JP2909373B2 - 複数のパレットを有する搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は複数のパレットを選択し
て必要なところに移動できる搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】多数のパレットから特定のパレットを選
んで取り出す装置は開発されている（実願平２−１３０
０７８号公報）。この装置は、たとえば駐車場、倉庫、
冷凍庫等に便利に使用できる。駐車場に使用する場合、
車をパレットに載せて縦横に移動して保管できる。全て
のパレットに車を載せた状態で、特定のパレットを取り
出し位置に移動して、保管している車を取り出すことが
できる。この装置を使用すると、狭いところに多くの車
を保管できる。車を走行させるスペースを必要としない
からである。

【０００３】全てのパレットを取り出し位置に移動させ
るために、この装置は、例えば図１に示すように縦横に
移動できる多数のパレット１を水平面にならべている。
パレット１を縦横に移動させるために、１枚のパレット
１に相当する大きさの空スペースＫを設けている。パレ
ット１を次々と空スペースＫに移動して、複数のパレッ
ト１から特定のものを選んで取り出すことができる。

【０００４】たとえば、図１に示すように縦横に移動で
きる５枚のパレット１をならべ、１枚のパレット１の空
スペースＫがあると、空スペースＫにパレット１を移動
することによって、次々と全てのパレット１を移動でき
る。このようにパレット１を移動して、特定のパレット
１を空スペースＫで示す取出位置に移動できる。

【０００５】パレット１を縦横に移動させる簡単な機構
として、本発明者はパレット１の下面に傾斜してローラ
２を設けた装置を開発した（特願平４−１３１９９号公
報）。この公報に記載する装置を、図２と図３に示して
いる。この装置は、ローラ２に載せてパレット１を移送
する。回転するローラ２はパレット１を縦横に移動でき
る。たとえば、図２の矢印で示すようにローラ２が回転
されたとすると、パレット１は矢印Ｆで示す方向に移動
されようとする。ところが、パレット１は縦横にしか移
動されないようになっているので、上に空スペースがあ
ると上に移動され、左に空スペースがあると左に移動さ
れる。縦横にパレット１が移動されるとき、ローラ２は
パレット１の下面を縦又は横にスリップする。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このように、傾斜する
ローラ２でパレット１を縦横に移動させる装置は、駆動
機構を簡素化できる。しかしながら、ローラ２とパレッ
ト１とが滑りやすい用途には使用できない。たとえば、
冷凍庫等に使用すると、凍結してパレットを移動できな
くなる。パレットの移動部分が凍結すると、動きにくく
なるからである。冷凍庫はこの種の装置の理想的な用途
である。外気との温度差が極めて大きく、作業環境が極
めて厳しいからである。この種の装置を冷凍庫に使用す
ると、作業者は内部に入らないで、冷凍食品を出し入れ
できる。この種の装置の用途は冷凍庫にかぎらない。作
業環境の悪いとろに使用して、物品の出し入れに便利に
使用できる。

【０００７】ところが、従来の装置はパレットを確実に
移動させるのが難しい。凍結し、あるいはスムーズに移
動できなくなって収納した物品を取り出しできないこと
がある。作業環境の悪いところで故障すると修理が大変
である。このため、環境の悪いところで使用する装置
は、極力故障を少なくすることが大切である。

【０００８】本発明の複数のパレットを有する搬送装置
は、悪い環境においても確実に動作して便利に使用でき
る装置を実用化することを目的に開発したものである。
さらに、簡単な機構でこのことを実現することも本発明
の大切な目的である。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の複数のパレット
を有する搬送装置は、前述の目的を達成するために下記
の構成を備える。搬送装置は、縦横に移動できるように
基台６にセットされている複数のパレット１と、このパ
レット１を縦横に移動させる駆動手段とを備える。パレ
ット１を縦横に移動させて特定されたパレット１を所定
の位置に移送するように構成された搬送装置であって、
下記の独特の構成を備える。

【００１０】（ａ） パレット１を縦横に移動させる駆
動手段は、ラック３と、このラック３に噛み合う駆動歯
車４と、駆動歯車４を回転させるモータ５とを備える。 （ｂ） ラック３はパレット１の下面に固定されて、駆
動歯車４に噛み合っている。 （ｃ） パレット１が縦横に移動されたときに駆動歯車
４がラック３に噛み合うように、ラック３は縦横に移動
するパレット１の下面に縦横に交差して固定されてい
る。 （ｄ） ラック３の下面には、駆動歯車４に噛み合う歯
を設けている。 （ｅ） ラック３の歯は、パレット１の移動方向に対し
て傾斜している傾斜歯である。 （ｆ） 駆動歯車４は、ラック３の傾斜歯に噛み合うよ
うに傾斜してパレット１の下方に固定されている。 （ｇ） 駆動歯車４は、パレット１が停止位置に移動さ
れた状態で、ラック３の交差部分に設けられており、縦
横両方向に延長されているラック３を駆動できる位置に
配設されている。 （ｈ） 駆動歯車４が回転されると、これに噛み合うラ
ック３を介してパレット１は縦横に駆動される。

【００１１】

【作用】本発明の複数のパレットを有する搬送装置は、
駆動歯車４を回転させてパレット１を縦と横の両方に移
動させる。駆動歯車４の回転方向を変えずに、パレット
１を縦と横に移動できる。パレット１が縦と横のどちら
に移動されるかは、パレット１のどちらに空スペースＫ
があるかで決定される。図４に示すように、左隅にパレ
ット１のない空スペースＫがあると、左列のパレット１
は下方に、右下のパレット１は左に移動できる。これ以
外の方向にはパレット１を移動できない。

【００１２】図において右下のＡ位置にあるパレット１
を、空スペースＫに移動させるには、Ａにあるパレット
１の下面の駆動歯車４を矢印の方向に回転させる。左列
のＢ、Ｃの位置にあるパレット１を下の空スペースＫに
移動させるには、Ｂ、Ｃにある駆動歯車４を矢印の方向
に回転させる。

【００１３】Ａのパレット１を左の空スペースＫに移動
させるために、Ａにある駆動歯車４を回転させると、パ
レット１は左の空スペースＫの境界まで移動される。パ
レット１が空スペースＫとの境界まで移動されると、Ａ
にある駆動歯車４は、パレット１のラック３から離れ
る。パレット１がＡと空スペースＫの間まで移動される
と、パレット１のラック３は空スペースＫにある駆動歯
車４に噛み合うようになる。したがって、空スペースＫ
の駆動歯車４を回転させると、パレット１を空スペース
Ｋに移動できる。以上のように、送り出し側の駆動歯車
４と、受け取り側の駆動歯車４とを回転させて、パレッ
ト１は隣接するスペースに移動される。

【００１４】本発明の装置が、１個の駆動歯車４でパレ
ット１を縦と横の両方に移動できるのは、駆動歯車４を
回転させてパレット１を移動させるときに、ラック３と
駆動歯車４の歯を、歯に沿って平行に摺動できるからで
ある。ラック３と歯車は歯に沿って摺動するが、歯車の
回転方向にはスリップしない。このため、パレット１は
極めて強い力で強制的に移動され、凍結するなどの悪い
環境にあっても確実に移動される。したがって、本発明
の複数のパレットを有する搬送装置は、冷凍庫のように
スムーズに移動させるのが非常に難しい用途に使われて
も、確実に動作させることができる。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための搬送装置を例示するものであって、
本発明は搬送装置を下記の構造に特定しない。

【００１６】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。

【００１７】図４ないし図６に示す複数のパレットを有
する搬送装置は、基台６と、この基台６に縦横に移動で
きるように装着されている５枚のパレット１と、パレッ
ト１を縦横に移動させる駆動手段とを備える。

【００１８】基台６は、パレット１の下面に固定した車
輪７を載せて移動させる水平のテーブル８と、このテー
ブル８の外周に設けられて、パレット１を縦横に移動さ
せる隔壁９とを備える。隔壁９は、６枚のパレット１を
収納できる方形状である。６枚のパレット１を収納でき
る隔壁９内に、５枚のパレット１をセットすると、パレ
ット１枚分の空スペースＫができる。この空スペースＫ
にパレット１を移動させて、全てのパレット１を必要な
位置に移動させる。隔壁９はパレット１から突出しない
高さに設計されている。

【００１９】図５と図６とに示すように、パレット１の
外周に隔壁９を設け、この隔壁９でパレット１を縦横に
移動させる基台６は、簡単な機構でパレットを特定の方
向に移動できる。ただ、本発明の搬送装置は、搬送装置
を縦横に移動させる機構を、搬送装置の外側に設けた隔
壁に特定しない。パレットの移動方向を縦横に制限でき
る全ての機構を利用できる。

【００２０】図５と図６に示す基台６は、パレット１を
走行させるためにテーブル８を備える。図示しないが、
パレットを走行させるテーブルに変わってレールも使用
できる。レールはパレットを縦横に移動できるように、
基台の上面に水平に固定される。

【００２１】パレット１は、基台６のテーブル８上を縦
横に軽く移動できるように、下面の四隅に車輪７を固定
している。車輪７は縦と横の両方に移動できるもので、
図に示すパレット１は車輪７にボールキャスタを使用し
ている。ボールキャスタは、ボールが回転してパレット
を縦横に移動させる。ボールキャスタは簡単な機構で、
故障することなく、重い荷重に耐える特長がある。ボー
ルキャスタに変わって首振り式の車輪も使用できる。さ
らに、パレットは必ずしも車輪を必要としない。パレッ
トの底面をテーブルやレールに摺動させて、縦と横に移
動することもできるからである。

【００２２】駆動手段は、パレット１の下面に固定され
たラック３と、このラック３に噛み合う駆動歯車４と、
この駆動歯車４を回転させるモータ５とを備える。

【００２３】ラック３はパレット１を縦と横とに移動さ
せる。したがって、パレット１の底面に縦横十字に交差
して固定されている。ラック３はパレット１の底面に縦
横に交差して固定されている。さらに、ラック３は下面
に位置する駆動歯車４に噛み合う歯を下面に備えてい
る。ラック３の歯は、パレット１の移動方向に対して傾
斜する傾斜歯である。

【００２４】図５に示すラック３の歯は、パレット１の
移動方向に対して４５度傾斜している。この角度に傾斜
するラック３は、パレット１を縦と横とに同じ力で移動
できる。ただ、ラック３の歯の傾斜角は、かならずしも
４５度とする必要はない。たとえば、図５において、ラ
ック３の歯の傾斜角αを３０度〜６０度の範囲とするこ
ともできる。傾斜角が４５度よりも小さいと、パレット
１を矢印Ｂで示す方向に移動させる力を、矢印Ａの方向
よりも強くできる。傾斜角が４５度よりも大きいと、矢
印Ｂの方向よりも矢印Ａの方向の駆動力を大きくでき
る。

【００２５】駆動歯車４はラック３に噛み合ってパレッ
ト１を移動させる平歯車である。駆動歯車４はパレット
１を隣接する領域に移送して回転を停止する。たとえ
ば、図４においてパレット１をＡの位置から空スペース
Ｋに移送するとき、Ａ位置の駆動歯車４はパレット１を
空スペースＫとの中間まで移送し、その後は空スペース
Ｋの駆動歯車４がパレット１を空スペースＫに移動させ
る。パレット１が隣接する領域に移送されるとき、送り
出し側と、受け取り側とでふたつの駆動歯車４が回転さ
れてパレット１を定位置に移動させる。

【００２６】駆動歯車４はパレット１を移動するときに
は回転されるが、ラック３から離れると回転を停止す
る。駆動歯車４がラック３から離れたことを検出するた
めに、駆動歯車４の回転位置を検出するセンサ１０を設
けている。センサ１０を外部に固定するために、駆動歯
車４の回転軸には、ユニバーサルジョイントや折曲して
回転を伝達できるワイヤー等のフレキシブル回転軸１２
を連結している。フレキシブル回転軸１２は基台６の外
部まで延長されて、先端に回転板１１を固定している。
回転板１１に接近してセンサ１０を固定し、センサ１０
で駆動歯車４の回転位置を検出している。センサ１０の
出力は制御手段（図示せず）に入力される。制御手段は
センサ１０からの信号を演算して、駆動歯車４を回転す
るモータ５の運転を制御する。

【００２７】駆動歯車４は、１／４回転してパレット１
を隣接する領域に移送できる直径に設計されている。し
たがって、図７に示すように、駆動歯車４はほぼ半周に
歯を設けている。歯のない部分は小さくしている。この
形状の駆動歯車４は、パレット１を送り出すときに１／
４半回転し、パレット１を受け取るときに１／４回転す
る。駆動歯車４が所定の角度回転されると、このことは
センサ１０に検出され、センサ１０の信号を制御手段が
演算して、モータ５の回転を停止する。

【００２８】さらに、図７と図８に示す駆動歯車４は、
歯のない部分にガイド片１３を固定している。ガイド片
１３は、図９に示すように、ラック３の下面に設けられ
たガイド溝１４に案内されて、パレット１を強制的に定
位置に移送する。したがって、ガイド片１３は前縁をテ
ーパー状としている。テーパー状のガイド片１３がラッ
ク３に設けたガイド溝１４を通過するときに、ガイド片
１３のテーパー面がラック３のガイド溝１４の側面を摺
動して、ラック３とパレット１とを定位置に移動する。
このように、ガイド片１３とガイド溝１４とでラック３
を定位置に移動させる装置は、パレット１を正確に定位
置に移動できる特長がある。とくに、パレット１を隣接
する領域でスムーズに受け渡しできる特長がある。

【００２９】ガイド片１３は、駆動歯車４にふたつ固定
されている。一方のガイド片１３は送り出し用で、他方
のガイド片１３は受け取り用である。送り出し用のガイ
ド片１３は、ラック３のガイド溝１４を摺動して、パレ
ット１を隣接する領域の定位置に送り出す。受け取り用
のガイド片１３は、ラック３のガイド溝１４を摺動し
て、隣接する領域から送られて来るパレット１を受け取
って駆動歯車４をラック３に正確に噛み合わせる。ふた
つのガイド片１３を案内するために、ラック３は両端に
ガイド溝１４を設けている。ガイド片１３はラック３及
び駆動歯車４の歯とは直交する方向に移動するので、ガ
イド溝１４は歯と直交する方向に設けられている。

【００３０】モータ５は基台６の底面に固定されて、回
転軸に駆動歯車４を固定している。モータ５は、駆動歯
車４をラック３の傾斜歯に噛み合わせることができるよ
うに、傾斜してパレット１の下方に固定されている。モ
ータ５の回転は、制御手段で制御される。制御手段は、
いずれのモータ５を回転させるかを選択して、所定のパ
レット１を必要な位置に移動させる。図５に示す装置
は、モータ５を基台６の内側に配設している。

【００３１】ただ、モータ５は図１０と図１１とに示す
ように、基台６の外側に配設することもできる。基台６
の外側にモータ５を配設する装置は、冷凍庫に使用する
ときに、モータ５を冷凍庫の外部に配設して冷気から保
護できる。図１０の装置は、基台６の外部に配設したモ
ータ５をユニバーサルジョイント１５を介して駆動歯車
４に連結している。この装置はそれぞれの駆動歯車４を
モータ５で別々に駆動している。図１１に示す装置は、
モータ５で１本の駆動軸１６を回転させ、この駆動軸１
６を、傘歯車１７とクラッチ１８とユニバーサルジョイ
ント１９とを介して駆動歯車４に連結している。この装
置は、制御手段（図示せず）でクラッチ１８の断続を制
御して、モータ５で必要な駆動歯車４を回転させる。

【００３２】制御手段は移送するパレット１に噛み合う
モータ５を回転させる。制御手段は入力された信号を演
算して、どのパレット１を移送するかも演算する。所定
のモータ５が回転されて、パレット１が所定の位置に移
送されると、このことがセンサ１０に検出される。制御
手段はセンサ１０の出力も演算して、モータ５の回転を
停止する。

【００３３】

【発明の効果】本発明の複数のパレットを有する搬送装
置は、パレットを強制的にしかも確実に定位置に移動で
きる特長がある。このため、冷凍庫のように凍結によっ
てパレットをスムーズに移動させることが難しい用途に
あっても、パレットを正確に定位置に移動できる特長が
ある。それは、本発明の搬送装置が、パレットの下面に
ラックを固定し、このラックには傾斜歯を設け、この傾
斜歯に噛み合う駆動歯車をパレットの移動方向に対して
傾斜して配設し、駆動歯車を回転することによって、駆
動歯車とラックの歯面で摺動させるが、回転方向には摺
動させないで、強制的に移動させるからである。この構
造の搬送装置は、駆動歯車を回転させる限り、パレット
を確実に移動できる。しかも、互いに噛み合う駆動歯車
とラックの歯は、歯に平行な方向に摺動してパレットを
移動させるので、固定された単一の駆動歯車でもって、
パレットを縦と横の両方に確実に移動できる特長があ
る。したがって、本発明の搬送装置は、極めて簡単な駆
動機構で、必要なパレットを所定の位置に確実に移送で
きるという優れた特長を実現する。

【図面の簡単な説明】

【図１】複数の搬送装置を縦横に移動させる従来の搬送
装置の一例を示す平面図

【図２】本発明者が先に開発した搬送装置の平面図

【図３】図２に示す搬送装置の駆動機構を示す平面図

【図４】本発明の一実施例にかかる搬送装置の一例を示
す平面図

【図５】図４に示す搬送装置の要部拡大平面図

【図６】図４に示す搬送装着の側面図

【図７】図４に示す搬送装置の駆動歯車の正面図

【図８】図４に示す搬送装置の駆動歯車の側面図

【図９】駆動歯車がラックを定位置に移送する状態を示
す底面図

【図１０】本発明の他の実施例にかかる搬送装置の駆動
手段を示す平面図

【図１１】さらに本発明の他の実施例にかかる搬送装置
の駆動手段を示す平面図

【符号の説明】

１…パレット ２…ローラ ３…ラック ４…駆動歯車 ５…モータ ６…基台 ７…車輪 ８…テーブル ９…隔壁 １０…センサ １１…回転板 １２…フレキシブル回転軸 １３…ガイド片 １４…ガイド溝 １５…ユニバーサルジョイント １６…駆動軸 １７…傘歯車 １８…クラッチ １９…ユニバーサルジョイント Ｋ…空スペース

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B65G 35/06 - 35/08 B65G 1/04 B65G 47/52

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 縦横に移動できるように基台(6)に装着
   されている複数のパレット(1)と、このパレット(1)を縦
   横に移動させる駆動手段とを備え、パレット(1)を縦横
   に移動させて特定されたパレット(1)を所定の位置に移
   送するように構成された搬送装置において、下記の全て
   の構成を有することを特徴とする複数のパレットを有す
   る搬送装置。 （ａ） 前記の駆動手段が、ラック(3)と、このラック
   (3)に噛み合う駆動歯車(4)と、駆動歯車(4)を回転させ
   るモータ(5)とを備える。 （ｂ） 前記ラック(3)はパレット(1)の下面に固定され
   ている。 （ｃ） 前記ラック(3)はパレット(1)の下面に縦横に交
   差して固定されている。 （ｄ） 前記ラック(3)は、駆動歯車(4)に噛み合う歯を
   下面に備える。 （ｅ） 前記ラック(3)の歯は、パレット(1)の移動方向
   に対して傾斜する傾斜歯である。 （ｆ） 前記の駆動歯車(4)は、ラック(3)の傾斜歯に噛
   み合うように傾斜してパレット(1)の下方に配設されて
   いる。 （ｇ） 前記の駆動歯車(4)は、パレット(1)が停止位置
   に移動された状態で、ラック(3)の交差部分に設けられ
   ており、縦横両方向に延長されているラック(3)を駆動
   できる位置に配設されている。 （ｈ） 前記の駆動歯車(4)が回転されると、これに噛
   み合うラック(3)を介してパレット(1)が縦横に移動され
   るように構成されている。