JP2682103B2 - 液晶ポリマ含有樹脂組成物 - Google Patents

液晶ポリマ含有樹脂組成物

Info

Publication number
JP2682103B2
JP2682103B2 JP2294789A JP2294789A JP2682103B2 JP 2682103 B2 JP2682103 B2 JP 2682103B2 JP 2294789 A JP2294789 A JP 2294789A JP 2294789 A JP2294789 A JP 2294789A JP 2682103 B2 JP2682103 B2 JP 2682103B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
liquid crystal
weight
crystal polymer
iii
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2294789A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02202539A (ja
Inventor
保則 市川
忠男 福本
俊英 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2294789A priority Critical patent/JP2682103B2/ja
Publication of JPH02202539A publication Critical patent/JPH02202539A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2682103B2 publication Critical patent/JP2682103B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は耐熱性、寸法安定性および永久帯電防止性の
優れた液晶ポリマ含有樹脂組成物に関するものである。
<従来の技術> 近年プラスチックの高性能化に対する要求がますます
高まり、種々の新規性能を有するポリマが数多く開発さ
れ、市場に供されているが、なかでも特に分子鎖の平衡
な配列を特徴とする光学異方性の液晶ポリマが優れた機
械的物質を有する点で注目されている。
異方性溶融相を形成するポリマとしてはたとえばp−
ヒドロキシ安息香酸と4,4′−ジヒドロキシビフエニ
ル、テレフタル酸にt−ブチルハイドロキノン、ハイド
ロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、イソフタル
酸、ポリエチレンテレフタレートなどを共重合した液晶
ポリエステルが知られている(特開昭62−39622号公
報、特開昭62−164719号公報、特開昭62−292832号公
報、特開昭63−30523号公報、特開昭63−33418号公
報)。
また、液晶ポリエステルにアニオン、ノニオン、両性
型の低分子量帯電防止剤を添加することも知られている
(特開昭61−285282号公報)。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、これら液晶ポリマは射出成形時の成形
収縮率に異方性があり、ポリマの流動方向の値は極めて
小さいが、これと直角の方向は比較的大きいという問題
があり、帯電防止性も必ずしも十分とは言えないことが
わかった。
一方、特開昭61−285282号公報に記載されている従来
の低分子量の帯電防止剤では永久帯電防止性が必ずしも
充分ではなく、異方性改善効果も全くないという問題が
あることがわかつた。
よつて、本発明は上述の問題を一挙に解決し、耐熱
性、寸法安定性および永久帯電防止性を有した液晶ポリ
マ樹脂組成物を得ることを課題とする。
<課題を解決するための手段> すなわち本発明は、下記構造単位(I)〜(III)か
ら選ばれた異方性溶融相を形成し得る液晶ポリマ(A)
99〜60重量%と、(b1)炭素原子数6以上のアミノカル
ボン酸またはラクタム、もしくは炭素原子数6以上のジ
アミンとジカルボン酸の塩、(b2)数平均分子量200〜
6,000のポリ(アルキレンオキシド)グリコールおよび
(b3)炭素原子数4〜20のジカルボン酸から構成される
ポリエーテルエステルアミドで、ポリエーテルエステル
単位が95〜10重量%であるポリエーテルエステルアミド
(B)1〜40重量%からなる液晶ポリマ含有樹脂組成物
である。
(式中のXは二価の芳香族残基を、Y、Zは二価の芳香
族または脂肪族、脂環式残基を示す。またRはOまたは
NHを示す。構造単位(II)および(III)は実質的に等
モルである。) 本発明における液晶ポリマ(A)の構造単位(I)は
芳香族ヒドロキシカルボン酸から生成した構造単位であ
り、構造単位(II)はジヒドロキシ化合物または4−ア
ミノ−1−ヒドロキシ化合物から生成した構造単位であ
る。
構造単位(I)を構成する芳香族ヒドロキシカルボン
酸の好ましい例としては、p−ヒドロキシ安息香酸、m
−ヒドロキシ安息香酸、3−クロロ−4−ヒドロキシ安
息香酸、3−フエニル−4−ヒドロキシ安息香酸、6−
ヒドロキシ−2−ナフトエ酸などが挙げられる。
構造単位(II)を構成するジヒドロキシ化合物または
4−アミノ−1−ヒドロキシ化合物の好ましい例として
は4,4′ジヒドロキシビフエニル、4,4′−ジヒドロキシ
ジフエニルエーテル、2,6−ジヒドロキシナフタレン、
2,7−ジヒドロキシナフタレン、ハイドロキノン、メチ
ルハイドロキノン、クロロハイドロキノン、フエニルハ
イドロキノン、エチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ールまたはp−アミノフエノールなどが挙げられる。
構造単位(III)を構成するジカルボン酸の好ましい
例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、1,2−ビス
(フエノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、1,2−ビ
ス(2−クロロフエノキシ)エタン−4,4′−ジカルボ
ン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフエニ
ルエーテルジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸などが挙げられる。
なお、構造単位(II)および(III)は実質的に等モ
ルである。
本発明において好ましい液晶ポリマ(A)は下記構造
単位からなり、熱変形温度が150〜280℃、液晶開始温度
が330℃以下、溶融粘度が10,000ポイズ以下の異方性溶
融相を形成する液晶ポリエステルである。
本発明における液晶ポリマ(A)のうち特に好ましい
前記構造単位(I′)は、p−ヒドロキシ安息香酸から
生成した構造単位を、前記構造単位(II′)は4,4′ジ
ヒドロキシビフエニルから生成した構造単位を、前記構
造単位(III′)はハイドロキノン、t−ブチルハイド
ロキノン、フエニルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキ
シナフタレン、エチレングリコールから選ばれた1種以
上のジヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、前記
構造単位(IV′)はテレフタル酸および/またはイソフ
ル酸から生成した構造単位を各々示す。
前記構造単位(I′)、(II′)、(III′)および
(IV′)の共重合比は任意であるが、流動性の点から次
の共重合量であることが好ましい。すなわち、前記構造
単位(I′)は[(I′)+(II′)+(III′)]の4
0〜90モル%であることが好ましく、特に60〜82モル%
であることが好ましい。また、前記構造単位(II′)/
(III′)のモル比は9/1〜1/9が好ましく、前記構造単
位(III′)において−X−が−CH2CH2−の時が好まし
く(III′)が全体の40〜5モル%、特に23〜5モル%
が好ましい。そして−X−が−CH2CH2−以外の場合は7.
5/2.5〜2.5/7.5が好ましく、7.5/2.5〜4/6が特に好まし
い。
なお、構造単位[(II′)+(III′)]と(IV′)
は実質的に等モルである。
また特に本発明で用いる液晶ポリマ(A)は、充填材
を配合しないときの熱変形温度が150〜280℃であり、好
ましくは190〜260℃である。
熱変形温度が150℃未満では耐熱性が不十分であり、2
80℃を越えると得られた樹脂組成物の成形温度が高くな
るという問題が発生する。
ここで熱変形温度はASTM D648に基づき、1/8″厚さ
の試験片を18.6kg/cm2の応力で測定した値である。
また、液晶ポリマ(A)の液晶開始温度は、330℃以
下であることが必須であり、流動性と耐熱性の点から26
0〜330℃であることが好ましい。
液晶開始温度が330℃を越えると成形温度を高くする
必要が生じるので成形性の点から実用的でない。
また、溶融粘度は10,000ポイズ以下であることが必須
であり、5,000ポイズ以下が好ましく、特に2,000ポイズ
以下がより好ましい。
なお、この溶融粘度は(液晶開始温度+40℃)でずり
速度1,000(1/秒)の条件下で高化式フローテスターに
よつて測定した値である。
本発明における液晶ポリマ(A)の製造方法は、特に
制限がなく、公知のポリエステルの重縮合法に準じて製
造できる。
たとえば、前記構造単位(III′)で、−X−が−CH2
CH2−以外の場合は下記(1)〜(4)、−X−がCH2CH
2−の場合は(5)の製造方法が好ましく挙げられる。
(1)p−アセトキシ安息香酸、4,4′−ジアセトキシ
ビフエニル、4,4′−ジアセトキシベンゼンなどの芳香
族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物とテレフタル酸な
どの芳香族ジカルボン酸から脱酢酸重縮合反応によつて
製造する方法。
(2)p−ヒドロキシ安息香酸、4,4′−ジヒドロキシ
ビフエニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ
化合物、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に無水
酢酸を反応させて、フエノール性水酸基をアシル化した
のち、脱酢酸重縮合反応によつて製造する方法。
(3)p−ヒドロキシ安息香酸のフエニルエステル、4,
4′−ジヒドロキシビフエニル、ハイドロキシノンなど
の芳香族ジヒドロキシ化合物とテレフタル酸などの芳香
族ジカルボン酸のジフエニルエステルから脱フエノール
重縮合反応によつて製造する方法。
(4)p−ヒドロキシ安息香酸およびテレフタル酸など
の芳香族ジカルボン酸に所望量のジフエニルカーボネー
トを反応させてそれぞれジフエニルエステルとしたの
ち、4,4′−ジヒドロキシビフエニル、ハイドロキノン
などの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、脱フエノール
重縮合反応により製造する方法。
(5)ポリエチレンテレフタレートの存在下で(1)ま
たは(2)の方法で製造する方法。
高重合度の液晶ポリマ(A)が得られるため、(2)
の方法を用いることがさらに好ましい。
重縮合反応に使用する触媒としては、酢酸第一錫、テ
トラブチルチタネート、酢酸カリウム、三酸化アンチモ
ン、マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸亜鉛などの金
属化合物が代表的であり、とりわけ脱フエノール重縮合
の際に有効である。
本発明の液晶ポリマ(A)は、ペンタフルオロフエノ
ール中で固有粘度を測定することが可能なものであり、
その際には0.1g/dlの濃度で60℃で測定した値で0.5dl/g
以上か好ましく、特に1.0〜15.0dl/gが好ましい。
なお、本発明で用いる液晶ポリマ(A)を重縮合する
際には上記(I′)(II′),(III′)および(I
V′)を構成する成分以外に、4,4′−ジフエニルジカル
ボン酸、3,3′−ジフエニルジカルボン酸、3,4′−ジフ
エニルジカルボン酸、2,2′−ジフエニルジカルボン
酸、1,2−ビス(フエノキシ)エタン−4,4′−ジカルボ
ン酸、1,2−ビス(2−クロロフエノキシ)エタン−4,
4′−ジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、ヘキサ
ヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン酸、レゾル
シン、クロルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、
2,7−ジヒドロキシナフタレン、ビスフエノールA、ビ
スフエノールSなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、m−
オキシ安息香酸、2,6−オキシナフトエ酸などの芳香族
オキシカルボン酸およびp−アミノフエノール、p−ア
ミノ安息香酸などを本発明の目的を損なわない程度の少
割合の範囲でさらに共重合せしめることができる。
本発明における(B)ポリエーテルエステルアミドの
構成成分である(b1)炭素原子数6以上のアミノカルボ
ン酸またはラクタムもしくは炭素原子数6以上のジアミ
ンとジカルボン酸の塩としてはω−アミノカプロン酸、
ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−ア
ミノペルゴン酸、ω−アミノプリン酸および11−アミノ
ウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのアミノカル
ボン酸あるいはカプロラクタム、エナントラクタム、カ
プリルラクタム、およびラウロラクタムなどのラクタム
およびヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサ
メチレンジアミン−セバシン酸塩およびヘキサメチレン
ジアミン−イソフタル酸塩などのジアミン−ジカルボン
酸の塩が用いられ、特にカプロラクタム、12−アミノド
デカン酸、ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩が好
ましく用いられる。
(b1)炭素原子数6以上のアミノカルボン酸またはラ
クタムもしくは炭素原子数6以上のジアミンとジカルボ
ン酸の塩はポリエーテルエステルアミドの構成単位で5
〜90重量%の範囲で用いられ、5重量%未満ではポリエ
ーテルエステルアミドの機械的性質が劣り、90重量%を
越える場合は得られる樹脂の帯電防止性が劣り好ましく
ない。
(B)ポリエーテルエステルアミドの構成成分である
(b2)ポリ(アルキレンオキシド)グリコールとして
は、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−プロピレン
オキシド)グリコール、ポリ(1,3−プロピレンオキシ
ド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリ
コール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、
エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまた
はランダム共重合体およびエチレンオキシドとテトラヒ
ドロフランのブロツク、またはランダム共重合体などが
用いられる。これらの中でも、制電性が優れる点で、特
にポリエチレングリコールが好ましく用いられる。ポリ
(アルキレンオキシド)グリコールの数平均分子量は20
0〜6,000、好ましくは250〜4,000の範囲で用いられる。
数平均分子量が200未満では得られるポリエーテルエス
テルアミドの機械的性質が劣り、数平均分子量が6,000
を越える場合は、帯電防止性が不足するため好ましくな
い。
(B)ポリエーテルエステルアミドの構成成分である
(b3)炭素原子数4〜20のジカルボン酸としてはテレフ
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−
ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフ
エニル−4,4′−ジカルボン酸、ジフエノキシエタンジ
カルボン酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムの
ごとき芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸およびジ
シクロヘキシル−4,4′−ジカルボン酸のごとき脂環族
ジカルボン酸およびコハク酸、シユウ酸、アシピン酸、
セバシン酸およびドデカンジ酸のごとき脂肪族ジカルボ
ン酸などが挙げられ、特にテレフタル酸、イソフタル
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、セバシン酸、
アジピン酸およびドデカンジ酸が重合性、色調および物
性の点から好ましく用いられる。
(b2)ポリ(アルキレンオキシド)グリコールと(b
3)ジカルボン酸は反応上は1:1のモル比で反応するが、
使用するジカルボン酸の種類に応じて通常仕込み比を変
えて供給される。
ポリエーテルエステル成分はポリエーテルエステルア
ミドの構成単位で95〜10重量%の範囲で用いられ、95重
量%を越える場合はポリエーテルエステルアミドの機械
的特性が劣り、10重量%未満では樹脂の帯電防止性が劣
り好ましくない。
(B)ポリエーテルエステルアミドの重合方法に関し
ては特に限定されず、例えば(イ)(b1)アミノカルボ
ン酸またはラクタムと(b3)ジカルボン酸を反応させて
両末端がカルボン酸基のポリアミドプレポリマをつく
り、これに(b2)ポリ(アルキレンオキシド)グリコー
ルを真空下に反応させる方法、(ロ)前記(b1)、(b
2)、(b3)の各化合物を反応槽に仕込み、水の存在下
または非存在下に高温で反応させることにより、カルボ
ン酸末端のポリアミドプレポリマを生成させ、その後常
圧または減圧下で重合を進める方法および(ハ)前記
(b1)、(b2)、(b3)の化合物を同時に反応槽に仕込
み、溶融混合したのち、高真空下で一挙に重合を進める
方法などの公知の方法を利用することができる。
本発明において液晶ポリマ(A)の配合量は99〜60重
量%、好ましくは95〜70重量%、ポリエーテルエスエス
テルアミド(B)の配合量は1〜40重量%、好ましくは
5〜30重量%である。液晶ポリマ(A)が99重量%を越
えると永久帯電防止性が不十分であり、射出成形時の成
形収縮率の異方性が大きくなる。60重量%未満では耐熱
性、寸法安定性が不十分である。
本発明の組成物には、本発明の目的を損なわない程度
の範囲で、酸化防止剤および熱安定剤(たとえばヒンダ
ードフエノール、ヒドロキノン、ホスフアイト類および
これらの置換体など)、紫外線吸収剤(たとえばレゾル
シノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾ
フエノンなど)、滑剤および離型剤(モンタン酸および
その塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリ
ルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワツク
スなど)、染料(たとえばニトロシンなど)および顔料
(たとえば硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボン
ブラツクなど)を含む着色剤、難燃剤、可塑剤、強化剤
(たとえばガラス繊維、タルク、クレー、マイカ、シリ
カ、ワラステナイトなど)などの通常の添加剤や他の熱
可塑性樹脂を添加して、所定の特性を付与することがで
きる。
また、通常の低分子量のアニオン系、カチオン系、ノ
ニオン系の帯電防止剤を同時に添加して帯電防止性を一
層向上させることも可能である。
本発明の樹脂組成物は溶融混練することが好ましく、
溶融混練には公知の方法を用いることができる。たとえ
ば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単
軸もしくは二軸押出機などを用い、250〜350℃の温度で
溶融混練して組成物とすることができる。
<実施例> 以下、実施例により本発明を後述する。
参考例 液晶ポリマの重合 A−1:p−ヒドロキシ安息香酸466重量部、4,4′−ジヒ
ドロキシビフエニル84重量部、無水酢酸480重量部、テ
レフタル酸75重量部および固有粘度が約0.6dl/gのポリ
エチレンテレフタレート130重量部を撹拌翼、留出管を
備えた反応容器に仕込み、次の条件で脱酢酸重縮合を行
つた。
まず窒素ガス雰囲気下に100〜250℃で5時間、250〜3
00℃で1.5時間反応させたのち、300℃、1時間で0.5mmH
gに減圧し、さらに2.25時間反応させ、重縮合を完結さ
せたところ、ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記の理論構
造式を有する樹脂(A−1)を得た。
また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にそ
せ、昇温して、光学異方性の確認を行つた結果、液晶開
始温度は264℃であり、良好な光学異方性を示した。こ
のポリエステルの対数粘度(0.1g/dlの濃度でペンタフ
ルオロフエノール中、60℃で測定)は1.96dl/gであり、
304℃、ずり速度1,000/秒での溶融粘度は910ポイズであ
つた。
A−2:p−ヒドロキシ安息香酸62.44重量部、4,4′−ジ
ヒドロキシビフエニル14.03重量部、2,6−ジアセトキシ
ナフタレン18.40重量部、テレフタル酸25.03重量部およ
び無水酢酸67.69重量部を撹拌翼、留出管を備えた反応
容器に仕込み、窒素ガス雰囲気下に130〜250℃で4.5時
間、250〜300℃で2.5時間反応させたのち、330℃に昇温
して1時間で0.3mmHgに減圧し、さらに2時間反応さ
せ、重縮合を完結させたところ、ほぼ理論量の酢酸が留
出し、下記の理論構造式を有する樹脂(A−2)を得
た。
また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にの
せ、昇温して光学異方性の確認を行つたところ、液晶開
始温度は263℃であり、良好な光学異方性を示した。こ
のポリエステルの対数粘度(参考例1と同一の条件で測
定)は6.3dl/gであり、303℃、ずり速度1,000/秒での溶
融粘度は1,200ポイズであつた。
ポリエーテルエステルアミドの調製 B−1:カプロラクタム50重量部、数平均分子量が1,000
のポリエチレングリコール45重量部およびアジピン酸7.
0重量部を“イルガノツクス"1098(酸化防止剤)0.2重
量部および三酸化アンチモン触媒0.1重量部と共にヘリ
カルリボン撹拌翼を備えた反応容器に仕込み、窒素置換
して240℃で60分間加熱撹拌して透明な均質溶液とした
後、260℃、0.5mmHg以下の条件で4時間重合し、粘ちよ
うで透明なポリマを得た。
ポリマを冷却ベルト上にガツト状に吐出し、ペレタイ
ズすることによつて、ペレツト状のポリエーテルエステ
ルアミド(B−1)を調製した。
B−2:ナイロン6・6塩(AH塩)60重量部、数平均分子
量600ポリエチレングリコール33.8重量部およびアジピ
ン酸8.7重量部を用い、重合時間を4時間にした以外は
(B−1)と全く同じ方法でポリエーテルエステルアミ
ド(B−2)を調製した。
B−3:ω−アミノデカン酸30重量部、ドデカン酸14.2重
量部および数平均分子量1,000のポリエチレングリコー
ル58.6重量部を用いて、重合時間を3時間にした以外は
(B−1)と同じ方法でポリエーテルエステルアミド
(B−3)を調製した。
実施例1〜6 液晶ポリマ(A)とポリエーテルエステルアミド
(B)を用いて表1に示す割合で280〜330℃に設定した
30mmφの二軸押出機により溶融混合し、組成物とした。
得られた組成物を5ozの射出能力を有する射出成形機を
使用して、成形温度280〜330℃、金型温度80℃で厚さ2m
m、直径40mmφの円板と1/4″×1/2″×5″のテストピ
ースと70mm×70mm×2mmの角板を成形した。
そして円板を用い室温23℃、湿度50%雰囲気下で体積
固有抵抗、表面固有抵抗を測定した。測定には東亜電波
工業(株)製の超絶縁抵抗計SM−10型を用いた。
次にテストピースを用い、ASTM D648規格に従い熱変
形温度(18.6kg/cm2)を測定した。
また、角板についてポリマの流動方向と直角方向の寸
法を測定し、成形収縮率を求めた。
これらの結果を合わせて表1に示す。
比較例1〜6 液晶ポリマ(A)、ポリエーテルエステルアミド
(B)を用い、実施例1〜6と同様に成形、評価した。
比較例7〜8 液晶ポリマ(A)100重量部に対して、市販の帯電防
止剤0.5重量部を加えて実施例1〜6と同様に成形、評
価した。
以上の結果を表1に示す。
表1にみられるように実施例1〜6の本発明の組成物
は熱変形温度が高く耐熱性に優れ、永久帯電防止性のみ
ならず、成形収縮率の異方性が小さく寸法安定性に優れ
ていることがわかる。
<発明の効果> 本発明は特定の構造のポリマにポリエーテルエステル
アミドを配合することにより、耐熱性、寸法安定性、永
久帯電防止性に優れる樹脂組成物が得られる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造単位(I)〜(III)から選ばれ
    た異方性溶融相を形成し得る液晶ポリマ(A)99〜60重
    量%と (b1)炭素原子数6以上のアミノカルボン酸またはラク
    タム、もしくは炭素原子数6以上のジアミンとジカルボ
    ン酸の塩、 (b2)数平均分子量200〜6,000のポリ(アルキレンオキ
    シド)グリコールおよび (b3)炭素原子数4〜20のジカルボン酸 から構成されるポリエーテルエステルアミドで、ポリエ
    ーテルエステル単位が95〜10重量%であるポリエーテル
    エステルアミド(B) からなる液晶ポリマ含有樹脂組成物。 O−Y−R …(II) (式中のXは二価の芳香族残基を、Y、Zは二価の芳香
    族または脂肪族、脂還式残基を示す。またRはOまたは
    NHを示す。なお、構造単位(II)および(III)は実質
    的に等モルである。)
  2. 【請求項2】液晶ポリマ(A)が下記構造単位からな
    り、熱変形温度が150〜260℃、液晶開始温度が330℃以
    下、溶融粘度が10,000ポイズ以下の異方性溶融相を形成
    する液晶ポリエステルであることを特徴とする請求項
    (1)記載の液晶ポリマ含有樹脂組成物。 O−X−O (III′) (ただし式中のXは −CH2−CH2−から選ばれた1種以上の基を示し、構造単
    位(IV)のカルボニル基は互いにパラあるいはメタ位の
    関係にあり、その50モル%以上がパラ位である。なお、
    構造単位[(II′)+(III′)]と(IV′)は実質的
    に等モルである。)
JP2294789A 1989-01-31 1989-01-31 液晶ポリマ含有樹脂組成物 Expired - Fee Related JP2682103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2294789A JP2682103B2 (ja) 1989-01-31 1989-01-31 液晶ポリマ含有樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2294789A JP2682103B2 (ja) 1989-01-31 1989-01-31 液晶ポリマ含有樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02202539A JPH02202539A (ja) 1990-08-10
JP2682103B2 true JP2682103B2 (ja) 1997-11-26

Family

ID=12096816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2294789A Expired - Fee Related JP2682103B2 (ja) 1989-01-31 1989-01-31 液晶ポリマ含有樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2682103B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02202539A (ja) 1990-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0359067A (ja) 光学異方性ポリエステル樹脂組成物
JP3269207B2 (ja) ガラス繊維強化液晶性樹脂組成物
JP2699457B2 (ja) 耐熱性樹脂組成物
CA2005480A1 (en) Modified polyarylate resin and composition comprising the same
JP3111471B2 (ja) 液晶性ポリマ樹脂組成物
JP2682103B2 (ja) 液晶ポリマ含有樹脂組成物
JP3139007B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物
JP3036450B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物
JP3182756B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP3111472B2 (ja) 耐熱性樹脂組成物およびそれを成形してなるオーブン用樹脂耐熱食器
JP2699465B2 (ja) 成形品
JP2629265B2 (ja) 液晶ポリエステル系樹脂組成物
JP2828049B2 (ja) 共重合ポリエステル樹脂
JP2663585B2 (ja) 液晶ポリマ組成物
JP2855752B2 (ja) 強化液晶樹脂組成物
JP3001945B2 (ja) 溶融時に異方性を示すポリエステル
JP2505597B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2646608B2 (ja) ポリエステル系樹脂組成物
JP2845444B2 (ja) ウエルド部を有する成形品
JP3021504B2 (ja) 液晶性ポリエステル樹脂組成物
JP3077284B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物
JPH0288667A (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物
JP2969725B2 (ja) 樹脂スピーカー振動板
JPH02102257A (ja) 樹脂組成物
JP3041894B2 (ja) 液晶ポリエステル組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees