JP2682974B2 - 円柱状構造物の補強方法 - Google Patents
円柱状構造物の補強方法Info
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Description
形断面などを有する円柱状構造物、例えば、橋脚や柱な
どの円柱状構造物の補強方法に関する。
どの耐震性に問題が生じ、構造物の耐震基準の見直しや
従前の耐震基準で構築された既設構造物の補強などが緊
急の課題となってきた。既設構造物の補強の方法として
は、例えば橋脚においては既設橋脚の表面にコンクリー
トを巻き立てる方法、炭素系繊維などをシート状にした
ものを構造物の外表面に接着する方法、あるいは薄鋼板
で外表面を巻き立てるなどの方法で行われている。
繊維シートの接着、鋼板巻き立てなどは簡便ではあるも
のの、これらの補強は構造物に過大な荷重が作用し変形
が生じた後に初めて補強材に荷重負担が遷移する構造系
となっており、構造物に変形が生ずる以前に補強作用を
しないものである。また、補強構造が補強部と一体化し
ていないので長期に亘り構造物と一体性が保たれるかど
うか不明であるという問題点もある。
設構造物と一体化し、通常の荷重状態の下でも載荷負担
をし、変位そのものを積極的に抑制する構造系を有する
補強方法を提供することを目的とする。
外周に、裏込めコンクリート層空間をあけて、上下に細
長い多数のプレキャストコンクリートピラスタを取付
け、前記コンクリート層中に多数の円周方向PC緊張材
を配設し、裏込めコンクリート打設後、該PC緊張材を
緊張しその端部を前記ピラスタに定着することを特徴と
する円柱状構造物の補強方法である。さらに具体的に説
明すると、次の通りである。
複数分割した位置に、分割した周長より短尺の幅でPC
緊張材挿通シースと定着構造を内蔵した円柱軸方向に長
い短冊状のプレキャストコンクリートピラスタ(以下単
にピラスタ)を構造物表面から裏込めコンクリートの厚
み分を離間して立添設する。半周又は一周のPC緊張材
を、構造物表面とピラスタ裏面間に、水平に配設して、
PC緊張材端をピラスタ内で交差するように挿通し、P
C緊張材の作業余長をピラスタより突出させておく。隣
り合うピラスタ間に型枠を組立てて、型枠裏面及びピラ
スタ裏面と構造物表面との間にコンクリート、又はモル
タルを充填する。コンクリート又はモルタルが硬化後、
ピラスタに反力をとって、PC緊張材を緊張して、既設
柱状構造物に中心に向けて圧縮力を付与して構造物を補
強する。
橋脚の地上部5mを被覆補強した例を説明する。図1は
その断面図、図2は斜視図である。この補強に用いるピ
ラスタ5として全幅50cm、長さ2.5m、厚さ12
cm、重量約350kgで、裏面は幅方向に若干の凹面
をもたせた部材を工場製品として製作した。円柱状構造
物1の外径周長は約9.42mであり、構造物1基当た
りピラスタ5を8枚使用した。
25cmピツチとしてピラスタ内に内蔵した。なお、P
C緊張材3の定着位置は8枚のピラスタ5に分散させる
が、ピラスタ5は汎用性をもたせるためすべて同一の仕
様で製作した。図3に示すように、円柱状構造物1の表
面に墨出しをして、8枚のピラスタ5の取付アンカ用孔
6を穿設し、ホールインアンカ11を内挿固定する。
立て、工場から搬入したピラスタ5を、それぞれ所定位
置に設置したホールインアンカ11に仮止めし、裏込め
コンクリート4の厚さ、すなわち円柱状構造物1の表面
とピラスタ裏面との離間間隔を20cmに調整しナット
12,13で固定する。PC緊張材3は360度配置
(図4)として、摩擦により緊張力の低下が集中しない
ように、水平段位置によって適宜定着するピラスタ5を
変えてPC緊張材3(1T12.7PCストランド)を
挿通した。
込めコンクリート4を打設する。裏込めコンクリート4
が硬化したら、型枠8を取り外し、ピラスタ5から交差
して突出しているPC緊張材3に2台の緊張ジャッキを
装着して緊張する。その後、PC緊張材3のシースダク
トにグラウトを注入し、PC緊張材3の定着部14及び
未使用定着用孔の後埋めをして補強が完了する。
これに限定されるわけではなく構造物の径によって適宜
選択することが可能である。ピラスタの幅と、隣り合う
ピラスタ間の間隔とのバランスと、表面から浮き出てる
ピラスタによって仕上後の円柱状構造物はスレンダ感
(ほっそりとした美感)が生まれ、景観上の効果も生じ
る。
物の中心角)も、構造物の直径とピラスタの使用枚数に
応じ適宜設定することが好ましい。本発明の補強方法で
使用するプレキャストコンクリートピラスタは裏込めコ
ンクリートを介装し、表面は直平面でよく、裏面の凹面
も構造物外径に厳密に合わせる必要はないので、広い範
囲の構造物外径のものに使用可能である。長さについて
も、標準的なものを製作しておいて現物に合わせ、切断
組合せることも可能であり、工場で複数サイズのものを
大量生産することによってコストも低くなるメリットも
ある。
いて述べたが、本発明は断面が楕円状構造物でも応用可
能である。
位を生じてから補強効果が現れるのではなく、構造物そ
のものを補強するもので一体化された好適な補強方法で
ある。本発明では、大量生産可能なプレキャストピラス
タを使用することによって鉄筋、型枠の組払いを最小限
に止めることができ、補強が容易である。さらにこの方
法では施工後の柱の表面に縦じま模様のアクセントが生
まれ、新設構造物と見紛うようなすぐれた景観を得るこ
とができ、美観上も好ましく、構造上も堅固な補強が可
能となった。
ト 5 ピラスタ 6 孔 8 型枠 11 ホールイン
アンカ 12 ナット 13 ナット 14 定着部
Claims (1)
- 【請求項1】 円柱状構造物の外周に、裏込めコンクリ
ート層空間をあけて、上下に細長い多数のプレキャスト
コンクリートピラスタを取付け、前記コンクリート層中
に多数の円周方向PC緊張材を配設し、裏込めコンクリ
ート打設後、該PC緊張材を緊張しその端部を前記ピラ
スタに定着することを特徴とする円柱状構造物の補強方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22659695A JP2682974B2 (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 円柱状構造物の補強方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22659695A JP2682974B2 (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 円柱状構造物の補強方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0971910A JPH0971910A (ja) | 1997-03-18 |
JP2682974B2 true JP2682974B2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=16847672
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP22659695A Expired - Fee Related JP2682974B2 (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 円柱状構造物の補強方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2682974B2 (ja) |
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1995
- 1995-09-04 JP JP22659695A patent/JP2682974B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0971910A (ja) | 1997-03-18 |
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