JP2656231B2 - 感光性フレキソ印刷版用組成物 - Google Patents

感光性フレキソ印刷版用組成物

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JP2656231B2
JP2656231B2 JP8032155A JP3215596A JP2656231B2 JP 2656231 B2 JP2656231 B2 JP 2656231B2 JP 8032155 A JP8032155 A JP 8032155A JP 3215596 A JP3215596 A JP 3215596A JP 2656231 B2 JP2656231 B2 JP 2656231B2
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英史 楠田
克次 古西
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレリーフ画像の再現
性を損なうことなく機械的強度が改良された感光性フレ
キソ印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ゴム
弾性を有する樹脂、付加重合性不飽和モノマーおよび光
重合開始剤から成る感光性フレキソ印刷版には印刷品質
の観点から適度の硬度と反撥弾性が要求される。
【0003】通常はこのような要件を満たすために軟化
剤や可塑剤が適宜配合されているが、機械的強度が不十
分となるために印刷版の亀裂やレリーフ画像の欠損等の
難点があり、実用性に乏しく、限定された印刷にしか適
さないという問題がある。
【0004】このような問題の解決策として充填材、例
えばシリカ、体質顔料、ガラス繊維等を配合して機械的
強度を向上される提案がなされている。しかしながら、
これらの充填材は基材樹脂とは屈折率、粒子分布、元素
組成等を異にするために硬化時の照射光を散乱させてレ
リーフ画像の再現性を損なわせる等の欠点を有する。本
発明はこのような問題を解決するためになされたもので
ある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】即ち本発明は、重合性
エチレン性不飽和基含有モノマーの内部架橋したホモポ
リマーもしくはコポリマーである平均粒径が約0.01
〜6μの樹脂微粒子、ゴム弾性を有する樹脂、光重合性
エチレン性不飽和モノマー、光重合開始剤、重合禁止
剤、光増感剤および可塑剤を含有し、光照射硬化後にJ
IS A 硬度が30°〜80°となりかつ反撥弾性率が
少なくとも20%となる感光性フレキソ印刷版用組成物
に関する。
【0006】本発明によるフレキソ印刷版用組成物に使
用する樹脂微粒子の製造方法は特に限定的ではないが、
例えばエチレン性不飽和単量体を架橋性の共重合単量体
と水性媒体中でサスペンジョン重合または乳化重合させ
て樹脂微粒子分散液をつくり、溶媒置換、共沸、遠心分
離、乾燥などにより水を除去して微小樹脂粒子を得る方
法、脂肪族炭化水素等の低SP有機溶媒あるいはエステ
ル、ケトン、アルコール等の内の高SP有機溶媒のよう
にモノマーは溶かすが重合体は溶解しない非水性有機溶
媒中でエチレン性不飽和単量体と架橋性共重合体とを共
重合させ、得られる共重合体微粒子を分散するNAD法
あるいは沈澱析出法と称せられる方法、特開昭58−1
29066号公報に記載された両イオン性基を有する水
溶性樹脂を使用する方法等が挙げられる。
【0007】樹脂微粒子の平均粒径は混和性、反応およ
び貯蔵安定性等の見地から約0.01〜6μ、好ましく
は0.05〜0.50μである。即ち、平均粒径が0.0
1μ以下になると、耐摩耗性の改良に顕著な効果がみら
れず、また粒子が飛散しやすく衛生的(呼吸器)に不利と
なる。また、6μ以上になると鮮明な画像品質が得られ
ないという不利が生ずる。
【0008】エチレン性不飽和単量体としては、(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸また
はメタクリル酸のアルキルエステルや、これと共重合し
得るエチレン性不飽和結合を有する他の単量体、例えば
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−
ブチルスチレン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルなどが
ある。これら単量体は2種類以上用いてもよい。
【0009】架橋性共重合単量体は、分子内に2個以上
のラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する単
量体および/または相互に反応し得る基をそれぞれ保有
する2種のエチレン性不飽和基含有単量体を含む。
【0010】分子内に2個以上のラジカル重合可能なエ
チレン性不飽和基を有する単量体としては、多価アルコ
ールの重合性不飽和モノカルボン酸エステル、多塩基酸
の重合性不飽和アルコールエステル、および2個以上の
ビニル基で置換された芳香族化合物などがあり、それら
の例としては以下のような化合物がある。
【0011】エチレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメ
タクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、1,4−ブ
タンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリ
レート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラメタクリレート、グリセロー
ルジメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グ
リセロールアリロキシジメタクリレート、1,1,1−ト
リスヒドロキシメチルエタンジアクリレート、1,1,1
−トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレート、
1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジメタクリレ
ート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリメ
タクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロ
パンジアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチ
ルプロパントリアクリレート、1,1,1−トリスヒドロ
キシメチルプロパンジメタクリレート、1,1,1−トリ
スヒドロキシメチルプロパントリメタクリレート、トリ
アリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ト
リアリルトリメリテート、ジアリルテレフタレート、ジ
アリルフタレートおよびジビニルベンゼン。
【0012】また相互に反応し得る基をそれぞれ保有す
る2種のエチレン性不飽和基を有する単量体としては例
えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
トなどのエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体と、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などカルボキシル
基含有エチレン性不飽和単量体が最も代表的なものであ
るが、相互に反応性の基としてはこれらに限定されるも
のではなく、例えばアミンとカルボニル、エポキシドと
カルボン酸無水物、アミンとカルボン酸塩化物、アルキ
レンイミンとカルボニル、オルガノアルコキシシランと
カルボキシル、ヒドロキシルとイソシアナト等種々のも
のが提案されており、本発明はこれらを広く包含するも
のである。
【0013】水性媒体または非水性有機媒体中で製造し
た樹脂微粒子は、濾過、スプレー乾燥、凍結乾燥などの
方法で樹脂微粒子を単離し、そのままもしくはミルなど
を用いて適当な粒径に粉砕して用いることもできるし、
さらに合成した分散液を溶媒置換により媒体を置換して
用いることができる。
【0014】一般的にいって得られる粒子の粒径はその
重合法によってコントロールするのが望ましい。0.0
1〜0.6μの粒子に対しては乳化重合法、NAD法
が、0.2〜2μの粒子に対しては沈澱析出法、1〜6
μの粒子に対しては懸濁重合法が最も適している。樹脂
微粒子はマトリックス樹脂との関係において、粒子自体
のガラス転移点、溶解性パラメーター、屈折率を構成成
分によって制御し得る。またその構造において樹脂粒子
表面に相互にまたはマトリックス樹脂と反応し得る官能
基や不飽和基を配列させることにより樹脂粒子間、樹脂
粒子マトリックス樹脂間の相互作用をより高めることが
できる。さらに樹脂粒子の表面や内部に高エネルギー線
による硬化時に有効な増感剤やその反応を促進させるプ
ロモーター物質、硬化後において当該組成物が高機能性
を発揮させ得るような機能性物質を担持包含させること
も可能である。
【0015】樹脂微粒子の含有量は感光性フレキソ印刷
版用組成物の全固形分の約0.1〜50重量%、好まし
くは0.5〜20重量%であり、0.1重量%以下では耐
摩耗性の改良は見出されず、また50重量%以上になる
とフレキソ版特有の反撥弾性、硬度等の緒特性を低下さ
せる。
【0016】本発明に係わる感光性フレキソ印刷版用組
成物には前記の樹脂微粒子の他に常套の成分、即ちゴム
弾性を有する樹脂、光重合性エチレン性不飽和モノマ
ー、光重合開始剤、重合禁止剤、光増感剤、可塑剤等を
適宜配合する。
【0017】ゴム弾性を有する樹脂としてはガラス転移
点が−10℃以下の常温で固体のポリマー、例えば1,
4−ポリブタジエン、1,2−ポリブタジエン、アクリ
ルニトリルゴム、ブタジエンアクリルニトリルゴム、ク
ロロプレンゴム、ポリウレタンゴムブタジエン−スチレ
ンコポリマー、スチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
クコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロッ
クコポリマー、ポリアミド樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ブタジエン−(メタ)アクリル酸コポリマー、ブタジ
エン−(メタ)アクリル酸−アクリルエステルコポリマー
等が挙げられる。
【0018】このような樹脂の配合量は特に限定的では
ないが、通常は約20〜95重量%、特に50〜80重
量%である。
【0019】光重合性エチレン性不飽和モノマーとして
は、スチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、t−
ブチルスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼ
ン、アクリル酸、メタアクリル酸、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、
n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アク
リレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、n−ト
リデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリ
レート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、分子量200〜1
000のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、分子量200〜1000のポリプロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、分子量200〜1000の
ポリエチレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)
アクリレート、分子量200〜1000のポリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレー
ト、分子量200〜1000のポリエチレングリコール
モノエチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、分子量2
00〜1000のポリプロピレングリコールモノエチル
エーテルモノ(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチル
(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフ
リル(メタ)アクリレート、グリジシル(メタ)アクリレー
ト、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリ
レート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,
3−ジクロロプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N
−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチル
アクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4
−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレー
ト、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエ
タントリ(メタ)アクリレート、エチレンビスアクリルア
ミド、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、
ジエチルフマレート、ジブチルフマレート、酢酸ビニル
等が例示される。
【0020】この種の不飽和モノマーの配合量も特に限
定的ではないが、通常は約1〜80重量%、特に3〜6
0重量%である。
【0021】光重合開始剤としてはアセトフェノン、ベ
ンゾフェノンおよびその誘導体、ベンゾイン、アセトイ
ン等のα−カルボニルアルコール類、ベンゾインエチル
エーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロ
インエーテル類、ベンゾインジメチルケタール等のα−
カルボニルケタール類、ベンジル等のポリケトン類、
9,10−アントラキノン等の多核キノン類、さらにメ
ルカプタン類、ジスルフイド類等の化合物を例示するこ
とができる。
【0022】光重合開始剤の使用量は通常約0.01〜
10重量%である。
【0023】重合禁止剤としてはハイドロキノン、メチ
ルハイドロキノン、メトキシフェノール、N−ニトロソ
ジフェニルアミン等が例示される。
【0024】重合禁止剤の使用量は通常約0.001〜
1.00重量%である。
【0025】可塑剤としては、ジアルキルフタレート類
(例えばジブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、
ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジヘプチルフタレ
ート、ジオクチルフタレート、ジノニルフタレート、ジ
イソデシルフタレート等)、ジアルキルアジペート類(例
えばジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジオクチルア
ジペート、ジイソデシルアジペート等)、トリアルキル
トリメリテート類(例えばトリオクチルトリメリテー
ト、トリイソデシルトリメリテート等)、アルキルビニ
ルエーテル類(例えばオクチルビニルエーテル、ラウリ
ルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等)、ポ
リエチレングリコールフェニルエーテル、ホリプピレン
グリコールフェニルエーテル等が例示される。
【0026】可塑剤の配合量も特に限定的ではないが、
通常は約1〜70重量%、特に3〜50重量%である。
以上の配合成分を常法によって混練機、例えば加圧ニ
ーダー、プラネタリーミキサー、2本ロール、3本ロー
ル、ホットロール等を用いて混練し、該混練物を基体、
例えば鉄板、アルミ板、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム等の表面上に例えばカレンダー成型することによ
って感光性フレキソ印刷版を得ることができる。
【0027】このような感光性フレキソ印刷版表面上に
ネガフィルムを密着させた後、紫外線等の光を照射する
ことによって再現性の優れた対摩耗性レリーフ画像を有
するフレキソ印刷版を調製することができる。
【0028】以下、本発明を実施例によって説明する。
実施例中の「部」および「%」は重量に基づく。
【0029】実施例1 (1)両イオン性基を有する乳化剤の調製 撹拌機、窒素導入管、温度制御装置、コンデンサーおよ
びデカンターを備えたコルベンフラスコ(2リットル)内
にビスヒドロキシエチルタウリン134部、ネオペンチ
ルグリコール130部、アゼライン酸236部、無水フ
タル酸186部およびキシレン27部を仕込み、該反応
混合物を96℃に加熱し、生成水とキシレンを共沸留去
させた。
【0030】還流開始から約2時間かけて反応系の温度
を190℃にし、カルボン酸相当の酸価が145になる
まで撹拌と脱水を続行した後、140℃まで冷却し、カ
ージュラE10(シェル社市販品、バーサチック酸グリ
シジルエステル)314部を30分間かけて滴下し、さ
らに撹拌を2時間続行して反応を終了させてポリエステ
ル樹脂(酸価59、ヒドロキシル価90、Mn1054)
を得た。
【0031】(2)樹脂微粒子の調製 撹拌機、冷却器および温度制御装置を備えた反応容器
(1リットル)内に脱イオン水490.4部、前記(1)で
調製した乳化剤30部およびジメチルエタノールアミン
3部を仕込み、該混合物を撹拌下80℃で溶液とし、こ
れにアゾビスシアノ吉草酸2部、脱イオン水40部およ
びジメチルエタノールアミン1.28部から成る溶液、
並びにメチルメタクリレート120部、エチレングリコ
ールジメタクリレート40部およびn−ブチルアクリレ
ート40部から成る混合液を60分間かけて滴下した
後、さらに撹拌を60分間続行して樹脂微粒子の水性分
散液を得た(不揮発分31%、平均粒径0.1μ)。該水
性分散液を凍結乾燥することによって樹脂微粒子粉末を
得た。
【0032】(3)感光性フレキソ印刷版の調製 エチルアクリレート42%、メタクリル酸9%、ブタジ
エン35%、ジシクロペンチニルアクリレート10%お
よびエチレングリコールジメタクリレート4%から成る
共重合体樹脂(Mw 50000)60部、ジメチルアミノ
プロピルアクリルアミド4.9部、フェノキシエタノー
ル5部、ジプロピレングリコールモノメチルモノアクリ
レート10.55部、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート5部、カヤラッドHX−620(日本化薬社
市販品)12.1部。ステアリン酸1部、2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン1.1部2,6−ジ−
tert−ブチルカテコール0.32部、メトキノン0.03
部および前記(2)で調製した樹脂微粒子3部を加圧ニー
ダーを用いて常温で混練し、該混練物を約80℃で鉄板
(厚さ0.18mm)上に約0.5mmの厚さにカレンダー成型
して透明な感光性樹脂板を得た。
【0033】この感光性樹脂板の表面にネガフィルムを
真空密着させ、ケミカルランプ(350W)を6cmの距
離から1分間照射した後、ネガフィルムを剥離し、照射
面に温水(40℃)中でナイロンブラシをかけたところ、
ネガフィルムに忠実なレリーフ画像を有したフレキソ印
刷版が得られた。得られたフレキソ印刷版の特性を表−
1に示す。
【0034】実施例2 (1)樹脂微粒子の調製 撹拌機、冷却器および温度制御装置を備えた反応容器
(1リットル)内に脱イオン水490.4部、実施例1
(1)で調製した乳化剤30部およびジメチルエタノール
アミン3部を仕込み、該混合物を撹拌下80℃で溶液と
し、これにアゾビスシアノ吉草酸2部、脱イオン水40
部およびジメチルエタノールアミン1.28部から成る
溶液、並びにメチルメタクリレート120部、エチレン
グリコールジメタクリレート40部、n−ブチルアクリ
レート37.4部およびジメチルアミノプロピルメタク
リルアミド2.0部から成る混合液を60分間かけて滴
下した後、撹拌をさらに60分間続行して樹脂微粒子の
水性分散液(不揮発分31%、平均粒子径0.13μ)を
調製した。該水性分散液を凍結乾燥することによって樹
脂微粒子粉末を得た。
【0035】(2)感光性フレキソ印刷版の調製 実施例1(2)で調製された樹脂微粒子のかわりに上記
(1)で調製された樹脂微粒子を使用する以外は実施例1
(3)と同様にして、ネガフィルムに忠実なレリーフ画像
を有するフレキソ印刷版を得た。得られたフレキソ印刷
版の物性を表−1に示す。
【0036】実施例3 (1)樹脂微粒子の調製 撹拌機、冷却器および温度制御装置を備えた反応容器
(1リットル)内に脱イオン水490.4部、実施例1
(1)で調製した乳化剤30部およびジメチルエタノール
アミン3部を仕込み、この混合物を撹拌下80℃で溶液
とし、これにアゾビスシアノ吉草酸2部、脱イオン水4
0部およびジメチルエタノールアミン1.28部から成
る溶液、並びにメチルメタクリレート120部、エチレ
ングリコールジメタクリレート40部、n−ブチルアク
リレート38.6部、メタクリル酸1.4部およびジメチ
ルエタノールアミン1.4部から成る混合液を60分間
かけて滴下した後、さらに撹拌を60分間続行して樹脂
微粒子の水性分散液(不揮発分31%、平均粒子径0.1
5μ)を調製した。該水性分散液を凍結乾燥することに
よって樹脂微粒子粉末を得た。
【0037】(2)感光性フレキソ印刷版の調製 実施例1(2)で調製された樹脂微粒子のかわりに上記
(1)で調製された樹脂微粒子を使用する以外は実施例1
(3)と同様にして、ネガフィルムに忠実なレリーフ画像
を有するフレキソ印刷版を得た。得られたフレキソ印刷
版の物性を表−1に示す。
【0038】実施例4 (1)樹脂微粒子の調製 撹拌機、冷却器および温度制御装置を備えた反応容器
(1リットル)内に入れたイソプロピルアルコール900
部を、窒素ガスを導入しながら50℃まで加温し、これ
にスチレン7部、メチルメタクリレート9部、n−ブチ
ルアクリレート9部、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート3部、アクリルアミド2部およびエチレングリコー
ルジメタクリレート20部から成る混合液を滴下した
後、撹拌をさらに10分間続行し、アゾビスイソブチロ
ニトリル1gを反応系に添加し、系の温度を70℃まで
徐々に高めて4時間反応を行なった。
【0039】析出した白色樹脂を濾取し、イソプロピル
アルコールを用いる洗浄処理に3回付した後、真空乾燥
処理に付して樹脂微粒子粉末を得た。SEM観察による
一次粒子の粒径は1.3μであった。
【0040】得られた樹脂微粒子粉末50部をキシロー
ル500部に分散させた分散液およびイソホロンジイソ
シアネート10.8部を、撹拌機、冷却器および温度制
御装置を備えた反応容器(1リットル)内に入れて充分撹
拌した後、ジブチル錫ジラウレート0.1部を添加し、
反応系を80℃で3時間保持し、次いでプラクセルFA
−4(ダイセル化学工業社市販品、ε−カプロラクトン
4分子によって変性された2−ヒドロキシエチルアクリ
レート)28.9部およびハイドロキノン0.1部を80
℃で1時間かけて滴下した後、さらに3時間反応を行な
って反応性樹脂微粒子の分散液を調製した(反応の完結
は−NCO基に起因するIR2260cm1の消失によっ
て確認した)。該分散液を真空乾燥処理に付すことによ
って反応性樹脂微粒子粉末を得た。
【0041】(2)感光性フレキソ印刷版の調製 実施例1(2)で調製された樹脂微粒子のかわりに上記
(1)で調製された樹脂微粒子を使用する以外は実施例1
(3)と同様にして、ネガフィルムに忠実なレリーフ画像
を有するフレキソ印刷版を得た。得られたフレキソ印刷
版の物性を表−1に示す。
【0042】比較例1 樹脂微粒子を使用しない以外は実施例1(3)と同様にし
て調製されたフレキソ印刷版の物性を表−1に示す。
【0043】比較例2 実施例1(2)で調製された樹脂微粒子のかわりにグラス
ファイバーRev−1(日本硝子繊維社市販品)を使用する
以外は実施例1(3)と同様にして調製されたフレキソ印
刷版の物性を表−1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明による感光性フレキソ版はマトリ
ックス樹脂と化学的および光学的に近似した組成を有す
る樹脂微粒子を含有するので、この組成物を用いること
によって光による硬化効率およびレリーフ画像の再現性
を損なうことなく、基質との密着性およびレリーフ画像
の対摩耗性等の機械的強度を向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−211451(JP,A) 特開 昭58−27140(JP,A) 特開 昭52−116301(JP,A) 特開 昭60−173055(JP,A) 特開 昭54−85803(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性エチレン性不飽和基含有モノマー
    の内部架橋したホモポリマーもしくはコポリマーである
    平均粒径が約0.01〜6μの樹脂微粒子、ゴム弾性を
    有する樹脂、光重合性エチレン性不飽和モノマー、光重
    合開始剤、重合禁止剤、光増感剤および可塑剤を含有
    し、光照射硬化後にJIS A 硬度が30°〜80°と
    なりかつ反撥弾性率が少なくとも20%となる感光性フ
    レキソ印刷版用組成物。
  2. 【請求項2】 樹脂微粒子の平均粒径が0.05〜0.5
    0μである第1項記載の組成物。
  3. 【請求項3】 樹脂微粒子の含有量が約0.1〜50重
    量%である第1項記載の組成物。
  4. 【請求項4】 樹脂微粒子の含有量が0.5〜20重量
    %である第3項記載の組成物。
  5. 【請求項5】 樹脂微粒子が、1分子中に2以上のラジ
    カル重合性エチレン性不飽和結合を有するモノマー成分
    を少なくとも1モル%含有するポリマーである第1項か
    ら第4項いずれかに記載の組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の組成物
    を混練して、該混練物を基体表面上に成形することを特
    徴とするフレキソ印刷版の製造方法。
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