JP2700775B2 - ゆるみ止めナット - Google Patents

ゆるみ止めナット

Info

Publication number
JP2700775B2
JP2700775B2 JP9187495A JP9187495A JP2700775B2 JP 2700775 B2 JP2700775 B2 JP 2700775B2 JP 9187495 A JP9187495 A JP 9187495A JP 9187495 A JP9187495 A JP 9187495A JP 2700775 B2 JP2700775 B2 JP 2700775B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic ring
nut
male screw
ring body
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9187495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08261223A (ja
Inventor
克彦 若林
Original Assignee
克彦 若林
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 克彦 若林 filed Critical 克彦 若林
Priority to JP9187495A priority Critical patent/JP2700775B2/ja
Publication of JPH08261223A publication Critical patent/JPH08261223A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2700775B2 publication Critical patent/JP2700775B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bolts, Nuts, And Washers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゆるみ止めナット、特に
ナット本体の上部にねじ孔と同心的に設けた円環状の凹
所に弾性リング体が嵌装されているゆるみ止めナットに
関する。
【0002】
【従来の技術】この種のゆるみ止めナットについては、
種々のものが提案されているがいずれも、弾性リング体
はナット本体に固定され、かつ、ねじ孔に螺合する雄ね
じのねじ山の外径より小さな内径を有しており、ナット
本体を雄ねじにねじ込むと、該雄ねじによって前記弾性
リング体の内周面に雌ねじが成形され、その摩擦抵抗力
でゆるみ止め効果を発揮するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のゆ
るみ止めナットは、ナットの締付け時に雄ねじのねじ山
に強い圧力が加えられるため、締付けトルクが普通のナ
ットに比べて非常に大きくなり、作業性が悪いばかりで
はなく、再度の使用においてゆるみ止め効果が大幅に低
下するという難点があった。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決すること
を目的としてなされたものであり、雄ねじにねじ込む際
の締付けトルクが通常のナットと遜色がない程度に小さ
くて作業性が良好であり、しかも強固で確実なゆるみ止
め効果が得られるゆるみ止めナットを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ナット本体の上部に円環状の凹所がねじ
孔と同心的に設けられ、該凹所に弾性リング体が嵌装さ
れているゆるみ止めナットであって、前記凹所の内周壁
に半径方向内方へ突出する係合突部が設けられており、
前記弾性リング体は、前記ねじ孔に螺合する雄ねじのね
じ山の外径とほぼ同一寸法の内径を有し、かつ、前記係
合突部が位置する箇所で分断されていて、一方の端部が
前記係合突部のゆるめ方向の側面に対向位置すると共
に、他方の端部が前記係合突部の締付け方向の側面に対
向位置して、前記凹所に遊動状態に嵌装され、かつ、前
記他方の端部は前記ねじ孔の谷径より僅かに半径方向内
方へ弾性変形せしめられていて、前記ねじ孔に螺合する
前記雄ねじのねじ山を弾性的に押圧するようになってお
り、前記ナット本体が前記雄ねじに対してゆるめ方向へ
回動したとき、前記係合突部により前記弾性リング体の
前記一方の端部が前記雄ねじのねじ山に押圧されるよう
に構成されていることを特徴とする。なお、前記ナット
本体が前記雄ねじに対して締付け方向へ回動したとき、
前記係合突部により前記弾性リング体の前記他方の端部
が半径方向外方へ押し拡げられ、前記雄ねじのねじ山か
ら離れるように構成すると効果的である。
【0006】
【作用】上記構成により、ナット本体を雄ねじにねじ込
む際には、前記弾性リングが前記雄ねじのねじ山にほと
んど接触干渉することなく、締付け作業は普通のナット
と同様に行なわれる。一方、ナット本体がゆるめ方向へ
回動しようとすると、前記係合突部によって前記弾性リ
ング体の一方の端部が前記雄ねじのねじ山に押圧され、
ゆるみ止め作用を生じる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0008】図1及び図2は、本発明によるゆるみ止め
ナットを示している。ナット本体1は、通常の六角ナッ
トと同様の六角形状をなし、中心部分にねじ孔2を有し
ている。該ナット本体1の上部には、図3に良く示され
ているように、円環状の凹所3及び薄肉の円筒部4が一
体的に突設されている。凹所3及び円筒部4はねじ孔2
と同心的に配置され、凹所3と円筒部4との境界部分に
段部5が形成されている。また、凹所3の内周壁6には
半径方向内方へ突出する係合突部7が設けられている。
該係合突部7は、前面7aがねじ孔2の谷径近傍まで突
出し、ゆるめ方向の側面8が滑らかな突曲面に形成され
ていると共に、締付け方向の側面9が内周壁6との間に
V字状凹部10を形成する傾斜面に形成されている。こ
のような係合突部7はナット本体1のブランクを加工す
るときにナット本体1と一体的に圧造成形又は凹所3の
外側壁から打ち出して突設するか、あるいは別体に製作
した係合突部7を溶接、接着その他適宜の固着手段によ
って段部5及び内周壁6に固着させる。
【0009】弾性リング体11は、ばね鋼、プラスチッ
クその他の弾性材料によりつくられ、ねじ孔2に螺合す
る雄ねじ20(図4参照)のねじ山21の外径とほぼ同
一又は僅かに大きい内径Dを有し、外径及び高さは凹所
3の内周壁6の内径及び深さより僅かに小さい寸法を有
しており、かつ、凹所3に嵌装したとき係合突部7が位
置する箇所で分断されている。そして、分断された弾性
リング体11の一方の端部12が係合突部7のゆるめ方
向の側面8に対向位置し、他方の端部13が係合突部7
の締付け方向の側面9に対向位置するようにして、弾性
リング体11が凹所3内に遊動状態に嵌装されている。
弾性リング体11の一方の端部12は、図示のように、
内周面先端からゆるめ方向へ延びる傾斜面12aを有す
る楔形状に形成されていて、該傾斜面12aに係合する
係合突部7の側面8により半径方向内方へ押圧されるよ
うになっている。また、他方の端部13は、外周面先端
から締付け方向へ延びる傾斜面13aを有する楔形状に
形成され、かつ、図1に示すように、ねじ孔2の谷径よ
り僅かに半径方向内方へ弾性変形せしめられていて、ね
じ孔2に螺合する雄ねじ20のねじ山21を弾性的に押
圧するようになっている。そして、ナット本体1が雄ね
じ20に対して締付け方向へ回動したとき、他方の端部
13がV字状凹部10に収容された端部13の傾斜面1
3aに係合する係合突部7の側面9により半径方向外方
へ押し拡げられる。
【0010】上記のような構造を有する弾性リング体1
1を凹所3内に嵌挿して収容した状態で円筒部4を内方
向へ折り曲げ、その屈曲部4′により弾性リング体11
を脱落しないように係止することによって、該弾性リン
グ体11が凹所3内に遊動状態に嵌装される。このと
き、円筒部4を段部5に当接する直角状態に折り曲げる
と、屈曲部4′と弾性リング体11との間に隙間が生じ
るので、屈曲部4′で弾性リング体11の遊動を妨げる
おそれはないものである。
【0011】図4は、上記構成を有する本発明のゆるみ
止めナットをボルトなどの雄ねじ20に螺着した使用状
態を示しており、図5に示すように、ナット本体1を雄
ねじ20にねじ込んで締付け方向Aに回動させると、係
合突部7の側面9が傾斜面13aに係合して、弾性リン
グ体11の端部13を半径外方へ押し拡げるので、弾性
リング体11がねじ山21に接触干渉することがほとん
どなく、ナット本体1を通常のナットと同じように締め
付けることができる。一方、図6に示すように、雄ねじ
20に螺着したナット本体1がゆるめ方向Bへ回動しよ
うとすると、係合突部7の側面8が傾斜面12aに係合
し、その楔作用による大きな圧力で弾性リング体11の
端部12が半径方向内方へ押し出され、ねじ山21に押
圧して強固、かつ確実なゆるみ止め効果が得られる。こ
のとき、弾性リング体11の他方の端部13の傾斜面1
3aが係合突部7の側面9から離れ、端部13が弾性復
元力によって図1に示す元位置に戻ろうとしてねじ山2
1に弾性的に押圧するので、上記したゆるみ止め効果が
助長されることになる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のゆるみ止
めナットは、締付け時には、ナット本体に嵌装した弾性
リング体が雄ねじのねじ山にわずかに接触干渉するだけ
であるから、普通のナットとほとんど変わらない締付け
トルクで作業能率良く締め付けることができ、一方、雄
ねじに螺着したナット本体がゆるめ方向へ回動しようと
すると、前記ナット本体に設けた係合突部によって前記
弾性リング体の一方の端部が半径方向内方へ押し出さ
れ、前記雄ねじのねじ山に押圧して、強固かつ確実なゆ
るみ止め効果が得られる。
【0013】また、請求項2に係る発明によれば、ナッ
ト本体を締付け方向へ回動するとき、前記弾性リングの
他方の端部が前記雄ねじのねじ山から離れるので、締付
け作業がよりスムーズに行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゆるみ止めナットの一部切欠き平
面図である。
【図2】同縦断正面図である。
【図3】同ナット本体と弾性リング体を示す斜視図であ
る。
【図4】同ゆるみ止めナットの使用状態を示す縦断正面
図である。
【図5】同ゆるみ止めナットの締付け作業状態を示す要
部の一部切欠き平面図である。
【図6】同ゆるみ止めナットのゆるみ止め作用状態を示
す要部の一部切欠き平面図である。
【符号の説明】
1 ナット本体 2 ねじ孔 3 凹所 4 円筒部 6 内周壁 7 係合突部 8 ゆるめ方向の側面 9 締付け方向の側面 11 弾性リング体 12 一方の端部 13 他方の端部 12a,13a 傾斜面 20 雄ねじ 21 ねじ山

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナット本体(1)の上部に円環状の凹所
    (3)がねじ孔(2)と同心的に設けられ、該凹所
    (3)に弾性リング体(11)が嵌装されているゆるみ
    止めナットであって、 前記凹所(3)の内周壁(6)に半径方向内方へ突出す
    る係合突部(7)が設けられており、 前記弾性リング体(11)は、前記ねじ孔(2)に螺合
    する雄ねじ(20)のねじ山(21)の外径とほぼ同一
    寸法の内径を有し、かつ、前記係合突部(7)が位置す
    る箇所で分断されていて、一方の端部(12)が前記係
    合突部(7)のゆるめ方向の側面(8)に対向位置する
    と共に、他方の端部(13)が前記係合突部(7)の締
    付け方向の側面(9)に対向位置して、前記凹所(3)
    に遊動状態に嵌装され、 かつ、前記他方の端部(13)は前記ねじ孔(2)の谷
    径より僅かに半径方向内方へ弾性変形せしめられてい
    て、前記ねじ孔(2)に螺合する前記雄ねじ(20)の
    ねじ山(21)を弾性的に押圧するようになっており、 前記ナット本体(1)が前記雄ねじ(20)に対してゆ
    るめ方向へ回動したとき、前記係合突部(7)により前
    記弾性リング体(11)の前記一方の端部(12)が前
    記雄ねじ(20)のねじ山(21)に押圧されるように
    構成されていることを特徴とするゆるみ止めナット。
  2. 【請求項2】 前記ナット本体(1)が前記雄ねじ(2
    0)に対して締付け方向へ回動したとき、前記係合突部
    (7)により前記弾性リング体(11)の前記他方の端
    部(13)が半径方向外方へ押し拡げられるようになっ
    ている請求項1記載のゆるみ止めナット。
  3. 【請求項3】 前記一方の端部(12)が、内周面先端
    からゆるめ方向へ延びる傾斜面(12a)を有する楔形
    状に形成され、該傾斜面(12a)に係合する前記係合
    突部(7)により半径方向内方へ押圧されるようになっ
    ており、 前記他方の端部(13)が、外周面先端から締付け方向
    へ延びる傾斜面(13a)を有する楔形状に形成され、
    該傾斜面(13a)に係合する前記係合突部(7)によ
    り半径方向外方へ押し拡げられるようになっていること
    を特徴とする請求項2記載のゆるみ止めナット。
JP9187495A 1995-03-24 1995-03-24 ゆるみ止めナット Expired - Fee Related JP2700775B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9187495A JP2700775B2 (ja) 1995-03-24 1995-03-24 ゆるみ止めナット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9187495A JP2700775B2 (ja) 1995-03-24 1995-03-24 ゆるみ止めナット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08261223A JPH08261223A (ja) 1996-10-08
JP2700775B2 true JP2700775B2 (ja) 1998-01-21

Family

ID=14038713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9187495A Expired - Fee Related JP2700775B2 (ja) 1995-03-24 1995-03-24 ゆるみ止めナット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2700775B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8967731B2 (en) 2011-02-23 2015-03-03 Shimano Inc. Spoke attachment structure

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6609466B2 (ja) * 2015-11-30 2019-11-20 株式会社藤井合金製作所 埋設式ガス栓のソケット取外し装置
CN105402237A (zh) * 2015-12-23 2016-03-16 浙江海力股份有限公司 六角形组合式滚花滚柱防卸防盗螺母
RU2640168C2 (ru) * 2016-02-01 2017-12-26 Юлия Николаевна Некрасова Способ изготовления и устройство несъемной антивандальной гайки (варианты)
CN116517945B (zh) * 2023-07-03 2023-09-26 福建省华盖机械制造有限公司 一种抗冲击防松螺母及其成型方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8967731B2 (en) 2011-02-23 2015-03-03 Shimano Inc. Spoke attachment structure

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08261223A (ja) 1996-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4276775B2 (ja) ねじ部材
JP4100692B2 (ja) 緊締ねじ
JPH11117929A (ja) 雄ねじ、及び雄ねじと雌ねじの螺合構造
JP2700775B2 (ja) ゆるみ止めナット
JPH05187428A (ja) 弛み防止ナット、及びナットと被締結部材との締付け構造
JP3320939B2 (ja) ナット
JP3390155B2 (ja) ナット
JP2002323030A (ja) ナット
US5580199A (en) Fastening screw
JP3113151U (ja) 弛み止め締結部材
JP3019615U (ja) ねじ部材
JPS6255007B2 (ja)
JP6083632B1 (ja) 緩み止めナット
JPH0519606Y2 (ja)
JPH031610Y2 (ja)
JP3108635B2 (ja) ボルトのプレート固定構造
JP2519264Y2 (ja) 係止リング付き管継ぎ手
JPS631047Y2 (ja)
JP3715293B2 (ja) 緩み止め機能を持つねじの形成方法およびそのねじの形成用塑性加工工具
JP4053648B2 (ja) 緩み止めナット
JPH0413452Y2 (ja)
JPH0346686B2 (ja)
JP3100027U (ja) 多重緩み防止ナット装置
JPH026812U (ja)
JPH0262726B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees