JPH0747713Y2 - トルクセンサ - Google Patents

トルクセンサ

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JPH0747713Y2
JPH0747713Y2 JP1989109808U JP10980889U JPH0747713Y2 JP H0747713 Y2 JPH0747713 Y2 JP H0747713Y2 JP 1989109808 U JP1989109808 U JP 1989109808U JP 10980889 U JP10980889 U JP 10980889U JP H0747713 Y2 JPH0747713 Y2 JP H0747713Y2
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cylinder
case
cylinders
torque sensor
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英信 永野
学 谷口
明夫 羽山
正幸 渡辺
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は例えば自動車の電動パワーステアリング装置に
適用されるトルクセンサに関するものである。
〔従来の技術〕
自動車の操舵輪を操作する力を補助するパワーステアリ
ング装置として電動式のものが開発されつつある。これ
は操舵輪に加えられたトルクを検出し、その検出トルク
に応じて操舵機構に設けた電動機を回転させる構成とな
っている。
そして、このトルク検出手段として、例えば、本願出願
人が先に実願昭63−169336号によって出願したトルクセ
ンサがある。第7図はこのトルクセンサの縦断面図、第
8図はその要部の拡大断面図である。このトルクセンサ
は、図示しない操舵輪を取付けている上部軸11Aと、図
示しない操舵機構が取付けられている下部軸11Cとがト
ーションバー11Bを介して同軸的に連結されており、上
部軸11Aは図示しない車体に固定して取付けてある筒状
のケース25に軸受26を介して回転自在に支持されてい
る。
前記上部軸11Aの外周は段状部11bを介して上部側(図に
て右側)が太径部11cに、また下部側(図にて左側)が
それより細径の縮径部11dに形成されている。
そして、この上部軸11Aの前記段状部11bには、磁性体か
らなる第1の円筒14が上部端を太径部11cの段壁面に当
接された状態で圧入によって外嵌固着され、更に、その
下側の縮径部11dに、非磁性体からなるスリーブ15が外
嵌固着されている。このスリーブ15の外周には、前記第
1の円筒14と内径寸法以外同一形状の磁性体製の第2,第
3の円筒16,17が圧入により外嵌固着されている。これ
らの第1の円筒14と第2の円筒16間及び第1の円筒16と
第3の円筒17間には非磁性体からなり、後述する各円筒
の歯部に係合する爪部を有する狭幅の間隙形成体21,22
が介在されている。
下部軸11Cの上端部には、磁性体製の第4の円筒が外嵌
固着されている。
そして、第1の円筒14と第2の円筒16及び第3の円筒17
と第4の円筒18とのそれぞれ対向端部には周方向に複数
の歯部14a,16a,17a,18aが設けられている。
ケース25の内側には周設溝19a,19bが形成されている磁
性体からなる全幅にわたり外径が同一径の筒体19A,19B
がケース25内に下部軸11C側から挿入され、内嵌固着さ
れている。この筒体19Aは上部側の第1の円筒14と第2
の円筒16との対向部分と対向させて配設されており、筒
体19Bは下部側の第3の円筒17と第4の円筒18との対向
部分と対向させて配設されている。そして、これらの筒
体19A,19Bの周設溝19a,19bには第1の検出コイル31,第
2の検出コイル32がボビン41,42を介して夫々巻回され
ており、それにより、第1の筒体19Aは第1の円筒14と
第2の円筒16と、第2の筒体19Bは第3の円筒17と第4
の円筒18と夫々磁気回路を構成するようになっている。
そして、この筒体19Aはその軸方向一端側を前記筒状ケ
ース25の一方側に取り付けられた軸受26にスペーサ37を
介して押すように配置されている。また、これらの筒体
19A,19B間にスペーサ38が介在されて、筒体19Bの軸方向
他端側が筒状ケース25の内周面に設けられた周溝25aに
嵌め込まれた止め輪33によって軸方向に移動を阻止され
た状態で前記筒体19A,19Bが固定されている。
これらの筒体19A,19Bは、第1,第2の検出コイル31,32が
ボビン41,42に夫々巻回されて、このボビン41,42が周設
溝19a,19bに配設されるようになっていて、このボビン4
1,42を両側から挟み込む形状とするために、筒体19A,19
Bは、円筒の一端部に内フランジ19lを有する本体部19e
と、内フランジ19lと略同形状の蓋部19dとに分割形成さ
れる。
そして、本体部19eと検出コイル31,32を巻回したボビン
41,42を周設溝19a,19bに配設させ、本体部19eの開口側
内面及び蓋部19dの外周面を圧入面19f,19gとしてこれら
の圧入面19f,19gが対向するように本体部19eに対して蓋
部19dを圧入させて、筒体19A,19Bを夫々一体的に構成す
る。筒体19A,19Bはこのように一体的に構成された後に
前述した如く下部軸11C側からケース25内に挿入され
る。
前記夫々の検出コイル31,32には磁気回路の状態に相応
する電圧を誘起するようになっている。そして、トーシ
ョンバー11Bにトルクが作用していない場合は、検出コ
イル31,32の誘起電圧が等しくなるように、円筒14,16及
び17,18の磁気回路の状態を求めて、円筒14,16及び17,1
8を夫々位置決めしている。したがって、両検出コイル3
1,32の誘起電圧の差を求めることにより、周囲温度変化
による誘起電圧を相殺して、円筒17,18の相対回転量に
相応した電磁結合状態を検出し、トーションバー11Bに
作用したトルクを検出している。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、前述の如く筒体19A,19Bを本体部19eに対
する蓋部19dの圧入によって形成する場合、蓋部19dを本
体部19eに圧入する前の該本体部19eの外径はその全幅に
わたり同一径であるので、蓋部19dの圧入により本体部1
9eの蓋部19d圧入側の外周面が径方向に膨らむことがあ
って、この膨らみによって本体部19eの蓋部19d圧入前の
外径より大きくなり筒体19A,19Bをケース25内に挿入す
ることが困難となる虞れがある。また、この状態で挿入
した場合において前記膨らみに起因するケース25内壁と
本体部19eの蓋部19d圧入側の外周面との接触により筒体
19A,19Bが同軸的に配設されず、センサ出力が不安定と
なる虞れがある。
本考案は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、本体
部と蓋部とに分割形成された筒体において、前記蓋部が
内嵌される側の本体部の端部の外径を他の部分の外径よ
り小とすることにより、本体部と蓋部とを組付ける場合
に生じる前記端部の径方向への膨らみがその他の部分の
外径を越えないようにし、これによって筒体のケースに
対する挿入が容易であり、安定したセンサ出力が得られ
るトルクセンサを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係るトルクセンサは、磁性体から成り、トーシ
ョンバーを介して連結された2つの軸に取り付けられた
複数の円筒と、磁性体から成り、前記円筒の外周側と筒
状のケースとの間に該ケースと所定の間隙を設けて配さ
れ、前記複数の円筒とそれぞれ磁気回路を構成する検出
コイルを巻回した2つの筒体とを備え、前記筒体を、円
筒の一端部に内フランジを有する本体部と、この他端部
に圧入内嵌される蓋部とに分割形成したトルクセンサに
おいて、前記筒体の少なくとも前記他端部の外径を筒体
の他の部分の外径より小としたことを特徴とする。
〔作用〕
本考案にあっては、筒体の蓋部が内嵌される側の本体部
の端部の外径を他の部分の外径より小さくしてあり、こ
れらの外径の差を大としておくと、分割形成された筒体
の組付けによって筒体の前記端部の径方向への張出しが
生じた場合に、この張出した部分の外径が他の部分の外
径を超えることが防止される。これにより筒体の最大外
径を一定に保つことが可能であり、筒体のケース内への
配設精度が良いため安定したセンサ出力が得られる。
〔実施例〕
以下、本考案に係るトルクセンサを図面に示す実施例に
ついて説明する。
第1図は本考案に係るトルクセンサの全体の構造を示す
縦断面図、第2図はその要部の拡大断面図である。
図示しない操舵輪を取付けている上部軸11Aと、図示し
ない操舵機構が取り付けられている下部軸11Cとがトー
ションバー11Bを介して同軸的に連結されており、上部
軸11Aは図示しない車体に固定して取付けてあるアルミ
ニウム合金製の筒状のケース25に軸受26を介して回転自
在に支持されている。但し、ケース25は測定用コード5
をケース内に通すために一部に弾性部材251を用いてい
る。
前記上部軸11Aは径方向中央に軸方向に向けて開口する
トーションバー挿入孔11aを備えており、その外周は段
状部11bを介して上部側(図にて右側)が太径部11cに、
又下部側(図にて左側)がそれより細径の縮径部11dに
形成されている。
そして、この上部軸11Aの前記段状部11bには、磁性体か
らなる第1の円筒14がその上部端(図にて右部端)を太
径部11cの段壁面に当接された状態で外嵌されている。
これは上部軸11Aの回転が円筒14に伝達される程度の接
触状態で外嵌されている。また円筒14は上部軸11Aには
め止められたピン11hと内径部ではめ合うことにより回
転方向に固定されている。更に、その下側(図にて左
側)の縮径部11dに、非磁性体からなるスリーブ15が外
嵌固着されている。このスリーブ15の外周には、磁性体
製の第2の円筒16が外嵌されている。これは上部軸11A
の回転に伴うスリーブ15の回転が円筒16に伝達される程
度の接触状態で外嵌されている。この第1の円筒14と第
2の円筒16との間には非磁性体からなり第1の円筒の歯
部に係合する爪部と、第2の円筒16の図示しないキー溝
に係合する爪部とを有する狭幅の間隙形成体21が介在さ
れている。そのため円筒14,16は円周方向には相対回転
することはない。
第1の円筒14の上部軸側端面は上部軸11Aの軸心に垂直
な平面に形成されており、下部軸側端面には周方向に等
ピッチで形成した矩形の多数の歯部14a,14a…が設けら
れている。これらの歯部14a,14a…の格別先端は上部軸1
1Aの軸心に垂直な面に形成されている。同様にして第2
の円筒16の下部軸側端面に歯部16a,16a…が設けられ、
第2の円筒16の上部軸側端面は上部軸11Aの軸心に垂直
な平面に形成されている。したがって、第1の円筒14の
歯部14a,14a…と第2の円筒16の上部軸側端面とは対向
されている。
下部軸11Cの上端部には、磁性体製の第3の円筒17が外
嵌固着されている。この円筒17は前記第1の円筒14と同
形状であり、その歯部17a,17aが第2の円筒16の歯部16
a,16a…と適長離隔して対向されている。
ケース25の内側には、周設溝19a,19bが形成された磁性
体からなる筒体19A,19Bが下部軸11C側から挿入され、ケ
ース25の内壁とこれらの外周面との間に微少な間隙を有
して内嵌されている。このようにケース25の内壁と筒体
19A,19Bとの間に間隙を設けるのは、これらを形成する
材質の熱膨張率の違いに起因する寸法変化によるケース
25の筒体19A,19Bへの締め付けを防ぐためである。ま
た、この筒体19Aは上部側の第1の円筒14と第2の円筒1
6との対向部分と対向させて配設されており、筒体19Bは
下部側の第2の円筒16と第3の円筒17との対向部分と対
向させて配設されている。そして、これらの筒体19A,19
Bの周設溝19a,19bには第1の検出コイル31,第2の検出
コイル32がボビン41,42を介して夫々巻回されており、
それにより、第1の筒体19Aは第1の円筒14と第2の円
筒16と、第2の筒体19Bは第2の円筒16と第3の円筒17
と夫々磁気回路を構成するようになっている。
前記第1,第2の検出コイル31,32はボビン41,42に巻回さ
れていて、このボビン41,42が2つの筒体19A,19Bの周設
溝19a,19bに夫々嵌め入れられている。また、筒体19Aの
上方のケース25の一部は弾性部材251によって形成され
ており、測定用コード5はこの弾性部材251中を通りケ
ース25外側より検出コイル31,32へ導かれている。
そして、磁性体からなる上部側の筒体19Aと、ケース25
の内部の上部端に一端を当接して外輪が固定された軸受
26との間にスペーサ37をその一端が軸受26の外輪に当た
るようにして介設させている。また、この上部側の筒体
19Aと下部側の筒体19Bとの間にはスペーサ38を介在させ
ている。さらに下部側の筒体19Bの下方におけるケース2
5の内面に周溝25aを設け、この周溝25aにC形止め輪33
を嵌め込んで、このC形止め輪33と前記下部側の筒体19
Bとの間に、周方向に波状に形成され平面視環状形の波
板ばねからなる弾性体34を介装させることによって、2
つの筒体19A,19Bを軸方向に付勢した状態で固定してい
る。
また、前記上部軸11Aにスリーブ15を介して取り付けら
れた第2の円筒16の下部端面側に内周部から軸方向一方
側に突出した爪部35a,35a…を有するリング状の止め輪
からなる弾性体35を、その爪部35a,35a…が上部軸11Aに
形成された凹状の下部側段差部11fの段状端面に係止す
るようにして、嵌め入れている。そして、この弾性体35
によって、第1,第2の円筒14,16を軸方向に付勢した状
態で固定している。これは、弾性体35を上部軸11Aに嵌
挿した後に、そのリング状部分を第2の円筒16の端面に
当接して、爪部35aをその弾性で上部軸11A外周面に押し
付けて、その先端を上部軸11Aの段差部11fの段状端面に
係止するようにしている。
また、下部軸11Cの上部側端部に小突出部11gを設け、こ
の突出部11gを第3の円筒17の歯部17a,17a間の間隙部に
かしめによって嵌め入れ、この突出部11gが第3の円筒1
7の歯部17a,17a間の間隙部の上部側向き端面17fに当接
して、第3の円筒17を軸方向に固定している。この突出
部11gは第3の円筒17の歯部17a,17a間のすべての間隙部
に嵌め入れられるように設けてもよく、また一部に設け
てもよい。また円筒17は下部軸11Cにはめ止められたピ
ン11iと内径部ではめ合うことにより回転方向に固定さ
れている。
次に、本考案の要部について述べる。第1図,第2図
(第1図における右側の筒体19Aのみ示している)に示
すように、筒体19A,19Bは、円筒の一端部に内フランジ1
9lを有する本体部19eと、内フランジ19lと略同形状の蓋
部19dとに分割形成され、この本体部19eの外周面は、そ
の軸長方向の中央部19iからその軸長方向の両端部19j,1
9kへ向けて一段縮径されている。また、蓋部19dと本体
部19eとの対向する部分に圧入面19f,19gが設けられてい
る。この圧入面19f,19gは周設溝19a,19bより外周面側に
若干寄った部分まで段部19hとなり、この段部19hの外周
面側端から筒体19A,19Bの軸方向と同じ向きに径方向に
対向して外側まで設けられている。そして、本体部19e
と蓋部19dとを分離した状態で、検出コイル31,32を巻回
したボビン41,42を周設溝19a,19b部分に配設させ、その
後に、本体部19eに対して蓋部19dを夫々の圧入面19f,19
gが対向するようにして圧入させて、筒体19A,19Bを夫々
一体的に構成する。
前述した如く蓋部19dを本体部19eに圧入させて筒体19A,
19Bを構成する場合、前記圧入によって本体部19eの圧入
端側の端部19jが径方向に膨らむが、本体部19eの両端部
19j,19kはその中央部19iに比して小径であるため圧入側
の端部19jが中央部19iよりも大径となることはない。こ
れによって筒体19A,19Bはケース25内へ円滑に挿入する
ことができる。
第3図は本考案の第2の実施例を示す筒体の断面図、第
4図は本考案の第3の実施例を示す筒体の断面図であ
る。第3図においては筒体19Aの本体部19eの両端部19j,
19kがその中央部19iから外側に丸みを帯びた曲線状に縮
径されており、また第4図においては両端部19j,19kが
その中央部19iから直線的に縮径されており、これらの
形状はどちらも本体部19eの外周面において前記圧入端
側が中央部19iよりも大径となることを防ぐものであ
る。また、このように筒体19A,19Bの外周面の両端部19
j,19kを縮径させる理由は、前記圧入側の端部19jの膨ら
み対策としては一端側の縮径だけで良いが、これに加え
て筒体19A,19Bのケース25への挿入を円滑化するために
は、筒体19A,19Bのケース25への挿入側の端部19kを中央
部19iに対して縮径する必要があり、このため他端側も
前記一端側と同様に縮径するものである。なお、第3,4
図において第2図と対応するものには同番号を付してあ
る。以上の説明における磁性体からなる円筒及び筒体
は、粉末ステンレス(SUS410L)を真空焼結することに
より製作される。また、真空焼結後、必要部位の機械加
工を行なう場合があるがその場合、最終的に真空焼鈍を
行なう。以上の方法によりうず電流損が小さい等磁気特
性が良好で組立性、耐久性の良い円筒及び筒体が得られ
る。
ところで以上説明した如きトルクセンサでは、筒体19A,
19Bをケース25内に配設する場合、ケース25と筒体19A,1
9Bとの間に所定の間隙が設けられる。次にこの間隙の大
きさの設定方法について説明する。ケース25は筒体19A,
19Bよりも熱膨張率が大きい材質で形成されるため、例
えば前記間隙が小の場合には、低温時に、ケース25が収
縮によって筒体19A,19Bを締めつけセンサ出力が変動す
る虞れがある。また、前記間隙が大の場合は、外部から
与えられる振動によってセンサ出力が変動するという虞
れがある。このため本考案に係るトルクセンサでは下記
に述べる如く前記間隙を設定している。第5図はケース
25と筒体19A,19Bとの間隙の大きさと、センサ出力変動
量との関係を示すグラフであり、縦軸にセンサ出力変動
量、横軸に間隙の大きさをとり、これらの関係を、振動
によるセンサ出力変動現象を実線、低温時のセンサ出力
変動現象を破線にて示してある。図において間隙を小と
すると低温時のセンサ出力変動量が大となり、これとは
逆に間隙を大とすると振動によるセンサ出力変動量は大
となるため、間隙は第5図において実線と破線とが交わ
る点の近傍である、これらのセンサ出力変動のいずれも
が小となる値を選ぶ。
また、前述した如きトルクセンサにおいては、温度変化
によるセンサ出力の変動を抑制するために第1の検出コ
イル31に対して第2の検出コイル32を用いて温度補償を
行っているが、これらの検出コイル31,32は筒体19A,19B
に夫々組込まれた状態でインピーダンスが同一のものを
用いる必要がある。このため、次に示す如き測定装置を
用いてインピーダンスを測定する。
第6図は測定用筒体190に組込まれた検出コイル310のイ
ンピーダンスを測定する装置の模式的断面図である。第
6図において250はトルクセンサのケース25を模擬した
筒体取付台であり、該筒体取付台250の中心部にはトル
クセンサの円筒14,16,17及び各種の軸を模擬した模擬円
筒110が配される。そして筒体取付台250に予め検出コイ
ル310が組込まれた測定用筒体190を配置し、LCRメータ1
00によって検出コイル310のインピーダンスを測定す
る。トルクセンサの製造ラインにおいてこのようにケー
ス25内を簡単に模擬した測定装置によって筒体に組込ま
れた検出コイルを多数測定し、この測定結果が同一か又
は略等しいもの2つを一組みとしてトルクセンサの検出
コイル31,32として用いている。このような方法でトル
クセンサに使用する検出コイルを選ぶことにより検出コ
イルのケースへの組込後の微調整が不用となり、また両
コイルのインピーダンスの差が小さいため、温度変化に
よるセンサ出力の変動も低減できる。
〔効果〕
以上詳述した如く本考案に係るトルクセンサは、本体部
と蓋部とに分割形成された筒体において、前記蓋部が内
嵌される側の本体部の端部の外径を、他の部分の外径よ
り小としたため、本体部と蓋部とを組付ける場合に生じ
る前記端部の径方向への膨らみがその他の部分の外径を
越えることが防止され、これにより筒体のケースに対す
る挿入が容易であり、安定したセンサ出力が得られる。
また熱膨張率が異なるケースと円筒との寸法変化に起因
して、ケースにより筒体が締付けられることによるセン
サ出力が不安定になることを防止できる等、本考案は優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るトルクセンサの全体の構造を示す
縦断面図、第2図はその要部の拡大断面図、第3図は本
考案の第2の実施例を示す筒体の断面図、第4図は本考
案の第3の実施例を示す筒体の断面図、第5図はケース
と筒体との間隙の大きさとセンサ出力変動量との関係を
示すグラフ、第6図は筒体に組込まれた検出コイルのイ
ンピーダンスを測定する装置の模式的断面図、第7図は
本願出願人が先に出願したトルクセンサの縦断面図、第
8図はその要部の拡大断面図である。 11A…上部軸、11B…トーションバー、11C…下部軸、14,
16,17…円筒、19A,19B…筒体、19d…蓋部、19e…本体
部、19l…内フランジ、31,32……検出コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 渡辺 正幸 大阪府大阪市中央区南船場3丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−140036(JP,A) 特開 平1−217227(JP,A) 特開 昭63−262536(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性体から成り、トーションバーを介して
    連結された2つの軸に取り付けられた複数の円筒と、磁
    性体から成り、前記円筒の外周側と筒状のケースとの間
    に該ケースと所定の間隙を設けて配され、前記複数の円
    筒とそれぞれ磁気回路を構成する検出コイルを巻回した
    2つの筒体とを備え、前記筒体を、円筒の一端部に内フ
    ランジを有する本体部と、この他端部に圧入内嵌される
    蓋部とに分割形成したトルクセンサにおいて、 前記筒体の少なくとも前記他端部の外径を筒体の他の部
    分の外径より小としたことを特徴とするトルクセンサ。
JP1989109808U 1989-09-19 1989-09-19 トルクセンサ Expired - Lifetime JPH0747713Y2 (ja)

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