JP2705334B2 - 自動伴奏装置 - Google Patents

自動伴奏装置

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JP2705334B2
JP2705334B2 JP3036127A JP3612791A JP2705334B2 JP 2705334 B2 JP2705334 B2 JP 2705334B2 JP 3036127 A JP3036127 A JP 3036127A JP 3612791 A JP3612791 A JP 3612791A JP 2705334 B2 JP2705334 B2 JP 2705334B2
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    • G10H1/36Accompaniment arrangements
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    • G10H1/383Chord detection and/or recognition, e.g. for correction, or automatic bass generation
    • GPHYSICS
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    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H2210/00Aspects or methods of musical processing having intrinsic musical character, i.e. involving musical theory or musical parameters or relying on musical knowledge, as applied in electrophonic musical tools or instruments
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    • G10H2210/621Chord seventh dominant
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S84/00Music
    • Y10S84/22Chord organs

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍵盤等から指定した和
音とメモリに記憶された伴奏パターンとに基づいてコー
ド音やベース音等を発生して自動伴奏する自動伴奏装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子楽器の自動伴奏装置として、
アルペジオ等のコードパターンやベースパターンあるい
はリズムパターン等の伴奏パターンを予め記憶してお
き、鍵盤等から入力された和音を検出し、この和音の構
成音に対応する楽音を伴奏パターンに合わせて発生して
自動伴奏するものがある。また、伴奏パターンはロック
やカントリーなど曲のスタイル(種類)に対応して複数
記憶されている。
【0003】なお、伴奏パターンは、基本的には、和音
の各構成音についての発音タイミングを記憶したもの
で、Cメジャ等の特定和音の構成音の度数で表した音高
データを、伴奏パターンにおける発音タイミングに応じ
て、一定小節を刻むクロック値等に対応させて記憶し、
自動伴奏時には、検出した和音の種類と根音に応じて上
記Cメジャ等の特定和音の構成音を発音すべき和音の構
成音に変換するようにしている。例えば、和音Cについ
ての伴奏パターンを記憶しているとすると、検出した和
音がDmであれば伴奏パターンから読み出した度数を2
度上げるとともに3rd音についてはさらに半音下げて
発音するようにしている(例えば特開平1−17909
1号公報参照)。
【0004】このように、特定和音についての伴奏パタ
ーンを記憶しておき、発音すべき和音の構成音を変換に
よって求めることにより、全ての調性に対応する伴奏パ
ターンを設ける必要がなくなり、メモリを削減できるな
どの利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の装置にあっては、現在検出した和音の種類
すなわちこれから発音すべき和音の種類によってのみ伴
奏パターンの度数(音高)を変換するようにしているの
で、演奏される曲の調性と検出した和音によってはその
調のスケール上にない音が発生する恐れがあった。例え
ば、伴奏パターンが和音Cについて記憶されているもの
で、ハ短調とハ長調の2つの曲でそれぞれCsus4→
Fsus4と順次和音が指定された場合について考え
る。なお、ハ短調とハ長調のスケールは図14のように
なっている。
【0006】まず、演奏曲の調性がハ短調であった場
合、曲中ではCsus4が指定されると、根音の「ド」
に対して5半音上の音、7半音上の音というルールに基
づいて「ド、ファ、ソ」の構成音が発生される。また、
Fsus4が指定されると、根音の「ファ」に対して5
半音上の音、7半音上の音というルールに基づいて「フ
ァ、シ、ド」の構成音で発生されることになる。これ
ら2つの和音の構成音は、いずれもハ短調のスケール音
の「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド」の中に
ある音なので問題ない。
【0007】次に、ハ長調の場合でも、上と同様のルー
ルに基づいてCsus4は「ド、ファ、ソ」の構成音
発生され、Fsus4は「ファ、シ、ド」の構成音で
発生される。Csus4の構成音は、ハ長調のスケール
音の「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド」の中にある
音なので問題はないが、Fsus4の構成音中の「シ
」は、ハ長調のスケール音にはない音であり、ハ長調
の曲の中で発生されると聞く側が違和感を感じる恐れが
ある。以上のように、同じルールに基づいて変換された
発生される和音構成音であっても、楽曲の調性によって
構成音の一部に違和感のある音が含まれる恐れがあっ
た。
【0008】また、伴奏パターンは、その基となる和音
の構成音だけでなく、装飾音などその和音に合った音で
あれば和音構成音以外の音でも含まれる場合がある(一
般にはこのような場合が多い。)。特に、このような場
合に、演奏される曲の調のスケール上にない音が発生す
る恐れがあった。なお、図14のト長調およびハ短調の
音階については後述説明する。本発明は、調性にあった
自然な感じで自動伴奏ができる自動伴奏装置を提供する
ことを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
自動伴奏装置は、入力される音高情報から指定された和
音の根音と種類を検出するとともに、予め特定の和音に
基づいて設定された伴奏パターンの音高データを読み出
して、該読み出した音高データを前記指定された和音の
根音と前記特定の和音の根音の音程分シフトし、該指定
された和音の種類に応じて伴奏音の音高データに変換す
ることにより、該指定された和音と上記伴奏パターンに
応じた伴奏音を発生する自動伴奏装置において、上記指
定された和音の進行に基づいて調性を判断する調性判断
手段と、上記判断された調性に応じて、前記指定された
和音が特定の和音の種類及び特定の和音根音の和音であ
り、かつ前記読み出された伴奏パターンの前記変換され
た音高データが特定の音名であることを検出する特定和
音及び音名検出手段と、前記特定和音及び音名検出手段
における検出結果に応じて、該音高データを修正する音
高修正手段と、を備えたことを特徴とする。また、本発
明の請求項2記載の自動伴奏装置は、和音の根音と種類
を表す和音情報を供給する和音情報供給手段と、順次供
給された複数の和音情報に基づいて調を検出し、調情報
を供給する調情報供給手段と、曲の種類を表すスタイル
情報を供給するスタイル情報供給手段と、このスタイル
情報供給手段によって供給されたスタイル情報に基づい
て、和音情報供給手段で供給される和音情報によって形
成される伴奏音の音高の少なくとも1つを音高変更する
か否かを判定する判定手段と、前記調情報供給手段から
供給される調情報と和音情報供給手段によって供給され
る和音情報とに基づいて音高変更する音名を決める音高
決定手段と、前記判定手段によって少なくとも1つの音
高を音高変更すると判定されたときに、前記和音情報に
基づいて伴奏音情報を形成するとともに、特定の和音情
報と特定の調情報とが供給された場合であって、該形成
した伴奏音情報に前記音高決定手段で決定した音名の音
高が存在する場合には、その音高に対して特定の音高変
更を行って伴奏音情報を生成する第1の和音情報生成手
段と、前記判定手段によって音高変更しないと判定され
たときに、前記和音情報供給手段によって供給された和
音情報のみに応じて伴奏音情報を生成する第2の和音情
報生成手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の請求項1記載の自動伴奏装置は、入力
される音高情報から指定された和音の根音と種類を検出
するとともに、予め特定の和音に基づいて設定された伴
奏パターンの音高データを読み出して、該読み出した音
高データを前記指定された和音の根音と特定の和音の根
音の音程分シフトし、該指定された和音の種類に応じて
伴奏音の音高データに変換する。また、調性判断手段は
指定された和音の進行に基づいて調性を判断し、特定和
音及び音名検出手段は、上記判断された調性に応じて、
前記指定された和音が特定の和音の種類及び特定の和音
根音の和音であり、かつ前記読み出された伴奏パターン
の前記変換された音高データが特定の音名であることを
検出する。そして、音高修正手段は、前記特定和音及び
音名検出手段における検出結果に応じて、該音高データ
を修正する。また、本発明の請求項2記載の自動伴奏装
置において、和音情報供給手段は和音の根音と種類を表
す和音情報を供給する。調情報供給手段は、和音情報供
給手段から順次供給された複数の和音情報に基づいて調
を検出して調情報を供給する。スタイル情報供給手段は
曲の種類を表すスタイル情報を供給する。判定手段は、
スタイル情報供給手段によって供給されたスタイル情報
に基づいて、和音情報供給手段で供給される和音情報に
よって形成される伴奏音の音高の少なくとも1つを音高
変更するか否かを判定する。音高決定手段は、前記調情
報供給手段から供給される調情報と和音情報供給手段に
よって供給される和音情報とに基づいて音高変更する音
名を決める。第1の和音情報生成手段は、前記判定手段
によって少なくとも1つの音高を音高変更すると判定さ
れたときに、前記和音情報に基づいて伴奏音情報を形成
するとともに、特定の和音情報と特定の調情報とが供給
された場合であって、該形成した伴奏音情報に前記音高
決定手段で決定した音名の音高が存在する場合には、そ
の音高に対して特定の音高変更を行って伴奏音情報を生
成する。第2の和音情報生成手段は判定手段によって音
高変更しないと判定されたときに、和音情報供給手段に
よって供給された和音情報のみに応じて伴奏音情報を生
成する。
【0011】
【実施例】図1は本発明の実施例の自動伴奏装置を適用
した鍵盤式の電子楽器を示すブロック図であり、鍵盤1
とパネルスイッチ2の操作により自動伴奏およびマニュ
アル演奏が行われる。押離鍵検出回路3は鍵盤1におけ
るキーイベントを検知し、キーイベントのあった鍵に対
応するキーコードとともにキーオンまたはキーオフの信
号を発生する。なお、鍵盤1は右鍵域1Rと左鍵域1L
とに機能上分けられており、自動伴奏中でないときには
右鍵域1Rと左鍵域1Lはともに通常どおり発音される
が、自動伴奏中には右鍵域1Rについては通常どおり発
音され左鍵域1Lについては発音しないで和音の検出だ
けが行われる。
【0012】パネルスイッチ2は、図2に示したよう
に、自動伴奏を開始するためのスタートスイッチ2a、
自動伴奏を停止させるためのストップスイッチ2b、曲
の種類(スタイル)に応じて伴奏パターンを選択指定す
るためのスタイル選択スイッチ群2c等の各種のスイッ
チを備えており、このパネルスイッチ2でスイッチ操作
が行われるとスイッチイベント検出回路4はスイッチ操
作を検出して操作されたスイッチに対応する信号を発生
する。
【0013】この電子楽器はCPU5によって制御さ
れ、CPU5には双方向バス6を介して押離鍵検出回路
3、スイッチイベント検出回路4、テーブルデータメモ
リ7、ワーキングメモリ8、プログラムメモリ9、音源
回路10がそれぞれ接続されている。なお、テーブルデ
ータメモリ7とプログラムメモリ9はROMで構成さ
れ、ワーキングメモリ8はRAMで構成されている。
【0014】音源回路10は、押鍵に対応して通常の楽
音信号を発生するノーマルTG(トーンジェネレー
タ)、自動伴奏時のコード音やベース音の楽音信号を発
生する伴奏TGおよびリズム音等の楽音信号を発生する
リズムTGを備えており、CPU5から与えられるキー
オン/キーオフ信号、音色データや音高コード(キーコ
ード)等に基づいて楽音信号を形成する。この楽音信号
はアンプやスピーカ等からなるサウンドシステム11に
出力され、サウンドシステム11はこの楽音信号に基づ
いて楽音を発音する。
【0015】また、CPU5に接続されているテンポク
ロック回路12は、CPU5によって指定された一定の
テンポに合ったタイミングでクロック信号を発生し、C
PU5はこのテンポクロック回路12からのクロック信
号により自動伴奏時の発音等の割込み処理を行う。な
お、この実施例では、伴奏時の発音の分解能は8分の1
拍子に設定されており、テンポクロック回路12は曲の
テンポに合わせて8分の1拍子に対応するクロック信号
を発生する。
【0016】テーブルデータメモリ7には、伴奏パター
ン、和音パターンおよび和音変換テーブルが記憶されて
いる。伴奏パターンは、例えば図3に示したように複数
の音色(または楽器の種類)に対応する「コード1〜
3」、ベース音に対応する「ベース」および二種類のリ
ズムに対応する「リズム1,2」の各トラック(TR=
0〜5)毎に演奏情報を記憶したものである。各トラッ
クの演奏情報は、「Cメジャ」のノートコードでした
コード(O 、F 、4 、…)を、伴奏パターンの発
音タイミングにあわせて、2小節に相当する16クロッ
クに対応させて各納したものである。
【0017】図3において、各コードは“H ”を付した
16進数として一例を示してあり、“0H 〜EH ”は、
「コード1〜3」のトラックと「ベース」のトラックに
ついては1オクターブ以内の音高を示すキーコードであ
り、「リズム1,2」のトラックについてはリズム音色
を示すコードである。また、各トラックで“FH ”のコ
ードは発音も消音もしない状態を示している。
【0018】なお、これらの各コードは、自動伴奏時の
クロック信号の割込み処理により、mod16で循環す
る“0”〜“15”のクロック値(CLK)をポインタ
として各トラックのトラック番号(TR)により順次読
み出される。また、このような伴奏パターンのデータ
は、曲のスタイルに対応つけて複数組み記憶されてお
り、自動伴奏の再生時に読み出される伴奏パターンは、
スタイル選択スイッチ群2cの操作で選択されたスタイ
ル番号(STL)により選択される。
【0019】和音パターンは、例えば図4に示したよう
に、12の音名(C,C,…B)について和音の構成
音を“1”それ以外を“0”で指定した12ビットのデ
ータCHDPT(i)として記憶されており、それぞれ
和音の種類に対応する種類コード(CTP)をアドレス
(テーブル番号)として読み出される。
【0020】また、この和音パターンはCMaj和音の
根音(C)を基準にして記憶されており、和音の種類に
対応して読み出された12ビットのデータは、指定され
た和音(検出した和音)の根音のノートコードとCMa
j和音の根音(C)のノートコードとの差をシフト回数
として図の矢印のように循環シフトされ、検出した和音
の和音パターンに変換される。和音変換テーブルは、例
えば図5に示したように、伴奏パターンから読み出した
キーコードを検出した和音の種類に応じて変換するため
のデータが格納されている。
【0021】この実施例では、検出された和音が7th
か7sus4和音であった場合に、この7thか7su
s4和音の前に検出したMaj和音、Maj7和音、m
in和音あるいはmin7th和音に基づいて調性を判
定するようにしている。すなわち、指定された和音の
行に基づいて調性を判断する。これは、7thまたは7
sus4和音は、通常、楽曲のトニックコードに対する
ドミナントコードとして使用されることが多く、このド
ミナントコードにおける3rd,9th,13thの音
名は、調がminor系の場合にはその音階(スケー
ル)の音名と一致ぜず、調がMajor系の場合にはそ
の音階(スケール)の音名と一致することに基づいてい
る。
【0022】例えば、図14に示したように、G和音
の根音「ソ」に対する3rdは「シ」、9thは
「ラ」、13thは「ミ」であり、このG和音をドミ
ナントコードとする調はMajor系ではCMajor
(ハ長調)、minor系ではCminor(ハ短調)
である。しかし、このG和音の3rd,9th,13
thの各音名は、CMajorの音階には全て存在する
が、Cmの音階には全て存在しない。そこで、この実施
例では、7thまたは7sus4の和音が検出される
と、7thまたは7sus4の和音の3rd、9th、
13thのそれぞれの音名を求め、これらの音名と7t
hまたは7sus4の和音の前に指定された和音の構成
音との一致を見て、一つでも一致しているものがあれば
メジャー、ひとつもなければマイナーと判断している。
【0023】そこで、上記のように調性を判定し、その
後に伴奏パターンのコード1〜3から読み出される楽音
が以下の条件のときには発音する音高を変更する。 和音の進行に基づいて調性がMajor系と判定さ
れたとき、その判定後にでてくる和音の中で、調性を検
出したときの7thまたは7sus4の和音の根音に対
して長2度(半音2個)下の音を根音とするMaj和
音,Maj7和音があれば、その和音のsus4音を半
音下げる。(具体的には、ハ長調の場合、FまたはF7
thがあったときの「シ♭」を半音下げる。) 和音の進行に基づいて調性がMajor系と判定さ
れたとき、その判定後にでてくる和音の中で、調性を検
出したときの7thまたは7sus4の和音の根音に対
して4度(半音5個)下の音を根音とするmin和音,
min7和音があれば、その和音の6(5)音を半
音下げる。
【0024】 和音の進行に基づいて調性がmino
r系と判定されたとき、その判定後にでてくる和音の中
で、調性を検出したときの7thまたは7sus4の和
音の根音に対して5度(半音7個)下の音を根音とする
min和音,min7和音があれば、その和音の
5)音を半音下げる。 和音の進行に基づいて調性がminor系と判定さ
れたとき、その判定後にでてくる和音の中で、屑性を検
出したときの7thまたは7sus4の和音の根音に対
して3度(半音4個)下の音を根音とするMaj和音,
Maj7和音があれば、その和音のsus4音を半音下
げる。 和音の進行に基づいて調性がminor系と判定さ
れたとき、その判定後にでてくる和音の中で、調性を検
出したときの7thと7sus4和音の根音を根音とす
る和音の9th,13thをそれぞれ9th,13
thに変更する。
【0025】プログラムメモリ9には図6〜図13にフ
ローチャートを示した制御プログラムが格納されてお
り、CPU5はこの制御プログラムに基づいてワーキン
グメモリ8内に設定された各種のレジスタを使用しなが
ら装置の制御を行う。ここで、以下の説明および図6〜
図13のフローチャートにおいて、ワーキングメモリ8
の各レジスタを以下のラベルで表記し、各レジスタとそ
れらの内容は特に断らない限り同一のラベルで表す。
【0026】「RUN」:自動伴奏の走行状態。0=ス
トップ、1=走行。 「CLK」:クロックのカウント値で8分の1拍子毎に
1インクリメントされる。 「STL」:楽曲の種類を示す選択されたスタイル番
号。 「NBP1」:ストックされる和音のパターンを12ビ
ットで記憶。
【0027】「NBP2」:検出された7th,7sus4和
音のパターンを12ビットで記憶。 「CRT」:検出された和音の根音のノートコード。 「CTP」:検出された和音の種類コード。 「ROOT」:検出された7th,7sus4和音の根音のノ
ートコード。 「YTPE」:Major系、minor系を12ビットで記
憶。0=Major系、1以上=minor系。
【0028】「3RD」:検出された7th,7sus4和音
の根音に対する3rd音のノートコード。 「9TH」:検出された7th,7sus4和音の根音に対す
る9th音のノートコード。 「13TH」:検出された7th,7sus4和音の根音に対
する13th音のノートコード。
【0029】「4TH」:検出された7th,7sus4和音
の根音に対して2度または3度下の音に対する4th音の
ノートコード。 「♭6TH」:直前に検出された7THの和音の根音に
対して4度または5度下の音に対する♭6th音のノート
コード。 「ONF(STL)」:曲のスタイルナンバーSTL毎
に設定された音高変更を行うか否かを示すフラグ。
【0030】「KC」:和音変換テーブルで変換したキ
ーコード。 「NT」:和音変換テーブルで変換したキーコードのノ
ートコード。 「TR」:伴奏パターンにおけるトラック番号。 図6は制御プログラムのメインルーチン、図7〜図13
はサブルーチンおよびクロック割込処理ルーチンであ
り、メインルーチンおよびサブルーチンの処理を行って
いるときでも、クロック割込処理ルーチンはテンポクロ
ック回路12からのクロック信号により8分の1拍子の
タイミングで起動される。
【0031】この電子楽器に電源が投入されると、CP
U5は図6のメインルーチンの処理を開始し、ステップ
S11でパラメータの初期値設定や各レジスタ内のクリ
アなどの初期設定を行い、ステップS12において押離
鍵検出回路3からのキーオン/キーオフ信号およびキー
コード(KCD)によりキーイベント有りか否かを判定
し、キーイベントがなければステップS16に進む。
【0032】ステップS12でキーイベントが有れば、
ステップS13でRUNが“1”か否かを判定してRU
Nが“1”でなければステップS14でノーマルTGに
対して発音または消音処理を行ってステップS16に進
む。また、ステップS13でRUNが“1”であればス
テップS15でキーイベントが右鍵域1Rによるものか
否かを判定し、右鍵域1Rによるものであればステップ
S14以降の処理を行い、右鍵域1Rによるものでなけ
ればステップS20でコード検出処理(図7)を行って
ステップS16に進む。
【0033】ステップS16においてスイッチイベント
検出回路3の状態によりスイッチイベント有りか否かを
判定し、スイッチイベントが有ればステップS30でス
イッチ処理(図8)を行い、スイッチイベントが無けれ
ばステップS12に戻り、同様の処理を繰り返す。図7
のスイッチイ処理S30において、ステップS31でス
タイル選択スイッチ2cの操作であるか否かを判定し、
そうでなければステップS34に進み、スタイル選択ス
イッチ2cの操作であれば、ステップS32で、選択さ
れたスタイルに対応するスタイル番号をSTLにセット
し、ステップS33でNBP1の12ビットを全て
“0”にリセットするとともにTYPEの12ビットを
全て“1”にセットしてステップS34に進む。
【0034】ステップS34でスタートスイッチ2aの
操作であるか否かを判定し、そうでなければステップS
37に進み、スタートスイッチ2aの操作であればステ
ップS35でRUNを“1”にセットし、ステップS3
6でCLKおよびNBP1を“0”にリセットし、CT
Pに“FFH ”を書き込み、TYPEの12ビットを全
て“1”にセットしてステップS37に進む。
【0035】ステップS37でストップスイッチ2bの
操作であるか否かを判定し、そうでなければステップS
100で他のスイッチの処理を行ってメインルーチンに
復帰する。ステップS37でストップスイッチ2bの操
作であればステップS38でRUNを“0”にリセット
してステップS39で消音処理を行い、ステップS10
0の処理を行ってメインルーチンに復帰する。なお、減
衰音を使用している場合は、ステップS39の処理を行
わなくてもよい。
【0036】このように、選択されたスタイル番号はS
TLに書き込まれ、自動伴奏のスタートでRUNが
“1”、自動伴奏のストップでRUNが“0”にされ
る。図8のコード検出処理S20において、ステップS
21で左鍵域1Lから入力されたキーコードに基づいて
和音検出処理を行い、ステップS22で和音検出の有無
を判定し、和音が検出されなければ復帰する。また和音
が検出されれば、ステップS23で、検出した和音の根
音のノートコード(シフト回数)をCRTにセットする
とともに検出した和音の種類コードをCTPにセットし
てステップS24でONF(STL)が1であるか否か
を判定する。
【0037】現在選択されている曲のスタイルが音高変
更を行わないスタイルであってONF(STL)が
“0”であれば復帰し、音高変更を行うスタイルであっ
てONF(STL)が“1”であればステップS25で
CTP(種類コード)が“2”または“4”のどちらか
であるか否かを判定する。すなわち、検出した和音が7
th和音または7sus4和音のどちらかであるかそれ以外の
和音であるかを判定する(図4参照)。
【0038】ステップS25でCTPが“2”および
“4”のどちらでもなければ、ステップS26でCTP
が“0”(Maj和音)または“1”(min和音)または
“3”(m7th和音)の何れかであるか否かを判定して
何れでもなければ復帰し、“0”、“1”および“3”
の何れかであれば、ステップS27で、種類コードCT
Pに基づいて読み出した和音パターンの12ビットデー
タCHDPT(CTP)をNBP1にセットする。そし
て、ステップS28でNBP1の12ビットをCRT回
だけ右へ循環シフトしてNBP1内の和音パターンを検
出した和音のパターンに変換して復帰する。
【0039】ステップS25でCTPが“2”および
“4”のどちらかであれば、ステップS29でNBP1
のビットが全て“0”であるか否かを判定し、全て
“0”であれば前にMaj和音かmin和音またはm7th和
音が検出されていないと判定して復帰し、NBP1の一
つでもビットが“1”であればステップS40で変更タ
イプ判定処理(図9)を行って復帰する。
【0040】図9の変更タイプ判定処理S40におい
て、ステップS41で、検出した和音(7th和音または
7sus4和音)のノートコードCRTをROOTに退避
し、ステップS42で、(CRT+4)のmod12を
3RDにセットし、(CRT+2)のmod12を9T
Hにセットし、さらに(CRT+9)のmod12を1
3THにセットする。
【0041】このステップS42の処理により、検出し
た7th和音または7sus4和音の3rd音,9th音,13th音
のノートコードが得られる。ステップS42の処理が終
わると、ステップS43で、NBP2に対して上記3rd
音,9th音,13th音のノートコードに対応するビットを
“1”にセットするとともに他のビットを“0”にリセ
ットし、ステップS44でNBP1とNBP2のビット
毎のand(論理積)をとってその結果をTYPEにセ
ットする。
【0042】ここで、レジスタNBP1には現在検出さ
れた7th和音または7sus4和音の一つ前に検出されたM
aj和音、min和音またはm7th和音の構成音がビット
“1”として記憶されており、上記ステップS44の処
理により、前記図14について説明したように、7th和
音または7sus4和音の3rd,9th,13thの有無により、
調性がMajor系であるかminor系であるかが検査され、
Major系の場合にはTYPEは“0以外”(ビットの一
致有り)になり(以後、タイプAという。)、minor系
の場合にはTYPEは“0”(ビットの一致無し)にな
る(以後、タイプBという。)。
【0043】次に、ステップS45でTYPEが“0”
であるか否かを判定し、“0”でなければ(タイプA)
ステップS46の処理を行って復帰し、“0”であれば
(タイプB)ステップS47の処理を行って復帰する。
ステップS46は、(CRT−2+5)のmod12を
4THにセットするとともに(CRT−5+8)のmo
d12を♭6THにセットする処理で、前記との処
理の対象となるsus4音と♭6音のノートコードを記憶す
る処理である。また、同様にステップS47は、(CR
T−7+8)のmod12を♭6THにセットするとと
もに(CRT−4+5)のmod12を4THにセット
する処理で、前記との処理の対象となる♭6音とsu
s4音のノートコードを記憶する処理である。
【0044】以上のようにして、電源ONによりメイン
ルーチンと各サブルーチンにより処理が行われるが、前
記のように8分の1拍子毎に図10の割込み処理ルーチ
ンが起動される。図10の割込み処理S50において、
ステップS51でRUNが“1”でなければ割込み処理
から復帰し、RUNが“1”であれば、ステップS52
で伴奏パターンを指定するトラック番号TRを“0”に
リセットしてステップS53の処理を行う。
【0045】ステップS53で、選択されたスタイル番
号STLに対応する伴奏パターンを選択し、クロック値
CLKをアドレスとしてトラックTRのデータを読み出
してKCDにセットして、ステップS54でKCDが
“FFH ”であるか否かを判定し、“FFH ”であれば
ステップS58に進み、“FFH ”でなければステップ
S55でTRが“3”以下であるか否かを判定する。
【0046】次に、ステップS55でTRが“3”以下
でなければリズム1,2のトラックであるのでステップ
S57でリズムTGに所定のデータを出力してリズム音
を発音してステップS58に進み、“3”以下であれば
ステップS56でCTPが“FFH ”である否かを判定
する。ステップS56でCTPが“FFH ”であればス
テップS58に進み、CTPが“FFH”でなければス
テップS60でコード・ベース再生処理(図11)を行
ってステップS58に進む。
【0047】すなわち、和音が検出されていなければ発
音されず、和音が検出されていればステップS60で発
音の処理が行われる。そして、ステップS58でTRを
1インクリメントしてステップS58でTRが“6”に
なったか否かを判定し、“6”になっていなければステ
ップS53以降の処理を繰り返して伴奏パターンの各ト
ラックについて同様の処理を行い、“6”になっていれ
ば、ステップS501でクロック値CLKが“15”に
なったか否かを判定する。
【0048】CLKが“15”になっていなければステ
ップS502でCLKを1インクリメントし、CLKが
“15になっていればステップS503でCLKを
“0”にリセットする。これによって、2小節分の16
回の割込み処理が繰り返され、2小節分の伴奏パターン
が繰り返される。
【0049】図11のコード・ベース再生処理S60に
おいて、ステップS61でキーコードKCDを和音変換
テーブルにより変換して、さらに指定和音の根音に基づ
いてシフトしてCメジャを基準とする伴奏パターンを指
定和音に対応するように音高変換し、KCにセットす
る。次に、ステップS62で、ONF(STL)が
“1”でかつ「TYPEのビットが全て“1”」ではな
いという条件が満足されるか否かを判定し、この条件が
満足されなければステップS65の処理を行い、条件が
満足されればステップS63でKCをノートコードに変
換してNTにセットして、ステップS64でTYPEが
“0”か否かを判定し、TYPEが“0”でなければス
テップS70でタイプAの処理(図12)を行い、TY
PEが“0”であればステップS80でタイプBの処理
(図13)を行う。
【0050】なお、タイプAの処理70およびタイプB
の処理80では前記〜に対応する処理が行われ、こ
の処理によって変更されたキーコード、または変更され
ないキーコードをステップS65でキーオン信号ととも
に伴奏TGに出力して発音して復帰する。図12のタイ
プAの処理S70において、ステップS71,ステップ
S72の処理は前記の場合の判定である。
【0051】ここで、ROOTには7th和音または7su
s4和音の根音のノートコードが格納されているので(R
OOT+10)mod12は7th和音または7sus4和音
の根音の2度(半音2個)下のノートコードであり、ス
テップS71で現在の根音(CRT)が7th和音または
7sus4和音の根音の2度(半音2個)下のノートコード
と等しくかつ和音の種類(CTP)がMaj和音,Maj7
和音のどちらかであるか否かを判定する。
【0052】根音(CRT)が上記ノートコードと等し
くかつ和音の種類(CTP)がMaj和音,Maj7和音の
どちらかであれば、ステップS72で、現在発音しよう
としているノートコードNTがMaj和音,Maj7和音の
sus4音であるかを判定し、sus4音であればステップS7
5でキーコードKCを1減らして(半音下げて)復帰す
る。
【0053】また、ステップS73,ステップS74の
処理は前記の場合の判定であり、ステップS73で現
在の根音(CRT)が7th和音または7sus4和音の根音
の4度(半音5個)下のノートコードと等しくかつ和音
の種類(CTP)がmin和音,min7和音のどちらかで
あるか否かを判定し、根音(CRT)が上記ノートコー
ドと等しく種類(CTP)がmin和音,min7和音のど
ちらかであれば、ステップS74で、現在発音しようと
しているノートコードNTがmin和音,min7和音の♭
6音であるかを判定し、♭6音であればステップS75
でキーコードKCを1減らして(半音下げて)復帰す
る。
【0054】図13のタイプBの処理S80において、
ステップS81,ステップS82の処理は前記の場合
の判定である。すなわち、ステップS81で現在の根音
(CRT)が7th和音または7sus4和音の根音の5度
(半音7個)下のノートコードと等しくかつ和音の種類
(CTP)がmin和音,min7和音のどちらかであるか
否かを判定し、根音(CRT)が上記ノートコードと等
しくかつ和音の種類(CTP)がmin和音,min7和音
のどちらかであれば、ステップS82で、現在発音しよ
うとしているノートコードNTがmin和音,min7和音
の♭6音であるかを判定し、♭6音であればステップS
87でキーコードKCを1減らして(半音下げて)復帰
する。
【0055】また、ステップS83,ステップS84の
処理は前記の場合の判定であり、ステップS83で現
在の根音(CRT)が7th和音または7sus4和音の根音
の3度(半音4個)下のノートコードと等しくかつ和音
の種類(CTP)がMaj和音,Maj7和音のどちらかで
あるか否かを判定し、根音(CRT)が上記ノートコー
ドと等しく種類(CTP)がMaj和音,Maj7和音のど
ちらかであれば、ステップS84で、現在発音しようと
しているノートコードNTがMaj和音,Maj7和音のsu
s4音であるかを判定し、sus4音であればステップS87
でキーコードKCを1減らして(半音下げて)復帰す
る。
【0056】ステップS85,ステップS86の処理は
前記の場合の判定であり、ステップS85で現在の根
音(CRT)が7th和音または7sus4和音の根音のノー
トコードと等しくかつ和音の種類(CTP)が7th和
音,7sus4和音のどちらかであるか否かを判定し、根音
(CRT)が上記ノートコードと等しく種類(CTP)
が7th和音,7sus4和音のどちらかであれば、ステップ
S86で、現在発音しようとしているノートコードNT
が7th和音または7sus4和音の9th音または13th音であ
るかを判定し、9th音または13th音であればステップS
87でキーコードKCを1減らして(半音下げて)復帰
する。
【0057】以上のようにタイプAの処理S70および
タイプBの処理S80により、前記〜に該当するキ
ーコードが変更され、コード・ベース音再生処理S60
のステップS65において発音される。ここで、図15
に基づいて、sus4音と♭6音を半音下げる場合の具
体的な一例を説明する。図15は、ハ長調で和音Fが指
定されて和音Cの伴奏パターンを和音Fの伴奏パターン
にシフトする場合であり、この例では和音Cの伴奏パタ
ーンにsus4音が含まれる。すなわち、トラックTR
1に「ド」、トラックTR2に「ミ」が含まれ、トラッ
クTR3に「ソ」の他にsus4音である「ファ」が含
まれている場合である。 検出された調がハ長調であるの
で、調検出のための7thの和音はG7thであり、こ
のG7thの根音から半音2個下の音を根音とするMa
j和音,Maj7和音、すなわちFあるいはF7thの
ときに、sus4音を半音下げる。 すなわち、この和音
Cの伴奏パターンを従来のように和音の根音だけによっ
てシフトすると、トラックTR3の「ファ」の音が和音
Fのとき「シ♭」の音にシフトされて、ハ長調のスケー
ル上にない音になってしまうが、前記の処理により半音
下げられて「シ」の音すなわちハ長調のスケール上の音
になる。このことはF7thが検出されたときも同様で
ある。 また、ハ長調で主に使用されるメジャの和音とし
てはFの他にC、Gがあるが、sus4音「ファ」は、
和音Cが指定されたときはそのまま「ファ」の音とな
り、和音Gが指定されたときは「ド」の音となり、いず
れもハ長調のスケール上の音になるので、和音の根音だ
けでシフトしても問題はない。 なお、和音Fが指定され
て和音の根音だけでシフトしたときに、ハ長調のスケー
ル上に無い他の音「レ♭」、「ミ♭」、「ソ♭」、「ラ
♭」が発生する場合について考えてみると、「レ♭」が
発生するということはシフトされる前の音は「ラ♭」、
「ミ♭」が発生するということはシフトされる前の音は
「シ♭」、「ソ♭」が発生するということはシフトされ
る前の音は「レ♭」、「ラ♭」が発生するということは
シフトされる前の音は「ミ♭」とそれぞれなる。これら
のシフトされる前の音はいずれもハ長調のスケール上の
音ではないので、伴奏パターンに 含まれる可能性は非常
に低い。したがって、和音FあるいはF7thが指定さ
れたときには、sus4音だけについて半音下げる処理
をすれば十分である。 これに対して、sus4音「フ
ァ」はハ長調のスケール上の音であるので、伴奏パター
ンに含まれる可能性は高く、和音FあるいはF7thが
指定されたときに和音の根音だけでシフトすると、前記
のようにハ長調のスケール上から外れた音「シ♭」にな
るので、これを半音下げてハ長調のスケール上の音に変
換するものである。 また、ハ長調で和音DmあるいはD
m7thが指定されたときは、DmあるいはDm7th
の♭6音が「シ♭」になるので、この場合に半音下げ
る。このように、鍵盤1から入力して記憶された和音の
情報に基づいてMajor系とminor系の調性が判
定され、和音の変換によって生じる不都合な音は変更さ
れて発音され、自然な感じの自動伴奏が行われる。
【0058】上記の実施例では、音高の変更を行うか行
わないかが曲のスタイルに応じて切り換えられるように
なっているが、例えば、ブルースやロックンロールでは
ハ長調で和音Fの「シ♭」は曲にふさわしい音となるの
で、ブルースやロックンロールのスタイル番号STLに
対してはレジスタONF(STL)を“0”に設定して
音高の変更を行わないようにするのが好ましい。
【0059】なお、上記の実施例では、7th和音または
7sus4和音とそれ以前の和音によって調性を判断するよ
うにしているが、メロディなどから調性を判定するよう
にしてもよい。また、変更する音名は実施例のものに限
らず、必要に応じて他の音名を変更するようにしてもよ
い。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載の自動伴奏装置によれば、入力される音高情報から指
定された和音の根音と種類を検出するとともに、予め特
定の和音に基づいて設定された伴奏パターンの音高デー
タを読み出して、該読み出した音高データを前記指定さ
れた和音の根音と前記特定の和音の根音の音程分シフト
し、該指定された和音の種類に応じて伴奏音の音高デー
タに変換することにより、該指定された和音と上記伴奏
パターンに応じた伴奏音を発生する自動伴奏装置におい
て、上記指定された和音の進行に基づいて調性を判断し
て、この判断された調性に応じて、前記指定された和音
が特定の和音の種類及び特定の和音根音の和音であり、
かつ前記読み出された伴奏パターンの前記変換された音
高データが特定の音名であるとき、この音高データを修
正するようにしたので、検出された調性に応じた特定和
音の特定音名の場合のみ、その調性のスケール上にない
和音構成音がスケール上に音高修正されて発生されるの
で、特定和音以外の和音を指定することにより上記スケ
ール上にない和音構成音を発生させることもでき、調性
に合った音楽的に自然な演奏を実現しつつ、演奏者の意
図も反映させることができる。また、本発明の請求項2
記載の自動伴奏装置によれば、順次入力された複数の和
音情報に基づいて調を検出して調情報を供給し、曲の種
類を表すスタイル情報に基づいて、供給される和音情報
によって形成される伴奏音の音高の少なくとも1つを音
高変更するか否かを判定し、供給される調情報と和音情
報とに基づいて音高変更する音名を決め、少なくとも1
つの音高を音高変更すると判定したときに前記和音情報
に基づいて伴奏音情報を形成するとともに、特定の和音
情報と特定の調情報とが供給された場合であって、該形
成した伴奏音情報の中に音高変更すると決定した音名の
音高が存在する場合には、その音高に対して特定の音高
変更を行って伴奏音情報を生成し、音高変更しないと判
定されたときに、前記供給された和音情報のみに応じて
伴奏音情報を生成するようにしたので、ブルースなどの
ように調のスケールに無い音が有効となるようなスタイ
ルの場合でも、調性に合った自然な伴奏が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の自動伴奏装置を適用した電子
楽器のブロック図である。
【図2】本発明の実施例におけるパネルスイッチを示す
図である。
【図3】本発明の実施例における伴奏パターンの一例を
示す図である。
【図4】本発明の実施例における和音パターンの一例を
示す図である。
【図5】本発明の実施例における和音変換テーブルの一
例を示す図である。
【図6】本発明の実施例におけるメインルーチンのフロ
ーチャートである。
【図7】本発明の実施例におけるスイッチ処理のフロー
チャートである。
【図8】本発明の実施例におけるコード検出処理のフロ
ーチャートである。
【図9】本発明の実施例における変更タイプ判定処理の
フローチャートである。
【図10】本発明の実施例におけるクロック割込み処理
のフローチャートである。
【図11】本発明の実施例におけるコード・ベース音発
生処理のフローチャートである。
【図12】本発明の実施例におけるタイプAの処理のフ
ローチャートである。
【図13】本発明の実施例におけるタイプBの処理のフ
ローチャートである。
【図14】本発明の実施例に係わる音階の一例を説明す
る図である。
【図15】 本発明の実施例の処理による伴奏パターンの
音高変換の例を説明する図である。
【符号の説明】
1…鍵盤、2…パネルスイッチ、5…CPU、7…テー
ブルデータメモリ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される音高情報から指定された和音
    の根音と種類を検出するとともに、予め特定の和音に基
    づいて設定された伴奏パターンの音高データを読み出し
    て、該読み出した音高データを前記指定された和音の根
    音と前記特定の和音の根音の音程分シフトし、該指定さ
    れた和音の種類に応じて伴奏音の音高データに変換する
    ことにより、該指定された和音と上記伴奏パターンに応
    じた伴奏音を発生する自動伴奏装置において、 上記指定された和音の進行に基づいて調性を判断する調
    性判断手段と、 上記判断された調性に応じて、前記指定された和音が特
    定の和音の種類及び特定の和音根音の和音であり、かつ
    前記読み出された伴奏パターンの前記変換された音高デ
    ータが特定の音名であることを検出する特定和音及び音
    名検出手段と、 前記特定和音及び音名検出手段における検出結果に応じ
    て、該音高データを修正する音高修正手段と、 を備えたことを特徴とする自動伴奏装置。
  2. 【請求項2】 和音の根音と種類を表す和音情報を供給
    する和音情報供給手段と、 順次供給された複数の和音情報に基づいて調を検出し、
    調情報を供給する調情報供給手段と、 曲の種類を表すスタイル情報を供給するスタイル情報供
    給手段と、 このスタイル情報供給手段によって供給されたスタイル
    情報に基づいて、和音情報供給手段で供給される和音情
    報によって形成される伴奏音の音高の少なくとも1つを
    音高変更するか否かを判定する判定手段と、 前記調情報供給手段から供給される調情報と和音情報供
    給手段によって供給される和音情報とに基づいて音高変
    更する音名を決める音高決定手段と、 前記判定手段によって少なくとも1つの音高を音高変更
    すると判定されたときに、前記和音情報に基づいて伴奏
    音情報を形成するとともに、特定の和音情報と特定の調
    情報とが供給された場合であって、該形成した伴奏音情
    報に前記音高決定手段で決定した音名の音高が存在する
    場合には、その音高に対して特定の音高変更を行って伴
    奏音情報を生成する第1の和音情報生成手段と、 前記判定手段によって音高変更しないと判定されたとき
    に、前記和音情報供給手段によって供給された和音情報
    のみに応じて伴奏音情報を生成する第2の和音情報生成
    手段とを具備することを特徴とする自動伴奏装置。
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