JP2704162B2 - 自動車用ウインドウォッシャ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は中空に構成された円筒形のノズル支持体が設
けられており、このノズル支持体の中空空間内にノズル
が締付けて挿入されており、このノズルの噴射ヘッドが
ノズル支持体から突出しており、このノズル支持体が、
不動作位置において車体開口内に沈むように組込まれて
おり、かつ使用位置において車体開口から突出可能であ
り、かつ沈んだノズルへの視界をさえぎりかつ車体開口
を閉鎖可能なキャップが設けられており、このキャップ
がノズル支持体の自由端に取り付けられている、自動車
用ウインドウォッシャ装置、特に散布ウインドウォッシ
ャ装置に関する。

従来の技術 このような自動車用ウインドウォッシャ装置はドイツ
連邦共和国実用新案登録第8802529号明細書により公知
である。その際キャップは、ウインドウォッシャ装置と
いっしょに車体の内側から組込まれる。さらにこの実用
新案登録明細書には、ノズル支持体におけるキャップの
取付けについては詳細に説明されていない。

さらにドイツ連邦共和国実用新案登録第8204655号明
細書によれば、定置のノズルが使用され、このノズルの
ノズル支持体上にノズル支持体を囲むギャップにプレス
ばめしたキャップが配置されており、かつキャップのま
わりの縁が車体の外側に接しているウインドウォッシャ
装置が公知である。

発明の目的 本発明の課題は、キャップが容易にかつ自動車の車体
にウインドウォッシャ装置を取付けた後に、車体開口の
下に配置されたノズル支持体に取付けかつ取りはずし可
能なように、初めに述べたウインドウォッシャ装置を改
善することにある。

発明の構成 本発明によれば、この課題は次のようにして解決され
る。すなわち、本発明による自動車用ウインドウオッシ
ャ装置においては、ノズル支持体の上端部には、該ノズ
ル支持体の円筒形の中心軸線に対して所定角度傾斜した
中心軸線を有する円筒形の壁部分が一体に形成されてお
り、この円筒形壁部分は半円またはそれよりも小さな所
定中心角度範囲に亘って切り欠かれており、それにより
洗浄液がノズルの噴射ヘッドから規制された範囲の方向
に向けて噴射されることを可能にしており、かつ噴射ヘ
ッドの上に延びた円筒形の壁部分が切の内側に一体にか
つ間隔をおいて突出形成された二重壁の間に嵌まり込む
ことによりキャップがノズル支持体の上端部に取り付け
られる。

このような解決策において車体開口の直径は、少なく
とも円筒形ノズル支持体の外径よりあまり大きく形成す
る必要はない。さらにキャップは、ここに結合されたノ
ズル支持体の壁部分が切欠きを有するとしても、ノズル
支持体の移動方向に及びこれに対して垂直に、ノズル支
持体の壁部分に確実にロックされている。これに関し
て、キャップが丸く、かつノズル支持体の円筒形壁部分
の中心軸線に対して同心的に延びていると有利である。
それによりキャップと隣接する車体との間のギャップ
は、極めて小さく構成できる。

本発明において、円筒形壁部分の内側面または外側面
に第１のねじ山が設けられており、この第１のねじ山に
キャップの二重壁の少なくとも一方の外側面または内側
面に設けられた第２のねじ山に噛み合うように構成する
ことが有利である。これによりキャップとノズル支持体
との間の結合を確実に行い、かつ脱着の際の操作も容易
に行うことができる。

また、円筒形壁部分の内側面に一または複数のリブが
内方に突出して一体に形成され、該リブの内側端が二重
壁の内側の壁の外側面と接するように構成することがで
きる。それにより一方において２重壁の両方の壁の間の
間隔がリブの高さの値だけ大きくなるので、２重壁は一
層良好に型抜きできるようになり、かつ他方において２
重壁の内側の広い側面のためにリブの端面により得られ
る接触面がさらに小さくなるので、キャップはさらに小
さな力でノズル支持体の壁部分にかぶせることができる
ようになり、その際キャップは、ノズル支持体上にさら
に確実に固定される。

キャップは円筒形壁部分と同心の略円板形を有するも
のとすることが好ましい。また、キャップの表面を被覆
する蓋が該キャップに取り付けられ、該蓋の表面はノズ
ルが不動作位置にあるときに車体開口のまわりの車体壁
の表面と略一致するものであることが好ましい。

また、キャップの二重壁の外側壁の外径が円筒形ノズ
ル支持体の外径にほぼ等しいと有利である。このような
解決策では、ノズル支持体を動かす際に外側壁とノズル
支持体は適当な大きさの車体開口内を通ることができ
る。

さらにキャップがノズル支持体より大きな外径を有す
ると有利である。このようなキャップによれば、車体開
口内のウインドウォッシャ装置の取付け手段を覆うこと
ができる。

また、円筒形壁部分が描く少なくとも半円の弧の両端
部において向き合った内面が互いに平行に延びているこ
とが好ましい。それにより円筒形ノズル支持体の中心軸
線がノズルの移動方向に対して鋭角をなしている場合に
も、ノズルを収容するノズル支持体の中空空間が型抜き
できる。

実 施 例 本発明の実施例を以下図面により詳細に説明する。

ノズル１と弁装置２を支持するケーシング3,4は、車
体の壁５の下に配置されている。ノズル１の不動作位置
において、ノズル１はケーシング3,4内にある。使用位
置において、ノズル１は、引込んだ不動作位置から車体
開口９を通り、かつ車体の壁５を越えて突出する。

図示されていない圧力発生装置を操作すると、洗浄液
が供給管６を通ってケーシング部分３内に流れ、かつ両
方のケーシング部分３及び４の間にまわりの外側縁を締
付けたロールダイヤフラム７を押す。その際ロールダイ
ヤフラムはノズル１の方向に持上げられる。従ってロー
ルダイヤフラム７の中央開口内に挿入された中空円筒形
に形成されたノズル支持体８、は車体開口９を通って動
き、かつ最終位置において車体の壁５から突出する。圧
力発生装置を遮断すると、ロールダイヤフラム７は押圧
ばね10によってケーシング部分３の方へ押される。ロー
ルダイヤフラム７とこのロールダイヤフラムのパッキン
片に接しかつまわりの縁に開口を設けた円板11とから成
る弁装置２は、ノズル１が使用位置に達する直前に初め
て開く。なぜならば円板11がいっしょに持上げられ、か
つストッパに接した後に、初めてパッキン片が円板11か
ら離れ、且つ洗浄液がノズル支持体８を通ってノズルへ
流れることができるからである。

ノズル支持体８の上端部分の中空空間内にノズルが締
付けられて挿入されている。ノズルを収容するノズル支
持体の中空空間及びノズル１の中心軸線は、設定装置の
取付け状態においてはぼ鉛直に延びており、かつロール
ダイヤフラムの中心軸線又は設定装置の中心軸線に対し
て鋭角をなして延びている。設定装置の中心軸線は、車
体の壁５に対して垂直に延びており、かつ丸い車体開口
９の中心軸線でもある。中空円筒状に形成されたノズル
支持体８の空いた端面には壁部分13が一体に形成されて
おり、この壁部分は、ノズルの散布円すい範囲のために
切欠きを有する。この切欠きは、円筒形壁部分13がその
横断面に半円の弧よりも長い弧を描くように構成されて
いる。半円を越える弧の端部分は、互いに平行に延びた
内面14を有する。このことは、さもないとノズル１を収
容するノズル支持体８の中空空間をノズル支持体の自由
端の方へ型抜きできなくなるので、必要不可欠である。

ノズルの不動作位置において壁部分13の自由端部分
は、ノズルの上に配置された車体開口９内まで突出して
いる。ノズル支持体の円筒形壁部分13の周面にはねじ山
が設けられており、このねじ山上にキャップ15がねじ止
めされている。キャップ15は、車体開口９の下で設定装
置を車体の壁５に取付けられた時に初めて取付けること
ができる。取付け手段としては、車体の外側からケーシ
ング開口17にねじ込まれるねじリング16が使われ、この
ねじリングは、車体開口９の内側の外方に向いた突当た
り面に接しており、かつケーシング部分４は、車体の壁
５の下側に押付けられている。キャップ15の外径は、キ
ャップの縁範囲がねじリング16を完全に覆う程度の大き
さになっている。ノズル支持体８の壁部分13にキャップ
15を取付けるため、キャップ15の内側に一体に形成され
た２重壁が使われ、この２重壁は、内側及び外側スリー
ブ（18及び19）により形成される。外側スリーブはめね
じを有し、このめねじは壁部分13のねじ山にはまる。内
側スリーブ18の周面は、壁部分13の内側に一体に形成さ
れたリブ20の端面に接している。キャップ15上に蓋21が
かぶせられており、この蓋の表面は、この蓋に隣接する
車体の壁５の表面と一致している。

【図面の簡単な説明】

第１図は、不動作位置にあるノズルの設定装置の垂直縦
断面図、第２図は、使用位置にあるノズルを有する第１
図による設定装置の図、第３図は、ノズルを収容するノ
ズル支持体を個別部品としてＸ方向から見た図である。 １……ノズル、２……弁装置、3,4……ケーシング、５
……車体の壁、７……ロールダイヤフラム、８……ノズ
ル支持体、９……車体開口、13……壁部分、14……側
面、15……キャップ、18,19……２重壁、20……リブ、2
1……蓋

Claims (8)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】中空に構成された円筒形のノズル支持体が
   設けられており、このノズル支持体の中空空間内にノズ
   ルが締付けて挿入されており、このノズルの噴射ヘッド
   がノズル支持体から突出しており、このノズル支持体が
   不動作位置において車体開口内に沈み込むように組込ま
   れており、かつ使用位置において車体開口から突出可能
   であり、かつノズル支持体が不動作位置にあるときに車
   体開口を閉鎖可能なキャップがノズル支持体の上端部に
   取り付けられている、自動車用ウインドウオッシャ装置
   において、前記ノズル支持体（８）の上端部には、該ノ
   ズル支持体の円筒形の中心軸線に対して所定角度傾斜し
   た中心軸線を有する円筒形の壁部分（13）が一体に形成
   されており、この円筒形壁部分は半円またはそれよりも
   小さな所定中心角度範囲に亘って切り欠かれており、そ
   れにより洗浄液が前記ノズルの前記噴射ヘッドから規制
   された範囲の方向に向けて噴射されることを可能にして
   おり、かつ前記噴射ヘッドの上に延びた前記円筒形の壁
   部分が前記キャップ（15）の内側に一体にかつ間隔をお
   いて突出形成された二重壁（18,19）の間に嵌まり込む
   ことにより前記キャップがノズル支持体の上端部に取り
   付けられることを特徴とする、自動車用ウインドウオッ
   シャ装置。
2. 【請求項２】前記円筒形壁部分（13）の内側面または外
   側面に第１のねじ山が設けられており、この第１のねじ
   山に前記キャップ（15）の前記二重壁（18、19）の少な
   くとも一方の外側面または内側面に設けられた第２のね
   じ山が噛み合うことを特徴とする、請求項１記載の自動
   車用ウインドウオッシャ装置。
3. 【請求項３】前記円筒形壁部分（13）の内側面に一また
   は複数のリブ（20）が内方に突出して一体に形成され、
   該リブの内側端が前記二重壁（18、19）のうちの内側の
   壁（18）の外側面と接することを特徴とする、請求項１
   または２に記載の自動車用ウインドウオッシャ装置。
4. 【請求項４】前記キャップ（15）が前記円筒形壁部分
   （13）と同心の略円板形を有することを特徴とする、請
   求項１ないし３のいずれかに記載の自動車用ウインドウ
   オッシャ装置。
5. 【請求項５】前記キャップ（15）の表面を被覆する蓋
   （21）が該キャップに取り付けられ、該蓋の表面は前記
   ノズル支持体が不動作位置にあるときに前記車体開口の
   まわりの車体壁の表面と略一致することを特徴とする、
   請求項１ないし４のいずれかに記載の自動車用ウインド
   ウオッシャ装置。
6. 【請求項６】前記キャップ（15）の前記二重壁（18、1
   9）のうちの外側壁（19）の外径が前記ノズル支持体
   （８）の外径にほぼ等しいことを特徴とする、請求項１
   ないし５のいずれかに記載の自動車用ウインドウオッシ
   ャ装置。
7. 【請求項７】前記キャップ（15）が前記ノズル支持体
   （８）より大きな外径を有することを特徴とする、請求
   項１ないし６のいずれかに記載の自動車用ウインドウオ
   ッシャ装置。
8. 【請求項８】前記円筒形壁部分（13）が描く少なくとも
   半円の弧の両端部において向き合った内面（14）が互い
   に平行に延びていることを特徴とする、請求項１ないし
   ７のいずれかに記載の自動車用ウインドウオッシャ装
   置。