JP2653674B2 - 印刷インキ用組成物 - Google Patents

印刷インキ用組成物

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    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/28Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
    • C08G18/30Low-molecular-weight compounds
    • C08G18/32Polyhydroxy compounds; Polyamines; Hydroxyamines
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は印刷インキ用組成物に関するものである。さ
らに詳しくは耐ボイル性、耐レトルト性、耐油性及び耐
粘着性に優れ、且つポリエステル、ナイロン、ポリプロ
ピレン等の各種プラスチツクフイルムに対して非常に優
れた接着性を有する印刷インキ用組成物に関する。
(従来の技術) 一般にポリエステル系ポリウレタンはポリエーテル系
ポリウレタンに比べ各種被着体に対する接着性が優れて
いる。しかしながら従来のポリエステル系ポリウレタン
はその組成によつて特定のフイルム、例えばナイロンや
ポリエステル等には優れた接着性を示すが他種のフイル
ム、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレ
フインには接着性不足となり、フイルムの種類によりイ
ンキ用ビヒクルを選択する煩雑さがあり管理上の不利が
ある。
さらにポリエステルフイルムやナイロンフイルムは食
品包装後にボイル殺菌、レトルト殺菌工程を経由する食
品の包装材料として用いられる事が多く、これらに用い
られる印刷インキ用ビヒクルも当然耐ボイル性、耐レト
ルト性、耐油性、耐アルカリ性が要求されるがこれらの
要求をすべて満足できる印刷インキ用組成物は無く、よ
りラミネート強度の向上した高性能のインキが要望され
ている。
既述のごとく、使用フイルムの種類によりインキを適
宜選択して使用している現状にあり、印刷インキメーカ
ーはもちろん印刷会社においてもこれらインキの品質管
理、在庫管理等、煩雑化を余儀なくされているのが実情
である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は被印刷物としての耐ボイル性、耐レト
ルト性及び耐粘着性に優れ、且つポリプロピレン、ポリ
エステル、およびナイロンフイルムのいずれのフイルム
に対しても優れた接着性を有し、特にポリプロピレンフ
イルムに対して優れた接着性を有し、かつ、耐油性に優
れた印刷インキ用組成物を提供することにある。
本発明の他の目的はレトルト食品等の包装用として好
適な印刷インキ用組成物を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば上記目的は高分子ジオール、有機ジイ
ソシアナートおよび鎖伸長剤を反応させて得られる有機
溶剤に可溶なポリウレタン樹脂を主たるバインダー成分
とする印刷インキ用組成物において、該ポリウレタン樹
脂が、(A)末端に水酸基を有する数平均分子量1000〜
3000の高分子ジオール、(B)有機ジイソシアナート化
合物および(C)鎖伸長剤から合成されるに際し、まず
(A)と(B)を(A):(B)のモル比が1:1.2〜1.8
の割合で反応させて末端イソシアナート基を有するプレ
ポリマーを合成し、次いで該プレポリマーの合成で使用
された(A)に対するモル比が0.3〜1.0である量の
(B)および該プレポリマーの合成で使用された(A)
に対するモル比が0.3〜1.0である量の(C)をこのプレ
ポリマーに添加し反応させることによつて得られる数平
均分子量が10000〜70000のポリウレタン樹脂であること
を特徴とする印刷インキ用組成物を使用する事によつて
達成される。
本発明で使用される数平均分子量1000〜3000の高分子
ジオール(A)はポリウレタン業界で公知の高分子ジオ
ールが使用可能である。例えばポリエーテルジオール、
ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、水
酸基含有ジエン系重合体等がある。
ポリエーテルジオールではポリオキシテトラメチレン
ジオール、ポリオキシプロピレンジオールあるいはそれ
らの変性物が好ましい。これらはプロピレンオキシド、
テトラヒドロフラン等の環状エーテルを重合することに
よつて得られる。
ポリエステルジオールとしては炭素数が4〜20の脂肪
族、脂環族あるいは芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜20
のジオールから得たものが例示される。ここで使用され
る脂肪族ジカルボン酸の例としてはグルタル酸、アジピ
ン酸、コハク酸、マレイン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバチン酸等が挙げられ、脂環族ジ
カルボン酸としてはシクロヘキサンジカルボン酸等が、
また芳香族ジカルボン酸の例としてはフタル酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸等が挙げられる。またこの時に使
用されるジオールとしてはエチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,6−ヘキサングリコール、1,9−ノナ
ンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、3−メチ
ル−1,5−ペンタンジオール等が使用される。
本発明で使用されるポリエステルジオールの製造方法
にはとくに制限が無く公知のポリエステル縮合手段が適
用できる。すなわちジオール混合物およびジカルボン酸
又はそれらのエステル形成性誘導体を所望割合で仕込み
エステル化あるいはエステル交換を行ない、かつこのよ
うにして得られた反応生成物を高温、高真空下でさらに
重縮合反応させることにより所望の分子量のポリエステ
ルジオールを製造することができる。ポリエステルジオ
ールとしては上記の他にε−カプロラクトンやβ−メチ
ル−δ−バレロラクトン等の環状エステル化合物を開環
重合して得られるポリエステルジオールも使用できる。
またポリカーボネートジオールとしては、例えば2−
メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ール、1,10−デカンジオール、シクロヘキサンジメタノ
ール等のジオールと各種カーボネート化合物との反応に
より合成されたものが例示できる。
本発明で使用されるポリカーボネートジオールの製造
方法もとくに制限が無く公知の方法が適用できる。
次に水酸基含有ジエン系重合体とは分子末端に水酸基
を有する液状ジエン系重合体である。これら液状ジエン
系重合体としては炭素数4個以上12個以下のジエンモノ
マーを単独重合して得られる重合体、さらにはこれらジ
エンモノマーと炭素数2以上22以下のα−オレフイン性
付加重合性モノマーとの共重合体が好ましい。またこれ
ら液状ジエン系重合体に対して、たとえば無水マレイン
酸等の不飽和カルボン酸あるいはその誘導体を付加する
ことよつて変性されたものも使用できる。具体的には、
ブタジエン重合体、イソプレン重合体等の単独重合体の
ほかにブタジエン−イソプレン共重合体、ブタジエン−
スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重
合体、ブタジエン−2−エチルヘキシルアクリレート共
重合体などの共重合体を例示することができる。
特に好ましい高分子ジオールは接着性、耐ボイル性の
点よりポリエステルジオール、ポリカーボネートジオー
ルである。価格及び性能の点から考えると最も好ましい
高分子ジオールはポリエステルジオールである。
これらの高分子ジオールの数平均分子量は1000〜3000
の範囲内のものが良好であり、数平均分子量が1000未満
では希釈溶剤に対する溶解性が低下するため印刷適性に
劣り接着性も低下する。他方数平均分子量が3000を越え
る場合は接着性、乾燥性及び耐ブロツキング性の点で不
十分である。
本発明で使用される有機ジイソシアナートとしては、
例えばジフエニルメタンジイソシアナート、2,4−トリ
レンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナー
ト、フエニレンジイソシアナート、1,5−ナフチレンジ
イソシアナート、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジフエニル
メタンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナー
ト、トルイレンジイソシアナート等の芳香族ジイソシア
ナートや、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロ
ンジイソシアナート、4,4′−ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアナート、水添化キシリレンジイソシアナート
等の脂肪族または脂環族ジイソシアナートが挙げられ
る。該有機ジイソシアナートは単独で用いても、また混
合して用いてもよい。耐レトルト性、耐粘着性、接着
性、毒性の問題より好ましくは脂肪族あるいは脂環族ジ
イソシアナートであり、中でも特にヘキサメチレンジイ
ソシアナート、イソホロンジイソシアナート、4,4′−
ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、水添化キシ
リレンジイソシアナート等のジイソシアナートがよい。
またポリウレタンの合成において、2個以上の活性水
素原子を有する低分子化合物が通常鎖伸長剤として使用
されているが、本発明においてもこれらの活性水素原子
化合物よりなる鎖伸長剤を使用することができる。これ
ら活性水素原子含有化合物の代表例として、例えば、エ
チレングリコール、ブタングリコール、プロピレングリ
コール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、
1,4−シクロヘキサンジオール、ビス(β−ヒドロキシ
エチル)テレフタレート、キシレングリコール等のジオ
ール類や、水、ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピ
レンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミ
ン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、4,4′−ジシ
クロヘキシルメタンジアミン、ピペラジン、フエニレン
ジアミン、トリレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジ
ド、イソフタル酸ジヒドラジド等が挙げられ、これら化
合物は単独で、あるいは混合して用いてもよい。
本発明におけるポリウレタン樹脂はさらに必要によ
り、一価の低分子アルコール、低分子アミンなどを変成
剤として用いることもできる。
以上述べたようなポリウレタン原料はいずれも公知で
あり、また本発明に用いられるような原料から得られる
ポリウレタンも公知である。しかしながら、本発明のよ
うな印刷インキバインダー用のポリウレタンについては
本発明で規定されたような特殊な重合法に関しては全く
触れられていない。また本発明によりもたらされる画期
的な効果は単にこれらの化合物を原料として使用するこ
とにより得られるものでなく、本発明で規定する様な特
定の重合方法を採用することにより初めて達成されるも
のである。
本発明の重合方法とその効果についてさらに詳細に説
明すると、まず本発明では数平均分子量1000〜3000の高
分子ジオール(A)と有機ジイソシアナート化合物
(B)を(A):(B)のモル比が1:1.2〜1.8の割合で
反応させて(A)の末端水酸基が実質的に反応系に存在
しなくなるまで反応させて末端イソシアナートを有する
プレポリマーを合成し次いでこのプレポリマーを溶剤に
溶解したのち、この溶液にさらに該プレポリマーの合成
で使用された(A)に対するモル比が0.3〜1.0である量
の(B)および該プレポリマーの合成で使用された
(A)に対するモル比が0.3〜1.0である量の(C)を添
加し反応させることによつて得られる。この際の具体的
方法として得られたプレポリマーに、(A)に対するモ
ル比が0.3〜1.0である(B)をさらに追加して添加して
のち(C)を添加してポリウレタンを得る方法あるいは
(C)を所定量全量添加してのち追加すべき(B)を全
量添加する方法および上記モル比0.3〜1.0までの不足分
の(B)と(C)を適宜交互に添加して最終的に同モル
比のポリウレタンを得る方法等が用いうる。従来より印
刷インキ用のポリウレタンを合成する方法としては化合
物(A)、(B)および(C)を一挙に重合する方法や
まず(A)と(B)の全量を反応系に仕込み反応させ次
いで(C)を添加して重合させる方法が代表的な方法と
して知られているがこの様な重合方法を用いてポリウレ
タンを合成した場合には本発明の目的は全く達成されな
い。しかるに本発明のごとき重合方法を採用すれば耐ボ
イル性、耐レトルト性、耐油性、耐粘着性、接着性に優
れたえポリウレタン系印刷インキ用組成物が得られる。
プレポリマー合成時の(A):(B)のモル比は1:1.
2〜1:1.8の範囲のものが好ましく、より好ましくは1:1.
3〜1:1.6の範囲である。この比が1:1.2より小さい場合
は耐油性、溶液安定性の低下を来たし、また1:1.8より
大きい場合は耐ボイル性、耐レトルト性、耐油性が損わ
れる。
また、本発明において、プレポリマーに添加すべき
(B)のモル比は0.3〜1.0の範囲のものが好ましく、よ
り好ましくは0.4〜0.8である。この比が0.3より小さい
場合は耐ボイル性、耐レトルト性、耐油性が不十分とな
り、一方1.0より大きくなると接着性、溶液安定性、溶
剤再溶解性が不良となる。
この様にして得られるポリウレタンの数平均分子量は
10000〜70000の範囲のものが好ましい。より好ましくは
15000〜50000の範囲である。数平均分子量が10000より
小さい場合には印刷物の表面強度、非粘着性、耐水性、
耐油性等の性能が劣悪となり、一方70000より大きい場
合には、ポリウレタンの有機溶媒溶液の粘度が高く、印
刷インキビヒクルとしての取り扱いに支障をきたし、か
つ接着性能が大きく低下する。
本発明において上記ポリウレタン溶液中に、顔料等の
着色剤、溶剤、必要に応じてインキ流動性改良および表
面皮膜の改質等のための界面活性剤、その他の添加剤を
適宜配合し、ボールミル、アトライター、サンドミルな
どの通常のインキ製造装置を用いて混練することによつ
て印刷インキ用組成物を製造することができる。
この様にして得られた印刷インキ用組成物はポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、等の
フイルムに対して優れた接着性を示し、印刷物の表面強
度、非粘着性、耐水性、耐ボイル性、耐レトルト性、耐
油性、耐酸性、耐アルカリ性等の諸性質が優れる。本発
明組成物は所望によりポリイソシアナート系硬化剤を併
用して二液型インキにすれば耐ボイル性、耐レトルト
性、耐熱性、耐油性等、耐久性がさらに向上する。ここ
で使用されるポリイソシアナート系硬化剤とは3官能性
以上のポリイソシアナートであり、例えばトリメチロー
ルプロパン1モルと1,6−ヘキサメチレンジイソシアナ
ート、トリレンジイソシアナート、イソホロンジイソシ
アナート等のジイソシアナート3モルから合成されるト
リイソシアナート類等が好適である。
なお、本発明で得られる印刷インキ用組成物は溶液中
に実質的に活性なイソシアナート基を含んでおらず、二
液型印刷インキとは根本的に異なる。しかるに、本発明
で得られる印刷インキ用組成物は二液型印刷インキの有
するポツトライフ等の問題がない。
この様に本発明の印刷インキ用組成物は一液型として
も二液型としても使用でき、両者とも接着性能及び耐ボ
イル性、耐レトルト性、耐油性等が従来のものに比べて
優れており有用である。
さらに本発明の印刷インキ用組成物は、必要に応じ、
ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル酢酸ビ
ニル共重合体、ポリアミド、アクリル酸エステル系ポリ
マー等の他のポリマーを混合することもできる。
(実施例) 次に、実施例及び比較例をあげて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実
施例および比較例中の部は、特記しないかぎり重量部を
表わす。
(ポリウレタン溶液合成例1) 2−メチル−1,8−オクタンジオール(MOD)及び1,9
−ノナンジオール(ND)の等モル混合物とアジピン酸
(AD)より得られた数平均分子量約2000のポリエステル
ジオール200部(0.1モル)とイソホロンジイソシアナー
ト(IPDI)33.3部(0.15モル)を撹拌機と温度計のつい
た丸底フラスコに仕込み均一に混合した。次いで100℃
で8時間反応させて両末端にイソシアナート基をもつプ
レポリマーを得た。これにメチルエチルケトン(MEK)3
90部を投入して均一に溶解後、IPDI11.1部(0.05モル)
を添加した。次いでイソホロンジアミン(IPDA)15.5部
(0.091モル)を213部のイソプロパノール(IPA)に溶
解した鎖伸長剤溶液を添加し鎖伸長反応を行つた。
得られたポリウレタン樹脂溶液は固形分濃度30%で粘
度12p(25℃)であつた。このポリウレタンの数平均分
子量は19800であつた。このポリウレタンをpu−Aと称
する。
以下同様の操作で以下に示す仕込み組成で固形分濃度
30%のポリウレタン溶液pu−B〜puGを合成した。各種
の測定した物性値と併せて得られた結果を表1にまとめ
た。
(ポリウレタン合成例2) ポリ(カプロラクトン)グリコール〔大日本インキ製
ポリライトF:数平均分子量約2000〕200部(0.1モル)と
IPDI44.4部(0.2モル)を合成例1と同じフラスコに仕
込み均一に混合した。次いで120℃で4時間反応させて
両末端にイソシアナート基をもつプレポリマーを得た。
これにMEK393部を投入して均一に溶解後IPDA14.6部(0.
086モル)を212部のイソプロパノールに溶解した鎖伸長
剤溶液を添加し鎖伸長反応を行つた。
得られたポリウレタン樹脂溶液は固形分濃度30%で粘
度10p(25℃)であつた。このポリウレタンの数平均分
子量は17100であつた。このポリウレタンをpu−Hと称
する。
以下同様の操作で以下に示す仕込み組成で固形分濃度
30%のポリウレタン溶液pu−I及びpu−Jを合成した。
各種の測定した物性値と併せて得られた結果を表1にま
とめた。
pu−I MPDとADとより得られた数平均分子量約2000のポリエ
ステルジオール 200 部(0.1 モル) IPDI 44.4部(0.2 モル) IPDA 14.5部(0.085モル) MEK 393 部 IPA 211 部 pu−J ポリ(メチルバレロラクトン)グリコール〔クラレ製
クラボールL:数平均分子量約2000〕 200 部(0.1 モル) IPDI 44.4部(0.2 モル) IPDA 14.5部(0.085モル) MEK 393 部 IPA 211 部 以上のようにして得られたPU−EとPU−Hの複素弾性
率温度分散曲線を図1に示す。本発明の方法により得ら
れたポリウレタンは従来法で得られたものより、耐熱性
に優れることが明確である。
実施例1〜7及び比較例1〜3 合成例で得られたポリウレタン溶液pu−A〜pu−Jよ
りポリウレタンの固形分濃度を30%に調製後、次の組成
で各原料を小型ボールミルに入れて24時間混練して印刷
インキを得た。
ポリウレタン溶液(濃度30%) 100部 酸化チタン(石原産業タイベークR−550) 75部 メチルエチルケトン 65部 イソプロパノール 35部 これらの印刷インキをグラビア印刷機でナイロンフイ
ルム及びポリエステルフイルムに印刷した。50℃で20時
間乾燥を行なつた。
次に得られた印刷物について次の様な試験を行ない結
果を表1に示した。
(1) 接着性 印刷面に粘着テープニチバンセロテープ#300)を
貼りつけ、このセロテープを引きはがした時の印刷面の
状態を観察し、次の様に判定した。
印刷面が全く粘着テープ側に取られないもの …◎ 印刷面の一部(約50%以下)が粘着テープ側に取られる
もの …○ 印刷面の全部(約80%以上)が粘着テープ側に取られる
もの …× (2) 耐ブロツキング性 印刷面が内側になる様に折りまげバイスで良く締めつ
け40℃に保つた空気浴中に一昼夜放置した試料を再び広
げ、その時の抵抗を感覚的に判定した。
全く抵抗の無かつたもの …………良 ごくわずか抵抗を認めたもの ……やゝ良 明らかな抵抗を認めたものあるいは剥離困難なもの……
…不良 (3) 耐ボイル性 100℃の沸騰水中に印刷物を60分浸漬し、その後の印
刷物の表面状態を観察した。
印刷面が浸漬前と変わらず完全なもの ……○ 印刷面に少し変化があるもの ……△ 印刷面が全部はがれてしまうもの ……× (4) 耐レトルト性 125℃の熱水中に印刷物を30分浸漬し、その後の印刷
物の表面状態を観察した。
印刷面が浸漬前と変わらず完全なもの ……◎ 印刷面が若干光沢を失なうが印刷面を強くこすつても塗
膜が傷つかないもの ……○ 印刷面を強くこすると塗膜が傷つくもの ……△ 印刷面をこすると塗膜が全部はがれてしまうもの……× (5) 耐油性 印刷物を大豆油の中に2日間浸漬し、その後の印刷面
の表面状態を観察した。
印刷面が浸漬前と変わらず完全なもの …◎ 印刷面を強くこすると塗膜が一部傷つくもの …○ (6) 耐アルカリ性 5%NaOH水溶液に印刷物を2日間浸漬し、その後の印
刷物の表面状態を観察した。
印刷面が浸漬前と変わらず完全なもの …◎ 印刷面を強くこすると一部塗膜が傷つくもの …○ 印刷面が一部はがれてしまうもの …△ 印刷面が全部はがれてしまうもの …× (発明の効果) 本発明の印刷インキ用組成物は種々の非吸収性基材、
特にポリプロピレンフイルムに対してすぐれた接着性を
示し、さらに耐ボイル性、耐レトルト性、耐油性、耐ア
ルカリ性にも優れる。また耐粘着性も良好である。
このことよりレトルト食品等の包装用の印刷インキバ
インダーとして非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例及び比較例で用いたポリウレタ
ンの複素弾性率温度分布曲線である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子ジオール、有機ジイソシアナートお
    よび鎖伸長剤を反応させて得られる有機溶剤に可溶なポ
    リウレタン樹脂を主たるバインダーとする印刷インキ用
    組成物において、該ポリウレタン樹脂が、(A)末端に
    水酸基を有する数平均分子量1000〜3000の高分子ジオー
    ル、(B)有機ジイソシアナート化合物および(C)鎖
    伸長剤から合成されるに際し、まず(A)と(B)を
    (A):(B)のモル比が1:1.2〜1.8の割合で反応させ
    て末端イソシアナート基を有するプレポリマーを合成
    し、次いで、該プレポリマーの合成で使用された(A)
    に対するモル比が0.3〜1.0である量の(B)および該プ
    レポリマーの合成で使用された(A)に対するモル比が
    0.3〜1.0である量の(C)をこのプレポリマーに添加
    し、反応させることによって得られる数平均分子量が10
    000〜70000のポリウレタン樹脂であることを特徴とする
    印刷インキ用組成物。
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