JP2714757B2 - 複数のパレットを有する搬送装置 - Google Patents

複数のパレットを有する搬送装置

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JP2714757B2
JP2714757B2 JP6064605A JP6460594A JP2714757B2 JP 2714757 B2 JP2714757 B2 JP 2714757B2 JP 6064605 A JP6064605 A JP 6064605A JP 6460594 A JP6460594 A JP 6460594A JP 2714757 B2 JP2714757 B2 JP 2714757B2
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富夫 石飛
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協同組合アイ・ティ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のパレットから特
定のものを選択し、選択したパレットを取り出し位置に
移動できるようにした搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多数のパレットから特定のパレットを選
んで取り出す装置は開発されている(実願平2−130
078号公報)。この装置は、たとえば駐車場、倉庫、
冷凍庫等に便利に使用できる。駐車場に使用する場合、
車をパレットに載せて水平面で縦横に移動させて保管で
きる。この装置は、全てのパレットに車を載せた状態
で、特定のパレットを取り出し位置に移動させて、保管
している車を取り出すことができる。このため狭いとこ
ろに多くの車を保管できる。車を出し入れするために走
行させるスペースを必要としないからである。
【0003】全てのパレットを取り出し位置に移動させ
るために、この装置は、たとえば図1に示すように、水
平面内で縦横に移動できる多数のパレット1を並べてい
る。パレット1を縦横に移動させるために、1枚のパレ
ット1に相当する大きさの空スペースKを設けている。
パレット1を次々と空スペースKに移動させて、特定の
パレットを選んで取り出し位置に移動できる。
【0004】たとえば、図1に示すように縦横に移動で
きる5枚のパレット1をならべ、1枚のパレット1の空
スペースKがあると、空スペースKにパレット1を移動
することによって、全てのパレット1を矢印で示す方向
に、あるいは、その反対方向に移動できる。このように
パレット1を移動して、特定のパレット1を空スペース
Kで示す取り出し位置に移動できる。
【0005】パレット1を縦横に移動させる簡単な機構
として、本発明者はパレット1の下面に傾斜してローラ
2を設けた装置を開発した(特願平4−13199号公
報)。この公報に記載する装置を、図2と図3に示して
いる。この装置は、ローラ2に載せてパレット1を移送
する。回転するローラ2はパレット1を縦横に移動でき
る。たとえば、図2の矢印で示すようにローラ2が回転
されたとすると、パレット1は矢印Fで示す方向に移動
されようとする。ところが、パレット1は縦横にしか移
動されないようになっているので、上に空スペースがあ
ると上に移動され、左に空スペースがあると左に移動さ
れる。縦横にパレット1が移動されるとき、ローラ2は
パレット1の下面を縦又は横にスリップする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、傾斜する
ローラ2でパレット1を縦横に移動させる装置は、駆動
機構を簡素化できる。しかしながら、ローラ2とパレッ
ト1とが凍りやすい用途には使用できない。たとえば、
冷凍庫等に使用すると、凍結してパレットを移動できな
くなる。パレットの移動部分が凍結すると、動きにくく
なるからである。冷凍庫はこの種の装置の理想的な用途
である。外気との温度差が極めて大きく、作業環境が極
めて厳しいからである。この種の装置を冷凍庫に使用す
ると、作業者は内部に入らないで、冷凍食品を出し入れ
できる。この種の装置の用途は冷凍庫にかぎらない。作
業環境の悪いところに使用して、物品の出し入れに便利
に使用できる。
【0007】ところが、従来の装置はパレットを確実に
移動させるのが難しい。凍結し、あるいはスムーズに移
動できなくなって収納した物品を取り出しできないこと
がある。作業環境の悪いところで故障すると修理が大変
である。このため、環境の悪いところで使用する装置
は、極力故障を少なくすることが大切である。
【0008】本発明はこの弊害を防止するために開発さ
れたもので、本発明の重要な目的は、パレットを確実に
しかもスムーズに移送できる複数のパレットを有する搬
送装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、最初、図4
に示すように、ラック3と駆動歯車4とを介してパレッ
ト1を移動させることにより、悪い環境においても確実
に動作して便利に使用できる搬送装置を開発した。
【0010】この図に示す搬送装置は、パレット1を縦
横に移動できるように基台6にセットしている。パレッ
ト1は駆動手段で縦横に移動される。パレット1を縦と
横とに移動させて、特定のパレット1を所定の位置に移
送するようにしている。パレット1は、下面に固定され
たラック3と、モータ5で回転させる駆動歯車4とから
なる駆動手段で移動される。
【0011】パレット1を移動させるために、パレット
1の下面には、十字状に交差させて縦と横にラック3を
固定してる。このラック3に噛み合う駆動歯車4をパ
レット1の下方に配設している。ラック3は1個の駆動
歯車4で縦と横とに移動される。したがって、ラック3
は45度に傾斜する傾斜歯を有する。この傾斜歯に噛み
合う駆動歯車4は平歯車である。平歯車である駆動歯車
4は、ラック3の傾斜歯に噛み合うように傾斜して固定
されている。この構造の搬送装置は、駆動歯車4を回転
して、パレット1を縦と横の両方に移動できる。パレッ
ト1が縦又は横に移動するとき、駆動歯車4とラック3
の歯は、互いに平行な方向にスリップする。
【0012】図4に示す構造のパレット1は、駆動歯車
4とラック3とを噛み合わせて移動させるので、パレッ
ト1や駆動手段が凍結しても確実に移動できる特長があ
る。しかしながら、この構造の搬送装置は、パレット1
を隣接する領域に移送するとき、その境界でスムーズに
移送できないことがある。パレット1が境界まで移動さ
れると、ラック3の端部が駆動歯車4に噛み合うように
なるからである。たとえば、図5に示すように、パレッ
ト1をa領域から隣接するb領域に移動させるとき、境
界でパレット1をスムーズに移動させるのが難しい。パ
レット1がこの位置に移送されると、ラック3に噛み合
う駆動歯車4が、a領域のものからb領域のものに変更
されるからである。噛み合う駆動歯車4が変更されると
き、ラック1はa領域とb領域の駆動歯車4と充分に噛
み合うことがなく、端部で局部的に噛み合う状態とな
る。このとき、a領域の駆動歯車4を駆動して、ラック
1がb領域の駆動歯車4を噛み合う状態となると、b領
域の駆動歯車4を駆動してa領域の駆動歯車4の駆動を
停止させる。
【0013】本発明者は、パレットを境界においてスム
ーズに移動させるために、図6〜図8に示す駆動歯車4
とラック3とを開発した。これ等の図に示す駆動歯車4
は、歯のない部分にガイド片12を固定している。ガイ
ド片12は、図8に示すように、ラック3の下面に設け
られたガイド溝13に案内されて、パレット1を強制的
に定位置に移送させる。したがって、ガイド片12は前
縁をテーパー状としている。テーパー状のガイド片12
がラック3に設けたガイド溝13を通過するときに、ガ
イド片12のテーパー面がラック3のガイド溝13の側
面を摺動して、ラック3とパレット1とを定位置に移動
させる。このように、ガイド片12とガイド溝13とで
ラック3を定位置に移動させる装置は、パレット1を正
確に定位置に移動できる特長がある。とくに、パレット
1を隣接する領域でスムーズに受け渡しできる特長があ
る。
【0014】図に示す駆動歯車は、ガイド片をふたつ固
定している。一方のガイド片12は送り出し用で、他方
のガイド片12は受け取り用である。送り出し用のガイ
ド片12は、ラック3のガイド溝13を摺動して、パレ
ット1を隣接する領域の定位置に送り出す。受け取り用
のガイド片12は、ラック3のガイド溝13を摺動し
て、隣接する領域から送られて来るパレット1を受け取
って駆動歯車4をラック3に正確に噛み合わせる。ふた
つのガイド片12を案内するために、ラック3は両端に
ガイド溝13を設けている。ガイド片12はラック3及
び駆動歯車4の歯とは直交する方向に移動するので、ガ
イド溝13は歯と直交する方向に設けられている。
【0015】この構造の搬送装置は、ガイド片12とガ
イド溝13とでラック3を定位置に移送できる特長があ
る。ただ、ガイド片12は1片の凸部をガイド溝13に
摺動させてパレット1を定位置に移送するので、歯車の
ように多数の歯で強く確実に移送することが難しい。ま
た、ガイド片12とガイド溝13とで定位置に移送する
装置は、パレット1が境界に移動されると、歯車とガイ
ド片12とに駆動部材変更する必要があり、歯車で連
続的にスムーズに移送できない欠点がある。
【0016】本発明の複数のパレットを有する搬送装置
、さらにこの欠点を解消する構造を備える。本発明の
搬送装置は、縦横に移動できるように基台6に装着され
ている複数のパレット1と、このパレット1を縦横に移
動させる駆動手段とを備える。パレット1と駆動手段と
は下記の(a)ないし(f)の構成を有する。駆動手段
はパレット1を縦横に移動させて、特定されたパレット
1を所定の位置に移送する。 (a) 前記の駆動手段は、パレット1の下面に固定さ
れたラック3と、このラッ3クに噛み合う駆動歯車4
と、駆動歯車4を回転させるモータ5とを備える。 (b) 前記ラック3はパレット1の下面に縦横に延長
して交差して固定されている。 (c) 前記ラック3は、駆動歯車4に噛み合う歯を下
面に備える。 (d) 前記ラック3の歯は、パレット1の移動方向に
対して傾斜する傾斜歯である。 (e) 前記の駆動歯車4はラック3の傾斜歯に噛み合
うように傾斜してパレット1の下方に配設されている。 (f) 駆動歯車4は、パレット1が停止位置に移動さ
れた状態で、ラック3の交差部分に設けられており、縦
横両方向に延長されているラック3を駆動できる位置に
配設されている。
【0017】さらに本発明の複数のパレットを有する搬
送装置は、パレット1の下面に縦横に延長して複数条の
ラック3を固定している。駆動手段はラック3の下方に
配設されて複数のラック3に噛み合う複数の駆動歯車4
を有する。駆動歯車4は、縦横に延長されるラック3の
交差部分に配設されており、駆動歯車4とラック3とで
移送されるパレット1は、下面に固定された複数のラッ
ク3が常時何れかの駆動歯車4に噛み合って駆動される
ように構成されている。
【0018】
【作用】本発明の複数のパレットを有する搬送装置は、
駆動歯車4を回転させてパレット1を縦と横の両方に移
動させる。駆動歯車4の回転方向を変えずに、パレット
1は縦と横に移動される。パレット1が縦と横のどちら
に移動されるかは、パレット1のどちらに空スペースK
があるかで決定される。図9に示すように、左隅にパレ
ット1のない空スペースKがあると、左列のパレット1
は下方に、右下のパレット1は左に移動できる。これ以
外の方向にはパレット1を移動できない。
【0019】図において右下のA位置にあるパレット1
を、空スペースKに移動させるには、Aにあるパレット
1の下面の駆動歯車4を矢印の方向に回転させる。左列
のBの位置にあるパレット1を下の空スペースKに移動
させるには、Bにある駆動歯車4を矢印の方向に回転さ
せる。
【0020】本発明の装置が、固定された駆動歯車4で
パレット1を縦と横の両方に移動できるのは、駆動歯車
4を回転させてパレット1を移動させるときに、ラック
3と駆動歯車4の歯を、歯に沿って平行に摺動できるか
らである。ラック3と駆動歯車4は歯に沿って摺動する
が、歯車の回転方向にはスリップしない。このため、パ
レット1は極めて強い力で強制的に移動され、凍結する
などの悪い環境にあっても確実に移動される。
【0021】とくに、本発明の搬送装置は、パレット1
を境界においてもラック3と駆動歯車4とが噛み合う状
態としてスムーズに移送できる特長がある。それは、本
発明の装置が、パレット1の下面に縦横に延長して複数
条のラック3を固定し、複数のラック3を複数の駆動歯
車4で駆動するからである。パレットの下面に設けられ
た複数のラック3は、パレット1の中心からずれた位置
に配設される。この位置に配設されるラック3は、パレ
ット1を境界に移動したときにも、ラック3と駆動歯車
4とが噛み合う。このため、パレット1は常時駆動歯車
4に噛み合うラック3によってスムーズに移送される。
【0022】このようにしてパレットを移動させる搬送
装置は、冷凍庫のようにスムーズに移動させるのが非常
に難しい用途に使われても、確実に動作させることがで
きる特長がある。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための搬送装置を例示するものであって、
本発明は搬送装置を下記の構造に特定しない。
【0024】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0025】図9および図10に示す複数のパレットを
有する搬送装置は、基台6と、この基台6に縦横に移動
できるように装着されている3枚のパレット1と、パレ
ット1を縦横に移動させる駆動手段とを備える。
【0026】基台6は、パレット1の下面の四隅に固定
した車輪7を載せて移動させる水平のテーブル8と、こ
のテーブル8の外周に設けられて、パレット1を縦横に
移動させる隔壁9とを備える。隔壁9は、4枚のパレッ
ト1を収納できる方形状である。4枚のパレット1を収
納できる隔壁9内に、3枚のパレット1をセットする
と、パレット1枚分の空スペースKができる。この空ス
ペースKにパレット1を移動させて、全てのパレット1
を必要な位置に移動させる。隔壁9はパレット1から突
出しない高さに設計されている。
【0027】図9と図10とに示すように、パレット1
の外周に隔壁9を設け、この隔壁9でパレット1を縦横
に移動させる基台6は、簡単な機構でパレット1を特定
の方向に移動できる。ただ、本発明の搬送装置は、搬送
装置を縦横に移動させる機構を、搬送装置の外側に設け
た隔壁に特定しない。パレットの移動方向を縦横に制限
できる全ての機構を利用できる。
【0028】図9と図10に示す基台6は、パレット1
を走行させるためにテーブル8を備える。図示しない
が、パレットを走行させるテーブルに変わってレールも
使用できる。レールはパレットを縦横に移動できるよう
に、基台の上面に水平に固定される。
【0029】パレット1は、基台6のテーブル8上を縦
横に軽く移動できるように、図10に示すように、下面
の四隅に車輪7を固定している。車輪7は縦と横の両方
に移動できるもので、図10に示すパレット1は車輪7
にボールキャスタを使用している。ボールキャスタは、
ボールが回転してパレット1を縦横に移動させる。ボー
ルキャスタは簡単な機構で、故障することなく、重い荷
重に耐える特長がある。ボールキャスタに変わって首振
り式の車輪も使用できる。さらに、パレット1は必ずし
も車輪を必要としない。パレット1の底面をテーブルや
レールに摺動させて、縦と横に移動することもできるか
らである。
【0030】駆動手段は、パレット1の下面に固定され
たラック3と、このラック3に噛み合う駆動歯車4と、
この駆動歯車4を回転させるモータ5とを備える。
【0031】パレット1の底面図を図11に示してい
る。さらに、パレット1は底面にラック3を固定してい
る。ラック3は駆動歯車4に噛み合い、駆動歯車4とラ
ック3とでパレット1は縦と横とに移動される。ラック
3は、パレット1の底面に縦横2列に延長して固定され
ている。2列のラックは縦横の中心線に対して対称な位
置に配設されている。ラック3はパレット1の底面に縦
横に交差して固定されている。
【0032】図9と図11に示すパレット1は、直線状
のラック3を底面に固定している。ラック3の端部は、
駆動歯車4の傾斜方向に斜切している。パレット1が隣
接する領域に移送されて、ラック1が駆動歯車4に最初
に噛み合うときに、ラック1の複数の歯が駆動歯車4に
一緒に噛み合うようにするためである。
【0033】さらに、図12に示すパレット1は、ラッ
ク3の端部に平行に位置ずれさせたガイド部を設けてい
る。ガイド部は、中心線から離れる方向に位置してパレ
ットの隅部に配設されている。ガイド部に設けた歯はラ
ック3に連通して設けられている。ガイド部に最初に噛
み合った駆動歯車4が、ラック3に噛み合うようにする
ためである。ガイド部のあるパレット1は図13に示す
ようにセットされる。この図に示すように、ラック3の
ガイド部は、パレット1を隣接する領域に移送させると
きに最初に駆動歯車4に噛み合う部分となる。図13に
示すパレット1は、図の矢印で示す方向に移動されるの
で、右上と左下の隅部にガイド部を設けている。
【0034】ガイド部は、駆動歯車4に対して図13の
鎖線のクロスハッチングで示すように移動して駆動歯車
4に噛み合う。この位置で駆動歯車4に噛み合うガイド
部は、駆動歯車4の中心から上の部分に位置ずれした部
分で最初に噛み合う。駆動歯車4の上部に最初に噛み合
うガイド部は、駆動歯車4の中心に最初に噛み合う図1
1に示すラック3に比較するとよりスムーズに噛み合い
できる特長がある。
【0035】さらに、ラック3と駆動歯車4とをよりス
ムーズに噛み合いできる構造を図14に示す。この図
は、駆動歯車4の歯を実線で、ラック3の歯を鎖線で示
している。駆動歯車4とラック3の歯は、隅部を研削し
て先端を先細り状に加工している。この形状の歯は、ラ
ック3が駆動歯車4に最初に噛み合うときに、矢印で示
す方向に移動する。ラック3と駆動歯車4の歯が衝突す
ることなく、ラック3の歯は駆動歯車4の歯の間に挿入
される。このため、ラック3と駆動歯車4とが極めてス
ムーズに噛み合う特長がある。
【0036】ラック3の下面に設けられている歯は、パ
レット1の移動方向に対して傾斜する傾斜歯である。図
11と図12に示すラック3の歯は、パレット1の移動
方向に対して45度傾斜している。この角度に傾斜する
ラック3は、パレット1を縦と横とに同じ力で移動でき
る。ただ、ラック3の歯の傾斜角は、かならずしも45
度とする必要はない。たとえば、図12において、ラッ
ク3の歯の傾斜角αを30度〜60度の範囲とすること
もできる。
【0037】駆動歯車4はラック3に噛み合ってパレッ
ト1を移動させる平歯車である。駆動歯車4は、図9と
図13の鎖線で示すように、パレット3を停止位置に移
動せせた状態で、ラック3の交差部分に位置して配設さ
れる。図に示すパレット1は、縦横に2列のラック3を
備える。2列のラック3を駆動するために、パレット1
の下方にはふたつの駆動歯車4を配設している。2列の
ラック3は4つの交差点ができる。図に示す装置は、右
下と左上の交差点にふたつの駆動歯車4を配設してい
る。駆動歯車4は縦横に並べて配設しない。パレット1
を境界に移動させたときに、隣接するふたつの領域の駆
動歯車4でひとつのパレット1を移動させるためであ
る。
【0038】パレット1を隣接する領域に移送する。た
とえば、図9おいてパレット1をAの位置から空スペー
スKに移送するとき、A位置の駆動歯車4はパレット1
を空スペースKに配設した駆動歯車4に噛み合うまで移
送し、その後は空スペースKの駆動歯車4が駆動されて
パレット1を空スペースKに移動させる。パレット1が
隣接する領域に移送されるとき、送り出し側と、受け取
り側とでふたつの駆動歯車4を回転させてパレット1を
定位置に移動する。
【0039】駆動歯車4はパレット1を移動するときに
は回転されるが、ふたつの駆動歯車4がラック3から離
れると回転を停止する。駆動歯車4がラック3から離れ
たことを検出するために、駆動歯車4の回転位置を検出
するセンサ10を設けている。センサ10を外部に固定
するために、駆動歯車4の回転軸に回転板11を固定し
ている。回転板11に接近してセンサ10を固定し、セ
ンサ10で駆動歯車4の回転位置を検出している。セン
サ10の出力は制御手段(図示せず)に入力される。制
御手段はセンサ10からの信号を演算して、駆動歯車4
を回転するモータ5の運転を制御する。
【0040】駆動歯車4は回転軸の両端に固定されてい
る。最初にラック3に噛み合う駆動歯車4は、キー又は
スプラインを介して、回転軸に軸方向に移動できるよう
に連結されている。この駆動歯車4は、スプリング14
を介して端部に押圧されている。スプリング14を押圧
するために、回転軸には鍔15を固定している。鍔15
と駆動歯車4との間の回転軸にスプリング14を挿通し
ている。スプリング14は駆動歯車4を回転軸の先端に
弾性的に押圧している。この構造の駆動歯車4は、隣接
する領域からパレット1が移送されてくるとき、パレッ
ト1のラック3と駆動歯車4の歯が衝突すると、駆動歯
車4が後退する。駆動歯車4が後退すると、ラック3の
歯が駆動歯車4の歯の間に速やかに案内される。それ
は、図14の矢印で示すように、駆動歯車4の後退する
方向Aが、ラックの挿入方向Bに対して傾斜するからで
ある。
【0041】駆動歯車4の回転軸はモータ5に連結され
ている。モータ5の回転は、制御手段で制御される。制
御手段は、いずれのモータ5を回転させるかを選択し
て、所定のパレット1を必要な位置に移動させる。
【0042】制御手段は移送するパレット1に噛み合う
モータ5を回転させる。制御手段は入力された信号を演
算して、どのパレット1を移送するかも演算する。所定
のモータ5が回転されて、パレット1が所定の位置に移
送されると、このことがセンサ10に検出される。制御
手段はセンサ10の出力も演算して、モータ5の回転を
停止する。
【0043】以上の図に示す搬送装置は、パレットの下
面に2列のラックを固定しているが本発明の搬送装置
は、ラックを3列以上に配設することも可能であるのは
言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】本発明の複数のパレットを有する搬送装
置はパレットを確実にしかもスムーズに移送できる特長
がある。とくに、本発明の搬送装置は、パレットを境界
においても確実に移送できる特長がある。それは、パレ
ットの下面に縦横に延長して複数条のラックを固定し、
複数のラックを複数の駆動歯車で駆動しているからであ
る。パレットの下面に設けられた複数のラックは、パレ
ットの中心からずれた位置に配設できる。この位置に配
設されるラックは、パレットを境界に移動したときに、
隣接する両方の領域にある駆動歯車に噛み合う状態にで
きる。このため、パレットが、常時駆動歯車に噛み合う
ラックによってスムーズに移送される。したがって、本
発明の搬送装置は、冷凍庫のようにスムーズに移動させ
るのが非常に難しい用途に使用しても、パレットを確実
に移動できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数のパレットを縦横に移動させる従来の搬送
装置の一例を示す平面図
【図2】本発明者が先に開発した搬送装置の平面図
【図3】図2に示す搬送装置の駆動機構を示す平面図
【図4】本発明者が先に開発した搬送装置の一例を示す
平面図
【図5】図4に示す搬送装置の要部拡大平面図
【図6】図4に示す搬送装置の駆動歯車の正面図
【図7】図4に示す搬送装置の駆動歯車の側面図
【図8】駆動歯車がラックを定位置に移送する状態を示
す底面図
【図9】本発明の一実施例にかかる搬送装置の駆動手段
を示す平面図
【図10】図9に示す搬送装置の側面図
【図11】図9に示す搬送装置のパレットの底面図
【図12】本発明の他の実施例にかかる搬送装置のパレ
ットの底面図
【図13】本発明の他の実施例にかかる搬送装置の駆動
手段を示す平面図
【図14】駆動歯車がラックと噛み合う構造を示す平面
【符号の説明】
1…パレット 2…ローラ 3…ラック 4…駆動歯車 5…モータ 6…基台 7…車輪 8…テーブル 9…隔壁 10…センサ 11…回転板 12…ガイド片 13…ガイド溝 14…スプリング 15…鍔 K…空スペース

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦横に移動できるように基台(6)に装
    着されている複数のパレット(1)と、このパレット
    (1)を縦横に移動させる駆動手段とを備え、駆動手段
    でもってパレット(1)を縦横に移動させて、特定され
    たパレット(1)を所定の位置に移送するように構成さ
    れた搬送装置において下記の全ての構成を有することを
    特徴とする複数のパレットを有する搬送装置。 (a) 前記の駆動手段が、パレット(1)の下面に固
    定されたラック(3)と、このラック(3)に噛み合う
    駆動歯車(4)と、駆動歯車(4)を回転させるモータ
    (5)とを備える。 (b) 前記ラック(3)はパレット(1)に縦横に延
    長し交差して固定されている。 (c) 前記ラック(3)は、駆動歯車(4)に噛み合
    う歯を下面に備える。 (d) 前記ラック(3)の歯は、パレット(1)の移
    動方向に対して傾斜する傾斜歯である。 (e) 前記の駆動歯車(4)はラック(3)の傾斜歯
    に噛み合うように傾斜してパレット(1)の下方に配設
    されている。 (f) 駆動歯車(4)は、パレット(1)が停止位置
    に移動された状態で、ラック(3)の交差部分に設けら
    れており、縦横両方向に延長されているラック(3)を
    駆動できる位置に配設されている。 (g) 前記のパレット(1)の下面には縦横に延長し
    て複数条のラック(3)が固定されており、駆動手段は
    ラック(3)の下方に配設されて複数のラック(3)に
    噛み合う複数の駆動歯車(4)を有し、駆動歯車(4)
    は縦横に延長されるラック(3)の交差部分に配設され
    ており、駆動歯車(4)とラック(3)とで移送される
    パレット(1)は、下面に固定された複数のラック
    (3)が常時何れかの駆動歯車(4)に噛み合って移動
    されるように構成されている。
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