JP4313914B2 - 締結具及び締結方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、パネル等の部材に別の部材を一方向から連結して締結することのできる締結具に関する。
【0002】
【従来の技術】
雌ねじ部と、雌ねじ部に続く管状部と、管状部の端部に形成されたフランジとから成り、パネル等の部材の穴に管状部を挿入した状態で該管状部を半径方向に変形してその変形部分とフランジとにより部材に締結するように構成した金属製のブラインドナットはよく知られており、例えば、実開昭59−146607号公報等に示されている。ブラインドナットは、作業が一方向から行えるので、裏側へ手の届かない、例えばボデーパネル等の部材に締結するのに便利である。被取付部材に締結されたブラインドナットには、ボルトを螺入することができ、このボルトの螺入によって、トリム等の別の部材を部材に取付けることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、ブラインドナットを用いてボデーパネル等の第1部材にトリム等の第2部材を連結するには、ブラインドナットを第1部材に締結するステップと、締結されたブラインドナットに第2部材を位置決めして、ボルトをブラインドナットに螺入するボルト締めステップとの2つのステップを必要とする。このため、締結作業に時間を費やすことになり、特に、締結されたブラインドナットに第2部材を位置決めする作業には時間を費やし、また、面倒であった。
【0004】
従って、本発明の目的は、ブラインドナットを用いてボデーパネル等の第1部材にトリム等の第2部材を連結するに当たって、締結ステップとボルト締めステップとを1つのステップで行うことのできる締結具及び締結方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明によれば、取付穴を有する第1部材に、該第1部材の取付穴より大径の取付穴を有する第2部材を連結して締結するのに用いる締結具であって、ボルトとナットとワッシャーとを包含し、前記ナットが、雌ねじ部と該雌ねじ部に続く管状部と該管状部の端部に形成されたフランジとから成るブラインドナットであり、前記管状部及び雌ねじ部の外径は第1部材取付穴より小径であり、前記フランジの直径は第1部材取付穴より大径で且つ第2部材取付穴より小径であり、前記ワッシャーの直径は第2部材取付穴より大径であり、ボルト頭部とナットフランジとの間にワッシャーが挟持され、ボルトねじ部がナット雌ねじ部にねじ込まれてワッシャーがナットフランジに摩擦係合する状態に組み付けられており、前記ボルトが前記ナット雌ねじ部にねじ込まれることによって、前記管状部が拡径変形されて該拡径変形部分と前記フランジとの間に前記第1部材が挟持されることで該第1部材に前記ナットが締結されるとともに前記ワッシャーと前記第1部材との間に前記第2部材が挟持されて該第2部材が前記第1部材に連結され、該連結後において前記ボルトが緩められると前記第2部材を前記第1部材から取り外すことができるが、前記ナットは前記第1部材に締結されたままにされることを特徴とする締結具が提供される。
上記のように、ブラインドナットであるナットにワッシャーとボルトが予め組み付けられて締結具が形成されているので、締結具全体を第1部材と第2部材の取付穴に挿入してそのままボルト締めすることができ、締結とボルト締めとを1つのステップで行うことができる。
【0006】
本発明の、前記締結具を用いて第1部材に第2部材を連結して締結する締結方法は、第1部材の取付穴が第2部材の取付穴に整列するように、第1部材に対して第2部材を位置合わせするステップと、前記締結具のナット管状部及び雌ねじ部を第1部材及び第2部材の両取付穴に挿入して、フランジを第2部材の取付穴に収容させるとともにワッシャーを第2部材に接面させて、雌ねじ部と管状部を第1部材から突出させるステップと、フランジに摩擦係合するワッシャーを回転しないように固定し、該ワッシャーの固定の間、ボルトを、ナットの管状部が半径方向外方に変形するほどに雌ねじ部にねじ込み、その変形管状部とフランジとによって第1部材を挟持させ、フランジとワッシャーとによって第2部材を挟持させて、第1部材に第2部材を連結して締結するステップとから成り、前記締結後において前記ボルトが緩められると前記第2部材を前記第1部材から取り外すことができるが、前記ナットは前記第1部材に締結されたままにされることを特徴とする。
このように、ワッシャーの回転を阻止しつつボルトを回転するだけで、締結とボルト締めとが1つのステップで行われており、簡単で且つ短時間で締結作業を済ませることができる。なお、ワッシャーはナットフランジに予め摩擦係合させられているので、ボルトを回転させてもナットはワッシャーによって回転せず、更に、ボルトの回転によってナットフランジがワッシャー側に強く引き付けられてその摩擦係合が強くなり、ナットはボルトと共回りすることはない。
【0007】
本発明に係る締結具において、ワッシャーの穴が、半径方向に延びて周方向に鋭いエッジを形成するスリットを有するように形成されるのが好ましく、これによって、ナットフランジとワッシャーとの摩擦係合力を増大する。また、ナットフランジのワッシャーに接する面またはワッシャーのナットフランジに接する面には、ナットフランジとワッシャーの接面時の相対回転の阻止を強化する突起が形成されているのが好ましい。これによって、ボルト締めのときに、ナットの共回り防止を強化できる。
【0008】
更に、共回り防止を強化するため、ナットの管状部は、第1部材の非真円形状の取付穴に回転しないように収容される外形で形成されるのが好ましい。また、ナットのフランジの外形が、第1部材取付穴より大きく且つ第2部材の非真円形状の取付穴に回転しないように収容される形状に形成されるのが好ましい。これらによって、ワッシャーをナットフランジに摩擦係合させるように組み付けなくても共回りを防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。図1には、本発明の第1実施例に係る締結具1が示されている。締結具1は、金属製のボルト2とワッシャー3と金属製のナット5とから構成される。ボルト2は、従来品で、雄ねじ部6と六角形状の頭部7とを有する。ワッシャー3は、金属製であっても他の材料であってもよく、薄い円板から成り、ボデーパネル等の第1部材にトリム等の第2部材を押圧し支持するのに用いられる。ワッシャー3には、中央にボルト2の雄ねじ部6が貫通する穴9が形成されている。ナット5は、金属の一体成形品で成るブラインドナットで形成されている。ナット5は、雌ねじ部10と、雌ねじ部10から上方に延びるように続く薄肉の管状部11と、管状部11の端部に形成された大径のフランジ13とから成り、中空の筒状体として形成されている。管状部11は、雌ねじ部10より薄肉に形成されて、雌ねじ部10を、フランジ13の側に軸方向に強く引き込むと、半径方向外方に張出すように変形して座屈することができる。この座屈変形を促進するため、管状部11を更に薄肉にしたり、管状部11に長手方向に延びるスリットを形成したりしてもよい。本発明においては、締結具1は、ボルト2とワッシャー3とナット5とが予め組み付けられ、パネル等の第1部材にトリム等の第2部材を連結して締結するとき、組み付けられた状態で用いられる。更に詳しくは、締結具1は、ボルト雄ねじ部6がナット雌ねじ部10にねじ込まれて、ボルト頭部7とナットフランジ13との間にワッシャー3が挟持され、ワッシャー3がナットフランジ13に摩擦係合する状態に、アセンブリーとして予め組み付けられている。この場合、ボルト2はナット5にナット管状部11を変形する一歩手前まで堅くねじ込まれているのが好ましく、これによって、ワッシャー3とナットフランジ13との摩擦係合が強固になり、また締結具1の一体性が向上し、取扱いが容易になり、ボルトとワッシャートナーとがばらばらになることがない。
【0010】
図2も参照して、更に、締結具1を説明する。図2の(A)において、ボデーパネル等の被取付部材すなわち第1部材14には、締結具1が挿入される取付穴15が形成されている。また、第1部材14に取付けられるトリム等の第2部材17にも、締結具1を挿入するための取付穴18が形成されている。そして、第2部材取付穴18は、第1部材取付穴15より大径に形成されている。締結具1は、第1部材14に第2部材17を連結して締結する。そのため、ナット5の雌ねじ部10及び管状部11の外径は第1部材取付穴15より小径に形成されて、第2部材17も第1部材14も貫通するようになっている。また、ナットフランジ13の直径は、第1部材取付穴15よりも大径であるが第2部材取付穴18より小径に形成されて、フランジ13が、第2部材取付穴18を貫通するが第1部材取付穴15を貫通せず、第1部材15の表面に接面できるようになっている。更に、ワッシャー3の直径は第2部材取付穴18より大径であり、第2部材17に接面するようになっている。
【0011】
この締結具1を用いて、第1部材14に第2部材17を連結して締結する方法について、図2及び図3を参照して説明する。先ず、図2の(A)において、第1部材14の取付穴15が第2部材17の取付穴18に整列するように、第1部材14に対して第2部材17を位置合わせする。取付穴が整列した状態で、締結具1のナット5を取付穴に挿入する。挿入後の状態が、図2の(B)に図示されている。すなわち、締結具のナット5の管状部11及び雌ねじ部10が第1部材14及び第2部材17の両取付穴に挿入される。ナットフランジ13は、第2部材17の取付穴18に収容される。図示の例では、ナットフランジ13は、第1部材14に接面させられているが、必ずしも第1部材14に接面していなくてもよい。また、ワッシャー3は、第2部材17の取付穴18も通らないので、第2部材17に接面させられる。他方、ナット5は、雌ねじ部10と管状部11が第1部材14から突出した状態になる。
【0012】
次に、図3の(A)及び(B)を参照する。締結具1を第1部材14及び第2部材17に挿入した後、締結工具を用いてワッシャー3を回転しないように固定するとともに、ボルト頭部7にドライバ部(図示せず)係合させ、ボルト頭部7回転させる。すなわち、図3(A)において、締結工具のワッシャー固定部19によって、ワッシャー3は回転しないように固定される。他方、締結工具から、ボルト頭部7を回転させるドライバ部が延びてボルト頭部7に嵌合し、ドライバ部がボルト頭部7を回転させる。この回転によって、ボルト雄ねじ部6がナット雌ねじ部10にねじ込まれて、雌ねじ部10がワッシャー3の方向に引き上げられる。締結具1において、ナット5はボルト2を回転させてもボルト2と共回りすることはない。締結具1において、ボルト頭部7とナットフランジ13との間にワッシャー3が挟持され、ボルト雄ねじ部6がナット雌ねじ部10にねじ込まれてワッシャー3がナットフランジ13に摩擦係合する状態に予め組み付けられており、また、ワッシャー3は締結工具のワッシャー固定部19によって回転しないように固定されているので、ナットフランジ13は回転が阻止され、ボルト2と共回りすることはない。更に、ボルト2の回転によって、ワッシャー3がナットフランジ13に押圧され、ワッシャー3がナットフランジ13に更に強固に摩擦係合させられる。ワッシャー3の回転は固定部19によって阻止されているので、ワッシャー3に摩擦係合しているナットフランジ13の回転も阻止され、ナット5の回転は阻止される。そのため、ボルト2は、ナット5に対して回転して、雄ねじ部6がナット雌ねじ部10にねじ込まれていく。ボルト雄ねじ部6の締め付けトルクは、ナット管状部11が半径方向外方に変形するほどに強く、ねじ込みの進行につれて、ナット管状部11が半径方向に変形し座屈する。ナット管状部11が半径方向外方に座屈変形した状態が図3(B)に示されている。図3(B)において、座屈変形した管状部21とフランジ13とによって第1部材14が挟持され、これによって、締結具1が第1部材14に固定される。また、ボルト2の頭部7によって押圧されたワッシャー3とフランジ13とが第2部材17を挟持する。これらによって、第1部材14に第2部材17が連結されて締結される。このように、本発明においては、第1部材と第2部材との連結及び締結とボルト締めとを1つのステップで行うことができる。
【0013】
図4は、第1部材14に締結した第2部材17を交換する場合等において、第1部材14から第2部材17を取り外す操作を示している。第2部材17の取り外しには、ボルト2を緩み方向に回転させて、ボルト2及びワッシャー3を取り外すだけでよい。新しい第2部材または補修後の第2部材を第1部材に再取付けするには、第2部材17の取付穴18を、第1部材14に固定されたナット5の雌ねじ部10の穴に合わせて位置決めし、その位置決め後、ワッシャー3とともにボルト2をナット5にねじ込めばよい。すなわち、取り外し操作も再取付けも極めて簡単にできる。
【0014】
図5は、ワッシャーの変形例を示している。このワッシャー22では、ボルト5が貫通する穴23が、4つの半径方向に延びるスリット25を有する花弁形状に形成されている。各スリット25は、半径方向に延びて周方向に鋭いエッジを形成するように形成される。これらスリット25は、ワッシャー22がナットフランジ13に押圧されて摩擦係合したとき、ワッシャー22とナットフランジ13とが相対的に周方向には移動しない(すなわち、ワッシャー22とナットフランジ13とが相対的に回転しない)ことを強化する。これによって、ボルト2のねじ込みすなわちボルト締めのときに、ナット5が共回りしないようにするのを強化できる。図6の(A)及び(B)は、別の、ボルト締めの際のナットの共回り防止の強化を行う例を示している。この例では、ナットフランジ13のワッシャーに接する面に、半径方向外方に延びる突起25が、周方向に間隔をおいて複数形成されている。この突起26によってワッシャー3とナットフランジ13とが摩擦係合したとき相対的に周方向に移動しない(ワッシャー3とナットフランジ13とが相対的に回転しない)ことを強化し、ボルト締めのとき、ナットの共回りの阻止を強化する。なお、突起の数や形状は、共回り阻止を強化する限り任意である。また、この突起は、ナットフランジではなく、ワッシャー3のナットフランジに接する面に設けてもよく、更には、ナットフランジとワッシャーの対向する両面に設けてもよい。
【0015】
図7(A)〜(D)は、ナットの管状部に回転阻止機能を設けた、ナットの変形例を示している。このナット27は、管状部29が図7(D)に図示のように真円の断面ではなく四角断面をなすように形成されている。ナット27が取付けられる第1部材の取付穴は、この管状部29の断面形状に合わせた形状に形成される。このように、第1部材の四角の取付穴にナット管状部29を挿入すると、真円断面の場合と違って、ナット27は軸心回りに回転することができず、ボルトのねじ込みのときの共回りはない。従って、この例では、締結具の組み付けにおいて、必ずしもワッシャーをナットフランジに摩擦係合させた状態にする必要はない。勿論、締結具は、ワッシャーをナットフランジに摩擦係合させた状態に組み付けてあってもよい。なお、管状部29の断面形状は、図示の四角断面に限らず、例えば、六角断面や楕円断面等の、回転を阻止する非真円断面であればよい。その場合、第1部材の取付穴の形状もそれに合わせて形成される。いずれにしても、ナット27の管状部29は、第1部材の取付穴に挿入したとき、管状部29が回転しない形状に形成される。勿論、管状部29の断面形状は第1部材の非真円形状の取付穴に合わせて形成してもよい。また、管状部29は、ナットへボルト2をねじ込むと座屈変形ができるように、雌ねじ部10より弱く形成される。なお、ナット27のその他の部分は、図1のナット5と同じであるので、説明を省略する。また、図8の(A)に示すように、ナット27を用いた締結具30は、ボルト雄ねじ部6がナット雌ねじ部10にねじ込まれて、ボルト頭部7とナットフランジ13との間にワッシャー3が挟持される状態に、アセンブリーとして予め組み付けられている。
【0016】
図7のナット29を用いた締結具30によって、第1部材14に第2部材17を連結して締結する操作を、図8及び図9を参照して説明する。図8(A)に示すように、第1部材14の取付穴31に第2部材17の取付穴18に整列するように、第1部材14に対して第2部材17を位置合わせする。第1部材17には図8(B)に図示のように、ナット管状部29の断面形状に合わせた四角断面の取付穴31が形成されている。この取付穴31の形状は、ナット管状部29と協働してナット27の回転阻止を行う限り、任意の形状に形成できる。図9において、締結具30のナット管状部29及び雌ねじ部10を第1部材及び第2部材の両取付穴に挿入して、フランジ13を第1部材14に接面させるとともにワッシャー3を第2部材17に接面させて、雌ねじ部10と管状部29を第1部材14から突出させる。次に、ボルト2をナット管状部29が半径方向外方に変形するほどに雌ねじ部10にねじ込む(矢印33)。ナット27の管状部29は第1部材14の取付穴31と協働して、ボルト2と共に回転することはない。従って、ボルト2だけが回転して、ナット管状部29は半径方向外方に張出すよう変形して座屈し、その変形管状部とフランジ13とによって第1部材14を挟持し、フランジ13とワッシャー3とによって第2部材17を挟持して、第1部材に第2部材を連結して締結する。このように、ナット27を用いた場合、ワッシャーの固定が不要になる。
【0017】
図10は、ナットフランジの外形を変形させることによって、ナットに回転阻止機能を設けた例を示している。変形したフランジ34は、図示のように真円の外形ではなく四角の外形に形成されている。この形状は、上記ナット管状部の変形のときと同様に、図示の四角形状に限らず、例えば、六角形状や楕円形状等の回転阻止のための非真円形状であればよい。このようにフランジを変形した場合には、第2部材17の取付穴は、フランジの外形形状に合わせて、フランジを収容する形状に形成される。図示の例の場合、第2部材17の取付穴は、フランジ34よりやや大きい四角の穴に形成される。そして、フランジ34は、第1部材を貫通しないようにその取付穴をより大きく形成されている。従って、締結具を第1部材及び第2部材の取付穴に挿入すると、フランジ34は、第1部材に接面し且つ第2部材の非真円形状(図示のようにの例では四角)の取付穴に回転しないように収容される。フランジ34は第2部材17の取付穴と協働してナットを回転しないようにするので、ナットはボルト2と共に回転することはない。このため、ボルト2だけが回転して、ナット管状部は半径方向外方に張出すよう変形して座屈し、第1部材に第2部材を連結して締結する。このように、変形フランジ34を持つナットを用いた場合でも、ワッシャーの固定が不要になる。また、締結具の組み付けにおいて、ワッシャーをナットフランジに摩擦係合させた状態に組み付けてあってもよいが、ワッシャーをナットフランジに摩擦係合させない状態に組み付けてあってもよい。
【0018】
【発明の効果】
本発明の締結具によれば、締結具全体を第1部材と第2部材の取付穴に挿入してそのままボルト締めすることができ、締結とボルト締めとを1つのステップで行うことができる。ワッシャーとナットフランジとの摩擦係合は、ボルトの回転操作によって更に強固になるので、ボルトの回転によってナットが共回りすることが確実に阻止され、締結が確実にでき、しかも、ワッシャーをフランジに押し付ける特別の操作は不要になる。また、ナットの管状部の断面形状やナットのフランジの外形を、第1部材の取付穴や第2部材の取付穴に協働する形状に形成して、ボルトの回転の際のナットの共回りを防止できるようにした場合、締結具の組み付けにおいて、ワッシャーとナットフランジとの摩擦係合がなくともよく、更に、締結操作においてワッシャーを回転しないように固定することを不要にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る締結具の正面半断面図である。
【図2】図1の締結具を第1部材と第2部材に配置する様子を示しており、(A)は、第1部材に第2部材が位置決めされ締結具を挿入する前の状態を示す図であり、(B)は、締結具を第1部材と第2部材に配置した後を示す図である。
【図3】図1の締結具によって第1部材に第2部材を連結して締結する様子を示しており、(A)は、ワッシャーを締結工具で押えつつボルトを回転する状態を示す図であり、(B)は、締結後の状態を示す図である。
【図4】締結後、ボルトの回転によって第2部材を第1部材から取り外す様子を示す図である。
【図5】ワッシャーの変形例を示す平面図である。
【図6】フランジが変形されたナットを示す図であり、(A)は、ナットの平面図であり、(B)は、ナットの正面半断面図である。
【図7】管状部を角断面にした、ナットの変形例を示す図であり、(A)は、ナットの平面図、(B)は、ナットの正面図、(C)は、ナットの右側面から見た半断面図、(D)は、(C)のA−A線断面図である。
【図8】図7のナットを用いた締結具によって第1部材と第2部材を連結する前の様子を示す図であり、(A)は、第1部材に第2部材が位置決めされて締結具を挿入する前の状態を示す図であり、(B)は、第1部材の、取付穴の部分を示す平面図である。
【図9】図8の締結具を用いて第1部材に第2部材を連結する操作を示す図である。
【図10】ナットのフランジの変形例を示す、ナットの平面図である。
【符号の説明】
1 締結具
2 ボルト
3 ワッシャー
5 ナット(ブラインドナット)
6 雄ねじ部
7 頭部
9 穴
10 雌ねじ部
11 管状部
13 フランジ
14 第1部材
15 取付穴
17 第2部材
18 取付穴
19 ワッシャー固定部
21 管状部の変形例
22 変形ワッシャー
25 スリット
26 突起
27 変形ナット
29 管状部
30 締結具
34 ナットフランジ

Claims (4)

  1. 取付穴を有する第1部材に、該第1部材の取付穴より大径の取付穴を有する第2部材を連結して締結するのに用いる締結具において、
    ボルトとナットとワッシャーとを包含し、前記ナットが、雌ねじ部と該雌ねじ部に続く管状部と該管状部の端部に形成されたフランジとから成るブラインドナットであり、前記管状部及び雌ねじ部の外径は第1部材取付穴より小径であり、前記フランジの直径は第1部材取付穴より大径で且つ第2部材取付穴より小径であり、前記ワッシャーの直径は第2部材取付穴より大径であり、ボルト頭部とナットフランジとの間にワッシャーが挟持されてボルトねじ部がナット雌ねじ部にねじ込まれてワッシャーがナットフランジに摩擦係合する状態に組み付けられており、前記ボルトが前記ナット雌ねじ部にねじ込まれることによって、前記管状部が拡径変形されて該拡径変形部分と前記フランジとの間に前記第1部材が挟持されることで該第1部材に前記ナットが締結されるとともに前記ワッシャーと前記第1部材との間に前記第2部材が挟持されて該第2部材が前記第1部材に連結され、該連結後において前記ボルトが緩められると前記第2部材を前記第1部材から取り外すことができるが、前記ナットは前記第1部材に締結されたままにされることを特徴とする締結具。
  2. 請求項1に記載の締結具において、前記ワッシャーの穴が、半径方向に延びて周方向に鋭いエッジを形成するスリットを有するように形成された非円形穴であることを特徴とする締結具。
  3. 請求項1に記載の締結具において、ナットフランジのワッシャーに接する面またはワッシャーのナットフランジに接する面には、ナットフランジとワッシャーの接面時の相対回転の阻止を強化する突起が形成されていることを特徴とする締結具。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の締結具を用いて、取付穴を有する第1部材に、該第1部材より大径の取付穴を有する第2部材を連結して締結する締結方法において、
    第1部材の取付穴が第2部材の取付穴に整列するように、第1部材に対して第2部材を位置合わせするステップと、
    前記締結具のナット管状部及び雌ねじ部を第1部材及び第2部材の両取付穴に挿入してフランジを第2部材の取付穴に収容させるとともにワッシャーを第2部材に接面させて、雌ねじ部と管状部を第1部材から突出させるステップと、
    フランジに摩擦係合するワッシャーを回転しないように固定し、該ワッシャーの固定の間、ボルトを、ナットの管状部が半径方向外方に変形するほどに雌ねじ部にねじ込み、その変形管状部とフランジとによって第1部材を挟持させ、フランジとワッシャーとによって第2部材を挟持させて、第1部材に第2部材を連結して締結するステップとから成り、
    前記締結後において前記ボルトが緩められると前記第2部材を前記第1部材から取り外すことができるが、前記ナットは前記第1部材に締結されたままにされる
    ことを特徴とする締結方法。
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