JP2676117B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2676117B2 JP2319743A JP31974390A JP2676117B2 JP 2676117 B2 JP2676117 B2 JP 2676117B2 JP 2319743 A JP2319743 A JP 2319743A JP 31974390 A JP31974390 A JP 31974390A JP 2676117 B2 JP2676117 B2 JP 2676117B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関し、特に黒白
用ハロゲン化銀写真感光材料を自動現像機(以下、自現
機と呼ぶ)で処理する際に感光材料の位置を検出しやす
いようにする技術に関するものである。
(従来の技術) 近年感光材料は迅速処理のニーズが高く、特にXレイ
を用いる感材においては45秒で処理工程を終了させるシ
ステムが普及し始めている。また処理液の補充を低減さ
せるといったニーズも高くなっている。このため塗布銀
量を減少させる傾向は大きな流れとなっている。この時
自現機を含めた搬送系に設置させている赤外センサーの
遮光性が減少するため感光材料の位置検出が不能となり
搬送不良の原因となってしまう。
特開昭62−299959号にはある種の赤外線吸収色素を使
用することにより検出不良を改良することが開示されて
いる。これは同公報の実施例では、ハロゲン化銀粒子に
色素を吸着させて使用しているが、それでは処理工程
(特にFix)に負担をかけるし、塗布ハンドリング上複
雑であると共に、色素自身可視域の吸収があり銀画像を
観察する黒白感材では残色として問題となってくる。ま
た特開昭63−131135号に記載のようにハロゲン化銀粒子
のような光散乱粒子を利用して検出不良を改良する方法
が開示されているが、屈折率を利用しているだけなので
センサーに対する遮蔽効果が小さいし、ハロゲン化銀粒
子の場合には、Fix(定着液)に負担をかけるので、補
充液を減らし、且つ迅速処理をする場合には非常に厳し
くなってくる。
(発明の目的) 本発明の目的は、塗布銀量の少ないハロゲン化銀感光
材料を用いて、補充液の少ない処理系でなおかつ迅速処
理ができるようにし、写真性に影響を与えずにフィルム
検出をしている装置の検出不能をなくすように作られた
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の目的は、支持体の少なくとも片側に一層の感
光性ハロゲン化銀乳剤層を有し、両側の塗布銀量の合計
が4.0g/m2未満であり、かつ下記一般式(I)及び(I
I)で表される染料から選ばれる少なくとも一種を含有
することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によっ
て達成された。
一般式(I) 式中、R1、R2、R3、およびR4は互いに同じでも異なっ
ていても良く、水素原子、あるいはアルキル基を示し、
R1とR2、R3とR4で5〜6員環を形成してもよく、また
R1、R2、R3、R4のいずれか、N原子及び隣接するベンゼ
ン環とで5〜6員環を形成してもよい。R5およびR6は互
いに同じでも異なっていてもよく、水素原子または1価
の基を表わし、そして、染料分子は少なくとも2個のス
ルホン酸基を置換基として有する。
一般式(II) 式中、R7およびR8は互いに同じでも異なっていても良
くアルキル基を示し、R9およびR10は互いに同じでも異
なっていても良く、水素原子または1価の基を表わし、
Lはメチン基を表わし、そして、染料分子は少なくとも
2個のスルホン酸基を置換基として有する。
本発明の特徴の一つは、塗布銀量のトータルが、4.0g
/m2以下、特に好ましくは、1.0g/m2〜3.5g/m2であるこ
とにある。ここにトータルとは、ハロゲン化銀乳剤層が
複数層ある場合、及び支持体の両側にそれぞれ1層以上
のハロゲン化銀乳剤層がある場合にはこれらの全ハロゲ
ン化銀乳剤層における塗布銀量の総和を表わす。
一般式(I)および(II)について詳述する。
R1、R2、R3、R4、R7およびR8で表されるアルキル基は
好ましくは炭素数1〜5の低級アルキル基(例えばメチ
ル基、エチル基、n−ブチル基、イソプロピル基、n−
ペンチル基など)を表わし、置換基(例えばスルホン酸
基、カルボン酸基、水酸基、ホスホン酸基など)を有し
ていてもよい。さらに好ましくは、スルホン酸基を有す
る炭素数1〜5の低級アルキル基(例えば2−スルホエ
チル基、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基な
ど)を表わす。
本発明においてスルホン酸基とはスルホ基またはその
塩を意味する。塩の例としては,Na,Kなどのアルカリ金
属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン、トリブチル
アミン、ピリジンなどの有機アンモニウム塩を挙げるこ
とが出来る。
染料分子内に2個のスルホン酸基を有する。
R1とR2、R3とR4で5〜6員環を形成してもよい。(例
えばモルホリン環、ピペリジン環など)また、R1、R2
R3、R4のいずれか、N原子及び隣接するベンゼン環とで
5〜6員環を形成してもよい(例えばインドリン環な
ど)。
R5、R6、R9およびR10で表される一価の基としては、
低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、低
級アルコキシ基(メトキシ基など)、ハロゲン原子(F,
CL,Br)、カルボン酸基、スルホン酸基、アルコキシカ
ルボニル基(エトキシカルボニル基など)、NR11・R12
で表される基(R11、R12は、水素原子または前述した
R1、R2で表した基)等を挙げることができる。
式Lで表されるメチン基は置換されてもよく、その置
換基の例としては、炭素数1〜5の置換もしくは無置換
の低級アルキル基(例えばメチル基、エチル基、3−ヒ
ドロキシプロピル基、ベンジル基、2−スルホエチル基
など)、ハロゲン原子(例えばF,Cl,Brなど)、置換も
しくは無置換のアリール基(例えばフェニル基、4−ク
ロロフェニル基など)、低級アルコキシ基(例えば、メ
トキシ基、エトキシ基など)、などが好ましい。またL
で表されるメチン基の置換基同士が結合して3つのメチ
ン基を含む5、6員環(例えば、シクロペンテン環、シ
クロヘキセン環、4,4−ジメチルシクロヘキセン環な
ど)を形成してもよい。
本発明に用いられる前記一般式(I)および(II)で
表される染料化合物の具体例を以下に示すが、本発明の
範囲はこれらに限定されるものではない。
化合物例 一般式(I)で表される染料は、J.Am.Chem.Soc.80.3
772(1958)および特開平2−216140号を参考に、また
(II)で表される染料は、米国特許4,830,951号および
特開昭62−230857号を参考にして合成することができ
る。
本発明に用いられる新水性コロイドとしては、ゼラチ
ンが代表的なものであるが、その他写真用に使用しうる
ものとして従来知られているものはいずれも使用でき
る。
本発明で有用な有機色素は、赤外光を露光又は吸収す
るために有用な量で使用できるが、それらが現像処理の
間に可溶化され流出されるような量及び位置でそれらを
使用することが特に有利である。少量の光だけを吸収す
ることが望ましい場合には、少量の染料だけが必要であ
る。より大量の光を吸収することが望ましい場合には、
着色レベルが特別の写真要素にとって受け入れられるレ
ベルで残留している限りより大量の染料が使用できる。
染料は、好ましくは、1〜1000mg/ft2の量で写真要素中
に存在する。
本発明の感光材料の写真処理には、例えばリサーチ・
ディスクロージャー176号第28〜30頁(RD−17643)に記
載されているような、黒白写真処理の公知の方法及び公
知の処理液のいずれをも適用することができる。処理温
度は普通18℃から50℃の間に選ばれるが、18℃より低い
温度または50℃を越える温度としてもよいが本発明には
20℃〜40℃までの自動現像機による処理が好ましい。こ
の場合の処理時間(感材の投入から乾燥して出て来るま
での時間)は10秒から5分までが好ましい。15秒から3
分30秒までが特に好ましい。
黒白写真処理する場合に用いる現像液は、知られてい
る現像主薬を含むことができる。現像主薬としては、ジ
ヒドロキシベンゼン類(たとえばハイドロキノン)、3
−ピラゾリドン類(たとえば1−フェニル−3−ピラゾ
リドン)、アミノフェノール類(たとえばN−メチル−
p−アミノフェノールなど)を単独もしくは組合せて用
いることができる。現像液には一般にこの他公知の保恒
剤、アルカリ剤、pH緩衝剤、カブリ防止剤などを含み、
さらに必要に応じ溶解助剤、色調剤、現像促進剤(例え
ば、4級塩、ヒドラジン、ベンジルアルコール)、現像
抑制剤(例えば沃化物、臭化物、メルカプト化合物、ト
リアゾール類など)界面活性剤、消泡剤、硬水軟化剤、
硬膜剤(例えば、グルタルアルデヒド)、粘性付与剤な
どを含んでもよい。
現像処理の特殊な形式として、現像主薬を感光材料
中、たとえば乳剤層中に含み、感光材料をアルカリ水溶
液中で処理して現像を行なわせる方法を用いてもよい。
現像主薬のうち、疎水性のものは、リサーチディスクロ
ージャ169号(RD−16928)、米国特許第2,739,890号、
英国特許第813,253号又は西独国特許第1,547,763号など
に記載の種々の方法で乳剤層中に含ませることができ
る。このような現像処理は、チオシアン酸塩による銀塩
安定化処理と組合せてもよい。
定着液としては一般に用いられる組成のものを用いる
ことができる。定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン
酸塩のほか、定着剤としての効果が知られている有機硫
黄化合物を用いることができる。定着液には硬膜剤とし
て水溶性アルミニウム塩を含んでもよい。
また、特開昭61−230135や同63−25653に記載されて
いるような、現像時に抑制剤を放出するような化合物を
併用すると本発明の効果はさらに好ましいものとなる。
本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀乳剤のハロゲ
ン化銀としては塩臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化
銀を用いることができるが好ましくは沃臭化銀が用いら
れる。ここで沃化銀の含量は好ましくは30モル%以下、
特に10モル%以下の範囲であることが好ましい。沃臭化
銀粒子中の沃素の分布は均一でもよく又、内部と表面と
で異なっていてもよい。平均粒子サイズは0.4μm以上
であることが好ましい。特に0.5〜2.0μmであることが
好ましい。粒子サイズ分布は狭くても広くてもいずれで
もよい。
乳剤中のハロゲン化銀粒子は立方体、8面体、14面
体、菱12面体のような規則的(regular)な結晶形を有
するものでもよく、また球状、板状、じゃがいも状など
のような変則的(irregular)な結晶形を有するもので
も或いはこれらの結晶形の複合形を有するものでもよ
い、種々の結晶形の粒子の混合から成ってもよい。また
粒子径が粒子厚みの5倍以上の平板粒子は、本発明に対
し好ましく用いられる(詳しくは、RESEARCH DISCLOSUR
E 225巻1ten 22534P.20〜P.58、1月号、1983年、及び
特開昭58−127921号、同58−113926号公報に記載されて
いる)。
本発明において、感光性ハロゲン化銀乳剤は、2種類
以上のハロゲン化銀乳剤を混合して用いてもよい。混合
する乳剤の粒子サイズ・ハロゲン組成・感度・等が異な
っていてもよい。感光性乳剤に実質的に非感光性の乳剤
(表面あるいは内部がかぶっていてもよいし、いなくて
もよい)を混合して用いてもよいし、別の層に分けても
よい(詳しくは米国特許2,996,382号、同3,397,987号な
どに記載されている)。例えば、球状もしくはじゃがい
も状の感光性乳剤と粒子径が粒子厚みの5倍以上の平板
粒子からなる感光性ハロゲン化銀乳剤と同一層もしくは
特開昭58−127921号公報に記載の如く異なった層に用い
てもよい。異なった層に用いる時、平板粒子からなる感
光性ハロゲン化銀乳剤は支持体に近い側にあってもよい
し、逆に遠い側にあってもよい。
本発明に用いられる写真乳剤は、P.Glafkides著Chimi
e et Physique Photographique(Paul Montel社刊、196
7年)、G.F.Duffin著Photographic Emulsion Chemistry
(The Focal Press刊、1966年年)、V.L.Zelikman et a
l著Making and Coting Photographic Emulsion(The Fo
cal Press刊、1964年)、特開昭58−127921号及び同58
−113926号公報などに記載された方法を用いて調整する
ことができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア
法等のいずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲ
ン塩を反応させる形式としては片側混合法、同時混合
法、それらの組合せなどのいずれを用いてもよい。
ハロゲン化銀粒子を銀イオン過剰の下において形成さ
せる方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。
同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成され
る液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわちいわゆるコ
ントロールド・ダブルジェット法を用いることもでき
る。この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズが
均一に近いハロゲン化銀粒子よりなるハロゲン化銀乳剤
がえられる。
ハロゲン化銀粒子の結晶構造は内部まで一様なもので
あっても、また内部と外部が異質の層状構造をしたもの
や、英国特許635,841号、米国特許3,622,318号に記載さ
れているような、いわゆるコンバージョン型のものであ
ってもよい。ハロゲン化銀製造時のハロゲン化銀粒子形
成または物理熟成の過程において、カドミウム塩、亜鉛
塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩またはその錯塩、
ロジウム塩またはその錯塩、鉄塩または鉄錯塩などを共
存させてもよい。
また、粒子形成時にはアンモニア、チオエーテル化合
物、チアゾリジン−2−チオン、四置換チオ尿素、ロダ
ンカリ、ロダンアンモン、アミン化合物の如きいわゆる
ハロゲン化銀溶剤を存在せしめ粒子成長をコントロール
してもよい。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は化学増感され
ていても、されていなくてもよい。化学増感の方法とし
ては硫黄増感法、還元増感法、金増感法などの知られて
いる方法を用いることができ、単独または組合せで用い
られる。
貴金属増感法のうち金増感法はその代表的なもので金
化合物、主として金錯塩を用いる。金以外の貴金属、た
とえば白金、パラジウム、イリジウム等の錯塩を含有し
ても差支えない。その具体例は米国特許2,448,06号、英
国特許618,061号などに記載されている。
硫黄増感剤としては、ゼラチン中に含まれる硫黄化合
物のほか、種々の硫黄化合物、たとえばチオ硫酸塩、チ
オ尿素類、チアゾール類、ローダニン類等を用いること
ができる。
還元増感剤としては第一すず塩、アミン類、ホルムア
ミジンスルフィン酸、シラン化合物などを用いることが
できる。
本発明に用いられる写真乳剤には、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止し、ある
いは写真性能を安定化差せる目的で、種々の化合物を含
有させることができる。すなわちアゾール類{例えばベ
ンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾール類、ニトロベ
ンズイミダゾール類、クロロベンズイミダゾール類、ブ
ロモベンズイミダゾール類、ニトロインダゾール類、ベ
ンゾトリアゾール類、アミノトリアゾール類など};メ
ルカプト化合物類{例えばメルカプトトチアゾール類、
メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミ
ダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メルカプト
テトラゾール類(特に1−フェニル−5−メルカプトテ
トラゾール)、メルカプトピリミジン類、メルカプトト
リアジン類など};例えばオキサドリンチオンのような
チオケト化合物;アザインデン類{例えばトリアザイン
デン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ置
換(1,3,3a,7)テトラアザインデン類)、ペンタアザイ
ンデン類など};ベンゼンチオスルホン酸、ベンゼンス
ルフィン酸、ベンゼンスルホン酸アミドのようなカブリ
防止剤または安定剤として知られた、多くの化合物を加
えることができる。
特に特開昭60−76743号、同60−87322号公報に記載の
ニトロン及びその誘導体、特開昭60−80839号公報に記
載のメルカプト化合物、特開昭57−164735号公報に記載
のヘテロ環化合物、及びヘテロ環化合物と銀の錯塩(例
えば1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール銀)な
どを好ましく用いることができる。
本発明の感光性ハロゲン化銀乳剤は、増感色素によっ
て比較的長波長の青色光、緑色光、赤色光または赤外光
に分光増感されてもよい。増感色素として、シアニン色
素、メロシアニン色素、コンプレックスシアニン色素、
コンプレックスメロシアニン色素、ホロホーラーシアニ
ン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、オキソノー
ル色素、ヘミオキソノール色素等を用いることができ
る。
ここで増感色素は写真乳剤の製造工程のいかなる工程
に存在させて用いることもできるし、製造後塗布直前ま
でのいかなる段階に存在させることもできる。前者の例
としては、ハロゲン化銀粒子形成工程、物理熟成工程、
化学熟成工程などである。
本発明の感光材料の写真乳剤層または他の親水性コロ
イド層には塗布助剤、帯電防止、スベリ性改良、乳化分
散、接着防止及び写真特性改良(例えば、現像促進、硬
調化、増感)等種々の目的で、種々の界面活性剤を含ん
でもよい。
例えばサポニン(ステロイド系)、アルキレンオキサ
イド誘導体(例えばポリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール/ポリプロピレングリコール縮合物、ポ
リエチレングリコールアルキルエーテル類又はポリエチ
レングリコールアルキルアリールエーテル類、シリコー
ンのポリエチレンオキサイド付加物類)、糖のアルキル
エステル類などの非イオン性界面活性剤;アルキルスル
フオン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキ
ルナフタレンスルフォン酸塩、アルキル硫酸エステル
類、N−アシル−N−アルキルタウリン類、スルホコハ
ク酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル類、などのアニオン界面活性
剤;アルキルベタイン類、アルキルスルホベタイン類な
どの両性界面活性剤;脂肪族あるいは芳香族第4級アン
モニウム塩類、ピリジニウム塩類、イミダゾリウム塩類
などのカチオン界面活性剤を用いることができる。この
内、サポニン、ドデシルベンゼンスルホン酸Na塩、ジ・
2・エチルヘキシルα−スルホコハク酸Na塩、p−オク
チルフェノキシエトキシエトキシエタンスルホン酸Na
塩、ドデシル硫酸Na塩、トリイゾプロピルナフタレンス
ルホン酸Na塩、N−メチル−オレオイルタウリン酸Na
塩、等のアニオン、ドデシルトリメチルアンモニウムク
ロライド、N−オレオイル−N′,N′,N′−トリメチル
アンモニオジアミノプロパンブロマイド、ドデシルピリ
ジウムクロライドなどのカチオン、N−ドデシル−N,N
−ジメチルカルボキシベタイン、N−オレイル−N,N−
ジメチルスルホブチルベタインなどのベタイン、ポリ
(平均重合度n=10)オキシエチレンセチルエーテル、
ポリ(n=25)オキシエチレンp−ノニルフェノールエ
ーテル、ビス(1−ポリ(n=15)オキシエチレン−オ
キシ−24−ジ−t−ベンチルフェニル)エタンなどのノ
ニオンを特に好ましく用いることができる。
帯電防止剤としてはパーフルオロオクタンスルホン酸
K塩、N−プロピル−N−パーフルオロオクタンスルホ
ニルグリシンNa塩、N−プロピル塩、p−オクチルフェ
ノキシエトキシエトキシエタンスルホン酸Na塩、ドデシ
ル硫酸Na塩、トリイゾプロピルナフタレンスルホン酸Na
塩、N−メチル−オレオイルタウリンNa塩、等のアニオ
ン、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、N−
オレオイル−N′,N′,N′−トリメチルアンモニオジア
ミノプロパンブロマイド、ドデシルピリジウムクロライ
ドなどのカチオン、N−ドデシル−N,N−ジメチルカル
ボキシベタイン、N−オレイル−N,N−ジメチルスルホ
ブチルベタインなどのベタイン、ポリ(平均重合度n=
10)オキシエチレンセチルエーテル、ポリ(n=25)オ
キシエチレンp−ノニルフェノールエーテル、ビス(1
−ポリ(n=15)オキシエチレン−オキシ−24−ジ−t
−ベンチルフェニル)エタンなどのノニオンを特に好ま
しく用いることができる。
帯電防止剤としてはパーフルオロオクタンスルホン酸
K塩、N−プロピル−N−パーフルオロオクタンスルホ
ニルグリシンNa塩、N−プロピル−N−パーフルオロオ
クタンスルホニルアミノエチルオキシポリ(n=3)オ
キシエチレンブタンスルホン酸Na塩、N−パーフルオロ
オクタンスルホニル−N′,N′,N′−トリメチルアンモ
ニオジアミノプロパンクロライド、N−パーフルオロデ
カノイルアミノプロピルN′,N′ジメチル−N′−カル
ボキシベタインの如き含フッ素界面活性剤、特開昭60−
80848号、同61−112144号、特願昭61−13398号、同61−
16056号などに記載のノニオン系界面活性剤、アルカリ
金属の硝酸塩、導電性酸化スズ、酸化亜鉛、五酸化バナ
ジウム又はこれらにアンチモン等をドープした複合酸化
物を好ましく用いることができる。
本発明に於てはマット剤としてポリメチルメタクリレ
ートのホモポリマー又はメチルメタクリレートとメタク
リル酸とのポリマー、デンプンなどの有機化合物、シリ
カ、二酸化チタン、等の無機化合物の微粒子を用いるこ
とができる。粒子サイズとしては1.0〜10μm、特に2
〜5μmであることが好ましい。
本発明の写真感光材料の表面層には滑り剤として米国
特許第3,489,576号、同4,047,958号等に記載のシリコー
ン化合物、特公昭56−23139号公報に記載のコロイダル
シリカの他に、パラフィンワックス、高級脂肪酸エステ
ル、デン粉誘導体等を用いることができる。
本発明の写真感光材料の親水性コロイド層には、トリ
メチロールプロパン、ペンタンジオール、ブタンジオー
ル、エチレングリコール、グリセリン等のポリオール類
を可塑剤として用いることができる。さらに、本発明の
写真感光材料の親水性コロイド層には、耐圧力性改良の
目的でポリマーラテックスを含有せしめることが好まし
い。ポリマーとしてはアクリル酸のアルキルエステルの
ホモポリマー又はアクリル酸とのコポリマー、スチレン
−ブタジエンコポリマー、活性メチレン基を有するモノ
マーからなるポリマー又はコポリマーを好ましく用いる
ことができる。
本発明の写真乳剤及び非感光性の親水性コロイドには
無機または有機の硬膜剤を含有してよい。例えばクロム
塩、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、クリタールアル
デヒドなど)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿
素など)、活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリロイ
ル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ビニルスル
ホニル)メチルエーテル、N,N′−メチレンビス−〔β
−(ビニルスルホニル)プロピオンアミド〕など)、活
性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−
s−トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル
酸など)、N−カルバモイルピリジニウム塩類((1−
モルホリノカルボニル−3−ピリジニオ)メタンスルホ
ナートなど)、ハロアミジニウム塩類(1−(1−クロ
ロ−1−ピリジノメチレン)ピロリジニウム、2−ナフ
タレンスルホナートなど)を単独または組合せて用いる
ことができる。なかでも、特開昭53−41220、同53−572
57、同59−162546、同60−80846に記載の活性ビニル化
合物および米国特許3,325,287号に記載の活性ハロゲン
化物が好ましい。
本発明の感光材料がXレイ感材として用いられる場合
親水性コロイド層はこれらの硬膜剤により水中での膨潤
率が200%以下、特に150%以下になるように硬膜されて
いることが好ましい。
本発明の感光材料の乳剤層や中間層に用いることので
きる結合剤または保護コロイドとしては、ゼラチンを用
いるのが有利であるが、それ以外の親水性コロイドも用
いることができる。
例えばデキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルイミダゾールの単一あるいは共重合体の如き多種の
合成親水性高分子物質を用いることができる。
ゼラチンとしては石炭処理ゼラチンのほか、酸処理ゼ
ラチンや酸素処理ゼラチンを用いてもよく、また、ゼラ
チンの加水分解物も用いることができる。
これらの中でもゼラチンとともにデキストラン及びポ
リアクリルアミドを併用することが好ましい。
本発明の現像処理に関しても前記リサーチ・ディスク
ロジャー誌の記載を参考にすることができる。
次に本発明を実施例により更に具合的に説明する。
(実施例) 実施例−1 (1)ハロゲン化銀乳剤の調製 ゼラチンと臭化カリウムと水が入った55℃に加温され
た容器に適当量のアンモニアを入れた後、反応容器中の
pAg値を7.60に保ちつつ硝酸銀水溶液と臭化カリウム水
溶液とをダブルジェット法により添加して平均粒子サイ
ズが0.55μの単分散臭化銀乳剤粒子を調製した。この乳
剤粒子は、平均粒子サイズの±40%以内に全粒子数の98
%が存在していた。この乳剤を脱塩処理後、pHを6.2、p
Agを8.6に合わせてからチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸
とにより金・硫黄増感を行った。
この乳剤の(100)面/(111)面比率をクベルカムン
ク法で測定したところ98/2であった。これを乳剤Aと称
する。
(3)乳剤塗布液の調製 乳剤Aを1Kg秤取し、40℃に加温溶解後、近赤外域増
感色素構造式S−1のメタノール溶液(9×10-4M/l)
を70ml、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テト
ラザインデン水溶液、塗布助剤ドデシルベンゼンスルフ
ォン酸塩の水溶液、増粘剤ポリポタシウム−p−ビニル
ベンゼンスルフォネート化合物の水溶液を添加して乳剤
塗布液とした。
(4)感材層の表面保護層用塗布液の調製 40℃に加温された10wt%ゼラチン水溶液に、増粘剤ポ
リエチレンスルフォン酸ソーダ水溶液、マット剤ポリメ
チルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ3.0μ
m)、硬膜剤N,N′−エチレンビス−(ビニルスルフォ
ニルアセトアミド)、塗布助剤t−オクチルフェノキシ
エトキシエタンスルフォン酸ナトリウム水溶液、帯電防
止剤としてポリエチレン系界面活性剤水溶液および下記
構造の含フッ素化合物の水溶液とを添加して塗布液とし
た。
C8F17SO2N(C3H7)CH2COOKおよび C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2−O15H (5)バック層塗布液の調製 40℃に加温された10wt%ゼラチン水溶液1kgに下記染
料−1を1.75g、増粘剤ポリエチレンスルフォン酸ソー
ダ水溶液、硬膜剤N,N′−エチレンビス−(ビニルスル
フォニルアセトアミド)水溶液、塗布助剤t−オクチル
フェノキシエトキシエタンスルフォン酸ナトリウム水溶
液とを加えてバック塗布液とした。但し表−Iの本発明
の染料を添加した。
(6)バック層の表面保護層用塗布液の調製 40℃に加温された10wt%ゼラチン水溶液に増粘剤ポリ
エチレンスルフォン酸ソーダ水溶液、マット剤ポリメチ
ルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ3.0μm)、
塗布助剤t−オクチルフェノキシエトキシエタンスルフ
ォン酸ナトリウム水溶液、帯電防止剤としてポリエチレ
ン系界面活性剤水溶液および(4)で用いたと同じ含フ
ッ素化合物の水溶液とを添加して塗布液とした。
(7)塗布試料の作成 前記のバック塗布液をバックの表面保護層塗布液とと
もに下記のポリエチレンテレフタレート支持体の一方の
側にゼラチン塗布量が4g/m2となるように塗布した。こ
れに続いて支持体の反対の側に先ず、近赤外増感色素入
りの乳剤Aの乳剤塗布液とこれ用の表面保護層塗布液と
を塗布銀量が3.5g/m2となるように塗布し、試料を作成
した。
支持体 二軸延伸された厚さ175μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上にコロナ放電処理をおこない、下記の組
成より成る第1下塗液を塗布量が5.1cc/m2となるように
ワイヤーバーコーターにより塗布し、175℃にて1分間
乾燥した。次に反対面にも同様にして第1下塗層を設け
た。
をラテックス固型分に対し0.4wt%含有。
上記の両面の第1下塗層下に下記の組成から成る第2
の下塗液を塗布量が8.5cc/m2となるように片面ずつ、両
面に塗布・乾燥して下塗済フィルムを完成した。
第2の下塗液 ゼラチン 30g 残色の評価 Dminを目視観察し残色の評価をした。
○:実用上問題なし ×:実用上問題あり これらの試料をそれぞれ、画像露光/自動現像装置を
使用して、下記露光、現像、定着、水洗、乾燥の処理を
行った。
露光は780nmの波長の半導体レーザを用いて10-7秒の
スキャニング露光を行った。
露光後の現像および定着は、下記の現像液と定着液に
て用いた。そして標準現像温度35℃で定着、水洗、乾燥
を含めて70秒の処理を行った。
現像液 水酸化カリウム 16.98g 氷酢酸 1.8 g 亜硫酸ナトリウム 60 g 重炭酸カリウム 5.0 g ホウ酸 3.0 g ジエチレングリコール 12.0 g ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.6 g ハイドロキノン 25.0 g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル−3
−ピラゾリドン 1.65g 臭化カリウム 2.0 g 水を加えて11に仕上げる。
(pHを10.25に調整する。) 定着液 チオ硫酸アンモニウム 140 g 亜硫酸ナトリウム(無水) 15 g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩 0.025g 氷酢酸でpH5.1に調整する。
水を加えて全量を11にする。
<センサー検出性> 試料を各10枚自動現像機のフィルム挿入口より挿入し
検出されたかどうかをテストした。
この自動現像機はフィルム挿入口に一対の赤外線発光
素子(第1図参照)と受光素子(第2図参照)を持ち、
挿入された試料が赤外線を充分に遮断することによって
試料の挿入を確認し、それによって搬送ローラーが始動
してフィルムを現像槽へと搬送する機構になっている。
<定着液補充3/4での定着性> 上記定着液の補充を3/4に減らしてランニングし定着
のレベルを評価した。
○:実用上問題なし ×:定着不良あり問題 試料5:特開昭62−299959に準じて、化学熟成されていな
い平均サイズ0.19μの沃臭化銀乳剤(Ag量として0.27g/
m2)と比較dye−1(7.5mg/m2を予めまぶした後、バッ
ク層塗布液に添加し、塗布した。
試料6:特開昭63−131135に準じて光散乱粒子を用意し
た。(化学熟成していない平均粒子サイズ0.72μの沃臭
化銀乳剤を0.22g/m2塗布した) 第1表からわかるように本発明の試料はセンサー検出
性、残色、定着性を満足し優れていることがわかる。試
料5は水溶性の低い染料を使用しているため残色が非常
に問題である。
(発明の効果) 本発明の染料を含有するハロゲン化銀写真感光材料
は、センサーの検出性に優れているばかりでなく、残色
および定着性の点でも極めて優れるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は実施例−1で用いた自現機のフィル
ム挿入口における赤外線発光素子(第1図)及び受光素
子(第2図)の分光感度特性を表わす。 各々、その横軸は波長域を表わし、第1図の縦軸はセ
ンサー相対輝度を、第2図の縦軸はセンサー相対感度を
表わす。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の少なくとも片側に一層の感光性ハ
    ロゲン化銀乳剤層を有し、両側の塗布銀量の合計が4.0g
    /m2未満であり、かつ下記一般式(I)及び(II)で表
    される染料から選ばれる少なくとも一種を含有すること
    を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(I) 式中、R1、R2、R3、およびR4は互いに同じでも異なって
    いても良く、水素原子、あるいはアルキル基を示し、R1
    とR2、R3とR4で5〜6員環を形成してもよく、またR1
    R2、R3、R4のいずれか、N原子及び隣接するベンゼン環
    とで5〜6員環を形成してもよい。R5およびR6は互いに
    同じでも異なっていてもよく、水素原子または1価の基
    を表わし、そして、染料分子は少なくとも2個のスルホ
    ン酸基を置換基として有する。 一般式(II) 式中、R7およびR8は互いに同じでも異なっていても良く
    アルキル基を示し、R9およびR10は互いに同じでも異な
    っていても良く、水素原子または1価の基を表わし、L
    はメチン基を表わし、そして、染料分子は少なくとも2
    個のスルホン酸基を置換基として有する。
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