JP2677912B2 - アルカリ現像型のレジスト現像液の滴定方法、アルカリ性物質濃度又はレジスト溶け込み量の測定方法及び管理方法 - Google Patents

アルカリ現像型のレジスト現像液の滴定方法、アルカリ性物質濃度又はレジスト溶け込み量の測定方法及び管理方法

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JP2677912B2
JP2677912B2 JP3129627A JP12962791A JP2677912B2 JP 2677912 B2 JP2677912 B2 JP 2677912B2 JP 3129627 A JP3129627 A JP 3129627A JP 12962791 A JP12962791 A JP 12962791A JP 2677912 B2 JP2677912 B2 JP 2677912B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エッチングめっき等に
よりプリント配線板を製造する際、印刷版を製造する際
等に用いられるアルカリ現像型のレジストをアルカリ性
水溶液を用いて現像した現像液の滴定方法、炭酸ナトリ
ウム濃度又はレジスト溶け込み量の測定方法及び管理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】現像液中の炭酸ナトリウム等のアルカリ
性物質やレジスト溶け込み量は、現像速度、したがって
現像工程における製品の歩留まりに重大な影響を及ぼす
因子であるが、従来、単に現像液のpHをモニターする
か、あるいは酸による中和滴定法によって求めた第1段
終点までの滴定液量から炭酸ナトリウム等のアルカリ性
物質の濃度のみを測定する方法が用いられている。現像
液中のレジストの溶け込み量を測定する方法としては、
レジスト濃度を直接測定する簡便な方法はなく一定量の
被検液を蒸発乾固して重量を測定し、これとは別に中和
滴定法によって求めた炭酸ナトリウム等のアルカリ性物
質の量を差し引いて概ねのレジスト溶け込み量を推定す
るという方法が一部では用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アルカリ性水溶液の1
つである炭酸ナトリウム水溶液を塩酸等の強酸で滴定す
るとき、滴定曲線は図1に破線で示すように2段から成
り、第1段滴定液量V1 0と第2段滴定液量V2 0は等し
い。一方、炭酸ナトリウム水溶液に、側鎖にカルボキシ
ル基を有するバインダー樹脂を主要成分とするドライフ
ィルムレジストを溶解させると、滴定曲線は同じく図1
に実線で示すとおり、第1段滴定液量は減少してV1
なり、第2段滴定液量は増加してV2となる。これは該
レジストが溶解するときに次の反応が起こって炭酸ナト
リウムが消費され、同時にバインダー樹脂のナトリウム
塩および炭酸水素ナトリウムが生成されるためである。
P−(COOH)n+nNa2CO3=P−(COON
a)n+nNaHCO(ただしP−はバインダー樹脂残
基)
【0004】第1段終点のpHは8ないし9のアルカリ
側にあり、該終点で滴定を停止すれば、レジストの主要
成分でありカルボキシル基又はカルボキシル基前駆基由
来のカルボキシル基を有するバインダー樹脂は、高分子
多塩基酸のナトリウム塩の形のまま留まっている。高分
子多塩基酸のナトリウム塩は、それ自身高分子アニオン
界面活性剤の作用を示し、レジストの他の複雑な成分、
すなわち光重合性アクリレートモノマ、重合開始剤、重
合促進剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、接着強化剤、可塑
剤、着色剤、等を分散させた懸濁液の状態を保たせてい
る。
【0005】しかし、第1段終点以降さらに酸による滴
定を続ければ、ほぼ第2段終点のpH4近辺において高
分子多塩基酸のナトリウム塩が高分子多塩基酸となって
析出し、光重合性モノマその他の上記諸成分をとり込ん
だ凝集塊が生成して、電位差滴定装置を使用する場合に
はガラス電極、比較電極、さらにビュレットチップ先
端、撹拌子等の表面に付着する。
【0006】この付着した凝集塊は強固であり、滴定終
了後直ちに高アルカリ性の水溶液に浸漬した場合でも、
10ないし15分間撹拌を続けなければ除去できない。
この凝集塊が完全に除去できなければ、アルカリ性であ
る次のサンプルの中に溶解して滴定値に誤差を与える。
この現象は、特に工程管理用自動分析計の場合に第2段
終点までの滴定を不可能にしている。
【0007】また、pHをモニターしてもレジスト溶け
込み量を知ることは不可能であり、被検液を蒸発乾固し
て重量を測定し、中和滴定によって別に求めた炭酸ナト
リウム量を差し引いてレジスト濃度を求める方法も、レ
ジストが溶け込むときに起こる中和反応によって生ずる
炭酸水素ナトリウムの量が差し引かれないため不正確で
あり、操作が複雑で自動分析計に組み込む分析法として
は不適当である。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、測定装置電極へのレジスト成分の付着がなく、1
回の滴定だけでアルカリ性物質濃度とレジストの溶け込
み量とが正確に繰り返し測定できる簡便なアルカリ現像
型のレジスト現像液の滴定方法、アルカリ性物質濃度又
はレジスト溶け込み量の測定方法及び管理方法を提供し
ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
方法として、本発明者らは酸規定液による滴定を開始す
る前に被検液(現像液)に非イオン界面活性剤を添加す
ることによって第2段終点付近のpHにおけるドライフ
ィルムレジスト成分の析出及び測定装置電極への付着が
完全に防止できることを見いだし、第2段滴定液量V2
と第1段滴定液量V1について、V2又はV2−V1がレジ
スト溶け込み量と良好な比例関係にあることを見出し、
本発明に至ったものである。
【0010】即ち、本発明は、アルカリ現像型のレジス
トを、アルカリ性現像液で現像したのちのアルカリ性水
溶液を被検液とし、該被検液に非イオン界面活性剤を添
加したのち酸規定液で滴定することを特徴とするアルカ
リ現像型のレジスト現像液の滴定方法に関する。
【0011】また、本発明は、前記滴定方法を用いた、
第1段終点までの滴定液量V1を検知し、このV1に一定
数を乗じることを特徴とするアルカリ現像型レジストの
現像液のアルカリ性物質濃度の測定方法に関する。
【0012】また、本発明は、前記滴定方法を用いた、
第1段終点までの滴定液量V1及び第1段終点から第2
段終点までの滴定量V2を検知し、このV2又はV2−V1
に一定数を乗じることを特徴とするアルカリ現像型レジ
ストの現像液のレジスト溶け込み量の測定方法に関す
る。
【0013】また、本発明は、前記測定方法を用いたア
ルカリ現像型のレジスト現像液の管理方法に関する。
【0014】以下、本発明を詳述する。本発明における
アルカリ現像型のレジストはアルカリ性現像液で現像で
きるものであれば特に制限はないが、かかるレジスト
は、通常、バインダー樹脂、光重合性モノマ、光重合開
始剤、重合促進剤、重合禁止剤、接着強化剤、可塑剤、
着色剤、溶剤等を含む複雑な組成の混合物である。この
中でも、バインダー樹脂は、レジストの特性を決める重
要な成分であるが、このバインダー樹脂としては、例え
ば、通常、メタクリル酸とメタクリル酸エステル類ある
いはアクリル酸エステル類の共重合体、スチレンマレイ
ン酸共重合体などのようにカルボキシル基を含有するビ
ニル系重合体、オルトナフトキノンジアジドスルホニル
基(光照射によりカルボキシル基を生じる)を有するフ
ェノール系重合体などカルボキシル基前駆基を含有する
ポリマが用いられる。レジスト性能の向上のため多種多
様なポリマが開発され使用されているが、アルカリ可溶
性とするためにカルボキシル基又はカルボキシル基前駆
基を有していることは共通の特徴である。
【0015】本発明におけるアルカリ性現像液は、アル
カリ性物質を0.1〜30重量%となるように水に溶解
したものを主成分とする。ここで、アルカリ性物質は、
例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等の二酸塩基、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等の一酸塩基があげられる。これらの中、
価格、取り扱いの点で炭酸ナトリウムが好ましい。した
がって、アルカリ性現像液として炭酸ナトリウム水溶液
が好ましい。
【0016】本発明における非イオン界面活性剤として
は、非イオン性であれば特に制限はないが、ポリオキシ
エチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ブロックポ
リマ(いわゆるプルロニック型)などの非イオン界面活
性剤が好適である。被検液中の非イオン界面活性剤の濃
度が0.01重量%以上0.1重量%以下となるように
添加を行うことが適当である。また使用する非イオン界
面活性剤のHLB(Hydrophile−Lipop
hile Balance)(藤本 武彦著 全訂版
新・界面活性剤入門 三洋化成工業(株)発行)は、1
0以下のものでも凝集塊の生成は見られないが、活性剤
水溶液が透明で扱いやすい点から13程度以上が好適で
ある。また被検液に直接添加されるので、非イオン界面
活性剤は、その1重量%水溶液のpHが6ないし8以内
であるものが望ましい。
【0017】本発明における酸規定液としては、塩酸、
硫酸、硝酸等の酸を使用することができ、取り扱い滴定
精度等の面から塩酸が好ましい。被検液中には、アルカ
リ性物質、バインダー樹脂のアルカリ塩、レジストに含
まれる各種の成分、アルカリ性物質が炭酸ナトリウムで
あればバインダー樹脂が溶解するときにP−(COO
H)n+nNa2CO3=P−(COONa)n+nNa
HCO3(Pはバインダー樹脂残基)の反応によって生
成した炭酸水素ナトリウムなどが含まれる。
【0018】本発明者らは、一般に光重合性モノマとし
て用いられる様々な化学構造を持つ多官能アクリレート
モノマが炭酸ナトリウム水溶液中において徐々にケン化
されてアクリル酸ナトリウムを生じ、これも酸による滴
定値に影響を与えることを見出した。
【0019】しかしながら以上のような複雑さにもかか
らわず、本発明者らは第1段終点から第2段終点までの
滴定液量(第2段滴定液量)V2と第1段終点までの滴
定液量V1について、V2またはV2−V1の値がレジスト
溶け込み量と相関することを見い出した。
【0020】まず、アルカリ性物質として、二酸塩基を
用いた現像液を使用した場合についての例を説明する。
説明では、二酸塩基として、炭酸ナトリウムを例にとっ
た。本発明者らは、V2−V1の値から次の(1)式によ
って求められる規定度NR(meq/ml)は、各種レ
ジスト毎に、レジスト溶け込み量と良好な比例関係にあ
ることを見い出した。。
【0021】
【数1】
【0022】したがって、あらかじめ既知の一定量のレ
ジストを溶解させた炭酸ナトリウム水溶液を滴定してN
Rを求め、NRとレジスト濃度(CRFとする)の比例関係
を利用して比例定数f=(CRF/NR)を求めておけ
ば、滴定によってNRを求めることにより、次の(2)
式によってCRFを知ることができる。
【数2】 CRF=fNR=f・K(V2−V1)……………(2)式 CRFの単位として慣例的にm2mil/lが用いられ
る。milは1000分の1インチを表す長さの単位で
あるから、m2milは体積を現わすことになり、濃度
1m2mil/lは1m2mil=25m3のドライフイ
ルムレジストが現像液1l中に溶け込んでいることを示
す。
【0023】通常、現像速度が遅くなって現像不足を来
たさないためには0.6m2mil/l以下の濃度を保
持するように新しい炭酸ナトリウム水溶液を補充するこ
とが推奨されている。
【0024】第1段滴定反応が次ぎの(3)式で表わさ
れる中和反応のみから成るとすれば、炭酸ナトリウム濃
度(規定度)NNa2CO3(meq/ml)は2KV1で求
められる。ここでKは(1)式と同じくN×F/Sであ
る。
【数3】 Na2CO3+HCl=NaHCO3+NaCl……………(3)式
【0025】各段終点の検出方としては、設定pH値ま
での滴定液量によるいわゆる設定点法、pH値の微分に
よるいわゆる変曲点法等がある。
【0026】本発明者らが詳細に検討した結果、バイン
ダー樹脂の種類によっては、V1の一部はバインダー樹
脂ナトリウム塩の滴定に用いられていることが判った。
すなわち後出の表1に示すとおり、レジストを溶解した
炭酸ナトリウム水溶液を、ガラス電極を指示電極とし、
銀−塩化銀電極を比較電極として変曲点によって終点を
検出する方法により0.1規定塩酸で滴定した場合に
は、炭酸ナトリウムのみの水溶液を滴定した場合にくら
べて第1段終点のpHがやや高い傾向が見られる。
【0027】また図2は、共重合体組成としてメタクリ
ル酸単位29モル%を含むバインダー樹脂を水酸化ナト
リウムに溶解し、該溶液を0.1規定塩酸で滴定した場
合の滴定曲線である。図2によれば、第1段終点のpH
は9.50であり、このpHからすでにこのバインダー
樹脂ナトリウム塩の滴定が始まっていることがわかる。
【0028】図3は、炭酸ナトリウム水溶液に溶解した
市販のドライフィルムレジストPhotec H−F4
50(CRF=0.5m2mil/l)と、溶解に用いた
約0.25規定の炭酸ナトリウム水溶液の0.1規定塩
酸による滴定曲線である。ドライフィルムレジストの溶
解によって第1段終点(変曲線)のpHが僅かに上昇す
るとともに、終点における滴定曲線の勾配、すなわち滴
定液量の増加に対する電位変化の割合(ΔE/ΔV)が
かなり小さくなる。
【0029】以上の点から、検討の対象としたドライフ
ィルムレジストにおおいては、含まれるバインダー樹脂
の見掛けのpKaが炭酸のpKa1(=6.52)より高
く、第1段終点までに若干のバインダー樹脂が滴定され
ていると考えられる。
【0030】本発明者らは、図2の滴定に用いたバイン
ダー樹脂(理論平均当量すなわちカルボキシル基1個あ
たりの平均分子式量374mg/meq)の滴定データ
を詳細に検討した結果、このバインダー樹脂の場合は第
1段滴定液量V1の中の数重量%がバインダー樹脂ナト
リウム塩の滴定に費やされたものと推論した。
【0031】しかしこの比率はバインダー樹脂の見掛け
pKaすなわちモノマ組成、濃度などによって変化する
ものであり、多種多様のバインダー樹脂が開発され実用
化されている現在、普遍的な比率を決定することは不可
能である。しかし、V1に体するバインダー樹脂のこの
影響は比較的小さいことを見いだしたので、実用的には
2KV1を炭酸ナトリウムの濃度(規定度)と見なすこ
とができる。
【0032】
【表1】
【0033】第2段終点におけるpHは、炭酸ナトリウ
ムのpKa1、バインダー樹脂の見掛けのpKa、光重合
性多管能アクリレートモノマのケン化によって生じたア
クリル酸のpKaなどによって決定されるため非常に複
雑である。これらのpKaの互いに十分な差がないの
で、第2段終点の滴定曲線が多段に分かれることはな
い。アクリレートモノマのケン化は、炭酸ナトリウムア
ルカリ性水溶液中で徐々に進行するから、時間の経過と
ともにV1が減少しV2が増加する。しかも、該アクリレ
ートモノマは多種多様の化学構造を有する化合物が開発
され、ドライフィルムレジスト品番毎にこれら種々の異
なった化合物が混合使用されているので、(1)式にお
けるK(V2−V1)の経時増加はレジストの品番毎に異
なると考えられる。従って本発明の実施に当たっては、
レジストの品番毎に既知濃度(既知溶け込み量)の試料
を調整し、一定時間経過後に酸による滴定を行って検量
線を作成すること(回帰式を求めること)が推奨され
る。該一定時間の値は現像工程の作業態様によって異な
るが、たとえば新鮮な現像液(炭酸ナトリウム水溶液)
を用いて現像を開始してから現像液を更新するまでの平
均現像液使用時間の2分の1とするなどの方法が適当で
ある。
【0034】以上はアルカリ性物質として、二酸塩基の
うちの炭酸ナトリウムを例にとった場合であるが、一酸
塩基の場合、例えば水酸化ナトリウムの場合はV1から
水酸化ナトリウム濃度を求めることができ、またK(V
2−V1)にかえてKV2に対してレジスト溶け込み量の
検量線を作成することで、KV2からレジスト溶け込み
量を求めることができる。そして、この場合では、空気
中の炭酸ガスによって生成する炭酸ナトリウムが滴定の
精度を低下させないように窒素ガス等の二酸化炭素不含
雰囲気下で滴定することが好ましい。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら限定されるものではない。
【0036】実施例1 市販のドライフィルムレジスト、日立化成工業製Pho
Tec H−S750およびPhoTec H−240
の既知量をそれぞれ約0.25規定の炭酸ナトリウム水
溶液に溶解し、濃度既知のレジストアルカリ性水溶液を
調製した。これらの溶液から5mlをサンプルとして採
取し、非イオン界面活性剤の1%水溶液を添加し、純水
を加えて50mlに希釈したのち、平沼レポーティング
タイトレーターCOMITE−101型自動滴定装置を
用い、ガラス電極を指示電極、銀−塩化銀電極を比較電
極とし、0.1規定塩酸を滴定液として変曲線によって
終点を検出する方法によって酸塩基中和滴定を行った。
滴定結果を表2及び表3に示した。また、表2及び表3
中の記号の説明を表4に示した。表2からわかるよう
に、使用したいずれの非イオン界面活性剤の添加も第2
段終点以後の酸性液中で起こる沈殿の析出および電極、
ビュレット先端、撹拌子への凝固付着を防止するために
有効であった。また、界面活性剤を添加しない場合と比
較して、炭酸ナトリウムの濃度(規定度)関しても、ま
た滴定値NR=K(V2−V1)に関しても平均値の差
【数4】 |−0| はいずれの場合においてもtIII(R+R0)の値より小
さく、平均値に有意な差があるとは言えない。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】実施例2 市販の数種の日立化成工業製PhoTecドライフィル
ムレジストについて計算量を切取り、それぞれ約0.2
5規定の炭酸ナトリウム水溶液に溶解して、0.3,
0.5,0.7m2mil/lの各既知濃度溶液を調製
した。この溶液を暗所に放置し、6時間経過後に試料5
mlを採取し、ポリオキシエチレン(POE)アルキル
エーテル型非イオン界面活性剤三洋化成工業製エマルミ
ン240の1重量%水溶液5mlを加えたのち純水で希
釈して50mlとし、指示電極としてガラス電極、比較
電極として銀−塩化銀電極を定着した平沼産業株式会社
製の平沼レポーティングタイトレーターCOMTITE
101型自動滴定装置を用い、0.1規定塩酸で変曲
点によって終点を検出する方法によって中和滴定を行っ
た。
【0041】それぞれのレジスト濃度毎に2回(n=
2)の滴定を行い最小二乗法により各レジスト濃度に対
する NR=K(V2−V1)(各文字の定義は(1)式
に同じ)の回帰直線を求めた。これらの回帰直線を図4
に示す。これらの回帰直線からドライフィルムレジスト
の品番毎に、溶解後6時間を経過した溶液の f=CRF
/K(V2−V1)を求めることができる。表5にこれら
のfの値を示す。滴定値から逆にf・K・(V2−V1
を計算すればレジスト濃度CRF(m2mil/l)を求
めることができる。
【0042】
【表5】
【0043】実施例3 市販の日立化成工業製ドライフィルムレジストPhoT
ec H−F450の計算量を切り取って約0.25規
定の炭酸ナトリウム水溶液に溶解して、0.3,0.
5,0.7m2mil/lの各既知濃度溶液を調製し
た。この溶液を暗所に放置し、1.5時間後、6時間
後、24時間後にサンプル5mlを採取し、POEアル
キルエーテル型非イオン活性剤三洋化成工業製エマルミ
ン240の1%水溶液5mlを加え、純水で希釈して5
0mlとした。
【0044】この試料溶液を、指示電極としてガラス電
極、比較電極として銀−塩化銀電極を装着した平沼レポ
ーティングタイトレータ−COMTITE 101型自
動滴定装置を用い、0.1規定塩酸で変曲点によって終
点を検出する方法によって中和滴定を行った。それぞれ
の濃度についてn=4の滴定を行い、最小二乗法により
各レジスト濃度CRF(m2mil/l)に対してNR(m
eq/ml)=K(V2−V1)(各文字の定義は(1)
式に同じ)の回帰直線を求めた。この回帰直線を図5に
示した。溶解後の経過時間1.5時間と6時間ではf=
RF/K(V2−V1)の値はともに10.3、24時間
後では10.0であった。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、アルカリ性物質濃度と
レジスト溶け込み量とが簡便に正確に繰り返し測定でき
工程管理が容易で、アルカリ性物質補給液の節減、従っ
て廃液量の減少、現像不十分による製品歩留り低下の防
止などがはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭酸ナトリウム水溶液にドライフィルムレジス
トを溶解した場合の滴定曲線の変化を説明するための概
念図。
【図2】ドライフィルムレジストの主要成分であるバイ
ンダー樹脂を水酸化ナトリウム水溶液に溶解した溶液の
滴定曲線。
【図3】炭酸ナトリウム水溶液と、それにドライフィル
ムレジストPhoTecH−450を0.5m2mil
/lの濃度で溶解させた溶液の滴定曲線の比較。
【図4】数種の市販ドライフィルムレジストについて濃
度と滴定値との関係を示す回帰直線。
【図5】ドライフィルムレジスト溶解後の経過時間によ
る回帰直線の勾配の変化を示した図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 正岡 和隆 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立 化成工業株式会社 山崎工場内 (72)発明者 海老原 宏 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立 化成工業株式会社 山崎工場内

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ現像型のレジストを、アルカリ
    性現像液で現像したのちのアルカリ性水溶液を被検液と
    し、該被検液に非イオン界面活性剤を添加したのち酸規
    定液で滴定することを特徴とするアルカリ現像型のレジ
    スト現像液の滴定方法。
  2. 【請求項2】 レジストが、カルボキシル基又はカルボ
    キシル基前駆基を有するポリマを含有するレジストであ
    る請求項1記載のアルカリ現像型のレジスト現像液の滴
    定方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ性現像液が炭酸ナトリウム水溶
    液である請求項1又は2記載のアルカリ現像型のレジス
    ト現像液の滴定方法。
  4. 【請求項4】 第1段終点までの滴定液量V1及び第1
    段終点から第2段終点までの滴定量V2を検知する請求
    項1又は2記載のアルカリ現像型のドライフィルムレジ
    スト現像液の滴定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1,2又は3記載の滴定方法を用
    い、第1段終点までの滴定液量V1を検知し、このV1
    一定数を乗じることを特徴とするアルカリ現像型レジス
    トの現像液のアルカリ性物質濃度の測定方法。
  6. 【請求項6】 請求項1,2又は3記載の滴定方法を用
    い、第1段終点までの滴定液量V1及び第1段終点から
    第2段終点までの滴定量V2を検知し、このV2又はV2
    −V1に一定数を乗じることを特徴とするアルカリ現像
    型レジストの現像液のレジスト溶け込み量の測定方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の測定方法を用いた
    アルカリ現像型のレジスト現像液の管理方法。
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