JP2678206B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、積層セラミックコンデンサの改良に関す
る。
(従来の技術) 近時、電子部品としてチップ型積層セラミックコンデ
ンサが大量に使用されるようになった。斯かる積層セラ
ミックコンデンサは、チタン酸バリウムやチタン酸ネオ
ジウム等から成る厚さ15〜30μmの誘電体セラミック層
と、銀パラジウムやニッケル等から成る厚さ0.5〜2μ
mの内部電極層とを交互に積層し、更にこの積層物の上
下に内部層と同質の誘電体セラミックから成る厚さ100
〜500μmの保護層を接着して一体的に焼成した後、該
積層焼結体の両端面に端子電極を焼付けして形成され
る。このようなチップ型積層セラミックコンデンサは、
厚膜回路基板やプリント基板等に直接ハンダ付けされる
表面実装部品として各方面で大量に使用されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記コンデンサに使用されるセラミック誘電
体材料は、通常その抗折強度が8〜15kg/mm2と小さく、
また熱膨張係数が90〜130×10-7/℃と大きい為、表面実
装工程で生じる熱応力や機械的応力更には熱衝撃等によ
りコンデンサにクラックを生じ、その信頼性の低下を招
くことが多々あった。
(発明の目的) 本発明は、上記に鑑みなされたもので、表面実装工程
でのクラックの発生を抑止し、コンデンサとしての信頼
性を維持し得る新規な積層セラミックコンデンサを提供
せんとするものである。
(課題を解決する為の手段) 上記目的を達成する本発明の積層セラミックコンデン
サを添付図面に基づき説明する。第1図は本発明の積層
セラミックコンデンサの一例を示す斜視図、第2図は同
縦断面図、第3図は表面実装要領を示す図である。
即ち、本発明の積層セラミックコンデンサは、複数の
誘電体セラミック層1…と、複数の内部電極層2…とを
交互に積層して一体化し、両端部に端子電極3を形成し
た積層セラミックコンデンサに於いて、少なくとも片面
側表層部4の誘電体セラミックの熱膨張係数が内層部5
の誘電体セラミックの熱膨張係数より2〜10×10-7/℃
だけ小さく且つ当該表層部4の厚みが20〜200μmであ
ることを特徴とする。
表層部4と内層部5との熱膨張係数差及び表層部4の
厚みを上記の如く特定した理由は、熱膨張係数差が2×
10-7/℃未満の場合或いは表層部4の厚みが20μm未満
の場合、表面実装工程で生じる熱応力、機械的応力更に
は熱衝撃を吸収し得るに十分な圧縮応力を表面に保有せ
ず表面からクラックが生じ易くなり、一方熱膨張係数差
が10×10-7/℃を超え或いは表層部4の厚みが200μmを
超えた場合、内部の引っ張り応力が大きくなり過ぎて内
部からクラックが生じ易くなるからである。
上記誘電体セラミック層1…を、主に、チタン酸バリ
ウム、チタン酸ランタン、チタン酸カルシウム、チタン
酸ネオジウム及びチタン酸マグネシウム等のチタン酸塩
を主成分とする誘電体セラミックから構成することが望
ましい。この場合は、上記表層部4のセラミックが内層
部5のセラミックよりジルコニウム酸塩を5〜15mol%
多く含むよう調製することにより、表層部4と内層部5
との熱膨張係数の差を上記の如く設定することが出来
る。而して、表層部4に於けるジルコニウム酸塩の過剰
含有量が5mol%未満の場合、上記熱膨張係数差が2×10
-7/℃を下回り、逆に15mol%を超えると同熱膨張係数差
が10×10-7/℃を上回ることになる。尚、ジルコニウム
酸塩について表層部4が「…多く含む」と表現したの
は、主体たる誘電体セラミックの原料中にジルコニウム
酸塩が不可避的に含まれている場合があること、また誘
電体セラミックの一組成材料としてジルコニウム酸塩を
後添加する場合もあることによる。このように、誘電体
セラミックの一組成としてジルコニウム酸塩を添加する
と、コンデンサとしての磁器強度も大となるので望まし
く採用される。
(作用) 上記構成の積層セラミックコンデンサは、表層部4の
熱膨張係数が内層部5のそれより小さいので、焼結後の
冷却過程で表層部4に圧縮応力が蓄積され残留する。而
して、第3図に示す如く当該コンデンサcを銅配線8さ
れたガラスエポキシ等の基板6上にハンダ付7して実装
する場合、実装過程で生じる熱応力、機械的応力更には
熱衝撃(基板に加わる曲げ応力やハンダ付けの際の熱負
荷等による)等による引っ張り応力がハンダ7を介して
コンデンサcに作用するが、この引っ張り応力は上記圧
縮応力により吸収され、その結果表層部4と内層部5と
の間にストレスが生じず、クラックの発生が未然に防止
される。
上記熱膨張係数の特定された表層部4は、少なくとも
片面側に形成されることを必須とするが、実際の実装工
程では表裏の峻別が難しい為、又基板6上にハンダ7に
より固定されたコンデンサcには固定面だけではなく上
面にも一部引っ張り応力が作用する為、図に示す如く両
面に形成することが望ましい。従って、表裏峻別が可能
な場合には片面のみでも、この表層部4が基板面側にな
るよう実装することにより引っ張り応力の大半を吸収す
ることが出来る。
(実施例) 次に実施例により本発明を更に詳述する。
(a)チタン酸バリウムを主成分とし、酸化ニオブ(Nb
2O5)1.5mol%と鉱化剤とを含む誘電体材料粉末を、ア
ルミナ玉石、水及び分散剤と共に磁製ポットに入れ、20
時間回転させてスラリーを得た。
(b)得られたスラリーに有機バインダー及び可塑剤を
加えて混合後、ドクターブレード法により厚さ25μmの
内層部用グリーンシートを得た。
(c)このグリーンシートの両面に銀パラジウムペース
トを印刷しこれらを20層積み重ね、更にこの積層物の上
下に銀パラジウムペーストを印刷していないグリーンシ
ートを3枚づつ配置積層した。
(d)上記誘電体材料粉末に、ジルコン酸カルシウム
(CaZrO3)及びジルコン酸バリウム(BaZrO3)粉末を加
え、上記と同様に処理して表層部用グリーンシートを得
た。
(e)この表層部用グリーンシートを(c)の積層物の
両面に1〜8枚ずつ配置積層し、これらを熱圧着した後
所定の寸法に切断した。
(f)この熱圧着成形物をジルコニア板の上に載せて12
00〜1300℃で焼成し、3×1.5mm、厚さ0.5〜0.8mmのチ
ップコンデンサ用焼結体を得た。
(g)この焼結体をバレル研磨後、両端に銀ペーストを
塗布し、800℃で焼付け、更にその表面にニッケルめっ
き及び錫めっきを施し端子電極を形成して積層セラミッ
クコンデンサを得た。
(h)表層部の厚み、CaZrO3及びBaZrO3の添加量を変え
たコンデンササンプルについて、表層部と内層部との熱
膨張係数の差を測定算出し、また残留応力(表層部の圧
縮応力、内層部の引っ張り応力)をFEM解析法により求
めた。
(i)上記コンデンサを銅配線されたガラスエポキシ基
板上にハンダ付けし、該基板を間隔が90mmの支持台上に
載せ、基板の裏面より押圧してコンデンサにクラックが
入るまでのたわみ変形量を求めた(日本電子機械工業会
規格RC−3402に準拠)。
(j)上記(f)の焼結体の研磨断面を実体顕微鏡(×
40)で観察し、内部のクラックの有無を調べた。
表層部の厚み、CaZrO3及びBaZrO3の添加量、表層部と
内層部との熱膨張係数の差、残留応力、クラックが入る
までのたわみ変形量及び内部クラックの有無の観察結果
を一括して第1表に示す。
第1表に於いて、試料No.2乃至6及び8は、いずれも
表層部の圧縮圧力が大きい為、上記規格RC−3402の試験
法によるクラックが入るまでの変形量が大きく、表面実
装時の引っ張り応力に十分耐え得ることが理解される。
また、内層部の引っ張り応力が小さく従って内部クラッ
クが皆無である。これに対し、試料No.1は、表層部と内
層部との熱膨張係数に差がない為、表層部に圧縮応力が
蓄積されず、従ってクラックが入るまでの変形量が小さ
く、表面実装の際の引っ張り応力によりクラックが発生
する可能性がある。試料No.7は、表層部の厚みが厚い為
内層部の引っ張り応力が大となり、焼結体内部にクラッ
クが発生した。更に、試料No.9は、熱膨張係数の差が大
きい為内層部の引っ張り応力が大となり試料No.7と同様
内部クラックが発生した。
尚、上記では表層部の熱膨張係数を小さくする手段と
して、表層部の誘電体セラミックにジルコニウム酸塩を
添加する方法を採用したが、他の方法の採用を除外する
ものではない。
(発明の効果) 叙上の如く、本発明の積層セラミックコンデンサは、
表層部の熱膨張係数が内層部のそれより小さいから、コ
ンデンサの焼結形成後表層部に圧縮応力が蓄積残留し、
この圧縮応力により表面実装時の引っ張り応力が吸収さ
れる。従って、表面実装時のクラックの発生が抑止さ
れ、コンデンサの信頼性が維持される。
亦、誘電体セラミックがチタン酸塩を主成分とする場
合、表層部のセラミックにジルコニウム酸塩を適宜添加
することにより上記熱膨張係数の調整が簡易になされ、
上記優れた特性を有する積層セラミックコンデンサが確
実に得られる。
このように特筆すべき効果を有する本発明の実用価値
は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の積層セラミックコンデンサの一例を示
す斜視図、第2図は同縦断面図、第3図は表面実装要領
を示す図である。 (符号の説明) 1……誘電体セラミック層、2……内部電極層、3……
端子電極、4……表層部、5……内層部。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の誘電体セラミック層と、複数の内部
    電極層とを交互に積層して一体化し、両端部に端子電極
    を形成した積層セラミックコンデンサに於いて、少なく
    とも片面側表層部の誘電体セラミックの熱膨張係数が内
    層部の誘電体セラミックの熱膨張係数より2〜10×10-7
    /℃だけ小さく且つ当該表層部の厚みが20〜200μmであ
    ることを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  2. 【請求項2】上記誘電体セラミック層がチタン酸塩を主
    成分とし、上記表層部のセラミックが内層部のセラミッ
    クよりジルコニウム酸塩を5〜15mol%多く含むことを
    特徴とする請求項1記載の積層セラミックコンデンサ。
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