JP2652313B2 - トルク測定装置 - Google Patents

トルク測定装置

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JP2652313B2
JP2652313B2 JP34157892A JP34157892A JP2652313B2 JP 2652313 B2 JP2652313 B2 JP 2652313B2 JP 34157892 A JP34157892 A JP 34157892A JP 34157892 A JP34157892 A JP 34157892A JP 2652313 B2 JP2652313 B2 JP 2652313B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用エンジ
ンの出力軸等に発生するトルクを検出するのに用いて好
適なトルク測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に従来技術による磁歪式トルク測定
装置として、2コイル型の磁歪式トルク測定装置を自動
車用エンジンのトルク検出に用いた場合を例に挙げて示
す。
【0003】図中、1は自動車の車体(図示せず)に固
定され、軸方向両端に段付状の軸受部1A,1Aを有す
る筒状のケーシング、2は該ケーシング1に軸受3,3
を介して回転自在に支持され、例えばプロペラシャフ
ト、アウトプットシャフト、ドライブシャフト等の一部
をなす磁歪シャフトを示し、該磁歪シャフト2は例えば
クロムモリブデン鋼等の磁歪材料から円柱状に形成さ
れ、軸方向中間にはセンサ部2Aが一体形成されてい
る。また、センサ部2Aの外周面には、下向き45°の
角度をもって刻設された多数の一側スリット溝4,4,
…と、各一側スリット溝4に対向して位置し、上向き4
5°の角度をもって刻設された多数の他側スリット溝
5,5,…とが設けられている。
【0004】6は各一側スリット溝4の外周側に位置
し、ケーシング1の内周面に設けられた一側コア部材を
示し、該一側コア部材6は、フェライト等の軟磁性材料
から有底の段付筒状に形成された一対のコア片6A,6
Aを衝合することにより断面が略コ字状をなす筒状に形
成されている。7は一側コア部材6と対向して各他側ス
リット溝5の外周側に設けられた他側コア部材を示し、
該他側コア部材7は一側コア部材6と同様に、フェライ
ト等の軟磁性材料からなる一対のコア片7A,7Aから
形成されている。また、コア部材6,7と磁歪シャフト
2との間には、微小なエアギャップが形成されている。
【0005】8,9はコア部材6,7の内周側に設けら
れた一側コイルボビン,他側コイルボビンをそれぞれ示
し、該コイルボビン8,9は、樹脂材料から筒状に形成
された軸部と、各軸部の両端側に一体に形成された環状
鍔部とから構成されている。10,11はコイルボビン
8,9の軸部外周側に巻回された励磁および検出コイル
としての一側コイル,他側コイルをそれぞれ示し、該コ
イル10,11は、調整抵抗と共にブリッジ回路に形成
され、発振器および差動増幅器等からなる検出回路(い
ずれも図示せず)に接続されている。
【0006】ここで、前記コイル10,11は、発振器
からの高周波電圧により励磁されて磁束を発生する励磁
コイルと、磁気回路中を流れる磁束を検出する検出コイ
ルとを兼ねて構成されている。
【0007】12,12はコア部材6,7の左,右端部
に設けられた外側スペーサ、13はコア部材6,7間に
配設された内側スペーサをそれぞれ示し、該スペーサ1
2,13は、コア部材6,7のコア片6A,7Aと係合
して位置決めするものである。そして、該スペーサ1
2,13によって一体化されたコア部材6,7等は、C
リング14,14によってケーシング1の内周面に固定
されている。
【0008】15,15は磁歪シャフト2と軸受3,3
との相対的な位置決めを行うために、磁歪シャフト2に
取付けたCリングであり、ケーシング1の各軸受部1A
に設けられた軸受3,3は該各Cリング15によって軸
方向外側への移動を規制され、磁歪シャフト2とケーシ
ング1を相対回転可能に位置決めしている。
【0009】従来技術による磁歪式のトルク測定装置は
上述の如き構成を有するもので、コイル10,11に検
出回路の発振器から交流電圧を印加すると、コイル1
0,11から生じた磁束によってコア部材6,7から磁
歪シャフト2に亘って磁気回路が形成される。そして、
磁歪シャフト2にトルクが作用すると、該コイル10,
11はスリット溝4によってインダクタンスが変化する
から、該コイル10,11を含んで構成されるブリッジ
回路から磁歪シャフト2に作用したトルクに応じた検出
信号を得ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるトルク測定装置では、コア部材6,7に、
磁気シールド部材としてフェライトがよく使用されてい
る。然しながら、フェライトは、その脆性のために振
動、衝撃によって破損することがあり、耐久性に問題が
ある。そこで樹脂ケースによってコイル部を取り巻いた
ものが提案されている(実開平2−55141号公
報)。
【0011】しかし、この従来技術によるものは、機械
加工による分割式の樹脂ケースを採用しているために、
分割された樹脂ケースとコア部材との間に隙間が生じ易
く、振動・衝撃などの外力を受けたときに、コア部材
6,7がスラスト方向あるいはラジアル方向にずれてし
まい、特性にバラツキが生じるという問題点がある。
【0012】また、コア部材6,7の取付には、スペー
サ12,13および一対のCリング14が用いられてい
るが、これらの部品は組立が煩雑であり生産性の点から
問題がある。
【0013】本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み
なされたものであり、各コア部材の破損を防止し、該各
コア部材の位置ずれを防止することにより、信頼性およ
び特性の向上を図り、併せて該装置の生産性を向上させ
るようにしたトルク測定装置を提供することを目的とす
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、第1の発明が採用する構成は、筒状のケーシン
グと、該ケーシングに回転自在に支持された磁歪シャフ
トと、該磁歪シャフトの外周側を取り囲むように前記ケ
ーシング内に設けられた少なくとも一対の筒状のコア部
材と、該各コア部材の内周側にそれぞれ設けられたコイ
ルボビンと、前記磁歪シャフトに作用するトルクを電気
信号として検出すべく、該各コイルボビンにそれぞれ巻
回された励磁および検出コイルとからなるトルク測定装
置において、前記各コア部材を外側から樹脂モールドに
よって囲繞すべく、該各コア部材と一体成型される単
一、かつ筒状の樹脂ケースを有し、該樹脂ケースを前記
ケーシング内に固定したことを特徴とする。
【0015】また、第2の発明が採用する構成は、筒状
のケーシングと、該ケーシングに回転自在に支持された
磁歪シャフトと、該磁歪シャフトの外周側を取り囲むよ
うに前記ケーシング内に設けられた少なくとも一対の筒
状のコア部材と、該各コア部材の内周側にそれぞれ設け
られたコイルボビンと、前記磁歪シャフトに作用するト
ルクを電気信号として検出すべく、該各コイルボビンに
それぞれ巻回された励磁および検出コイルとからなるト
ルク測定装置において、前記ケーシングは単一、かつ筒
状の樹脂ケースとして形成し、該樹脂ケースで前記各コ
ア部材を外側から樹脂モールドによって囲繞すべく、該
樹脂ケースと該各コア部材とを一体成型することを特徴
とする。
【0016】さらに、第2の発明の樹脂ケースの軸方向
両端にそれぞれ軸受スリーブを形成し、該各軸受スリー
ブと磁歪シャフトとの間に軸受を設けることが好まし
い。
【0017】一方、第3の発明が採用する構成は、筒状
のケーシングと、該ケーシングの両端側に位置した軸受
を介して回転自在に支持された磁歪シャフトと、該磁歪
シャフトの外周側を取り囲むように前記ケーシング内に
設けられた少なくとも一対の筒状のコア部材と、該各コ
ア部材の内周側にそれぞれ設けられたコイルボビンと、
前記磁歪シャフトに作用するトルクを電気信号として検
出すべく、該各コイルボビンにそれぞれ巻回された励磁
および検出コイルとからなる磁歪式のトルク測定装置に
おいて、前記各コア部材,コイルボビン,励磁および検
出コイルを樹脂モールドにより筒状に一体成形された単
一の樹脂ケースとし、前記ケーシングの一側には径方向
内側に向け前記樹脂ケースの内周側まで延在するように
位置決め段部を形成し、前記ケーシングの他側には前記
軸受により前記樹脂ケースの軸方向の位置決めを行うべ
く、該樹脂ケースの内周側まで延在する環状の固定部材
を設けたことを特徴とする。
【0018】さらに、第3の発明の位置決め段部および
固定部材の樹脂ケースとの当接面は樹脂ケースの側面と
ほぼ同じ大きさとなるように形成し、前記固定部材の反
当接面は他側の軸受の外輪に当接するように形成するこ
とが好ましい。
【0019】
【作用】上記構成により、コア部材および該コア部材内
に取付けられたコイルボビンおよびコイルが樹脂モール
ドによって樹脂ケースと一体化されているので、振動、
衝撃が加えられても、該コア部材は該樹脂ケースによっ
て補強され十分な強度を発揮し、該コア部材は該樹脂ケ
ースと密着し前記コイルの位置的精度も確保される。
【0020】さらに、ケーシングの位置決め段部、固定
部材および軸受により、樹脂ケースをケーシングの軸方
向に固定することで、コイルの位置決めを確実に行うと
共に、トルク測定装置の生産性を向上できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図3に基
づき説明する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0022】ここで、本発明の第1の実施例を図1に示
す。
【0023】図中、21は本実施例におけるケーシング
を示し、該ケーシング21は従来技術によるケーシング
1と異なり、後述する樹脂ケース32が他側から挿入さ
れるものである。ここで、本実施例のケーシング21は
樹脂ケース32および軸受22,22の軸方向の位置決
め部材として機能し、そのためにケーシング21軸方向
両端部内周側の一端には径方向内向きに張出した環状突
起21Aを有し、他端には径方向に凹設した嵌着溝21
Bを設け、これら環状突起21Aと嵌着溝21Bの軸方
向各外端はそれぞれ軸受部21C,21Cとなってい
る。
【0024】23は該ケーシング21の各軸受部21C
に固定される軸受22,22を介して回転自在に保持さ
れた磁歪シャフトを示し、該磁歪シャフト23は従来技
術の磁歪シャフト2とほぼ同様に形成され、センサ部2
3Aの外周面には、一側スリット溝24,24,…と他
側スリット溝25,25,…とが設けられている。
【0025】26,27はスリット溝24,25に対応
して設けられたコア部材をそれぞれ示し、該コア部材2
6,27はフェライト等の軟磁性材料から有底の段付筒
状に形成された一対のコア片26Aと26A,27Aと
27Aを衝合することにより筒状に形成されている。ま
た、コア部材26,27と磁歪シャフト23との間に
は、微小がエアギャップが形成されている。
【0026】28,29はコア部材26,27の内周側
に設けられたコイルボビンをそれぞれ示し、該コイルボ
ビン28,29は樹脂材料から筒状に形成された軸部
と、該軸部の両端側に一体形成された鍔部とから構成さ
れている。30,31はコイルボビン28,29の軸部
外周側に巻回された励磁および検出コイルをそれぞれ示
し、該コイル30,31は調整抵抗と共にブリッジ回路
(図示せず)を構成している。
【0027】32は本実施例の特徴となる樹脂ケースを
示し、該樹脂ケース32は単一、かつ筒状に成型され、
内周側が磁歪シャフト23の外周側を取り囲むように成
型され、外周側がケーシング21の内周面に対応する形
状に樹脂成型されている。ここで、前記樹脂ケース32
は、コア部材26,27の外周面を覆う円筒状部32A
と、コア部材26とコア部材27とを仕切るように軸方
向中間に形成された環状部32Bと、コア部材26,2
7の軸方向両端を位置決めするように形成された環状部
32C,32Cとからなっている。そして、前記樹脂ケ
ース32は、磁歪シャフト23の外周側を取り囲むよう
に配置したコア部材26,27を外側から樹脂モールド
によって囲繞し、コア部材26,27と、コア部材2
6,27内に予め取付けたコイルボビン28,29およ
びコイル30,31とを固定するものである。
【0028】そして、ケーシング21内に樹脂ケース3
2を嵌合した状態では、該樹脂ケース32はケーシング
21に設けた環状突起21Aと嵌着溝21Bに嵌着した
Cリング33とによって軸方向の移動が規制される。ま
た、ケーシング21の軸受部21C,21Cには軸受2
2,22が設けられ、磁歪シャフト23に取付けたCリ
ング34,34によって、該磁歪シャフト23のケーシ
ング21に対する軸方向の移動が規制されている。
【0029】本実施例によるトルク測定装置はこのよう
に構成されるもので、磁歪シャフト23に加わるトルク
の検出方法には、従来技術と差異はない。
【0030】そして、本実施例のトルク測定装置は、コ
ア部材26,27,コイルボビン28,29およびコイ
ル30,31が一体形成された樹脂ケース32と、該樹
脂ケース32を収容するケーシング21と、該ケーシン
グ21内に樹脂ケース32を位置決めする環状突起21
AおよびCリング33と、軸受22によりケーシング2
1に回転自在に保持された磁歪シャフト23とから大略
構成しているから、トルク測定装置に振動、衝撃等が加
えられても、コア部材26,27は樹脂ケース32によ
って補強され十分な強度を発揮すると共に、該コア部材
26,27は樹脂ケース32と密着しているため、前記
コイル30,31の位置的精度も確保される。従って、
樹脂ケース32自体がかなりの強度を有しているのでケ
ーシング21の強度とあいまって、装置全体が堅固なも
のとなって、装置自体の寿命を延ばすことができる。
【0031】さらに、従来技術によるスぺーサ12,1
3が不要となるので、部品点数が減少すると共に、組立
時にはケーシング21にコア部材26,27、コイルボ
ビン28,29およびコイル30,31を有する樹脂ケ
ース32を挿入し、環状突起21AとCリング33によ
りケーシング21に対して固定することで、コイル3
0,31等の検出部分を容易に組み立てることができ、
トルク測定装置の生産性を向上させることができる。
【0032】なお、予めコア部材26,27をケーシン
グ21内に配置し、ケーシング21を樹脂モールドの成
形型として樹脂モールドを行なうことも可能であり、そ
の場合にはさらに工程を簡略にすることも可能である。
【0033】次に、本発明の第2の実施例を図2に示
す。本実施例の特徴は、金属性のケーシングを廃止して
樹脂ケースでケーシングを形成するようにしたことにあ
る。なお、本実施例では前述した第1の実施例と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するもの
とする。
【0034】41は本実施例における樹脂ケースを示
し、該樹脂ケース41は、樹脂材料によって単一、かつ
筒状に成型され、内周側が磁歪シャフト23の外周側を
取り囲むように成型されるが、該樹脂ケース41はその
外周側が第1の実施例におけるケーシング21の機能を
兼ねているもので、それに対応する形状に樹脂成型され
る。
【0035】ここで、前記樹脂ケース41は、コア部材
26,27の外周面を覆う円筒状部41Aと、コア部材
26とコア部材27とを仕切るように軸方向中間に形成
された環状部41Bと、コア部材26,27の軸方向両
端を位置決めするように形成された環状部41C,41
Cとからなっている。そして、前記樹脂ケース41は、
磁歪シャフト23の外周側を取り囲むように配置したコ
ア部材26,27を外側から樹脂モールドによって囲繞
し、コア部材26,27と、コア部材26,27内に予
め取付けたコイルボビン28,29およびコイル30,
31とを固定するものである。
【0036】また、本実施例の樹脂ケース41は第1の
実施例とは異なり、ケーシング21を用いないので、
左,右の軸受22,22を支持するために軸受部41
D,41Dを樹脂ケース41の両端に設け、軸受取付用
の金属製スリーブ42,42を介して軸受22,22を
軸受部41D,41Dに取付けている。ここで、前記各
軸受部41Dにスリーブ42を取付けるには、該スリー
ブ42の外周面と樹脂ケース41の内周面とに対をなす
波状の凹凸部(スプライン溝)を設け、該凹凸部の係合
によって周方向の移動を規制する構造となっている。
【0037】また、軸受22,22は、環状部41C,
41Cと磁歪シャフト23に取付けたCリング34,3
4によって軸方向への移動が規制され、環状部41C,
41C間によって軸方向への位置決めがなされている。
【0038】このように構成される本実施例のトルク測
定装置においても、前述した第1の実施例と同様に、コ
ア部材26,27,コイルボビン28,29およびコイ
ル30,31が樹脂ケース41と一体化されているの
で、振動、衝撃が加えられても、コア部材26,27は
樹脂ケース41によって補強され十分な強度を発揮でき
ると共に、コア部材26,27は樹脂ケース41と密着
し前記コイル30,31の位置的精度も確保される。ま
た、従来技術のケーシング1、スぺーサ12,13、C
リング14等が不要となると共に、第1の実施例のケー
シング21、Cリング33が不要となるので、部品点数
を一層減少でき、加えてケーシング21への組込み工程
がなくなり工程の簡略化を図れ、生産性が向上できる。
【0039】次に、本発明の第3の実施例を図3に示
す。本実施例の特徴は、金属性のケーシングへの樹脂ケ
ースの固定を樹脂ケースの側面の一部だけでなく、該樹
脂ケースの側面全部で固定する形状としたことにある。
なお、本実施例では前述した第1の実施例と同一の構成
要素にはダッシュ(′)を付し、その説明を省略するも
のとする。
【0040】図中、51は本実施例によるケーシングを
示し、該ケーシング51は第1の実施例のケーシング2
1とほぼ同様に金属材料により筒状に形成され、軸方向
両端には軸受22′,22′を支持する軸受部51A,
51Aが形成されている。なお、前記各軸受22′は外
輪22A′と内輪22B′とからなる。
【0041】52は前記ケーシング51の内周面の一端
に位置して一体形成された環状の位置決め段部を示し、
該位置決め段部52は一側面が一方の軸受22′(図
中、左側の軸受22′)の外輪22A′が当接され、他
側面(当接面52Aという)が樹脂ケース32′の環状
側面とほぼ同じ大きさとなって全面当接するように該樹
脂ケース32′の内周側と同径になり、全体としてテー
パ面となった断面略三角形状に形成されている。そし
て、該位置決め段部52の他側面(当接面52A)に
は、ケーシング51の他側から挿入される樹脂ケース3
2′の一側側面が当接することにより、該樹脂ケース3
2′の軸方向一側への移動を規制するようになってい
る。
【0042】53は樹脂ケース32′の軸方向他側への
位置決めを行う環状の固定部材を示し、該固定部材53
は一側面(当接面53Aという)が樹脂ケース32′の
環状側面とほぼ同じ大きさとなって全面当接するように
該樹脂ケース32′の内周側と同径となり、他側面(反
当接面)が他方の軸受22′(図中、右側の軸受2
2′)の外輪22A′と同径になるようになり、全体と
してテーパ面を有する断面略三角形状に形成されてい
る。
【0043】そして、ケーシング51内に樹脂ケース3
2′を他側から位置決め段部52の当接面52Aに対し
該樹脂ケース32′の一側側面が当接するまで挿入し、
その後に固定部材53の当接面53Aを該樹脂ケース3
2′の他側側面に当接させ、他側から他方の軸受22′
を軸受部51Aに圧入することで、該軸受22′の外輪
22A′により固定部材53がケーシング51に固定さ
れる。これにより、樹脂ケース32′をケーシング51
に確実に固定することができる。
【0044】このように構成される本実施例のトルク測
定装置においても、前述した第1の実施例と同様の効果
を得ることができる。
【0045】しかし、特に本実施例においては、樹脂ケ
ース32′を位置決め段部52および固定部材53によ
り該樹脂ケース32′の左,右の全側面を確実に保持す
ることができるから、第1,第2の実施例の如く左,右
の側面の一部を保持するものに比較し、樹脂ケース3
2′の軸方向の移動を効果的に防止することができ、ト
ルクの検出精度を極めて高めることができる。
【0046】なお、前記各実施例では、2コイル式の磁
歪式トルク測定装置を例に挙げて説明したが、本発明は
これに限らず、例えば4コイル式の磁歪式トルク測定装
置に用いてもよい。この場合には4個のコア部材を樹脂
ケースで一体に鋳ぐるむように成型すればよい。
【0047】また、前記各実施例では、自動車用エンジ
ンのトルク検出に用いた場合を例に挙げて説明したが、
電動モータの回転軸のトルク等の他のトルク検出にも用
いることができる。
【0048】さらに、前記各実施例では、コア部材2
6,27を一対のコア片26Aと26A,27Aと27
Aをそれぞれ衝合させることによって、断面略コ字状に
形成したが、本発明はこれに限らず、コア部材26,2
7をそれぞれ一体形成するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、コ
ア部材,コイルボビン,コイルが樹脂成型により樹脂ケ
ースと一体化されているので、ケーシングに樹脂ケース
を挿入し、その後に磁歪シャフトを装着することで容易
にトルク測定装置を組み立てることができる。さらに、
コア部材は前記樹脂ケースに補強されて充分な強度を発
揮すると共に、該樹脂ケースと該コア部材とが密着して
いるので位置的な精度も確保される。従って、振動、衝
撃による該コア部材の破損に対する信頼性が高く、測定
上の特性も向上する。
【0050】また、該コア部材の取付けに用いられてい
るスペーサ等が不要となるので、部品点数の減少による
生産性の向上を図ることが可能である。
【0051】さらに、ケーシングに樹脂ケースを固定す
る位置決め段部および固定部材を該樹脂ケースの内周側
まで延在するように形成したから、樹脂ケースの軸方向
の固定を確実に行うことができ、トルクの検出精度を極
めて高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるトルク測定装置を
示す縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例によるトルク測定装置を
示す縦断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例によるトルク測定装置を
示す縦断面図である。
【図4】従来技術によるトルク測定装置を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
21,51 ケーシング 22,22′ 軸受 23,23′ 磁歪シャフト 24,25,24′,25′ スリット溝 26,27,26′,27′ コア部材 28,29,28′,29′ コイルボビン 30,31,30′,31′ コイル(励磁および検出
コイル) 32,32′41 樹脂ケース 52 位置決め段部 52A,53A 当接面 53 固定部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島村 政彦 群馬県伊勢崎市粕川町1671番地1 日本 電子機器株式会社内 (72)発明者 狩野 英樹 群馬県伊勢崎市粕川町1671番地1 日本 電子機器株式会社内 (72)発明者 片平 洋一 群馬県伊勢崎市粕川町1671番地1 日本 電子機器株式会社内 (72)発明者 上岡 秀樹 群馬県伊勢崎市粕川町1671番地1 日本 電子機器株式会社内 (72)発明者 千崎 一徳 群馬県伊勢崎市粕川町1671番地1 日本 電子機器株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−95288(JP,A) 特開 昭63−262536(JP,A) 実開 平4−47638(JP,U) 実開 平2−128931(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のケーシングと、該ケーシングに回
    転自在に支持された磁歪シャフトと、該磁歪シャフトの
    外周側を取り囲むように前記ケーシング内に設けられた
    少なくとも一対の筒状のコア部材と、該各コア部材の内
    周側にそれぞれ設けられたコイルボビンと、前記磁歪シ
    ャフトに作用するトルクを電気信号として検出すべく、
    該各コイルボビンにそれぞれ巻回された励磁および検出
    コイルとからなる磁歪式のトルク測定装置において、前
    記各コア部材を外側から樹脂モールドによって囲繞すべ
    く、該各コア部材と一体成型される単一、かつ筒状の樹
    脂ケースを有し、該樹脂ケースを前記ケーシング内に固
    定する構成としたことを特徴とするトルク測定装置。
  2. 【請求項2】 筒状のケーシングと、該ケーシングに回
    転自在に支持された磁歪シャフトと、該磁歪シャフトの
    外周側を取り囲むように前記ケーシング内に設けられた
    少なくとも一対の筒状のコア部材と、該各コア部材の内
    周側にそれぞれ設けられたコイルボビンと、前記磁歪シ
    ャフトに作用するトルクを電気信号として検出すべく、
    該各コイルボビンにそれぞれ巻回された励磁および検出
    コイルとからなる磁歪式のトルク測定装置において、前
    記ケーシングは単一、かつ筒状の樹脂ケースとして形成
    し、該樹脂ケースで前記各コア部材を外側から樹脂モー
    ルドによって囲繞すべく、該樹脂ケースと該各コア部材
    とを一体成型することを特徴とするトルク測定装置。
  3. 【請求項3】 前記樹脂ケースの軸方向両端にそれぞれ
    軸受スリーブを形成し、該各軸受スリーブと前記磁歪シ
    ャフトとの間に軸受を設けてなる請求項2に記載のトル
    ク測定装置。
  4. 【請求項4】 筒状のケーシングと、該ケーシングの両
    端側に位置した軸受を介して回転自在に支持された磁歪
    シャフトと、該磁歪シャフトの外周側を取り囲むように
    前記ケーシング内に設けられた少なくとも一対の筒状の
    コア部材と、該各コア部材の内周側にそれぞれ設けられ
    たコイルボビンと、前記磁歪シャフトに作用するトルク
    を電気信号として検出すべく、該各コイルボビンにそれ
    ぞれ巻回された励磁および検出コイルとからなる磁歪式
    のトルク測定装置において、前記各コア部材,コイルボ
    ビン,励磁および検出コイルを樹脂モールドにより筒状
    に一体成形された単一の樹脂ケースとし、前記ケーシン
    グの一側には径方向内側に向け前記樹脂ケースの内周側
    まで延在するように位置決め段部を形成し、前記ケーシ
    ングの他側には前記軸受により前記樹脂ケースの軸方向
    の位置決めを行うべく、該樹脂ケースの内周側まで延在
    する環状の固定部材を設けたことを特徴とするトルク測
    定装置。
  5. 【請求項5】 前記位置決め段部および固定部材の樹脂
    ケースとの当接面は樹脂ケースの側面とほぼ同じ大きさ
    となるように形成し、前記固定部材の反当接面は他側の
    軸受の外輪に当接するように形成してなる請求項4に記
    載のトルク測定装置。
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