JP2572316B2 - 自動演奏装置 - Google Patents

自動演奏装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プログラムされた自動
演奏の音符データによりアドリブ的なフレーズ演奏やイ
ントロ、フィルイン、エンディングなどの固定フレーズ
の演奏を行う電子楽器の自動演奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子キーボード(電子ピアノな
ど)は、リズムの自動伴奏、コードやベースの自動伴奏
などの自動伴奏機能を備えている。リズム伴奏パターン
には、ワルツ、タンゴなどの2小節程の繰返しパターン
やイントロ、フィルイン、エンディングなどの演奏の節
目で随時挿入する単フレーズパターンがある。また複数
の鍵の各々に1小節程度の異なるフレーズを割り当て
て、一本指の鍵操作によってこれらのフレーズを選択的
に呼び出して、一連のフレーズの結合によるアドリブ的
な演奏効果を得る機能(所謂ワンフィンガーアドリブプ
レイ)を備えた電子楽器も知られている。
【0003】これらのフレーズパターンは、予めROM
に書込まれているが、ユーザ自身が作成して編集するこ
ともできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ユーザが自動演奏のフ
レーズパターンを編集するときには、編集中のフレーズ
の再生音を聞きながら、小修正を繰返し、最終パターン
を決定する。またROMに書込まれているフレーズデー
タをベースにしてユーザパターンを作成することもあ
る。
【0005】ユーザパターンの編集中に、フレーズを構
成する各音の音程を1オクターブ程シフトすると、フレ
ーズを展開したり、フレーズ間のバランスを取るのに都
合が良い。この場合、全部の音符を書換えてオクターブ
シフトを行わなければなければならない。従って、フレ
ーズの構成音の音程を調べる必要が有り、音楽の知識を
必要とする。また一旦シフトした後に、元に戻す時に
も、全部の音符を書換える必要があり、編集操作が煩雑
であった。
【0006】本発明は、上述の問題にかんがみ、簡単な
操作でフレーズ編集作業ができるようにすることを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の自動演奏装置
は、図1に示すように、各々が複数の音符データからな
り、鍵または操作釦によって選択的に呼び出すことので
きる複数のフレーズ音データを記憶した記憶手段(演奏
パターンメモリ13および自動演奏データメモリ14)
と、鍵または釦操作によって上記記憶手段から読み出し
たフレーズ音データに基づいて、その構成音符に対応し
た発音信号をディジタル波形情報から形成する楽音発生
手段15とからなる。上記複数のフレーズ音データの1
つを上記記憶手段から指定して読み出して、鍵操作によ
ってその構成音符データを修正する編集作業を実行する
編集手段(楽音制御部12)と、シフト操作手段(鍵K
2)の操作に応答して、編集中の各音符データの音程を
1オクターブ増減する音程シフト手段(12a)と、シ
フトした音符データの音程が所定の上限および下限を越
えたことを検出して、シフト前の状態に戻すシフト限界
処理手段(12b)と、編集した音符データを記憶する
編集フレーズ音データ記憶手段(RAM9)とを設けて
ある。
【0008】
【作用】編集中のフレーズ音の音程を1オクターブ増減
することが、フレーズ構成音の音程値を調べたり、試行
錯誤的に1音1音の音程を書換えることなく、容易にで
きるようになる。またオクターブシフトを同方向に繰返
しても、予め定めた上限および下限を越えた場合には、
自動的にシフト前の状態に戻されるので、フレーズとし
て成立たない音が生成されたり、シフトされた結果、音
符データが電子楽器で扱える音域外の無効データになる
ような不都合が生じない。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す電子楽器の
要部ブロック図である。この電子楽器は鍵盤(図示せ
ず)を備え、鍵盤の操作情報がキースイッチ回路10に
より検出され、CPUで構成された楽音制御部12に与
えられる。楽音制御部12は、鍵盤操作のキー情報やR
OMで構成された演奏データメモリ14に書込まれた自
動伴奏情報に基づいて発音情報を楽音発生部15に導出
する。楽音発生部15は、発音音符に対応した波形デー
タをROM14から読み出し、そのエンベロープや振幅
を発音情報に基づいて変調して楽音信号を生成する。生
成された楽音信号は、D/A変換器17、アンプ15を
介してスピーカ16に供給され、演奏音が形成される。
【0010】ROMで構成された演奏パターンメモリ1
3には、ドラム、ベースなどのリズム演奏パターン、コ
ード伴奏パターン、17鍵に割当てられたフレーズパタ
ーン、パネル上の選択釦に割当てられたイントロ、フィ
ルイン、エンディングなどの単フレーズパターンF0、
F1、F2……がリズム種類R1、R2……毎に記憶さ
れている。リズムは、パネル上のリズム選択釦からなる
リズム選択部11により選択することができる。
【0011】演奏パターンは、1〜4小節程の長さの音
符データ列を自動演奏データメモリ14から読み出すた
めのアドレスデータや自動演奏の繰返しを制御する制御
コードからなっている。フレーズパターンは、例えば1
7鍵の各々に割当てられた17種の異なる音符データ列
やイントロ、フィルインなどの単フレーズの音符データ
列を自動演奏データメモリ14から読み出すためのアド
レスデータや制御コードからなっている。
【0012】自動演奏データメモリ14に記憶された音
符データ列の1音は、キーナンバK(音程)、ステップ
タイムS(発音タイミング)、ゲートタイムG(発音時
間幅)およびベロシティーV(発音強度)の4バイトか
らなっている。
【0013】フレーズ演奏においては、鍵盤上の特定の
17鍵や操作パネル上の選択釦の操作に対応して演奏パ
ターンメモリ13からフレーズデータが読み出され、こ
のデータに基づいて4〜8拍のフレーズを構成する音符
データが自動演奏データメモリ14から読み出される。
17鍵に対応したフレーズは全て異なるので、例えば4
拍毎に鍵を操作することにより、簡単にアドリブ演奏が
できる。
【0014】また演奏の開始や途中、終了においてイン
トロ、フィルイン、エンディングなどのフレーズを読み
出して再生することにより、演奏にアクセントを付ける
ことができる。
【0015】図2は、操作パネル上の選択釦の一部を示
し、アドリブ演奏のモードでは、ワンフィンガーアドリ
ブプレイの釦3(OFA)を押すと、鍵盤上の特定の1
7鍵がアドリブ用フレーズに割当てられる。イントロ/
エンディングのフレーズは、釦4により交互に選択する
ことができる。またフィルイン釦5によりフィルインフ
レーズを演奏中に挿入することができる。
【0016】エディット釦1を押した時には、これらの
フレーズの演奏データを自由に修正することができる。
編集したデータはストア釦を2を押すことにより、RA
Mのユーザエリアに記憶することができる。
【0017】編集時には、図3に示すように、鍵盤の特
定の鍵K1〜3が機能選択スイッチに割当てられる。鍵
K1は、フレーズクリアキーであり、鍵K2は、オクタ
ーブシフトキーであり、鍵K3は、ポイントセレクトキ
ーである。
【0018】図4は編集時のメモリ操作を示す図で、R
OM14から選択して読み出された1フレーズの音符デ
ータはRAM9の作業エリアA(9a)に書込まれ、こ
のエリアAとエリアB(9b)を使用して編集作業が行
われる。編集が終了した音符データは、RAM9のユー
ザエリア9cに書込まれる。
【0019】図5は、編集時にオクターブシフトキーと
しての鍵K2を押した時の音程シフトの様子を示す図で
あり、オクターブシフトキーを1回押すと、RAM9の
例えばエリアAに書込まれた音符データの全部の音符
が、図4の音程シフト手段12a(CPU)により1オ
クターブ(+12度)だけ増加方向にシフトされ、RA
M9のエリアBに書込まれる。オクターブシフトキーを
もう一度押すと、エリアAに書込まれていた音符データ
が元の音符データに対して1オクターブ(―12度)減
少方向にシフトされ、エリアBに書込まれる。オクター
ブシフトキーを更にもう一度押すと、RAMのエリアA
に書込まれている音符データが音程を変えずにエリアB
に書込まれる。このようにして、オクターブ増減のシフ
トを行いながら、必要に応じてフレーズデータの修正を
行なうことができるので、フレーズの編集作業が迅速に
できるようになる。
【0020】なお鍵K1〜K3を編集フレーズの音域に
使用するときには、オクターブ異なる鍵を用いて編集を
行い、編集後にオクターブシフトすればよい。なお1オ
クターブシフトしたフレーズデータについて更に同方向
に1オクターブシフトする時には、ストア釦(図2)を
使用してフレーズデータを一旦ユーザエリアにセーブ
し、次にポイントセレクトキー(鍵K3)を押し、目的
のフレーズデータをユーザエリアから読み出して再度編
集する手順においてオクターブシフトを行う。
【0021】このような同方向のオクターブシフトを繰
返すと、音符データが意味のないデータ(無効データ)
になったり、或いはフレーズとして成立たないような音
のデータになることがある。そこで図4に示すように、
音程シフト手段12aにシフト限界処理手段12bを追
加し、シフトした音符データが所定の上限および下限を
越えたときにはシフト前の音符データに戻し、編集作業
に支障が生じないようにしている。
【0022】シフト限界処理手段12bは、CPUとそ
のプログラムによって構成され、上限値としてC6、下
限値としてC1を予め保持している。これらの上限値お
よび下限値は、予めプログラムされていてよく、或いは
ユーザが自由に設定するようにしてもよい。音程シフト
手段12aにより音符データが1オクターブシフトされ
た時、シフト限界処理手段12bは各音符の音程をチェ
ックし、上限値および下限値の何れかを越えていれば、
シフト前の音符データに戻し、それをRAM9のエリア
AまたはBに転送する。
【0023】次に図6〜図13のフローチャートを参照
して、編集時の楽音制御部12(CPU)におけるデー
タ処理手順を説明する。図6はCPUのメインフローで
あって、まずステップ20で操作パネルについての操作
の検出処理を行い、次にステップ21で鍵操作の検出処
理を行ない、更にステップ22で自動演奏の処理を行な
う。
【0024】図7は、パネル処理のフローであり、まず
ステップ30でパネル釦の走査検出を行ない、次にステ
ップ32でエディット釦か否かを調べ、エディット釦で
あればステップ33でエディットフラグを調べ、オフで
あればステップ34でエディットフラグをセットし、エ
ディット処理のステップ36に進む。またエディットフ
ラグがオンであればステップ35でエディットフラグを
クリアする。
【0025】図8は、エディット処理のフローであっ
て、まずステップ50でフレーズナンバをレジスタにセ
ットする。フレーズナンバの選択は、図3の鍵盤に設定
されたポイントセレクトの鍵K3を押し、次にアドリブ
フレーズに割当てられた鍵またはイントロ、フィルイ
ン、エンディングのフレーズに割当てられたパネル釦を
押して、編集したいフレーズを指定することによって行
なう。
【0026】次にステップ51でフレーズナンバに対応
する演奏パターンデータを演奏パターンデータメモリ1
3から読み出し、自動演奏データメモリ14に記憶され
た音符データ列の先頭アドレスをレジスタにセットす
る。次にメモリ14(ROM)からRAM9のエリアA
にフレーズの音符データを転送し、ステップ53でRA
M9のエリアAのリードフラグをセットし、エディット
スタートのステップ53に進む。
【0027】図9はエディットスタートの処理を示す。
まずステップ60でフレーズデータが転送されているの
がRAMのエリアAかBかを判定し、エリアAであれ
ば、RAMのエリアAからフレーズデータを読み出すた
めにステップ61でそのトップアドレスをセットする。
次にステップ62でRAMからフレーズデータを読み出
し、ステップ63でその第1ステップタイムデータ(発
音タイミング)をセットする。次にステップ64で4分
音符=24クロックのレートで時間軸を計測するフレー
ズカウンタをクリアする。
【0028】図9のステップ60でフレーズデータがR
AMのエリアBにセットされている場合には、ステップ
66に進み、エリアBのトップアドレスをセットする。
以下ステップ67、68、69でエリアBからフレーズ
データを読み出し、ステップタイムデータをセットし、
フレーズカウンタをクリアする。この後、処理はメイン
ルーチンに戻る。
【0029】図10は、メインルーチンにおける自動演
奏の処理を示し、まずステップ40で4分音符の1/2
4のタイミングのを検出した時、次のステップ41でフ
レーズ演奏モードのフラグがオンか否かを調べ、オンで
有ればステップ42のフレーズ再生の処理を行なう。こ
の処理が終了すると、次にステップ43でフレーズカウ
ンタを+1する。
【0030】フレーズ演奏モードのフラグがオフの時に
は、ステップ41からステップ44に進み、ユーザ編集
のフレーズを再生するフラグを調べ、オンであれば、ス
テップ45でユーザフレーズの再生処理を行ない、処理
終了後フレーズカウンタを+1し、メインルーチンに戻
る。
【0031】図11は、図10のフレーズ再生処理また
はユーザフレーズ再生処理のルーチン42、45の開始
時に行なわれるフレーズスタートの処理を示す。まずス
テップ70でエディットモードフラグを調べ、オンであ
ればステップ71のエディット再生の処理を行なう。フ
ラグがオフであれば、リズムナンバが96以上であるか
否かをステップ72で調べる。なお96以上のリズムナ
ンバは、ユーザが編集したフレーズデータを示し、RA
M9のユーザエリアに書込まれているフレーズデータを
選択する場合には、リズムナンバとして96〜100を
指定する。
【0032】ステップ72でノーであれば、鍵操作また
はパネル釦操作で選択されたフレーズのトップアドレス
を演奏パターンデータメモリ13から読み出してセット
する。そしてステップ77で自動演奏データメモリ14
(ROM)からフレーズの音符データ列を読み出し、ス
テップ78で第1音のステップタイムデータをセット
し、ステップ79でフレーズオンフラグをセットし、ス
テップ80でフレーズカウンタをクリアする。この後、
フレーズカウンタがステップタイムに達すると発音処理
が行なわれ、次にROMのアドレスが4バイト進められ
て次の音符データが読み出され、そのデータのステップ
タイムに達すると発音処理がなされ、これが繰返され
る。
【0033】図12は、エディットモード時のエディッ
ト再生処理を示す。エディットモード時には、図9で説
明したように、エディットスタートルーチンでRAM9
のエリアAまたはBのユーザフレーズデータの第1音の
ステップタイムデータがレジスタにセットされている。
図12において、ステップ81でフレーズカウンタのカ
ウント値がステップタイムに達したことが検出される
と、次にステップ82でRAMのエリアAのリードフラ
グがオンか否かが判定される、オンであれば、ステップ
83でエリアAから1音4バイトの音符データが読み出
され、ステップ85でその音符データがRAMのエリア
AからBに転送される。ステップ82でエリアAのリー
ドフラグがオフであれば、ステップ84でエリアBから
1音4バイトの音符データが読み出され、ステップ86
でその音符データがRAMのエリアBからエリアAに転
送される。
【0034】次に読み出された音符データが一連のフレ
ーズデータの終端ENDであるか否かを判定し、終端で
なければその音符データに基づいて発音処理がステップ
88で行なわれる。1音の発音が終了すると、次にステ
ップ89でアドレスが4バイト進められ、更にステップ
90で次の1音のステップタイムデータがセットされ
る。その後、ステップ81に戻り、以上を繰返してフレ
ーズの発音が行なわれる。
【0035】ステップ87で音符データがフレーズの終
端を示す場合、ステップ91に分岐し、RAM9のエリ
アAの読み出しかエリアBの読み出しかを判定し、エリ
アAの読み出しであれば、次のエリアBの読み出しに備
えてステップ92でエリアAのリードフラグをクリア
し、またエリアBの読み出しであれば、エリアAのリー
ドフラグをセットする。これらのフラグ処理が終ると、
次にステップ94のエディットスタートの処理に進む。
【0036】フレーズデータの編集は、上述のようにフ
レーズの発音に伴って生じるフレーズデータのエリア
A、B間のデータ転送を利用して別の音のデータを鍵盤
から入力し、このデータを転送先に記憶することによっ
て行なわれる。
【0037】図13は、この編集時の鍵処理を示すフロ
ーである。まずステップ101でキースキャンにより鍵
の操作検出を行ない、次にステップ102でオンイベン
ト(押鍵)かオフイベント(離鍵)かの判定を行なう。
オンイベントであれば、ステップ103でエディットモ
ードのフラグを調べ、オフであれば押鍵に対応する発音
をステップ107で行う。またエディットモードのフラ
グがオンであれば、ステップ104でオクターブシフト
の鍵K2が押されたか否かを調べ、押されていればステ
ップ105でRAMのエリアAまたはBのフレーズデー
タの各音の音程値に12を加えるオクターブシフトの処
理を行う。なお図5で説明したように、オクターブシフ
トの鍵K2の押鍵が2回目であれば、フレーズデータの
各音から12を減算するシフト処理を行い、3回目の押
鍵であれば、元の音程に戻す処理を行う。
【0038】次にステップ106でシフトした音程がシ
フト限界(上限および下限)を越えていないか否かが判
定され、越えていなければステップ108に進み、越え
ていればステップ107で音符データをシフト前の状態
に戻す処理を行い、ステップ108に進む。
【0039】次のステップ108では、キーオンデータ
(キーナンバ、ステップタイム、ゲートタイム、ベロシ
ティ)を転送先のRAMのエリア(AまたはB)に元の
フレーズデータの間に割込むように書込む。そしてステ
ップ109でその鍵に対応する発音処理を行う。 先の
ステップ102で離鍵を検出した場合には、ステップ1
10でエディットモードのフラグを調べ、オンであれ
ば、ステップ111で離鍵データをフレーズデータに割
込ませるようにRAMに書込み、ステップ112で消音
処理を行ってメインルーチンに戻る。
【0040】このようにして、オクターブシフトの鍵K
2を使用することにより、フレーズの音程を1オクター
ブだけ上げ下げすることができ、オクターブ変更したフ
レーズデータに対して編集を行うことができるので、編
集作業が極めて容易になる。
【0041】 編集作業が終了したら、図2のストア釦
を押す。すると図4に示すように、RAMのエリアAま
たはBに書込まれている編集済みのユーザフレーズデー
タが、RAM9のユーザエリア9c(既述のようにリズ
ム番号96〜100として割当てられている)に転送さ
れ、ユーザフレーズとして登録される。
【0042】なお上述の実施例では、オクターブシフト
キーとして鍵を兼用しているが、操作パネルに専用のシ
フト操作釦を設けても良い。また実施例ではオクターブ
のシフトアップキーとシフトダウンキーとを兼用してい
るが、これらを別個のキーまたは釦としても良い。
【0043】
【発明の効果】本発明の自動演奏装置は、上述のよう
に、フレーズの自動演奏データを編集する際に釦または
鍵の操作によりフレーズ構成音の音程をオクターブ増減
できるようにしたので、登録済のフレーズを展開する編
集作業が容易にできるようになる。また編集中のフレー
ズをオクターブシフトする時にフレーズの構成音の音程
値を調べる必要がなく、1音1音を試行錯誤的に音程変
換する必要もないので、音楽の知識がないユーザでも短
時間に所望のフレーズデータを作成することができる。
【0044】またオクターブシフトを繰返しても、予め
設定した音程の上限および下限を越えないようにシフト
制御が自動的に行われるので、編集中のフレーズデータ
が無効になったり、フレーズとして成立たない音列が生
成されるのが、未然に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動演奏装置の一実施例を示す電子楽
器のブロック図である。
【図2】実施例の電子楽器の操作パネルの要部を示す釦
配置図である。
【図3】実施例の電子楽器の鍵盤の要部を示す図であ
る。
【図4】フレーズ編集作業に使用されるRAMの領域を
示すブロック図である。
【図5】フレーズ音のオクターブシフトを説明する図で
ある。
【図6】電子楽器のデータ処理手順を示すフロー図であ
る。
【図7】電子楽器のデータ処理手順を示すフロー図であ
る。
【図8】電子楽器のデータ処理手順を示すフロー図であ
る。
【図9】電子楽器のデータ処理手順を示すフロー図であ
る。
【図10】電子楽器のデータ処理手順を示すフロー図で
ある。
【図11】電子楽器のデータ処理手順を示すフロー図で
ある。
【図12】電子楽器のデータ処理手順を示すフロー図で
ある。
【図13】電子楽器のデータ処理手順を示すフロー図で
ある。
【符号の説明】
9 RAM 10 キースイッチ回路 11 リズム選択部 12 楽音制御部 13 演奏パターンデータメモリ 14 自動演奏データメモリ 15 楽音発生部 16 波形ROM 17 D/A変換器 18 アンプ 19 スピーカ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が複数の音符データからなり、鍵ま
    たは操作釦によって選択的に呼び出すことのできる複数
    のフレーズ音データを記憶した記憶手段と、 鍵または釦操作によって上記記憶手段から読み出したフ
    レーズ音データに基づいて、その構成音符に対応した発
    音信号をディジタル波形情報から形成する楽音発生手段
    と、 上記複数のフレーズ音データの1つを上記記憶手段から
    指定して読み出して、鍵操作によってその構成音符デー
    タを修正する編集作業を実行する編集手段と、 シフト操作手段の操作に応答して、編集中の各音符デー
    タの音程を1オクタブ増減する音程シフト手段と、 シフトした音符データの音程が所定の上限および下限を
    越えたことを検出して、シフト前の状態に戻すシフト限
    界処理手段と、 編集した音符データを記憶する編集フレーズ音データ記
    憶手段とを備えることを特徴とする自動演奏装置。
  2. 【請求項2】 上記音程シフト手段は、シフトした音符
    データの音程をシフト前に戻すシフト操作手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動演奏装置。
  3. 【請求項3】 上記シフト操作手段は、鍵盤の特定の鍵
    に割当てられていることを特徴とする請求項1または2
    に記載の自動演奏装置。
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