JP2700935B2 - 断熱構造 - Google Patents
断熱構造Info
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- JP2700935B2 JP2700935B2 JP1335176A JP33517689A JP2700935B2 JP 2700935 B2 JP2700935 B2 JP 2700935B2 JP 1335176 A JP1335176 A JP 1335176A JP 33517689 A JP33517689 A JP 33517689A JP 2700935 B2 JP2700935 B2 JP 2700935B2
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- JP
- Japan
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- plate
- heat insulating
- base material
- thickness
- insulating material
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- Thermal Insulation (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、軸組の外方に板状断熱材を配してなる木造
家屋の高気密化された断熱構造に関する。
家屋の高気密化された断熱構造に関する。
(従来の技術) 近年、断熱構造への関心は居住性向上要求並びに省エ
ネルギーの必要性と相まって一層高まりつつある。
ネルギーの必要性と相まって一層高まりつつある。
ことに、寒冷地においては高断熱化が進んでおり、そ
のために木造家屋の軸部の外側に板状下地材を張設し、
その外面に1層以上の板状断熱材を張設し、さらにその
外面に外装材を設けて断熱壁を構成することが行なわれ
ている。
のために木造家屋の軸部の外側に板状下地材を張設し、
その外面に1層以上の板状断熱材を張設し、さらにその
外面に外装材を設けて断熱壁を構成することが行なわれ
ている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、単に板状下地材の外面に板状断熱材を多層に
張設しただけでは、室内の空気が板状下地材及び板状断
熱材の板間目地を介して室外に向って移動し、断熱効率
が低下する。
張設しただけでは、室内の空気が板状下地材及び板状断
熱材の板間目地を介して室外に向って移動し、断熱効率
が低下する。
また、室内の空気は絶対湿度が高いため、目地間を伝
わって移動する際に板状断熱材層間で結露を生じ、その
結露が土台に伝わって家屋に悪影響を及ぼすこともあ
る。
わって移動する際に板状断熱材層間で結露を生じ、その
結露が土台に伝わって家屋に悪影響を及ぼすこともあ
る。
したがって、このような空気の流出を防止し高気密化
した構造が望まれる。
した構造が望まれる。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記欠点を解消することを目的として
鋭意研究した結果、木造建築物において、板状下地材が
軸組の外側に張設され、該板状下地材の目地外側にはシ
ール材が付設され、このシール材を覆って前記板状下地
材の外側には板状断熱材が張設されてなり、板状下地材
はその厚さが板状断熱材の厚さの半分以下とされた断熱
構造とすることにより、建築物を高気密化するとともに
室内の空気が外方に向って移動するのを遮断し結露を抑
制できること見出し本発明を完成するに至った。本発明
は、更に、壁と屋根に上記の断熱構造を有してなり、壁
及び屋根の板状下地同志、並びに、壁及び屋根の板状断
熱材同志がそれぞれ切れ目なく接合して張設されている
気密化された木造家屋を提供し、また、上記壁と屋根の
気密化構造に加えて、断熱された土間構造を有し、かつ
基礎部にも外側から板状断熱材が張設された構造を有す
る高断熱高気密化木造家屋を提供する。
鋭意研究した結果、木造建築物において、板状下地材が
軸組の外側に張設され、該板状下地材の目地外側にはシ
ール材が付設され、このシール材を覆って前記板状下地
材の外側には板状断熱材が張設されてなり、板状下地材
はその厚さが板状断熱材の厚さの半分以下とされた断熱
構造とすることにより、建築物を高気密化するとともに
室内の空気が外方に向って移動するのを遮断し結露を抑
制できること見出し本発明を完成するに至った。本発明
は、更に、壁と屋根に上記の断熱構造を有してなり、壁
及び屋根の板状下地同志、並びに、壁及び屋根の板状断
熱材同志がそれぞれ切れ目なく接合して張設されている
気密化された木造家屋を提供し、また、上記壁と屋根の
気密化構造に加えて、断熱された土間構造を有し、かつ
基礎部にも外側から板状断熱材が張設された構造を有す
る高断熱高気密化木造家屋を提供する。
なお、本発明において、板状下地材又は板状断熱材を
2以上の板状下地又は板状断熱材を積層した層状物に構
成することもできる。この場合、シール材を板状下地材
層の板状断熱材層に隣接する目地に設けることは必須で
あるが、これに加えて各層内の板状下地材同士又は板状
断熱材同士が隣接する板間目地にシール材を設けること
を何等妨げるものではない。
2以上の板状下地又は板状断熱材を積層した層状物に構
成することもできる。この場合、シール材を板状下地材
層の板状断熱材層に隣接する目地に設けることは必須で
あるが、これに加えて各層内の板状下地材同士又は板状
断熱材同士が隣接する板間目地にシール材を設けること
を何等妨げるものではない。
本発明に使用するシール材は板状下地材の目地を塞ぐ
ことのできる材料であれば特に限定されないが、目地部
に塗付又は吹付け可能な防湿材料、水蒸気を透過させな
い又は透過させ難いシート状物や目張りテープが挙げら
れる。このうち、施工が容易である目張りテープを用い
ることが好ましい。このような目張りテープとしては、
厚み方向に弾性のあるものが好ましく、例えばゴムテー
プ、ポリエチレン、架橋ポリエチレン等のポリオレフィ
ン、軟質ポリウレタン等の材質でできた厚み方向に弾性
のある発泡プラスチックテープが好ましく、特に、0.5m
m−10mm程度の厚みがあって柔軟性即ち圧縮弾性のある
ものを使用することが好ましい。一般に、軸組の柱、間
柱は反りや曲りのあるものが多く、そのため板状下地材
を張設したときにも水平面は得られにくい。そうした板
状下地材間の目地に厚みが無く柔軟性(弾性)の無い目
地テープを貼った場合、その上の板状断熱材の面とテー
プの面との間に隙間ができ、目地テープが剥がれるおそ
れが生じる。これに対し、ある程度の厚みがあって柔軟
性(圧縮弾性)のあるテープを使用すれば、その上の板
状断熱材の押圧によりテープが圧縮されて上記のような
隙間がなくなり、テープが剥がれるのを防止でき、長期
に渡って気密性を保持することができるのである。テー
プの巾は15〜50m/m程度であればよい。
ことのできる材料であれば特に限定されないが、目地部
に塗付又は吹付け可能な防湿材料、水蒸気を透過させな
い又は透過させ難いシート状物や目張りテープが挙げら
れる。このうち、施工が容易である目張りテープを用い
ることが好ましい。このような目張りテープとしては、
厚み方向に弾性のあるものが好ましく、例えばゴムテー
プ、ポリエチレン、架橋ポリエチレン等のポリオレフィ
ン、軟質ポリウレタン等の材質でできた厚み方向に弾性
のある発泡プラスチックテープが好ましく、特に、0.5m
m−10mm程度の厚みがあって柔軟性即ち圧縮弾性のある
ものを使用することが好ましい。一般に、軸組の柱、間
柱は反りや曲りのあるものが多く、そのため板状下地材
を張設したときにも水平面は得られにくい。そうした板
状下地材間の目地に厚みが無く柔軟性(弾性)の無い目
地テープを貼った場合、その上の板状断熱材の面とテー
プの面との間に隙間ができ、目地テープが剥がれるおそ
れが生じる。これに対し、ある程度の厚みがあって柔軟
性(圧縮弾性)のあるテープを使用すれば、その上の板
状断熱材の押圧によりテープが圧縮されて上記のような
隙間がなくなり、テープが剥がれるのを防止でき、長期
に渡って気密性を保持することができるのである。テー
プの巾は15〜50m/m程度であればよい。
また、本発明に使用する板状断熱材としては、断熱性
を有する板状物であれば特に限定されないが、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン等
の発泡プラスチック板が好ましく、特に押出発泡ポリス
チレン板、たとえば「スタイロフォーム」(商品名:ダ
ウ化工(株)製)が好ましい。
を有する板状物であれば特に限定されないが、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン等
の発泡プラスチック板が好ましく、特に押出発泡ポリス
チレン板、たとえば「スタイロフォーム」(商品名:ダ
ウ化工(株)製)が好ましい。
また、本発明に使用する板状下地材としては、合板、
硬質繊維板、軟質繊維板、発泡プラスチック板、チップ
ボード、セメント板等を挙げることができ、そのうち、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の硬質発泡プラスチッ
ク等が好ましい。すなわち、板状断熱材のみならず板状
下地材も断熱性のある材料で構成することにより、断熱
材の多層張りとすることができるので好都合である。
硬質繊維板、軟質繊維板、発泡プラスチック板、チップ
ボード、セメント板等を挙げることができ、そのうち、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の硬質発泡プラスチッ
ク等が好ましい。すなわち、板状断熱材のみならず板状
下地材も断熱性のある材料で構成することにより、断熱
材の多層張りとすることができるので好都合である。
本発明においては、このように板状下地材も断熱材で
構成した場合、板状下地材の厚さを板状断熱材の厚さよ
りも薄くすることが、壁内での結露発生抑制上好まし
い。
構成した場合、板状下地材の厚さを板状断熱材の厚さよ
りも薄くすることが、壁内での結露発生抑制上好まし
い。
すなわち、一般に、寒冷地の住宅では、室内の温度及
び湿度が20.0℃及び60.0%R.H.、外気の温度及び湿度が
−10.0℃及び90.0%R.H.の条件下でも居住性を損わない
ことを基準に、断熱材板状物の総厚を50mm以上、通常60
mm程度にして高断熱を図っている。
び湿度が20.0℃及び60.0%R.H.、外気の温度及び湿度が
−10.0℃及び90.0%R.H.の条件下でも居住性を損わない
ことを基準に、断熱材板状物の総厚を50mm以上、通常60
mm程度にして高断熱を図っている。
しかし、このような条件下の室内(20.0℃及び60.0%
R.H.)では、飽和水蒸気圧は17.53mmHgであるから10.52
mmHg(17.53mmHg×60.0%)の圧力になる水蒸気が含ま
れていることになる。したがって、第6図に示すよう
に、断熱材内の飽和蒸気圧線を考慮すると、板状下地材
C及び板状断熱材Aをどちらも厚さ30mmの同等の断熱材
で構成した場合、板状下地材Cの外面に目張りテープ等
の防湿材を張設して板間目地を塞いだとしても、室内の
空気は板状下地材Cの目地の間で結露を生じることがあ
る。
R.H.)では、飽和水蒸気圧は17.53mmHgであるから10.52
mmHg(17.53mmHg×60.0%)の圧力になる水蒸気が含ま
れていることになる。したがって、第6図に示すよう
に、断熱材内の飽和蒸気圧線を考慮すると、板状下地材
C及び板状断熱材Aをどちらも厚さ30mmの同等の断熱材
で構成した場合、板状下地材Cの外面に目張りテープ等
の防湿材を張設して板間目地を塞いだとしても、室内の
空気は板状下地材Cの目地の間で結露を生じることがあ
る。
かかる知見から、本発明者らは、このような場合、板
状下地材Cに目張りテープを施すだけでなく、板状下地
材Cの厚さを板状断熱材Aの厚さよりも薄くすればする
ほど結露を効果的に抑制できることを見出したのであ
る。
状下地材Cに目張りテープを施すだけでなく、板状下地
材Cの厚さを板状断熱材Aの厚さよりも薄くすればする
ほど結露を効果的に抑制できることを見出したのであ
る。
例えば、第7図に示すように、板状断熱材Aの厚さを
50mmとし板状下地材Cの厚さを10mmとして板状断熱材A
に隣接する板状下地材Cの板間目地部分を塞げば、板状
下地材Cの目地部での結露発生を防止できるのである。
50mmとし板状下地材Cの厚さを10mmとして板状断熱材A
に隣接する板状下地材Cの板間目地部分を塞げば、板状
下地材Cの目地部での結露発生を防止できるのである。
また、第8図に示すように、板状断熱材Aの厚さを40
mmとした場合、前記の条件下で結露を発生させない板状
下地材Cの厚さの限界値を求めたところ11mmとなり、板
状断熱材Aの厚さの約28%以下とすれば目地部の結露を
防止できることがわかる。
mmとした場合、前記の条件下で結露を発生させない板状
下地材Cの厚さの限界値を求めたところ11mmとなり、板
状断熱材Aの厚さの約28%以下とすれば目地部の結露を
防止できることがわかる。
また、第9図に示すように、板状断熱材Aの厚さを50
mmとした場合、前記の条件下で結露を発生させない板状
下地材Cの厚さの限界値を求めたところ14mmとなり、板
状断熱材Aの厚さの約28%以下とすれば目地部の結露を
防止できることがわかる。
mmとした場合、前記の条件下で結露を発生させない板状
下地材Cの厚さの限界値を求めたところ14mmとなり、板
状断熱材Aの厚さの約28%以下とすれば目地部の結露を
防止できることがわかる。
寒冷地でも冬季の外気は年によって変動があり、室内
の温度及び湿度も生活スタイルによって大きく変動し、
各種熱伝導率の断熱材を併用することを考慮すると、本
発明によって結露を有効に防止するには、板状下地材C
の断熱材の厚さを板状断熱材Aの厚さの約2分の1以
下、好ましくは約30%以下とすることが望ましい。
の温度及び湿度も生活スタイルによって大きく変動し、
各種熱伝導率の断熱材を併用することを考慮すると、本
発明によって結露を有効に防止するには、板状下地材C
の断熱材の厚さを板状断熱材Aの厚さの約2分の1以
下、好ましくは約30%以下とすることが望ましい。
ここで、板状下地材Cと板状断熱材Aとを同一種類の
断熱材とする必要はなく、異種の断熱材で構成できるこ
とは言うまでもない。
断熱材とする必要はなく、異種の断熱材で構成できるこ
とは言うまでもない。
また、壁の板状下地材としてそれ自体強度があってし
かも厚みのある合板、チップボードまたは硬質繊維板を
用いれば、それ自体で耐力壁が構成され、建築物に耐震
性がもたらされることは自明である。
かも厚みのある合板、チップボードまたは硬質繊維板を
用いれば、それ自体で耐力壁が構成され、建築物に耐震
性がもたらされることは自明である。
(実施例) 以下、本発明の内容を図面により詳細に説明するが、
本発明はこの実施例によって何等限定されるものではな
い。
本発明はこの実施例によって何等限定されるものではな
い。
第1図は、板状下地材及び板状断熱材をそれぞれ1層
で構成した軸組式木造家屋の外壁における外断熱方式に
本発明を適用した例である。
で構成した軸組式木造家屋の外壁における外断熱方式に
本発明を適用した例である。
第1図において、1、2はそれぞれ木造家屋の軸部構
造材を代表して示す柱、間柱であり、柱1および間柱2
の室内側には内装材3を設け、屋外面には厚さt1の板状
下地材4を軸部を下地として全面に張設してある。
造材を代表して示す柱、間柱であり、柱1および間柱2
の室内側には内装材3を設け、屋外面には厚さt1の板状
下地材4を軸部を下地として全面に張設してある。
そして、第2図に明瞭に示されるように、板状下地材
の目地上にシール材7を張設して室内の空気が目地から
板状下地材4の外方へ流出するのを防止している。
の目地上にシール材7を張設して室内の空気が目地から
板状下地材4の外方へ流出するのを防止している。
これら板状下地材4の張設は軸部1、2への仮止めに
より行なっている。
より行なっている。
板状断熱材4′は柱、間柱に下地材を介して釘止めす
る。これを覆って胴縁5を下地として任意仕様の外装材
6を張設すれば、本発明の断熱壁構造を完成することが
できる。ここで、シール材7として厚み方向に弾性のあ
る発泡プラスチックテープを使用した場合、テープ7は
板状断熱材4′の押圧によって保持され、その経時的な
ズレや剥れが防止される。
る。これを覆って胴縁5を下地として任意仕様の外装材
6を張設すれば、本発明の断熱壁構造を完成することが
できる。ここで、シール材7として厚み方向に弾性のあ
る発泡プラスチックテープを使用した場合、テープ7は
板状断熱材4′の押圧によって保持され、その経時的な
ズレや剥れが防止される。
なお、第1図において、板状断熱材4′のみならず板
状下地材4を断熱材で構成することができることは言う
までもない。この場合、第6〜9図を参照して上述した
ように、板状下地材4の厚さt1を板状断熱材の厚さt2よ
りも薄くすることによって板状下地材4の目地間での結
露発生を抑制できる。
状下地材4を断熱材で構成することができることは言う
までもない。この場合、第6〜9図を参照して上述した
ように、板状下地材4の厚さt1を板状断熱材の厚さt2よ
りも薄くすることによって板状下地材4の目地間での結
露発生を抑制できる。
また、本発明では、板状下地材4及び板状断熱材4′
を必ずしも第1及び2図のような各1層のものに構成す
る必要はない。すなわち、第3図に示すように、板状下
地材層4を板状下地材4a及び4bから構成して板状下地材
4bの目地部分にシール材7を設け、さらに板状断熱材層
4′を板状断熱材4′a及び4′bから構成することも
できる。
を必ずしも第1及び2図のような各1層のものに構成す
る必要はない。すなわち、第3図に示すように、板状下
地材層4を板状下地材4a及び4bから構成して板状下地材
4bの目地部分にシール材7を設け、さらに板状断熱材層
4′を板状断熱材4′a及び4′bから構成することも
できる。
なお、第3図において、板状断熱材層4′a及び4′
bのみならず板状下地材層4a及び4bを断熱材で構成した
場合、上記と同様に板状下地材層の厚さt1を板状断熱材
層4′a及び4′bの合計厚さt2よりも小さくすること
によって、板状下地材層内での結露を抑制することがで
きる。
bのみならず板状下地材層4a及び4bを断熱材で構成した
場合、上記と同様に板状下地材層の厚さt1を板状断熱材
層4′a及び4′bの合計厚さt2よりも小さくすること
によって、板状下地材層内での結露を抑制することがで
きる。
第3図のように多層の断熱材からなる構成は、例え
ば、第1図の板状断熱材の固定に用いた縦胴縁5間に板
状断熱材4′bを挿入して得ることができ、さらに板状
断熱材を積層する場合は、縦胴縁5上にこれと直交させ
て胴縁(図示せず)を釘付けし、その胴縁間に板状断熱
材(図示せず)を挿入し、この工程をくり返すことによ
って行なうことができる。
ば、第1図の板状断熱材の固定に用いた縦胴縁5間に板
状断熱材4′bを挿入して得ることができ、さらに板状
断熱材を積層する場合は、縦胴縁5上にこれと直交させ
て胴縁(図示せず)を釘付けし、その胴縁間に板状断熱
材(図示せず)を挿入し、この工程をくり返すことによ
って行なうことができる。
以下、第4及び5図を参照しつつ本発明に従った施工
例を説明する。
例を説明する。
第4及び5図において、第1〜3図と同一の参照番号
で示す部分は前記と同一の部材を表わし、9は合板、10
は母屋、11は上り梁、12はたる木、13は金属成形瓦、14
は土間床である。
で示す部分は前記と同一の部材を表わし、9は合板、10
は母屋、11は上り梁、12はたる木、13は金属成形瓦、14
は土間床である。
第4図の壁構造は、縦胴縁5に外装材6を配して板状
断熱材4′と外装材6との間に通気層を形成して換気作
用を呈するようにした。
断熱材4′と外装材6との間に通気層を形成して換気作
用を呈するようにした。
さらに、第4図の施工例においては、屋根にも合板下
地9上に壁と同様の板状下地材8及び板状断熱材8′を
壁から切れ目なく施し、土間床14下も同様の板状断熱材
15を施して断熱されている。また、板状断熱材は、基礎
部の外側にも張設されている。
地9上に壁と同様の板状下地材8及び板状断熱材8′を
壁から切れ目なく施し、土間床14下も同様の板状断熱材
15を施して断熱されている。また、板状断熱材は、基礎
部の外側にも張設されている。
第4図の構成にしたがい、柱1、間柱2の厚さを105m
mとし、内装下地3として石膏ボードを使用し、板状下
地材4として発泡倍率約15倍厚さ7mmの発泡ポリスチレ
ン板「ウッドラック」(商品名:ダウ化工(株)製)を
使用し、板状断熱材4′として発泡倍率約30倍厚さ50mm
の押出発泡ポリスチレン板「スタイロフォームEK」(商
品名:ダウ化工(株)製)を使用し、シール材7として
巾30mm厚さ2mmの粘着剤付きの発泡ポリオレフィンテー
プである「トーレペフ(30060)」(商品名:東レ
(株)製、発泡倍率30倍、密度0.033g/cm3、圧縮硬さ0.
32kg/cm2、透湿率2.0×10-5、粘着力2.0kgf以上〔JIS Z
0237,180°引きはがし試験〕)を使用し、盛岡市郊外
で施工し試験したところ、すきま面積(有効開口面積)
は1.02cm2/m2(10Pa)であった。
mとし、内装下地3として石膏ボードを使用し、板状下
地材4として発泡倍率約15倍厚さ7mmの発泡ポリスチレ
ン板「ウッドラック」(商品名:ダウ化工(株)製)を
使用し、板状断熱材4′として発泡倍率約30倍厚さ50mm
の押出発泡ポリスチレン板「スタイロフォームEK」(商
品名:ダウ化工(株)製)を使用し、シール材7として
巾30mm厚さ2mmの粘着剤付きの発泡ポリオレフィンテー
プである「トーレペフ(30060)」(商品名:東レ
(株)製、発泡倍率30倍、密度0.033g/cm3、圧縮硬さ0.
32kg/cm2、透湿率2.0×10-5、粘着力2.0kgf以上〔JIS Z
0237,180°引きはがし試験〕)を使用し、盛岡市郊外
で施工し試験したところ、すきま面積(有効開口面積)
は1.02cm2/m2(10Pa)であった。
この住宅は世界の最高気密住宅のレベルに匹敵するも
のと考えられ、冬に入った現在、板状下地材4の目地や
その板状断熱材4′との接面での結露は見られていな
い。
のと考えられ、冬に入った現在、板状下地材4の目地や
その板状断熱材4′との接面での結露は見られていな
い。
なお、比較例として現行の断熱材2層張り工法(断熱
材目地をずらして施工し、目地は特にシール材で塞がな
い)ではすきま面積(有効開口面積)は平均5.0cm2/m2
(10Pa)であった。
材目地をずらして施工し、目地は特にシール材で塞がな
い)ではすきま面積(有効開口面積)は平均5.0cm2/m2
(10Pa)であった。
上記の実施例においては、軸組式木造家屋について説
明したが、この発明は2×4(枠組み壁工法)による木
造建築物にも応用できることは自明である。
明したが、この発明は2×4(枠組み壁工法)による木
造建築物にも応用できることは自明である。
(発明の効果) 以上詳述のように、本発明によれば、長期に高気密化
された断熱構造を得ることができ、壁内の結露も有効に
防止することができる。また、このような断熱構造にす
ることによって、耐久性のある高断熱高気密化木造住宅
の提供が可能となる。
された断熱構造を得ることができ、壁内の結露も有効に
防止することができる。また、このような断熱構造にす
ることによって、耐久性のある高断熱高気密化木造住宅
の提供が可能となる。
第1図は本発明の一実施例を示す斜視図であり、第2図
は第1図のII-II線にそった断面図であり、第3図は第
1図の実施例の変形例を示す断面図である。第4図は本
発明の他の実施例を示す断面図であり、第5図は第4図
の壁体を一部拡大して示す断面図である。第6〜9図は
板状下地材及び板状断熱材とも断熱材で構成した場合
の、両者の厚さと結露発生状況との関係を示すグラフで
あり、点線で示す曲線は飽和蒸気圧線であり、縦線で示
された領域は結露域であり、Aは板状断熱材の厚さ、C
は板状下地材の厚さ、Bは両者の境界線である。 尚、図面中、 1……柱、2……間柱、4……板状下地材、4′……板
状断熱材、5……縦胴縁、6……外装材、7……シール
材、t1……板状下地材の厚さ、t2……板状断熱材の厚さ
である。
は第1図のII-II線にそった断面図であり、第3図は第
1図の実施例の変形例を示す断面図である。第4図は本
発明の他の実施例を示す断面図であり、第5図は第4図
の壁体を一部拡大して示す断面図である。第6〜9図は
板状下地材及び板状断熱材とも断熱材で構成した場合
の、両者の厚さと結露発生状況との関係を示すグラフで
あり、点線で示す曲線は飽和蒸気圧線であり、縦線で示
された領域は結露域であり、Aは板状断熱材の厚さ、C
は板状下地材の厚さ、Bは両者の境界線である。 尚、図面中、 1……柱、2……間柱、4……板状下地材、4′……板
状断熱材、5……縦胴縁、6……外装材、7……シール
材、t1……板状下地材の厚さ、t2……板状断熱材の厚さ
である。
Claims (6)
- 【請求項1】木造建築物において、板状下地材が軸組の
外側に張設され、該板状下地材の目地外側にはシール材
が付設され、このシール材を覆って前記板状下地材の外
側には板状断熱材が張設されてなり、板状下地材はその
厚さが板状断熱材の厚さの半分以下とされたことを特徴
とする断熱構造。 - 【請求項2】板状下地材が、硬質発泡プラスチック板で
ある請求項1記載の断熱構造。 - 【請求項3】板状下地材が、合板、チップボード、軟質
繊維板または硬質繊維板である請求項1記載の断熱構
造。 - 【請求項4】シール材が、厚み方向に弾性のある発泡プ
ラスチックテープである請求項1記載の断熱構造体。 - 【請求項5】壁及び屋根に請求項1記載の断熱構造を有
してなり、壁及び屋根の板状下地材同志、並びに、壁及
び屋根の板状断熱材同志がそれぞれ切れ目なく接合して
張設されていることを特徴とする木造家屋。 - 【請求項6】断熱された土間床構造を有し、かつ基礎部
にも外側から板状断熱材が張設された構造を有する請求
項5記載の木造家屋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1335176A JP2700935B2 (ja) | 1989-12-26 | 1989-12-26 | 断熱構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1335176A JP2700935B2 (ja) | 1989-12-26 | 1989-12-26 | 断熱構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03197742A JPH03197742A (ja) | 1991-08-29 |
JP2700935B2 true JP2700935B2 (ja) | 1998-01-21 |
Family
ID=18285610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1335176A Expired - Lifetime JP2700935B2 (ja) | 1989-12-26 | 1989-12-26 | 断熱構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2700935B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009002046A (ja) * | 2007-06-21 | 2009-01-08 | Tesuku:Kk | 木造建物の外張り断熱構造 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10292516A (ja) * | 1997-04-18 | 1998-11-04 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 外装複合下地パネル及び外壁構造 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2701404B2 (ja) * | 1988-12-29 | 1998-01-21 | アキレス株式会社 | 気密化断熱壁構造 |
-
1989
- 1989-12-26 JP JP1335176A patent/JP2700935B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009002046A (ja) * | 2007-06-21 | 2009-01-08 | Tesuku:Kk | 木造建物の外張り断熱構造 |
JP4480181B2 (ja) * | 2007-06-21 | 2010-06-16 | 株式会社テスク | 木造建物の外張り断熱構造 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03197742A (ja) | 1991-08-29 |
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