JP2639537B2 - 絶縁性金属酸化膜の形成方法 - Google Patents

絶縁性金属酸化膜の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は絶縁性金属酸化膜の形成方法に関し、特に絶
縁性を著しく向上させた絶縁性金属酸化膜を形成するた
めの方法に関する。
〔従来の技術〕
絶縁性金属酸化膜は近年その用途が多種多様に広がっ
ており、例えば液晶表示素子の絶縁膜または配向制御
膜、セラミックスや金属に対する保護膜、半導体素子の
絶縁膜などに使用されている。特に液晶表示素子は、ガ
ラスなどの絶縁基板上にパターン化された透明導電膜か
らなる電極を形成させ、その上に絶縁性金属酸化膜を形
成して電極基板を構成し、この絶縁性金属酸化膜が形成
された電極基板一対の周辺部にスペーサーを介してセル
を形成し、その内部に液晶が封入されている。一例を具
体的に示せば、ガラス基板上に形成されたSiO2膜の上に
パターン化した透明導電膜、例えばインジウムおよびス
ズの酸化物から成るITO膜を電極として形成したのち、
その全面に絶縁性を有する金属酸化膜が形成されてい
る。
このような絶縁性金属酸化膜に要求される特性として
は、基板や透明導電膜との密着性が高く、その絶縁性金
属酸化膜自体が均一であることはもちろんのこと、特に
金属酸化膜自体の絶縁性が優れていることである。近
年、液晶表示素子においては精密化が進み、透明導電膜
の加工精度も微細化したため、電極パターン同士の間隔
及び対面する電極間のギャップも極めてせまくなる傾向
になっている。このため透明導電膜上に形成される金属
酸化膜には透明導電膜から成る電極間の誤作動を防止す
るために極めて高い絶縁性が要求されるようになってき
た。
従来、金属酸化膜の絶縁性を向上させる方法として
は、絶縁性金属酸化膜形成用塗布液を使用した塗布法に
より基板上に絶縁性金属酸化膜形成被膜を設けたのち、
400℃以上、好ましくは500℃以上の高温で加熱処理する
方法が行われている。この方法は金属酸化膜自体の絶縁
性を向上させるためには極めて有効な方法ではあるが、
実際には、絶縁性金属酸化膜は前記したように透明導電
膜などの電極上に形成して使用されるため、高温で加熱
処理すると透明導電膜に悪影響を及ぼすことが多く、実
用的には好ましい方法ではない。例えば、パターン化さ
れたITO膜上の全面に絶縁性金属酸化膜形成被膜を形成
したのち、絶縁性に優れた金属酸化膜を得るために、従
来の加熱処理だけから成る方法では絶縁性の向上した金
属酸化膜は得られるものの、ITO膜の特性を変化させ、
例えばITO膜の抵抗値を上げてしまい、電極としての機
能を低下させるという大きな問題を生じている。したが
って、絶縁性金属酸化膜形成被膜に対する加熱処理温度
を低くせざるを得ないのが現状である。
このような状況において、絶縁性材料として有用な金
属酸化膜の絶縁性を向上させる新規な方法の開発が強く
望まれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、上記要望に鑑み、均一で絶縁性に優れ
た金属酸化膜を形成する新規な方法の提供を目的として
鋭意研究を重ねた結果、絶縁性金属酸化膜形成被膜に対
して紫外線を照射することで、得られる金属酸化膜が極
めて絶縁性に優れていることを見いだし、この知見によ
り本発明をなすに至った。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、塗布法によって絶縁性金属酸化膜を形成す
るに際し、基板上に絶縁性金属酸化膜形成用塗布液を塗
布し、乾燥して得られる絶縁性金属酸化膜形成被膜に対
し、紫外線を照射することを特徴とする絶縁性金属酸化
膜の形成方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法で使用される絶縁性金属酸化膜形成用塗
布液としては、基板上に塗布、乾燥したのち加熱処理す
ることで絶縁性金属酸化膜を形成することができるもの
であれば全て使用することができるが、特に塗布液とし
ての安定性に優れ、かつ均一な絶縁性金属酸化膜を形成
させるために、例えば(1)(イ)β−ジケトンと錯体
を形成する金属元素、その金属元素の塩およびアルコキ
シドの加水分解物の中から選ばれる少なくとも1種を、
(ロ)β−ジケトンと(ハ)非プロトン性極性溶剤とか
ら成る混合溶液に溶解することで得られるもの、(2)
β−ジケトンの金属錯体をβ−ジケトンと非プロトン性
極性溶剤とから成る混合溶液に溶解することで得られる
もの、そして(3)β−ジケトンの金属錯体を位プロト
ン性極性溶剤に溶解することで得られるものなどが好ま
しい絶縁性金属酸化膜形成用塗布液として使用できる。
ここで、(1)の方法で使用されるβ−ジケトンと錯
体を形成する金属元素としては銅などの周期律表第I b
族元素、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、スト
ロンチウム、バリウムなどの周期律表第II a族元素、亜
鉛、カドミウムなどの周期律表第II b族元素、ランタ
ン、セリウム、スカンジウム、イットリウムなどの周期
律表第III a族元素、アルミニウム、ガリウム、インジ
ウム、タリウムなどの周期律表第III b族元素、チタ
ン、ジルコニウム、ハフニウムなどの周期律表第IV a族
元素、ゲルマニウム、スズ、鉛などの周期律表第IV b族
元素、バナジウム、ニオブ、タンタルなどの周期律表第
V a族元素、アンチモン、ビスマスなどの周期律表第V b
族元素、クロム、モリブデン、タングステンなどの周期
率表第VI a族元素、マンガン、レニウムなどの周期律表
第VII a族元素、鉄、コバルト、ニッケルなどの周期率
表第VIII族元素を挙げることができる。またこれらの金
属元素の塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩などの無機塩類、およ
び酢酸塩、オクチル酸塩などの有機塩類、アセチルアセ
トン錯塩などのβ−ジケトン錯塩類、ビスシクロペンタ
ジエニル錯塩類なども使用することができる。さらにこ
れらの金属元素の少なくとも1種の金属元素のアルコキ
シドの加水分解物も使用することができる。上記した金
属元素、金属元素の塩および金属元素のアルコキシドの
加水分解物は、単独でも、また2種以上混合しても用い
ることができる。
また、(1)、(2)および(3)の方法で使用され
るβ−ジケトンとしてはアセチルアセトン、トリフルオ
ロアセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセト
ン、ベンゾイルアセトン、ベンゾイルトリフルオロアセ
トン、ジベンゾイルメタン、アセト酢酸メチルエステ
ル、アセト酢酸エチルエステル、アセト酢酸ブチルエス
テルなどが挙げられる。
上記したβ−ジケトンは単独でも、また2種以上混合
しても用いることができる。
(2)および(3)の方法で使用されるβ−ジケトン
の金属錯体としては、前記金属元素と前記β−ジケトン
とからなる金属錯体である。前記金属元素、その元素の
塩(β−ジケトンの金属錯体は除く)またはアルコキシ
ドの加水分解物とβ−ジケトンとを反応させて得ること
ができる。
さらに(1)、(2)および(3)の方法で使用され
る非プロトン性極性溶剤としては、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリ
ル、ジメチルスルホキシド、N,N,N′,N′−テトラエチ
ルスルファミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−
メチルモルホロン、N−メチルピロール、N−エチルピ
ロール、N−メチル−△−ピロリン、N−メチルピペ
リジン、N−エチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラ
ジン、N−メチルイミダゾール、N−メチル−4−ピペ
リドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−2
−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、1,3−ジメチルテトラヒドロ−2(1H)−ピリミジ
ノンなどを挙げることができ、これらは単独で用いても
また2種以上混合して用いてもよい。
以上、上記したものを(1)、(2)または(3)の
方法で得られた絶縁性金属酸化膜形成用塗布液における
配合割合としては、(イ)、(ロ)および(ハ)成分の
それぞれの配合割合としては、前記(1)の方法では
(イ)成分は1重量%〜60重量%、(ロ)成分は1重量
%〜60重量%、(ハ)成分は10重量%〜80重量%であ
り、好ましくは、(イ)成分は1重量%〜50重量%、
(ロ)成分は1重量%〜50重量%、(ハ)成分は10重量
%〜70重量%である。また、(イ)、(ロ)成分の代わ
りにβ−ジケトンの金属錯体を用いる前記(2)および
(3)の方法の場合には、このβ−ジケトンの金属錯体
は1重量%〜60重量%、(ハ)成分は40重量%〜99重量
%が好ましい。
また、上記のようにして得られた絶縁性金属酸化膜形
成用塗布液には、得られる絶縁性金属酸化膜の被膜特性
を向上させるため必要に応じて、シリコン、セレン、テ
ルルなどの非金属元素のハロゲン化物、水酸化物、酸化
物、無機酸塩、有機酸塩、アルコキシ化合物、キレート
化合物および有機金属化合物を添加することができる。
さらに、絶縁性金属酸化膜形成用塗布液には塗膜性を
向上させるために有機溶剤を添加してもよい。この場合
の有機溶剤としては、例えばメチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキ
シレングリコール、オクチレングリコール、ジエチレン
グリコール、ジプロピレングリコール、ジヘキシレング
リコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノプロ
ピルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、
エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコ
ールメチルエチルジエーテル、エチレングリコールジブ
チルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテ
ル、エチレングリコールジフェニルエーテル、エチレン
グリコールジベンジルエーテル、プロピレングリコール
ジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエー
テル、プロピレングリコールジブチルエーテル、メチル
カルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトー
ル、フェニルカルビトール、ベンジルカルビトール、ジ
メチルカルビトール、ジエチルカルビトール、ジブチル
カルビトール、ジフェニルカルビトール、ジベンジルカ
ルビトール、メチルエチルカルビトール、ジプロピレン
グリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコール
ジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエ
ーテルなどを挙げることができる。
これらの有機溶剤は単独でも、また2種以上混合して
もよい。この場合の有機溶剤の添加量は、(イ)、
(ロ)および(ハ)成分またはβ−ジケトンの金属錯体
と非プロトン性極性溶剤の混合溶液に対して、80重量%
以下であることが好ましく、特に30〜70重量%の範囲で
あることが好ましい。この範囲より多くなると、塗布膜
の密着性の低下、膜強度の低下、塗膜性の低下等につな
がるので、好ましくない。
本発明の絶縁性金属酸化膜の形成方法では、上記した
絶縁性金属酸化膜形成用塗布液を、プラスチック、ガラ
ス、セラミックス、金属ナイトライドや金属カーボネー
トなどの粉末を焼結した基板、金属、パターン化された
透明導電膜などから成る電極が形成された各種表示素子
用基板、半導体用基板などに、浸漬引き上げ法、スプレ
ー法、スピンコート法、刷毛塗り法、ロールコート法、
印刷法などの慣用手段により塗布したのち200℃以下の
温度で乾燥することで、密着性および均一性に優れた絶
縁性金属酸化膜形成被膜を形成することができる。
本発明の絶縁性金属酸化膜の形成方法は、前記のよう
にして、絶縁性金属酸化膜形成被膜を基板上に形成した
のち、その絶縁性金属酸化膜形成被膜に対し、紫外線を
照射することを特徴とする方法であり、紫外線を照射す
ることで、金属酸化膜の生成と同時に金属と酸素との結
合が強固となり、そのため膜質が緻密となり絶縁性が向
上する。この紫外線を照射する方法としては、紫外線発
生ランプを使用することが実用上好ましく、この紫外線
発生ランプとしては、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、
超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ
などを挙げることができ、特に253.7nmの波長における
照度が10mW/cm2以上のものであればよく、さらに185nm
の波長をも出力するものが好ましい。そして、紫外線の
照射処理は常圧下および減圧下のいずれでも行うことが
でき、また常圧下における照射時の雰囲気としては空気
中、窒素ガスなどの不活性ガス中またはオゾンを含む雰
囲気のいずれでもよい。また、減圧下における処理室内
の圧力は、通常4000Pa以下がよく、特に1500Pa以下が実
用上好ましい。本発明の方法では、上記した条件下にお
ける紫外線の照射を行ったのち、加熱処理を施すことで
絶縁性に優れた金属酸化膜を形成するという目的を達成
することができるが、特に減圧下で行われる紫外線の照
射処理およびオゾンを含む雰囲気中における紫外線の照
射処理が絶縁性を向上させるとともに、緻密性を向上
し、かつピンホールやクラックの発生のない金属酸化膜
を形成できるため好ましい。さらに本発明の方法では、
紫外線の照射時に使用する基板に悪影響を与えない範囲
の温度で絶縁性金属酸化膜形成被膜を加熱しながら行っ
てもよい。ここで、オゾンを処理室内に導入する方法と
して、オゾンは窒素ガス、酸素ガス、窒素と酸素との混
合ガスまたは空気などに混合された形で供給され、その
オゾン量としては1重量%以上であればよい。このよう
なオゾンを含むガスの供給には、通常オゾン発生器が使
用され、現在市販されているオゾン発生器は最大約10重
量%のオゾンしか供給することができないが、1〜10重
量%の範囲内において、本発明の方法による効果はオゾ
ン量の増加に対してよくなる傾向が確認されていること
から、オゾン量は多いほど好ましいことが推定される。
本発明の方法は上記した紫外線の照射処理を絶縁性金
属酸化膜形成被膜に対して施すことで絶縁性の向上した
金属酸化膜が得られるが、この紫外線の照射処理後に加
熱処理を行うことで、絶縁性を向上させる効果により高
くさせることができる。
この場合の加熱処理の温度としては、使用する基板に
よって異なるため限定することはできないが、基板に悪
影響を与えない加熱温度範囲内での加熱処理が好まし
い。例えば、パターン化されたITO膜上に絶縁性金属酸
化膜を形成して液晶表示素子を製造する場合には、ITO
膜に悪影響を及ぼさないよう、加熱温度範囲を300〜500
℃とすることが望ましい。
〔実施例〕
実施例1 1.1mm厚のガラス基板(インジウムおよびスズの酸化
物から成る電極間距離が100μmにパターン化されたITO
膜電極が形成されている)上にTiO2−SiO2系被膜形成用
塗布液であるMOF−Ti−Si−INK−Film(東京応化工業社
製)を使用して、最終的に得られる絶縁性金属酸化膜の
膜厚が500Å、1000Åおよび1500Åになるようにスピン
コート法で塗布し、140℃で15分間乾燥することで、膜
厚の異なるTiO2−SiO2膜形成被膜が形成された3種類の
基板を得た。
続いて、ガス導入口および排気通路を配設した処理室
とその上昇によって処理室を気密に閉塞し、かつ加熱部
材としてホットプレートを備えたステージを有する紫外
線処理装置であるTVC−5002(東京応化工業社製)を使
用し、3種類の基板に対して、以下に示した〜の処
理条件によりそれぞれ紫外線の照射処理を施した。
基板を100℃の温度に保持されたステージ上に載置
し、基板を100℃に加熱後、ステージを上昇させ処理室
を閉塞したのち、真空減圧装置により処理室内を26.6Pa
まで減圧し、253.7nmの波長における照度が20mW/cm2
ある紫外線を5分間TiO2−SiO2膜形成被膜に照射した。
基板を100℃の温度に保持されたステージ上に載置
し、基板を100℃に加熱後、ステージを上昇させ処理室
を閉塞したのち、空気中、常圧下でと同様にTiO2−Si
O2膜形成被膜に紫外線を照射した。
基板を100℃の温度に保持されたステージ上に載置
し、基板を100℃に加熱後、ステージを上昇させ処理室
を閉塞したのち、オゾン発生器により空気中にオゾンが
6.75重量%含まれるガスをガス導入口から10/minの割
合で供給させながら、と同様にTiO2−SiO2膜形成被膜
に紫外線を照射した。
以上の処理を施した3種類の基板を加熱炉に入れ、そ
れぞれ350℃で30分間の加熱処理を施して得られたTiO2
−SiO2膜の電極間抵抗値を超高感度電子テスターである
EM−3000(三和電気計器社製)を用いて測定した結果を
第1表に示した。
また比較のため、乾燥後、上記、またはの処理
を行わず、それぞれ3種類の基板に対して250℃、300
℃、350℃および400℃の加熱処理だけを施したものの電
極間抵抗値を同様に測定した結果を第2表に示した。
この第1表および第2表から、紫外線の照射処理によ
り絶縁性の向上したTiO2−SiO2膜が得られることが確認
された。
実施例2 実施例1における、およびの紫外線の照射処理
時における基板の加熱温度を200℃にした以外は全て実
施例1と同様の操作により得られたTiO2−SiO2膜の電極
間抵抗値を第1表に示した。この結果実施例1と同様に
絶縁性が向上することを確認した。
実施例3 1.1mm厚のガラス基板(インジウムおよびスズの酸化
物から成る電極間距離が100μmにパターン化されたITO
膜電極が形成されている)を用意し、その上にTiO2被膜
形成用塗布液であるMOF Ti−INK−Film(東京応化工業
社製)を使用して、最終的に得られる絶縁性金属酸化膜
の膜厚が1000Åになるようにスピンコート法で塗布し、
140℃で15分間乾燥することで、TiO2膜形成被膜の形成
された3枚の基板を得た。
次いで、実施例1で使用した紫外線処理装置によりそ
れぞれ3枚の基板に対して、実施例1で示した、お
よびの処理条件で紫外線の照射処理を施したのち、そ
れぞれの基板を加熱炉に入れ、350℃で30分間の加熱処
理を施して得られたTiO2膜の電極間抵抗値を実施例1と
同様にして測定した結果を第3表に示した。
また、比較のため実施例1と同様に加熱処理だけを施
したものの電極間抵抗値を測定した結果を第4表に示し
た。この第3表および第4表から、紫外線の照射処理に
より絶縁性の向上したTiO2膜が得られることが確認され
た。
実施例4 1.1mm厚のガラス基板(インジウムおよびスズの酸化
物から成る電極間距離が100μmにパターン化されたITO
膜電極が形成されている)上に、Al2O3被膜形成用塗布
液であるMOF Al−INK−Film(東京応化工業社製)を、
最終的に得られる絶縁性金属酸化膜の膜厚が1000Åにな
るようにスピンコート法で塗布し、140℃で15分間乾燥
することで、Al2O3膜形成被膜の形成された3枚の基板
を得た。
次いで、実施例1で使用した紫外線処理装置によりそ
れぞれ3枚の基板に対して、基板温度を室温にした以外
は実施例1で示した、およびと同様の処理条件で
紫外線の照射処理を施したのち、それぞれの基板を加熱
炉に入れ、350℃で30分間の加熱処理を施して得られたA
l2O3膜の電極間抵抗値を実施例1と同様にして測定した
結果を第5表に示した。
また、比較のため実施例1と同様に加熱処理だけを施
したものの電極間抵抗値を測定した結果を第6表に示し
た。この第5表および第6表から、紫外線の照射処理に
より絶縁性の向上したAl2O3膜が得られることが確認さ
れた。
〔発明の効果〕 本発明の絶縁性金属酸化膜の形成方法は、絶縁性金属
酸化膜形成被膜に対して、紫外線を照射するという簡単
な方法を施すことにより絶縁性の優れた均一な金属酸化
膜を形成することができる。特に液晶表示素子の製造に
おける透明導電膜から成る電極を有する基板上に形成し
た絶縁性金属酸化膜形成被膜に対しても、従来のような
高温加熱処理しなくても、絶縁性を向上させることがで
きるため、電極の特性を変化させることなく、電極上に
金属酸化膜を形成することができるという効果を有す
る。したがって本発明の方法は、絶縁性の優れた金属酸
化膜を必要とする分野全てに有効利用できるため極めて
有用な方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−243279(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗布法によって絶縁性金属酸化膜を形成す
    るに際し、基板上に絶縁性金属酸化膜形成用塗布液を塗
    布し、乾燥して得られる絶縁性金属酸化膜形成被膜に対
    し、紫外線を照射することを特徴とする絶縁性金属酸化
    膜の形成方法。
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