M.TakaRi,Makvamol.Chem.Suppl.
12,163(1985),P.Rempp.etal.Makvamol.Chem。Suppl.
.3(1984)川上雄資、化学工業、38,56(1987)、山
下雄也、高分子、31,988(1982)、小林四郎、高分子、
30,625(1981)、東村敏延、日本接着協会誌18,536(19
82)、伊藤浩一、高分子加工、35、262(1986)、東貴
四郎、津田隆、機能材料、1987No.10,5等の総説及びそ
れに引例の文献・特許等に記載の方法に従って合成する
ことができる。
又、本発明の特定の酸性基を保護する保護基及びその
保護基の脱離(脱保護反応)については、従来公知の知
見を利用して容易に行なうことができる。例えば前記し
た引用文献にも種々記載されており、更には、岩倉義
男、栗田恵輔、「反応性高分子」株)講談社刊(1977
年)、T.W.Greene「Protective Groups in Organic Syn
thesis」、John Wiley&Sous(1981年)、J.F.W.McOmi
e,「Protective Groups in Organic Chemistry」Plenum
Press,(1973年)等の総説に詳細に記載されている方
法を適宜選択して行なうことができる。
他のA−B型ブロック共重合体の合成法としては、ジ
シオカーバメント化合物を開始剤とした光イニファータ
ー重合法によって合成することもできる。例えば、大津
隆行、高分子、37,248(1988)、檜森俊一、大津隆一、
Polym.Rep.Jap.37,3508(1988)、特開昭64−111号、特
開昭64−26619号等に記載の合成方法に従って合成され
る。これを上記したマクロモノマー合成法を利用して本
発明のマクロモノマー(M)を得ることができる。
本発明のマクロモノマー(M)は、具体的には、下記
の化合物を例として挙げることができる。但し、本発明
の範囲は、これらに限定されるものではない。
以下の各例において、Q3、Q4及びQ5は各々−H、−CH
3又は−CH2COOCH3を示し、Q6は−H又は−CH3を示し、R
31は−CnH2n+1(nは1〜18の整数を示す)、−(CH2
tC6H5(tは1〜3の整数を示す)、 (Xは−H、−Cl、−Br、−CH3、−OCH3又は−COCH3
示す)又は (pは0又は1〜3の整数を示す)を示し、R32は−CqH
2q+1(qは1〜8の整数を示す)又はCH C6H5
示し、Y1は−OH、−COOH、 を示し、r=2〜12の整数を示し、sは2〜6の整数を
示す。
前記したマクロモノマー(M)と共重合する単量体は
一般式(III)で示されるものが好ましい。式(III)に
おいて、b3、b4、X2及びR22は式(II)中のb1、b2、X1
及びR21とそれぞれ同一の内容を表わす。特に好ましく
はb3は水素原子を表わし、b4はメチルを表わし、X2は−
COO−を表わす。
本発明の樹脂〔B〕において、Aブロック/Bブロック
比は1〜30/99〜70(重量比)であることが好ましく、
また樹脂〔B〕中における酸性基含有成分の存在量は、
0.1〜20重量%、特に0.5〜10重量%であることが好まし
い。また、マクロモノマー(M)を繰り返し単位とする
共重合成分と、一般式(III)で示される単量体を繰り
返し単位とする共重合成分の組成比は、好ましくは1〜
40/99〜60(重量組成比)、より好ましくは5〜50/95〜
50(重量組成比)である。
又、重合体主鎖中には、−PO3H2基、−SO2H基、−COO
H基、−OH基、−SH基及び−PO3RH基の極性基を含有する
共重合成分を含有しないものが好ましい。
本発明の結着樹脂〔B〕は、相当する一官能性重合性
化合物を所望の割合で共重合させることによって製造す
ることができる。重合方法としては溶液重合、懸濁重
合、沈殿重合、乳化重合等の公知の方法を用いることに
より製造することができる。例えば溶液重合ではベンゼ
ン、トルエン等の溶媒中、単量体を所定の割合で添加
し、アゾビス系化合物、過酸化化合物、ラジカル重合開
始剤によって重合せしめ共重合体溶液を得ることができ
る。これを乾燥または負溶剤に添加することにより所望
の共重合体を得ることができる。また、懸濁重合ではポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の分散剤
の存在下、単量体を懸濁させ、ラジカル重合開始剤の存
在下で共重合せしめ共重合体を得ることができる。
本発明の光導電層の結着樹脂として、本発明の結着樹
脂とともに、従来、電子写真用結着樹脂として用いられ
ているものを組合せて使用することもできる。例えば、
宮原晴視、武井秀彦、「イメージング」1978、No.8,9〜
12、栗田隆治、石渡次郎、「高分子」、17,278〜284(1
968)等の総説引用の材料が挙げられる。
具体的には、オレフィン重合体及び共重合体、塩化ビ
ニル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、アルカン酸ビ
ニル重合体及び共重合体、アルカン酸アリル重合体及び
共重合体、スチレン及びその誘導体、重合体及び共重合
体、ブタジエン−スチレン共重合体、イソプレン−スチ
レン共重合体、ブタジエン−不飽和カルボン酸エステル
共重合体、アクリロニトリル共重合体、メタクリロニト
リル共重合体、アルキルビニルエーテル共重合体、アク
リル酸エステル重合体及び共重合体、メタクリル酸エス
テル重合体及び共重合体、スチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体、イタコン酸ジエステル重合体及び共重合体、無水マ
レイン酸共重合体、アクリルアミド共重合体、メタクリ
ルアミド共重合体、水酸基変性シリコン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ケトン樹脂、アミド樹脂、水酸基及びカ
ルボキシル基変性ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、
ポリビニルアセタール樹脂、環化ゴム−メタアクリル酸
エステル共重合体、環化ゴム−アクリル酸エステル共重
合体、窒素原子を含有しない複素環を含有する共重合体
(複素環として例えば、フラン環、テトラヒドロフラン
環、チオフェン環、ジオキサン環、ジオキソラン環、ラ
クトン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、1,3
−ジオキセタン環等)、エポキシ樹脂等が挙げられる。
しかし、これらの樹脂は、全結着樹脂量の30重量%を
越えない範囲で用いる事が好ましい。
樹脂〔A〕及び〔B〕の使用する割合は特に制限はな
いが、樹脂〔A〕/〔B〕比5〜50/95〜50、特に10〜4
0/90〜60(重量比)であることが好ましい。
本発明に使用する無機光導電材料としては、酸化亜
鉛、酸化チタン、硫化亜鉛、硫化カドミウム、炭酸カド
ミウム、セレン化亜鉛、セレン化カドミウム、セレン化
テルル、硫化鉛、等が挙げられる。
無機光導電材料に対して用いる結着樹脂の総量は、光
導電体100重量部に対して、結着樹脂を10〜100重量部な
る割合、好ましくは15〜50重量部なる割合で使用する。
本発明では、必要に応じて各種の色素を分光増感剤と
して併用することができる。例えば、宮本晴視、武井秀
彦、イメージング1972(No.8)第12頁、C.J.Young等,RC
A Review15,469(1954),清田航平等、電気通信学会論
文誌J63C(No.2),97(1980)、原崎勇次等、工業化学
雑誌6678及び188(1963)、谷忠昭,日本写真学会誌35,
208(1972)等の総説引例のカーボニウム系色素、ジフ
ェニルメタン色素、トリフェニルメタン色素、キサンテ
ン系色素、フタレイン系色素、ポリメチン色素、(例え
ば、オキソノール色素、メロシアニン色素、シアニン色
素、ロダシアニン色素、スチリル色素等)、フタロシア
ニン色素(金属含有してもよい)等が挙げられる。
更に具体的には、カーボニウム系色素、トリフェニル
メタン色素そ、キサンテン系色素、フタレイン系色素を
中心に用いたものとしては、特公昭51−452号、特開昭5
0−90334、特開昭50−114227号、特開昭53−39130号、
特開昭53−82353号、米国特許第3,052,540号、米国特許
第4,054,450号、特開昭57−16456号等に記載のものが挙
げられる。
オキソノール色素、メロシアニン色素、スアニン色
素、ロダシアニン色素等のポリメチン色素としては、F.
M.Harmmar「The Cyanine Dyes and Related Compound
s」等に記載の色素類が使用可能であり、更に具体的に
は、米国特許第3,047,384号、米国特許第3,110,591号、
米国特許第3,121,008号、米国特許第3,125,447号、米国
特許第3,128,179号、米国特許第3,132,942号、米国特許
第3,622,317号、英国特許第1,226,892号、英国特許第1,
309,274号、英国特許第1,405,898号、特公昭48−7814
号、特公昭55−18892号等に記載の色素が挙げられる。
更に、700nm以上の長波長の近赤外〜赤外光域を分光
増感するポリメチン色素として、特開昭47−840号、特
開昭47−44180号、特公昭51−41061号、特開昭49−5034
号、特開昭49−45122号、特開昭57−46245号、特開昭56
−35141号、特開昭57−157254号、特開昭61−26044号、
特開昭61−27551号、米国特許第3,619,154号、米国特許
第4,175,956号、「Research Disclosure」1982年、21
6、第117〜118頁等に記載にものが挙げられる。本発明
の感光体は種々の増感色素を併用させても、その性能が
増感色素により変動しにくい点において優れている。更
には、必要に応じて、化学増感剤等の従来知られている
電子写真感光層用各種添加剤を併用することもできる。
例えば、前記した総説:イメージング1973(No.8)第12
頁等の総説引例の電子受容性化合物(例えば、ハロゲ
ン、ベンゾキノン、クロラニル、酸無水物、有機カルボ
ン酸等)、小門宏等、「最近の光導電材料と感光体の開
発・実用化」第4章〜第6章:日本科学情報(株)出版
部(1986年)の総説引例のポリアリールアルカン化合
物、ヒンダートフェノール化合物、p−フェニレンジア
ミン化合物等が挙げられる。
これら各種添加剤の添加量は、特に限定的ではないが、
通常光導電体100重量部に対して0.0001〜2.0重量部であ
る。
光導電層の厚さは1〜100μ、特には10〜50μが好適
である。
また、電荷発生層と電荷輸送層の積層型感光体の電荷
発生層として光導電層を使用する場合は電荷発生層の厚
さは0.01〜1μ、特には0.05〜0.5μが好適である。
感光体の保護および耐久性、暗減衰特性の改善等を主
目的として絶縁層を付設させる場合もある。この時は絶
縁層は比較的薄く設定され、感光体を特定の電子写真プ
ロセスに用いる場合に設けられる絶縁層は比較的厚く設
定される。
後者の場合、絶縁層の厚さは、5〜70μ、特には、10
〜50μに設定される。
積層型感光体の電荷輸送材料としてはポリビニルカル
バゾール、オキサゾール系色素、ピラゾリン系色素、ト
ルフェニルメタン系色素などがある。電荷輸送層の厚さ
としては5〜40μ、特には10〜30μが好適である。
絶縁層あるいは電荷輸送層の形成に用いる樹脂として
は、代表的なものは、ポリスチレン樹脂、ポリエステル
樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩ビ−酸ビ共重合体樹脂、ポリ
アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂の熱可塑性樹
脂及び硬化性樹脂が適宜用いられる。
本発明による光導電層は、従来公知の支持体上に設け
ることができる。一般に云って電子写真感光層の支持体
は、導電性であることが好ましく、導電性支持体として
は、従来と全く同様、例えば、金属、紙、プラスチック
シート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるなどして導
電処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける面と反対
面)に導電性を付与し、更にはカール防止を図る等の目
的で少なくとも1層以上をコートしたもの、前記支持体
の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持体の表面
層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコート層が
設けられたもの、Al等を蒸着した基体導電化プラスチッ
クを紙にラミネートしたもの等が使用できる。
具体的に、導電体基体あるいは導電化材料の例とし
て、坂本幸男,電子写真,14,(No.1),p2〜11(197
5)、森賀弘之,「入門特殊紙の化学」高分子刊行会(1
975),M.F.Hoover,J.Macromol.Sci.Chem.A−4(6),
第1327〜1417頁(1970)等に記載されているもの等を用
いる。
(実施例) 以下本発明を実施例により例証する。
本発明の樹脂〔A〕の合成例1:〔A−1〕 ベンジルメタクリレート96g,チオサリチル酸4g及びト
ルエン200gの混合溶液を窒素気流下に温度75℃に加温し
た。
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(略称A.I.B.
N.)1.0gを加え4時間反応した。更に、A.I.B.N.0.4gを
加え2時間:その後、更にA.I.B.N.0.2gを加え3時間攪
拌した。得られた共重合体の重量平均分子量(略称
w)は6.8×103であった。
本発明の樹脂〔A〕の合成例2〜13:[A−2]〜[A
−13] 樹脂〔A〕の合成例1において、ベンジルメタクリレー
ト96gの代わりに下記表−1の単量体を用いて、合成例
1と同様にして各樹脂〔A〕を合成した。各樹脂の重量
平均分子量は6.0×103〜8×103であった。
本発明の樹脂[A]の合成例14〜24:[A−14]〜[A
−24] 樹脂〔A〕の合成例1において、ベンジルメタクリレ
ート96g、チオサリチル酸4gの代わりに下記表−2のメ
タクリレートおよびメルカプト化合物を各々用い、又ト
ルエン200gの代わりにトルエン150g及びイソプロパノー
ル50gとした他は、合成例1と同様にして反応して、各
樹脂〔A〕を合成した。
本発明の樹脂[A]の合成例25:[A−25] 1−ナフチルメタクリレート100g、トルエン150g及び
イソプロパノール50gの混合溶液を、窒素気流下に温度8
0℃に加温した。
4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(略称A.C.
V.)5.0gを加え5時間攪拌した。更にA.C.V.1gを加え2
時間、その後更にA.C.V.1gを加え3時間攪拌した。得ら
れた共重合体の重量平均分子量は7.5×103であった。
本発明の樹脂[A]の合成例26:[A−26] メチルメタクリレート50g及び塩化メチレン150gの混
合溶液を窒素気流下に−20℃に冷却した。直前に調製し
た、10%1,1−ジフェニルヘキシルリチウムヘキサン溶
液を5g加え、5時間攪拌した。これに二酸化炭素を流量
10ml/ccで10分間攪拌下に流した後、冷却をやめて反応
混合物が室温になるまで、攪拌放置した。
次に、この反応混合物を、1N塩酸50ccをメタノール1
中に浮かした溶液中に再沈し、白色粉末を濾集した。
この粉末を中性になるまで水洗した後、減圧乾燥した。
収量18gで重量平均分子量6.5×103であった。
本発明の樹脂[A]の合成例27:[A−27] n−ブチルメタクリレート95g、チオグリコール酸4g
及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気流下に温度75℃
に加温した。
A.C.V.1.0gを加え、6時間反応した後、A.I.B.N.0.4g
を加え3時間反応した。得られた共重合体のwは7.8
×103であった。
マクロモノマー(M)の合成例1:(M−1) トリフェニルメチルメタクリレート10g及びトルエン1
00gの混合溶液を窒素気流下に充分に脱気し−20℃に冷
却した。1,1−ジフェニルブチルリチウム0.02gを加え10
時間反応した。
更にこの混合溶液に、エチルメタクリレート90g及び
トルエン100gの混合溶液を窒素気流下に充分に脱気した
後、添加し、更に10時間反応した。この混合物を0℃に
した後炭酸ガスを60ml/minの流量で30分間通気し、重合
反応を停止させた。
得られた反応液を攪拌下に、温度25℃とし、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート6gを加え、更に、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド10g、4−N,N−ジメチルアミノ
ピリジン0.2g及び塩化メチレン30gの混合溶液を30分間
で滴下し、そのまま3時間攪拌した。
析出した不溶物を濾別後、この混合溶液に、30重量%
塩化水素エタノール溶液10mlを加え1時間攪拌した。次
に、減圧下に反応混合物を全体量が半分になるまで溶媒
を留去した後、石油エーテル1中に再沈した。沈殿物
を補集し、減圧乾燥して得られた重合体は、w6.5×10
3で収量56gであった。
マクロモノマー(M)の合成例2:(M−2) ベンジルメタクリレート5g、(テトラフェニルポルフ
ィナート)アルミニウムメチル0.01g及び塩化メチレン6
0gの混合溶液を窒素気流下に温度30℃とした。これに30
0W−キセノンランプ光をガラスフィルターを通して25cm
の距離から光照射し、12時間反応した。この混合物に更
にブチルメタクリレート45gを加え、同様に8時間光照
射した後、この反応混合物に4−ブロモメチルスチレン
5gを加え、30分間攪拌し反応を停止させた。
次にこの反応混合物にPd−Cを加え、温度25℃で1時
間接触還元反応を行なった。
不溶物を濾別した後石油エーテル500ml中に再沈し、
沈殿物を補集し乾燥した。得られた重合体は収量33gで
w7×103であった。
マクロモノマー(M)の合成例3:(M−3) 4−ビニルフェニルオキシトリメチルシラン20g及び
トルエン100gの混合溶液を窒素気流下に、充分に脱気
し、0℃に冷却した。1,1−ジフェニル−3−メチルペ
ンチルリチウム0.1gを加え、6時間攪拌した。更にこの
混合物に2−クロロ−6−メチルフェニルメタクリレー
ト80g及びトルエン100gの混合溶液を窒素気流下に充分
脱気した後、添加して8時間反応した。この反応混合物
に充分に攪拌しながらエチレンオキサイドを30ml/minの
流量で30分間通気した後、温度15℃に冷却しメタクリル
酸クロライド8gを30分間で滴下し、更にそのまま3時間
攪拌した。
次にこの反応混合物に30%塩化水素エタノール溶液10
gを加え、25℃で1時間攪拌した後、石油エーテル1
中に再沈し、補集した沈殿物をジエチルエーテル300ml
で2回洗浄し乾燥した。得られた重合体は、収量55gで
w7.8×103であった。
マクロモノマー(M)の合成例4:(M−4) トリフェニルメチルアクリレート15g及びトルエン100
gの混合溶液を窒素気流下に充分に脱気し、−20℃に冷
却した。
sec−ブチルリチウム0.1gを加え10時間反応した。次
に、この混合溶液に、スチレン85g及びトルエン100gの
混合溶液を充分に窒素気流下で脱気した後、添加し12時
間反応した。この混合物を0℃にした後、ベンジルブロ
マイド8gを加え1時間反応し、温度25℃で更に2時間反
応させた。
この反応混合物に30%塩水素含有エタノール溶液10g
を加え、2時間攪拌した。不溶物を濾別後、n−ヘキサ
ン1中に再沈し、沈殿物を補集して減圧乾燥した。得
られた重合体の収量は58gでw4.5×103であった。
マクロモノマー(M)の合成例5:(M−5) フェニルメタクリレート80g、ベンジル−N−ヒドロ
キシエチル−N−エチルジチオカーバメート4.8gの混合
物を、窒素気流下に容器に密閉し、温度60℃に加温し
た。こえに400Wの高圧水銀灯で10cmの距離からガラスフ
ィルターを通して、10時間光照射し光重合した。これに
アクリル酸20g及びメチルエチルケトン180gを加えた
後、窒素置換し再び10時間光照射した。
得られた反応混合物に、2−イソシアナートエチルメ
タクリレート6gを、温度30℃で1時間で滴下し、更に2
時間攪拌した。
得られた反応物をヘキサン1.5lに再沈、補集し乾燥し
た。得られた重合体は、68gでw6.0×103であった。
樹脂〔B〕の合成例1:〔B−1〕 エチルメタクリレート80g、マクロモノマー(M−
1)20g、トルエン150gの混合溶液を窒素気流下に温度6
5℃に加温した。2,2′−アゾビス(イソブチロニトリ
ル)(AIBN)0.8gを加え4時間反応し更に3時間毎にA.
I.B.N0.4gを加え反応した。
得られた共重合体のwは8×104であった。
樹脂〔B〕の合成例2:〔B−2〕 ベンジルタクリレート70g、マクロモノマー(M−
1)30g及びトルエン100gの混合溶液を窒素気流下に温
度85℃に加温した。1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)(A.B.C.C)1.0gを加え5時間
反応し、更にA.B.C.C.0.5gを加え5時間反応した。次に
A.B.C.C.0.4gを加え温度90℃に加温して3時間反応し
た。得られた共重合体のwは1×105であった。
樹脂〔B〕の合成例3〜18:[B−3]〜[B−18] 樹脂〔B〕の合成例1と同様の重合条件で、エチルメ
タクリレートを他の単量体に代えて下記表−3の共重合
体を合成した。得られた各重合体のwは7×104〜9
×104であった。
樹脂〔B〕の合成例19〜35:[B−19]〜[B−35] 樹脂〔B〕の合成例2において、マクロモノマー(M
−1)の代わりに他のマクロモノマー(M)を用いた他
は、合成例2と同様の重合条件で下記表−4の共重合体
を合成した。得られた各重合体のwは7×103〜1.2×
103であった。
実施例1〜2及び比較例A〜B 樹脂〔A−2〕6g(固形分量として)、樹脂〔B−
1〕34g(固形分量として)、下記構造のシアニン色素
〔I〕0.018g、サリチル酸0.10g及びトルエン300gの混
合物をボールミル中で3時間分散して、感光層形成物を
調製し、これを導電処理した紙に、乾燥付着量が18g/m2
となる様に、ワイヤーバーで塗布し、110℃で30秒間乾
燥し、ついで暗所で20℃65%RHの条件下で24時間放置す
ることにより、電子写真感光材料を作製した。
実施例2 実施例1において、樹脂〔A−2〕6gの代わりに樹脂
〔A−4〕6gを用いる以外は、実施例1と同様の操作
で、写真感光材料を作製した。
比較例A: 実施例1において、結着樹脂として用いた樹脂〔B−
1〕34gの代わりに、ポリ(エチルメタクリレート)
(w2.4×105;樹脂〔R−1〕)34gを用いる他は、実
施例1と同様に操作して、電子写真感光材料を作製し
た。
比較例B: 実施例1において結着樹脂として用いた樹脂〔B−
1〕34gの代わりに下記構造の樹脂〔R−2〕34gを用い
た他は、実施例1と同様の操作で電子写真感光材料を作
製した。
これらの感光材料の皮膜性(表面の平滑度)、静電特
性、撮像性及び環境条件を30℃、80%RHとした時の撮像
性を調べた。更に、これらの感光材料をオフセットマス
ター用原版として用いた時の光導電性の不感脂化性(不
感脂化処理後の光導電層の水との接触角で表わす)及び
印刷性(地汚れ、耐刷性等)を調べた。
以上の結果をまとめて、表−5に示す。
表−5に示した評価項目の実施の態様は以下の通りで
ある。
注1)光導電層の平滑性: 得られた感光材料は、ベック平滑度試験機(熊谷理工
(株)製)を用い、空気容量1ccの条件にて、その平滑
度(sec/cc)を測定した。
注1)光導電層の機械的強度: 得られた感光材料面をヘイドン−14型表面性試験材
(新東化学(株)製)を用いて荷重60g/cm2のものでエ
メリー紙(#1000)で1000回繰り返し探り摩耗粉を取り
除き感光層の重量減少から残膜率(%)を求め機械的強
度とした。
注3)静電特性: 温度20℃、65%RHの暗室中で、各感光材料にペーパー
アナライザー(川口電機(株)製ペーパーアナライザー
SP−428型)を用いて−6kVで20秒間コロナ放電をさせた
後、10秒間放置し、この時の表面電位V10を測定した。
次いでそのまま暗中で180秒間静置した後の電位V180
測定し、180秒間暗減衰させた後の電位の保持性即ち、
暗減衰保持率〔DRR(%)を(V180/V10)×100(%)
で求めた。
又コロナ放電により光導電層表面を−500Vに帯電させ
た後、波長785nmの単色光で照射し、表面電位(V10)が
1/10に減衰するまでの時間を求め、これから露光量E
1/10(erg/cm2)を算出する。
更にE1/10測定と同様にコロナ放電により−500Vに帯
電させた後、波長785nmの単色光で照射し、表面電位(V
10)が1/100に減衰するまでの時間を求めこれから露光
量E1/10(erg/cm2)を算出する。
注4)撮像性: 各感光材料を以下の環境条件で1昼夜放置した。次に
−5kVで帯電し、光源として2.8mW出力のガリウム−アル
ミニウム−ヒ素、半導体レーザー(発振波長780nm)を
用いて、感光材料表面上で50erg/cm2の照射量下、ピッ
チ25μm及びスキャニング速度330m/secのスピード露光
後液体現像剤として、ELP−T(富士写真フィルム
(株)製)を用いて現像し、定着することで得られた複
写画像(カブリ、画像の画質)を目視評価した。
撮像時の環境条件は20℃65%RHと30℃80%RHで実施し
た。複写原稿として、ワープロの文字及びワラ版紙の文
字を切り抜いて貼り込んだものを用いた。
注5)水との接触角: 各感光材料を不感脂化処理液ELP−EX(富士写真フィ
ルム(株)製)を蒸留水で2倍に希釈した溶液を用い
て、エッチングプロセッサーに1回通して光導電層面を
不感脂化処理した後、これに蒸留水2μlの水滴を乗
せ、形成された水との接触角をゴニオメーターで測定す
る。
注6)耐刷性 各感光材料を、上記注4)と同条件で、製版して、ト
ナー画像を形成し、上記注5)と同条件で不感脂化処理
し、これをオフセットマスターとして、オフセット印刷
機(桜井製作所(株)製オリバー52型)にかけ、印刷物
の非画像部の地汚れ及び画像部の画質に問題が生じない
で印刷できる枚数を示す(印刷枚数が多い程、耐刷性が
良好なことを表わす)。
表−5に示す様に、本発明の各感光材料は、光導電層
の平滑性膜の強度及び静電特性が良好で、実際の複写画
像も地カブリがなく複写画質も鮮明であった。このこと
は光導電体と結着樹脂が充分に吸着し、且つ、粒子表面
を被覆していることによるものと推定される。同様の理
由で、オフセットマスター原版として用いた場合でも不
感脂化処理液による不感脂化処理が充分に進行し、非画
像部の水との接触角が10度以下と小さく、充分に親水化
されていることが判る。実際に印刷して印刷物の地汚れ
を観察しても地汚れは全く認められなかった。本発明の
感光材料で実施例2に示す様な、特定の置換基を有する
メタクリレート成分含有の樹脂〔A〕を共存すると、更
に電子写真特性(特に、感度:E1/10、E1/100)が著し
く良化した。
又比較例A及びBは、D.R.R.が低く、且つE1/10も大
きくなってしまい、更に、高温・高湿の条件下では、D.
R.R.E1/10の低下傾向が見られた。又、E1/100は更に低
下が大きくなった。E1/100値は、実際の撮像性におい
て、露光後、非画像部(既に露光された部位)にどれだ
けの電位が残っているかを示すものであり、この値が小
さい程現像後の非画像部の地汚れが生じなくなる事を示
す。
具体的には−10V以下の残留電位にすることが必要と
なり、即ち実際にはVR−10V以下とするために、どれだ
け露光量が必要となるかということで、半導体レーザー
光によるスキャニング露光方式では、小さい露光量でVR
を−10V以下にすることは、複写機の光学系の設計上
(装置のコスト、光学系光路の精度等)非常に重要なこ
とである。
この事より、露光照射量を少し少なくした装置で実際
に撮像すると、比較例A及びBの感光材料は、特に高温
高湿で非画像部に地カブリが発生してしまった。
又、オフセットマスター原版として用いた場合、各感
光材料から得られた原版は、いずれも10゜以下と小さく
充分に親水化されていた。しかし、実際に製版後の原版
を不感脂化処理して印刷した所、地汚れのない鮮明な印
刷物を得ることができるものは、本発明の感光材料のみ
であった。比較例A及びBは、版上の地カブリそのまま
印刷物に発生したり、あるいは、原稿の貼り込み跡が比
画像部にカブリとして発生した。
又、本発明の原版は1万枚まで鮮明な印刷物を得るこ
とができた。
以上のことより、本発明の樹脂を用いた場合にのみ静
電特性及び印刷適性を満足する電子写真感光体が得られ
る。
実施例3〜19 実施例1において、樹脂〔A−2〕及び樹脂〔B−
1〕に代えて、下記表−6の各樹脂〔A〕各樹脂〔B〕
に代えた他は、実施例1と同様に操作して、各電子写真
感光体を作製した。
又、オフセットマスター原版として用いて、実施例1
と同様にして印刷した所、いずれも1万枚以上印刷する
ことができる。
以上から、本発明の各感光材料は光導電層の平滑性、
膜強度、静電特性及び印刷性の全ての点において良好な
ものであった。
実施例20〜27 実施例1において結着樹脂として下記表−7の樹脂
〔A〕6.5g及び各樹脂〔B〕33.5gに代え、又、シアニ
ン色素〔I〕0.02gの代わりに下記構造の色素〔II〕0.0
18gに代えた他は、実施例1と同様の条件で電子写真感
光材料を作製した。
本発明の感光材料は、いずれも帯電性、暗電荷保持
率、光感度に優れ、実際の複写画像も高温・高湿の(30
℃−80%RH)の過酷な条件においても、地カブリの発生
のない、鮮明な画像を与えた。
更に、これをオフセットマスターの原版として用いて
印刷した所、地カブリのない鮮明な画質の印刷物を1万
枚以上印刷できた。
実施例28及び比較例C〜D 樹脂〔A−1〕6.5g(固形分量として)、樹脂〔B−
9〕33.5g(固形分量として)、酸化亜鉛200g、ウラニ
ン0.03g、ローズベンガル0.075g、ブロムフェノールブ
ルー0.045g、無水フタル酸0.1g及びトルエン240gの混合
物をボールミル中で3時間分散した。これを導電処理し
た紙に、乾燥付着量20g/m2となる様にワイヤーバーで塗
布し110℃で30秒間加熱した。次いで20℃、65%RHの条
件下で24時間放置することにより電子写真感光材料を作
製した。
比較例C 実施例28において、樹脂〔B−9〕33.5gの代わりに
前記比較例Aで用いた樹脂〔R−1〕33.5gを用いた他
は、実施例28と同様にして電子写真感光材料を作製し
た。
比較例D 実施例28において、樹脂〔B−9〕33.5gの代わりに
前記比較例Bで用いた樹脂〔R−2〕33.5gを用いた他
は、実施例28と同様にして、電子写真感光材料を作製し
た。
これらの感光材料の皮膜性(表面の平滑度)、膜強度、
静電特性、撮像性及び環境条件を30℃80%RHとした時の
撮像性を調べた。更に、これらの感光材料をオフセット
マスター用原版として用いた時の光導電性の不感脂化性
(不感脂化処理後の光導電層の水との接触角で表わす)
及び印刷性(地汚れ、耐印刷性等)を調べた。
以上の結果をまとめて、表−8に示す。
但し、静電特性及び撮像性は以下の通りにして行なっ
た。
注7)静電特性: 温度20℃、65%RHの暗室中で、各感光材料にペーパー
アナライザー(川口電機(株)製ペーパーアナライザー
SP−428型)を用いて6KVで20秒間コロナ放電をさせた
後、10秒間放置し、この時の表面電位V10を測定した。
次いでそのまま暗中で60秒間静置した後の電位V70を測
定し、60秒間暗減衰させた後の電位の保持性、即ち、暗
減衰保持率〔DRR(%)〕を(V70/V10)×100(%)で
求めた。又コロナ放電により光導電層表面を−500Vに帯
電させた後、該光導電層表面を照度2.0ルックスの可視
光で照射し、表面電位(V10)が1/10に減衰するまでの
時間を求め、これら露光量E1/10(ルックス・秒)を算
出する。E1/100(lux.sec)は、E1/10と同様に、コロナ
放帯で−500Vに帯電後、光照射し、表面電位(V10)が1
/100に減衰するまでの時間を求め、これから露光量E
1/100(lux・sec)を算出する。
注8)撮像性 各感光材料を以下の環境条件で1昼夜放置した後、全
自動製版機ELP−404V(富士写真フィルム(株)製)でE
LP−Tをトナーとして用いて製版して得られた複写画像
(カブリ、画像の画質)を目視評価した。撮像時の環境
条件は、20℃65%RH(I)と30℃80%RH(II)で実施し
た。複写画像として、ワープロ文字及びワラ版紙の文字
を切り抜いて貼り込んだ原稿を用いた。
本発明の感光材料は、光導電層の平滑性・膜強度とも
充分であり静電特性も、環境条件の変動に対しても、値
の変化が殆どなく、実際の複写画像も、安定して良好
な、地カブリのない鮮明な画像が得られた。一方、比較
例C及びDは、本発明の感光材料に比べ静電特性が低下
し、特に、E1/100の環境条件での変動に差が生じた。実
際の複写画像でも、高温高湿条件下で細線のカスレや地
汚れの発生が見られる様になった。
一方、各感光材料をオフセット印刷用原版として用い
て印刷した所、比較例C及びDは、刷り出しから地汚れ
が発生してしまった。本発明の材料は、1万枚以上印刷
しても、印刷物の画像は、地汚れのない鮮明な画像のも
のであった。
以上から、本発明の感光材料のみが光導電層の平滑
性、膜強度、静電特性及び印刷性の全ての点において良
好なものであった。
実施例29〜34 実施例28において、樹脂〔A−1〕及び樹脂〔B−
9〕の代わりに下記表−9の各樹脂〔A〕:6.0g(固形
分量として)及び樹脂〔B〕:34.0g(固形分量として)
を各々用いた他は、実施例28と同様にして、各電子写真
感光材料を作製した。
本発明の各感光材料は帯電性、暗電荷保持率、光感度
に優れ、実際の複写画像も高温高湿(30℃、80%RH)の
過酷な条件においても地カブリの発生や細線飛びの発生
等のない鮮明な画像を与えた。更に、オフセットマスタ
ー原版として印刷した所、非画像部に地カブリのない、
鮮明な画像の印刷物を1万枚以上印刷することができ
た。
(発明の効果) 本発明によれば、過酷な条件下においても優れた静電
特性と機械的強度を有する電子写真感光体を得ることが
できる。また、本発明の感光体は、半導体レーザー光を
用いたスキャニング露光方式に有効である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機光導電体及び結着樹脂を少なくとも含
    有する光導電層を有する電子写真感光体において、該結
    着樹脂が、下記で表わされる結着樹脂〔A〕の少なくと
    も1種及び結着樹脂〔B〕の少なくとも1種を含有する
    事を特徴とする電子写真感光体。 結着樹脂〔A〕: 1×103〜2×104の重量平均分子量を有し、下記一般式
    (I)で示される重合成分を30重量%以上含有し、且つ
    重合体主鎖の片末端に−PO3H2基、−SO3H基、−COOH
    基、−OH基、 {Rは炭化水素又は−OR′基(R′は炭化水素基を示
    す)を示す}及び環状酸無水物含有基から選択される少
    なくとも1種の酸性基を結合して成る樹脂。 一般式(I) 式(I)中、a1、a2は各々、水素原子、ハロゲン原子、
    シアノ基又は炭化水素基を表わす。R1は炭化水素基を表
    わす。 結着樹脂〔B〕: −PO3H2基、−COOH基、−SO3H基、フェノール性OH基、 {Rは炭化水素基又は−OR′基(R′は炭化水素基)を
    示す}及び環状酸無水物含有基から選択される少なくと
    も1つの酸性基を含有する重合体成分を少なくとも1種
    含有するAブロックと、下記一般式(II)で示される重
    合体成分を少なくとも含有するBブロックとから構成さ
    れるA・Bブロック共重合体のBブロックの重合体主鎖
    の末端に重合性二重結合基を結合して成る重量平均分子
    量1×103〜2×104の一官能性マクロモノマー(M)を
    少なくとも1種共重合成分として含有して成る重量平均
    分子量3×104〜1×106のグラフト型共重合体。 一般式(II) 〔式(II)中、b1及びb2は各々水素原子、ハロゲン原
    子、シアノ基又は炭化水素基を表わす。X1は−COO−、
    −OCO−、 (l1,l2は1〜3の整数を表わす)、−O−、−SO
    2−、−CO−、 −CONHCOO−、−CONHCONH−又は を表わす。(ここでR23は水素原子又は炭化水素基を表
    わす)。 R21は、炭化水素基を表わす。但し、X1を表わす場合、R21は水素原子、又は炭化水素基を表わ
    す。〕
  2. 【請求項2】該樹脂〔A〕において、一般式(I)で示
    される共重合成分として、下記一般式(Ia)及び(Ib)
    で示される、アリール基含有のメタクリレート成分のう
    ちの少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項
    (1)記載の電子写真感光体。 一般式(Ia) 一般式(Ib) 〔式〔Ia〕および〔Ib〕中、A1及びA2は互いに独立に各
    々水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、塩素原子、臭
    素原子、−COD1又は−COOD2(D1及びD2は各々炭素数1
    〜10の炭化水素基を示す)を表わす。但し、A1とA2が共
    に水素原子を表わすことはない。 B1及びB2は各々−COO−とベンゼン環を結合する、単結
    合又は連結原子数1〜4個の連結基を表わす。〕
  3. 【請求項3】該結着樹脂〔B〕において、該マクロモノ
    マー(M)とともにグラフト型共重合体を構成する一官
    能性単量体として、下記一般式(III)で表わされる単
    量体を少なくとも1種含有する事を特徴とする請求項
    (1)又は(2)記載の電子写真感光体。 一般式(III) 〔式(III)中、b3、b4、X2及びR22は式(II)のb1
    b2、X1及びR21とそれぞれ同様の内容を表わす。〕
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