JP2699030B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2699030B2 JP13522791A JP13522791A JP2699030B2 JP 2699030 B2 JP2699030 B2 JP 2699030B2 JP 13522791 A JP13522791 A JP 13522791A JP 13522791 A JP13522791 A JP 13522791A JP 2699030 B2 JP2699030 B2 JP 2699030B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料及びその現像処理方法に関し特に迅速処理適性に優れ
−即ち短時間現像処理で高感度でより短時間で乾燥する
−かつ、フィルムの処理時に発生するローラーマークを
減少させる技術に関するものであり、特にX−レイ用の
超迅速処理フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、写真感光材料の現像工程は高温迅
速処理が急速に普及し、各種感材の自動現像機処理にお
いても、その処理時間は大巾に短縮されてきた。高温迅
速処理が達成されるためには、短時間で十分な感度を実
現するための現像液および現進性に優れ短時間処理でも
残色を残さない感材、そして水洗後短時間で乾燥する感
材が要求される。多くの自動現像機は乾燥ゾーンが内部
に組みこまれており、感材の乾燥性が悪いと、自動現像
機にはより高い乾燥能力が要求されることになり、自動
現像機を大型化せざるをえなくなる。また多くの熱量を
発生する結果として、自動現像機を設置した部屋の温度
が上昇するなどの弊害もおこる。
【0003】このようなことがないよう感材には、でき
るだけ乾燥速度が早くなるような努力がなされる。一般
的に用いられる方法は、感材の塗布工程で、あらかじめ
十分な量の硬膜剤を添加しておき、現像−定着−水洗工
程での乳剤層や表面保護層の膨潤量を小さくすることで
乾燥開始前の感材中の含水量を減少させる方法である。
この方法は硬膜剤を多量に使用すれば、それだけ乾燥速
度を早めることができるが、硬膜を強化することによ
り、現像が遅れ低感化したり、高アスペクト比平板状粒
子といえどもカバーリングパワーを低下させるし未現像
ハロゲン化銀粒子の定着スピードの遅延、残色の悪化、
処理後感材中の残留ハイポの増加等、さまざまな弊害を
まねくという欠点があった。一方、乾燥開始前の感材中
の含水量を減少させることは、感材に塗布されている親
水性物質−即ちゼラチン、合成高分子、親水性低分子物
質等−を減少させることでもできる。親水性低分子物質
は、一般には塗布工程でのハロゲン化銀粒子の乾燥カブ
リ防止目的で添加されており、これを除去すると感材に
カブリを生じてしまう。一方ハロゲン化銀粒子のバイン
ダーとして用いられているゼラチンや合成高分子物質
は、これを除くと、ハロゲン化銀粒子に対するバインダ
ー量が減少することになり、Ag/Binder比を大
きくすることになる。バインダー量を減少させると写真
性能上、粒状性の悪化を招いたり、処理時のローラーマ
ークが発生しやすくなる欠点がある。バインダー量を減
らして乾燥性を向上させようとしても、これらの弊害の
ためバインダー量を減らすことは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の従来技術の問題点を解決し、処理時のローラーマーク
の発生が少なく、十分に速い乾燥速度を有しながら短時
間処理で高感度である写真感光材料及びそれを用いた現
像処理方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の前記課題は支持
体の少なくとも一方の側に沃化銀含有率が1モル%以下
であるハロゲン化銀乳剤からなる感光性ハロゲン化銀乳
剤層を2層以上有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、支持体に最も近い乳剤層のハロゲン化銀乳剤の沃化
銀含有率が、支持体から見て該乳剤層より遠いどの乳剤
層のハロゲン化銀乳剤の沃化銀含有率よりも小さいこと
を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料により解決され
た。
【0006】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明の感材においては沃塩化銀や沃臭化銀乳剤が用いら
れる。高感度の要請から沃臭化銀が好ましい。また本発
明の感材において支持体に最も近い乳剤層に、沃化銀含
有率がゼロ(0)である、すなわち純塩化銀あるいは純
臭化銀乳剤を用いることも本発明に含まれる。
【0007】ハロゲン化銀乳剤粒子のハロゲン組成の測
定方法としては、例えば特開昭56−110926号に
記載されているような粉末X線回析法を用いればよい。
【0008】本発明の感材の層構成としては乳剤層が感
材の片側に2層以上必要であり、それぞれの層のハロゲ
ン化銀と親水性バインダー(結合剤)の重量比(銀/バ
インダー比)は厳密に等しくても良く、異なる銀/バイ
ンダー比でもよい。特に支持体に最も近い乳剤層の銀/
バインダー比を大きく設計するのは好ましい方法であ
る。乳剤層の銀/バインダー比は0.6以上2.5以下
であることが好ましい。特に支持体に最も近い乳剤層は
1.0以上2.5以下であることが好ましい。また各乳
剤層の塗布銀量比は同じであっても、異なっていても良
い。全塗布銀量が両面で2.5g/m2〜5g/m2である
ことが望ましい。
【0009】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤はコ
ア・シェル型単分散性乳剤であってもよく、これらコア
・シェル乳剤は特開昭54−48521号等によって公
知である。本発明の実施に際して乳剤として多分散乳剤
を用いる場合、該多分散乳剤の製法は公知の方法を用い
ることができる。例えばT.H.James 著 "The Theory of
the Photographic Process" 第4版, Macmillan社刊
(1977)38〜104頁等の文献に記載されている
中性法、酸性法、アンモニア法、順混合、逆混合、ダブ
ルジェット法、コントロールド・ダブルジェット法、コ
ンヴァージョン法、コア/シェル法などの方法を適用し
て製造することができる。
【0010】本発明に用いられる沃塩化銀あるいは沃臭
化銀乳剤のヨードの供給の方法としては、粒子形成のた
めに添加されるハロゲン水溶液にあらかじめ、ヨードイ
オンを含有させてもよいし、粒子形成が終了した後に、
KI水溶液あるいは沃化銀微粒子乳剤の形態で粒子表面
にヨードが供給されてもよい。特に乳剤粒子表面にヨー
ドを供給するに際してはハロゲン化銀溶剤を併用するこ
とが好ましく、とりわけKSCNの使用が望ましい。
【0011】また粒子が粒子厚みの3倍以上の平板状粒
子は、本発明に対し好ましく用いられる(詳しくは、RE
SEARCH DISCLOSURE 225巻Item22534P.20〜
P.58、1月号、1983年、及び特開昭58−12
7921号、同58−113926号公報に記載されて
いる)。平板状ハロゲン化銀粒子の製法としては当業界
で知られた方法を適宜、組合せることにより成し得る。
【0012】平板状ハロゲン化銀乳剤は、クナック(Cug
nac)およびシャトー(Chateau)「物理的熟成時の臭化銀
結晶の形態学の進展(イボルーション・オブ・ザ・モル
フォルジー・オブ・シルバー・プロマイド・クリスタル
ズ・デュアリング・フィジカル・ライプニング)」サイ
エンス・エ・インダストリエ・フォトグラフィー、33
巻、No. (1962)pp.121−125、ダフィン(D
uffin) 著「フォトグラフィク・エマルジョン・ケミス
トリー(Photographic emulsion Chemistry)」フォーカ
ル・プレス(Focal Press)、ニューヨーク、1966
年、p−66〜p.72、A.P.H.トリベリ(Triv
elli)、W.F.スミス (Smith)フォトグラフィク ジ
ャーナル(Potographic Journal) 、80巻、285頁
(1940年)等に記載されているが特開昭58−12
7,921、特開昭58−113,927、特開昭58
−113,928、米国特許第4439520号に記載
された方法を参照すれば容易に調製できる。本発明の平
板状乳剤の投影面積直径は0.3〜2.0μm、特に
0.5〜1.2μmであることが好ましい。また平行平
面間距離(粒子の厚み)としては0.05μm〜0.3
μm、特に0.1〜0.25μmのものが好ましく、ア
スペクト比としては、3以上、20未満、特に4以上8
未満のものが好ましい。本発明の平板状ハロゲン化銀乳
剤中には、アスペクト比が2以上のハロゲン化銀粒子が
全粒子の50%(投影面積)以上、特に70%以上存在
し、その平板粒子の平均アスペクト比が3以上、特に4
〜8であることが好ましい。平板状ハロゲン化銀粒子の
中でも単分散六角平板粒子はとりわけ有用な粒子であ
る。本発明でいう単分散六角平板粒子の構造および製造
法の詳細は特開昭63−151618の記載に従う。
【0013】本発明の効果を有効に利用するためには、
特開平2−68539の如く乳剤調製工程中の化学増感
の際に、ハロゲン化銀1モルあたり0.5ミリモル以上
のハロゲン化銀吸着性物質を存在させることが好まし
い。このハロゲン化銀吸着性物質は、粒子形成中、粒子
形成直後、後熟開始前後時などいずれの時期に添加して
もよいが化学増感剤(例えば、金や硫黄増感剤)の添加
されるより前、もしくは化学増感剤と同時に添加される
ことが好ましく、少なくとも、化学増感が進行する過程
で、存在している必要がある。ハロゲン化銀吸着性物質
の添加条件として、温度は30℃〜80℃の任意の温度
でよいが、吸着性を強化する目的で、50℃〜80℃の
範囲が好ましい。pH、pAg も任意でよいが、化学増感を
おこなう時点ではpH5〜10、pAg 7〜9であることが
好ましい。
【0014】本発明でいう、ハロゲン化銀吸着性物質と
は増感色素、もしくは写真性能安定化剤の類を意味す
る。すなわちアゾール類{例えばベンゾチアゾリウム
塩、ベンゾイミダゾウム塩、イミダゾール類、ベンズイ
ミダゾール類、ニトロインダゾール類、トリアゾール
類、ベンゾトリアゾール類、テトラゾール類、トリアジ
ン類など};メルカプト化合物{例えばメルカプトチア
ゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプト
イミダゾール類、メルカプトベイズイミダゾール類、メ
ルカプトベイゾオキサゾール類、メルカプトチアジアゾ
ール類、メルカプトオキサジアゾール類、メルカプトテ
トラゾール類、メルカプトトリアゾール類、メルカプト
ピリミジン類、メルカプトトリアジン類など};例えば
オキサドリンチオンのようなチオケト化合物;アザイン
デン類{例えばトリアザインデン類、テトラアザインデ
ン類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3a,7)テ
トラアザインデン類)、ペンタアザインデン類など);
のようなカブリ防止剤または安定剤として知られた、多
くの化合物をハロゲン化銀吸着物質としてあげることが
できる。さらに、プリン類または核酸類、あるいは特公
昭61−36213号、特開昭59−90844号、等
に記載の高分子化合物、なども利用しうる吸着性物質で
ある。なかでも特にアザインデン類とプリン類、核酸類
は本発明に好ましく、用いることができる。これらの化
合物の添加量はハロゲン化銀1モルあたり10〜300
mg、好ましくは、20〜200mgである。
【0015】本発明のハロゲン化銀吸着性物質として、
増感色素は、好ましい効果を実現しうる。増感色素とし
て、シアニン色素、メロシアニン色素、コンプレックス
シアニン色素、コンプレックスメロシアニン色素、ホロ
ホーラーシアニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色
素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素等を用い
ることができる。本発明に使用される有用な増感色素は
例えば米国特許3,522,052号、同3,619,
197号、同3,713,828号、同3,615,6
43号、同3,615,632号、同3,617,29
3号、同3,628,964号、同3,703,377
号、同3,666,480号、同3,667,960
号、同3,679,428号、同3,672,897
号、同3,769,026号、同3,556,800
号、同3,615,613号、同3,615,638
号、同3,615,635号、同3,705,809
号、同3,632,349号、同3,677,765
号、同3,770,449号、同3,770,440
号、同3,769,025号、同3,745,014
号、同3,713,828号、同3,567,458
号、同3,625,698号、同2,526,632
号、同2,503,776号、特開昭48−76525
号、ベルギー特許第691,807号などに記載されて
いる。増感色素の添加量はハロゲン化銀1モルあたり3
00mg以上2000mg未満、好ましくは400mg以上1
000mg未満がよい。以下に本発明で有効な増感色素の
具体例を示す。
【0016】
【化1】
【0017】
【化2】
【0018】増感色素と前述の安定化剤を併用すること
は好ましい態様である。本発明に用いる増感色素は化学
増感後塗布までの間に添加しても良い。本発明に用いら
れるハロゲン化銀乳剤の化学増感の方法としては前述の
ハロゲン化銀吸着性物質の存在下で硫黄増感法、セレン
増感法、還元増感法、金増感法などの知られている方法
は用いることができ、単独または組合せて用いられる。
貴金属増感法のうち金増感法はその代表的なもので金化
合物、主として金錯塩を用いる。金以外の貴金属、たと
えば白金、パラジウム、イリジウム等の錯塩を含有して
も差支えない。その具体例は米国特許2,448,06
0号、英国特許618,061号などに記載されてい
る。硫黄増感剤としては、ゼラチン中に含まれる硫黄化
合物のほか、種々の硫黄化合物、たとえばチオ硫酸塩、
チオ尿素類、チアゾール類、ローダニン類等を用いるこ
とができる。具体例は米国特許1,574,944号、
同2,278,947号、同2,410,689号、同
2,728,668号、同3,501,313号、同
3,656,955号に記載されたものである。チオ硫
酸塩による硫黄増感と、金増感の併用は本発明の効果を
有効に発揮しうる。還元増感剤としては第一すず塩、ア
ミン類、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合物な
どを用いることができる。
【0019】本発明に用いられる写真乳剤には、感光材
料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防
止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、本発明
の化学増感工程でのハロゲン化銀吸着性物質とは別に種
々の化合物を含有させることができる。すなわちアゾー
ル類{例えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾー
ル類、ニトロベンズイミダゾール類、クロロベンズイミ
ダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、ニトロイン
ダゾール類、ベンゾトリアゾール類、アミノトリアゾー
ル類など);メルカプト化合物類{例えばメルカプトチ
アゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプ
トベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール
類、メルカプトテトラゾール類、メルカプトピリミジン
類、メルカプトトリアジン類など};例えばオキサドリ
ンチオンのようなチオケト化合物;アザインデン類{例
えばトリアザインデン類、テトラアザインデン類(特に
4−ヒドーキシ置換(1,3,3a,7)テトラアザイ
ンデン類)、ペンタアザインデン類など};ベンゼンチ
オスルホン酸、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルホ
ン酸アミド等のようなカブリ防止剤または安定剤として
知られた、多くの化合物を加えることができる。特に特
開昭60−76743号、同60−87322号公報に
記載のニトロン及びその誘導体、特開昭60−8083
9号公報に記載のメルカプト化合物、特開昭57−16
4735号公報に記載のヘテロ環化合物、及びヘテロ環
化合物と銀の錯塩(例えば1−フェニル−5−メルカプ
トテトラゾール銀)などを好ましく用いることができ
る。化学増感工程でハロゲン化銀吸着性物質として増感
色素を用いた場合でも必要に応じて、他の波長域の分光
増感色素を添加してもよい。
【0020】本発明を用いて作られる感光材料の写真乳
剤層または他の親水性コロイド層には塗布助剤、帯電防
止、スベリ性改良、乳化分散、接着防止及び写真特性改
良(例えば、現像促進、硬膜剤、増感)等種々の目的
で、種々の界面活性剤を含んでもよい。例えばサポニン
(ステロイド形)、アルキレンオキサイド誘導体(例え
ばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール/
ポリプロピレングリコール縮合物、ポリエチレングリコ
ールアルキルエーテル類又はポリエチレングリコールア
ルキルアリールエーテル類、シリコーンのポリエチレン
オキサイド付加物類)、糖のアルキルエステル類などの
非イオン性界面活性剤;アルキルスルフォン酸塩、アル
キルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスル
フォン酸塩、アルキル硫酸エステル類、N−アシル−N
−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エステル類、ス
ルホアルキルポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル類、などのアニオン界面活性剤;アルキルベタイン
類、アルキルスルホベタイン類などの両性界面活性剤;
脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニウム塩類、ピリジ
ニウム塩類、イミダゾリウム塩類などのカチオン界面活
性剤を用いることができる。この内、サポニン、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸Na塩、ジ−2−エチルヘキシル
α−スルホコハク酸Na塩、p−オクチルフェノキシエ
トキシエタンスルホン酸Na塩、ドデシル硫酸Na塩、
トリイソプロピルナフタレンスルホン酸Na塩、N−メ
チル−オレオイルタウリンNa塩、等のアニオン、ドデ
シルトリメチルアンモニウムクロライド、N−オレオイ
ル−N′,N′,N′−トリメチルアンモニオジアミノ
プロパンブロマイド、ドデシルピリジウムクロライドな
どのカチオン、N−ドデシル−N,N−ジメチルカルボ
キシベタイン、N−オレイルN,N−ジメチルスルホブ
チルベタインなどのベタイン、ポリ(平均重合度n=1
0)オキシエチレンセチルエーテル、ポリ(n=25)
オキシエチレンp−ノニルフェノールエーテル、ビス
(1−ポリ(n=15)オキシエチレン−オキシ−2,
4−ジ−t−ペンチルフェニル)エタンなどのノニオン
を特に好ましく用いることができる。帯電防止剤として
はパーフルオロオクタンスルホン酸K塩、N−プロピル
−N−パーフルオロオクタンスルホニルグリシンNa
塩、N−プロピル−N−パーフルオロオクタンスルホニ
ルアミノエチルオキシポリ(n=3)オキシエチレンブ
タンスルホン酸Na塩、N−パーフルオロオクタンスル
ホニル−N′,N′,N′−トリメチルアンモニオジア
ミノプロパンクロライド、N−パーフルオロデカノイル
アミノプロピル−N′,N′−ジメチル−N′−カルボ
キシベタインの如き含フッ素界面活性剤、特開昭60−
80848号、同61−112144号、同62−17
2343号、同62−173459号などに記載のノニ
オン系界面活性剤、アルカリ金属の硝酸塩、導電性酸化
スズ、酸化亜鉛、五酸化バナジウム又はこれらにアンチ
モン等をドープした複合酸化物を好ましく用いることが
できる。
【0021】本発明に於いてはマット剤として米国特許
第2992101号、同2701245号、同4142
894号、同4396706号に記載の如きポリメチル
メタクリレートのホモポリマー又はメチルメタクリレー
トとメタクリル酸とのコポリマー、デンプンなどの有機
化合物、シリカ、二酸化チタン、硫酸、ストロンチウム
バリウム等の無機化合物の微粒子を用いることができ
る。粒子サイズとしては1.0〜10μm、特に2〜5
μmであることが好ましい。本発明の写真感光材料の表
面層には、滑り剤として米国特許第3489576号、
同4047958号等に記載のシリコーン化合物、特公
昭56−23139号公報に記載のコロイダルシリカの
他に、パラフィンワックス、高級脂肪酸エステル、デン
粉誘導体等を用いることができる。本発明の写真感光材
料の親水性コロイド層には、トリメチロールプロパン、
ペンタンジオール、ブタンジオール、エチレングリコー
ル、グリセリン等のポリオール類を可塑剤として用いる
ことができる。
【0022】本発明の感光材料の乳剤層や中間層および
表面保護層に用いることのできる結合剤または保護コロ
イドとしては、ゼラチンをもちいるのが有利であるが、
それ以外の親水性コロイドも用いることができる。例え
ばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフト
ポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セ
ルロース硫酸エステル類等の如き誘導体、アルギン酸ソ
ーダ、デキストラン、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセター
ル、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポ
リメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミ
ダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あるいは共重
合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用いることが
できる。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸
処理ゼラチンや酵素処理ゼラチンを用いてもよく、ま
た、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用いることが
できる。これらの中でもゼラチンとともに平均分子量5
万以下のデキストランやポリアクリルアミドを併用する
ことが好ましい。特開昭63−68837、同じく63
−149641に記載の方法は本発明でも有効である。
【0023】本発明の写真乳剤及び非感光性の親水性コ
ロイドには無機または有機の硬膜剤を含有してよい。例
えばクロム塩(クロム明ばん、酢酸クロムなど)、アル
デヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサ−ル、グリタ
−ルアルデヒドなど)、N−メチロール化合物(ジメチ
ロール尿素、メチロールジメチルヒダントインなど)、
ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシジオキサンな
ど)、活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリロイ
ル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ビニルスル
ホニル)メチルエーテル、N,N′−メチレンビス−
〔β−(ビニルスルホニル)プロピオンアミド〕など、
活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−ヒドロキ
シ−s−トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコク
ロル酸、ムコフェノキシクロル酸など)イソオキサゾー
ル類、ジアルデヒドでん粉、2−クロル−6−ヒドロキ
シトリアジニル化ゼラチンなどを、単独または組合せて
用いることができる。なかでも、特開昭53−4122
1、同53−57257、同59−162546、同6
0−80846に記載の活性ビニル化合物および米国特
許3,325,287号に記載の活性ハロゲン化物が好
ましい。
【0024】本発明の硬膜剤として、高分子硬膜剤も有
効に利用しうる。本発明に用いられる高分硬膜剤として
は例えばジアルデヒド澱粉、ポリアクロレイン、米国特
許3,396,029号記載のアクロレイン共重合体の
ようなアルデヒド基を有するポリマー、米国特許第3,
623,878号記載のエポキシ基を有するポリマー、
米国特許第3,362,827号、リサーチ・ディスク
ロージャー誌17333(1978)などに記載されて
いるジクロロトリアジン基を有するポリマー、特開昭5
6−66841に記載されている活性エステル基を有す
るポリマー、特開昭56−142524、米国特許第
4,161,407号、特開昭54−65033、リサ
ーチ・ディスクロージャー誌16725(1978)な
どに記載されている活性ビニル基、あるいはその前駆体
となる基を有するポリマーなどが挙げられ、活性ビニル
基、あるいはその前駆体となる基を有するポリマーが好
ましく、中でも特開昭56−142524に記載されて
いる様な、長いスペーサーによって活性ビニル基、ある
いはその前駆体となる基がポリマー主鎖に結合されてい
るようなポリマーが特に好ましい。
【0025】本発明の写真感光材料中の親水性コロイド
層はこれらの硬膜剤により水中での膨潤率が280%以
下、特に200〜280%になるように硬膜されている
ことが好ましい。本発明における水中での膨潤率は凍結
乾燥法により測定される。即ち、写真材料を25℃60
%RH条件下で7日経時した時点で親水性コロイド層の
膨潤率を測定する。乾燥厚(a)は切片の走査型電子顕
微鏡により求める。膨潤膜層(b)は、写真材料を21
℃の蒸留水に3分間浸漬した状態を液体窒素により凍結
乾燥したのち走査型電子顕微鏡で観察することで求め
る。膨潤率は{(b)−(a)}の値を(a)で除して
100倍した値(%)である。
【0026】支持体としてはポリエチレンテレフタレー
トフィルムまたは三酢酸セルロースフィルムが好まし
い。支持体は親水性コロイド層との密着力を向上せしめ
るために、その表面をコロナ放電処理、あるいはクロー
放電処理あるいは紫外線照射処理する方法が好ましくあ
るいは、スチレンブタジエン系ラテックス、塩化ビニリ
デン系ラテックス等からなる下塗層を設けてもよくま
た、その上層にゼラチン層を設けてもよい。また、ポリ
エチレン膨潤剤とゼラチンを含む有機溶剤を用いた下塗
層を設けてもよい。これ等の下塗層は表面処理を加える
ことで更に親水性コロイド層との密着力を向上すること
もできる。
【0027】本発明の写真感光材料の乳剤層には圧力特
性を改良するためポリマーや乳化物などの可塑剤を含有
させることができる。たとえば英国特許第738,61
8号には異節環状化合物を同738,637号にはアル
キルフタレートを、同738,639号にはアルキルエ
ステルを、米国特許第2,960,404号には多価ア
ルコールを、同3,121,060号にはカルボキシア
ルキルセルロースを、特開昭49−5017号にはパラ
フィンとカルボン酸塩を、特開昭53−28086号に
はアルキルアクリレートと有機酸を用いる方法等が開示
されている。本発明のハロゲン化銀写真感光材料の乳剤
層のその他の構成については特に制限はなく、必要に応
じて種々の添加剤を用いることができる。例えば、Rese
archDisclosure 176巻22〜28頁(1978年1
2月)に記載されたバインダー、界面活性剤、その他の
染料、塗布助剤、増粘剤、などをもちいることができ
る。
【0028】さらに各種添加剤及び本発明の感光材料の
現像処理方法に関しては例えば特開平2−68539号
公報等の以下の該当個所に記載のものを用いることがで
きる。 項目 該当個所 1.ハロゲン化銀乳剤 特開平2−68539号公報第8頁右下欄 とその製法 下から6行目から同第10頁右上欄12行 目。 2.化学増感方法 同第10頁右上欄13行目から同左下欄1 6行目。 3.カブリ防止剤・安定剤 同第10頁左下欄17行目から同第11頁 左上欄7行目及び同第3頁左下欄2行目か ら同第4頁左下欄。 4.分光増感色素 同第4頁右下欄4行目から同第8頁右下欄 5.界面活性剤・帯電防止剤 同第11頁左上欄14行目から同第12頁 左上欄9行目 6.マット剤・滑り剤・可塑剤 同第12頁左上欄10行目から同右上欄1 0行目。同第14頁左下欄10行目から同 右下欄1行目 7.親水性コロイド 同第12頁右上欄11行目から同左下欄1 6行目。 8.硬膜剤 同第12頁左下欄17行目から同第13頁 右上欄6行目。 9.支持体 同第13頁右上欄7行目から20行目。 10.染料・媒染剤 同第13頁左下欄1行目から同第14頁左 下欄9行目。 11.現像処理方法 特開平2−103037号公報第16頁右 上欄7行目から同第19頁左下欄15行目 。及び特開平2−115837号公報第3 頁右下欄5行目から同第6頁右上欄10行 目。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。
【0029】
【実施例】
実施例1 乳剤aの調製 水1リットル中に臭化カリ7g、ゼラチン30g、チオ
エーテルHO(CH2)2S(CH2)2S(CH2)2OHの5%水溶液2.5
ccを添加し、60℃に保った溶液中へ、攪拌しながら硫
酸銀8.33gの水溶液と、臭化カリ6.5を含む水溶
液とをダブルジェット法により45秒間で添加した。続
いて臭化カリ2.5gを添加したのち、硝酸銀8.33
gを含む水溶液を26分かけて、添加終了時の流量が添
加開始時の2倍となるように添加した。このあと25%
のアンモニア溶液13cc、50%NH4NO310ccを添加し
て20分間物理熟成したのち1Nの硫酸160ccを添加
して中和した。引き続いて硝酸銀153.34gの水溶
液と臭化カリと沃化カリの混合水溶液を、pAg 8.2に
保ちながらコントロールダブルジェット法で40分間で
添加した。そのときの臭化カリと沃化カリの混合水溶液
の総添加量から計算された沃化カリの添加量は1.32
8gであった。この時の流量は添加終了時の流量が、添
加開始時の流量の9倍となるよう加速した。添加終了時
2Nのチオシアン酸カリウム溶液5ccを添加した。この
あと温度を35℃に下げ、沈降法により可溶性塩類を除
去したのち、40℃昇温してゼラチン30gとフェノー
ル2gを添加し、可性ソーダと臭化カリによりpH6.4
0、pAg 8.10に調整した。
【0030】温度を56℃に昇温したのち、下記構造の
増感色素(S−1)を600mgと安定化剤(F−1)1
00mgを添加した。10分後にチオ硫酸ナトリウム5水
和物2.4mg、チオシアン酸カリ100mg、塩化金酸
2.1mgを各々の乳剤に添加し、80分後に急冷して固
化させて乳剤とした。得られた乳剤は全粒子の投影面積
の総和の95%がアスペクト比3以上の粒子からなり、
アスペクト比2以上すべての粒子についての平均の投影
面積直径は1.4μm、標準偏差13%、厚みの平均は
0.2μmでアスペクト比が7.0であった。
【0031】
【化3】
【0032】乳剤bの調製 コントロールダブルジェット法で添加される臭化カリと
沃化カリの混合溶液の混合比が異なる以外は乳剤aの調
製と全く同じ方法で乳剤bが調製された。そのときの混
合溶液の総添加量から計算された沃化カリの添加量は
0.664gであった。得られた乳剤は全粒子の投影面
積の総和の98%がアスペクト比3以上の粒子からなり
アスペクト比2以上すべての粒子についての平均の投影
面積直径は1.36μm、標準偏差15%、厚みの平均
は0.202μmでアスペクト比は6.7であった。
【0033】乳剤cの調製 コントロールダブルジェット法で添加される臭化カリと
沃化カリの混合溶液を臭化カリ水溶液にした以外は乳剤
aと全く同じ方法で乳剤cが調製された。得られた乳剤
は全粒子の投影面積の総和の95%がアスペクト比3以
上の粒子からなり、アスペクト比2以上すべての粒子に
ついての平均の投影面積直径は1.4μm、標準偏差1
4%、厚みの平均は0.189μmでアスペクト比が
7.4であった。
【0034】乳剤dの調製 水1リットル中に臭化カリ5g、沃化カリ0.05g、
ゼラチン30g、チオエーテルHO(CH2)2S(CH2)2S(CH2)2
OHの5%水溶液3.0ccを添加し73℃に保った溶液中
へ、攪拌しながら硫酸銀8.33gの水溶液と、臭化カ
リ5.94g、沃化カリ1.00gを含む水溶液とをダ
ブルジェット法により45秒間で添加した。続いて臭化
カリ2.5gを添加したのち、硝酸銀8.33gを含む
水溶液を26分かけて、添加終了時の流量が添加開始時
の2倍となるように添加した。このあと25%のアンモ
ニア溶液20cc、50%NH4NO310ccを添加して20分
間物理熟成したのち1Nの硫酸240ccを添加して中和
した。引き続いて硝酸銀153.34gの水溶液と臭化
カリと沃化カリの混合水溶液を、pAg 8.2に保ちなが
らコントロールダブルジェット法で40分間で添加し
た。そのときの臭化カリと沃化カリの混合水溶液の総添
加量から計算された沃化カリの添加量は0.278gで
あった。この時の流量は添加終了時の流量が、添加開始
時の流量の9倍となるよう加速した。添加終了時の2N
のチオシアン酸カリウム溶液15ccを添加した。このあ
と温度を35℃に下げ、沈降法により可溶性塩類を除去
したのち、40℃昇温してゼラチン30gとフェノール
2gを添加し、可性ソーダと臭化カリによりpH6.4
0、pAg 8.10に調整した。温度を56℃に昇温した
のち、前記増感色素S−1を600mgと安定化剤F−1
150mgを添加した。
【0035】10分後にチオ硫酸ナトリウム5水和物
2.4mg、チオシアン酸カリ140mg、塩化金酸2.1
mgを各々の乳剤に添加し、80分後に急冷して固化させ
て乳剤とした。得られた乳剤は全粒子の投影面積の総和
の98%がアスペクト比3以上の粒子からなり、アスペ
クト比2以上すべての粒子についての平均の投影面積直
径は1.52μm、標準偏差15%、厚みの平均は0.
194μmでアスペクト比は7.8であった。
【0036】乳剤eの調製 コントロールダブルジェット法で添加される臭化カリと
沃化カリの混合溶液の混合比が異なる以外は乳剤dの調
製と全く同じ方法で乳剤eが調製された。そのときの混
合溶液の総添加量から計算された沃化カリの添加量は
0.61gであった。得られた乳剤は全粒子の投影面積
の総和の98%がアスペクト比3以上の粒子からなり、
アスペクト比2以上すべての粒子についての平均の投影
面積直径は1.51μm、標準偏差17%、厚みの平均
は0.201μmでアスペクト比は7.5であった。
【0037】乳剤fの調製 水1リットル中に臭化カリウム5g、沃化カリウム0.
05g、ゼラチン30g、チオエーテルHO(CH2)2S(CH2)
2S(CH2)2OHの5%水溶液3.0ccを添加し73℃に保っ
た溶液中へ、攪拌しながら硝酸銀8.33gの水溶液
と、臭化カリ5.94g、沃化カリ1.00gを含む水
溶液とをダブルジェット法により45秒間で添加した。
続いて臭化カリ2.5gを添加したのち、硝酸銀8.3
3gを含む水溶液を26分かけて、添加終了時の流量が
添加開始時の2倍となるように添加した。このあと25
%のアンモニア溶液20cc、50%NH4NO310ccを添加
して20分間物理熟成したのち1Nの硫酸240ccを添
加して中和した。引き続いて硝酸銀153.34gの水
溶液と臭化カリの水溶液を、電位をpAg 8.2に保ちな
がらコントロールダブルジェット法で40分間で添加し
た。この時の流量は添加終了時の流量が、添加開始時の
流量の9倍となるよう加速した。添加終了時2Nのチオ
シアン酸カリウム溶液15ccを添加しさらに1%の沃化
カリ水溶液28ccを30秒かけて添加した。このあと温
度を35℃に下げ、沈降法により可溶性塩類を除去した
のち、40℃昇温してゼラチン30gとフェノール2g
を添加し、可性ソーダと臭化カリによりpH6.40、pA
g 8.10に調整した。温度を56℃に昇温したのち、
前記増感色素S−1を600mgと安定化剤F−1 15
0mgを添加した。10分後にチオ硫酸ナトリウム5水和
物2.4mg、チオシアン酸カリ140mg、塩化金酸2.
1mgを各々の乳剤に添加し、80分後に急冷して固化さ
せて乳剤とした。得られた乳剤は全粒子の投影面積の総
和の98%がアスペクト比3以上の粒子からなり、アス
ペクト比2以上すべての粒子についての平均の投影面積
直径は1.5μ、標準偏差18%、厚みの平均は0.1
92μmでアスペクト比が7.8であった。
【0038】§乳剤塗布液の調製 ○乳剤層 第1層−(イ) 乳剤aにハロゲン化銀1モルあたり下記の薬品を添加し
て塗布液とした。 ・ゼラチン Ag/ゼラチン 0.9になるよ う添加量を調整 ・ポリマーラテックス (ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸)=97/3) 25.0g ・1.2−ビス(スルホニルアセトアミド)エタン 8ミリモル/表 面保護層と乳剤 層のゼラチン 100gあたり
【0039】
【化4】
【0040】 ・2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ −1,3,5−トリアジン 80mg ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量 4.1万) 4.0g ・ポリスチレンスルホン酸カリウム(平均分子量 60万) 1.0g
【0041】○乳剤層 第1層−(ロ) 乳剤bを用いる他は第1層−(イ)と全く同じ内容の塗
布液を調製した。 ○乳剤層 第1層−(ハ) 乳剤cを用いる他は第1層−(イ)と全く同じ内容の塗
布液を調製した。 ○乳剤層 第1層−(ニ) Ag/ゼラチン比が1.3である他は第1層−(ロ)と
全く同じ内容の塗布液を調製した。
【0042】○乳剤層 第2層−(イ) 乳剤dを用いる他は第1層−(イ)と全く同じ内容の塗
布液を調製した。 ○乳剤層 第2層−(ロ) 乳剤eを用いる他は第1層−(ロ)と全く同じ内容の塗
布液を調製した。 ○乳剤層 第2層−(ハ) 乳剤fを用いる他は第1層−(ハ)と全く同じ内容の塗
布液を調製した。 ○乳剤層 第2層−(ニ) Ag/ゼラチン比が1.3である他は第2層−(イ)と
全く同じ内容の塗布液を調製した。
【0043】§媒染層つきベースの調製 ブルー着色した厚さ175μmのポリエチレンテレフタ
レートベースの両面に下記の塗布量の媒染層を設けたベ
ースを準備した。 ・ゼラチン 84mg/m2
【0044】
【化5】
【0045】前記乳剤塗布液を表面保護層塗布液と同時
に媒染層つきPETベースの両面に片面あたりの塗布銀
量が1.8g/m2となるように塗布した。 感光材料1〜6の作製 表1にその構成を示す。
【0046】
【表1】
【0047】 §表面保護層の内容 ・ゼラチン 1.15g/m2 ・ポリアクリルアミド(平均分子量 4.5万) 0.25g/m2 ・ポリアクリル酸ソーダ(平均分子量 40万) 0.02g/m2 ・p−t−オクチルフェノキシジグリセリルブチル スルホン化合物のナトリウム塩 0.02g/m2 ・ポリ(重合度10)オキシエチレン−ポリ(重合度3) オキシグリセリル−p−オクチルフェノキシエーテル 0.01g/m2 ・C8F17SO3K 0.003g/m2
【0048】
【化6】
【0049】 ・ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.5μm) 0.025g/m2 ・ポリ(メチルメタクリレート/メタクリレート) (モル比7:3、平均粒径2.5μm) 0.020g/m2
【0050】§ローラーマークおよび乾燥性の評価 (i)90秒処理での結果 試料を感光計にて露光し、90秒間、富士X−レイ自動
現像機RNにて処理する。この中で試料は下記組成の現
像液で38℃、20秒間現像される。
【0051】 現像液処方 水酸化カリウム 29g 氷酢酸 11g 亜硫酸カリウム 44g 重炭酸ナトリウム 7.5g ホウ酸 1g ジエチレングリコール 29g エチレンジアミン四酢酸 1.7g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.06g 5−ニトロインダゾール 0.25g ヒドロキノン 30g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.5g メタ重亜硫酸ナトリウム 12.6g グルタルアルデヒド 1g 臭化カリウム 6g 水を加えて1.0リットルに仕上げる (pH=10.25)
【0052】処理後、各試料上に形成されたローラーマ
ークについて肉眼で評価した。各試料に対しA〜Eの値
を与え、Aはローラーマークがないこと、Eはローラー
マークが多発していることを表わす。
【0053】 (ii) 38秒処理での結果 現像液の組成 水酸化カリウム 17g 亜硫酸ナトリウム 29g 亜硫酸カリウム 39g トリエチレンテトラミン六酢酸 2g ホウ酸 3g ハイドロキノン 28g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.7g 5−ニトロインダゾール 0.2g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.02g グルタールアルデヒド 5g 臭化カリウム 2g 水で1リットルとする(pH10.25に調整する)
【0054】 定着液の組成 チオ硫酸アンモニウム(70% wt /vol) 250ml 亜硫酸ナトリウム 15g 硼酸 8g エチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム・二水塩 0.025g 水酸化ナトリウム 6g 硫酸アルミニウム 15g 水で1リットルとする(酢酸でpH4.65に調整する。) この現像液と定着液を自現機の現像タンク、定着タンク
におのおの入れ、下記の条件で現像処理した。
【0055】自現機 富士写真フイルム株式会社製FP
M−9000を改造してDry to Dryで38秒処理。 現像タンク 22リットル 35℃×11.1秒 定着タンク 15.5リットル 35℃×8.6秒 水洗タンク 14リットル 20℃×5.1秒 乾燥 55℃
【0056】90秒処理の結果を表2に、38秒処理の
結果を表3に示す。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】表2の結果において感光材料1の第1層の
乳剤のAgI含有率は第2層の乳剤と同じ0.8モル/
Agモルであり、ローラーマークの程度も実用に耐えな
いものである。それに対し、本発明の感光材料2は第一
層乳剤のAgI含有率を減じることによりローラーマー
クの程度が格段に向上する。また第一層乳剤を純臭化銀
にした感光材料3、4でも本発明の効果が確認できる。
本発明の感光材料5の第2層の乳剤は粒子形成最後にK
I溶液を添加されたために、感光材料2の第2層の乳剤
のAgI含有率と等しいにもかかわらず、感光材料2よ
り1ランクローラーマークの程度が下がる。これは粒子
表面のAgI含有率が一部ローラーマークの程度を支配
するからであると推定できるが詳細は明らかでない。
【0060】38秒処理の結果から銀/バインダー比を
向上させた本発明の感光材料6は超迅速処理に適してお
り、なおかつ90秒、38秒の両方の処理に対してロー
ラーマークの程度は許容されるレベルのものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の側に沃化銀含
    有率が1モル%以下であるハロゲン化銀乳剤からなる感
    光性ハロゲン化銀乳剤層を2層以上有するハロゲン化銀
    写真感光材料において、支持体に最も近い乳剤層のハロ
    ゲン化銀乳剤の沃化銀含有率が、支持体から見て該乳剤
    層より遠いどの乳剤層のハロゲン化銀乳剤の沃化銀含有
    率よりも小さいことを特徴とするハロゲン化銀写真感光
    材料。
  2. 【請求項2】 支持体に最も近い乳剤層の銀/バインダ
    ー重量比が他の乳剤層のそれより大であることを特徴と
    する請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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