JPH07678B2 - エチレン共重合体の製造法 - Google Patents

エチレン共重合体の製造法

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JPH07678B2
JPH07678B2 JP16352585A JP16352585A JPH07678B2 JP H07678 B2 JPH07678 B2 JP H07678B2 JP 16352585 A JP16352585 A JP 16352585A JP 16352585 A JP16352585 A JP 16352585A JP H07678 B2 JPH07678 B2 JP H07678B2
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三菱油化株式会社
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【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、エチレン共重合体の製造法に関するものであ
る。更に詳しくは、110℃以下の温度で実質的に溶媒が
存在しない気相重合法の態様で、分子量分布の比較的狭
い、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重
合体を製造する方法に関するものである。
本発明の方法によれば、成型加工性と強度のバランスの
優れたフイルム、射出成型用のエチレン共重合体が製造
できる。
先行技術 三ハロゲン化バナジウムと有機ルイス塩基との反応生成
物およびアルキル金属をシリカ又はアルミナ担体に担持
した固体触媒成分を、アルキルアルミニウム及びハロゲ
ン化アルキルと組合せて触媒として用い、エチレンと炭
素数3〜10のα−オレフィンとを気相中で重合すること
は公知である(特開昭59−230006号公報参照)。
しかしながら上記方法で得られるエチレン共重合体は分
子量分布が広く、電線被覆、ボトル、パイプ等の用途に
は適しているがフイルム、射出成型等の用途にはその適
用は好ましいものではなかった。
発明の目的 本発明者らは、上述の問題点を解決する、比較的分子量
分布の狭い、適度に加工性と強度の均衡を保ったエチレ
ン共重合体を実質的に溶媒の存在しない気相重合法の態
様で製造する方法の提供を目的として検討を行った。
一般に分子量分布は、10kg荷重のメルトインデックス
(MI)と2.16kg荷重のMIの比で示されるFRで表現され、
この数値が大きい程分子量分布が広い。FRが大きくなる
と成型加工性は向上するが強度が著しく低下し、逆にFR
が小さくなければ強度は向上するが成型加工性が悪化す
る。ボトル、パイプ等の用途には分子量が大きく、かつ
分子量分布の広いことが必要で通常MI=0.1〜1、FR=1
2〜20程度の重合体が用いられる。一方、フイルム、射
出成型等の用途には分子量分布の狭い重合体が用いら
れ、通常MI=1〜100、FR=6.5〜10程度のものが用いら
れる。
本発明者らは、特定の触媒を用いることによりMI=1〜
10程度、FR=8.5〜10程度の適度に成型加工性と強度の
均衡を保ったフイルム、射出成型用のエチレン共重合体
が製造できることを見い出し本発明を完成したものであ
る。
発明の概要 本発明は、触媒の存在下にエチレンと炭素数3〜10のα
−オレフィンを実質的に溶媒を含まない状態で重合させ
てエチレン共重合体を製造する方法において、該触媒
が、 成分(A):シリカ及び/又はアルミナ担体上に三ハロ
ゲン化バナジウムをエーテル溶液から析出させたものを
アルキルアルミニウムと接触させて得られる固体触媒成
分、 成分(B):アルキルアルミニウム、 成分(C):ハロゲン化アルキル、及び、 成分(D):ケイ素のアルコキシ化合物、 を組合せたものであることを特徴、とするエチレン共重
合体の製造法を提供するものである。
発明の具体的説明 (触媒) 固体触媒成分(A):シリカ及び/又はアルミナ担体上
に三ハロゲン化バナジウムをエーテル溶液から析出させ
たものをアルキルアルミニウムと接触させて得られる。
本発明において用いられる三ハロゲン化バナジウムの具
体例としてはVCl3、VBr3、VI3があるがVCl3が好適であ
る。
バナジウム化合物を溶解するエーテル化合物としてはア
ルキルエーテル、シクロアルキルエーテルが使用され、
特にテトラヒドロフランが好ましい。
アルキルアルミニウムとしては、一般式R1 nAlX3-n(こ
こで、nは1≦n≦3の数を、Xはハロゲン又は水素
を、R1は炭素数1〜8の炭化水素残基をそれぞれ示す)
を有するものが用いられ、例えばトリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウ
ム、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアル
ミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド等で
ある。中でもジエチルアルミニウムクロリドが好適に使
用される。
シリカ及び/又はアルミナ担体としては粒径10〜250
μ、好ましくは20〜100μ、比表面積50〜700m2/g、好ま
しくは100〜400m2/gのものが使用され、好ましくは400
〜800℃の温度で加熱脱水して使用される。
三ハロゲン化バナジウムエーテル溶液から三ハロゲン化
バナジウムの担体への析出は、例えば30〜90℃、好まし
くは50〜70℃の温度で、3〜10時間エーテルを留去乾燥
することによって容易になされる。
三ハロゲン化バナジウムと担体の使用比は、担体1g当り
バナジウム0.05〜0.5ミリモル、好ましくは0.2〜0.35ミ
リモルである。
エーテルは三ハロゲン化バナジウムと錯体を形成する能
力を有する為、エーテル留去後も担体上に残存するのが
通常であり、担体1g当り4〜20重量%残存する。
三ハロゲン化バナジウム析出担体とアルキルアルミニウ
ムの接触は、一般にイソペンタン、ヘキサン、ヘプタン
等の不活性炭化水素溶媒中で、20〜90℃の温度で30分か
ら数時間行われ、次いで30〜90℃、好ましくは50〜70℃
の温度で3〜10時間不活性炭化水素溶媒を留去して乾燥
する。
成分(B):助触媒として使用されるアルキルアルミニ
ウムとしては、炭素数2〜8のトリアルキルアルミニウ
ムが例示され、特に好ましいものはトリエチルアルミニ
ウム、トリイソブチルアルミニウムである。
成分(C):本発明に用いられるハロゲン化アルキル
は、一般式R2 mCX4-m(ここで、mは0、1又は2を、X
はハロゲンを、R2は水素又は炭素数6以下の非置換又は
ハロゲン置換の炭化水素残基をそれぞれ示す)で表わさ
れる化合物である。具体例としてはCCl4、CHCl3、CH
2l2、CBr4、CFCl3、CH3CCl3、CF2ClCCl3等があり、これ
らの中でもCH2Cl2、CHCl3、CH3CCl3が好ましく、特にCH
Cl3が好ましい。
成分(D):本発明に用いられるケイ素のアルコキシ化
合物は、一般式R3 lSi(OR4)4-l(ここで、lは0≦l≦
3の数を、R3、R4は炭素数1〜6の脂肪族又は芳香族炭
化水素残基をそれぞれ示す)で表わされるモノ−、ジ
−、トリ−、テトラ−アルコキシケイ素が挙げられる。
具体例としてはテトラメトキシシラン、テトラエトキシ
シラン、トリメトキシメチルシラン、トリメトキシフェ
ニルシラン、トリエトキシフェニルシラン、ジメトキシ
ジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキ
シジフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、モ
ノメトキシメチルシラン、モノエトキシフェニルシラン
等があり、特にテトラエトキシシラン、トリメトキシメ
チルシラン、トリエトキシフェニルシランが好ましい。
上述の成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分
(D)を組合せて本発明の方法に用いる触媒とするが、
これら成分(A)〜(D)の使用量比は、成分(A)の
バナジウム1モルにつき、成分(B)/成分(A)はモ
ル比で5〜500、好ましくは10〜50、成分(C)/成分
(B)はモル比で0.1〜10、好ましくは0.2〜2、成分
(D)/成分(B)はモル比で0.001〜0.3、好ましくは
0.005〜0.02である。
本発明の方法においては成分(D)の存在比が特に重要
であり、助触媒として使用される成分(B)に対してご
く少量の添加で分子量分布を狭くする効果を発揮する。
添加量を多くする事は本発明の効果を格別向上せず、触
媒の活性を低下するだけであり好ましくない。
(重合) 本発明の方法においては、エチレンと炭素数3〜10のα
−オレフィンを上述の触媒の存在下に、実質的に溶媒を
含まない気相で重合させる。
用いられる炭素数3〜10のα−オレフィンとしては例え
ばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン等がある。
本発明の方法は、エチレンとエチレンに対して15モル%
までの上述のα−オレフィンを含むエチレン共重合体の
製造に好適である。
重合の操作法は、公知の例えば特開昭59−23006号、同5
6−129204号各公報等に記載された操作方法を用いて気
相で行われる。例えば重合は気体の通過で重合槽のポリ
マー粒子に流動床を形成させるいわゆる連続流動床プロ
セスを用いて行うことが可能であり、又、流動状態を攪
拌翼の回転によって形成するいわゆる連続攪拌型反応槽
プロセスを用いて行うことも可能である。重合はエチレ
ン共重合体の融着温度よりも低い温度で行われる。重合
温度は一般に20〜105℃であるが、得られる共重合体の
密度により融着温度が変化し、密度が低い程この温度が
低下する為、密度が0.94以上では85〜105℃が、0.91〜
0.94g/ccでは75〜90℃が、0.91g/cc以下では20〜75℃が
それぞれ使用される。重合反応は3〜30kg/cm2、好まし
くは10〜20kg/cm2の圧力下で行われる。得られる共重合
体の分子量は一般的な連鎖移動剤であるH2を用いて極め
て有効に制御でき、通常H2/エチレンのモル比が0.001
〜1が使用される。重合時間は1〜10時間、好ましくは
2〜5時間である。
実験例 実施例1 (固体触媒成分の合成) 脱水テトラヒドロフラン(THF)250mlにあらかじめ粉砕
したVCl31.88gを加えた。60℃で3時間攪拌しVCl3を溶
解させた。これに600℃で焼成したシリカ35gを加え、30
分攪拌後、窒素気流で約2時間かけてTHFを留去した。
固体中のTHF含量が6wt%になったところで乾燥を停止し
た。このようにして得られた乾燥粒子8.5gを脱水ヘプタ
ン70mlに懸濁し、室温でジエチルアルミニウムクロライ
ド(DEAC)0.33g(残存THFに対しモル比0.4に相当)を
添加した。これを30分攪拌後60℃で減圧乾燥する。約30
分でさらさらの固体触媒成分(A)が得られた。
(重合) 温度制御装置、攪拌翼を備えた1.5lオートクレーブに触
媒分散媒として棒状高密度ポリエチレン30gを導入し、
内部を十分にエチレンで置換する。これに55℃でトリイ
ソブチルアルミニウム200mg、クロロホルム192mg(対ト
リイソブチルアルミニウム、モル比1.6)、テトラエト
キシシラン2.1mg(対トリイソブチルアルミニウム、モ
ル比0.01)、前記固体触媒成分(A)100mgを順次導入
した。次にガス組成が水素/エチレン比、ブテン/エチ
レン比でそれぞれ0.10、0.27になるように水素、ブテ
ン、エチレンを順次オートクレーブに導入し全圧を10.5
kg−A/cm2に保ちながら重合を開始した。ブテン4.2モル
%含有エチレンを導入することにより圧力を維持し、90
℃で3時間重合を行った。得られた重合物から触媒分散
媒として使用したポリエチレンを分離して本発明の方法
によるメルトインデックス2.1、FR(10kg荷重でのメル
トインデックス/2.16kg荷重でのメルトインデックス
比)9.8、密度0.920g/cm2、ブテン含量10wt%のエチレ
ン共重合体37.9gを得た。触媒収率は380g−PE/g−Catで
あった。
比較例1 テトラエトキシシランを使用しない以外すべて実施例1
と同様に重合を行った結果、MI=2.1、FR=11.8、密度
0.920、ブテン含量11wt%のエチレン共重合体44.4gを得
た。触媒収率は440g−PE/g−Catであった。
実施例2〜5、比較例2 テトラエトキシシランの添加量、ケイ素化合物の種類、
水素/エチレン比を表−1に示す様に変えた以外は実施
例1と同様に重合した結果を表−1に示す。
ケイ素のアルコキシ化合物を使用した場合のFRは9〜10
であり、使用しない場合のFR=11.3に比較し、非常に良
好に目的の範囲にFRを制御することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はチーグラー触媒に関する本発明の技術内容の理
解を助けるためのものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒の存在下にエチレンと炭素数3〜10の
    α−オレフィンを実質的に溶媒を含まない状態で重合さ
    せてエチレン共重合体を製造する方法において、該触媒
    が、 成分(A):シリカ及び/又はアルミナ担体上に三ハロ
    ゲン化バナジウムをエーテル溶液から析出させたものを
    アルキルアルミニウムと接触させて得られる固体触媒成
    分、 成分(B):アルキルアルミニウム、 成分(C):ハロゲン化アルキル、及び、 成分(D):ケイ素のアルコキシ化合物、 を組合せたものであることを特徴とするエチレン共重合
    体の製造法。
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US5034366A (en) * 1989-12-29 1991-07-23 Union Carbide Chemicals And Plastics Technology Corporation High activity vanadium-based catalyst
US5096869A (en) * 1990-12-21 1992-03-17 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation High activity vanadium-based catalyst
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