JP3390155B2 - ナット - Google Patents
ナットInfo
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- JP3390155B2 JP3390155B2 JP30146299A JP30146299A JP3390155B2 JP 3390155 B2 JP3390155 B2 JP 3390155B2 JP 30146299 A JP30146299 A JP 30146299A JP 30146299 A JP30146299 A JP 30146299A JP 3390155 B2 JP3390155 B2 JP 3390155B2
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- JP
- Japan
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- bolt
- nut body
- resistance
- nut
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- Bolts, Nuts, And Washers (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、ナット、詳しく
は、ボルトに対する緩みを防止できるナットの改良に関
するものである。
は、ボルトに対する緩みを防止できるナットの改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ナットをボルトに螺合させて締め付ける
ことによってボルトとナットとで被固定物を固定する場
合、被固定物を固定した後に、ナットとボルトとの間に
ネジの緩みが発生する場合がある。そのため、従来か
ら、締め付けたナットとボルトとの間にネジの緩みを防
止するようにしたナットが提案されている。このナット
aは、例えば図10(A)(B)に示すように下面に座面b1
を有するナット本体bと、ナット本体bの上面側に固定
した弾性を有する円板状の緩み防止部材cとを備え、緩
み防止部材cの内周側に、放射状に複数の切り溝c1…
c1を設けることによってその間に複数の弾性片c2…
c2を形成し、その弾性片c2…c2の先端部を抵抗付
与部c3…c3とするとともに、抵抗付与部c3…c3
の内周側にボルト100を通すボルト挿通孔c4を形成
したものである。そして、図11に示すようにナットa
を、下面側からボルト100に螺合させていくと、抵抗
付与部c3…c3がボルト100の雄ネジ101のネジ
山103の斜面に当接して弾性変形し、ネジ山103に
弾性力をかけることによってボルト100にナット本体
bに対する回転抵抗をかける。従って、この状態から、
ナット本体bを、ナット本体bの座面b1が被固定物H
に当接するまで、回転抵抗に抗してボルト100に締め
込んで被固定物Hを固定することにより、緩み防止部材
cの弾性力による回転抵抗によってナット本体bとボル
ト100とのネジの緩みを抑えることができる。しかし
ながら、このものにおいては、抵抗付与部c3…c3を
ボルト100の雄ネジ101のネジ山103の斜面に当
接させて弾性変形させ、その弾性変形に伴う弾性力をか
けるに過ぎないため、ボルト100に十分な回転抵抗を
かけることができない。又、緩み防止部材cの抵抗付与
部c3…c3がボルト100の雄ネジ101にさしかか
るとナット本体bとボルト100とに回転抵抗がかかる
ため、抵抗付与部c3…c3がボルト100の雄ネジ1
01にさしかかってからナット本体bの座面b1が被固
定物Hに当接するまでのナット本体bのボルト100に
対する回転操作にも回転抵抗がかかり、ナット本体bの
回転操作がし難く、殊に、抵抗付与部c3…c3からボ
ルト100にかかる回転抵抗が大きくなればなる程、ナ
ット本体bの回転操作が困難になってしまう。その結
果、このものにおいては、抵抗付与部c3…c3からボ
ルト100にあまり大きな回転抵抗をかけることができ
ず、ナット本体bとボルト100とのネジの緩みを確実
に防止し難いという課題がある。
ことによってボルトとナットとで被固定物を固定する場
合、被固定物を固定した後に、ナットとボルトとの間に
ネジの緩みが発生する場合がある。そのため、従来か
ら、締め付けたナットとボルトとの間にネジの緩みを防
止するようにしたナットが提案されている。このナット
aは、例えば図10(A)(B)に示すように下面に座面b1
を有するナット本体bと、ナット本体bの上面側に固定
した弾性を有する円板状の緩み防止部材cとを備え、緩
み防止部材cの内周側に、放射状に複数の切り溝c1…
c1を設けることによってその間に複数の弾性片c2…
c2を形成し、その弾性片c2…c2の先端部を抵抗付
与部c3…c3とするとともに、抵抗付与部c3…c3
の内周側にボルト100を通すボルト挿通孔c4を形成
したものである。そして、図11に示すようにナットa
を、下面側からボルト100に螺合させていくと、抵抗
付与部c3…c3がボルト100の雄ネジ101のネジ
山103の斜面に当接して弾性変形し、ネジ山103に
弾性力をかけることによってボルト100にナット本体
bに対する回転抵抗をかける。従って、この状態から、
ナット本体bを、ナット本体bの座面b1が被固定物H
に当接するまで、回転抵抗に抗してボルト100に締め
込んで被固定物Hを固定することにより、緩み防止部材
cの弾性力による回転抵抗によってナット本体bとボル
ト100とのネジの緩みを抑えることができる。しかし
ながら、このものにおいては、抵抗付与部c3…c3を
ボルト100の雄ネジ101のネジ山103の斜面に当
接させて弾性変形させ、その弾性変形に伴う弾性力をか
けるに過ぎないため、ボルト100に十分な回転抵抗を
かけることができない。又、緩み防止部材cの抵抗付与
部c3…c3がボルト100の雄ネジ101にさしかか
るとナット本体bとボルト100とに回転抵抗がかかる
ため、抵抗付与部c3…c3がボルト100の雄ネジ1
01にさしかかってからナット本体bの座面b1が被固
定物Hに当接するまでのナット本体bのボルト100に
対する回転操作にも回転抵抗がかかり、ナット本体bの
回転操作がし難く、殊に、抵抗付与部c3…c3からボ
ルト100にかかる回転抵抗が大きくなればなる程、ナ
ット本体bの回転操作が困難になってしまう。その結
果、このものにおいては、抵抗付与部c3…c3からボ
ルト100にあまり大きな回転抵抗をかけることができ
ず、ナット本体bとボルト100とのネジの緩みを確実
に防止し難いという課題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、以上の実
情に鑑み提案されたもので、ボルトに大きな回転抵抗を
かけることができて被固定物を固定したナットとボルト
とのネジの緩みを確実に防止でき、しかも、ボルトに対
するナットの回転操作が容易なナットの提供を目的とす
る。
情に鑑み提案されたもので、ボルトに大きな回転抵抗を
かけることができて被固定物を固定したナットとボルト
とのネジの緩みを確実に防止でき、しかも、ボルトに対
するナットの回転操作が容易なナットの提供を目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願発明は、以下の特徴
を有するナットを提供することにより上記課題を解決す
る。本願の第1の発明は、ナット本体2と、弾性を有す
る板状の緩み防止部材3とを備える。ナット本体2は、
雌ネジ21を備え、この雌ネジ21が、ナット本体2の
下面側からボルト100の雄ネジ101に螺合されて締
め付けられることにより、ナット本体2の下方側に、ナ
ット本体2とボルト100とで被固定物Hを固定できる
ようになされる。緩み防止部材3の径内側に、ボルト1
00にナット本体2に対する回転抵抗を付与する抵抗付
与部34が備えられ、この抵抗付与部34がナット本体
2の雌ネジ21の下方側に配位される。更に、緩み防止
部材3に、押圧部33が備えられ、この押圧部33が、
ボルト100とナット本体2とで被固定物Hを固定する
際に被固定物Hから押圧されることにより、抵抗付与部
34が、ナット本体2と螺合したボルト100の雄ネジ
101を押圧し、この押圧によって、抵抗付与部34が
ボルト100にナット本体2に対する回転抵抗を付与す
るものである。又、抵抗付与部34が、ボルト100の
雄ネジ101のリードに沿う螺旋状に形成されたもので
ある。そして、抵抗付与部34の内周径が、ボルト10
0の雄ネジ101の谷径R3より大きく、且つ、ボルト
100の雄ネジ101のネジ山径R2より小さく形成さ
れる。これにより、上記の押圧部33が被固定物Hから
押圧される前の状態において は、抵抗付与部34からボ
ルト100に回転抵抗を付与しないものである。
を有するナットを提供することにより上記課題を解決す
る。本願の第1の発明は、ナット本体2と、弾性を有す
る板状の緩み防止部材3とを備える。ナット本体2は、
雌ネジ21を備え、この雌ネジ21が、ナット本体2の
下面側からボルト100の雄ネジ101に螺合されて締
め付けられることにより、ナット本体2の下方側に、ナ
ット本体2とボルト100とで被固定物Hを固定できる
ようになされる。緩み防止部材3の径内側に、ボルト1
00にナット本体2に対する回転抵抗を付与する抵抗付
与部34が備えられ、この抵抗付与部34がナット本体
2の雌ネジ21の下方側に配位される。更に、緩み防止
部材3に、押圧部33が備えられ、この押圧部33が、
ボルト100とナット本体2とで被固定物Hを固定する
際に被固定物Hから押圧されることにより、抵抗付与部
34が、ナット本体2と螺合したボルト100の雄ネジ
101を押圧し、この押圧によって、抵抗付与部34が
ボルト100にナット本体2に対する回転抵抗を付与す
るものである。又、抵抗付与部34が、ボルト100の
雄ネジ101のリードに沿う螺旋状に形成されたもので
ある。そして、抵抗付与部34の内周径が、ボルト10
0の雄ネジ101の谷径R3より大きく、且つ、ボルト
100の雄ネジ101のネジ山径R2より小さく形成さ
れる。これにより、上記の押圧部33が被固定物Hから
押圧される前の状態において は、抵抗付与部34からボ
ルト100に回転抵抗を付与しないものである。
【0005】本願の第2の発明は、ナット本体2と、弾
性を有する板状の緩み防止部材3とを備える。ナット本
体2は、雌ネジ21を備え、この雌ネジ21が、ナット
本体2の下面側からボルト100の雄ネジ101に螺合
されて締め付けられることにより、ナット本体2の下方
側に、ナット本体2とボルト100とで被固定物Hを固
定できるようになされる。緩み防止部材3の径内側に、
ボルト100にナット本体2に対する回転抵抗を付与す
る抵抗付与部34が備えられ、この抵抗付与部34がナ
ット本体2の雌ネジ21の下方側に配位される。更に、
緩み防止部材3に、押圧部33が備えられ、この押圧部
33が、ボルト100とナット本体2とで被固定物Hを
固定する際に被固定物Hから押圧されることにより、抵
抗付与部34が、ナット本体2と螺合したボルト100
の雄ネジ101を押圧し、この押圧によって、抵抗付与
部34がボルト100にナット本体2に対する回転抵抗
を付与するものである。又、抵抗付与部34が、ボルト
100の雄ネジ101のリードに沿う螺旋状に形成され
たものである。そして、抵抗付与部34の内周径が、ボ
ルト100の雄ネジ101の谷径R3より大きく、且
つ、ボルト100の雄ネジ101のネジ山径R2より小
さく形成される。これにより、上記の押圧部33が被固
定物Hから押圧される前の状態においては、抵抗付与部
34がボルト100の雄ネジ101に当接しないか、抵
抗付与部34が変形しない程度に当接するものである。
性を有する板状の緩み防止部材3とを備える。ナット本
体2は、雌ネジ21を備え、この雌ネジ21が、ナット
本体2の下面側からボルト100の雄ネジ101に螺合
されて締め付けられることにより、ナット本体2の下方
側に、ナット本体2とボルト100とで被固定物Hを固
定できるようになされる。緩み防止部材3の径内側に、
ボルト100にナット本体2に対する回転抵抗を付与す
る抵抗付与部34が備えられ、この抵抗付与部34がナ
ット本体2の雌ネジ21の下方側に配位される。更に、
緩み防止部材3に、押圧部33が備えられ、この押圧部
33が、ボルト100とナット本体2とで被固定物Hを
固定する際に被固定物Hから押圧されることにより、抵
抗付与部34が、ナット本体2と螺合したボルト100
の雄ネジ101を押圧し、この押圧によって、抵抗付与
部34がボルト100にナット本体2に対する回転抵抗
を付与するものである。又、抵抗付与部34が、ボルト
100の雄ネジ101のリードに沿う螺旋状に形成され
たものである。そして、抵抗付与部34の内周径が、ボ
ルト100の雄ネジ101の谷径R3より大きく、且
つ、ボルト100の雄ネジ101のネジ山径R2より小
さく形成される。これにより、上記の押圧部33が被固
定物Hから押圧される前の状態においては、抵抗付与部
34がボルト100の雄ネジ101に当接しないか、抵
抗付与部34が変形しない程度に当接するものである。
【0010】本願の第3の発明は、本願の第1又は第2
の発明に係る抵抗付与部34が、ボルト100に対する
ナット本体2の締め方向に対して前部側となる周方向の
一端側から他端側に、漸次径内方向への突出量を多くす
るようにして形成されたものである。
の発明に係る抵抗付与部34が、ボルト100に対する
ナット本体2の締め方向に対して前部側となる周方向の
一端側から他端側に、漸次径内方向への突出量を多くす
るようにして形成されたものである。
【0012】以上のように構成した本願第1又は第2の
発明においては、ボルト100とナット本体2とで被固
定物Hを固定する際に押圧部33を、被固定物Hから押
圧して緩み防止部材3を変形させ、その変形によって、
抵抗付与部34が、ナット本体2に螺合したボルト10
0の雄ネジ101を押圧することにより、抵抗付与部3
4がボルト100にナット本体2に対する回転抵抗を付
与するものとする。こうすることにより、ナット本体2
を、ボルト100に螺合させただけでは、抵抗付与部3
4がナット本体2に螺合したボルト100の雄ネジ10
1を押圧することがなく、ボルト100に対するナット
本体2の回転操作を容易なものにできる。一方、ボルト
100とナット本体2とで被固定物Hを固定する際に
は、押圧部33によって緩み防止部材3を強制的に変形
させて抵抗付与部34でナット本体2に螺合したボルト
100の雄ネジ101を押圧するため、大きい回転抵抗
をボルト100にかけることができ、ナット本体2とボ
ルト100とを確実に緩み止めしておくことができる。
又、抵抗付与部34を、ボルト100の雄ネジ101の
リードに沿う螺旋状に形成しているため、ナット本体2
をボルト100に螺合させて回転させても、抵抗付与部
34をボルト100の雄ネジ101に沿わせて回転させ
ることができ、ボルト100に対するナット本体2の回
転操作を円滑に行うことができる。又、ナット本体2の
ボルト100に対する締め方向への操作に際しては、抵
抗付与部34を、ボルト100の雄ネジ101のネジ溝
103に入り込ませるため、ナット本体2をボルト10
0に殆ど回転抵抗なく回転操作でき、ナット本体2の回
転操作を容易にできる。一方、ナット本体2とボルト1
00とで被固定物Hを固定した後は、抵抗付与部34が
ボルト100の雄ネジ101に当接して押圧してボルト
100に抵抗をかけ、ナット本体2のボルト100に対
する緩みを確実に防止できる。
発明においては、ボルト100とナット本体2とで被固
定物Hを固定する際に押圧部33を、被固定物Hから押
圧して緩み防止部材3を変形させ、その変形によって、
抵抗付与部34が、ナット本体2に螺合したボルト10
0の雄ネジ101を押圧することにより、抵抗付与部3
4がボルト100にナット本体2に対する回転抵抗を付
与するものとする。こうすることにより、ナット本体2
を、ボルト100に螺合させただけでは、抵抗付与部3
4がナット本体2に螺合したボルト100の雄ネジ10
1を押圧することがなく、ボルト100に対するナット
本体2の回転操作を容易なものにできる。一方、ボルト
100とナット本体2とで被固定物Hを固定する際に
は、押圧部33によって緩み防止部材3を強制的に変形
させて抵抗付与部34でナット本体2に螺合したボルト
100の雄ネジ101を押圧するため、大きい回転抵抗
をボルト100にかけることができ、ナット本体2とボ
ルト100とを確実に緩み止めしておくことができる。
又、抵抗付与部34を、ボルト100の雄ネジ101の
リードに沿う螺旋状に形成しているため、ナット本体2
をボルト100に螺合させて回転させても、抵抗付与部
34をボルト100の雄ネジ101に沿わせて回転させ
ることができ、ボルト100に対するナット本体2の回
転操作を円滑に行うことができる。又、ナット本体2の
ボルト100に対する締め方向への操作に際しては、抵
抗付与部34を、ボルト100の雄ネジ101のネジ溝
103に入り込ませるため、ナット本体2をボルト10
0に殆ど回転抵抗なく回転操作でき、ナット本体2の回
転操作を容易にできる。一方、ナット本体2とボルト1
00とで被固定物Hを固定した後は、抵抗付与部34が
ボルト100の雄ネジ101に当接して押圧してボルト
100に抵抗をかけ、ナット本体2のボルト100に対
する緩みを確実に防止できる。
【0015】本願の第3の発明においては、抵抗付与部
34を、ボルト100に対するナット本体2の締め方向
に対して前部側となる周方向の一端側から他端側に、漸
次径内方向への突出量を多くするようにして形成してお
く。例えば図8に示すようにボルト100に対するナッ
ト本体2の緩み方向(図示のY方向)に対して前部側と
なる周方向の一端部に、ナット本体取付部31からの距
離V1の長い長部34aを形成し、ボルト100に対す
るナット本体2の締め方向(図示のX方向)に対して後
部側となる周方向の他端部に、長部34aより径内方向
の突出量を少なくしてナット本体取付部31からの距離
V2の短い短部34bを形成するようにしておけば、ナ
ット本体2に固定した緩み防止部材3が、ナット本体2
のボルト100に対する図示の時計方向側の締め方向側
への回転操作に伴って共に回転すると、押圧部33の押
圧に伴う緩み防止部材3の変形に際して、各抵抗付与部
34の長部34a側から順次ボルト100の雄ネジ10
1に当接して弾性変形し、弾性変形させ易いものにで
き、ボルト100の雄ネジ101に確実に弾性力をかけ
ることができる。又、長部34aが、ボルト100に対
するナット本体2の締め方向に対しては後部側に配位
し、ボルト100に対するナット本体2の緩み方向に対
しては前部側に配位しているため、抵抗付与部34から
ボルト100にかかる回転抵抗は、ナット本体2のボル
ト100に対する締め方向側へ回転させる場合に比して
ナット本体2のボルト100に対する締め方向側へ回転
させる場合の方が大きくなる。従って、ナット本体2の
ボルト100に対する締め方向への操作に際しては、小
さい回転抵抗で回転操作でき、ナット本体2の回転操作
を容易にできる一方、ナット本体2とボルト100とで
被固定物Hを固定した後は、ナット本体2のボルト10
0に対する緩み方向側に大きな回転抵抗をかけ、ナット
本体2のボルト100に対する緩みを確実に防止でき
る。
34を、ボルト100に対するナット本体2の締め方向
に対して前部側となる周方向の一端側から他端側に、漸
次径内方向への突出量を多くするようにして形成してお
く。例えば図8に示すようにボルト100に対するナッ
ト本体2の緩み方向(図示のY方向)に対して前部側と
なる周方向の一端部に、ナット本体取付部31からの距
離V1の長い長部34aを形成し、ボルト100に対す
るナット本体2の締め方向(図示のX方向)に対して後
部側となる周方向の他端部に、長部34aより径内方向
の突出量を少なくしてナット本体取付部31からの距離
V2の短い短部34bを形成するようにしておけば、ナ
ット本体2に固定した緩み防止部材3が、ナット本体2
のボルト100に対する図示の時計方向側の締め方向側
への回転操作に伴って共に回転すると、押圧部33の押
圧に伴う緩み防止部材3の変形に際して、各抵抗付与部
34の長部34a側から順次ボルト100の雄ネジ10
1に当接して弾性変形し、弾性変形させ易いものにで
き、ボルト100の雄ネジ101に確実に弾性力をかけ
ることができる。又、長部34aが、ボルト100に対
するナット本体2の締め方向に対しては後部側に配位
し、ボルト100に対するナット本体2の緩み方向に対
しては前部側に配位しているため、抵抗付与部34から
ボルト100にかかる回転抵抗は、ナット本体2のボル
ト100に対する締め方向側へ回転させる場合に比して
ナット本体2のボルト100に対する締め方向側へ回転
させる場合の方が大きくなる。従って、ナット本体2の
ボルト100に対する締め方向への操作に際しては、小
さい回転抵抗で回転操作でき、ナット本体2の回転操作
を容易にできる一方、ナット本体2とボルト100とで
被固定物Hを固定した後は、ナット本体2のボルト10
0に対する緩み方向側に大きな回転抵抗をかけ、ナット
本体2のボルト100に対する緩みを確実に防止でき
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図を基に本願発明の一実施
形態を具体的に説明する。図1は、本願発明のナットの
一実施形態の断面図であり、図2は、緩み防止部材の平
面図、図3(A) は、図2のIII −III 線断面図、図3
(B) は、図2のIV−IV線断面図である。
形態を具体的に説明する。図1は、本願発明のナットの
一実施形態の断面図であり、図2は、緩み防止部材の平
面図、図3(A) は、図2のIII −III 線断面図、図3
(B) は、図2のIV−IV線断面図である。
【0018】本願発明のナット1は、ナット本体2と、
緩み防止部材3とを備えている。ナット本体2は、一般
的なナットと略同構成を採り、外周に工具を係合するた
めの正六角形状の工具係合部29を備えている。又、下
面側から上面側に貫通するネジ孔20が備えられ、この
ネジ孔20に、雌ネジ21が刻設されており、この雌ネ
ジ21が、図4に示すボルト100の雄ネジ101にナ
ット本体2の下面側から螺合されるようになされてい
る。ナット本体2の下面側には、ナット本体2とボルト
100とで被固定物H(図4に図示)を固定する際に被
固定物Hに当接する座面23と、座面23の径内側に配
位された緩み防止部材取付部22とが備えてられてい
る。緩み防止部材取付部22は、緩み防止部材3を取り
付けるためのもので、ナット本体2の下面から円形状に
窪ませて形成されている。
緩み防止部材3とを備えている。ナット本体2は、一般
的なナットと略同構成を採り、外周に工具を係合するた
めの正六角形状の工具係合部29を備えている。又、下
面側から上面側に貫通するネジ孔20が備えられ、この
ネジ孔20に、雌ネジ21が刻設されており、この雌ネ
ジ21が、図4に示すボルト100の雄ネジ101にナ
ット本体2の下面側から螺合されるようになされてい
る。ナット本体2の下面側には、ナット本体2とボルト
100とで被固定物H(図4に図示)を固定する際に被
固定物Hに当接する座面23と、座面23の径内側に配
位された緩み防止部材取付部22とが備えてられてい
る。緩み防止部材取付部22は、緩み防止部材3を取り
付けるためのもので、ナット本体2の下面から円形状に
窪ませて形成されている。
【0019】緩み防止部材3は、本実施形態では、弾性
を有する素材から円板状に構成されており、外周側に、
ナット本体取付部31が備えられ、緩み防止部材3の内
周側に、弾性を有する三つの弾性片32a、32b、3
2cが備えられている。ナット本体取付部31は、ナッ
ト本体2の緩み防止部材取付部22に取り付けるための
もので、ナット本体2の緩み防止部材取付部22に嵌ま
り込み可能な径で、全周に渡って平板状に形成されてい
る。
を有する素材から円板状に構成されており、外周側に、
ナット本体取付部31が備えられ、緩み防止部材3の内
周側に、弾性を有する三つの弾性片32a、32b、3
2cが備えられている。ナット本体取付部31は、ナッ
ト本体2の緩み防止部材取付部22に取り付けるための
もので、ナット本体2の緩み防止部材取付部22に嵌ま
り込み可能な径で、全周に渡って平板状に形成されてい
る。
【0020】弾性片32a、32b、32cは、ナット
本体取付部31から径内側に一体的に延設され、周方向
に沿って所定間隔だけ隔てて並設されている。又、各弾
性片32a、32b、32cの外周側には、押圧部33
が備えられ、内周側には、抵抗付与部34が備えられて
いる。押圧部33は、抵抗付与部34…34を操作する
ためのもので、ナット本体取付部31から下方側に折り
曲げられてナット本体取付部31の下方側に突設されて
いる。
本体取付部31から径内側に一体的に延設され、周方向
に沿って所定間隔だけ隔てて並設されている。又、各弾
性片32a、32b、32cの外周側には、押圧部33
が備えられ、内周側には、抵抗付与部34が備えられて
いる。押圧部33は、抵抗付与部34…34を操作する
ためのもので、ナット本体取付部31から下方側に折り
曲げられてナット本体取付部31の下方側に突設されて
いる。
【0021】抵抗付与部34…34は、押圧部33から
斜め上方側を向くようにして径内側に延ばされるように
して形成されている。抵抗付与部34…34の内周径R
1は、ナット本体2の螺合するボルト100の雄ネジ1
01のネジ山径R2よりも小さく、且つ、ボルト100
の雄ネジ101の谷径R3よりも大きく形成されること
により、その径内側に、ボルトを挿通するボルト挿通用
孔37が形成されるようになされている。又、これらの
抵抗付与部34…34は、ナット本体2の雌ネジ21及
びナット本体2の螺合するボルト100の雄ネジ101
のリードに沿う螺旋状をなすように周方向に並設されて
いる。詳しくは、図2図示の後方側の抵抗付与部32a
の右前端側を始端部35とし、この始端部35から図2
図示の右方側の抵抗付与部32cの右後端側の終端部3
6にかけて、図3(A) 及び図3(B) に示すように反時計
方向に順次、抵抗付与部34…34における押圧部33
からの折り曲げ角度A…Aを大きくすることにより、終
端部36が始端部35よりナット本体2の雌ネジ21及
びボルト100の雄ネジ101のネジの略1ピッチP分
の距離だけ上方位置に配位されている。
斜め上方側を向くようにして径内側に延ばされるように
して形成されている。抵抗付与部34…34の内周径R
1は、ナット本体2の螺合するボルト100の雄ネジ1
01のネジ山径R2よりも小さく、且つ、ボルト100
の雄ネジ101の谷径R3よりも大きく形成されること
により、その径内側に、ボルトを挿通するボルト挿通用
孔37が形成されるようになされている。又、これらの
抵抗付与部34…34は、ナット本体2の雌ネジ21及
びナット本体2の螺合するボルト100の雄ネジ101
のリードに沿う螺旋状をなすように周方向に並設されて
いる。詳しくは、図2図示の後方側の抵抗付与部32a
の右前端側を始端部35とし、この始端部35から図2
図示の右方側の抵抗付与部32cの右後端側の終端部3
6にかけて、図3(A) 及び図3(B) に示すように反時計
方向に順次、抵抗付与部34…34における押圧部33
からの折り曲げ角度A…Aを大きくすることにより、終
端部36が始端部35よりナット本体2の雌ネジ21及
びボルト100の雄ネジ101のネジの略1ピッチP分
の距離だけ上方位置に配位されている。
【0022】そして、この緩み防止部材3は、ナット本
体取付部31がナット本体2の緩み防止部材取付部22
に、取付手段によって取り付けられている。この実施形
態では、ナット本体取付部31を、スポット溶接等の溶
接手段によってナット本体2の緩み防止部材取付部22
に固定するようにしている。この固定状態では、図4に
示すように抵抗付与部34…34が雌ネジ21の下方側
に、雌ネジ21の下端側に連続するように配位され、ナ
ット本体2のボルト100への螺合に際して抵抗付与部
34…34がボルト100の雄ネジ101のネジ溝10
2に、雄ネジ101に当接しないように隙間を隔てて順
次入り込むようになされている。又、この固定状態で、
押圧部33は、ナット本体2の下面より突出されてい
る。
体取付部31がナット本体2の緩み防止部材取付部22
に、取付手段によって取り付けられている。この実施形
態では、ナット本体取付部31を、スポット溶接等の溶
接手段によってナット本体2の緩み防止部材取付部22
に固定するようにしている。この固定状態では、図4に
示すように抵抗付与部34…34が雌ネジ21の下方側
に、雌ネジ21の下端側に連続するように配位され、ナ
ット本体2のボルト100への螺合に際して抵抗付与部
34…34がボルト100の雄ネジ101のネジ溝10
2に、雄ネジ101に当接しないように隙間を隔てて順
次入り込むようになされている。又、この固定状態で、
押圧部33は、ナット本体2の下面より突出されてい
る。
【0023】次に、この実施形態のナット1の機能につ
いて説明する。例えば頭部110と雄ネジ101とを有
する一般的なボルト100とで被固定物Hを固定する場
合は、図4に示すようにボルト100の雄ネジ101
を、被固定物Hに穿設したボルト貫通孔H1に下方側か
ら貫通させて被固定物Hの上方側に突設させ、その突設
させたボルト100の雄ネジ101に、ナット1の雌ネ
ジ21を下面側から螺合させていく。その際、抵抗付与
部34…34が、ボルト100の雄ネジ101のネジ溝
102に、雄ネジ101に当接しないように形成されて
いるとともに、ボルト100の雄ネジ101のリードに
沿う螺旋状に形成されているため、ボルト100の雄ネ
ジ101に螺合させたナット本体2を、ボルト100に
対して回転させても、常時抵抗付与部34…34がボル
ト100の雄ネジ101のネジ溝102に隙間を隔てて
入り込んだ状態に維持され、抵抗付与部34…34から
ボルト100に回転抵抗がかかるようなことを防止で
き、ナット本体2をボルト100に対して円滑に回転操
作できる。
いて説明する。例えば頭部110と雄ネジ101とを有
する一般的なボルト100とで被固定物Hを固定する場
合は、図4に示すようにボルト100の雄ネジ101
を、被固定物Hに穿設したボルト貫通孔H1に下方側か
ら貫通させて被固定物Hの上方側に突設させ、その突設
させたボルト100の雄ネジ101に、ナット1の雌ネ
ジ21を下面側から螺合させていく。その際、抵抗付与
部34…34が、ボルト100の雄ネジ101のネジ溝
102に、雄ネジ101に当接しないように形成されて
いるとともに、ボルト100の雄ネジ101のリードに
沿う螺旋状に形成されているため、ボルト100の雄ネ
ジ101に螺合させたナット本体2を、ボルト100に
対して回転させても、常時抵抗付与部34…34がボル
ト100の雄ネジ101のネジ溝102に隙間を隔てて
入り込んだ状態に維持され、抵抗付与部34…34から
ボルト100に回転抵抗がかかるようなことを防止で
き、ナット本体2をボルト100に対して円滑に回転操
作できる。
【0024】更に、ボルト100に螺合したナット1を
回転操作していくと、この図4に示すようにナット1に
おける緩み防止部材3の押圧部33が、ナット本体2の
座面23より先に被固定物Hに当接する。更に、その状
態からナット1を回転操作していくと、緩み防止部材3
における押圧部33とナット本体取付部31との間の部
分が変形し、押圧部33が被固定物Hに上方側に押圧さ
れて押し上げられる。又、その押圧部33の押し上げに
伴って、抵抗付与部34…34も上方側に変位し、抵抗
付与部34…34の先端がボルト100の雄ネジ101
の上方側のネジ山103の斜面に当たり、斜面に沿って
雄ネジ101の谷部104に移動する(図5参照)。抵
抗付与部34…34が谷部104まで移動すると、押圧
部33が更に押し上げられても、抵抗付与部34…34
の先端が移動できなくなり、その後の押圧部33の押し
上げに伴って、抵抗付与部34…34が下方側に湾曲す
るように弾性変形しようとし、その結果、ボルト100
の雄ネジ101の下方側のネジ山103の斜面に弾性力
をかける。
回転操作していくと、この図4に示すようにナット1に
おける緩み防止部材3の押圧部33が、ナット本体2の
座面23より先に被固定物Hに当接する。更に、その状
態からナット1を回転操作していくと、緩み防止部材3
における押圧部33とナット本体取付部31との間の部
分が変形し、押圧部33が被固定物Hに上方側に押圧さ
れて押し上げられる。又、その押圧部33の押し上げに
伴って、抵抗付与部34…34も上方側に変位し、抵抗
付与部34…34の先端がボルト100の雄ネジ101
の上方側のネジ山103の斜面に当たり、斜面に沿って
雄ネジ101の谷部104に移動する(図5参照)。抵
抗付与部34…34が谷部104まで移動すると、押圧
部33が更に押し上げられても、抵抗付与部34…34
の先端が移動できなくなり、その後の押圧部33の押し
上げに伴って、抵抗付与部34…34が下方側に湾曲す
るように弾性変形しようとし、その結果、ボルト100
の雄ネジ101の下方側のネジ山103の斜面に弾性力
をかける。
【0025】そして、図5に示すようにナット本体2の
座面23が被固定物Hに当接すると、押圧部33の上方
側への押し上げが止まり、緩み防止部材3は、それ以
上、変形しなくなり、抵抗付与部34…34がボルト1
00の雄ネジ101の谷部104を径内方向に押圧して
弾性力をかけるとともに、雄ネジ101のネジ山103
の斜面を下方側に押圧して弾性力をかけた状態を維持す
る。又、ナット本体2の座面23が被固定物Hに当接し
た状態で、ナット本体2がボルト100に対して回転で
きなくなって、ナット本体2とボルト100との締め付
けが完了する。従って、この状態で、ナット本体2とボ
ルト100とは、緩み防止部材3による弾性力によって
回転抵抗がかかり、振動等がかかっても緩むようなこと
がなく、被固定物Hを強固に固定しておくことができ
る。尚、本実施形態では、押圧部33が被固定物Hに当
接した後、ナット本体2を、ボルト100に対して1/
12回転程度、回転すれば、ナット本体2の座面23が
被固定物Hに当接するように設定しているが、押圧部3
3が被固定物Hに当接した後、ナット本体2の座面23
が被固定物Hに当接するまでに要するボルト100に対
するナット本体2の回転量、換言すれば、ナット本体2
の座面23からの押圧部33の突出量L(図4に図示)
は、適宜変更できる。
座面23が被固定物Hに当接すると、押圧部33の上方
側への押し上げが止まり、緩み防止部材3は、それ以
上、変形しなくなり、抵抗付与部34…34がボルト1
00の雄ネジ101の谷部104を径内方向に押圧して
弾性力をかけるとともに、雄ネジ101のネジ山103
の斜面を下方側に押圧して弾性力をかけた状態を維持す
る。又、ナット本体2の座面23が被固定物Hに当接し
た状態で、ナット本体2がボルト100に対して回転で
きなくなって、ナット本体2とボルト100との締め付
けが完了する。従って、この状態で、ナット本体2とボ
ルト100とは、緩み防止部材3による弾性力によって
回転抵抗がかかり、振動等がかかっても緩むようなこと
がなく、被固定物Hを強固に固定しておくことができ
る。尚、本実施形態では、押圧部33が被固定物Hに当
接した後、ナット本体2を、ボルト100に対して1/
12回転程度、回転すれば、ナット本体2の座面23が
被固定物Hに当接するように設定しているが、押圧部3
3が被固定物Hに当接した後、ナット本体2の座面23
が被固定物Hに当接するまでに要するボルト100に対
するナット本体2の回転量、換言すれば、ナット本体2
の座面23からの押圧部33の突出量L(図4に図示)
は、適宜変更できる。
【0026】以上のようにして被固定物Hを固定するよ
うにすれば、ナット本体2の座面23が被固定物Hに当
接する直前まで緩み防止部材3による弾性力をボルト1
00にかけずに済み、ボルト100に対するナット本体
2の回転操作を容易なものにできる。
うにすれば、ナット本体2の座面23が被固定物Hに当
接する直前まで緩み防止部材3による弾性力をボルト1
00にかけずに済み、ボルト100に対するナット本体
2の回転操作を容易なものにできる。
【0027】尚、本実施形態では、押圧部33を、ナッ
ト本体2の座面23より下方に突設させ、押圧部33を
直接、被固定物Hに当接させて押圧するようにしている
が、この形態のものに限らず、例えばリング状の押圧操
作部材5を介して被固定物Hに当接させて押圧するよう
にしても良い。詳しくは、図6に示すように、ナット1
を、ナット1本体2と、ナット1本体2の下面に固定し
た緩み防止部材3と、ナット1本体2と別体のリング状
の押圧操作部材5とから構成する。又、ナット1本体2
の下面における座面23の径内側に、押圧操作部材5を
嵌挿し得る押圧操作部材用嵌挿孔38を、下面から押圧
操作部材5の厚さより深く形成するとともに、その押圧
操作部材用嵌挿孔38に、緩み防止部材3の押圧部33
を配位させる。そして、押圧操作部材5を被固定物Hに
載置しておき、ナット1本体2を、ボルト100に螺合
させて回転させていくと、ナット1本体2の押圧操作部
材用嵌挿孔38に押圧操作部材5が嵌挿し、押圧操作部
材5の上面に緩み防止部材3の押圧部33が当接する。
この状態から更に、ナット1本体2を回転させていく
と、図7に示すように押圧操作部材5がナット1本体2
の押圧操作部材用嵌挿孔38に更に深く入り込んでい
き、緩み防止部材3の押圧部33を上方側に押圧する。
これにより、上述した同様に、抵抗付与部34…34が
ボルト100の雄ネジ101に弾性力をかける。上記実
施形態のように押圧部33を直接、被固定物Hに当接さ
せて押圧する場合は、押圧部33が被固定物Hに当接し
た後、ナット本体2の座面23が被固定物Hに当接する
までの間、押圧部33がナット本体2の回転に伴って共
に回転して被固定物Hの上面を滑るため、被固定物Hの
上面に押圧部33の滑り傷が付くが、このようなリング
状の押圧操作部材5を介して押圧部33を押圧するよう
にすれば、押圧操作部材5の上面に押圧部33の滑り傷
を付け、被固定物Hの上面に押圧部33の滑り傷が付く
ようなことを防止できる。
ト本体2の座面23より下方に突設させ、押圧部33を
直接、被固定物Hに当接させて押圧するようにしている
が、この形態のものに限らず、例えばリング状の押圧操
作部材5を介して被固定物Hに当接させて押圧するよう
にしても良い。詳しくは、図6に示すように、ナット1
を、ナット1本体2と、ナット1本体2の下面に固定し
た緩み防止部材3と、ナット1本体2と別体のリング状
の押圧操作部材5とから構成する。又、ナット1本体2
の下面における座面23の径内側に、押圧操作部材5を
嵌挿し得る押圧操作部材用嵌挿孔38を、下面から押圧
操作部材5の厚さより深く形成するとともに、その押圧
操作部材用嵌挿孔38に、緩み防止部材3の押圧部33
を配位させる。そして、押圧操作部材5を被固定物Hに
載置しておき、ナット1本体2を、ボルト100に螺合
させて回転させていくと、ナット1本体2の押圧操作部
材用嵌挿孔38に押圧操作部材5が嵌挿し、押圧操作部
材5の上面に緩み防止部材3の押圧部33が当接する。
この状態から更に、ナット1本体2を回転させていく
と、図7に示すように押圧操作部材5がナット1本体2
の押圧操作部材用嵌挿孔38に更に深く入り込んでい
き、緩み防止部材3の押圧部33を上方側に押圧する。
これにより、上述した同様に、抵抗付与部34…34が
ボルト100の雄ネジ101に弾性力をかける。上記実
施形態のように押圧部33を直接、被固定物Hに当接さ
せて押圧する場合は、押圧部33が被固定物Hに当接し
た後、ナット本体2の座面23が被固定物Hに当接する
までの間、押圧部33がナット本体2の回転に伴って共
に回転して被固定物Hの上面を滑るため、被固定物Hの
上面に押圧部33の滑り傷が付くが、このようなリング
状の押圧操作部材5を介して押圧部33を押圧するよう
にすれば、押圧操作部材5の上面に押圧部33の滑り傷
を付け、被固定物Hの上面に押圧部33の滑り傷が付く
ようなことを防止できる。
【0028】又、本実施形態では、緩み防止部材3とナ
ット本体2との取付手段として、スポット溶接の溶接手
段を採用しているが、溶接手段による形態のものに限ら
ず、例えば図6、図7に示すように、ナット本体2の一
部をカシメ加工して緩み防止部材3を取り付けるように
しても良く、適宜変更できる。また、本実施形態では、
緩み防止部材3とナット本体2とを取り付けた固定した
状態で、ナット本体2のボルト100への螺合に際し抵
抗付与部34…34がボルト100の雄ネジ101のネ
ジ溝102に、雄ネジ101に当接しないように隙間を
隔てて順次入り込むようにしているが、抵抗付与部34
…34がボルト100の雄ネジ101のネジ溝102
に、雄ネジ101に当接しながら入り込ませるようにし
ても良い。又、雄ネジ101に当接しながら入り込ませ
る場合において、ナット本体2のボルト100への螺合
に際し、抵抗付与部34…34が変形しない程度に雄ネ
ジ101に当接しておくのが好ましく、抵抗付与部34
…34が変形しない程度であれば抵抗付与部34…34
からボルト100に回転抵抗が殆どかからず、ナット本
体2をボルト100に対して回転操作し難くなるような
ことを防止できる。ただし、この場合でも、抵抗付与部
34…34と雄ネジ101との当接による抵抗がかかる
ので、上記実施形態のように抵抗付与部34…34をボ
ルト100の雄ネジ101のネジ溝102に、雄ネジ1
01に当接しないように隙間を隔てて順次入り込ませる
のが、ナット本体2のボルト100への螺合に際し抵抗
付与部34…34からボルト100に全く回転抵抗がか
からなくできる点で、より好ましい。
ット本体2との取付手段として、スポット溶接の溶接手
段を採用しているが、溶接手段による形態のものに限ら
ず、例えば図6、図7に示すように、ナット本体2の一
部をカシメ加工して緩み防止部材3を取り付けるように
しても良く、適宜変更できる。また、本実施形態では、
緩み防止部材3とナット本体2とを取り付けた固定した
状態で、ナット本体2のボルト100への螺合に際し抵
抗付与部34…34がボルト100の雄ネジ101のネ
ジ溝102に、雄ネジ101に当接しないように隙間を
隔てて順次入り込むようにしているが、抵抗付与部34
…34がボルト100の雄ネジ101のネジ溝102
に、雄ネジ101に当接しながら入り込ませるようにし
ても良い。又、雄ネジ101に当接しながら入り込ませ
る場合において、ナット本体2のボルト100への螺合
に際し、抵抗付与部34…34が変形しない程度に雄ネ
ジ101に当接しておくのが好ましく、抵抗付与部34
…34が変形しない程度であれば抵抗付与部34…34
からボルト100に回転抵抗が殆どかからず、ナット本
体2をボルト100に対して回転操作し難くなるような
ことを防止できる。ただし、この場合でも、抵抗付与部
34…34と雄ネジ101との当接による抵抗がかかる
ので、上記実施形態のように抵抗付与部34…34をボ
ルト100の雄ネジ101のネジ溝102に、雄ネジ1
01に当接しないように隙間を隔てて順次入り込ませる
のが、ナット本体2のボルト100への螺合に際し抵抗
付与部34…34からボルト100に全く回転抵抗がか
からなくできる点で、より好ましい。
【0029】また、本実施形態では、緩み防止部材3の
抵抗付与部34…34各々を、周方向に、ナット本体取
付部31から径内側に均等に突出させてナット本体取付
部31からの距離を同じにしているが、例えば図8に示
すように抵抗付与部34…34各々を、ナット本体2の
ボルト100に対する緩み方向(図示のY方向)の前部
側となる周方向の反時計方向側の一端側にナット本体取
付部31から径内方向側への突出量を順次多くして、各
抵抗付与部34…34の周方向におけるナット本体2の
緩み方向の前部側となる反時計方向側の一端部に、ナッ
ト本体取付部31からの距離V1の長い長部34aを形
成し、ナット本体2のボルト100に対する締め方向側
(図示のX方向)となる周方向の時計方向側の他端部
に、長部34aより径内方向の突出量を少なくしてナッ
ト本体取付部31からの距離V2の短い短部34bを形
成するようにしても良い。こうすることにより、ナット
本体2に固定した緩み防止部材3が、ナット本体2のボ
ルト100に対する図示の時計方向の締め方向側への回
転操作に伴って共に回転すると、押圧部33の押圧に伴
う緩み防止部材3の変形に際して、各抵抗付与部34の
長部34a側から順次ボルト100の雄ネジ101に当
接して弾性変形し、弾性変形させ易いものにでき、ボル
ト100の雄ネジ101に確実に弾性力をかけることが
できる。又、長部34aが、ナット本体2のボルト10
0に対する締め方向に対しては後方側に位置し、ナット
本体2のボルト100に対する緩み方向に対しては前方
側に位置するため、抵抗付与部34からボルト100に
かかる回転抵抗は、ナット本体2のボルト100に対す
る締め方向側へ回転する場合に比してナット本体2のボ
ルト100に対する締め方向側へ回転する場合の方が大
きくなる。従って、ナット本体2のボルト100に対す
る締め方向への操作に際しては、小さい回転抵抗で回転
操作でき、ナット本体2の回転操作を容易にでき、一
方、ナット本体2とボルト100とで被固定物Hを固定
した後は、ナット本体2のボルト100に対する緩み方
向側に大きな回転抵抗をかけ、ナット本体2のボルト1
00に対する緩みを防止できる。
抵抗付与部34…34各々を、周方向に、ナット本体取
付部31から径内側に均等に突出させてナット本体取付
部31からの距離を同じにしているが、例えば図8に示
すように抵抗付与部34…34各々を、ナット本体2の
ボルト100に対する緩み方向(図示のY方向)の前部
側となる周方向の反時計方向側の一端側にナット本体取
付部31から径内方向側への突出量を順次多くして、各
抵抗付与部34…34の周方向におけるナット本体2の
緩み方向の前部側となる反時計方向側の一端部に、ナッ
ト本体取付部31からの距離V1の長い長部34aを形
成し、ナット本体2のボルト100に対する締め方向側
(図示のX方向)となる周方向の時計方向側の他端部
に、長部34aより径内方向の突出量を少なくしてナッ
ト本体取付部31からの距離V2の短い短部34bを形
成するようにしても良い。こうすることにより、ナット
本体2に固定した緩み防止部材3が、ナット本体2のボ
ルト100に対する図示の時計方向の締め方向側への回
転操作に伴って共に回転すると、押圧部33の押圧に伴
う緩み防止部材3の変形に際して、各抵抗付与部34の
長部34a側から順次ボルト100の雄ネジ101に当
接して弾性変形し、弾性変形させ易いものにでき、ボル
ト100の雄ネジ101に確実に弾性力をかけることが
できる。又、長部34aが、ナット本体2のボルト10
0に対する締め方向に対しては後方側に位置し、ナット
本体2のボルト100に対する緩み方向に対しては前方
側に位置するため、抵抗付与部34からボルト100に
かかる回転抵抗は、ナット本体2のボルト100に対す
る締め方向側へ回転する場合に比してナット本体2のボ
ルト100に対する締め方向側へ回転する場合の方が大
きくなる。従って、ナット本体2のボルト100に対す
る締め方向への操作に際しては、小さい回転抵抗で回転
操作でき、ナット本体2の回転操作を容易にでき、一
方、ナット本体2とボルト100とで被固定物Hを固定
した後は、ナット本体2のボルト100に対する緩み方
向側に大きな回転抵抗をかけ、ナット本体2のボルト1
00に対する緩みを防止できる。
【0030】又、緩み防止部材3の押圧部33は、折り
曲げ形成して下方側に突設させた形態のものに限らず、
例えば図9に示すように弾性片32b、32cをナット
本体取付部31から折り曲げて斜め下方側に真っ直ぐ延
ばし、その弾性片32b、32cの径外側の部分を押圧
部33とし、その押圧部33を、押圧操作部材5の上面
に設けた突起51によって押圧することにより、弾性片
32b、32cを変形させて弾性片32b、32cの先
端側に形成した抵抗付与部34をボルト100の雄ネジ
101に当接させて弾性力をかけるようにしても良い。
曲げ形成して下方側に突設させた形態のものに限らず、
例えば図9に示すように弾性片32b、32cをナット
本体取付部31から折り曲げて斜め下方側に真っ直ぐ延
ばし、その弾性片32b、32cの径外側の部分を押圧
部33とし、その押圧部33を、押圧操作部材5の上面
に設けた突起51によって押圧することにより、弾性片
32b、32cを変形させて弾性片32b、32cの先
端側に形成した抵抗付与部34をボルト100の雄ネジ
101に当接させて弾性力をかけるようにしても良い。
【0031】更に、緩み防止部材3の抵抗付与部34
は、ボルト100の雄ネジ101の谷部104及びネジ
山103の斜面を押圧する形態のものに限らず、図9に
示すようにボルト100の雄ネジ101のネジ山103
の斜面だけを押圧するようにしても良い。ただし、その
場合は、ボルト100の雄ネジ101の谷部104及び
ネジ山103の斜面を押圧する場合に比して抵抗付与部
34による回転抵抗が小さくなるので、上記実施形態の
ようにボルト100の雄ネジ101の谷部104及びネ
ジ山103の斜面を押圧するようにしておく方が有利で
ある。
は、ボルト100の雄ネジ101の谷部104及びネジ
山103の斜面を押圧する形態のものに限らず、図9に
示すようにボルト100の雄ネジ101のネジ山103
の斜面だけを押圧するようにしても良い。ただし、その
場合は、ボルト100の雄ネジ101の谷部104及び
ネジ山103の斜面を押圧する場合に比して抵抗付与部
34による回転抵抗が小さくなるので、上記実施形態の
ようにボルト100の雄ネジ101の谷部104及びネ
ジ山103の斜面を押圧するようにしておく方が有利で
ある。
【0032】又、本実施形態では、緩み防止部材3の抵
抗付与部34…34を、ボルト100とナット本体2と
の螺合に際し、押圧部33が押圧されていない状態で
は、ボルト100の雄ネジ101に当接しないようにし
ているが、この形態のものに限らず、抵抗付与部34…
34をボルト100の雄ネジ101に多少当接するよう
にしても良い。この場合でも、抵抗付与部34…34が
ボルト100の雄ネジ101のリードに沿ってナット本
体2と共に回転するため、ナット本体2をボルト100
に対して小さい回転抵抗で回転させることができる。
抗付与部34…34を、ボルト100とナット本体2と
の螺合に際し、押圧部33が押圧されていない状態で
は、ボルト100の雄ネジ101に当接しないようにし
ているが、この形態のものに限らず、抵抗付与部34…
34をボルト100の雄ネジ101に多少当接するよう
にしても良い。この場合でも、抵抗付与部34…34が
ボルト100の雄ネジ101のリードに沿ってナット本
体2と共に回転するため、ナット本体2をボルト100
に対して小さい回転抵抗で回転させることができる。
【0033】一方、本実施形態では、三つの弾性片32
a、32b、32cから構成しているが、弾性片32
a、32b、32cの数量は、特に限定されない。又、
弾性片32a、32b、32cは、所定の間隔を隔てて
並設するものに限らず、例えば切り溝によって弾性片3
2a、32b、32cを分離し、弾性片32a、32
b、32c同士間に殆ど間隔のないようにして並設させ
るようにしても良く、適宜変更できる。
a、32b、32cから構成しているが、弾性片32
a、32b、32cの数量は、特に限定されない。又、
弾性片32a、32b、32cは、所定の間隔を隔てて
並設するものに限らず、例えば切り溝によって弾性片3
2a、32b、32cを分離し、弾性片32a、32
b、32c同士間に殆ど間隔のないようにして並設させ
るようにしても良く、適宜変更できる。
【0034】また、本実施形態では、緩み防止部材3の
抵抗付与部34…34を、右ネジ用とし、右ネジのリー
ドに沿う螺旋状に形成しているが、左ネジ用として実施
することもでき、その場合は、抵抗付与部34…34
を、左ネジのリードに沿う螺旋状に形成すれば良い。
抵抗付与部34…34を、右ネジ用とし、右ネジのリー
ドに沿う螺旋状に形成しているが、左ネジ用として実施
することもでき、その場合は、抵抗付与部34…34
を、左ネジのリードに沿う螺旋状に形成すれば良い。
【0035】一方、本願発明のナット1を螺合させるボ
ルト100は、頭部110を有するものに限らず、雄ネ
ジを有するものに使用でき、例えばアンカーボルト等に
も使用できるものである。
ルト100は、頭部110を有するものに限らず、雄ネ
ジを有するものに使用でき、例えばアンカーボルト等に
も使用できるものである。
【0036】
【発明の効果】以上、本願第1又は第2の発明は、ナッ
ト本体2を、ボルト100に螺合させただけでは、抵抗
付与部34がナット本体2に螺合したボルト100の雄
ネジ101を押圧することがなく、ボルト100に対す
るナット本体2の回転操作を容易なものにできる。一
方、ボルト100とナット本体2とで被固定物Hを固定
する際には、押圧部33によって緩み防止部材3を強制
的に変形させて抵抗付与部34でナット本体2に螺合し
たボルト100の雄ネジ101を押圧するため、大きい
回転抵抗をボルト100にかけることができ、ナット本
体2とボルト100とを確実に緩み止めしておくことが
できる。又、抵抗付与部34を、ボルト100の雄ネジ
101のリードに沿う螺旋状に形成しているため、ナッ
ト本体2をボルト100に螺合させて回転させても、抵
抗付与部34をボルト100の雄ネジ101に沿わせて
回転させることができ、ボルト100に対するナット本
体2の回転操作を円滑に行うことができる。又、ナット
本体2のボルト100に対する締め方向への操作に際し
ては、抵抗付与部34を、ボルト100の雄ネジ101
のネジ溝103に入り込ませるため、ナット本体2をボ
ルト100に殆ど回転抵抗なく回転操作でき、ナット本
体2の回転操作を容易にできる。一方、ナット本体2と
ボルト100とで被固定物Hを固定した後は、抵抗付与
部34がボルト100の雄ネジ101に当接して押圧し
てボルト100に抵抗をかけ、ナット本体2のボルト1
00に対する緩みを確実に防止できる。
ト本体2を、ボルト100に螺合させただけでは、抵抗
付与部34がナット本体2に螺合したボルト100の雄
ネジ101を押圧することがなく、ボルト100に対す
るナット本体2の回転操作を容易なものにできる。一
方、ボルト100とナット本体2とで被固定物Hを固定
する際には、押圧部33によって緩み防止部材3を強制
的に変形させて抵抗付与部34でナット本体2に螺合し
たボルト100の雄ネジ101を押圧するため、大きい
回転抵抗をボルト100にかけることができ、ナット本
体2とボルト100とを確実に緩み止めしておくことが
できる。又、抵抗付与部34を、ボルト100の雄ネジ
101のリードに沿う螺旋状に形成しているため、ナッ
ト本体2をボルト100に螺合させて回転させても、抵
抗付与部34をボルト100の雄ネジ101に沿わせて
回転させることができ、ボルト100に対するナット本
体2の回転操作を円滑に行うことができる。又、ナット
本体2のボルト100に対する締め方向への操作に際し
ては、抵抗付与部34を、ボルト100の雄ネジ101
のネジ溝103に入り込ませるため、ナット本体2をボ
ルト100に殆ど回転抵抗なく回転操作でき、ナット本
体2の回転操作を容易にできる。一方、ナット本体2と
ボルト100とで被固定物Hを固定した後は、抵抗付与
部34がボルト100の雄ネジ101に当接して押圧し
てボルト100に抵抗をかけ、ナット本体2のボルト1
00に対する緩みを確実に防止できる。
【0039】本願の第3の発明は、抵抗付与部34を、
ボルト100に対するナット本体2の締め方向に対して
前部側となる周方向の一端側から他端側に、漸次径内方
向への突出量を多くするようにして形成しておくことに
より、押圧部33の押圧に伴う緩み防止部材3の変形に
際して、各抵抗付与部34の他端側から順次ボルト10
0の雄ネジ101に当接して弾性変形し、弾性変形させ
易いものにでき、ボルト100の雄ネジ101に確実に
弾性力をかけることができる。又、ナット本体2のボル
ト100に対する締め方向への操作に際しては、小さい
回転抵抗で回転操作でき、ナット本体2の回転操作を容
易にできる一方、ナット本体2とボルト100とで被固
定物Hを固定した後は、ナット本体2のボルト100に
対する緩み方向側に大きな回転抵抗をかけ、ナット本体
2のボルト100に対する緩みを確実に防止できる。
ボルト100に対するナット本体2の締め方向に対して
前部側となる周方向の一端側から他端側に、漸次径内方
向への突出量を多くするようにして形成しておくことに
より、押圧部33の押圧に伴う緩み防止部材3の変形に
際して、各抵抗付与部34の他端側から順次ボルト10
0の雄ネジ101に当接して弾性変形し、弾性変形させ
易いものにでき、ボルト100の雄ネジ101に確実に
弾性力をかけることができる。又、ナット本体2のボル
ト100に対する締め方向への操作に際しては、小さい
回転抵抗で回転操作でき、ナット本体2の回転操作を容
易にできる一方、ナット本体2とボルト100とで被固
定物Hを固定した後は、ナット本体2のボルト100に
対する緩み方向側に大きな回転抵抗をかけ、ナット本体
2のボルト100に対する緩みを確実に防止できる。
【図1】本願発明のナットの一実施形態の断面図であ
る。
る。
【図2】緩み防止部材の平面図である。
【図3】(A) は、図2のIII −III 線断面図であり、
(B) は、図2のIV−IV線断面図である。
(B) は、図2のIV−IV線断面図である。
【図4】本願発明のナットをボルトに螺合させた状態の
断面図である。
断面図である。
【図5】ナットを締め付けてボルトとナットとで被固定
物を固定した状態の断面図である。
物を固定した状態の断面図である。
【図6】他の実施形態のナットをボルトに螺合させた状
態の断面図である。
態の断面図である。
【図7】他の実施形態のナットを締め付けてボルトとナ
ットとで被固定物を固定した状態の断面図である。
ットとで被固定物を固定した状態の断面図である。
【図8】緩み防止部材の他の実施形態の平面図である。
【図9】更に他の実施形態の緩み防止部材をナット本体
に取付けてボルトに螺合させた状態の断面図である。
に取付けてボルトに螺合させた状態の断面図である。
【図10】(A) は、従来のナットの平面図、(B) は、図
10(A) のI −I 線断面図である。
10(A) のI −I 線断面図である。
【図11】従来のナットをボルトに螺合させた状態の断
面図である。
面図である。
1 ナット
2 ナット本体
3 緩み防止部材
32a、32b、32c 弾性片
33 押圧部
34 抵抗付与部
100 ボルト
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平4−157032(JP,A)
特開 昭53−113958(JP,A)
特開 昭54−33941(JP,A)
特開 平3−140610(JP,A)
実開 昭49−56369(JP,U)
実開 昭51−120462(JP,U)
実開 平3−81415(JP,U)
実公 昭11−5501(JP,Y1)
実公 昭34−7510(JP,Y1)
国際公開98/59178(WO,A1)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F16B 37/00 - 39/38
Claims (3)
- 【請求項1】ナット本体(2)と、弾性を有する板状の緩
み防止部材(3) とを備え、 ナット本体(2)が、雌ネジ(21)を備え、この雌ネジ(21)
が、ナット本体(2)の下面側からボルト(100) の雄ネジ
(101) に螺合されて締め付けられることにより、ナット
本体(2)の下方側に、ナット本体(2)とボルト(100)とで
被固定物(H)を固定できるようになされ、 緩み防止部材(3)の径内側に、ボルト(100)にナット本体
(2)に対する回転抵抗を付与する抵抗付与部(34)が備え
られ、この抵抗付与部(34)がナット本体(2)の雌ネジ(2
1)の下方側に配位され、 更に、緩み防止部材(3)に、押圧部(33)が備えられ、こ
の押圧部(33)が、ボルト(100)とナット本体(2)とで被固
定物(H)を固定する際に被固定物(H)から押圧されること
により、抵抗付与部(34)が、ナット本体(2) と螺合した
ボルト(100)の雄ネジ(101) を押圧し、この押圧によっ
て、抵抗付与部(34)がボルト(100)にナット本体(2) に
対する回転抵抗を付与するものとされ、抵抗付与部(34)が、ボルト(100)の雄ネジ(101)のリード
に沿う螺旋状に形成されたものであり、 抵抗付与部(34)の内周径が、ボルト(100)の雄ネジ(101)
の谷径(R3)より大きく、且つ、ボルト(100)の雄ネジ(10
1)のネジ山径(R2)より小さく形成されたことにより、 上記の押圧部(33)が被固定物(H)から押圧される前の状
態においては、抵抗付与部(34)からボルト(100)に回転
抵抗を付与しないこと を特徴とするナット。 - 【請求項2】 ナット本体(2)と、弾性を有する板状の
緩み防止部材(3) とを備え、 ナット本体(2)が、雌ネジ(21)を備え、この雌ネジ(21)
が、ナット本体(2)の下面側からボルト(100) の雄ネジ
(101) に螺合されて締め付けられることにより、ナット
本体(2)の下方側に、ナット本体(2)とボルト(100)とで
被固定物(H)を固定できるようになされ、 緩み防止部材(3)の径内側に、ボルト(100)にナット本体
(2)に対する回転抵抗を付与する抵抗付与部(34)が備え
られ、この抵抗付与部(34)がナット本体(2)の雌ネジ(2
1)の下方側に配位され、 更に、緩み防止部材(3)に、押圧部(33)が備えられ、こ
の押圧部(33)が、ボルト(100)とナット本体(2)とで被固
定物(H)を固定する際に被固定物(H)から押圧されること
により、抵抗付与部(34)が、ナット本体(2) と螺合した
ボルト(100)の雄ネジ(101) を押圧し、この押圧によっ
て、抵抗付与部(34)がボルト(100)にナット本体(2) に
対する回転抵抗を付与するものとされ、抵抗付与部(34)が、ボルト(100)の雄ネジ(101)のリード
に沿う螺旋状に形成されたものであり、 抵抗付与部(34)の内周径が、ボルト(100)の雄ネジ(101)
の谷径(R3)より大きく、且つ、ボルト(100)の雄ネジ(10
1)のネジ山径(R2)より小さく形成されたことにより、 上記の押圧部(33)が被固定物(H)から押圧される前の状
態においては、抵抗付与部(34)がボルト(100)の雄ネジ
(101)に当接しないか、抵抗付与部(34)が変形しない程
度に当接するものであること を特徴とするナット。 - 【請求項3】 抵抗付与部(34)が、ボルト(100) に対す
るナット本体(2) の締め方向に対して前部側となる周方
向の一端側から他端側に、漸次径内方向への突出量を多
くするようにして形成されたものであることを特徴とす
る請求項1又は2に記載のナット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30146299A JP3390155B2 (ja) | 1999-10-22 | 1999-10-22 | ナット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30146299A JP3390155B2 (ja) | 1999-10-22 | 1999-10-22 | ナット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001124043A JP2001124043A (ja) | 2001-05-08 |
JP3390155B2 true JP3390155B2 (ja) | 2003-03-24 |
Family
ID=17897198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30146299A Expired - Fee Related JP3390155B2 (ja) | 1999-10-22 | 1999-10-22 | ナット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3390155B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
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---|---|---|---|---|
JP4837963B2 (ja) * | 2005-09-20 | 2011-12-14 | 濱中ナット株式会社 | ねじの弛み止め構造 |
JP4822865B2 (ja) * | 2006-02-09 | 2011-11-24 | 輝夫 中上 | 締結構造体 |
KR100950925B1 (ko) | 2007-09-17 | 2010-04-05 | 볼보 컨스트럭션 이키프먼트 홀딩 스웨덴 에이비 | 중장비 트랙체인용 고정볼트 이완 방지장치 |
JP4950911B2 (ja) * | 2008-02-04 | 2012-06-13 | 輝夫 中上 | 締結用部材 |
JP5816767B1 (ja) * | 2015-03-13 | 2015-11-18 | 周 加藤 | ナット |
KR101636818B1 (ko) * | 2016-02-19 | 2016-07-08 | (주)신명전력산업 | 풀림 방지 너트를 이용한 내진 기능 수배전반 |
KR102165680B1 (ko) * | 2019-04-26 | 2020-10-14 | 백창목 | 도어록용 잠금핀 |
CN111577747A (zh) * | 2020-05-14 | 2020-08-25 | 深圳市易和螺母有限公司 | 螺纹形垫圈及其安装方法 |
CN111577737A (zh) * | 2020-05-14 | 2020-08-25 | 深圳市易和螺母有限公司 | 双防螺母 |
-
1999
- 1999-10-22 JP JP30146299A patent/JP3390155B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP2001124043A (ja) | 2001-05-08 |
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