JP2685083B2 - 半導体素子収納用パッケージの製造方法 - Google Patents

半導体素子収納用パッケージの製造方法

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JP2685083B2 JP3049073A JP4907391A JP2685083B2 JP 2685083 B2 JP2685083 B2 JP 2685083B2 JP 3049073 A JP3049073 A JP 3049073A JP 4907391 A JP4907391 A JP 4907391A JP 2685083 B2 JP2685083 B2 JP 2685083B2
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメモリー用の半導体素子
やビデオカメラ等に使用される固体撮像素子などを収容
するための半導体素子収納用パッケージの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来技術及びその課題】従来、メモリー用の半導体素
子や固体撮像素子を収容するための半導体素子収納用パ
ッケージはアルミナセラミックス等の電気絶縁材料から
成り、その上面の略中央部に固体撮像素子を収容するた
めの凹部及び該凹部周辺から側面にかけて導出されたタ
ングステン(W) 、モリブデン(Mo)等の高融点金属粉末か
ら成るメタライズ配線層を有する絶縁基体と、半導体素
子を外部電気回路に電気的に接続するために前記メタラ
イズ配線層に銀ロウ等のロウ材を介し取着された多数の
外部リード端子と、蓋体とから構成されており、絶縁基
体の凹部底面に半導体素子を接着材を介して接着固定す
るとともに該半導体素子の各電極をボンディングワイヤ
を介してメタライズ配線層に接続させ、しかる後、絶縁
基体の上部に蓋体を封止材により取着接合し、半導体素
子を内部に気密に封止することによって半導体装置とな
る。
【0003】しかしながら、この従来の半導体素子収納
用パッケージは通常、絶縁基体が複数枚のセラミックグ
リーンシート(セラミック生シート)を上下に積層する
とともに該積層したものを高温で焼成し各々を焼結一体
化させる、所謂、ラミネート方式によって製作さてお
り、1個の絶縁基体を得るのに工程が多く、作業が煩雑
で絶縁基体を高価なものとしてしまう欠点を有してい
た。
【0004】そこで上記欠点を解消するために枠体の上
下面に半導体素子が載置される絶縁基体と蓋体とを樹脂
接着材により接着した半導体素子収納用パッケージが検
討されており、半導体素子が取着された単純形状の絶縁
基体と蓋体との間に、上下両面に予め半硬化状態の樹脂
接着材を被着させた枠体を配するとともに該半硬化状態
の樹脂を加熱し、完全に硬化させることによって絶縁基
体と蓋体を枠体に接着し内部に半導体素子を気密に封止
するようになっている。
【0005】尚、かかる半導体素子収納用パッケージに
よれば絶縁基体を極めて単純な形状として作業が簡単な
プレス成形法により製作することができ、絶縁基体を極
めて安価なものとなすことができる。
【0006】また前記枠体の上下両面に予め被着させて
おく樹脂接着材は液状のままではその取扱が極めて面倒
であることから半硬化状態になされており、具体的には
枠体の一方の面に液状の樹脂接着材を塗布するとともに
これを加熱して半硬化状態となし、次に前記枠体の他の
面に同じく液状の樹脂接着材を塗布するとともに加熱し
て半硬化状態となすことによって枠体の上下両面に被着
される。
【0007】しかしながら、この半導体素子収納用パッ
ケージにおいては枠体の一方の面に被着された樹脂接着
材に半硬化状態にするための熱が二度印加されることに
なるためその熱硬化が進み過ぎてしまい、その結果、該
樹脂接着材を介して枠体に絶縁基体或いは蓋体を強固に
接着することができず、パッケージ内部の気密封止の信
頼性が低いものとなる欠点を有していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体素子収納
用パッケージの製造方法は枠体の上下面に樹脂接着材を
介して半導体素子が取着される載置部を有する絶縁基体
と蓋体とを接着して成る半導体素子収納用パッケージで
あって、前記枠体に絶縁基体と蓋体とを接着する樹脂接
着材が下記(1) 乃至(3) の工程により予め枠体の上下面
に半硬化状態で被着されていることを特徴とするもので
ある。 (1)枠体の一方の面に硬化速度が遅い液状の樹脂接着
材を塗布し、これを加熱して初期の半硬化状態にする工
程 (2)枠体の他方の面に硬化速度が短い液状の樹脂接着
材を塗布する工程 (3)枠体の上下面に塗布した各々の樹脂接着材を加熱
し、上下面の樹脂接着材を実質的に同一の半硬化状態と
なす工程
【0009】
【実施例】次に本発明を添付図面に基づき詳細に説明す
る。図1は本発明の製造方法によって製作された半導体
素子収納用パッケージを固体撮像素子を収容するのに使
用した場合の例を示し、1は絶縁基体、2は枠体、3は
透光性の蓋体である。
【0010】前記絶縁基体1はアルミナセラミックス等
の電気絶縁材料から成り、その上面中央部に固体撮像素
子4が取着される載置部Aを有し、該載置部Aに固体撮
像素子4が有機樹脂等の接着材を介して取着固定され
る。
【0011】前記絶縁基体1は、例えばアルミナ(Al2
O 3 ) 、シリカ(SiO2 ) 、マグネシア(MgO) 、カルシア
(CaO) 等の原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合
し、しかる後、これを従来周知のプレス成形法により板
状に成形するとともに該板状成形体を高温( 約1600℃)
で焼成することによって得られる。
【0012】尚、前記絶縁基体1は極めて単純な形状で
あり、従来周知のプレス成形法を採用することによって
簡単に形成することができるため絶縁基体1を極めて安
価となすことが可能となる。
【0013】前記絶縁基体1 はまたその上面から側面を
介し底面にかけて複数個のメタライズ配線層5 が被着形
成されており、該メタライズ配線層5 の絶縁基体1 上面
部には固体撮像素子4 の各電極がボンディングワイヤ6
を介し接続され、またメタライズ配線層5 の絶縁基体1
底面部には外部電気回路と接続される外部リード端子7
が銀ロウ等のロウ材を介して取着されている。
【0014】前記メタライズ配線層5 はタングステン、
モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末から成り、該
タングステン等の金属粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添
加混合して得た金属ペーストを絶縁基体1 の上面から底
面にかけて従来周知のスクリーン印刷法により印刷塗布
するとともにこれを焼き付けることによって絶縁基体1
の上面から側面を介し底面にかけて被着形成される。
【0015】また前記メタライズ配線層5 の絶縁基体1
底面部に取着される外部リード端子7 はコバール(Fe-Ni
-Co 合金) や42Alloy(Fe-Ni 合金) 等の金属から成り、
従来周知の金属加工法を採用し、コバールや42Alloy 等
のインゴット( 塊) を所定の板状に形成することよって
製作される。
【0016】尚、前記メタライズ配線層5 及び外部リー
ド端子7 はその露出する外表面にニッケル、金等の耐蝕
性に優れ、且つ良導電性の金属をメッキにより1.0 乃至
20.0μm の厚みに層着させておくとメタライズ配線層5
及び外部リード端子7 の酸化腐食が有効に防止されると
ともにメタライズ配線層5 へのボンディングワイヤ6 の
接合及び外部リード端子7 の外部電気回路への電気的接
続が極めて良好となる。従って、メタライズ配線層5 及
び外部リード端子7 はその露出する外表面にニッケル、
金等の耐蝕性に優れ、且つ良導電性の金属をメッキによ
り1.0 乃至20.0μm の厚みに層着させておくことが好ま
しい。
【0017】また前記絶縁基体1 はその上面外周部に枠
体2 が接着材8 を介して、且つ固体撮像素子載置部Aを
囲繞するようにして接着されており、該枠体2 は透光性
蓋体3 を絶縁基体1 より所定の間隔をもって固定するた
めの支持部材として作用する。
【0018】前記枠体2 を絶縁基体1 に接着する樹脂接
着材8 は、例えばエポキシ樹脂から成り、枠体2 の下面
に予め半硬化状態で被着させておくことによってその取
扱を容易なものとなしてある。
【0019】前記枠体2 はまたその上部に透光性の蓋体
3 が樹脂接着材9 を介して取着され、これによってパッ
ケージ内部が気密に封止される。
【0020】前記枠体2 の上面に透光性蓋体3 を接着す
る樹脂接着材9 は、例えばエポキシ樹脂から成り、枠体
2 の上面に予め半硬化状態で被着させておくことによっ
てその取扱を容易なものとなしてある。
【0021】また前記透光性蓋体2 はサファイヤやガラ
ス等の光を透過し得る透光性の材料より成り、レンズ部
材( 不図示) で縮小された像をパッケージの内部に収容
した固体撮像素子4 上に入射結像させる作用を為す。
【0022】尚、前記透光性蓋体3 は、例えばガラスか
ら成る場合、シリカ(SiO2 ) 、アルミナ(Al 2 O 3 ) 、
カルシア(CaO) 、酸化バリウム(BaO) 等のガラス成分粉
末を従来周知のプレス成形法を採用することによって平
板状に成形するとともにこれを約1200℃の温度で加熱処
理することによって形成される。
【0023】かくして本発明の半導体素子収納用パッケ
ージによれば、絶縁基体1 の固体撮像素子載置部A上に
固体撮像素子4を取着するとともに該固体撮像素子4 の
各電極をメタライズ配線層5 にボンディングワイヤ6 を
介して取着し、次に絶縁基体1 の上面外周部に上下両面
に半硬化状態の樹脂接着材8 、9 を被着させた枠体2 及
び透光性の蓋体3 を順次、載置させ、しかる後、前記樹
脂接着材8 、9 に約150 ℃の温度を印加し、樹脂接着材
8 、9 を完全に硬化させることによって枠体2 の上下両
面に絶縁基体1 と透光性蓋体3 を接着し、固体撮像素子
4 を内部に気密に収容することによって最終製品として
の撮像装置となる。
【0024】次に本発明の半導体素子収納用パッケージ
に使用される上下両面に半硬化状態の樹脂接着材を被着
させた枠体の製造方法について説明する。
【0025】まず図1に示すような断面形状の枠体2 を
準備する。
【0026】前記枠体2 は、例えばアルミナセラミック
スから成り、アルミナ(Al2 O 3 ) 、シリカ(SiO2 ) 、
マグネシア(MgO) 、カルシア(CaO) 等の原料粉末に適当
な有機溶剤、溶媒を添加混合し、しかる後、これを従来
周知のプレス成形法により所定形状に成形するとともに
該成形体を高温( 約1600℃) で焼成することによって形
成される。
【0027】次に前記枠体2 の一方の面に硬化速度が遅
い第一の液状樹脂接着材を塗布し、しかる後、これを約
150 ℃の温度で加熱して初期の半硬化状態となす。
【0028】前記枠体2 に塗布する第一の液状樹脂接着
材はエポキシ樹脂に硬化剤としての芳香族ポリアミンを
添加したものからなり、従来周知のスクリーン印刷法を
採用することによって枠体2 の一主面に塗布される。
【0029】前記第一の液状接着材はエポキシ樹脂に硬
化剤としての芳香族ポリアミンが大量に添加され、その
粘度が1600ポイズ以上となっており、該粘度が1600ポイ
ズ以上の第一の樹脂接着材は150 ℃の熱を40〜60分間印
加してその全てが完全な半硬化状態となり、上記初期の
半硬化状態とは樹脂接着材の一部が半硬化状態になって
いる状態をいう。
【0030】次に前記一方の面に第一の樹脂接着材が被
着された枠体2 はその他方の面に硬化速度の速い第二の
液状樹脂接着材が塗布される。
【0031】前記第二の液状樹脂接着材はエポキシ樹脂
に硬化剤としての芳香族ポリアミンを添加したものから
なり、従来周知のスクリーン印刷法を採用することによ
って枠体2 の一主面に塗布される。
【0032】また前記第二の液状接着材はエポキシ樹脂
に硬化剤としての芳香族ポリアミンを少量添加した粘度
が1300ポイズ程度のものから成り、該第二の樹脂接着材
は150 ℃の熱を10〜20分間印加すればその全てが完全な
半硬化状態となる。
【0033】前記枠体2 の上下両面に塗布された第一、
第二の樹脂接着材は最後に150 ℃の温度で加熱され、両
者を実質的に同一の半硬化状態となすことによって上下
両面に半硬化状態の樹脂接着材を被着させた枠体2 が完
成する。
【0034】尚、この場合、枠体2 の一方の面に塗布さ
れた第一の樹脂接着材は半硬化状態にするための熱が二
度印加されることになるが該第一の樹脂接着材は第二の
樹脂接着材に比べて硬化速度が遅いため熱硬化が大幅に
進みすぎることは一切なく、第一、第二の樹脂接着材は
実質的に同じ時間に半硬化状態となすことができる。従
って、この上下両面に有機樹脂接着材を被着させた枠体
2は半導体素子収納用パッケージに使用し、その上下面
に絶縁基体1 及び蓋体3 を載置して接着すると枠体2 と
絶縁基体1 及び蓋体2 との接着が極めて強固となり、パ
ッケージ内部の気密封止の信頼性を極めて高いものとな
る。
【0035】
【発明の効果】本発明の半導体素子収納用パッケージの
製造方法によれば、樹脂接着材を実質的に同一の半硬化
状態として枠体の上下両面に被着させることができるた
め該枠体2 の上下に絶縁基体と蓋体とを前記樹脂接着材
を介して接着する際、その接着が極めて強固となり、こ
れによってパッケージ内部の気密封止の信頼性を高いも
のとなすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって製作された半導体素
子収納用パッケージを固体撮像素子を収容するのに使用
した場合の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・絶縁基体 2・・・枠体 3・・・透光性蓋体 5・・・メタライズ配線層 A・・・固体撮像素子載置部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】枠体の上下面に樹脂接着材を介して半導体
    素子が取着される載置部を有する絶縁基体と蓋体とを接
    着して成る半導体素子収納用パッケージであって、前記
    枠体に絶縁基体と蓋体とを接着する樹脂接着材が下記
    (1) 乃至(3) の工程により予め枠体の上下面に半硬化状
    態で被着されていることを特徴とする半導体素子収納用
    パッケージの製造方法。 (1)枠体の一方の面に硬化速度が遅い液状の樹脂接着
    材を塗布し、これを加熱して初期の半硬化状態にする工
    程 (2)枠体の他方の面に硬化速度が短い液状の樹脂接着
    材を塗布する工程 (3)枠体の上下面に塗布した各々の樹脂接着材を加熱
    し、上下面の樹脂接着材を実質的に同一の半硬化状態と
    なす工程
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