JP2583974Y2 - トルクセンサ - Google Patents

トルクセンサ

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JP2583974Y2
JP2583974Y2 JP900893U JP900893U JP2583974Y2 JP 2583974 Y2 JP2583974 Y2 JP 2583974Y2 JP 900893 U JP900893 U JP 900893U JP 900893 U JP900893 U JP 900893U JP 2583974 Y2 JP2583974 Y2 JP 2583974Y2
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剛 前田
英信 永野
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Koyo Seiko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば自動車の電動パ
ワーステアリング装置に適用されるトルクセンサに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の操舵輪を操作する力を補助する
パワーステアリング装置として電動式のものが開発され
ている。これは操舵輪に加えられたトルクを検出し、そ
の検出トルクに応じて操舵機構に設けた電動機を回転さ
せる構成となっている。この種のトルク検出手段とし
て、従来、図7に示す如きトルクセンサが知られてい
る。
【0003】図7はこのトルクセンサの縦断面図であ
る。このトルクセンサは、図示しない操舵輪を取付けて
いる上部軸11と、図示しない操舵機構が取り付けられて
いる下部軸12とがトーションバー13を介して同軸的に連
結されており、上部軸11は図示しない車体に固定して取
付けてある筒状のケース25に軸受26を介して回転自在に
支持されている。
【0004】前記上部軸11の外周は段状部11b を介して
上部側 (図にて右側) が太径部11cに、また下部側 (図
にて左側) がそれより細径の縮径部11d に形成されてい
る。そして、この上部軸11の前記段状部11b には、磁性
体からなる第1の円筒14がその上部端を太径部11c の段
壁面に当接された状態で圧入によって外嵌固着され、更
にその下側の縮径部11d に非磁性体からなるスリーブ15
が外嵌固着されている。このスリーブ15の外周には、磁
性体製の第2の円筒16が圧入により外嵌固着されてい
る。
【0005】下部軸12の上端部には、磁性体製の第3の
円筒17が外嵌固着されている。そして第1の円筒14と第
2の円筒16との対向端部と、第2の円筒16と第3の円筒
17との対向端部には夫々周方向に複数の歯部14a,16a,16
b,17a が設けられている。ケース25の内側には磁性体か
らなる筒体19a,19b がケース25内に下部軸12側から挿入
され、内嵌固着されている。前記筒体19a は上部側の第
1の円筒14と第2の円筒16との対向部分と対向させて配
設されており、また前記筒体19b は下部側の第2の円筒
16と第3の円筒17との対向部分と対向させて配設されて
いる。
【0006】前記筒体19a はその軸方向一端側を前記筒
状のケース25の一方側に取り付けられた軸受26にスペー
サ27を介して押すように配置されている。また、両筒体
19a,19b 間にはスペーサ28が介在され、更に筒体19b の
軸方向他端側が筒状のケース25の内周面に設けられた周
溝に嵌め込まれた止め輪33との間にリングワッシャ34を
介在させて軸方向に移動を阻止された状態で前記各筒体
19a,19b が固定されている。
【0007】前記筒体19a,19b の周設溝には温度補償コ
イル31, トルク検出コイル32が夫々収納されており、そ
れにより筒体19a は第1の円筒14と第2の円筒16と、ま
た筒体19b は第2の円筒16と第3の円筒17と夫々磁気回
路を構成し、温度補償コイル31, トルク検出コイル32に
は夫々の磁気回路の状態に相応する電圧が誘起されるよ
うになっている。
【0008】円筒14,16 及び17相互の位置は、トーショ
ンバー13にトルクが作用していない場合に、温度補償コ
イル31, トルク検出コイル32の出力電圧が等しくなるよ
うに設定してある。従って、温度補償コイル31, トルク
検出コイル32の出力電圧の差を求めることにより、周囲
温度変化による電圧変動分を相殺して、円筒16,17 の相
対回転量に相応した磁気回路の状態を検出し、トーショ
ンバー13に作用したトルクを検出している。
【0009】しかしながら、前述の如き従来のトルクセ
ンサにおいては、前記円筒14, 16,17が夫々上部軸11又
は下部軸12に対して圧入によって取付けられているた
め、上部軸11又は下部軸12に与えられる振動, 衝撃及び
これらの部材間の熱膨張率の相違に起因する前記部材の
寸法変化によって、円筒14, 16, 17が上部軸11又は下部
軸12の軸長方向及び周方向へ移動し、センサ出力が不安
定となる虞れがある。
【0010】また3個の円筒14, 16, 17が必要であり、
部品点数が多く、更に円筒16, 17が対向している軸端面
の対向状態と同様の対向状態に円筒14, 16を高精度に位
置決めする必要があるために組立作業が極めて煩わし
く、その調整作業が手間取るという問題があった。前者
の上部軸11, 下部軸12と円筒14, 16, 17との軸長方向,
周方向に対する位置ずれ防止対策として、かしめ止め構
造を採用したトルクセンサについて既に本出願人は出願
を行っている(実開平3−48740 号)。
【0011】図8は本出願人が既に出願しているトルク
センサの部分拡大断面図、図9は図8のIX-IX 線による
断面図である。第1の円筒14は上部軸11に外嵌圧入する
と共に、上部軸11の段状部11b の下端面の縁部に断面台
形の突条11m を形成し、この突条11m の一部を歯部14a,
14a…の間の谷部に対してかしめによって嵌め入れ、嵌
め入れられたかしめ部11n,11n…を谷部の下部側向き端
面14f に当接させ、第1の円筒14の軸長方向及び周方向
への移動を阻止した状態で固定されている。
【0012】一方第2の円筒16は上部軸11に外嵌固着し
た円筒状のスリーブ15の外周に外嵌され、上部軸11の孔
11h,スリーブ15の孔15h 及び第2の円筒16の孔16h にわ
たって円柱状のピン18を各々圧入し、上部軸11の縮径部
11d に対するスリーブ15及び第2の円筒16の軸長方向と
周方向とへの移動を阻止してある。
【0013】第3の円筒17は下部軸12の上部軸側に外嵌
するが、この円筒17の内周に、軸方向に延びるキー溝17
b を形成し、また下部軸12にはこれに穿った孔12h にピ
ン20を突設し、円筒17はキー溝17b の両側面間にピン20
を圧入させることにより周方向への回転を阻止されると
共に、第1の円筒14と同様に下部軸12に突条12m を形成
し、この突条12m の一部を歯部17a, 17a…の間の谷部に
対して前述した如き嵌め入れられたかしめ部12n を前記
谷部の上部側向き端面17f に当接させ、第3の円筒17の
軸長方向への移動を阻止されて固定されている。他の構
成及び動作は図7に示す従来のトルクセンサと実質的に
同じであり、対応する部分に同じ番号を付して説明を省
略する。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】しかしこのような構成
にあっては、円筒14,16,17が3個必要な点は変わらず、
その上ピン18,20 、これを圧入する各孔11h,15h,16h,12
h 等の加工が必要となり、部品点数,加工工数について
は十分改善されていないという難点があった。本考案は
斯かる事情に鑑みなされたものであり、部品点数,加工
工数を低減し、しかも安定したセンサ出力が得られるよ
うにしたトルクセンサを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の考案に係るトルク
センサは、トーションバーを介して連結された2つの軸
の一方に固設され、一方の軸端面に歯部が形成されてい
る磁性材料からなる第1の円筒と、前記軸の他方に固設
され、一方の軸端面に前記第1の円筒の歯部と対向する
歯部が形成されている磁性材料からなる第2の円筒と、
前記第1,第2の円筒とにより磁気回路を構成している
トルク検出コイルを収納した第1の筒体と、前記第1の
円筒とにより磁気回路を構成している温度補償コイルを
収納した第2の筒体とを備えることを特徴とする。
【0016】第2の考案に係るトルクセンサは、トーシ
ョンバーを介して連結された2つの軸の一方にかしめ止
めされ、一方の軸端面に歯部が形成されている磁性材料
からなる第1の円筒と、前記軸の他方にかしめ止めさ
れ、一方の軸端面に前記第1の円筒の歯部と対向する歯
部が形成されている磁性材料からなる第2の円筒と、前
記第1,第2の円筒とにより磁気回路を構成しているト
ルク検出コイルを収納した第1の筒体と、前記第1の円
筒とにより磁気回路を構成している温度補償コイルを収
納した第2の筒体とを備えることを特徴とする。
【0017】
【作用】第1の考案にあっては、温度補償コイルを収納
した第2の筒体及びこれと対向する第1の円筒の形状を
考慮することで円筒の数が低減出来、正確な温度補償が
可能となる。第2の考案にあっては、第1の円筒を2つ
の軸の一方にかしめ止めすることとしているから組立工
程を大幅に簡略化出来る。
【0018】
【実施例】以下、本考案をその実施例を示す図面に基づ
き具体的に説明する。 (実施例1) 図1は本考案に係るトルクセンサの全体の構造を示す縦
断面図であり、図中11は上部軸、12は下部軸、13はトー
ションバーを示している。図示しない操舵輪を取付けて
いる上部軸11と、図示しない操舵機構が取り付けられて
いる下部軸12とがトーションバー13を介して同軸的に連
結されており、上部軸11,下部軸12は図示しない車体に
固定して取付けてあるアルミニウム合金製の筒状のハウ
ジング25に軸受26,26を介して回転自在に支持されてい
る。
【0019】前記上部軸11の外周は段状部11b を介して
上部側 (図にて右側) に太径部11cが、又下部側 (図に
て左側) に縮径部11d が形成され、縮径部11d には非磁
性材料からなる円筒状のスリーブ15が外嵌固着され、こ
のスリーブ15の外周から上部軸11の段状部11b の外周に
わたって磁性材料からなる第1の円筒44が、その上部端
(図にて右端) を段状部11b に上部軸11の回転が円筒44
に伝達される程度の接触状態で外嵌圧入され、またこの
第1の円筒44, スリーブ15及び上部軸11にわたって圧入
したピン18にて相互に軸長方向, 周方向に移動しないよ
う位置決め固定されている。
【0020】第1の円筒44の上部側端面は上部軸11の軸
心に垂直な平面に形成されており、下部側端面には周方
向に等ピッチで形成した矩形の多数の歯部44a,44a …が
設けられ、また外周面には全周にわたって環状凹溝44b
が形成されている。前記歯部44a,44a …の各先端は上部
軸11の軸心に垂直な面に形成されている。
【0021】一方下部軸12の上端部には、磁性材料から
なる第2の円筒46が外嵌固着されている。この円筒46は
前記第1の円筒44と内, 外径寸法共に同寸であるが、軸
長方向寸法は短く、またその歯部46a,46a …は第1の円
筒44の歯部44a,44a …と適長離隔対向した状態で周方向
へ相対回転しないよう下部軸12に外嵌圧入して固定され
ている。
【0022】ハウジング25の内側には磁性体である焼結
金属からなる断面コ字型をなすコイル用の筒体19a,19b
が下部軸12側から挿入され、筒体19a は上部側の第1の
円筒44における環状凹溝44b と、また筒体19b は第1の
円筒44と第2の円筒46との対向部分に跨がらせてハウジ
ング25に内嵌されている。なおハウジング25の内壁と筒
体19a,19b との間には微小間隙を設けて、これらを形成
する材質の熱膨張率の違いに起因する寸法変化によって
ハウジング25が筒体19a,19b を締め付けるのを防いでい
る。
【0023】筒体19a,19b 内には温度補償コイル31, ト
ルク検出コイル32が収納されており、筒体19a は第1の
円筒44と、また筒体19b は第1の円筒44, 第2の円筒46
と夫々磁気回路を構成するようになっている。筒体19a
の外周と対向するハウジング25の一部は弾性部材47によ
って形成されており、測定用コード48はこの弾性部材47
中を通りハウジング25の外側より温度補償コイル31, ト
ルク検出コイル32へ導かれている。49は非磁性材料から
なるスペーサ、50は同じくディスタンスピースである。
【0024】図2は図1に示す筒体19a,19b 、温度補償
コイル31、トルク検出コイル32及び第1,第2の円筒4
4,46 を拡大して示す模式図である。図中破線a,bは
各筒体19a,19b と第1,第2の円筒44,46 間に夫々形成
される磁気回路である。磁気回路aは筒体19a と第1の
円筒44表面との間のエアーギャップm1 ,m2及び第1
の円筒44の表面に形成されている環状凹溝44b によって
形成されるエアーギャップm3 を経るよう形成され、ま
た磁気回路bは筒体19b と第1の円筒44表面との間のエ
アーギャップn1 ,第2の円筒46表面との間のエアーギ
ャップn2 及び第1,第2の円筒44,46 の対向端面間に
形成されるエアーギャップn3 を経るよう形成されてい
る。
【0025】環状凹溝44b の幅及び深さは、エアーギャ
ップm1 ,m2 , m3 夫々が磁界に与える影響、即ち夫
々の磁気抵抗g1 ,g2 ,g3 の和が磁気回路b中に存
在するエアーギャップn1 ,n2 ,n3 夫々が磁界に与
える影響、即ち夫々の磁気抵抗g11,g12,g13の和と
等しくなるように設定されている。
【0026】なお、エアーギャップm1 ,m2 の磁気抵
抗g1 ,g2 がエアーギャップn1,n2 の磁気抵抗g
11,g12と夫々等しいとすれば、エアーギャップm3
磁気抵抗g3 がエアーギャップn3 の磁気抵抗g13と等
しくなるよう環状凹溝44b の形状、特にその幅, 深さを
決定すればよいこととなる。環状凹溝44b の幅, 深さは
上記した条件を満たす限りいずれを優先してもよく、必
要に応じて設定すればよい。このような実施例1にあっ
ては円筒44,46 2個で済むこととなり、部品点数が低減
出来ることとなる。
【0027】(実施例2) 図3は本考案の他の実施例を示す模式図であり、この実
施例では第1の円筒44の寸法を短くして筒体19b 下にの
み位置させ、筒体19a 下には存在しないようにしてあ
る。また筒体19a 自体は内周壁の中央部に環状開溝19c
を備えた断面略四角筒形に形成し、直接非磁性材料製の
スリーブ15の外周に対向させて配設してある。
【0028】この環状開溝19c の開口幅dは、該環状開
溝19c が形成するエアーギャップの磁気抵抗g4 が筒体
19b と第1,第2の円筒44,46 との間及び第1,第2の
円筒44,46 間に形成されるエアーギャップn1 ,n2
3 夫々の磁気抵抗g11,g12,g13の和と等しくなる
ように設定されている。このような実施例2にあっては
部品点数が少なくて済み、また第1の円筒44を小型化す
ることが出来、占有スペースが狭くて済み、更に第1の
円筒44の位置決めが容易となって性能のばらつきが低減
され、品質が安定する。
【0029】(実施例3) 図1に示す実施例1における第1の円筒44はスリーブ15
と共に、ピン18にて上部軸11に対し軸方向及び周方向に
対し不動の状態で固定されているのに対し、この実施例
3においては第1の円筒44, 第2の円筒46を夫々上部軸
11, 下部軸12に対してかしめ止めにより軸方向及び周方
向に対し不動の状態で固定してある。
【0030】図4は本考案の実施例3を示す断面図、図
5は上部軸11に対する第1の円筒44のかしめ止め構造を
示す部分拡大図である。図4に示す如く第1の円筒44の
上端部側外周面に、その周方向の複数箇所に断面三角形
をなす係合溝44d を全周にわたって形成し、一方上部軸
11の太径部11cに設けた鍔部11d に係止爪11g を周方向
の複数箇所に形成し、第1の円筒44をその上端部(図4
で右端部)を上部軸11の段状部11b に外嵌圧入し、その
上端面を鍔部11d に衝き当てた後、この鍔部11d に設け
てある係止爪11g を図5に示す如くかしめて係合溝44d
内に係入させることで第1の円筒44を上部軸11に対しそ
の軸長方向及び周方向に対し不動の状態に固定してあ
る。
【0031】またこの第1の円筒44には実施例1に設け
てある環状溝44b (図2参照)を設ける代わりに歯部44
a,44a …近傍から上端部側の過半部にわたってその外径
を縮小し、縮径部44e を形成することで磁気抵抗の調整
を行うようにしてある。係合溝44d,係止爪11g の形状に
ついては特に限定するものではなく、第1の円筒44と上
部軸11との軸長方向及び周方向の相対位置を位置決め固
定し得るものであればよい。
【0032】なお第2の円筒46については、図8に示す
従来のトルクセンサと同様にかしめ部11n を各歯部46a,
46a …間に嵌め込むことで、下部軸12に対し軸長方向及
び周方向の相対位置を位置決め固定されている。他の構
成及び作用は実施例1のそれと実質的に同じであり、対
応する部分には同じ番号を付して説明を省略する。この
ような実施例3にあっては実施例1の効果に加えて、実
施例1における如きピン18を用いないから第1の円筒4
4,スリーブ15及び上部軸11に孔を開孔し、またこれら
を整合してピン18を打ち込む作業が不要となり、組立て
作業を著しく簡略化することが可能となる。
【0033】(実施例4) 図8,9に示す従来のトルクセンサにあっては性能を決
定するための各円筒14,16,17間の位置決め設定を、円筒
14,16,17相互の周方向の相対回転により設定した後、夫
々のバランスを考えてピン18,20 により軸長方向の相対
位置を固定することが行なわれているのに対し、この実
施例4では円筒14,16,17相互の軸長方向の相対位置の位
置決め、換言すればセンター出し作業をアンギュラー軸
受を用いることで行い、その後周方向の相対位置決めを
行うことで位置決め設定を容易としてある。
【0034】図6は本考案の実施例4の構成を示す半截
図である。上部軸11の下端部(図6の右端部)に下部軸
12の上端部(図6の左端部)を外嵌すると共に、トーシ
ョンバー13の下端部(図6の右端部)は下部軸12の下端
部から突出させ、この突出端部外周に螺条13a を形成
し、ここに2個のナット13b(六角ナット)を螺合せし
めて下部軸12の下端部に当接せしめてある。そして第1
の円筒14はその上端部(図6の左端部)の一部を上部軸
11の段状部11b 外周に圧入固定され、また第2の円筒16
は内側にスリーブ15を介在させて上部軸11に外嵌圧入し
て固定され、更に第3の円筒17はその下端側(図6の右
端部)の過半部を下部軸12の段部に圧入固定されてい
る。
【0035】ハウジング25の内周には前記第1,第2の
円筒14,16 の対向部分に跨がる態様で筒体19a が設けら
れ、この内部に温度補償コイル31が内装され、また第
2,第3の円筒16,17 の対向部分に跨がる態様で筒体19
b が設けられ、この内部にトルク検出コイル32が内装さ
れている。両筒体19a,19b 間及び筒体19a の上端側には
夫々ディスタンスピース50, スペーサ49が介装され、筒
体19b の下端部側はリングワッシャ34を介在させて止め
輪33に当接させ、またスペーサ49の上端側にはアンギュ
ラー軸受51の外輪51a がその軌道面を上部軸11側に向け
て介装されている。
【0036】ハウジング25の下端部にはウォームギアハ
ウジング55が連結されており、このウォームギアハウジ
ング55の下端部内周にもアンギュラー軸受52の外輪52a
がその軌道面を下端部側(図6の右端側)に向けて内装
されている。外輪51a は上部軸11の外周面に軌道面を下
端部側(図6の右端側)に向けて形成した内輪51b と、
また外輪52a は下部軸12の外周面に軌道面を上端部側
(図6の左端側)に向けて嵌着した内輪52b と夫々対向
し、各外輪, 内輪51a,51b,52a,52b 間に玉51c,52c を介
在させて夫々アンギュラー軸受51,52 が構成されてい
る。内輪52b は下部軸12の外周に固定した止め輪52d に
て固定されている。
【0037】このような実施例4にあってはナット13b
による締結強さによって、上部軸11と下部軸12との軸長
方向における相対位置を変化させ、第2, 第3の円筒1
6,17の歯部16a,17a の対向間隙dを調整した後、第2,
第3の円筒16,17 相互の周方向位置を設定すればよいこ
ととなり、円筒14,16,17相互の位置決め設定が容易とな
る利点がある。
【0038】
【考案の効果】以上の如く第1の考案にあっては磁性材
料からなる円筒は2個で済み、部品点数を低減出来ると
共に、大幅な省スペースが可能となり、また第2の考案
にあっては磁性材料からなる円筒の位置決めが容易とな
って迅速な組立が可能となる上、正確な温度補償が可能
となって性能のばらつきが低減し、品質が安定する等本
考案は優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るトルクセンサを示す断面図であ
る。
【図2】本考案に係るトルクセンサにおける第1,第2
の円筒と筒体との対向部分を示す模式図である。
【図3】本考案の実施例2における第1,第2の円筒と
筒体との対向部分を示す模式図である。
【図4】本考案の実施例3の構成を示す断面図である。
【図5】図4に示す第1の円筒の部分拡大断面図であ
る。
【図6】本考案の実施例4の構成を示す断面図である。
【図7】電動パワーステアリング装置に適用した従来の
トルクセンサを示す縦断面図である。
【図8】従来の他のトルクセンサを示す部分拡大断面図
である。
【図9】図8のIX-IX 線による断面図である。
【符号の説明】
11 上部軸 11d 鍔部 11g 係止爪 11n かしめ部 12 下部軸 13 トーションバー 14 第1の円筒 16 第2の円筒 17 第3の円筒 19a,19b 筒体 31 温度補償コイル 32 トルク検出コイル 44 第1の円筒 44d 係合溝 44e 縮径部 46 第2の円筒
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−160331(JP,A) 特開 平4−2935(JP,A) 特開 平1−244322(JP,A) 実開 平2−55142(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01L 3/10 B62D 5/04

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トーションバーを介して連結された2つ
    の軸の一方に固設され、一方の軸端面に歯部が形成され
    ている磁性材料からなる第1の円筒と、前記軸の他方に
    固設され、一方の軸端面に前記第1の円筒の歯部と対向
    する歯部が形成されている磁性材料からなる第2の円筒
    と、前記第1,第2の円筒とにより磁気回路を構成して
    いるトルク検出コイルを収納した第1の筒体と、前記第
    1の円筒とにより磁気回路を構成している温度補償コイ
    ルを収納した第2の筒体とを備えることを特徴とするト
    ルクセンサ。
  2. 【請求項2】 トーションバーを介して連結された2
    つの軸の一方にかしめ止めされ、一方の軸端面に歯部が
    形成されている磁性材料からなる第1の円筒と、前記軸
    の他方にかしめ止めされ、一方の軸端面に前記第1の円
    筒の歯部と対向する歯部が形成されている磁性材料から
    なる第2の円筒と、前記第1,第2の円筒とにより磁気
    回路を構成しているトルク検出コイルを収納した第1の
    筒体と、前記第1の円筒とにより磁気回路を構成してい
    る温度補償コイルを収納した第2の筒体とを備えること
    を特徴とするトルクセンサ。
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