【発明の詳細な説明】
光活性化合物本発明の分野
本発明は、新規の光活性化合物、及びジアゾナフトキノン系感光剤、ノボラッ
ク樹脂及び適当なフォトレジスト用溶剤に基づく、特にi線範囲のスペクトル(3
65nm)において感応するこのような光活性化合物を含むポジ型フォトレジスト組
成物に関する。従来技術の記載
フォトレジストは、化学線、例えば 365 ナノメーター(nm)の輻射線で露光さ
れた後に、現像剤溶液中でのその溶解性が変化する材料である。フォトレジスト
組成物は、光活性化合物(PAC)(時折、感光剤とも呼ばれる)、フィルム形成性
ポリマー性樹脂及び溶剤からなる。可能な組成物の中には、例えばプロピレング
リコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)等の適当な溶剤中に溶解させた
感光剤組成物などの他のタイプのものもある。フォトレジスト組成物は、後でパ
ターン化される基体に塗布され、次いでそれの溶剤は熱などにより実質的に除去
され、こうすることによってこの基体を覆う薄いフィルムとしてフォトレジスト
が残る。次にこのフォトレジストを露光すると、フォトレジストフィルムの露光
及び非露光(マスク化)の各部分の間に異なる溶解速度が生じ、これが、現像さ
れた後に表面レリーフパターンを与える。露光された領域が現像剤溶液中により
可溶性になるフォトレジストは“ポジ型”フォトレジストと呼ばれる。一方、露
光された領域がより難溶性になるレジストは“ネガ型”フォトレジストと呼ばれ
る。本発明は、ポジ型フォトレジスト組成物に使用するのに適した部類の化合物
を取り扱う。
ポジ型フォトレジストは、水性アルカリ可溶性の樹脂、例えばノボラ
ック樹脂またはポリ(p-ヒドロキシスチレン)、及び感光剤からなることができる
。この樹脂及び感光剤は、例えば回転塗布法、噴霧塗布法または他の適当な手段
により、有機溶剤または溶剤混合物から、シリコンウェハーまたはクロムメッキ
したガラスプレート等の基体上に塗布される。ポジ型フォトレジストを処理する
のに通常使用される現像剤は、メタケイ酸塩ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化テトラメチルアンモニウム及び水酸化アンモニウム等の水性アルカリ性溶液で
ある。この現像剤は、光または他の照射に曝された領域の塗布されたフォトレジ
ストフィルムを除去して、フォトレジストフィルム中にレリーフパターンを形成
する。
様々な基体に感光性フィルムを適用することは、集積回路の製造には欠かせな
い段階である。通常この基体は、薄い酸化物被膜または窒化ケイ素またはアルミ
ニウム等の他の被膜を有していてもよいシリコンウェハーである。感光性フィル
ムは、マスクパターンを通した露光、フォトレジスト層にレリーフパターンを形
成するための現像、及びこのパターンを基体材料に転写するための基体エッチン
グ段階を含む一連の段階において基体をパターン化するために使用される。この
マスクパターンが、基体エッチングパターンに正確に再現されることが重要であ
る。高い精度で“正確さ”を達成するためには、このマスクパターンがフォトレ
ジスト層によって良好に解像されなければならない。慣用のフォトレジストでは
、水不溶性でアルカリ可溶性のフィルム形成性ポリマーとしてノボラックレジン
樹脂が使用される。本発明の背景
本発明は、輻射線感応性組成物(感光剤)及びこのような感光剤を含むポジ型
フォトレジスト組成物に関する。より詳しく言えば、本発明は、1992年9月28日
に出願された共に継続中の特許出願U.S.シリアルナンバー 07/952,451 号に記
載されるようなノボラック樹脂と、各種感光剤、つまりトリスヒドロキシフェニ
ルエタン 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナ
フトキノンスルホネートとトリスヒドロキシベンゾフェノン 2,1,4-ジアゾナフ
トキノンスルフェートとのブレンドを含むフォトレジスト組成物に関する。
米国特許第 3,666,473 号、同第 4,115,128 号及び同第 4,173,470 号に記載
されるようなポジ型フォトレジスト組成物を製造する方法は当業者には公知であ
る。これらの組成物には、水不溶性の水性アルカリ可溶性のフェノール-ホルム
アルデヒドノボラックレジン樹脂が感光性材料、通常、置換されたナフトキノン
ジアジド化合物と共に含まれる。この樹脂及び感光剤は有機溶剤または溶剤混合
物中に溶解され、そして所望の各々の用途に適した基体へと薄いフィルムまたは
コーティングとして塗布される。
これらのフォトレジスト組成物のノボラック樹脂成分は水性アルカリ性溶液中
には可溶であるが、その感光剤は露光する前にはそれに可溶性ではない。被覆さ
れた基体の一部を化学線に像形成露光(imagewiseexposure)すると、この感光剤
はアルカリ可溶性になりそして被膜の露光された領域は、露光されていない領域
よりも可溶性が高くなる。この溶解速度における差異により、その基体をアルカ
リ性現像溶液中に浸漬または他の方法でこれと接触させた際に、フォトレジスト
被膜の露光領域が溶解され、一方では非露光領域はほとんど影響を受けず、そう
してこの基体上にポジ型のレリーフパターンが形成される。露光及び現像された
基体は、通常その後にエッチングプロセスに付される。フォトレジスト被膜は、
基体の被覆された領域をエッチング液から保護するため、エッチング液は、化学
線に曝された領域に対応する基体の被覆されていない領域だけを腐蝕できる。そ
れゆえ、現像の前段階で被覆された基体上に選択的な露光パターンを作るために
使用したマスク、ステンシル、テンプレートなどのパターンに対応するエッチン
グパターンを基体上に作ることができる。この方法により形成された基体上のフ
ォトレジストのレリーフパターンは、小型化された集積回路の製造等の様々な用
途に有用である。
工業的なプラクチスにおいて重要なフォトレジスト組成物の特性には、フォト
スピード、コントラスト、解像度[エッジアキュイティー(edgeacuity)]、処理中
の像の熱安定性、加工寛容度、線幅制御、クリーンな現像及び非露光フィルム損
失などがある。
フォトレジストコントラストは、固定した現像条件下に残る標準化したフィル
ム厚に対する露光エネルギーの対数のプロットから得られる曲線の直線部分の勾
配である。実際の使用においては、露光されたフォトレジストで被覆された基体
の現像は、露光された領域上の被膜が実質的に完全に溶解除去されるまで続けら
れる。解像度とは、等幅に並んだ最小の線の組及び露光中に使用するマスクの最
小の介在スペースを、現像・露光されたスペースにおいて高度の像のエッジアキ
ュイティーをもって再現するフォトレジスト系の能力をいう。小型化された電子
部品の製造においては、フォトレジストには、通常1ミクロン(マイクロメータ
ー)以下のオーダーの非常に小さなライン&スペース幅に対して高い解像度を与
えることが要求される。非常に小さな寸法を再現するこの能力は、シリコンチッ
プ及びこの種の部品上での大規模な集積回路の製造において極めて重要である。
このようなチップ上の回路密度は、フォトリソグラフィー技術を使用したとして
も、フォトレジストの解像力を上げることでしか高めることができない。この目
的のために、半導体工業では、ネガ型フォトレジスト、つまりフォトレジスト被
膜の露光された領域が不溶性になり、そして露光されていない領域が現像剤によ
って溶解除去されるフォトレジストを多く使用してきたが、本来はポジ型フォト
レジストの方が高い解像度を有し、ネガ型フォトレジストの代替物として使用さ
れる。
通常、フォトレジスト技術においては、フォトレジストコントラストを高める
ことが望まれてきた。高いコントラストのポジ型フォトレジストは、ステッパ及
びプロジェクションアライナ等の典型的な装置を用いて露光した際に、高いエッ
ジアキュイティーを示す像を現像後に与える。多くのリソグラフィック半導体の
用途において、現像された
像の高いエッジアキュイティーは非常に重要である。なぜならばこれにより、ウ
ェハーのトポグラフィーに線幅の小さなバリエーションが可能となるからである
。それゆえ、異方性のプラズマエッチングの際にエッチングの良好な制御が可能
になり、またこれには通常良好な加工寛容度が伴う。本発明の要約
本発明は、感光剤、及び良好なフォトスピード、高いコントラスト、良好な解
像度、加工中の像の良好な熱安定性、広い加工寛容度、良好な線幅制御、クリー
ンな現像及び低い非露光部分のフィルムの損失といった特性を持つ、この感光剤
を含むポジ型フォトレジストを提供する。
上記感光剤は、約 25 重量%〜約 85 重量%の量のトリスヒドロキシフェニル
エタン 80/20〜50/50、好ましくは約60/140〜70/30,2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフ
トキノンスルホネート、及び約 15 重量%〜約 75 重量%の量のトリスヒドロキ
シベンゾフェノン 0/100〜20/80,2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェー
トからなる。
上記フォトレジスト組成物は、
(a)約 25〜約 85 重量%の量のトリスヒドロキシフェニルエタン 80/20〜50/50
、好ましくは約60/40〜約70/30,2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノンスルホネー
ト、及び約 15〜約 75 重量%の量のトリスヒドロキシベンゾフェノン 0/100〜2
0/80,2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェートからなる感光性成分(こ
の際、この感光性成分は、フォトレジスト組成物を均一に感光化するのに十分な
量でフォトレジスト組成物中に存在する);
(b)水不溶性の水性アルカリ可溶性のフィルム形成性ノボラック樹脂(この際、
このノボラック樹脂は、実質的に均一なフォトレジスト組成物を形成するのに十
分な量でフォトレジスト組成物中に存在する);及び
(c)適当な溶剤、好ましくはPGMEA;
の混合物からなる。
更に本発明は、基体上で塗布及び乾燥された上記の混合物からなる感光性要素
を提供する。
また本発明は、
(a)約 25〜約 85 重量%の量のトリスヒドロキシフェニルエタン 80/20〜50/50
、好ましくは約 60/40〜70/30,2,1,5,/2,1,4-ジアゾナフトキノンスルホネート
、及び約 15〜約 75 重量%の量のトリスヒドロキシベンゾフェノン 0/100〜20/
80 2,1,5-/2,1,4-スルフェートからなる感光性成分(この際、この感光性成分は
、フォトレジスト組成物を均一に感光化するのに十分な量でフォトレジスト組成
物中に存在する);
(b)水不溶性の水性アルカリ可溶性のフィルム形成性ノボラック樹脂(この際、
このノボラック樹脂は、実質的に均一なフォトレジスト組成物を形成するのに十
分な量でフォトレジスト組成物中に存在する);及び
(c)適当な溶剤、例えばPGMEA;
を混合物として含むポジ型感光性組成物で基体を被覆し; そして実質的に全ての
溶剤組成物が除去されるまで、この被覆された基体を熱処理し; この感光性組成
物を化学線に像形成性露光し; そしてこの組成物の像形成性露光された領域を水
性アルカリ性現像剤で除去することを含む、基体上にフォトレジスト像を形成す
る方法も提供する。場合によっては、上記除去段階の直前または後に基体をベー
キングしてもよい。好ましい態様の詳細な記
載
本発明のレリーフ像の製造においては、適当な基体上で上記のフォトレジスト
組成物を塗布及び乾燥する。
“Chemistry and Application of Phenolic Resins”,Knop A.and Sch
eib,W.;Springer Verlag,New York,1979,第4章に例示されるよ
うにフォトレジスト製造の分野においてはノボラックレジン樹脂が一般的に使用
されてきた。同様に、"Light Sensitive System",Kosar,J.;John Wile
y & Sons,New York,1965,第7.4章によって示されるように、o-キノンジア
ジド類も当業者にはよく知られている。
本発明のフォトレジスト組成物の一成分でもある、本発明の感光剤は、約 25
〜約 85 重量%の量のトリスヒドロキシフェニルエタン 80/20〜50/50、好まし
くは約60/40〜70/30,2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノンスルホネート; 及び約
15〜約 75 重量%の量のトリスヒドロキシベンゾフエノン 0/100〜20/80 2,1,5-
/2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェートからなる。本発明のフォトレジスト組
成物は、水不溶性の水性アルカリ可溶性のフィルム形成性ノボラック樹脂; 及び
PGMEA 等の適当な溶剤も含む。
このフォトレジスト組成物は、適当な溶剤中で各成分をブレンドすることによ
り調製される。好ましい態様においては、該フォトレジスト組成物中のノボラッ
ク樹脂の量は、固体の重量、つまり溶剤を除いたフォトレジスト部分に基づいて
、好ましくは 65%〜約 99%、より好ましくは約 70%〜約 95%の範囲である。
好ましい態様においては、感光剤は、固体フォトレジスト成分の重量を基準とし
て、約 1%〜約 35%、またはより好ましくは約 5%〜約 30%の量でフォトレジ
スト中に存在する。フォトレジスト組成物を調製する際には、ノボラック樹脂及
び感光剤を、アセトン、クロロベンゼン、プロピレングリコールモノ-アルキル
エーテル、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート、乳酸エチル、酢
酸ブチル、キシレン、2-ヘプタノン、エチレングリコールモノエチルエーテルア
セテート、及び最も好ましくは PGMEA またはエチル-3-エトキシプロピオ
ネート(EEP)等の溶剤と混合する。
着色剤、染料、アンチストライエーション剤、レベリング剤、可塑性、接着促
進剤、増速剤(speed enhancer)、溶剤及び非イオン性界面活性剤等の界面活性剤
などの他の任意成分を、ノボラック樹脂、感光剤及び溶剤との溶液に、この溶液
を基体上に塗布する前に添加してもよい。
本発明のフォトレジスト組成物と一緒に使用することができる染料添加物の例と
しては、ノボラック樹脂と感光剤との合計重量を基準として1〜10重量%レベル
のメチルバイオレット2B(C.I.No.42535)、クリスタルバイオレット(C.I.4
2555)、マラカイトグリーン(C.I.No.42000)、ビクトリアブルーB(C.I.No
.44045)及びニュートラルレッド(C.I.No.50040)が包含される。染料添加物は
、基体から出る光の後方散乱の阻止によって、高まった解像度を与えることを助
ける。
アンチストライエーション剤は、ノボラック樹脂と感光剤との合計重量を基準
として、5重量%レベルまで使用することができる。使用し得る可塑剤には、例
えば、ノボラック樹脂と感光剤との合計重量を基準として1〜10重量%レベルの
燐酸トリ-(ベータ-クロロエチル)-エステル;ステアリン酸; ジカンフル; ポリプ
ロピレン; アセタール樹脂; フェノキシ樹脂; 及びアルキル樹脂が包含される。
可塑剤添加物は、該材料の塗布特性を改善しそして滑らかでそして均一な厚さの
フィルムを基体に適用することを可能にする。使用し得る接着促進剤としては、
例えば、ノボラック樹脂と感光剤との合計重量を基準として4重量%レベルまで
の、ベータ-(3,4-エポキシ-シクロヘキシル)-エチルトリメトキシシラン; p-メ
チル-ジシラン-メチルメタクリレート; ビニルトリクロロシラン; 及びガンマ-
アミノ-プロピルトリエトキシシランが包含される。使用し得る現像増速剤とし
ては、例えば、ノボラック樹脂と感光剤との合計重量を基準として20%重量レベ
ルまでのピクリン酸、ニコチン酸またはニトロケイ皮酸が包含される。これらの
増速剤は、露光された領域及び非露光の領域の両方においてフォトレジスト被膜
の溶解性を増大させる傾向があるので、これらは、たとえコントラストが多少犠
牲にされようとも、現像速度が最も考慮すべきことであるような用途において使
用される; つまりフォトレジスト被膜の露光領域は現像剤によってより急速に
溶解される一方、この増速剤は、非露光領域からのより多量のフォトレジスト被
膜の損失をも引き起こす。
上記塗布用溶剤は、組成物中の固形物の95重量%までの量で組成物
中全体に存在することができる。もちろん、溶剤は、フォトレジスト溶液を基体
上に塗布しそして乾燥した後に実質的に除去される。使用し得る非イオン性界面
活性剤としては、例えば、ノボラック樹脂と感光剤との合計重量を基準として10
重量%レベルまでの、ノニルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール; オク
チルフェノキシエタノールが包含される。
調製したフォトレジスト溶液は、フォトレジストの分野において使用される全
ての慣用の方法、例えば浸漬塗布法、噴霧塗布法、遠心除滴(whirling)塗布法及
び回転(spin)塗布法によって基体に適用できる。例えば回転塗布法の場合には、
利用される回転装置の種類及び回転プロセスに許される時間量の下に、所望の厚
さの被膜を与えるために、フォトレジスト溶液を固形物含有量パーセンテージに
関して調節できる。適当な基体としては、ケイ素、アルミニウム、ポリマー性樹
脂、二酸化ケイ素、ドープした二酸化ケイ素、窒化ケイ素、タンタル、銅、ポリ
シリコン、セラミック、アルミニウム/銅混合物; ヒ化ガリウム及び他のこのよ
うなIII/V族化合物が包含される。上記方法によって形成されるフォトレジスト
被膜は特に、マイクロプロセッサー及び他の小型化された集積回路部品等の製造
に使用される熱成長ケイ素/二酸化ケイ素-被覆ウェハーに使用するのに適してい
る。アルミニウム/酸化アルミニウムウェハーも使用できる。基体は、様々なポ
リマー性樹脂、特にポリエステル等の透明なポリマーからなることもできる。基
体は、適当な組成の接着促進された層、例えばヘキサ-アルキルジシラザンを含
む層を有していてもよい。
フォトレジスト組成物溶液は次いで基体上に塗布され、そしてこの基体は約80
℃〜約110℃の温度で、ホットプレート上で約30秒〜約180秒または熱対流炉中で
約15分〜約40分温度処理する。この温度処理は、フォトレジスト中の残留溶剤の
濃度を減らすために選択され、感光剤を熱分解させることは実質的にない。一般
的には、溶剤濃度は最小にすることが望まれるので、この最初の温度処理は実質
的に全ての溶剤
が蒸発されそしてフォトレジスト組成物の薄い被膜が、1ミクロン厚のオーダー
で基体上に残るまで行われる。一つの好ましい態様では、その温度は約85℃〜約
95℃である。この処理は、溶剤除去の変化の割合が比較的取るに足らなくなるま
で行われる。温度と時間の選択は、ユーザーによって所望とされるフォトレジス
ト特性、並びに使用する装置及び工業的に所望とされる被覆時間に依存する。次
いで、被覆された基体を、約300nm〜約450nm(好ましくは365nm)の波長の化学
線、特に紫外線; X-線、電子ビーム、イオンビームまたはレーザー線を用いて
、適当なマスク、ネガ、ステンシル、テンプレート等を使用することによって形
成される所望のパターンで露光することができる。
次いで場合によってはフォトレジストを、現像の前または後に露光後第二ベー
キング(post exposure second baking)、つまり熱処理に付す。その加熱温度は
、約90℃〜約150℃の範囲、より好ましくは約110℃〜約150℃の範囲であること
ができる。この加熱は、ホットプレート上で約10秒〜約30分、より好ましくは約
45秒〜約90秒、または熱対流炉によって約10〜約30分行うことができる。
露光されたフォトレジスト-被覆基体を、アルカリ性現像溶液を用いて噴霧現
像法により、像形成性露光された非イメージ領域を除去するために現像する。こ
の溶液は好ましくは、例えば窒素噴出攪拌法(nitrogen burst agitation)によっ
て攪拌する。基体は、全てのまたは実質的に全てのフォトレジスト被膜が露光領
域から溶解されるまで現像剤中に維持する。現像剤としては、アンモニウムまた
はアルカリ金属水酸化物の水溶液が包含され得る。一つの好ましい水酸化物はテ
トラメチルアンモニウム水酸化物である。好適な現像剤は、ヘキストセラニーズ
コーポレーション(Somerville,New Jersey)のAZ フォトレジストプロダク
ツグループから入手できるAZ Developer である。被覆されたウェハーを現像
溶液から取出した後に、被膜の付着性及びエッチング溶液及び他の物質に対する
耐化学薬品光耐性(chemical photo-resistant)を増すために任意の現像後熱処理
、つまりベーキングを行っ
てもよい。この現像後熱処理は、被膜の軟化点以下の被膜と基体のオーブンベー
キングからなることができる。工業的な用途、特にケイ素/二酸化ケイ素タイプ
の基体上での微細回路ユニットの製造においては、現像した基体を、緩衝したフ
ッ化水素酸塩基エッチング溶液で処理してもよい。本発明のフォトレジスト組成
物は、酸塩基エッチング溶剤に対して光耐性であり、そして基体の露光されてい
ないフォトレジストが塗布されている領域に効果的な保護を与える。
以下特定の実施例は、本発明の組成物を製造及び使用する方法の詳細な例示を
与えるものである。しかし、これらの実施例は決して本発明の範囲を限定または
減縮するものではなく、本発明を実施するのに排他的な使用条件、パラメーター
または値を与えるものと解釈すべきではない。
実施例1 組成:
1)トリスヒドロキシフェニルエタン - 70/30 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノ
ンスルホネート =4g
2)トリスヒドロキシベンゾフェノン 2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェート
=0g
3)1992年9月28日に出願した共に継続中の特許出願U.S.シリアルNo.07/952,
451 号の実施例1に記載の手順に従って製造した、水不溶性の水性アルカリ可溶
性のフィルム形成性ノボラック樹脂ブレンド。このブレンドの第一のノボラック
樹脂成分は、100%ホルムアルデヒド 0.9 モルと、m-クレゾールと3,5-キシレノ
ールとの6.3/3.0混合物 1.33 モルとを、ジプロピレングリコールメチルエーテ
ル(DPGME)100g 中で、無水マレイン酸触媒 1.125g の存在下で反応させる
ことによって製造した。第二の成分は、100%ホルムアルデヒド 0.97 モルと、m
-クレゾールと3,5-キシレノールとの6.3/3.0混合物1.33モルとを、DPGME10
0g中で、無水マレイン酸触媒1.125g
の存在下に反応させることによって製造した。この第一の成分は、8.8 の相対分
子量(RMW)及び1分間当たり 5.0μm の溶解速度(DR)を有していた。第二の
成分は、11.3の RMW と1分間当たり 2.0μmの DR を有していた。この二
つの成分は、0.40/0.60 の第一成分/第二成分の比で一緒にブレンドした。
クレゾール混合物 =21g
4)PGMEA=75g
実施例2 組成:
1)トリスヒドロキシフェニルエタン - 70/30 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノ
ンスルホネート=0g
2)トリスヒドロキシベンゾフェノン 2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェート
=4g
3)実施例1の水不溶性の水性アルカリ可溶性のノボラック樹脂ブレンド =21g
4)PGMEA=75g
実施例3 組成:
1)トリスヒドロキシフェニルエタン 70/30 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノン
スルホネート =3.23g
2)トリスヒドロキシベンゾフェノン 2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェート
=0.77g
3)実施例1の水不溶性の水性アルカリ可溶性のノボラック樹脂ブレンド =21g
4)PGMEA=75g
実施例4 組成:
1)トリスヒドロキシフェニルエタン 70/30 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノン
スルホネート =1.23g
2)トリスヒドロキシベンゾフェノン 2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェート
=2.77g
3)実施例1の水不溶性の水性アルカリ可溶性のノボラック樹脂ブレンド =21g
4)PGMEA=75g
実施例5 組成:
1)トリスヒドロキシフェニルエタン 70/30 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノン
スルホネート =2.45g
2)トリスヒドロキシベンゾフェノン-2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェート
=1.55g
3)実施例1の水不溶性の水性アルカリ可溶性のノボラック樹脂ブレンド =21g
4)PGMEA=75g
実施例 1〜5 の各フォトレジスト溶液を、一定の速度で4インチシリ
Thickness Monitor により測定した値である約 1.0mm の初期厚を有する乾燥
フォトレジストフィルムの層を得た。このウェハーを 110℃で 1分間ベーキング
し次いで 365 ナノメーターの光に曝した。次いでこのウェハーを 110℃で1分
間露光後ベーキングした。このフォトレジスト
AZ フォトレジストプロダクツ部門から入手できる)を用いて 21℃で 1分間現
像した。
シリコンウェハーをこの5つの実施例及び上記の条件を用いて加工し
た。0.6μm間隔のライン&スペースの走査型電子顕微鏡写真をとった。評価基準
には、ドーズ・ツゥー・プリント(プリントするための線量)、解像度及び焦点
深度を用いた。
ドーズ・ツゥー・プリント:=測定されたフォトレジスト図形サイズ
が、最良の焦点において対応するレチ
クル図形サイズに一致するところの、1
平方センチメーター(cm2)当たりのミリ
ジュール(mj)単位で表される必要エネ
ルギー。解像度
: =許容可能なパターンプロフィル(パターンエ
ッジアキュイティー>80°)で展開された
最小の図形サイズ[ミクロン(μm)]。焦点深度
: =レジストが、許容可能なパターンプロフィル
を維持でき及び臨界寸法(CD)の±10%内の、
光学露光システムの焦点外れの範囲(ミクロ
ン)。露光寛容度
: =与えられた図形サイズのパターンをその臨界
寸法の±10%内でプリントするために、レジ
ストにより許容される露光線量の百分率範囲。他の試験手順
:
1)溶解粘度-相対分子量(RMW):
粘性溶液は、シクロヘキサノン溶剤を用いて 100ml のフラスコ内でノボラッ
ク樹脂 7g を溶解することによって調製した。この溶液を、5ミクロン圧力シリ
ンジフィルターを用いて濾過した。その粘度は、
(RMW)は、以下の等式:
C =樹脂濃度(g/ml)
n =シクロヘキサノン中での樹脂の粘度
n0=シクロヘキサノンの粘度
2)溶解速度測定: 調製:
26%樹脂固形物を PGMEA 中に溶解する。0.2μm 使い捨てアクロディス
クフィルター(Acrodisc filter)を用いて濾過する。参照標準物:
ヘキストセラニーズコーポレーションにより生産される S-Resin Novolak
resin Stock #D 9922A(PGMEA 溶剤中の形で提供されている)。溶解速度測定手順:
1.各々のサンプルを、SVG 塗布-現像トラックシステムを用いて、4インチ
シリコンウェハー上に適当な速度で塗布し、次いでホットプレート上で90℃で60
秒間ベーキングし、1.29μm厚のフィルムを得た。
(NANOMETRICS,モデル 215)を用いて、全ウェハーを差し渡って10点
測り測定した。
3.溶解速度は、He-Neレーザー(634nm,3mW,ORIEL CORP.,モデル 7
9202)及びフォトダイオードから構成されるレーザーエンド-ポイント検出システ
ムを用いて経時的なフィルム厚の変化を測ることによって測定した。
溶解速度を以下の等式により計算した:
Δt= λ/2n
ここで、λはレーザーの波長であり、nはこの波長におけるフィルム材料の
反射の指数であり、そしてΔt は、溶解プロセスの間のフィルムの最高(または
最低)のインターフェアランス間の時間間隔で生じる厚さの変化である。分子量データ(Mw及びMn):
ポリマーの分子量は、それが重量平均分子量 Mwであろうと数平均分子量 Mn
であろうと、テトラヒドロフラン(THF)中のポリマーの希釈溶液を用いて行う
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。使用した実際の装置は
、ウォターズ(Waters)(Millipore Corp.)プログラマブルオートマチィックサ
ンプラー、バキュームポンプ、加熱器を備えたクロマトグラフィー、及びソフト
ウェア(バージョン 1.1,
タリダクションシステムに接続した示差屈折計から構成される。使用した屈折計
はウォターズモデル 410 でありそして 500 オングストローム(Angstrom)、100
0 オングストローム、10,000 オングストローム及び 100,000 オングストローム
の四つのクロマトグラフィーカラム(ウォターズから入手可能)を連結した。こ
のシステムは、以下の通り分子量の点で連続する多数の利用できるポリスチレン
標準物を用いて校正した:
実質的にこれらの標準物は、実質的に単一の分子量を持つ単分散系である。こ
のように校正したシステムを用いて、各実施例に従い製造されたポリマーについ
て、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び多分散性(Mw/Mn)を得た。
上記の表は、5つの実施例の走査型電子顕微鏡(SEM)分析の結果を示す。純
粋なトリスヒドロキシフェニルエタン(THPE)光活性化合物(PAC)である実
施例1は最も高い必要線量と、最高の解像度を持つ。THPE PACの一部を
トリスヒドロキシベンゾフェノン(THBP)PAC で置き換えると(つまり、
実施例 3〜5、この際実施例5が最適条件)、解像度には僅かな低下しかないが
、より重要なことには線量の約 60%の低下が見られた。実施例5も、実施例1
と比較すると露光寛容度の低下は全く見られない。純粋な THBP PAC で
ある実施例2は、必要線量は非常に低いが、解像度と焦点深度は不十分である。
実施例2に対するこの必要線量はこのフォトレジストを工業的に非実用的なもの
とする。なぜならば露光道具は正確ではなく、この低い線量域では再現できない
からである。実施例1は高い必要線量を持ち、これは製造処理量にかなり打撃を
与える。実施例5は、露光道具に有用な線量範囲内にある低い必要線量という利
点を持ち、並びに良好な解像力、露光寛容度及び焦点深度を持つ。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年3月10日
【補正内容】
様々な基体に感光性フィルムを適用することは、集積回路の製造には欠かせな
い段階である。通常この基体は、薄い酸化物被膜または窒化ケイ素またはアルミ
ニウム等の他の被膜を有していてもよいシリコンウェハーである。感光性フィル
ムは、マスクパターンを通した露光、フォトレジスト層にレリーフパターンを形
成するための現像、及びこのパターンを基体材料に転写するための基体エッチン
グ段階を含む一連の段階において基体をパターン化するために使用される。この
マスクパターンが、基体エッチングパターンに正確に再現されることが重要であ
る。高い精度で“正確さ”を達成するためには、このマスクパターンがフォトレ
ジスト層によって良好に解像されなければならない。慣用のフォトレジストでは
、水不溶性でアルカリ可溶性のフィルム形成性ポリマーとしてノボラックレジン
樹脂が使用される。本発明の背景
本発明は、輻射線感応性組成物(感光剤)及びこのような感光剤を含むポジ型
フォトレジスト組成物に関する。より詳しく言えば、本発明は、1994年4月14日
に発行された共に継続中の特許出願公報WO-A-94/08275 号に記載されるよう
なノボラック樹脂と、各種感光剤、つまりトリスヒドロキシフェニルエタン 2,1
,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノンスルホネートとトリスヒドロキシベンゾフェノン
2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェートとのブレンドを含むフォトレジスト組
成物に関する。
この感光剤系は、(i) それぞれトリス(ヒドロキシフェニル)エタンの2,1-ジ
アゾナフトキノン-5-スルホネートエステル生成物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4
-スルホネートエステル生成物との混合物(この際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-
スルホネート群と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネート群は、約 80/20〜約
50/50、好ましくは約 60/40〜約 70/30の比で存在する)約 25 重量%〜約 85
重量%、及び(ii) それぞれトリスヒドロキシベンゾフェノンの 2,1-ジアゾナ
フトキノン-5-スルホネートエステル生成物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スル
ホネートエステル生成物との混合物(この際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スル
ホネート群と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネート群は約0/100〜20/80の比
で存在する)約 15 重量%〜約 75 重量%からなる。
上記フォトレジスト組成物は、
(a)(i) それぞれトリス(ヒドロキシフェニル)エタンの 2,1-ジアゾナフトキノ
ン-5-スルホネートエステル生成物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネート
エステル生成物との混合物(この際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネート
群と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネート群は、約80/20〜約50/50、好まし
くは約60/40〜約70/30の比で存在する)約 25 重量%〜約 85 重量%、及び(ii)
それぞれトリスヒドロキシベンゾフェノンの 2,1-ジアゾナフトキノン-5-スル
ホネートエステル生成物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネートエステル生
成物との混合物(この際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネート群と 2,1-ジ
アゾナフトキノン-4-スルホネート群は約 0/100〜20/80 の比で存在する)約 15
重量%〜約 75 重量%からなる感光剤系(この際、この感光性成分は、フォト
レジスト組成物を均一に感光化するのに十分な量でフォトレジスト組成物中に存
在する);
(b)水不溶性の水性アルカリ可溶性のフィルム形成性ノボラック樹脂(この際、
このノボラック樹脂は、実質的に均一なフォトレジスト組成物を形成するのに十
分な量でフォトレジスト組成物中に存在する);及び
(c)適当な溶剤、好ましくはPGMEA;
の混合物からなる。
更に本発明は、基体上で塗布及び乾燥された上記の混合物からなる感光性要素
を提供する。
また本発明は、
(a)(i) それぞれトリス(ヒドロキシフェニル)エタンの 2,1-ジアゾナフトキノ
ン-5-スルホネートエステル生成物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネート
エステル生成物との混合物(この際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネート
群と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネート群は、約80/20〜約50/50、好まし
くは約60/40〜約70/30の比で存在する)約 25 重量%〜約 85 重量%、及び(ii)
それぞれトリスヒドロキシベンゾフェノンの 2,1-ジアゾナフトキノン-5-スル
ホネートエステル生成物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネートエステル生
成物との混合物(この際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネート群と 2,1-ジ
アゾナフトキノン-4-スルホネート群は約 0/100〜20/80 の比で存在する)約 15
重量%〜約 75 重量%からなる感光剤系(この際、この感光性成分は、フォト
レジスト組成物を均一に感光化するのに十分な量でフォトレジスト組成物中に存
在する);
(b)水不溶性の水性アルカリ可溶性のフィルム形成性ノボラック樹脂(この際、
このノボラック樹脂は、実質的に均一なフォトレジスト組成物を形成するのに十
分な量でフォトレジスト組成物中に存在する);及び
(c)適当な溶剤、例えばPGMEA;
を混合物として含むポジ型感光性組成物で基体を被覆し; そして実質的に全ての
溶剤組成物が除去されるまで、この被覆された基体を熱処理し; この感光性組成
物を化学線に像形成性露光し; そしてこの組成物の像形成性露光された領域を水
性アルカリ性現像剤で除去することを含む、基体上にフォトレジスト像を形成す
る方法も提供する。場合によっては、上記除去段階の直前または後に基体をベー
キングしてもよい。好ましい態様の詳細な記載
本発明のレリーフ像の製造においては、適当な基体上で上記のフォトレジスト
組成物を塗布及び乾燥する。
“Chemistry and Application of Phenolic Resins”,Knop A.and Sch
eib,W.; Springer Verlag,New York,1979,第4章に例示されるようにフ
ォトレジスト製造の分野においてはノボラックレジン樹脂が一般的に使用されて
きた。同様に、"Light Sensitive System",Kosar,J.;John Wiley &
Sons,New York,1965,第7.4章によって示されるように、o-キノンジアジド
類も当業者にはよく知られている。
本発明のフォトレジスト組成物の一成分でもある、本発明の感光剤は、(i)
それぞれトリス(ヒドロキシフェニル)エタンの 2,1-ジアゾナフトキノン-5-スル
ホネートエステル生成物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネートエステル生
成物との混合物(この際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネート群と 2,1-ジ
アゾナフトキノン-4-スルホネート群は、約80/20〜約50/50、好ましくは約60/40
〜約70/30の比で存在する)約25重量%〜約 85 重量%、及び(ii) それぞれト
リスヒドロキシベンゾフェノンの 2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネートエス
テル生成物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネートエステル生成物との混合
物(この際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネート群と 2,1-ジアゾナフトキ
ノン-4-スルホネート群は約0/100〜20/80の比で存在する)約 15 重量%〜約 75
重量%からなる。本発明のフォトレジスト組成物は、水不溶性の水性アルカリ
可溶性のフィルム形成性ノボラック樹脂; 及び PGMEA 等の適当な溶剤も含
む。
このフォトレジスト組成物は、適当な溶剤中で各成分をブレンドすることによ
り調製される。好ましい態様においては、該フォトレジスト組成物中のノボラッ
ク樹脂の量は、固体の重量、つまり溶剤を除いたフォトレジスト部分に基づいて
、好ましくは 65%〜約 99%、より好ましくは約 70%〜約 95%の範囲である。
好ましい態様においては、感光
剤は、固体フォトレジスト成分の重量を基準として、約 1%〜約 35%、または
より好ましくは約 5%〜約 30%の量でフォトレジスト中に存在する。フォトレ
ジスト組成物を調製する際には、ノボラック樹脂及び感光剤を、アセトン、クロ
ロベンゼン、プロピレングリコールモノ-アルキルエーテル、プロピレングリコ
ールアルキルエーテルアセテート、乳酸エチル、酢酸ブチル、キシレン、2-ヘプ
タノン、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及び最も好ましく
は PGMEA またはエチル-3-エトキシプロピオネート(EEP)等の溶剤と混
合する。
着色剤、染料、アンチストライエーション剤、レベリング剤、可塑性、接着促
進剤、増速剤(speed enhancer)、溶剤及び非イオン性界面活性剤等の界面活性剤
などの他の任意成分を、ノボラック樹脂、感光剤及び溶剤との溶液に、この溶液
を基体上に塗布する前に添加してもよい。本発明のフォトレジスト組成物と一緒
に使用することができる染料添加物の例としては、ノボラック樹脂と感光剤との
合計重量を基準として1〜10重量%レベルのメチルバイオレット2B(C.I.No.4
2535)、クリスタルバィオレット(C.I.42555)、マラカイトグリーン(C.I.No
.42000)、ビクトリアブルーB(C.I.No.44045)及びニュートラルレッド(C.I
.No.50040)が包含される。染料添加物は、基体から出る光の後方散乱の阻止に
よって、高まった解像度を与えることを助ける。
アンチストライエーション剤は、ノボラック樹脂と感光剤との合計重量を基準
として、5重量%レベルまで使用することができる。使用し得る可塑剤には、例
えば、ノボラック樹脂と感光剤との合計重量を基準として1〜10重量%レベルの
燐酸トリ-(ベータ-クロロエチル)-エステル;ステアリン酸; ジカンフル; ポリプ
ロピレン; アセタール樹脂; フェノキシ樹脂; 及びアルキル樹脂が包含される。
可塑剤添加物は、該材料の塗布特性を改善しそして滑らかでそして均一な厚さの
フィルムを基体に適用することを可能にする。使用し得る接着促進剤としては、
例えば、ノボラック樹脂と感光剤との合計重量を基準として4重量%レベルまで
の、ベータ-(3,4-エポキシ-シクロヘキシル)-エチルトリメトキシシ
ラン; p-メチル-ジシラン-メチルメタクリレート; ビニルトリクロロシラン; 及
びガンマ-アミノ-プロピルトリエトキシシランが包含される。使用し得る現像増
速剤としては、例えば、ノボラック樹脂と感光剤との合計重量を基準として20%
重量レベルまでのピクリン酸、ニコチン酸またはニトロケイ皮酸が包含される。
これらの増速剤は、露光された領域及び非露光の領域の両方においてフォトレジ
スト被膜の溶解性を増大させる傾向があるので、これらは、たとえコントラスト
が多少犠牲にされようとも、現像速度が最も考慮すべきことであるような用途に
おいて使用される; つまりフォトレジスト被膜の露光領域は現像剤によってよ
り急速に溶解される一方、この増速剤は、非露光領域からのより多量のフォトレ
ジスト被膜の損失をも引き起こす。
上記塗布用溶剤は、組成物中の固形物の95重量%までの量で組成物中全体に存
在することができる。もちろん、溶剤は、フォトレジスト溶液を基体上に塗布し
そして乾燥した後に実質的に除去される。使用し得る非イオン性界面活性剤とし
ては、例えば、ノボラック樹脂と感光剤との合計重量を基準として10重量%レベ
ルまでの、ノニルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール; オクチルフェノ
キシエタノールが包含される。
調製したフォトレジスト溶液は、フォトレジストの分野において使用される全
ての慣用の方法、例えば浸漬塗布法、噴霧塗布法、遠心除滴(whirling)塗布法及
び回転(spin)塗布法によって基体に適用できる。例えば回転塗布法の場合には、
利用される回転装置の種類及び回転プロセスに許される時間量の下に、所望の厚
さの被膜を与えるために、フォトレジスト溶液を固形物含有量パーセンテージに
関して調節できる。適当な基体としては、ケイ素、アルミニウム、ポリマー性樹
脂、二酸化ケイ素、ドープした二酸化ケイ素、窒化ケイ素、タンタル、銅、ポリ
シリコン、セラミック、アルミニウム/銅混合物; ヒ化ガリウム及び他のこのよ
うなIII/V族化合物が包含される。上記方法によって形成されるフォトレジスト
被膜は特に、マイクロプロセッサー及び他の小型
化された集積回路部品等の製造に使用される熱成長ケイ素/二酸化ケイ素-被覆ウ
ェハーに使用するのに適している。アルミニウム/酸化アルミニウムウェハーも
使用できる。基体は、様々なポリマー性樹脂、特にポリエステル等の透明なポリ
マーからなることもできる。基体は、適当な組成の接着促進された層、例えばヘ
キサ-アルキルジシラザンを含む層を有していてもよい。
フォトレジスト組成物溶液は次いで基体上に塗布され、そしてこの基体は約80
℃〜約110℃の温度で、ホットプレート上で約30秒〜約180秒または熱対流炉中で
約15分〜約40分温度処理する。この温度処理は、フォトレジスト中の残留溶剤の
濃度を減らすために選択され、感光剤を熱分解させることは実質的にない。一般
的には、溶剤濃度は最小にすることが望まれるので、この最初の温度処理は実質
的に全ての溶剤が蒸発されそしてフォトレジスト組成物の薄い被膜が、1ミクロ
ン厚のオーダーで基体上に残るまで行われる。一つの好ましい態様では、その温
度は約85℃〜約95℃である。この処理は、溶剤除去の変化の割合が比較的取るに
足らなくなるまで行われる。温度と時間の選択は、ユーザーによって所望とされ
るフォトレジスト特性、並びに使用する装置及び工業的に所望とされる被覆時間
に依存する。次いで、被覆された基体を、約300nm〜約450nm(好ましくは365nm
)の波長の化学線、特に紫外線; X-線、電子ビーム、イオンビームまたはレー
ザー線を用いて、適当なマスク、ネガ、ステンシル、テンプレート等を使用する
ことによって形成される所望のパターンで露光することができる。
次いで場合によってはフォトレジストを、現像の前または後に露光後第二ベー
キング(post exposure second baking)、つまり熱処理に付す。その加熱温度は
、約90℃〜約150℃の範囲、より好ましくは約110℃〜約150℃の範囲であること
ができる。この加熱は、ホットプレート上で約10秒〜約30分、より好ましくは約
45秒〜約90秒、または熱対流炉によって約10〜約30分行うことができる。
露光されたフォトレジスト-被覆基体を、アルカリ性現像溶液を用い
て噴霧現像法により、像形成性露光された非イメージ領域を除去するために現像
する。この溶液は好ましくは、例えば窒素噴出攪拌法(nitrogen burst agitatio
n)によって攪拌する。基体は、全てのまたは実質的に全てのフォトレジスト被膜
が露光領域から溶解されるまで現像剤中に維持する。現像剤としては、アンモニ
ウムまたはアルカリ金属水酸化物の水溶液が包含され得る。一つの好ましい水酸
化物はテトラメチルアンモニウム水酸化物である。好適な現像剤は、ヘキストセ
ラニーズコーポレーション(Somerville,New Jersey)の AZ フォトレジス
トプロダクツグループから入手できる AZ Developer である。被覆されたウ
ェハーを現像溶液から取出した後に、被膜の付着性及びエッチング溶液及び他の
物質に対する耐化学薬品光耐性(chemical photo-resistant)を増すために任意の
現像後熱処理、つまりベーキングを行ってもよい。この現像後熱処理は、被膜の
軟化点以下の被膜と基体のオーブンベーキングからなることができる。工業的な
用途、特にケイ素/二酸化ケイ素タイプの基体上での微細回路ユニットの製造に
おいては、現像した基体を、緩衝したフッ化水素酸塩基エッチング溶液で処理し
てもよい。本発明のフォトレジスト組成物は、酸塩基エッチング溶剤に対して光
耐性であり、そして基体の露光されていないフォトレジストが塗布されている領
域に効果的な保護を与える。
以下特定の実施例は、本発明の組成物を製造及び使用する方法の詳細な例示を
与えるものである。しかし、これらの実施例は決して本発明の範囲を限定または
減縮するものではなく、本発明を実施するのに排他的な使用条件、パラメーター
または値を与えるものと解釈すべきではない。
比較例1
純粋なトリス(ヒドロキシフェニル)エタンスルホネート類 組成:
1)トリスヒドロキシフェニルエタン - 70/30 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフ
トキノンスルホネート =4g
2)トリスヒドロキシベンゾフェノン 2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフエート
=0g
3)1994年4月14日に発行された共に継続中のWO-A-94/08275 号の実施例1に
記載の手順に従って製造した、水不溶性の水性アルカリ可溶性のフィルム形成性
ノボラック樹脂ブレンド。このブレンドの第一のノボラック樹脂成分は、100%
ホルムアルデヒド0.9モルと、m-クレゾールと3,5-キシレノールとの6.3/3.0混合
物 1.33モルとを、ジプロピレングリコールメチルエーテル(DPGME)100g 中
で、無水マレイン酸触媒 1.125g の存在下で反応させることによって製造した。
第二の成分は、100%ホルムアルデヒド 0.97 モルと、m-クレゾールと 3,5-キシ
レノールとの 6.3/3.0 混合物 1.33 モルとを、DPGME100g 中で、無水マレ
イン酸触媒 1.125g の存在下に反応させることによって製造した。この第一の成
分は、8.8 の相対分子量(RMW)及び1分間当たり 5.0μm の溶解速度(DR)を
有していた。第二の成分は、11.3 の RMW と1分間当たり 2.0μm の DR
を有していた。この二つの成分は、0.40/.60 の第一成分/第二成分の比で一緒に
ブレンドした。
クレゾール混合物 =21g
4)PGMEA=75g
比較例2
純粋なトリヒドロキシベンゾフェノンスルホネート類 組成:
1)トリスヒドロキシフェニルエタン - 70/30 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノ
ンスルホネート=0g
2)トリスヒドロキシベンゾフェノン 2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェート
=4g
3)実施例1の水不溶性の水性アルカリ可溶性のノボラック樹脂ブレン
ド =21g
4)PGMEA=75g
実施例3 組成:
1)トリスヒドロキシフェニルエタン 70/30 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノン
スルホネート =3.23g
2)トリスヒドロキシベンゾフェノン 2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェート
=0.77g
3)実施例1の水不溶性の水性アルカリ可溶性のノボラック樹脂ブレンド =21g
4)PGMEA=75g
実施例4 組成:
1)トリスヒドロキシフェニルエタン 70/30 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノン
スルホネート =1.23g
2)トリスヒドロキシベンゾフェノン 2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェート
=2.77g
3)実施例1の水不溶性の水性アルカリ可溶性のノボラック樹脂ブレンド =21g
4)PGMEA=75g
実施例5 組成:
1)トリスヒドロキシフェニルエタン 70/30 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフトキノン
スルホネート =2.45g
2)トリスヒドロキシベンゾフェノン-2,1,4-ジアゾナフトキノンスルフェート=
1.55g
3)実施例1の水不溶性の水性アルカリ可溶性のノボラック樹脂ブレンド =21g
4)PGMEA=75g
実施例 1〜5 の各フォトレジスト溶液を、一定の速度で4インチシリ
Thickness Monitor により測定した値である約 1.0mm の初期厚を有する乾燥
フォトレジストフィルムの層を得た。このウェハーを 110℃で 1分間ベーキング
し次いで 365 ナノメーターの光に曝した。次いでこのウェハーを110℃で1分間
露光後ベーキングした。このフォトレジスト
AZ フォトレジストプロダクツ部門から入手できる)を用いて 21℃で1分間現
像した。
シリコンウェハーをこの5つの実施例及び上記の条件を用いて加工した。0.6
μm間隔のライン&スペースの走査型電子顕微鏡写真をとった。評価基準には、
ドーズ・ツゥー・プリント(プリントするための線量)、解像度及び焦点深度を
用いた。
ドーズ・ツウー・プリント:=測定されたフォトレジスト図形サイズ
が、最良の焦点において対応するレチ
クル図形サイズに一致するところの、1
平方センチメーター(cm2)当たりのミリ
ジュール(mj)単位で表される必要エネ
ルギー。解像度
: =許容可能なパターンプロフィル(パターンエ
ッツジアキュイティー>80°)で展開された
最小の図形サイズ[ミクロン(μm)]。焦点深度
: =レジストが、許容可能なパターンプロフィル
を維持でき及び臨界寸法(CD)の±10%内の、
光学露光システムの焦点外れの範囲(ミクロ
ン)。露光寛容度
: =与えられた図形サイズのパターンをその臨界
寸法の±10%内でプリントするために、レジ
ストにより許容される露光線量の百分率範囲。他の試験手順
:
1)溶解粘度-相対分子量(RMW):
粘性溶液は、シクロヘキサノン溶剤を用いて 100ml のフラスコ内でノボラッ
ク樹脂 7g を溶解することによって調製した。この溶液を、5ミクロン圧力シリ
ンジフィルターを用いて濾過した。その粘度は、
(RMW)は、以下の等式:
C =樹脂濃度(g/ml)
n =シクロヘキサノン中での樹脂の粘度
n0=シクロヘキサノンの粘度
2)溶解速度測定: 調製:
26%樹脂固形物を PGMEA 中に溶解する。0.2μm 使い捨てアクロディス
クフィルター(Acrodisc filter)を用いて濾過する。参照標準物:
ヘキストセラニーズコーポレーションにより生産される S-Resin Novolak
resin Stock #D 9922A(PGMEA 溶剤中の形で提供されている)。溶解速度測定手順:
1.各々のサンプルを、SVG 塗布-現像トラックシステムを用いて、4インチ
シリコンウェハー上に適当な速度で塗布し、次いでホットプレート上で90℃で60
秒間ベーキングし、1.29μm 厚のフィルムを得た。
(NANOMETRICS,モデル 215)を用いて、全ウェハーを差し渡って10点
測り測定した。
3.溶解速度は、He-Neレーザー(634nm,3mW,ORIEL CORP.,モデル 7
9202)及びフォトダイオードから構成されるレーザーエンド-ポイント検出システ
ムを用いて経時的なフィルム厚の変化を測ることによって測定した。
溶解速度を以下の等式により計算した:
Δt= λ/2n
ここで、λはレーザーの波長であり、nはこの波長におけるフィルム材料の
反射の指数であり、そしてΔt は、溶解プロセスの間のフィルムの最高(または
最低)のインターフェアランス間の時間間隔で生じる厚さの変化である。分子量データ(Mw及びMn):
ポリマーの分子量は、それが重量平均分子量 Mwであろうと数平均分子量 Mn
であろうと、テトラヒドロフラン(THF)中のポリマーの希釈溶液を用いて行う
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。使用した実際の装置は
、ウォターズ(Waters)(Millipore Corp.)プログラマブルオートマチィックサ
ンプラー、バキュームポンプ、加熱器を備えたクロマトグラフィー、及びソフト
ウェア(バージョン 1.1,
タリダクションシステムに接続した示差屈折計から構成される。使用した屈折計
はウォターズモデル 410 でありそして 500 オングストローム(Angstrom)、100
0 オングストローム、10,000 オングストローム及び 100,000 オングストローム
の四つのクロマトグラフィーカラム(ウォターズから入手可能)を連結した。こ
のシステムは、以下の通り分子量の点で連続する多数の利用できるポリスチレン
標準物を用いて校正した:
実質的にこれらの標準物は、実質的に単一の分子量を持つ単分散系である。こ
のように校正したシステムを用いて、各実施例に従い製造されたポリマーについ
て、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び多分散性(Mw/Mn)を得た。
上記の表は、5つの実施例の走査型電子顕微鏡(SEM)分析の結果を示す。純
粋なトリスヒドロキシフェニルエタン(THPE)光活性化合物(PAC)
である実施例1は最も高い必要線量と、最高の解像度を持つ。THPE PAC
の一部をトリスヒドロキシベンゾフェノン(THBP)PAC で置き換えると(
つまり、実施例 3〜5、この際実施例5が最適条件)、解像度には僅かな低下し
かないが、より重要なことには線量の約 60%の低下が見られた。実施例5も、
実施例1と比較すると露光寛容度の低下は全く見られない。純粋な THBP P
ACである実施例2は、必要線量は非常に低いが、解像度と焦点深度は不十分で
ある。実施例2に対するこの必要線量はこのフォトレジストを工業的に非実用的
なものとする。なぜならば露光道具は正確ではなく、この低い線量域では再現で
きないからである。実施例1は高い必要線量を持ち、これは製造処理量にかなり
打撃を与える。実施例5は、露光道具に有用な線量範囲内にある低い必要線量と
いう利点を持ち、並びに良好な解像力、露光寛容度及び焦点深度を持つ。
請求の範囲
1.以下の(a)と(b)との混合物を含むポジ型フォトレジスト組成物:
(a)(i) それぞれトリス(ヒドロキシフェニル)エタンの 2,1-ジアゾナフトキ
ノン-5-スルホネートエステル生成物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネー
トエステル生成物との混合物(この際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネー
ト群と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネート群は、約 80/20〜約 50/50 の
比で存在する)約 25重量%〜約 85 重量%、及び(ii) それぞれトリスヒドロ
キシベンゾフェノンの 2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネートエステル生成物
と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネートエステル生成物との混合物(この際
、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネート群と2,1-ジアゾナフトキノン-4-スル
ホネート群は約 0/100〜20/80 の比で存在する)約 15 重量%〜約 75 重量%か
らなる感光剤系(この際この感光剤は、フォトレジスト組成物を均一に感光化す
るのに十分な量でフォトレジスト組成物内に存在する);及び
(b)不溶性の水性アルカリ可溶性のノボラック樹脂(この際このノボラック樹
脂は、実質的に均一なフォトレジスト組成物を形成するのに十分な量でフォトレ
ジスト組成物内に存在する)。
2.更に一種またはそれ以上の溶剤を含む請求の範囲第1項の組成物。
3.上記溶剤がプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含む請求
の範囲第2項の組成物。
4.組成物の溶剤を除いた成分を基準として、(a)が約 1〜約 35 重量%の量で
存在し、そして(b)が約 65〜約 95 重量%の量で存在する請求の範囲第1項の組
成物。
5.上記感光剤が、トリスヒドロキシフェニルエタン 60/140〜70/30,2,1,5-/2
,1,4-ジアゾナフトキノンスルホネートを含む請求の範囲第1項の組成物。
6.着色剤、レベリング剤、アンチストライエーション剤、可塑剤、接
着促進剤、増速剤及び界面活性剤からなる群から選択される一種またはそれ以上
の添加物を更に含む請求の範囲第1項の組成物。
7.基体とこの基体上に塗布された請求の範囲第1項の乾燥組成物からなる感光
性要素。
8.基体が、ケイ素、アルミニウム、ポリマー性樹脂、二酸化ケイ素、ドープし
た二酸化ケイ素、ヒ化ガリウム、III/V 族化合物、窒化ケイ素、タンタル、銅
、ポリシリコン、セラミック及びアルミニウム/銅混合物からなる群から選択さ
れる請求の範囲第7項の要素。
9.基体が、接着促進された表面を有する請求の範囲第7項の要素。
10.組成物が、非芳香族系着色剤、染料、アンチストライエーション剤、レベリ
ング剤、可塑剤、接着促進剤、増速剤及び界面活性剤からなる群から選択される
一種またはそれ以上の成分を更に含む請求の範囲第7項の要素。
11.組成物の溶剤を除いた成分を基準として、(a)が約 1〜35 重量%の量で存在
し、そして(b)が約 65〜99 重量%の量で存在する請求の範囲第7項の要素。
12.基体上にフォトレジスト像を形成する方法であって、
(a)(i) それぞれトリス(ヒドロキシフェニル)エタンの 2,1-ジアゾナフト
キノン-5-スルホネートエステル生成物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネ
ートエステル生成物との混合物(この際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネ
ート群と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネート群は、約 80/20〜約 50/50
の比で存在する)約 25 重量%〜約 85 重量%、及び(ii) それぞれトリスヒド
ロキシベンゾフェノンの 2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネートエステル生成
物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネートエステル生成物との混合物(この
際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネート群と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-
スルホネート群は約0/100〜20/80 の比で存在する)約 15 重量%〜約 75 重量
%からなる感光剤系(この際この感光性成分は、フォトレジスト組成
物を均一に感光化するのに十分な量でフォトレジスト組成物内に存在する);及
び
(b)水不溶性の水性アルカリ可溶性のノボラック樹脂(この際、このノボラ
ック樹脂は、実質的に均一なフォトレジスト組成物を形成するのに十分な量でフ
ォトレジスト組成物内に存在する)、及び溶剤組成物;
を混合物として含むポジ型感光性組成物で基体を被覆し、そしてこの被覆さ
れた基体を、実質的に全ての上記溶剤組成物が除去されるまで熱処理し、この感
光性組成物を化学線に像形成性露光し、そして上記組成物の像形成性露光された
領域を水性アルカリ性現像剤で除去することを含む上記方法。
13.露光段階の後、しかし除去段階の前に、上記被覆された基体を、約90℃〜約
150℃の温度から、ホットプレート上で約 30 秒〜約 180秒または炉中で約 15
分間〜約 40 分間の間熱処理することを更に含む請求の範囲第12項の方法。
14.除去段階の後で、上記被覆された基体を、約 90℃〜約 150℃の温度におい
て、ホットプレート上で約 30 秒〜約 180 秒または炉中で約 15 分間〜約 40
分間の間熱処理することを更に含む請求の範囲第12項の方法。
15.基体が、ケイ素、アルミニウム、ポリマー性樹脂、二酸化ケイ素、ドープし
た二酸化珪素、窒化ケイ素、タンタル、銅、ポリシリコン、セラミック、アルミ
ニウム/銅混合物、ヒ化ガリウム及びIII/V 族の化合物からなる群から選択され
る一種またはそれ以上の成分からなる請求の範囲第12項の方法。
16.露光段階が、化学線、x-線またはイオンビーム照射により行われる請求の範
囲第12項の方法。
17.上記感光剤が、トリスヒドロキシフェニルエタン 60/40〜70/30 2,1,5-/2,1
,4-ジアゾナフトキノンスルホネートを含む請求の範囲第12項の方法。
18.現像段階が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化テラメチルア
ンモニウムにより行われる請求の範囲第12項の方法。
19.組成物が、非芳香族系着色剤、染料、アンチストライエーション剤、レベリ
ング剤、可塑剤、接着促進剤、増速剤及び界面活性剤からなる群から選択される
一種またはそれ以上の成分を更に含む請求の範囲第12項の方法。
20.組成物の溶剤を除いた部分を基準として、(a)が約 1〜約 35 重量%の量で
存在し、そして(b)が約 65〜約 99 重量%の量で存在する請求の範囲第12項の方
法。
21.溶剤組成物が、一種またはそれ以上の溶剤からなる請求の範囲第12項の方法
。
22.溶剤が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含む請求の
範囲第12項の方法。
23.溶剤が、エチル-3-エトキシプロピオネートを含む請求の範囲第12項の方法
。
24.(i) それぞれトリス(ヒドロキシフェニル)エタンの 2,1-ジアゾナフトキノ
ン-5-スルホネートエステル生成物と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネート
エステル生成物との混合物(この際、2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネート
群と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネート群は、約 80/20〜約 50/50 の比
で存在する)約 25 重量%〜約85 重量%、及び(ii)それぞれトリスヒドロキシ
ベンゾフェノンの 2,1-ジアゾナフトキノン-5-スルホネートエステル生成物と 2
,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネートエステル生成物との混合物(この際、2,1
-ジアゾナフトキノン-5-スルホネート群と 2,1-ジアゾナフトキノン-4-スルホネ
ート群は約 0/100〜20/80 の比で存在する)約 15 重量%〜約 75 重量%からな
る感光剤系。
25.トリスヒドロキシフェニルエタン 60/40〜70/30 2,1,5-/2,1,4-ジアゾナフ
トキノンスルホネートを含む請求の範囲第24項の感光剤。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ルー・ピン−フン
アメリカ合衆国、ニュー・ジャージー州
08807 ブリッジウォーター、スティープ
ル・チェイス・レイン、473
(72)発明者 シュピース・ヴァルター
ドイツ連邦共和国、D−64839 ミュンス
ター、エルレンヴェーク、16