JP2673586B2 - 平版印刷版用湿し水組成物,それに使用する濃縮液及びそれを使用する平版印刷方法 - Google Patents

平版印刷版用湿し水組成物,それに使用する濃縮液及びそれを使用する平版印刷方法

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JP2673586B2
JP2673586B2 JP1200730A JP20073089A JP2673586B2 JP 2673586 B2 JP2673586 B2 JP 2673586B2 JP 1200730 A JP1200730 A JP 1200730A JP 20073089 A JP20073089 A JP 20073089A JP 2673586 B2 JP2673586 B2 JP 2673586B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、平版印刷版のオフセット印刷法に有用な湿
し水濃縮液及びその使用方法に関する。
〔従来の技術及びその解決すべき課題〕
平版印刷は水と油が本質的に混り合わない性質を巧み
に利用した印刷方式であり、印刷版面は水を受容し、油
性インキを反撥する領域と、水を反撥し、油性インキを
受容する領域とから成り、前者が非画像領域を形成し、
後者が画像領域を形成する。不感脂化剤は、これを含む
湿し水で非画像領域を湿潤することにより、画像領域と
非画像領域との界面化学的な差を拡大して、非画像領域
のインキ反撥性と画像領域のインキ受容性を増大させる
作用を有している。
従来から一般的に知られている不感脂化剤としては、
重クロム酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、リン
酸又はその塩、例えばアンモニウム塩、アラビアガム、
カルボキシメチルセルロース(CMC)等のコロイド物質
等を添加した水溶液がある。
しかしながら、これらの不感脂化剤を含む湿し水は、
版の非画線部に均一に濡れ難い欠点があり、このため印
刷物が時々汚れたり、また湿し水に供給量を調節するの
に相当の熟練を要するなど問題となっていた。
この欠点を改良するため、イソプロピルアルコールを
約20〜25%加えた水溶液を湿し水として用いるダールグ
レン方式が提案されている。この方式によると、非画線
部への濡れが良くなり、湿し水の量が少なくて済み、印
刷インキと水との供給量のバランスの調整が容易であ
り、印刷インキ中への湿し水の乳化量が少なくなり、更
にブランケットへの印刷インキの転移性が良くなる等、
作業性の面及び得られた印刷物の精度の面において数々
の利点がある。
しかしながら、このイソプロピルアルコールは蒸発し
易いために、湿し水のイソプロピルアルコール濃度を一
定に保つための特殊な装置が必要であり、価格の点にお
いて高価なものとなる。また、イソプロピルアルコール
は特有の不快臭があることと共に、毒性の面でも問題が
あって作業環境上好ましくない。
また、このイソプロピルアルコールを添加した湿し水
を、通常の水棒を用いるオフセット印刷に適用しても、
ローラー上及び版面上でイソプロピルアルコールが蒸発
するため、その効果を発揮することができないなど問題
となっていた。
更に、近年産業公害に対する社会的関心が非常に高ま
り、廃水中のクロムイオンの排出規制が厳しくなり、ま
たイソプロピルアルコールのような有機溶剤の使用が安
全衛生面から規制される傾向にある。このため、これら
を含有しない不感脂化剤が望まれていた。
これらの目的を達成するために、例えば特公昭55−25
075号公報、特公昭55−19757号公報、特公昭58−5797号
公報には、種々の界面活性剤を含有する組成物が記載さ
れているが、これらを湿し水として使用する場合、その
表面張力を35〜50ダイン/cmとするためには不感脂化剤
中の界面活性剤濃度をかなり高くしておく必要がある。
また、実際の平版印刷においては、高速度で回転するイ
ンキロール、印刷版、湿し水供給ロールの下でインキ/
水が激しく運動しているため、インキ皮膜上に水が付着
したり、水の表面にインキが拡散する等の問題となって
いるが、上記に提案されている界面活性剤の組合せは、
これらの問題点を完全に解消するには充分ではなかっ
た。更に、これらの界面活性剤を含む湿し水はポンプ輸
送や撹拌の際に発泡し易いという欠点もあった。
ところで、米国特許第3877372号には、エチレングリ
コールモノブチルエーテルと、ヘキシレングリコール及
びエチレングリコールの少なくとも1種との混合物を含
有する溶液が、記載されている。米国特許第4278467号
には、n−ヘキソキシエチレングリコール、n−ヘキソ
キシジエチレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサ
ンジオール、n−ブトキシエチレングリコールアセテー
ト、n−ブトキシジエチレングリコールアセテート、3
−ブトキシ−2−プロパノールの少なくとも1種を含有
する湿し水が記載されている。特開昭57−199693号公報
には、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールと、完全水
溶性のプロピレングリコール、エチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシ
レングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチ
レングリコール、トリプロパングリコール、1,5−ペン
タンジオールの少なくとも1種を含有する湿し水が記載
されている。これらの湿し水組成物はイソプロピルアル
コールを含有しないため、安全衛生面で有利ではある
が、陽極酸化アルミニウム基板のPS版では印刷中の非画
像部の濡れが完全とは言いがたく、特に高速印刷時に非
画像部に汚れが生じたり、網点画像部の形状が正常でな
く、大きくなり、ムラ状となる、いわゆる網点画像部の
絡みが発生してしまう問題があった。更に、2−エチル
−1,3−ヘキサンジオールは水に対する溶解性が十分で
はなく、高濃度の湿し水濃縮液や湿し水用添加剤を得る
のに不利であるなど問題となっていた。
従って、本発明は、上記従来の湿し水のもつ毒性や欠
点がなく、印刷作業にあたって、専門的熟練を必要とす
ることなく、供給量の調節を容易に行うことができ、し
かも印刷版、特に陽極酸化アルミニウムを電気化学的に
粗面化した支持体を用いた印刷版(PS版)の汚れ、又は
ブライデングを防止するだけでなく、他の利点、例えば
オフ輪印刷機などの高速印刷に適合できる等、湿し水特
性に優れた高品質の印刷物を容易に得ることができる平
版印刷用の湿し水濃度液を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重
ねた結果、以下の平版印刷用湿し水組成物を用いること
により、上記目的が容易に達成できることを見い出し、
本発明に到達したものである。
即ち、本発明は、以下の成分: (1) ノニオン型界面活性剤としての、2−エチル−
1,3−ヘキサンジオールの酸化エチレン及び/又は酸化
プロピレン付加物からなる少なくとも1種の化合物 0.5
〜50重量%、 (2) 4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン
及び/又は下記に示す少なくとも1種の化合物:1〜30
重量%、及び (3) 水 30〜75重量%、 (ただし、R=メチル基、エチル基、プロピル基、又は
ブチル基を示す。) を含む湿し水濃縮液に関する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で使用されるノニオン界面活性剤は主に動的表
面張力を30〜50ダイン/cmの範囲に調節するために使用
される。具体的なノニオン界面活性剤としては、2−エ
チル−1,3−ヘキサンジオールの酸化エチレン及び/又
は酸化プロピレン付加物からなる少なくとも一種の化合
物である。
本発明においては特に酸化エチレン及び/又は酸化プ
ロピレン付加モル数が重要であり、1〜20モルの範囲が
好ましい。20モルを越えると動的な表面張力の低下が損
なわれ、良好な印刷適性を与えることが困難になる。
本発明の湿し水濃縮液においては、ノニオン型界面活
性剤は0.5〜50重量%、好ましくは5〜40重量%で配合
される。
本発明において、上記ノニオン型界面活性剤と併用さ
れて、必要な界面張力を良化する成分として、4−ヒド
ロキシ−4−メチル−2−ペンタノン又は下記に示す化
合物が使用される。
(ただし、Rはメチル基、エチル基、プロピル基又はブ
チル基を示す。) この化合物は1〜30重量%、好ましくは2〜28重量%
の量で使用される。この範囲内でで湿し水濃縮液が水で
希釈されると、湿し水組成物の濡れ性、インキブリード
性、乳化安定性等の向上が達成される。
本発明で使用される水は、種々の水、例えば水道水、
井戸水、脱塩水などが使用される。通常水の使用量は30
〜75重量%、好ましくは35〜70重量%である。
本発明で必要に応じて、フィルム形成性の水溶性高分
子化合物を使用することができ、この高分子化合物は平
版印刷版の非画像領域に親水性を付与する。好ましい高
分子化合物の具体例としては、アラビアガム、澱粉誘導
体(例えば、デキストリン、酵素分解デキストリン、ヒ
ドロキシプロピル化酵素分解デキストリン、カルボキシ
メチル化澱粉、リン酸澱粉、オクテニルコハク化澱
粉)、アルギン酸塩、繊維素誘導体(例えば、カルボキ
シメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、それらのグリオキザール変性体等)等の天然
物及びその変性体、ポリビニルアルコール及びその誘導
体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド及びそ
の共重合体、ポリアクリル酸及びその共重合体、ビニル
メチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル
/無水マレイン酸共重合体等の合成物が挙げられる。こ
れらの高分子化合物は単独で又は混合して使用すること
ができ、その使用濃度範囲は湿し水濃縮液組成物中0.05
〜10重量%の範囲が好ましい。
また、本発明では必要に応じて水溶性の有機酸及び/
又は無機酸又はそれらの塩が使用でき、これらの化合物
は湿し水組成物のpH調整あるいはpH緩衝、平版印刷版支
持体の適度なエッチング又は防腐食に効果がある。好ま
しい有機酸としては、例えばクエン酸、アスコルビン
酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、酢酸、グルコン酸、酢
酸、ヒドロキシ酢酸、シュウ酸、マロン酸、レブリン
酸、スルファニル酸、p−トルエンスルホン酸、フィチ
ン酸、有機ホスホン酸等が挙げられる。無機酸として
は、例えばリン酸、硝酸、硫酸が挙げられる。更に、こ
れら有機酸及び/又は無機酸のアルカリ金属塩、アルカ
リ土類金属酸あるいはアンモニウム塩が好適に用いら
れ、これらの有機酸、無機酸及び/又はこれらの塩は単
独で使用しても、あるいは2種以上の混合物として使用
してもよい。
本発明の湿し水濃縮液への添加量は0.5〜20重量%の
範囲が好ましく、水で希釈した湿し水組成物のpH値が3
〜7の範囲の酸性領域で用いることが好ましいが、アル
カリ金属水酸化物、リン酸アルカリ金属塩、炭酸アルカ
リ金属塩、ケイ酸塩などを含有したpH7〜11のアルカリ
性領域で用いることもできる。
本発明の湿し水濃縮液には、更に上記成分の他に必要
に応じて他の界面活性剤を添加してもよい。例えば、ア
ニオン型界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビエチン
酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカン
スルホン酸塩流、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖
アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベン
ゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩
類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルス
ルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェ
ニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリン
ナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド
二ナトリウム塩類、石油スルホン錯塩類、硫酸化ヒマシ
油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エス
テル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグ
リセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチ
レンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アル
キル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マ
レイン酸共重合物の部分ケン化物類、オレフィン−無水
マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、ナフタレンスル
ホン酸塩ホルマリン縮合物類等が挙げられる。これらの
中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エ
ステル塩類及びアルキルナフタレンスルホン酸塩類が特
に好ましく用いられる。
また、非イオン型界面活性剤としては、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸部分エス
テル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリ
スリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコー
ルモノ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸部分エステル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポ
リオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセ
リン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひま
し油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エス
テル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2
−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンア
ルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、
トリアルキルアミンオキシドなどが挙げられる。その中
でもポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポ
リマー類等が好ましく用いられる。
更に、カチオン界面活性剤としては、アルキルアミン
塩類、第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンア
ルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体等が
挙げられる。
これらの界面活性剤の含有量は発泡の点を考慮する
と、10重量%以下、好ましくは0.01〜3重量%以下が適
当である。
更に、本発明の湿し水濃縮液には、湿潤剤としてエチ
レングリコール、プロピレングリコール、トリエチレン
グリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン等
が好適に用いられる。これらの湿潤剤は単独で用いても
よいが、2種以上併用してもよい。一般に、上記湿潤剤
は1〜25重量%の量で使用するのが好ましい。
更に、本発明の湿し水濃縮液にはキレート化合物を添
加してもよい。通常、湿し水濃縮液には水道水、井戸水
等を加えて希釈して使用される。この希釈する水道水や
井戸水に含まれているカルシウムイオン等が印刷に悪影
響を与え、印刷物を汚れ易くする原因となることも有る
ので、キレート化合物を添加して、上記欠点を解消する
ことができる。好ましいキレート化合物としては、例え
ば、エチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そ
のナトリウム塩;ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そ
のカリウム塩、そのナトリウム塩;トリエチレンテトラ
ミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、
ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリ
ウム塩、そのナトリウム塩;ニトリロトリ酢酸、そのナ
トリウム塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン
酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;アミノトリ
(メチレンホスホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリ
ウム塩などのような有機ホスホン酸類あるいはホスホノ
アルカントリカルボン酸類を挙げることが出来る。上記
のキレート剤のナトリウム塩あるいはカリウム塩の代り
に有機アミンの塩も有効である。これらのキレート剤は
湿し水組成物中に安定に存在し、印刷性を阻害しないも
のが選ばれる。湿し水濃縮液中に添加する量としては0.
001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%が適当であ
る。
更に、本発明の湿し水濃縮液には各種着色剤、消泡
剤、防腐剤などを添加することができる。例えば、着色
剤としては食品用色素等が好ましく使用できる。例え
ば、黄色色素としてはCI No.19140、15985、赤色色素と
してはCI No.16185、45430、16255、45380、45100、紫
色色素としてはCI No.42640、青色色素としてはCI No.4
2090、73015、緑色色素としてはCI No.42095等が挙げら
れる。また、消泡剤としてはシリコン消泡剤が好まし
い。その中で乳化分散型及び可溶化等いずれも使用でき
る。好ましい添加量は0.001〜1重量%の範囲が最適で
ある。
更に、防腐剤としては、フェノール又はその誘導体、
ホルマリン、イミダゾール誘導体、デヒドロ酢酸ナトリ
ウム、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体、ベンズト
リアゾール誘導体、アミジングアニジン誘導体、四級ア
ンモニウム塩類、ピリジン、キノリン、グアニジン等の
誘導体、ダイアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾー
ル、オキサジン誘導体等が挙げられる。好ましい添加量
は、細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮す
る量であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異な
るが、湿し水濃縮液に対し、0.01〜4重量%の範囲が好
ましく、また種々のカビ、細菌に対して効力のあるよう
に2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。
前記各成分にはこれらを水、好ましくは脱塩水、即ち
純水に溶解した水溶性及び水との混合成分約30〜70重量
%を含有する。
本発明の湿し水濃縮物液は、その5〜30mlを水1に
添加して印刷機に使用するための湿し水組成物とされ
る。
本発明の湿し水濃縮液が使用される平版印刷版は、感
光性平版印刷版(PS版)、平凹版、バイメタル、トライ
メタル等の多層金属板、直描マスター、電子写真平版印
刷板など各種の平版印刷板である。
本発明に用いられる感光性平版印刷板(PS板)は親水
性表面を有する支持体の上に感光性組成物を含有する感
光性層を設けたものであり、該感光性組成物にはジアゾ
化合物を含む感光性組成物、英国特許第1,235,281号及
び同第1,495,861号各明細書に記載されているようなア
ジド化合物を含む感光性組成物、米国特許第3,860,426
号明細書に記載されているような光架橋性フォトポリマ
ーを含む感光性組成物、米国特許第4,072,528号及び同
第4,072,527号各明細書に記載されているような光重合
型フォトポリマーを含む感光性組成物、特開昭56−1906
3号及び同56−29250号明細書に記載されているような光
導電性組成物、特開昭52−62501号及び同56−111852号
各明細書に記載されているようなハロゲン化銀乳剤組成
物が挙げられる。
これらの感光性組成物の中で、ジアゾ化合物を含む感
光性組成物は、感光層の保存性、現像ラチチュードなど
の現像性能、画質などの画像性能、インキ着肉性、感脂
性、耐摩耗性などの印刷性能、適用する現像液の低公害
性等、総合的にすぐれているため好ましく用いられる。
ジアゾ化合物を含む感光性組成物は、ネガ型とポジ型
に分けられる。
ジアゾ化合物含むネガ型感光性組成物は、感光性ジア
ゾ化合物及び好ましくは高分子化合物を含有するもの
で、感光性ジアゾ化合物としては従来知られたものが使
用できるが、好ましいものとしては有機溶媒可溶のジア
ゾ樹脂の塩、例えばp−ジアゾジフェニルアミンとホル
ムアルデヒド又はアセトアルデヒドの縮合物と、ヘキサ
フルオロ燐酸塩との塩、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン−5−スルフォン酸塩との塩などが挙げ
られる。
高分子化合物としては、例えばアクリル酸又はメタア
クリル酸共重合体、クロトン酸共重合体、イタコン酸共
重合体、マレイン酸共重合体、側鎖にカルボキシル基を
有するセルロース誘導体、側鎖にカルボキシル基を有す
るポリビニルアルコール誘導体、側鎖にカルボキシル基
を有するヒドロキシアルキルアクリレート又はメタクリ
レート共重合体、カルボキシル基を有する不飽和ポリエ
ステル樹脂などが好ましく用いられる。
ポジ型感光性組成物に用いられるジアゾ化合物として
は従来知られたものが使用でいるが、代表的なものとし
てはo−キノンジアジド類が挙げられ、好ましくはo−
ナフトキノンジアジド化合物が挙げられる。o−ナフト
キノンジアジド化合物の内でも、特に種々のヒドロキシ
化合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル
又はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸エステル、及
び芳香族アミノ化合物のo−ナフトキノンジアジドスル
ホン酸アミド又はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸
アミドが好適である。好ましいヒドロキシル化合物とし
てはフェノール類とカルボニル基含有化合物との縮合樹
脂が挙げられる。該フェノール類としてはフェノール、
クレゾール、レゾルシン及びピロガロール等を挙げら
れ、該カルボニル基含有化合物としてはホルムアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド及びアセトン等が挙げられる。好
ましいヒドロキル化合物としては、フェノール・ホルム
アルデ樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、ピロ
ガロール・アセトン樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒ
ド樹脂が挙げられる。
o−キノンジアジド化合物の代表的な具体例として
は、ベンゾキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸又は
ナフトキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸とフェノ
ール・ホルムアルデヒド樹脂又はクレゾール・ホルムア
ルデヒド樹脂とのエステル、特開昭56−1044号公報に記
載されているナフトキノン−(1,2)−ジアジド−
(2)−5−スルホン酸とレゾルシン−ベンズアルデヒ
ド樹脂とのエステル、米国特許第3,635,709号明細書に
記載されているナフトキノン−(1,2)−ジアジドスル
ホン酸とピロガロール・アセトン樹脂とのエステル、特
開昭55−76346号公報に記載されているナフトキノン−
(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸とレゾル
シン−ピロガロール−アセトン共重縮合物とのエステル
が挙げられる。その他有用なo−キノンジアジド化合物
としては、特開昭50−117503号公報に記載されている末
端ヒドロキシル基を有するポリエステルにo−ナフトキ
ノンジアジドスルホニルクロライドをエステル化反応さ
せたもの、特開昭50−113305号公報に記載されているよ
うなp−ヒドロキシスチレンのホモポリマー又は他の共
重合し得るモノマーとの共重合体にo−ナフトキノンジ
アジドスルホニルクロライドをエステル化反応させたも
の、特開昭54−29922号公報に記載されているビスフェ
ノール・ホルムアルデヒド樹脂とo−キノンジアジドス
ルホン酸とのエステル、米国特許第3,859,099号明細書
に記載されているアルキルアクリレート、アクリロイル
オキシアルキルカルボネート及びヒドロキシアルキルア
クリレートの共重合体とのo−キノンジアジドスルホニ
ルクロライドとの縮合物、特公昭49−17481号公報記載
のスチレンとフェノール誘導体との共重合体生成物とo
−キノンジアジドスルホン酸との反応生成物、米国特許
第3,759,711号明細書に記載されているようなp−アミ
ノスチレンと共に共重合しうるモノマーとの共重合体と
o−ナフトキノンジアジドスルホン酸または、o−ナフ
トキノンジアジドカルボン酸とのアミド、及びそのほか
にポリヒドロキシベンゾフェノンとo−ナフトキノンジ
アジドスルホニルクロライドとのエステル化合物等が挙
げられる。
これらのo−キノンジアジド化合物は単独で使用する
ことができるが、アルカリ可溶性樹脂と混合し、この混
合物を感光層として設ける方が好ましい。好適なアルカ
リ可溶性樹脂には、ノボラック型フェノール樹脂が含ま
れ、具体的にはフェノールホルムアルデヒド樹脂、クレ
ゾールホルムアルデヒド樹脂、特開昭55−57841号公報
に記載されているようなフェノール・クレゾールホルム
アルデヒド共重縮合体樹脂などが含まれる。更に、特開
昭50−125806号公報に記されているように、上記のよう
なフェノール樹脂と共にt−ブチルフェノール・ホルム
アルデヒド樹脂のような炭素数3〜8のアルキル基で置
換されたフェノール又はクレゾールとホルムアルデヒド
との縮合物とを併用すると、より一層好ましい。
更に上記アルカリ可溶性ノボラック型フェノール樹脂
以外のアルカリ可溶性樹脂を必要に応じて配合すること
ができる。例えば、スチレン−アクリル酸共重合体、メ
チルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、アルカリ
可溶性ポリウレタン樹脂、特公昭52−28401号公報記載
のアルカリ可溶性ビニル系樹脂及びアルカリ可溶性ポリ
ブチラール樹脂等を挙げることができる。
o−キノンジアジド化合物の含有量は感光性組成物全
固形分に対し、5〜80重量%が好ましく、特に好ましく
は10〜50重量%である。アルカリ可溶性樹脂の含有量は
感光性組成物の全固形分に対し30〜90重量%が好まし
く、特に好ましくは50〜85重量%である。
感光性組成物層は多層に分けて設けることもでき、ま
た、必要に応じて染料、可塑性、プリントアウト性能を
与える成分などの添加剤を加えることもできる。
支持体上に設けられる上記感光性組成物の塗布量は0.
1〜7g/m2が好ましく、更に好ましくは0.5〜4g/m2であ
る。
必要により、支持体と感光性組成物層の間に特公昭57
−16349号公報記載の金属塩と親水性セルロース、特公
昭46−35685号公報記載のポリビニルホスホン酸、特開
昭60−149491号公報記載のβ−アラニン、又は特開昭60
−232998号公報記載のトリエタノールアミン・塩酸塩な
どの下塗層を設けてもよい。
本発明に用いられる感光性平版印刷版に使用される支
持体としては、アルミニウム(アルミニウム合金も含
む)、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエチレンテレフタレート、二酢酸セル
ロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、
ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、等)及び亜
鉛、銅等の金属の上にアルミニウムがラミネート又は蒸
着された複合支持体が好適に用いられる。
アルミニウム材の表面は、保水性を高め、感光層との
密着性を向上させる目的で粗面化処理されていることが
望ましい。
粗面化方法としては、一般に公知のブラシ研磨法、ボ
ール研磨法、電解エッチング、化学的エッチング、液体
ホーニング、サンドブラスト等の方法及びこれらの組合
せが挙げられ、好ましくはブラシ研磨法、電解エッチン
グ、化学的エッチング及び液体ホーニングが挙げられ、
これらのうちで特に電解エッチングの使用を含む粗面化
方法が好ましい。また、電解エッチングの際に用いられ
る電解浴としては、酸、アルカリ又はそれらの塩を含む
水溶液あるいは有機溶剤を含む水性溶液が用いられ、こ
れらのうちで特に塩酸、硝酸又はそれらの塩を含む電解
液が好ましい。更に粗面化処理の施されたアルミニウム
板は、必要に応じて酸又はアルカリの水溶液にてデスマ
ット処理される。こうして得られたアルミニウム板は陽
極酸化処理されることが望ましく、特に好ましくは、硫
酸又はリン酸を含む浴で処理する方法が挙げられる。更
に必要に応じて封孔処理、その他弗化ジルコニウム酸カ
リウム水溶液への浸漬などによる表面処理を行うことが
できる。
かくして得られたPS版は透明原図を通してカーボンア
ーク灯、水銀灯、メタルハライドランプ、タングステン
タンプ等の活性光線の豊富な光源により露光され、次い
で湿式処理による現像処理工程にて現像される。
上記現像処理工程に際して使用される現像液は水を主
溶媒とするアルカリ性溶液であり、アルカリ剤の必要に
応じて有機溶剤、アニオン界面活性剤、無機塩等を含む
ものが用いられる。
現像液中には必要に応じて更に消泡剤、湿潤剤等を含
有させておくことも有用である。
上記のような現像液で画像露光させたPS版を現像する
方法としては従来公知の種々の方法が可能である。具体
的には、画像露光されたPS版を現像液中に浸漬する方
法、PS版の感光層に対して多数のノズルから現像液を噴
射する方法、現像液で湿潤されたスポンジでPS版の感光
層を拭う方法、PS版の感光層の表面に現像液をローラ塗
布する方法などが挙げられる。また、このようにしてPS
版の感光層に現像液が施された後、感光層の表面をブラ
シなどで軽く擦ることもできる。
上記のような現像処理の後、水洗、リンス、不感脂化
処理などを組み合せた処理を行い、PS版の現像処理を完
了させる。
本発明の湿し水濃縮液は湿し水として使用する場合は
水で希釈することが一般的であり、地汚れ、酸化汚れが
なく、インキと水の過剰乳化現象によるローラーハゲや
インク濃度の低下のない印刷が可能であり、網点形状の
優れた良好な印刷物が得られ、印刷の能率化、生産性の
向上を計ることができる。更に湿し水組成物として使用
する場合、特にダールグレン方式に代表される連続給水
方式の印刷機に使用する場合、イソプロピルアルコール
を用いないで良好な印刷物を得ることができるが、少量
の、例えば1〜15%のイソプロピルアルコールを併用し
ても何ら印刷品質上問題はない。
前記湿し水濃縮液は水で希釈して使用するものであっ
て、少なくとも90重量%好ましくは95重量%の水で希釈
し固形分濃度を0.01〜3重量%範囲の湿し水として、平
版印刷に用いるのが好ましい。上記組成の最も好ましい
湿し水としては、水に希釈した使用液の物理特性とし
て、動的表面張力が30〜50ダイン/cmの範囲が好まし
く、更に粘度として1.1〜5.0センチポイズにすることが
重要である。
本発明の湿し水は平版印刷版に対する濡れ性が良く印
刷版の非画像部の汚れ、ブライデングが防止される。又
紙の損紙の大巾に減少し経済性の面からも有利である。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明する。
なお、%は特に指定のない限り重量%を示す。
実施例1 以下の組成: を有する湿し水濃縮液を調製した。
湿し水濃縮液は、撹拌しながら純水に硝酸マグネシウ
ム及びヘキサメタリン酸ナトリウムを添加し、完全に溶
解した後、順次残りの成分を添加し、成分が完全に溶解
するまで撹拌して調製した。上記湿し水濃縮液を水で1:
40に希釈し、湿し水としての使用液を調製した。
一方、平版印刷版としてFPS(富士写真フィルム
(株)製、陽極酸化マルチグレインタイプポジ型PS版)
を画像露光し、PS自動現像機900D、下記組成のポジ用現
像液A、下記組成のポジ用フィニッシャーガムを用い
て、現像・ガム引きした後、ダールグレイン方式のオフ
セット印刷機ハリス・オーレリア125(丸紅・ハリス印
刷機械(株)製)に取りつけ、上記湿し水及びインキ
(大日本インキ化学工業(株)、アペックスG紅S)を
セットし、以下の項目について湿し水の特性を評価し
た。
ポジ用現像液A: SiO2/Na2O(モル比1.1)のケイ酸ナトリウム 2 g エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム・4H2O 0.1g 水 97.9g フィニッシャーガム組成: 水相(A) アラビアガム 4 g デキストリン 16 g リン酸(85%) 0.2g 水 75 g 油相(B) ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム 1 g ロジンエステル 0.5g ジオクチルフタレート 3 g 〔A〕液中に〔B〕液を添加し、乳化液とした。
pH≒3.5。
a.メータリングロール汚れ:水あげ用メータリングロー
ルに対するインキの付着汚れの程度を調べる。
良 い A やや劣る B 劣 る C b.ブリード性:インキ(大日本インキ化学工業(株)ア
ペックスG紅S)を用い、5000枚及び10000枚印刷した
ところで印刷機の運転を休止し、画線部のインキが非画
像部に滲みでている程度を調べる。
滲みがほとんどない A 滲みがややある B 滲みが多い C c.乳化性:10000枚印刷したとき、インキ練ロール上のイ
ンキの乳化状態を調べる。
良 い A やや悪い B 悪 い C d.連続安定性:真水を湿し水として用いて、10000枚印
刷し、汚れを生じない湿し水の量(最少水あげ量)を求
め、各種の湿し水をこの最少水あげ量で用いて印刷を行
い、印刷物の汚れが発生するまでの印刷枚数を調べる。
10000枚以上 A 10000〜3000枚 B 3000枚未満 C 本実施例の湿し水適性についてテストした結果、
(a)メータリングロール汚れ、(b)ブリード性、
(c)乳化性及び(d)連続安定性のいずれについて
も、優れており、良好な印刷物が得られた。
また、湿し水を補充せずに連続して10時間循環し、各
成分の濃度変化を調べたが、ほとんど変化がなく、安定
性に優れていた。
比較例1 湿し水として以下の組成の製版印刷処方(印刷学会発
行)を調製した。
上記エッチ液を50ccの水で3785ccに希釈し、更にアラ
ビアガム(14゜Be′)液30ccを加えて、湿し水とし、イ
ソプロピルアルコールを15%加えて比較液を調製した。
実施例1と同様に湿し水特性について調べた結果、平
版印刷版の画像部の細線部に微小のインキの着肉性の不
良が観察された。(a)メータリング汚れ等は問題ない
が、(d)の連続安定性が不安定で悪い結果であった。
また、湿し水を補充せずに連続10時間15℃で循環し、
各成分の変化を調べた結果、イソプロピルアルコールが
添加量に対して約20%が減っていた。
実施例2〜5 実施例1と同様に下記組成の湿し水濃縮液(実施例2
〜5)をつくり、その湿し水の特性について評価した
(以下、表−1参照)。
実施例2 実施例3(参考) 実施例4(参考) 実施例5 実施例2〜5の湿し水濃縮液について、印刷版として
のFNS(富士写真フィルム(株)製、陽極酸化マルチグ
レンタイプネガ型PS版)を露光し、PS自動現像機800H、
下記組成のネガ現像液、下記組成ネガ用フィニッシャー
ガムを用いて、現像、ガム引きした後、オフセット印刷
機ハリス・オーレリア125(丸紅・ハリス印刷機(株)
製)で印刷して、評価した結果、いずれも表−1と同様
の良好な性能を示した。
ネガ現像液組成: モノエタノールアミン 10g イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム 20g ベンジルアルコール 30g 安息香酸 3g 水を加えて 100mlとした。
ネガ用フィニッシャーガムの組成: 水溶液C アラビアガム 4 g デキストリン 16 g リン酸(85%) 0.05g 水 75 g 溶液D ジアルキルコハク酸ナトリウム 1g ジブチルフタレート 2g ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB=
8) 1g ソルビタンモノオレート 1g 水溶液Cへ溶液Dを添加して乳化液とした。
〔発明の効果〕
本発明の平版印刷版湿し水濃縮液は毒性が少なく、作
業環境汚染や火災の心配がなく、局所排気設備の必要が
ない。しかも、メータリングロール汚れ、ブリード性、
乳化性、連続安定性等の湿し水特性に優れ、泡の発生も
少なく、安定した印刷を行うことができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の成分: (イ)ノニオン型界面活性剤としての、2−エチル−1,
    3−ヘキサンジオールの酸化エチレン及び/又は酸化プ
    ロピレン付加物からなる少なくとも1種の化合物0.5〜5
    0重量%、 (ロ)4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン及
    び/又は下記に示す化合物〔I〕〜〔III〕: (ただし、R=メチル基、エチル基、プロピル基、又は
    ブチル基を示す。)の少なくとも1種の化合物1〜30重
    量%、及び (ハ)水 30〜75重量%、 を含有することを特徴とする平版印刷版用湿し水濃縮
    液。
  2. 【請求項2】更に、フィルム形成性の水溶性高分子化合
    物を0.05〜10重量%含有する請求項1記載の平版印刷用
    湿し水濃縮液。
  3. 【請求項3】更に、水溶性有機酸及び/又は無機酸又は
    それらの塩を0.01〜20重量%を含有する請求項1又は2
    記載の平版印刷用湿し水濃縮液。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の湿し水濃
    縮液を水で希釈し、希釈液の固形分量が0.01〜3重量%
    範囲であることを特徴とする湿し水組成物。
  5. 【請求項5】請求項4記載の湿し水組成物を用いること
    を特徴とする平版印刷方法。
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