JP3147363B2 - 楽音信号形成装置 - Google Patents

楽音信号形成装置

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JP3147363B2 JP19388190A JP19388190A JP3147363B2 JP 3147363 B2 JP3147363 B2 JP 3147363B2 JP 19388190 A JP19388190 A JP 19388190A JP 19388190 A JP19388190 A JP 19388190A JP 3147363 B2 JP3147363 B2 JP 3147363B2
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H2210/00Aspects or methods of musical processing having intrinsic musical character, i.e. involving musical theory or musical parameters or relying on musical knowledge, as applied in electrophonic musical tools or instruments
    • G10H2210/395Special musical scales, i.e. other than the 12- interval equally tempered scale; Special input devices therefor
    • G10H2210/471Natural or just intonation scales, i.e. based on harmonics consonance such that most adjacent pitches are related by harmonically pure ratios of small integers
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
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    • G10H2210/571Chords; Chord sequences
    • G10H2210/586Natural chords, i.e. adjustment of individual note pitches in order to generate just intonation chords

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、指定されたメロディ音などの旋律音に対
してはピッチ調整を行わないことにより、演奏者の任意
の旋律の流れを音楽的に自然とし、一方それ以外の和音
に対してはピッチ調整を行ってその響きを良好にできる
楽音信号形成装置に関する。
[従来技術] 従来、和音を協和音程で発生するようにした電子楽器
として特公昭63−39919号公報に開示されたものがあ
る。これは、和音を検出し、その和音の根音以外のコー
ド構成音の周波数情報(ピッチ情報)を自動調整(ピッ
チ調整)し、発音すべき和音の周波数比を整数とするも
のである。
一般に電子楽器は平均律音階で調律されているが、平
均律では完全協和音程で発生されず、和音のハーモニー
が濁る場合があった。上記公報に記載の電子楽器によれ
ば、和音の各構成音の周波数比を整数比とし、和音を純
正律音階で発音しうるようにしている。純正律で和音を
発生しているので、発生率が協和し澄んだ和音を発生さ
せることができる。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上述の従来技術によれば、発音すべき音の
ピッチの調整は検出した和音の根音を基準として行って
いる。すなわち、根音はピッチ調整せず、他の音をピッ
チ調整して、出力している。そのため、メロディなどの
旋律中に和音(検出した和音)の根音以外の音が含まれ
ている場合、その根音でない音に対してもピッチ調整が
なされる。ところが、メロディなどの旋律は時間的な一
連の流れを有する音の列である。したがって、旋律中の
根音でない音に対してもピッチ調整がなされると、旋律
に対する音律が一定でなくなる。そして、メロディの流
れが音楽的に不自然となってしまうという不都合があっ
た。
この発明は、上述の従来例における問題点に鑑み、注
目している旋律の流れを音楽的に自然とし、しかも和音
が協和し澄んだ音が発生できる楽音信号形成装置を提供
することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本発明に係る楽音信号形
成装置は、各々が異なる複数の演奏情報を入力する複数
の演奏情報入力手段と、これら複数の演奏情報入力手段
のうち任意の幾つかの演奏情報入力手段を指定する指定
手段と、この指定手段により指定された演奏情報入力手
段によって入力された演奏情報に対してはピッチ調整せ
ず、一方この指定手段により指定されない演奏情報入力
手段によって入力された演奏情報に対しては、当該演奏
情報入力手段から入力された演奏情報と前記指定された
演奏情報入力手段から入力された演奏情報とに基づいた
ピッチ調整を行って、それぞれ入力演奏情報に応じたピ
ッチ情報を出力するピッチ調整手段と、このピッチ調整
手段から出力されるピッチ情報に基づいて楽音信号を形
成する楽音信号形成手段とを具備することを特徴とす
る。
また、本発明に係る楽音信号形成装置は、演奏情報を
入力する演奏情報入力手段と、この演奏情報入力手段に
より入力した演奏情報が指示する音高あるいは音名に関
わらず前記演奏情報に応じた楽音信号を形成するものと
して割り当てられる複数の発音チャンネルを有する楽音
信号形成手段と、この楽音信号形成手段の複数の発音チ
ャンネルのうち任意の発音チャンネルを指定する発音チ
ャンネル指定手段と、この発音チャンネル指定手段によ
り指定された発音チャンネルで発音される楽音に対して
はピッチ調整せず、一方この発音チャンネル指定手段で
指定されない発音チャンネルに対しては、当該発音チャ
ンネルにおいて楽音を形成すべく入力された演奏情報と
前記指定された発音チャンネルにおいて楽音を形成すべ
く入力された演奏情報とに基づいたピッチ調整を行うピ
ッチ調整手段と、を具備することを特徴とする。
さらに、前記演奏情報は、楽音信号の形成開始を指示
する楽音発生指示情報と楽音信号の形成終了を指示する
楽音消去指示情報とを含み、前記ピッチ調整手段は、前
記楽音発生指示情報および前記楽音消去指示情報に応じ
てピッチ調整を行うものであるようにしてもよい。
なお、好ましくは、このピッチ調整手段は、入力され
た演奏情報に対応するピッチ情報を平均律によるピッチ
情報から純正律によるピッチ情報へと調整する手段を有
する。
好ましくは、このピッチ調整手段は、前記指定手段に
より指定された演奏情報入力手段により入力された演奏
情報のうち音高が最高である演奏情報に対応して出力す
るピッチ情報を基準として、その他の演奏情報に対応し
て出力するピッチ情報をピッチ調整する手段を有する。
前記ピッチ調整手段は、前記複数の演奏情報入力手段
により入力した演奏情報に基づいて和音を検出する手段
を有し、この和音検出手段により検出した和音がより協
和するようにピッチ調整するようにしてもよい。
前記演奏情報入力手段は、例えば複数の鍵盤または複
数の鍵域とすればよい。
[作 用] 上記の構成によれば、演奏情報入力手段により演奏情
報が入力される。また、指定手段により任意の幾つかの
演奏情報入力手段を指定することができる。この指定手
段により演奏情報入力手段を指定すると、ピッチ調整手
段は指定されていない演奏情報入力手段によって入力さ
れた演奏情報に対しピッチ調整を行ってピッチ情報を出
力する。また、ピッチ調整手段は、指定手段により指定
された演奏情報入力手段によって入力された演奏情報に
対してはピッチ調整を行わない。ピッチ調整手段から出
力されるピッチ情報に基づき、楽音信号形成手段は楽音
信号を形成する。
結果として、指定手段により指定されと演奏情報入力
手段(例えば鍵盤や鍵域)により発生される楽音はピッ
チ調整が行われず、自然な旋律の流れで楽音の発生が行
われる。一方、指定手段により指令されない演奏情報入
力手段による楽音は和音の発生音が協和し澄んだ音が発
生される。
[実施例] 以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明する。
第1図(A)はこの発明の一実施例に係る電子楽器の
ブロック構成図である。この図において、1は複数の鍵
盤キー(鍵)を有する鍵盤、2はこの電子楽器全体の動
作を制御する中央処理装置(CPU)、3はCPU2が実行す
るプログラムが格納されたプログラムメモリ、4は各種
のパラメーターデータが格納されたパラメータメモリ、
5はCPU2がプログラムを実行する際のワークレジスタな
どに用いるワーキングメモリ、6はこの電子楽器のパネ
ル上に設けられた操作スイッチおよびLED、7はトーン
ジェネレータ(TG)、8はサウンドシステムである。こ
れらの各ブロックは双方向のバスライン9に接続されて
いる。
鍵盤1は具体的には、上鍵盤である第1の鍵盤(U
K)、下鍵盤である第2の鍵盤LK、およびペダル鍵盤で
ある第3の鍵盤(PK)からなる。
第1図(B)は、この実施例の電子楽器のパネルの部
分外観図である。この図に示されるように、この電子楽
器のパネル上には、鍵盤指定スイッチ61、および現在指
定されている鍵盤が上鍵盤UKか下鍵盤LKかを表示するた
めのLED62,64を有する。63は「UK」の刻印、65は「LK」
の刻印である。
LED62が点灯しLED64が消灯しているとき、現在上鍵盤
UKが指定されていることを示す。逆に、LED62が消灯しL
ED64が点灯しているとき、現在下鍵盤LKが指定されてい
ることを示す。
上鍵盤UKが指定された状態から鍵盤指定スイッチ61を
一度押下すると下鍵盤LKの指定へと切替わる。下鍵盤LK
が指定された状態から、鍵盤指定スイッチ61を一度押下
すると上鍵盤UKが指定された状態へと切替わる。
例えば、上鍵盤UKが指定された状態において、上鍵盤
UKにおける演奏に応じて発音される楽音はピッチ調整が
なされず平均律音階で発生される。一方、指定された上
鍵盤UK以外の鍵盤である下鍵盤LKおよびペダル鍵盤PKに
おける演奏により発音される楽音についてはピッチ調整
がなされ純正律で協和した楽音が発生される。
次に、この実施例の電子楽器において用いているレジ
スタあるいはテーブルなどについて説明する。
(a)nc[i][j]:それぞれの鍵盤に対して押鍵さ
れている鍵盤キーの音名(ノートコード)をつらねた発
音名リストである。添字iは鍵盤(UK,LK,PKの別)を特
定し、添字jはそのナンバiの鍵盤j番目の押鍵キーに
対する音名であることを示す。上鍵盤UKはi=0、下鍵
盤LKはi=1、ペダル鍵盤PKはi=2とする。例えば、
上鍵盤UKにおいてG4,B4、下鍵盤LKにおいてD3,G3,B3、
ペダル鍵盤PKでG2が押鍵されているとする。このような
鍵盤の押鍵状態に対し、発音名リストncの各要素は次の
第1表に示すようなものとなる。なお、押鍵キーの表記
法に関し、音名は、C,C#,D,D#,E,F,F#,G,G#,A,A#,
Bで示し、この音名の次に何番目のオクターブの範囲内
の押鍵であるかを数字で示す。例えば、上記の上鍵盤UK
の押鍵G4は、第4番目のオクターブ内の音名Gの鍵盤キ
ーが押下されていることを示す。また、第1表のncの各
要素の数値は、C〜Bの各音名に対し対応する数値であ
り、その対応関係は以下の第2表に示す。
(b)oct[i][j]:それぞれの鍵盤に対して押鍵
されている鍵盤キーのオクターブコードを連ねたオクタ
ーブリストである。添字iは鍵盤を特定し、添字jはナ
ンバiの鍵盤のj番目の押鍵キーのオクターブコードで
あることを示す。例えば、上記の(a)であげた押鍵の
例におけるオクターブリストは以下の第3表のようにな
る。
(c)en[i]:ナンバiの鍵盤における押鍵キーの数
を格納する配列の形式のレジスタである。上記の(a)
の例であげた例では、上鍵盤UKで2つ、下鍵盤LKで3
つ、ペダル鍵盤PKで1つの鍵盤キーがそれぞれ押鍵され
ているので、en[0]=2、en[1]=3、en[2]=
1、となる。
(d)list[k]:すべての鍵盤で押鍵されている鍵盤
キーを考慮し、その音名(ノートコード)の種類を連ね
たノートコード種類リストである。例えば、上記の
(a)であげた押鍵の例では、押鍵キー全体を考慮する
とそのノートコードの種類は[G,B,D]である。したが
って、このノートコード種類リストlistには3つの音名
を示す数値[8,12,3]が格納される。
(e)ln:ノートコード種類リストlist[k]に格納さ
れた要素の数を記憶するレジスタである。上記の例では
ln=3となる。
(f)soft[m]:ノートコード種類リストlist[k]
を各要素の昇順にソートした結果を格納する配列形式の
レジスタである。和音を検出する際などに用いる。
(g)cent[i][j]:押鍵キーに対応する平均律音
階を用いたピッチの値、およびピッチ調整した最終的な
ピッチの値を格納するピッチリストである。添字iで鍵
盤を特定し、添字jでナンバiの鍵盤のj番目の押鍵キ
ーのピッチの値であることを示す。ピッチはセント単位
の値で表す。
(h)pitch[i][j]:押鍵キーに対応するピッチ
値をどれだけ補正するかを示すピッチ補正値を格納する
ピッチ補正値リストである。添字iで鍵盤を特定し、添
字jでナンバiの鍵盤のj番目の押鍵キーに対するピッ
チ補正値であることを示す。ピッチ補正値はセント単位
の値で表す。
(i)ch[i][j]:押鍵キーに対し割当てられるチ
ャンネルナンバを格納する配列の形式のレジスタであ
る。添字iで鍵盤を特定し、添字jでナバiの鍵盤のj
番目の押鍵キーが割当てられるチャンネルナンバを示
す。
(j)BKB:鍵盤の指定の状態を示す値を格納する鍵盤指
定状態レジスタである。BKB=0のとき上鍵盤UKが指定
されていることを示し、BKB=1のとき下鍵盤LKが指定
されていることを示す。
(k)type:和音を特定するコードパターンナンバを格
納するコードパターンナンバレジスタである。
(l)CDPTN[type][k]:各和音の構成音を連ねた
コードパターンテーブルである。添字typeで和音を特定
し、添字kでその和音の何番目の構成音であるかを示
す。ある和音を構成する構成音がどれかを特定する定数
データからなるテーブルである。基準音を「0」で表
し、その他の音を基準値からの距離(半音を「1」で数
える)で表してある。押鍵キーから和音を検出する際に
用いる。具体的には、押鍵キーの構成音から適当な音を
「0」として他の音をその音からの距離で示すデータを
作成し、そのデータをこのコードパターンテーブルCDPT
Nと比較していく。一致したときの第1パラメータtype
の値が検出された和音のコードパターンとなる。
(m)PD[type][k]:和音の各構成音のピッチ補正
情報を確報したピッチ補正情報テーブルである。ピッチ
補正情報はセントの単位で格納してある。添字typeは和
音を特定し、その和音のk番目の構成音のピッチ補正情
報をPD[type][k]で表している。発音すべき和音の
コードパターンナンバがtypeのとき、その和音の各構成
音のピッチ補正情報がPD[type][k]で読み出せる。
上記のコードパターンナンバ、コードパターンテーブ
ルおよびピッチ補正情報テーブルの具体的な例を以下の
第4表に示す。
(n)pd[k]:押鍵キーから検出した和音の各構成音
に対するピッチ補正情報を格納するワークレジスタであ
る。添字kはk番目の構成音に対するピッチ補正情報を
示す。
(o)bnc:基準音の音名を格納するレジスタである。基
準音とはピッチ調整する際に基準となる(補正しない)
音をいう。本実施例では、指定された鍵盤に押鍵がない
場合は検出した和音の根音を、指定された鍵盤に押鍵キ
ーがある場合はその押鍵キーのうち音高が最高の音を、
それぞれ基準音としている。
なお、説明の便宜のため、各レジスタなどの内容とそ
のレジスタなどとは、同じ記号で示すものとする。例え
ば、bncは基準音の音名を格納するレジスタを示すとと
もに、このレジスタに格納されているデータとしての基
準音をも示すものとする。また、上記の各レジスタ類で
添字は「0」から数えるものとする。例えば、nc[i]
[j]はナンバiの鍵盤のj番目の押鍵キーの音名を示
すが、このiおよびjは第0番目、第1番目、第2番目
……のように「0」から数える。
次に、この実施例の電子楽器の処理手順を説明する。
まず、第2図の概略フローチャートを参照して、この
電子楽器の処理手順の概略の流れを図中の各ブロックを
説明する形で説明する。
ブロック21 いずれの鍵盤に対してピッチの調整を行わないかを指
定する鍵盤指定情報である。第1図(B)のスイッチ61
を操作することにより鍵盤が指定される。この実施例の
電子楽器は、上鍵盤UK、下鍵盤LKおよびペダル鍵盤PKを
有しており、上鍵盤UKあるいは下鍵盤LKを指定すること
ができる。
ブロック22 各鍵盤における演奏に対して発生する音高情報および
鍵盤情報の演奏情報を示す。鍵盤情報はどの鍵盤で教鍵
がなされているかを示し、音高情報は押鍵された鍵盤キ
ーに対応する音名およびオクターブの情報である。
ブロック31 演奏情報22を入力し、音高の決定を行う。これは、ど
の鍵盤のどの音が押鍵されているかを発音名リストnc、
オクターブリストoctおよびノートコード種類リストlis
tのリストの形式で取出す処理である。
ブロック32 ノートコード種類リストlistを入力して、和音を検出
する。和音の検出の結果は、コード名および根音基準の
コードパターンを示す情報として出力される。具体的に
は、検出した和音を特定するコードパターンナンバtype
と、ノートコード種類リストlistの要素を根音がlist
[0]にくるように並べ代えたリストlistとが出力され
る。
ブロック33 和音の検出結果であるコード名およびコードパターン
に基づいてピッチ補正情報を読みだす。具体的には、求
めたtypeにてピッチ補正情報テーブルPD[type][k]
を読出し、ピッチ補正情報ワークレジスタpdに格納す
る。
ブロック34 発音名リストncおよびノートコード種類リストlistを
入力し、さらにピッチ補正情報pdを入力する。これらの
情報に基づいて、押鍵キーに対応して発音する各音のピ
ッチ補正情報を決定する。ここで決定するのは根音基準
のピッチ補正情報である。具体的には、根音を基準とし
たピッチ補正値を連ねたピッチ補正値リストpitchを作
成する。根音基準であるから、検出した和音の根音につ
いてはピッチ補正値が「0」となる。
ブロック35 鍵盤指定情報21および発音名リストncに基づいて,基
準音bncを決定する。
ブロック37 根音基準のピッチ補正値リストpitchおよび基準音bnc
に基づいて、ピッチ補正情報を決定する。具体的には基
準音bncを基準としたピッチ補正値リストpitchを作成す
る。
ブロック36 発音名リストncを入力し、各押鍵キーに対応して発音
する音の基本ピッチを読みだす。結果は基本ピッチリス
トcentとして出力される。
ブロック38 オクターブリストoct、基本ピッチリストcent、ピッ
チ補正値リストpitchおよび鍵盤指定情報を入力し、発
音すべき音の絶対ピッチを決定する。最終的なピッチは
最終ピッチリストcentとして出力される。
ブロック39 最終ピッチリストcentに基づいて発音処理を行う。
次に、第3図〜第14図のフローチャートを参照して、
この実施例の電子楽器の詳細な処理の流れを説明する。
第3図を参照して、この実施例の電子楽器のメインル
ーチンでは、まずステップS1でレジスタ類などの初期設
定を行う。次に、ステップS2でキーイベントルーチンを
コールし、ステップS3で鍵盤指定ルーチンをコールし、
ステップS4でその他の処理を行った後、再びステップS2
へと戻る。以上のステップS2〜S4の処理を繰返す。
次に、第4図を参照して、第3図のステップS3の鍵盤
指定ルーチンについて説明する。
鍵盤指定ルーチンにおいては、まずステップS11で鍵
盤指定スイッチ61のオンイベントがあるか否か判別す
る。鍵盤指定スイッチ61がオンされた場合は、ステップ
S12でレジスタBKBを反転し、ステップS13でレジスタBKB
が「0」であるか否かを判別する。レジスタBKBが
「0」である場合は、上鍵盤UKが指定されたということ
であるから、ステップS14でLED(UK)62を点灯し、LED
(LK)64を消灯した後、リターンする。
ステップS13でレジスタBKBが「0」でない場合は、下
鍵盤LKの指定されたということであるから、ステップS1
5でLED(UK)62を消灯し、LED(LK)64を点灯した後、
リターンする。ステップS11で鍵盤指定スイッチのイベ
ントがない場合は、そのままリターンする。
次に、第5図を参照して第3図のステップS2のキーイ
ンベントルーチンを説明する。
キーイベントルーチンにおいては、まずステップS21
で鍵盤キーのキーイベントがあるか否かを判別する。キ
ーイベントがない場合は、そのままリターンする。
キーイベントがある場合は、ステップS22でキーオン
イベントであるか否かを判別する。キーオンイベントで
ある場合は、ステップS23で発音チャンネルを割当て、
ステップS24で発音チャンネルが割当てられたか否かを
判別する。発音チャンネルの割当てが不可であった場合
は、そのままリターンする。
ステップS24で発音チャンネルの割当てがなされた場
合は、ステップS25でレジスタtchにその割当てられたチ
ャンネルナンバを格納し、ステップS26でキーオン処理
を行って押鍵(キーオン)された鍵盤キーに対応する楽
音を発音させる。次に、ステップS27で発音コードリス
ト挿入ルーチンをコールし、ステップS28でピッチ処理
ルーチンをコールした後、リターンする。
ステップS22でキーオンイベントでない場合は、キー
オフイベントであるから、ステップS29でキーオフ処理
ルーチンをコールした後、リターンする。ステップS21
でキーイベントがない場合は、そのままリターンする。
この第5図のキーイベントルーチンにおいては、ステ
ップS26でキーオン処理を行った後、ステップS27で所定
のリストを作成する処理を行い、その後ステップS28で
既にステップS26で発音がなされた音に対してピッチの
調整を行っている。したがって、ピッチの調整は実際の
発音開始のタイミングから若干遅れることとなるが、極
めて短い時間であるので音楽的な不自然さはない。
次に、第6図を参照して第5図のステップS27の発音
コードリスト挿入ルーチンを説明する。
発音コードリスト挿入ルーチンにおいては、まずステ
ップS31でキーイベントがあった鍵盤キーが上鍵盤UK、
下鍵盤LK、またはペダル鍵盤PKのいずれかの鍵盤のキー
であるかを判別する。上鍵盤UKの鍵盤キーのキーオンイ
ベントである場合は、ステップS32でレジスタiに
「0」を格納してステップS35へ進む。下鍵盤LKのキー
オンイベントである場合は、ステップS33でレジスタi
に「1」を格納してステップS35へ進む。ペダル鍵盤PK
のキーオンイベントである場合は、ステップS34でレジ
スタiに「2」を格納してステップS35へ進む。
ステップS35でワークレジスタjにナンバiの鍵盤
(押鍵を検出した鍵盤)において現在押鍵中の(この時
点で押鍵を検出したものは除く)鍵盤キーの数en[i]
を格納する。次に、ステップS36でオンイベントがあっ
た押鍵キーのオクターブコードをレジスタoct[i]
[j]に、その音名(ノートコード)をレジスタnc
[i][j]に、それぞれ格納する。これにより、オク
ターブリストoctおよび発音名リストncにキーオンイベ
ントがあた押鍵キーのオクターブコードおよび音名が付
加された。
ステップS37でこの音名に対応する基本ピッチを基本
ピッチリストに書込む。すなわち、発音名リストに付加
した(キーオンイベントがあった)キーの音名nc[i]
[j]から「1」を引いた値に「100」をかけて、その
結果をピッチリストcent[i][j]に格納する。これ
によりキーオンイベントがあった音名に対応するセント
単位でのピッチの値が、レジスタcent[i][j]に格
納されたこととなる。また、第5図ステップS25で割当
てられたチャンネルナンバtchをチャンネルナンバレジ
スタch[i][j]に格納する。
次に、ステップS38でナンバiの鍵盤における押鍵中
の鍵盤キーの数(すなわち発音名リストやオクターブリ
ストに格納されている要素の数)en[i]をインクリメ
ントする。
ステップS39でワークレジスタkに「0」を格納す
る。ステップS40でレジスタkとノートコード種類リス
トの要素数lnとを比較する。レジスタkの値よりノート
コード種類のリストの要素数lnのほうが大きい場合は、
ステップS41でノートコード種類リストlist[k]がキ
ーオンイベントがあたキーの音名nc[i][j]と等し
いか否かを判別する。等しい場合は、ノートコード種類
リストlistに新たな音名を付加する必要はないので、そ
のままリターンする。ステップS41でノートコード種類
リストの要素list[k]と音名nc[i][j]とが等し
くないときは、ステップS42でレジスタkをインクリメ
ントし、再びステップS40へと戻る。
ステップS40でレジスタkの値がノートコード種類リ
ストの要素数lnより小さくない場合は、キーオンイベン
トがあった鍵盤キーの音名nc[i][j]がノートコー
ド種類リストlistの中にはなかったということであるか
ら、ステップS43に進みこの音名を新たにノートコード
種類リストに登録する。すなわち、ステップS43でノー
トコード種類リストlist[ln]にこの音名nc[i]
[j]を格納する。そして、ステップS44でノートコー
ド種類リストの要素数lnをインクリメントして、リター
ンする。
以上のようにして、オクターブリストoct、発音名リ
ストnc、基本ピッチリストcent、およびノートコード種
類リストlistなどに、新たにキーオンイベントがあった
鍵盤キーの情報が設定される。
次に、第7図を参照して第5図ステップS28のピッチ
処理ルーチンを説明する。
ピッチ処理ルーチンにおいては、まずステップS51で
和音検出ルーチをコールし、ステップS52で第一ピッチ
補正ルーチンをコールし、ステップS53で基準音決定ル
ーチンをコールし、ステップS54で第二ピッチ補正ルー
チンをコールし、ステップS55で絶対ピッチ決定ルーチ
ンをコールし、ステップS56でトーンジェネレータのチ
ャンネルch[i][j](i=0〜2,j=0〜en[i]
−1)にピッチ情報cent[i][j]を出力してリター
ンする。
ステップS51〜S55により、ピッチリストcent[i]
[j]には鍵盤キーの押鍵に対応する最終的なピッチの
値(ピッチ調整済みのもの)が格納されている。したが
って、ステップS56でこのピッチリストcent[i]
[j]をトーンジェネレータに出力することにより、発
音されている各押鍵に対応する音について所定のピッチ
調整がなされる。
次に、第8図を参照して第7図ステップS51の和音検
出ルーチンを説明する。
和音検出ルーチンにおいては、まずステップS61でワ
ークレジスタsort[0]〜sort[ln−1]にノートコー
ド種類リストlist[0]〜list[ln−1]を値の昇順に
ソートしたリストを格納する。次に、ステップS62でソ
ートしたリストsort[m](m=0〜ln−1)をノート
コード種類リストlist[m](m=0〜ln−1)に格納
する。これによりノートコード種類リストlistの各要素
がその値の昇順にソートされたこととなる。
次に、ステップS63でワークレジスタlotに「0」を設
定し、ステップS64でワークレジスタsortの各要素をsor
t[0]の値を基準としてシフトする。すなわち、すべ
てのm=0〜ln−1についてレジスタsort[m]からso
rt[0]を減算し、再びレジスタsoft[m]に格納す
る。
次に、ステップS65でこのワークレジスタsort[0]
〜soft[ln−1]のパターンがコードパターンテーブル
CDPTNの中にあるいずれかのパターンと一致しているか
否かを判別する。一致していない場合は、ステップS66
でレジスタlotをインクリメントし、ステップS67でレジ
スタlotの値とノートコード種類リストの要素数lnとを
比較する。
ステップS67でレジスタlotより要素数lnのほうが大き
い場合は、ステップS68でワークレジスタの先頭の要素s
ort[0]に「12」を加算し、テンポラリーレジスタtem
p[0]に格納する。これは、ワークレジスタsortの先
頭の要素soft[0]を1オクターブ上げた値とする処理
である。
次に、ステップS69でワークレジスタsort[1]〜sor
t[ln−1]をsort[0]〜sort[ln−2]に代入し、
ステップS70でテンポラリーレジスタtemp[0]をワー
クレジスタの要素sort[ln−1]に代入する。以上のス
テップS68〜S70により、ワークレジスタsortの先頭の値
sort[0]が1オクターブ上げた値とされてsortの一番
後方のデータとして設定され、全体が前詰めされること
となる。ステップS70の後、再びステップS64に戻り、引
続き和音の検出を継続する。
ステップS67でレジスタlotの値がノートコード種類リ
ストの要素数lnより小さくない場合は、上記のステップ
S68〜S70のワークレジスタsortの要素を1つづつずらし
て(いわゆるローテート)和音を検出する処理を要素が
1回りするまで繰返したが、和音が検出されなかったと
いうことであるから、検出した和音のコードパターンナ
ンバを格納するレジスタtypeに16進でFFHを格納し、リ
ターンする。typeは1バイトのレジスタであるから全ビ
ット「1」のデータが設定されることとなる。
ステップS65でワークレジスタsort[0]〜sort[ln
−1]のパターンがコードパターンCDPTNの中に検出さ
れた場合は、ステップS71でコードパターンレジスタtyp
eに検出されたコードパターンナンバを格納する。そし
て、ステップS72ですべてのm=0〜lot−1に対して、
テンポラリーレジスタtemp[m]にノートコード種類リ
ストlist[m]の値を格納し、ステップS73でノートコ
ード種類リストlist[lot]〜list[ln−1]をlist
[0]〜list[ln−lot−1]に前詰めする。そして、
ステップS74でテンポラリーレジスタtemp[0]〜temp
[lot−1]をノートコード種類リストlist[ln−lot]
〜list[ln−1]へ代入する。以上のステップS72〜s74
の処理は、一致したコードパターンCDPTNの要素に対応
する順に、すなわち和音の根音が先頭の要素となるよう
に、ノートコード種類リストlistを並べかえる処理であ
る。
次に、ステップS75でk=0〜ln−1についてピッチ
補正情報PD[type][k]をピッチ補正情報ワークレジ
スタpd[k]に代入する。ステップS76でノートコード
種類リストlistの先頭の要素list[0]を根音レジスタ
rootに代入し、リターンする。
第9図は、第7図ステップS52の第一ピッチ補正ルー
チンを設定するためのフローチャートである。
第一ピッチ補正ルーチンにおいては、ステップS81で
コードパターンナンバtypeが16進のFFHであるか否かを
判別する。コードパターンナンバtypeがFFHのときは、
和音の検出が不可であったということであるから、その
ままリターンする。コードパターンナンバtypeがFFHで
ない場合は、ステップS82でワークレジスタiに「0」
を設定する。
次に、ステップS83でワークレジスタjに「0」を設
定する。ステップS84でレジスタjの値がナンバiの鍵
盤における押鍵キーの数en[i]よりも小さいか否かを
判別する。レジスタjの値が押鍵キー数en[i]の値よ
りも小さい場合は、ステップS85でワークレジスタlに
「0」を設定し、ステップS86でノートコード種類リス
トの要素list[l]が発音名リストの要素nc[i]
[j](すなわちナンバiの鍵盤におけるj番目の押鍵
キーの音名)に等しいか否かを判別する。等しくない場
合は、ステップS87でワークレジスタlをインクリメン
トし、再びステップS86へと戻る。
ステップS86でノートコード種類リストの要素list
[l]が発音名リストの要素nc[i][j]と等しい場
合は、ステップS88でピッチ補正情報pdのl番目の要素
(すなわちステップS86で一致した音名に対応するピッ
チ補正情報)PD[l]をピッチ補正値リストpitch
[i][j]に代入する。そして、ステップS89でワー
クレジスタjをインクリメントして、再度ステップS84
へと戻る。
ステップS84でワークレジスタjの値がi番目の鍵盤
の押鍵キーの数en[i]よりも小さくない場合は、その
i番目の鍵盤における押鍵キーのすべてについて処理が
終了したということであるから、ステップS90に分岐す
る。ステップS90でワークレジスタiが「2」より小さ
いか否かを判別する。ワークレジスタiが「2」より小
さい場合は、未だ処理していない鍵盤があるということ
であるから、ステップS91でレジスタiをインクリメン
トし、ステップS83へと戻る。ステップS90でレジスタi
が「2」より小さくない場合は、リターンする。
以上の第一ピッチ補正の処理は、3つある鍵盤で押鍵
されている音名nc[i][j]を1つ1つのノートコー
ド種類リストlist[l]と比較し、音名が一致した要素
を検出して、それに対応するピッチ補正情報pd[l]を
ピッチリストpitch[i][j]に設定する処理であ
る。
第10図は、第7図ステップS53の基準音設定ルーチン
を説明するためのフローチャートである。
基準音決定ルーチンにおいては、まずステップS101で
コードパターンナンバtypeが16進のFFHであるか否かを
判別する。コードパターンナンバtypeがFFHであるとき
は、和音の検出ができなかったということであるから、
そのままリターンする。コードパターンナンバtypeがFF
Hでないときは、ステップS102で指定されている鍵盤に
おいて押鍵キーがあるか否かすなわち指定された鍵盤の
押鍵キーの数en[BKB]が「0」よりも大きいか否かを
判別する。
ステップS102でen[BKB]が「0」より大きくないと
きすなわち指定された鍵盤で押鍵がない場合は、根音を
基準音とするとととし、ステップS103で基準音レジスタ
bncに根音rootを代入し、リターンする。ステップS102
で指定された鍵盤に押鍵がある場合は、その押鍵された
鍵盤キーのうち音高が最高の音を基準音とすべくステッ
プS104以降の処理を行う。
ステップS104でワークレジスタjに「1」を、レジス
タmaxに「0」を設定する。次に、ステップS105でレジ
スタjとレジスタen[BKB]とを比較する。レジスタj
が指定されている鍵盤における押鍵の数en[BKB]より
も小さい場合は、ステップS106でオクターブリストの要
素oct[BKB][j]とoct[BKB][max]とを比較す
る。これは、指定された鍵盤において押鍵されている鍵
盤キーのうち、オクターブコードが一番高いものを探す
ための判別である。j番目の押鍵キーのオクターブコー
ドoct[BKB][j]のほうがmax番目のオクターブコー
ドoct[BKB][max]よりも大きい場合は、ステップS10
9へと分岐する。
ステップS106でj番目の押鍵キーのオクターブコード
oct[BKB][j]がmax番目のオクターブコードoct[BK
B][max]よりも大きくない場合は、ステップS107でこ
れらが等しいか否かを判別する。等しくない場合は、ス
テップS110へと分岐する。ステップS107でj番目の押鍵
キーのオクターブコードoct[BKB][j]とmax番目の
押鍵キーのオクターブコードoct[BKB][max]とが等
しい場合は、ステップS108でこれらの2つの押鍵キーの
音名(ノートコード)を比較する。j番目の押鍵キーの
音名nc[BKB][j]のほうがmax番目の押鍵キーの音名
nc[BKB][max]よりも大きい場合は、ステップS109で
レジスタmaxにレジスタjの値を代入し、ステップS110
へと進む。
ステップS107でj番目の押鍵キーのオクターブコード
oct[BKB][j]とmax番目の押鍵キーのオクターブコ
ードoct[BKB][max]とが等しくない場合、あるいは
ステップS108でj番目の押鍵キーの音名nc[BKB]
[j]がmax番目の押鍵キーの音名nc[BKB][max]よ
りも大きくない場合は、いずれもステップS110へと分岐
する。
ステップS110でレジスタjをインクリメントし、再度
ステップS105へと戻る。
ステップS105でレジスタjが指定されている鍵盤の押
鍵キーの数en[BKB]よりも小さくない場合は、ステッ
プS111で指定された鍵盤のmax番目の音名nc[BKB][ma
x]を基準音レジスタbncに代入し、リターンする。
以上の処理は、ピッチ調整を行う基準となる基準音を
レジスタbncに設定する処理であり、具体的には指定さ
れた鍵盤に押鍵がない場合は先に検出してある和音の根
音を基準音とし、指定された鍵盤に押鍵がある場合はそ
の押鍵された鍵盤キーのうち音高が最高の音を基準音と
している。ステップS104〜S110の処理はこの最高音を検
索する処理である。
第11図は、第7図ステップS54の第二ピッチ補正ルー
チンを説明するためのフローチャートである。
第二ピッチ補正ルーチンにおいては、まずステップS1
21でコードパターンナンバtypeが16進のFFHであるか否
かを判別する。FFHである場合は和音の検出ができなか
ったということであるから、そのままリターンする。ス
テップS121でコードパターンナンバtypeがFFHでない場
合は、ステップS122でワークレジスタbiに「0」を設定
する。
次に、ステップS123でワークレジスタbjに「0」を設
定し、ステップS124でレジスタbjがbi番目の鍵盤の押鍵
の数en[bi]よりも小さいか否かを判別する。レジスタ
bjが押鍵数en[bi]より小さい場合は、ステップS126で
ナンバbiの鍵盤のbj番目の音名nc[bi][bj]と基準音
bncとが等しいか否かを判別する。等しくない場合は、
ステップS127でレジスタbjをインクリメントし、再びス
テップS124へと戻る。
ステップS124でレジスタbjが押鍵数en[bi]より小さ
くない場合は、ステップS125へ分岐する。ステップS125
でレジスタbiをインクリメントし、ステップS123へ戻
る。
ステップS126で音名nc[bi][bj]が基準音bncに等
しい場合は、ステップS128でピッチリストpitch[i]
[j]から基準音に対応するピッチ値pitch[bi][b
j]を減算し、再びピッチリストpitch[i][j]に代
入する。この処理は、レジスタi=0〜2およびj=0
〜en[i]−1のすべての値について行う。この後リタ
ーンする。
以上の処理は、ピッチ調整の基準となる基準音bncと
発音名リストncの各要素とを比較して一致するものを探
索し、この基準音に対応するピッチ補正値を得てその値
でピッチリストpitchのすべての要素をシフトするもの
である。
第12図は、第7図ステップS55の絶対ピッチ決定ルー
チンを説明するためのフローチャートである。
絶対ピッチ決定ルーチンにおいては、まずステップS1
31でコードパターンナンバtypeが16進のFFHであるか否
かを判別する。FFHである場合は、ステップS137へと分
岐する。ステップS131でレジスタtypeがFFHでない場合
は、ステップS132でワークレジスタiに「0」を設定
し、ステップS133でレジスタiが指定鍵盤を示すレジス
タBKBに等しいか否かを判別する。
レジスタiが指定されている鍵盤を示していない場合
は、ステップS134で押鍵キーの音名に対応するピッチの
値を格納したcent[i][j]とピッチ補正値pitch
[i][j]とを加算しcent[i][j]に代入する。
この処理はj=0〜en[i]−1のすべてにつき行う。
ステップS134の後ステップS135へと進む。ステップS133
でレジスタiが指定されている鍵盤を示す場合は、ステ
ップS134のピッチ調整処理は行わず、そのままステップ
S135へと分岐する。
ステップS135でレジスタiが「2」より小さいか否か
を判別し、「2」より小さい場合は、ステップS136でレ
ジスタiをインクリメントし、ステップS133へと戻る。
ステップS135でレジスタiが「2」より小さくない場合
は、ステップS137で cent[ii][j] +1200×oct[ii][j] を計算し、cent[ii][j]に代入する。ただし、ii=
0〜2、j=0〜en[ii]−1とする。ステップS137の
後、リターンする。
上記の処理は、押鍵されている鍵盤キーに対しそのピ
ッチの値(補正後の値)を算出する処理である。指定さ
れている鍵盤における押鍵キーに対してはピッチ調整を
行わず、それ以外の押鍵キーに対しピッチ調整を行うよ
うにしている。
第13図は、第5図ステップS29のキーオフ処理ルーチ
ンの説明をするためのフローチャートである。
キーオフ処理ルーチンにおいては、まずステップS141
でキーオフイベントのあった鍵盤キーに対応する発音を
終了させる発音終了処理を行う。次に、ステップS142で
発音コードリスト削除ルーチンをコールし、ステップS1
43でピッチ処理ルーチン(第7図)をコールした後、リ
ターンする。
以上の処理は、キーオフのあった鍵盤キーを発音終了
させ、そのコードなどをリスト中から削除し、その後ピ
ッチ調整を再度行う処理である。ステップS143のピッチ
処理ルーチンは第7図を参照して説明した。
第14図は、第13図ステップS142の発音コードリスト削
除ルーチンを説明するためのフローチャートである。
発音コードリスト削除ルーチンにおいては、まずステ
ップS151で発音終了したキーが上鍵盤UK、下鍵盤LKある
いはペダル鍵盤PKのいずれであるかを判別する。上鍵盤
UKであるときはステップS152でレジスタiに「0」を設
定し、ステップS155へと進む。下鍵盤LKであるときはス
テップS153でレジスタiに「1」を設定し、ステップS1
55へと進む。ペダル鍵盤PKであるときはステップS154で
レジスタiに「2」を設定し、ステップS155へと進む。
ステップS155でレジスタdefchに発音終了したチャン
ネルナンバを格納し、ステップS157でワークレジスタj
に「0」を設定する。次に、ステップS158で、チャンネ
ルナンバch[i][j]が今消音したチャンネルナンバ
defchに等しいか否かを判別する。等しくない場合は、
ステップS159でレジスタjをインクリメントし、再びス
テップS158へと戻る。
ステップS158でチャンネルナンバch[i][j]が消
音したチャンネルdefchに等しい場合は、ステップS160
でレジスタdefncにその消音したキーの音名nc[i]
[j]を代入する。そして、ステップS161でその鍵盤の
押鍵数en[i]をデクレメントし、ステップS162でその
押鍵数en[i]が「0」であるか否かを判別する。
押鍵数en[i]が「0」であるときは、ステップS165
へ分岐する。押鍵数en[i]が「0」でないときは、ス
テップS163でレジスタjmaxに押鍵数en[i]を代入し、
ステップS164へと進む。ステップS164では、オクターブ
リストoct、発音名リストnc、ピッチ補正情報ワークレ
ジスタpd、およびチャンネルナンバレジスタchの各々に
ついて、i番目の鍵盤のjmax番目の要素を、今発音終了
した鍵盤キーに対応するj番目の要素の位置に代入す
る。これにより発音終了した鍵盤キーの情報が削除され
た。
次に、ステップS165で、発音名リストncの各要素nc
[di][dj](di=0〜2,dj=0〜en[di]−1)が、
今発音終了した音の音名defncに等しいか否かを判別す
る。これは、消音したキー以外に他の押鍵キーで同じ音
名の音が発音されているか否かを判別するものである。
発音名リストnc中に発音終了した音名defncがない場
合は、ステップS166でワークレジスタlに「0」を設定
し、ステップS167でノートコード種類リストlistのl番
目の要素list[l]がこの発音終了した音の音名defnc
に等しいか否かを判別する。等しくない場合は、ステッ
プS168でレジスタlをインクリメントし再びステップS1
67の判別を行う。ステップS167でノートコード種類リス
トlist中に発音終了した音名defncが発見された場合
は、ステップS169でノートコード種類リストlist[l]
にその最後の要素list[ln−1]を代入し、ステップS1
70でノートコード種類リストの要素数lnをデクレメント
し、リターンする。
ステップS165で発音名リストnc中に発音終了したノー
トコードdefncがある場合は、そのままリターンする。
この発音コードリスト削除ルーチンは、発音終了した
音に関する情報を各リスト中から削除する処理である。
リストから削除された後に、第13図ステップS143でピッ
チ処理が行われ、ピッチ調整がなされる。
上記の実施例によれば、指定された上鍵盤あるいは下
鍵盤での押鍵についてはピッチ調整をせずその他の鍵盤
で演奏した和音などについてはピッチ調整を行うように
しているので、指定された鍵盤で演奏される旋律音に対
しては音律が一定となり、旋律の流れが音楽的に自然と
なる。また指定された鍵盤以外の鍵盤で演奏される和音
に関してはピッチ調整を行っているので、和音が協和し
響きがよくなる。
なお、上記の実施例では、上鍵盤UK、下鍵盤LKおよび
ペダル鍵盤PKを有する電子楽器において上鍵盤UKあるい
は下鍵盤LKに指定するようにしているが、鍵盤の数や指
定できる鍵盤の種類はそれに限らない。また鍵盤を指定
するのでなく一つの鍵盤をいくつかの鍵域に分け、鍵域
で指定してもよい。さらに、鍵盤の指定と鍵域の指定と
を組合わせてもよい。
また、鍵盤で指定するのでなく、たとえば自動演奏に
おいてチャンネルを指定し、指令されたチャンネルで発
音する楽音についてはピッチ調整しないというようにし
てもよい。この場合は、例えば幾つかのチャンネルをユ
ーザが指定できるようにしておき、その指定チャンネル
ナンバをレジスタに記憶しておく。そして、第12図の絶
対ピッチ決定ルーチンにおいて、各音の発音チャンネル
が指定チャンネルかどうか判別して、指定チャンネルで
あればピッチ補正(ステップS134)を行わず、指定チャ
ンネルでなければピッチ補正を行うようにすればよい。
上記の実施例では平均律によるピッチから純正律によ
るピッチへとピッチ調整をしているが、他の音律を用い
てもよい。
和音検出手段は実施例のものに限らず、公知のどのよ
うな手段を用いてもよい。また上記の実施例では、指定
された鍵盤を含めて押鍵されたすべての鍵盤キーに基づ
いて和音を検出しているが、例えば下鍵盤のみまたは下
鍵盤とペダル鍵盤で和音を検出したり、さらに指定鍵盤
以外の押鍵で押鍵されたキーに基づいて和音を検出して
もよい。
上記の実施例では、基準音として指定された鍵盤の音
高が最高の音を用いているが、例えば和音の根音などそ
の他の音を基準音にしてもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明によれば、複数鍵盤あ
るいは鍵域などの演奏情報入力手段を有する電子楽器に
おいて、メロディなどを演奏する演奏情報入力手段を指
定することによりその指定された演奏情報入力手段での
押鍵についてはピッチ調整をせず、その他の演奏情報入
力手段で演奏した和音などについてはピッチ調整を行う
ようにしているので、注目しているメロディなどの音に
対しては音律が一定となり、旋律の流れが音楽的に自然
となる。また、和音に関してはピッチ調整を行っている
ので、和音の響きがよくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は、この発明の一実施例に係る電子楽器の
ブロック構成図、 第1図(B)は、この実施例の電子楽器のパネルの部分
外観図、 第2図は、この実施例の電子楽器の処理手順の概略フロ
ーチャート、 第3図は、この実施例の電子楽器のメインルーチンのフ
ローチャート、 第4図は、この実施例の電子楽器の鍵盤指定ルーチンの
フローチャート、 第5図は、この実施例の電子楽器のキーイベントルーチ
ンのフローチャート、 第6図は、この実施例の電子楽器の発音コードリスト挿
入ルーチンのフローチャート、 第7図は、この実施例の電子楽器のピッチ処理ルーチン
のフローチャート、 第8図は、この実施例の電子楽器の和音検出ルーチンの
フローチャート、 第9図は、この実施例の電子楽器の第一ピッチ補正ルー
チンのフローチャート、 第10図は、この実施例の電子楽器の基準音決定ルーチン
のフローチャート、 第11図は、この実施例の電子楽器の第二ピッチ補正ルー
チンのフローチャート、 第12図は、この実施例の電子楽器の絶対ピッチ決定ルー
チンのフローチャート、 第13図は、この実施例の電子楽器のキーオフ処理ルーチ
ンのフローチャート、 第14図は、この実施例の電子楽器の発音コードリスト削
除ルーチンのフローチャートである。 1:鍵盤、2:中央処理装置(CPU)、3:プログラムメモ
リ、4:パラメータメモリ、5:ワーキングメモリ、6:操作
スイッチ・LED、7:トーンジェネレータ、8:サウンドシ
ステム、61:鍵盤指定スイッチ、62,64:LED。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−61099(JP,A) 特開 昭58−114098(JP,A) 特開 平1−321491(JP,A) 特開 平4−122992(JP,A) 特開 平3−211596(JP,A) 特開 平4−118698(JP,A) 特開 平4−303894(JP,A) 特公 昭63−39919(JP,B2) 特表 平2−504432(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10H 1/44 G10H 1/18 G10H 1/36 - 1/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各々が異なる複数の演奏情報を入力する複
    数の演奏情報入力手段と、 これら複数の演奏情報入力手段のうち任意の幾つかの演
    奏情報入力手段を指定する指定手段と、 この指定手段により指定された演奏情報入力手段によっ
    て入力された演奏情報に対してはピッチ調整せず、一方
    この指定手段により指定されない演奏情報入力手段によ
    って入力された演奏情報に対しては、当該演奏情報入力
    手段から入力された演奏情報と前記指定された演奏情報
    入力手段から入力された演奏情報とに基づいたピッチ調
    整を行って、それぞれ入力演奏情報に応じたピッチ情報
    を出力するピッチ調整手段と、 このピッチ調整手段から出力されるピッチ情報に基づい
    て楽音信号を形成する楽音信号形成手段と を具備することを特徴とする楽音信号形成装置。
  2. 【請求項2】演奏情報を入力する演奏情報入力手段と、 この演奏情報入力手段により入力した演奏情報が指示す
    る音高あるいは音名に関わらず前記演奏情報に応じた楽
    音信号を形成するものとして割り当てられる複数の発音
    チャンネルを有する楽音信号形成手段と、 この楽音信号形成手段の複数の発音チャンネルのうち任
    意の発音チャンネルを指定する発音チャンネル指定手段
    と、 この発音チャンネル指定手段により指定された発音チャ
    ンネルで発音される楽音に対してはピッチ調整せず、一
    方この発音チャンネル指定手段で指定されない発音チャ
    ンネルに対しては、当該発音チャンネルにおいて楽音を
    形成すべく入力された演奏情報と前記指定された発音チ
    ャンネルにおいて楽音を形成すべく入力された演奏情報
    とに基づいたピッチ調整を行うピッチ調整手段と、 を具備することを特徴とする楽音信号形成装置。
  3. 【請求項3】前記演奏情報は楽音信号の形成開始を指示
    する楽音発生指示情報と楽音信号の形成終了を指示する
    楽音消去指示情報とを含み、 前記ピッチ調整手段は、前記楽音発生指示情報および前
    記楽音消去指示情報に応じてピッチ調整を行うものであ
    ることを特徴とする請求項1または2の楽音信号形成装
    置。
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