JP2677394B2 - 塩化マグネシウム担持型チタン触媒の製造方法 - Google Patents

塩化マグネシウム担持型チタン触媒の製造方法

Info

Publication number
JP2677394B2
JP2677394B2 JP63222951A JP22295188A JP2677394B2 JP 2677394 B2 JP2677394 B2 JP 2677394B2 JP 63222951 A JP63222951 A JP 63222951A JP 22295188 A JP22295188 A JP 22295188A JP 2677394 B2 JP2677394 B2 JP 2677394B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnesium chloride
inert hydrocarbon
catalyst
titanium catalyst
supported titanium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63222951A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0269504A (ja
Inventor
譲 木岡
邦雄 山本
昭徳 豊田
Original Assignee
三井石油化学工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三井石油化学工業株式会社 filed Critical 三井石油化学工業株式会社
Priority to JP63222951A priority Critical patent/JP2677394B2/ja
Publication of JPH0269504A publication Critical patent/JPH0269504A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2677394B2 publication Critical patent/JP2677394B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、塩化マグネシウム担持型チタン触媒の製造
方法に関し、さらに詳しくは、高い重合活性を示し、し
かも粒度分布が狭く、その上嵩比重の低下がないような
ポリマーを得ることができる塩化マグネシウム担持型チ
タン触媒の製造方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 エチレンなどのオレフィンを重合してポリオレフィン
を製造する際に、従来から塩化マグネシウム担持型チタ
ン触媒が広く用いられている。
このような塩化マグネシウム担持型チタン触媒は、オ
レフィン重合特にエチレンの重合に高活性を示すことが
知られている。そして本出願人の出願に係る特開昭57−
158204号公報には、塩化マグネシウムと2−エチルヘキ
サノールとを接触させ、次いで四塩化チタンを接触させ
て得られる、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよびア
ルコキシ基および/またはアリールオキシ基を必須成分
として含有してなる塩化マグネシウム担持型チタン触媒
を、n−デカンなどの不活性炭化水素の存在下に加熱処
理して、該アルコキシ基および/またはアリールオキシ
基含有量を減少させることを特徴とするチタン触媒成分
の改質方法が開示されている。このような改質された塩
化マグネシウム担持型チタン触媒を用いれば、溶融張力
および膨比の大きなオレフィン重合体が得られる。
しかしながら、上記のような塩化マグネシウム担持型
チタン触媒を用いて得られるオレフィン重合体は、その
粒度分布が充分には狭くないという問題点があった。特
に上記のような塩化マグネシウム担持型チタン触媒を不
活性炭化水素から固液分離して乾燥状態の粉末状にして
保存あるいは輸送した後にオレフィンの重合に用いる
と、得られるオレフィン重合体は、粒度分布が広くな
り、しかも得られるオレフィン重合体の嵩比重は、不活
性炭化水素から固液分離しないで用いた塩化マグネシウ
ム担持型チタン触媒を用いて得られるオレフィン重合体
の嵩比重よりも小さくなるという問題点があった。もし
得られるオレフィン重合体の嵩比重が小さくなると、オ
レフィン重合体の生産性が低下し、かつオレフィン重合
体粉体の流動性が低下して造粒機への食い込み不良が発
生するなどの不都合が生じてしまう。
本発明者らは、上記のような問題点を解決するため鋭
意研究したところ、塩化マグネシウム担持型チタン触媒
を調製する際に、塩化マグネシウムと2−エチルヘキサ
ノールとを特定の比率で用いて接触させればよいことを
見出して、本発明を完成するに至った。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決
しようとするものであって、粒度分布が狭く、特に固液
分離して乾燥状態の粉末状にして保存あるいは輸送した
後にオレフィンの重合用触媒として用いても、粒度分布
が狭くしかも嵩比重の大きいオレフィン重合体を得るこ
とができるような塩化マグネシウム担持型チタン触媒の
製造方法を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る第1の塩化マグネシウム担持型チタン触
媒の製造方法は、含水率が1重量%以下である塩化マグ
ネシウムと、該塩化マグネシウム1グラム分子に対して
2.2〜2.8グラム分子の2−エチルヘキサノールとを、不
活性炭化水素中で50℃以上の温度で接触させ、得られた
塩化マグネシウム溶液を、該塩化マグネシウム1グラム
分子に対して1〜10グラム分子の四塩化チタンを含む不
活性炭化水素と−30〜10℃の温度範囲で接触させた後、
引き続いて50〜100℃の温度範囲に加熱することを特徴
としている。
本発明に係る第2の塩化マグネシウム担持型チタン触
媒の製造方法は、含水率が1重量%以下である塩化マグ
ネシウムと、該塩化マグネシウム1グラム分子に対して
2.2〜2.8グラム分子の2−エチルヘキサノールとを、不
活性炭化水素中で50℃以上の温度で接触させ、得られた
塩化マグネシウム溶液を、該塩化マグネシウム1グラム
分子に対して1〜10グラム分子の四塩化チタンを含む不
活性炭化水素と−30〜10℃の温度範囲で接触させた後、
引き続いて50〜100℃の温度範囲に加熱し、次いで不活
性炭化水素含有量が0〜20重量%になるように該不活性
炭化水素を除去することを特徴としている。このように
不活性炭化水素を除去する際には、高沸点物を添加する
ことが好ましい。
発明の具体的説明 以下本発明に係る塩化マグネシウム担持型チタン触媒
の製造方法について具体的に説明する。
本発明では、まず、含水率が1重量%以下である塩化
マグネシウムと、2−エチルヘキサノールとを、不活性
炭化水素中で50℃以上の温度で接触させることによっ
て、塩化マグネシウムが2−エチルヘキサノールと不活
性炭化水素との混合溶媒中に溶解された塩化マグネシウ
ム溶液を調製する。
本発明で用いられる塩化マグネシウムは、含水率が1
重量%以下、好ましくは0.6重量%以下であるが、もし
塩化マグネシウムの含水率が1重量%を超えると、塩化
マグネシウムが2−エチルヘキサノールと不活性炭化水
素との混合溶媒中に均一に溶解しないため好ましくな
い。
2−エチルヘキサノールは、塩化マグネシウムと塩化
マグネシウム1グラム分子に対して2.2〜2.8グラム分子
好ましくは2.3〜2.7グラム分子さらに好ましくは2.3〜
2.5グラム分子の量で接触されることが望ましい。2−
エチルヘキサノールの量が、塩化マグネシウム1グラム
分子に対して2.2グラム分子未満であると、塩化マグネ
シウムが2−エチルヘキサノールと不活性炭化水素との
混合溶媒中に均一に溶解しないため好ましくなく、1方
2.8グラム原子を超えると、得られた触媒を使って合成
したポリエチレン粉末の粒度分布が広がり、また特に触
媒を粉末状にして保存あるいは輸送した後に合成したポ
リエチレン粉末の嵩密度が低下するので好ましくない。
上記のような塩化マグネシウムと2−エチルヘキサノ
ールとの触媒は、通常50℃以上、好ましくは50〜200
℃、特に好ましくは100〜150℃の温度で行なわれること
が望ましい。
また上記のような塩化マグネシウムと2−エチルヘキ
サノールとの接触は、不活性炭化水素中で行なわれる
が、このような不活性炭化水素としては、具体的には、
プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ペプタン、オ
クタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水
素; シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペン
タンなどの脂環族炭化水素; ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素; エチレンクロリド、クロルベンゼンなどのハロゲン化
炭化水素、あるいはこれらの混合物などが用いられる。
これらの不活性炭化水素媒体のうちでは、とくに脂肪族
炭化水素を用いることが好ましい。
次に、上記のようにして得られた塩化マグネシウム溶
液を、四塩化チタンを含む不活性炭化水素と接触させ
る。この際四塩化チタンは、前記塩化マグネシウム1グ
ラム分子に対して1〜10グラム分子好ましくは2〜5グ
ラム分子の量で接触されることが望ましい。四塩化チタ
ンの量が、塩化マグネシウム1グラム分子に対して1グ
ラム分子未満であると、得られる触媒粒子径が大巾に小
さくなるため好ましくなく、一方10グラム分子を超える
と、得られる触媒を使って合成されるポリオレフィンの
嵩比重が低下するため好ましくない。
上記のような塩化マグネシウム溶液と四塩化チタンと
の接触は、−30〜10℃好ましくは−20〜0℃さらに好ま
しくは−15〜0℃の温度で行なわれることが望ましい。
上記のような塩化マグネシウム溶液と四塩化チタンと
の接触は、不活性炭化水素中で行なわれるが、このよう
な不活性炭化水素としては、上記の塩化マグネシウムと
2−エチルヘキサノールとの接触時に用いられたのと同
様な不活性炭化水素が用いられるが、必ずしも塩化マグ
ネシウムと2−エチルヘキサノールとの接触時と同一の
炭化水素を用いることが必要ではない。
次いで上記のようにして塩化マグネシウム溶液と四塩
化チタンとを不活性炭化水素中で接触させた後、得られ
た接触物を引き続いて50〜100℃好ましくは60〜90℃さ
らに好ましくは70〜90℃の温度に加熱する。この際加熱
時間は、1分〜10時間好ましくは10分〜2時間程度であ
ることが望ましい。
このようにして塩化マグネシウム溶液と四塩化チタン
とを不活性炭化水素中で接触させた後、得られた接触物
を引き続いて50〜100℃の温度に加熱すると、塩化マグ
ネシウム担持型チタン触媒が不活性炭化水素中に懸濁さ
れた状態で得られる。
この際該懸濁液中に四塩化チタンをさらに加えること
によって触媒中のチタン担持量を増加させることもでき
るので好ましい。この場合の四塩化チタンの添加量はマ
グネシウム1グラム分子当り0〜4グラム分子、好まし
くは1〜3グラム分子、特に好ましくは1〜2グラム分
子である。
このようにして得られた不活性炭化水素中に懸濁され
た塩化マグネシウム担持型チタン触媒は、そのままオレ
フィン重合用触媒成分として用いることもできるが、こ
の塩化マグネシウム担持型チタン触媒を懸濁液から過
などによって固液分離し、次いで乾燥して不活性炭化水
素含有量が0〜20重量%であるような粉末状の塩化マグ
ネシウム担持型チタン触媒として保存あるいは輸送した
後、オレフィンの重合に用いることもできる。また不活
性炭化水素含有量の制御を容易にするために、流動パラ
フィン等の高沸点物を添加して乾燥することもできる。
上記のようにして得られる塩化マグネシウム担持型チ
タン触媒は、周期律表第1族ないし第3族金属の有機金
属化合物好ましくは有機アルミニウム化合物触媒成分と
組み合わされてオレフィン重合に用いられる。
有機アルミニウム化合物触媒成分としては、少なくと
も分子内に1個のAl−炭素結合を有する化合物が利用で
きる。このような化合物としては、たとえば、 (i)一般式R1 mAl(OR2)nHp×q(式中R1およびR2は炭素
原子を通常1〜15個、好ましくは1〜4個含む炭化水素
基であり、これらは互いに同一でも異なってもよい。X
はハロゲン原子を表わし、0<m≦3、nは0≦n<
3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であって、し
かもm+n+p+q=3である)で表わされる有機アル
ミニウム化合物、 (ii)一般式M1AlR1 4 (式中M1はLi、Na、Kであり、R1は前記と同じ)で表わ
される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物な
どを挙げることができる。
前記の(i)に属する有機アルミニウム化合物として
は、次のような化合物を例示できる。
一般式R1 mAl(OR2)3-m (式中R1およびR2は前記と同じ。mは好ましくは1.5≦
m≦3の数である)、 一般式R1 mAlX3-m (式中R1は前記と同じ。Xはハロゲン、mは好ましくは
0<m<3である)、 一般式R1 mAlH3-m (式中R1は前記と同じ。mは好ましくは2≦m<3であ
る)、 一般式R1 mAl(OR2)nXq (式中R1およびR2は前記と同じ。Xはハロゲン、0<m
≦3、0≦n<3、0≦q<3で、m+n+q=3であ
る)で表わされる化合物などを挙げることができる。
(i)に属するアルミニウム化合物としては、より具
体的には、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミ
ニウムなどのトリアルキルアルミニウム;トリイソプレ
ニルアルミニウムなどのトリアルケニルアルミニウム; ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニ
ウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキ
シド; エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミ
ニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセ
スキアルコキシド、 R1 2.5Al(OR2)0.5などで表わされる平均組成を有する部
分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム; ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウ
ムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミドなどのジア
ルキルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセス
キクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチ
ルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニ
ウムセスキハライド; エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウ
ムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミド等のアル
キルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化
されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒ
ドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキ
ルアルミニウムヒドリド;エチルアルミニウムジヒドリ
ド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキルアル
ミニウムジヒドリドなどその他の部分的に水素化された
アルキルアルミニウム; エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミ
ニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシ
ブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化
されたアルキルアルミニウムを挙げることができる。
また(i)に類似する化合物としては、酸素原子や窒
素原子を介して2以上のアルミニウムが結合した有機ア
ルミニウム化合物を挙げることができる。このような化
合物としては、例えば、 (C2H5)2AlOAl(C2H5)2、 (C4H9)2AlOAl(C4H9)2メチルアルミノオキサンなどを挙げることができる。
前記(ii)に属する化合物としては、 LiAl(C2H5)4、 LiAl(C7H15)4などを挙げることができる。
これらの中ではとくにトリアルキルアルミニウムある
いは上記した2種以上のアルミニウム化合物が結合した
アルキルアルミニウムを用いることが好ましい。
本発明に係る塩化マグネシウム担持型チタン触媒は、
上記のように有機アルミニウム化合物触媒成分と組み合
わせて、オレフィンの単独重合、オレフィンの共重合あ
るいはオレフィンとポリエンとの共重合に用いられる。
このような本発明で用いられるオレフィンとしては、エ
チレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−
ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1
−ペンテン、1−オクテン、1−デセンなどの炭素数2
〜20のオレフィンが挙げられる。本発明の重合方法にお
いては、これらのオレフィンを単独で、あるいは組み合
わせて使用することができる。これらのオレフィンのう
ちでは、エチレンの単独重合を行なうか、あるいはエチ
レンと他のα−オレフィンとの共重合を行なうことが好
ましい。このような混合オレフィンを用いる場合、主成
分であるエチレンの含有率は、通常70モル%以上、好ま
しくは90モル%以上であることが好ましい。
なお、これらのオレフィンの単独重合あるいは共重合
を行なう際には、共役ジエンや非共役ジエンのような多
不飽和結合を有する化合物を重合原料として用いること
もできる。このようなジエン化合物としては、ブタジエ
ン、イソプレン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタ
ジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどが用い
られる。
本発明の重合方法において、オレフィンの重合反応
は、通常、気相あるいは液相で行なわれる。
上記のようなオレフィンの重合反応を液相で行なう場
合には、不活性溶媒の存在下に重合反応を実施すること
もできる。重合に使用することのできる不活性溶媒の例
としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、オ
クタン、デカン、灯油などの脂肪族炭化水素、シクロペ
ンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチ
ルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水
素などを例示することができる。
各触媒成分は、反応容量1当り、塩化マグネシウム
担持型チタン触媒成分をチタン原子に換算して、好まし
くは約0.0005〜約1ミリモル、より好ましくは約0.001
〜約0.5ミリモルの量で、また有機アルミニウム化合物
を、アルミニウム/チタン(原子比)が約1〜約2000、
好ましくは約10〜約500となるような量で使用すること
が望ましい。
オレフィンの重合温度は、たとえば約20〜約300℃で
ある。また重合圧力は、たとえば大気圧〜約100kg/cm2
−G、とくには約2〜約50kg/cm2−Gとするのが好まし
い。
オレフィン重合において、分子量を調節するために
は、水素を共存させるのがよい。
上記のようにして調製された塩化マグネシウム担持型
チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物触媒成分とか
らなるオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィン特に
エチレンの重合あるいはエチレンと他のα−オレフィン
との共重合を行なうと、該オレフィン重合用触媒は高活
性を示し、かつ狭い粒度分布を有する重合体を得ること
ができ、しかも嵩比重の大きな重合体を得ることができ
る。その上たとえ塩化マグネシウム担持型チタン触媒を
固液分離して乾燥し、粉末状態で保存あるいは輸送した
後にオレフィン重合触媒成分として用いても、嵩比重の
低下のないオレフィン重合体を得ることができる。した
がって上記のような塩化マグネシウム担持型チタン触媒
成分を含むオレフィン重合用触媒を用いてオレフィン特
にエチレンの重合を行なうと、重合体を生産性よく製造
することができ、かつ得られるポリマー同士は付着しに
くく、しかも得られるポリマーは成形性に優れている。
発明の効果 本発明では、塩化マグネシウム担持型チタン触媒を調
製するに際して、2−エチルヘキサノール/塩化マグネ
シウム比を2.2〜2.8としているため、得られる塩化マグ
ネシウム担持型チタン触媒を有機アルミニウム化合物触
媒と組合せて用いてオレフィン特にエチレンを重合させ
ると、狭い粒度分布を有し、しかも嵩比重の大きな重合
体を得ることができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。
実施例1 [Ti触媒] 充分に窒素置換された攪拌器付反応器に0.32重量%の
含水量の塩化マグネシウム粉体95.23グラム、精製n−
デカン543mlおよび2−エチルヘキサノール306グラムを
加えて140℃で3時間熱反応することにより塩化マグネ
シウムの溶液を得た。
充分に窒素置換された100mlのロートを備えた400mlの
攪拌器付反応器に、上記塩化マグネシウム溶液100ml(M
gCl2100mmol相当)をロートにまたn−デカン91.2mlお
よび四塩化チタン24.8mlの混合液を400ml反応器に加
え、該混合液が−5℃になるように冷却した後、上部の
ロートより2時間に亘って塩化マグネシウム溶液を滴下
した。滴下終了後1時間−5℃に保った後、20℃に1時
間かけて昇温し、さらに80℃に昇温したとこで16.5mlの
四塩化チタンを加えて30分間80℃で攪拌混合した。反応
終了後、熱時過を行ない固体部を単離した後、n−ヘ
キサンを用い充分に洗浄を行ない固体触媒のヘキサン懸
濁液を得た。該固体触媒の組成を表1に示した。
上記固体触媒のヘキサン懸濁液の一部(固体触媒5g相
当)を採取し、300mlのテフロン製攪拌器付の反応器に
加えた。またさらに0.56gの流動パラフィンも加え、攪
拌混合した。窒素を80Nl/Hrの速度で反応器を流通させ
つつ、反応器を40℃の浴層に付け、ヘキサンを蒸発させ
た。
このようにして約10%の流動パラフィンを含む乾燥し
た触媒を得た。
[エチレンの重合] 2lのオートクレーブに窒素雰囲気下、精製ヘキサン1
を加えた後、1.0mmolのトリエチルアルミニウムおよ
び上記調製法で得られた粉末状Ti触媒成分をヘキサンで
懸濁させて、Ti原子換算0.02mmol相当を加えた後、80℃
に昇温し、水素4.0kg/cm2を供給し、次いで全圧が8.0kg
/cm2Gとなるようにエチレンを連続的に2時間供給し
た。重合時の温度は80℃に調整した。
重合終了後、エチレン重合体をヘキサン溶媒から分離
した後、乾燥を行なった。
結果を表1に示す。
比較例1 1.3重量%の含水量の塩化マグネシウムを用い実施例
1に習って塩化マグネシウムの溶液の合成を行なおうと
したが均一な透明溶液は得られなかった。
比較例2 実施例1において塩化マグネシウムの合成に用いる2
−エチルヘキサノール306グラムを391グラムに代えた以
外は実施例1と同様な方法により触媒を合成し、重合を
行なった。
比較例3 実施例1において用いた四塩化チタン24.8mlを220ml
に代えた以外は、実施例1と同様な方法により触媒を合
成し、重合を行なった。
比較例4 塩化マグネシウムの溶液と四塩化チタンのn−デカン
希釈液との接触温度を30℃とした以外は実施例1と同様
な方法で触媒を合成し、重合を行なった。
比較例5 実施例1の塩化マグネシウム溶液の合成において反応
温度を140℃から25℃に代えて48時間攪拌混合したが均
一な塩化マグネシウムは得られなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るオレフィン重合用触媒の調製工
程を示すフローチャート図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含水率が1重量%以下である塩化マグネシ
    ウムと、該塩化マグネシウム1グラム分子に対して2.2
    〜2.8グラム分子の2−エチルヘキサノールとを、不活
    性炭化水素中で50℃以上の温度で接触させ、 得られた塩化マグネシウム溶液を、該塩化マグネシウム
    1グラム分子に対して1〜110グラム分子の四塩化チタ
    ンを含む不活性炭化水素と−30〜10℃の温度範囲で接触
    させた後、引き続いて50〜100℃の温度範囲に加熱する
    ことを特徴とする塩化マグネシウム担持型チタン触媒の
    製造方法。
  2. 【請求項2】含水率が1重量%以下である塩化マグネシ
    ウムと、該塩化マグネシウム1グラム分子に対して2.2
    〜2.8グラム分子の2−エチルヘキサノールとを、不活
    性炭化水素中で50℃以上の温度で接触させ、 得られた塩化マグネシウム溶液を、該塩化マグネシウム
    1グラム分子に対して1〜10グラム分子の四塩化チタン
    を含む不活性炭化水素と−30〜10℃の温度範囲で接触さ
    せた後、引き続いて50〜100℃の温度範囲に加熱し、次
    いで、不活性炭化水素含有量が0〜20重量%になるよう
    に該不活性炭化水素を除去することを特徴とする粉末状
    塩化マグネシウム担持型チタン触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】前記不活性炭化水素を除去する際に、高沸
    点物を添加することを特徴とする請求項2に記載の粉末
    状塩化マグネシウム担持型チタン触媒の製造方法。
JP63222951A 1988-09-05 1988-09-05 塩化マグネシウム担持型チタン触媒の製造方法 Expired - Fee Related JP2677394B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63222951A JP2677394B2 (ja) 1988-09-05 1988-09-05 塩化マグネシウム担持型チタン触媒の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63222951A JP2677394B2 (ja) 1988-09-05 1988-09-05 塩化マグネシウム担持型チタン触媒の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0269504A JPH0269504A (ja) 1990-03-08
JP2677394B2 true JP2677394B2 (ja) 1997-11-17

Family

ID=16790434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63222951A Expired - Fee Related JP2677394B2 (ja) 1988-09-05 1988-09-05 塩化マグネシウム担持型チタン触媒の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2677394B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2783537C2 (ru) * 2017-08-29 2022-11-14 У.Р. Грейс Энд Ко.-Конн. Катализатор полимеризации олефинов

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02123108A (ja) * 1988-11-02 1990-05-10 Showa Denko Kk エチレン系重合体の製造方法
KR20200037422A (ko) * 2017-08-29 2020-04-08 더블유.알. 그레이스 앤드 캄파니-콘. 올레핀 중합 촉매

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0401975A3 (en) * 1989-06-09 1991-09-18 Apple Computer, Inc. Method for programming by example

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2783537C2 (ru) * 2017-08-29 2022-11-14 У.Р. Грейс Энд Ко.-Конн. Катализатор полимеризации олефинов

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0269504A (ja) 1990-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2625126B2 (ja) アルフアーオレフインの立体特異性重合に使用できる固形触媒
JPS6357446B2 (ja)
JPS5850242B2 (ja) α−オレフインの重合方法
US4755495A (en) Process for activation of titanium and vanadium catalysts useful in ethylene polymerization
US4199476A (en) Olefin polymerization catalyst
NO166946B (no) Fremgangsmaate for samtidig dimerisering av etylen og kopolymerisering av etylen med det dimeriserte produkt.
JP2677394B2 (ja) 塩化マグネシウム担持型チタン触媒の製造方法
JPH04266911A (ja) α−オレフィンの立体特異重合に有用な触媒固体
JPS6351167B2 (ja)
JPH06504571A (ja) シリカ支持遷移金属触媒
JPS61285206A (ja) 触媒成分の調製方法と、それを用いた触媒系
JPS5915123B2 (ja) オレフイン重合用触媒
EP0234574B1 (en) Process for activation of titanium and vanadium catalysts useful in ethylene polymerization
JPH07678B2 (ja) エチレン共重合体の製造法
JP2613618B2 (ja) エチレン系重合体の製法およびエチレン系重合体製造用触媒
JPS6169815A (ja) プロピレンランダム共重合体の製造方法
JPH0680101B2 (ja) プロピレンのブロツク共重合体の製造方法
JPH0333104A (ja) α―オレフイン重合用触媒
JP2732581B2 (ja) チタン触媒成分およびその製法
JPS64409B2 (ja)
CN114591456A (zh) 齐格勒-纳塔催化剂的制备方法
JPS60181105A (ja) エチレンまたはα−オレフインの重合法
JPH01292008A (ja) エチレン(共)重合用支持体担持チタン触媒成分およびその製法
JPH05230146A (ja) 低融点超高分子量エチレン系共重合体
JPS59145206A (ja) エチレンの重合法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees