JP2689939B2 - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JP2689939B2 JP3222795A JP3222795A JP2689939B2 JP 2689939 B2 JP2689939 B2 JP 2689939B2 JP 3222795 A JP3222795 A JP 3222795A JP 3222795 A JP3222795 A JP 3222795A JP 2689939 B2 JP2689939 B2 JP 2689939B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は不揮発性半導体記憶装置
に関し、特にフローティングゲートを備えた電界効果ト
ランジスタをメモリセルとして配置した構成のフラッシ
ュメモリ型の不揮発性半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フラッシュメモリ型の不揮発性半導体記
憶装置は、書込み時にメモリセルトランジスタのドレイ
ン近傍よりフローティングゲートに電子を注入してしき
い値電圧の高い状態にし、消去時にはフローティングゲ
ートからソースへ電子を引き抜いてしきい値電圧の低い
状態にし、これらしきい値電圧の差により2値情報を記
憶する。書込みはバイトあるいはワード単位に行ない、
消去はチップ全体あるいはセクタ単位で行なう。この不
揮発性半導体記憶装置では、消去においてプロセスに起
因する特性ばらつきのため、消去動作の遅いメモリセル
トランジスタと、消去動作の速いメモリセルトランジス
タとが出現する。そのため、消去動作の遅いメモリセル
トランジスタを考慮して消去時間を充分に長くした場合
には、消去動作の速いメモリセルトランジスタのしきい
値電圧は負になりいわゆるディプレッション状態になっ
てしまう。また、読出しは、メモリセルトランジスタが
消去状態か書込み状態か、すなわちメモリセルトランジ
スタに電流が流れるか流れないかを検出して行なう。し
かし、ビット線に接続されているメモリセルトランジス
タが1つでもディプレッション状態であった場合、この
メモリセルトランジスタは非選択状態、すなわち電位
(ワード線電位)が0Vであっても、常にビット線に電
流が流れてしまうため正しいデータが読出せなくなって
しまう。
【0003】このようなメモリセルトランジスタの過剰
消去状態を防止するため、消去動作中にメモリセルトラ
ンジスタのしきい値電圧を判定して消去動作の制御を行
なう方法が従来から用いられている。これは消去ベリフ
ァイといわれている。
【0004】図6はこのような消去ベリファイが用いら
れる従来の不揮発性半導体記憶装置の代表的な一例(第
1の例)を示す回路図、図7はこの例の消去動作を説明
するためのフローチャートである。
【0005】この不揮発性半導体記憶装置は、フローテ
ィングゲートを備えた電界効果トランジスタでメモリセ
ルを形成する複数のメモリセルトランジスタ(MT1〜
MTN,…)を行方向,列方向に配置した(図6では1
行のみ表示)メモリセルアレイ1xと、複数のメモリセ
ルトランジスタ(MT1〜MTN,…)の各行それぞれ
と対応して設けられ対応する行の各メモリセルトランジ
スタのコントロールゲートと接続する複数のワード線
(WL1,…,図6には1本のみ表示)と、複数のメモ
リセルトランジスタ(MT1〜MTN,…)の各列それ
ぞれと対応して設けられ対応する列の各メモリセルトラ
ンジスタのドレインと接続する複数のビット線BL1〜
BLNと、複数のメモリセルトランジスタ(MT1〜M
TN,…)それぞれのソースと接続するソース線SL
と、Xアドレス信号ADXに従って複数のワード線(W
L1,…)のうちの1本を選択し、通常の読出し動作時
には読出し選択レベルとし消去ベリファイ動作時にはベ
リファイ選択レベル(VVRa)とすると共に、消去パ
ルス印加時には全ワード線を非選択レベルの接地電位と
するXデコーダ2xと、消去パルス印加制御信号ERが
アクティブレベルのとき所定のパルス幅の消去パルスE
Pをソース線SLに印加しインアクティブレベルのとき
はソース線SLを接地電位とする消去パルス発生回路3
と、通常の読出し動作時及び消去ベリファイ動作時には
Yアドレス信号ADYに従って複数のビット線BL1〜
BLNのうちの1本を選択し消去パルス印加時には全ビ
ット線BL1〜BLNを非選択,フローティング状態と
するYデコーダ4x及びビット線選択回路5xと、Yデ
コーダ4x及びビット線選択回路5xにより選択された
ビット線の信号を増幅して出力(D0)するセンス増幅
器7とを有する構成となっている。
【0006】次に、この第1の例の動作について説明す
る。
【0007】消去命令が与えられると消去動作が開始さ
れる。そしてまず、全てのメモリセルトランジスタ(M
T1〜MTN,…)に対して所定のパルス幅の消去パル
ス印の印加が行なわれる(図7のS1)。この消去パル
スEPの印加は、全ワード線(WL1,…)を非選択状
態、すなわち0V(接地電位)とし、ビット線BL1〜
BLNを全て非選択状態、すなわちメモリセルトランジ
スタ(MT1〜MTN,…)のドレインをオープンと
し、消去パルス発生回路3からソース線SLを介してこ
れらメモリセルトランジスタのソースに高電圧(Vh)
の消去パルスEPを印加することで行なわれる。消去パ
ルスEPの印加によりフローティングゲートからソース
へ電子が引き抜かれてメモリセルトランジスタのしき値
電圧は低くなる。
【0008】次に消去ベリファイ(図7のS2)が行な
われる。消去ベリファイ動作は、選択ワード線(例えば
WL1)の電位をメモリセルトランジスタの消去状態及
び書込み状態のしきい値電圧)の中間電位(例えば3.
5V程度)にする以外は通常のデータ読出しと同様の動
作である。すなわちXアドレス信号ADXによってワー
ド線1本を選択すると共に、Yアドレス信号ADYによ
ってビット線1本を選択し、これらワード線及びビット
線の交差する箇所のメモリセルトランジスタの対するデ
ータ読出しを行なう。
【0009】メモリセルトランジスタのしきい値電圧が
選択ワード線電位よりも低い場合には、メモリセルトラ
ンジスタは導通して電流が流れるため、このメモリセル
トランジスタに対する消去は完了したと判定される(図
7のS3のYes)。メモリセルトランジスタのしきい
値電圧が選択ワード線電位に比べて高い場合には、メモ
リセルトランジスタは導通しないため電流が流れず、消
去は充分でないと判定される。この場合消去パルス印加
(図7のS1)へ戻り、消去パルスEPの印加を行ない
再び消去ベリファイが行なわれる。
【0010】所定のメモリセルトランジスタについて消
去ベリファイ判定をパスしたならば(図7のS3のYe
s)、Yアドレスをインクリメントして次のビット線を
選択し、次のメモリセルトランジスタの消去ベリファイ
を行なう(図7のS4x,S6x,S2)。Yアドレス
が最終であったならばXアドレスをインクリメントして
次のワード線に接続しているメモリセルトランジスタの
消去ベリファイを行なう(図7S5,S7,S2)。
【0011】このようにしてメモリセルトランジスタ1
個づつについて消去ベリファイが行なわれる。そして全
メモリセルトランジスタ(MT1〜MTN,…)につい
て消去ベリファイが終了したならば、すなわち最終アド
レスならば消去動作を終了する。
【0012】この第1の例では、消去動作での消去ベリ
ファイをメモリセルトランジスタ1個づつ行なうため時
間がかかる。そこで消去ベリファイ動作に要する時間を
短縮するようにしたいくつかの例が提案されている。
【0013】図8は、消去ベリファイ動作に要する時間
を短縮するようにした従来の不揮発性半導体記憶装置
(第2の例)の回路図である(例えば特開平4−269
96号公報参照)。
【0014】この第2の例が第1の例と相違する点は、
Yデコーダ4xのインバータIV41〜IV4Nに代え
て2入力の一方に消去ベリファイ制御信号VR*(*は
低レベルアクティブを示す)を入力するNAND型の論
理ゲートG41〜G4Nを設けてYデコーダ4yとして
消去ベリファイ動作時に全ビット線BL1〜BLNを選
択するようにし、センス増幅器7の最終段のインバータ
IV71の入力端と電源電位点との間にゲートに消去ベ
リファイ制御信号VR*を受けるP型のトランジスタT
76を設けてセンス増幅器7xとしてセンス増幅器の感
度を変更するようにした点にある。
【0015】この第2の例では、消去ベリファイ動作時
に、センス増幅器7xの入力端に全ビット線BL1〜B
LNを接続する。この状態でXアドレス信号ADXによ
って1本のワード線を選択し、このワード線と接続して
いるメモリセルトランジスタ全てについてデータ読出し
を行なう。選択ワード線はベリファイ選択レベル(例え
ば3.5V)に設定されているので、もし1本のワード
線に接続している全てのメモリセルトランジスタのしき
い値電圧が選択ワード線の電位より低くなっていれば、
これらメモリセルトランジスタは消去状態と判定する。
この場合、センス増幅器7xの読出し感度を全てのビッ
ト線に電流が流れれば消去状態と判定するように変更し
てある。
【0016】この第2の例では、消去ベリファイ動作時
にインクリメントするアドレスはXアドレスだけで良い
ので、その分消去ベリファイ動作時間を短縮することが
出来る。
【0017】図9は従来の不揮発性半導体記憶装置の第
3の例を示す回路図である(例えば特開平4−3395
号公報参照)。
【0018】この第3の例は、消去ベリファイ動作時
に、前述の第2の例と同様に全ビット線を選択するほ
か、更に全ワード線を選択するようにしたものである。
【0019】この第3の例においては、消去ベリファイ
動作時、全ビット線BL1〜BLNを選択すると共に全
ワード線WL1〜WLMを選択し、全てのメモリセルト
ランジスタ(MT1〜MTN,…)を選択状態にする。
ただし、この場合、ワード線のベリファイ選択レベルを
全メモリセルトランジスタのうちの最小のしきい値電圧
程度(例えば2V)にしておく。この状態でデータ読出
しを行ない最も消去動作の速いメモリセルトランジスタ
のしきい値電圧がワード線電位より低くなったとき、こ
のメモリセルトランジスタを介して電流が流れるため、
この時点で全メモリセルトランジスタが消去されたと判
定する。この第3の例では、消去ベリファイ動作におけ
るXアドレス及びYアドレスのインクリメントは全く不
要なため、消去ベリファイ動作時間を大幅に短縮するこ
とが出来る。
【0020】また、図10に示すように、複数のビット
線を所定数本(図10ではm本づつ)の複数組(図10
ではn組)に分けてこれら複数組それぞれの所定数本の
ビット線のうちの1本をビット線選択回路5aで選択
し、これら複数組それぞれの選択ビット線の信号を増幅
する複数のセンス増幅器71〜7nを設け、これらセン
ス増幅器71〜7nのレベルを判定して1本の選択ワー
ド線と複数の選択ビット線との交点のメモリセルトラン
ジスタが消去されたかどうかを判定する消去ベリファイ
読出し回路8を設けた例(第4の例)もある(例えば特
開平3−259499号公報参照)。
【0021】なお、この第4の例では、通常の読出し動
作時のデータは、Yデコーダ4b及びマルチプレクサ9
によって複数のセンス増幅器71〜7nの出力データの
うちの1つが選択され出力(D0)される。
【0022】この第4の例では、消去ベリファイ動作
時、マルチプレクサ9の全トランジスタTB1〜TBn
は非導通状態にされる。そしてセンス増幅器71〜7n
の入力端に複数組それぞれの選択ビット線を接続させ
る。選択ワード線のうちの選択ビット線に接続している
全てのメモリセルトランジスタが消去状態ならば、全て
のセンス増幅器の出力は高レベルを出力するため、AN
D型の論理ゲートG81は高レベルを出力する。消去が
不充分なメモリセルトランジスタが1個でも存在するな
らば、消去不充分なメモリセルトランジスタに接続して
いるセンス増幅器は低レベルを出力するため、論理ゲー
トG81の出力は低レベルを出力する。このようにして
消去ベリファイは行なわれる。この第4の例では、セン
ス増幅器の感度の不要であり、また消去ベリファイ動作
時間も第1の例より大幅に短縮できる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の不揮発
性半導体記憶装置は、第1の例では、消去ベリファイ動
作時に、Xアドレス及びYアドレスを順次インクリメン
トしてメモリセルトランジスタ1個づつ消去ベリファイ
及びその判定を行う構成となっているので、消去ベリフ
ァイ動作時間、すなわち消去動作時間が長くなるという
欠点があり、第2の例では、1本のワード線と接続する
全てのメモリセルトランジスタが同時に消去ベリファイ
及びその判定ができる構成となっているので、消去ベリ
ファイ時間,消去動作時管を短縮できるものの、センス
増幅器の感度を1本のワード線と接続する全メモリセル
トランジスタが消去状態であるかどうかを判定するよう
にしているため、これらメモリセルトランジスタのうち
に極少数個の非消去状態のものが含まれている場合と全
数消去状態の場合とのレベル差が小さくなり、かつ消去
状態のメモリセルトランジスタに流れる電流値もばらつ
くので、センス増幅器の感度の設定が困難で信頼性にか
けるという問題点があり、第3の例では、全ビット線及
び全ワード線を選択して全メモリセルトランジスタの消
去ベリファイを一度に行う構成となっているので、消去
ベリファイ動作時間、消去動作時間は大幅に短縮される
ものの、全メモリセルトランジスタのうちの最小のしき
い値電圧に最も速い消去動作のメモリセルトランジスタ
が到達したとき消去動作終了としているため、メモリセ
ルトランジスタの数が多くなる程消去動作時間のばらつ
きも大きく、中には消去状態に到達しないものも発生す
る危険性があり、かつセンス増幅器の感度の設定が困難
で信頼性にかけるという問題があり、第4の例では、複
数のビット線を所定数本づつの複数組に分けてこれら複
数組それぞれの所定数本づつのビット線のうちの1本を
選択してその信号を対応するセンス増幅器で増幅し、そ
の増幅出力によって消去ベリファイする構成となってい
るので、第1の例より消去ベリファイ動作時間,消去動
作時間は短縮され、またセンス増幅器の感度の設定は容
易であるものの、通常の読出し動作のために高速動作が
要求されるセンス増幅器の数が多いためチップ面積が増
大するという欠点と、通常の読出し動作時のデータ出力
と消去ベリファイ動作時の判定結果の出力とが別々の2
系統になってしまうという欠点がある。
【0024】本発明の目的は、消去ベリファイ動作時間
及び消去動作時間を短縮すると共に、センス増幅器の感
度の設定が容易で消去動作の信頼性が高く、チップ面積
が増大するのを抑え、かつ通常の読出し動作時のデータ
出力と消去ベリファイ動作時の判定結果出力とが一系統
で済む不揮発性半導体記憶装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の不揮発性半導体
記憶装置は、フローティングゲートを備えた電界効果ト
ランジスタでメモリセルを形成する複数のメモリセルト
ランジスタを行方向,列方向に配置したメモリセルアレ
イと、前記複数のメモリセルトランジスタの各行それぞ
れと対応して設けられ対応する行の各メモリセルトラン
ジスタのコントロールゲートと接続する複数のワード線
と、前記複数のメモリセルトランジスタの各列それぞれ
と対応して設けられ対応する列の各メモリセルトランジ
スタのドレインと接続する複数のビット線と、前記複数
のメモリセルトランジスタそれぞれのソースと接続する
ソース線と、前記複数のメモリセルトランジスタそれぞ
れのソース・コントロールゲート間に所定のタイミング
で所定のパルス幅の消去パルスを印加する消去パルス印
加手段と、前記複数のワード線のうちの所定のワード線
を選択して通常の読出し動作時には選択レベルとし前記
消去パルスの印加後の消去ベルファイ動作時にはベリフ
ァイ選択レベルとするXデコーダと、前記複数のビット
線を所定数本づつの複数組に分けてこれら複数組それぞ
れの所定数本のうちの1本を選択する第1のビット線選
択回路と、前記通常の読出し動作時にはこの第1のビッ
ト線選択回路で選択された複数組それぞれの選択ビット
線の信号のうちの1つを選択し前記消去ベルファイ動作
時にはこれら選択ビット線の信号の伝達を阻止する第2
のビット線選択回路と、この第2のビット線選択回路で
選択された信号を増幅するセンス増幅器と、前記消去ベ
リファイ動作時に、前記第1のビット線選択回路で選択
された複数組それぞれの選択ビット線の信号のレベルを
判定して前記センス増幅器の入力端の電位を制御する消
去ベリファイ判定回路とを有している。また、消去ベリ
ファイ判定回路が、複数組それぞれの選択ビット線の信
号のレベルを判定する複数の選択ビット線レベル判定回
路と、これら複数の選択ビット線レベル判定回路それぞ
れの出力をゲートに受けてセンス増幅器の入力端と基準
電位点との間をオン,オフする複数のトランジスタとを
備えた構成されるか、複数組それぞれの選択ビット線の
信号のレベルを判定する複数の選択ビット線レベル判定
回路と、これら複数の選択ビット線レベル判定回路の出
力信号を入力端に受ける論理ゲートと、この論理ゲート
の出力信号をゲートに受けてセンス増幅器の入力端と基
準電位点との間をオン,オフするトランジスタとを備え
て構成され、更に複数の選択ビット線レベル判定回路そ
れぞれの構成トランジスタのサイズを、センス増幅器の
構成トランジスタのサイズより小さくして構成される。
【0026】また、ベリファイ選択レベルを、メモリセ
ルトランジスタの消去状態のしきい値電圧と書込み状態
のしきい値電圧との中間の電位とし、消去パルス印加手
段が、ソース線に消去パルスを印加する消去パルス発生
回路と、前記消去パルスの印加時に複数のワード線それ
ぞれを接地電位とするXデコーダ内の所定の回路と、前
記消去パルスの印加時に複数のビット線それぞれを非選
択,フローティング状態とする第1のビット線選択回路
内の所定の回路とを含んで構成される。
【0027】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
【0028】図1は本発明の第1の実施例を示す回路図
である。
【0029】この実施例は、フローティングゲートを備
えた電界効果トランジスタでメモリセルを形成る複数の
メモリセルトランジスタ(MT11〜MTnm,…)を
行方向,列方向に配置した(図1では1行のみ表示)メ
モリセルアレイ1と、複数のメモリセルトランジスタ
(MT11〜MTnm,…)の各行それぞれと対応して
設けられ対応する行の各メモリセルトランジスタのコン
トロールゲートと接続する複数のワード線(WL1,
…、図1には1本のみ表示)と、複数のメモリセルトラ
ンジスタ(MT11〜MTnm,…)の各列それぞれと
対応して設けられ対応する列の各メモリセルトランジス
タのドレインと接続する複数のビット線BL11〜BL
nmと、複数のメモリセルトランジスタ(MT11〜M
Tnm,…)それぞれのソースと接続するソース線SL
と、Xアドレス信号ADXに従って複数のワード線(W
L1,…)のうちの1本を選択し、通常の読出し動作時
には読出し選択レベル、消去ベリファイ動作時(消去ベ
リファイ制御信号VRアクティブ、以下同じ)にはベリ
ファイ選択レベル(VVRa)にすると共に、消去パル
ス印加時(消去パルス印加制御信号ERアクティブ、以
下同じ)には全ワード線を非選択レベルの接地電位(0
V)とするXデコーダ2と、消去パルス印加制御パルス
ERがアクティブレベルのとき所定のパルス幅の消去パ
ルスEPをソース線SLに印加しインアクティブレベル
のときはソース線SLを接地電位とする消去パルス発生
回路3と、複数のビット線BL11〜BLnmを所定数
本(図1ではm本)づつの複数組(図1ではn組)に分
けて通常の読出し動作時及び消去ベリファイ動作時には
第1のYアドレス信号ADY1に従ってこれら複数組そ
れぞれの所定数本のうちの1本を選択し消去パルス印加
時には全ビット線BL11〜BLnmを非選択,フロー
ティング状態とする第1のYデコーダ4a及び第1のビ
ット線選択回路5aと、通常の読出し動作時には第1の
ビット線選択回路5aで選択された複数組それぞれの選
択ビット線の信号のうちの1つを第2のYアドレス信号
ADY2に従って選択し消去パルス印加時及び消去ベリ
ファイ動作時にはこれら選択ビット線の信号の伝達を阻
止する第2のYデコーダ4b及び第2のビット線選択回
路5bと、この第2のビット線選択回路5bで選択され
た信号を増幅して出力するセンス増幅器7と、消去ベリ
ファイ動作時に、第1のビット線選択回路5aで選択さ
れた複数組それぞれの選択ビット線の信号レベルを判定
する複数の選択ビット線レベル判定回路61〜6n及び
これら選択ビット線レベル判定回路61〜6nそれぞれ
の出力電圧をゲートに受けてセンス増幅器7の入力端と
接地電位点との間をオン,オフする複数のトランジスタ
T61〜T6nを備え複数組それぞれの選択ビット線の
信号レベルの判定結果に応じてセンス増幅器7の入力端
の電位を制御する消去ベリファイ判定回路6とを有する
構成となっている。
【0030】なお、選択ビット線レベル判定回路61〜
6nそれぞれは、図2に示すように、対応する組の選択
ビット線の電位をソースに受け、ゲートに消去ベリファ
イ制御信号ERを受けるNチャネル型のトランジスタT
601と、ソースに電源電位Vccを受けドレインをト
ランジスタT601のドレインと接続しゲートを接地す
るPチャネル型のトランジスタT602と、2入力の一
方に消去ベリファイ制御信号ER、他方にトランジスタ
T601,T602のドレイン接続点の電位を受けるN
AND型の論理ゲートG601と、この論理ゲートG6
01の出力信号をレベル反転して対応するトランジスタ
(T61〜T6n)のゲートに供給するインバータIV
601とを備えて構成される。また、センス増幅器7
は、例えば図6と同様の構成となっている。
【0031】次に、この実施例の消去動作について、図
3に示されたフローチャートを併せて参照し説明する。
【0032】まず、メモリセルアレイ1の全メモリセル
トランジスタ(MT11〜MTnm,…)のソース・コ
ントロールゲート間に消去パルスが印加される(図3の
ステップS1)。この消去パルス印加動作は従来の第1
の例等と同様にして行なわれる。この後、消去ベリファ
イが行なわれる(図3のS2)。
【0033】この消去ベリファイ動作は、まず、Xアド
レス信号ADXによって複数のワード線(WL1,…)
のうちの1本の選択し、第1のYアドレス信号ADY1
によって複数組(n組)それぞれの所定数本(m本)の
うちの1本のビット線を選択する。すなわち、選択ビッ
ト線はn本となる。選択ワード線には、メモリセルトラ
ンジスタの消去状態のしきい値電圧と書込み状態のしき
い値電圧との中間電圧のベリファイ選択レベル(例えば
3.5V)が供給される。この結果、この1本の選択ワ
ード線と複数本(n本)の選択ビット線との交差部に配
置された複数個(n個)のメモリセルトランジスタが選
択され、そのしきい値電圧が選択ワード線のレベルより
低いときには対応する選択ビット線レベル判定回路(6
1〜6n)を介して選択ビット線に電流が流れ、その選
択ビット線は低レベルとなる。また、しきい値電圧が選
択ワード線のレベルより高ければ対応するビット線には
電流が流れず、その選択ビット線は高レベルとなる。
【0034】選択ビット線レベル判定回路61〜6nは
消去ベリファイ制御信号VRのアクティブレベルに応答
して活性化し、対応する選択ビット線のレベルを判定
し、選択ビット線が高レベルならば高レベル、低レベル
ならば低レベルの信号を出力し、対応するトランジスタ
(T61〜T6n、Nチャネル型)のゲートに供給す
る。
【0035】もし1個でも消去状態となっていない(し
きい値電圧が選択ビット線のレベルより高い)メモリセ
ルトランジスタがあるならば、そのメモリセルトランジ
スタと対応する選択ビット線レベル判定回路の出は高レ
ベルとなるため、この出力をゲートに受けるトランジス
タ(T61〜T6n)は導通しセンス増幅器7の入力端
は低レベルになる。また、選択されたメモリセルトラン
ジスタ全てが消去状態となっているならば、全ての選択
ビット線レベル判定回路61〜6nの出力は低レベルと
なるため、トランジスタT61〜T6nは全て非導通と
なり、センス増幅器7の入力端はオープン状態となる。
その結果、選択されたメモリセルトランジスタのうちに
1個でも消去状態となっていないものがあればセンス増
幅器7から高レベルの信号が出力され、全てが消去状態
となっていれば低レベルの信号が出力される。
【0036】従って、センス増幅器7の出力が低レベル
ならば、これらメモリセルトランジスタに対する消去は
完了したと判定し、次のステップに進む(図3のS3の
Yes)。センス増幅器7の出力が高レベルならば、こ
れらメモリセルトランジスタに対する消去は完了してい
ないと判定され(図3のS3のNo)、消去パルス印加
(図3のS1)へ戻り、消去パルスEPが印加されて再
び消去ベリファイ(図3のS2)が行なわれる。このよ
うにして複数個(n個)のメモリセルトランジスタに対
する)消去が完了すると次のステップに進む。第1Yア
ドレスが最終かどうかの判定を行ない(S4)、最終で
ないならば第1Yアドレスをインクリメント(S6)し
て消去ベリファイが行なわれる。第1Yアドレスが最終
ならばXアドレスの判定に移る。そしてXアドレスが最
終かどうかの判定を行ない(S5)、最終でないならば
Xアドレスをインクリメントして(S7)消去ベリファ
イを行なう。Xアドレスが最終ならば、すなわち全メモ
リセルトランジスタについて消去ベリファイが終了した
ならば消去動作を終了する。
【0037】この実施例では、複数個(n個)のメモリ
セルトランジスタを同時に消去ベリファイすることがで
きるので、従来の第1の例に比べ大幅に消去ベリファイ
動作時間、すなわち消去動作時間を短縮することができ
る。また、センス増幅器7は、1本の選択ビット線のレ
ベル又はこれと同等の消去ベリファイ判定回路6の出力
レベルの判定をすればよいので、その感度の設定は容易
であり、かつ消去状態に到達しないものが発生しない危
険性がないので信頼性も高い。更に、センス増幅器は1
個で済み、複数組それぞれの選択ビット線のレベルを判
定する選択ビット線レベル判定回路61〜6nは消去ベ
リファイ動作時のみに必要でありセンス増幅器のように
高速読出しは不要であるので、その分構成トランジスタ
のサイズを小さくすることができ、従って従来の第4の
例のように複数組それぞれの選択ビット線のレベルを高
速のセンス増幅器で判定し、その判定結果を利用して消
去ベリファイを行う場合に比べ、チップ面積を小さくす
ることができ、かつ通常の読出し動作時のデータ出力と
消去ベリファイ動作時の判定結果出力とを一系統で済ま
せることができる。
【0038】図4は本発明の第2の実施例を示す回路
図、図5はこの実施例の選択ビット線レベル判定回路の
回路図である。
【0039】この実施例は、消去ベリファイ判定回路6
aを、複数組それぞれの選択ビット線のレベルを判定す
る選択ビット線レベル判定回路61a〜6naと、これ
ら選択ビット線レベル判定回路61a〜6naの出力を
入力端に受けるNAND型の論理ゲートG60と、この
論理ゲートG60の出力をゲートに受けてセンス増幅器
7の入力端と接地電位点との間をオン,オフするトラン
ジスタT60とを備えた構成としたものである。
【0040】この実施例は、第1の実施例と同様の効果
があるほか、消去ベリファイ判定回路の構成トランジス
タ数を第1の実施例より少なくすることができるので、
その分、更にチップ面積を小さくすることができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、消去ベリ
ファイ動作時に、第1のビット線選択回路によって選択
された複数組それぞれの選択ビット線のレベルを判定し
てその判定結果に従ってセンス増幅器の入力端の電位を
制御する消去ベリファイ判定回路を設けた構成とするこ
とにより、複数個のメモリセルトランジスタを同時に消
去ベリファイすることができるので、メモリセルトラン
ジスタを1個づつ消去ベリファイする従来例に比べ消去
ベリファイ動作時間、従って消去動作時間を大幅に短縮
することができ、また、センス増幅器は1本の選択ビッ
ト線のレベル又はこれと同等の消去ベリファイ判定回路
の出力レベルを判定すればよいのでその感度の設定が容
易であり、かつ消去状態に到達しないものが発生する危
険性もなく高い信頼性を得ることができ、更に、センス
増幅器は1個で済み複数の選択ビット線レベル判定回路
も消去ベリファイ動作のみでセンス増幅器のような高速
動作が不要であるのでその分構成トランジスタサイズを
小さくすることができ、従って複数の選択ビット線のレ
ベルをセンス増幅器で判定してその結果で消去ベリファ
イする従来例に比べてチップ面積を小さくすることがで
き、かつ通常読出しデータ出力及び消去ベリファイ判定
結果出力を一系統で済ませることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す回路図である。
【図2】図1に示された実施例の選択ビット線レベル判
定回路の回路図である。
【図3】図1に示された実施例の消去動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施例を示す回路図である。
【図5】図4に示された実施例の選択ビット線レベル判
定回路の回路図である。
【図6】従来の不揮発性半導体記憶装置の第1の例を示
す回路図である。
【図7】図6に示された不揮発性半導体記憶装置の消去
動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】従来の不揮発性半導体記憶装置の第2の例を示
す回路図である。
【図9】従来の不揮発性半導体記憶装置の第3の例を示
す回路図である。
【図10】従来の不揮発性半導体記憶装置の第4の例を
示す回路図である。
【符号の説明】
1,1x メモリセルアレイ 2,2x,2y Xデコーダ 3 消去パルス発生回路 4a,4b,4x,4y Yデコーダ 5a,5b,5x ビット線選択回路 6,6a 消去ベリファイ判定回路 7,7x,7y,71〜7n センス増幅器 8 消去ベリファイ読出し回路 9 マルチプレクサ 10 基準電圧源 61〜6n,61a〜6na 選択ビット線レベル判
定回路 BL1〜BLN,BL11〜BLnm ビット線 MT1〜MTN,MT11〜MTnm メモリセルト
ランジスタ SL ソース線 WL1〜WLM ワード線

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フローティングゲートを備えた電界効果
    トランジスタでメモリセルを形成する複数のメモリセル
    トランジスタを行方向,列方向に配置したメモリセルア
    レイと、前記複数のメモリセルトランジスタの各行それ
    ぞれと対応して設けられ対応する行の各メモリセルトラ
    ンジスタのコントロールゲートと接続する複数のワード
    線と、前記複数のメモリセルトランジスタの各列それぞ
    れと対応して設けられ対応する列の各メモリセルトラン
    ジスタのドレインと接続する複数のビット線と、前記複
    数のメモリセルトランジスタそれぞれのソースと接続す
    るソース線と、前記複数のメモリセルトランジスタそれ
    ぞれのソース・コントロールゲート間に所定のタイミン
    グで所定のパルス幅の消去パルスを印加する消去パルス
    印加手段と、前記複数のワード線のうちの所定のワード
    線を選択して通常の読出し動作時には選択レベルとし前
    記消去パルスの印加後の消去ベルファイ動作時にはベリ
    ファイ選択レベルとするXデコーダと、前記複数のビッ
    ト線を所定数本づつの複数組に分けてこれら複数組それ
    ぞれの所定数本のうちの1本を選択する第1のビット線
    選択回路と、前記通常の読出し動作時にはこの第1のビ
    ット線選択回路で選択された複数組それぞれの選択ビッ
    ト線の信号のうちの1つを選択し前記消去ベルファイ動
    作時にはこれら選択ビット線の信号の伝達を阻止する第
    2のビット線選択回路と、この第2のビット線選択回路
    で選択された信号を増幅するセンス増幅器と、前記消去
    ベリファイ動作時に、前記第1のビット線選択回路で選
    択された複数組それぞれの選択ビット線の信号のレベル
    を判定して前記センス増幅器の入力端の電位を制御する
    消去ベリファイ判定回路とを有することを特徴とする不
    揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 消去ベリファイ判定回路が、複数組それ
    ぞれの選択ビット線の信号のレベルを判定する複数の選
    択ビット線レベル判定回路と、これら複数の選択ビット
    線レベル判定回路それぞれの出力をゲートに受けてセン
    ス増幅器の入力端と基準電位点との間をオン,オフする
    複数のトランジスタとを備えた構成された請求項1記載
    の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 ベリファイ選択レベルを、メモリセルト
    ランジスタの消去状態のしきい値電圧と書込み状態のし
    きい値電圧との中間の電位とした請求項1記載の不揮発
    性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 消去パルス印加手段が、ソース線に消去
    パルスを印加する消去パルス発生回路と、前記消去パル
    スの印加時に複数のワード線それぞれを接地電位とする
    Xデコーダ内の所定の回路と、前記消去パルスの印加時
    に複数のビット線それぞれを非選択,フローティング状
    態とする第1のビット線選択回路内の所定の回路とを含
    んで構成された請求項1記載の不揮発性半導体記憶装
    置。
  5. 【請求項5】 消去ベリファイ判定回路が、複数組それ
    ぞれの選択ビット線の信号のレベルを判定する複数の選
    択ビット線レベル判定回路と、これら複数の選択ビット
    線レベル判定回路の出力信号を入力端に受ける論理ゲー
    トと、この論理ゲートの出力信号をゲートに受けてセン
    ス増幅器の入力端と基準電位点との間をオン,オフする
    トランジスタとを備えて構成された請求項1記載の不揮
    発性半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 複数の選択ビット線レベル判定回路それ
    ぞれの構成トランジスタのサイズを、センス増幅器の構
    成トランジスタのサイズより小さくした請求項2または
    請求項5記載の不揮発性半導体記憶装置。
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