JPH046717A - パターン化された金属酸化物薄膜の製法およびそれに用いる組成物 - Google Patents

パターン化された金属酸化物薄膜の製法およびそれに用いる組成物

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JPH046717A
JPH046717A JP2108285A JP10828590A JPH046717A JP H046717 A JPH046717 A JP H046717A JP 2108285 A JP2108285 A JP 2108285A JP 10828590 A JP10828590 A JP 10828590A JP H046717 A JPH046717 A JP H046717A
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patterned
metal oxide
light
oxide thin
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JP2108285A
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Tsutomu Nanao
勉 七尾
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、塗布熱分解法によりガラスなどの基板上にパ
ターン化した金属酸化物薄膜を形成する方法およびそれ
に用いる組成物に関する。
発明の技術的背景 金属酸化物薄膜は、電磁気的、光学的、機械的に優れた
性質を備え、たとえば、透明導電体、半導体、誘電体、
超伝導体および圧電体、磁性体薄膜などの主として電子
機器関係のデバイスとしての応用が盛んに検討されてい
る。
上記機能性金属酸化物薄膜を組合せることによって各種
センサー類の用途開発が進められ、たとえば、温度セン
サー、湿度センサー、磁気センサー、電気センサー、光
センサ−、ガスセンサーなどが提案されている。
酸化物透明導電膜は、液晶表示素子、エレクトロルミネ
ッセンス素子、プラズマ表示素子などの表示素子類、太
陽電池、光センサー等の感光素子の電極として多量に使
用されている。
これらの透明導電膜材料としては、現在、酸化錫にドー
パントとして微量のアンチモンまたはフッ素を添加した
ものや、酸化インジウムにドーパントとして酸化錫を添
加したものが使用されている。金属酸化物系半導体とし
ては、S n O2、Z n O、Cd OSCu 2
0などが知られテイル。
また金属酸化物系誘電体は、セラミックコンデンサー、
高周波フィルター、表面弾性波フィルター発振体、サー
ミスタ、赤外線センサー、圧電素子、光学偏光体、メモ
リー素子など極めて幅広い用途が期待されており、具体
的にはBaTiO35rTiO、PbTiO3などが知
られテイル。
金属酸化物系超伝導体としては、Y−Ba−CuO系、
B i−8r−Ca−Cu−0−(Pb)系、Tj!−
Ba−Ca−Cu−0系などのペロブスカイト構造を有
する化合物が知られている。超伝導体は、周知のとおり
、ある特定の温度(超伝導転移温度)以下で、その電気
抵抗かゼロになる。
この特異の現象を利用して、超伝導体はSQI:ID、
ジョセフソン素子、半導体デバイス、超伝導磁石、エネ
ルギー貯蔵等の広範な用途か期待されている。
これらの金属酸化物系機能性セラミックスは、一般に薄
膜化し、さらにパターン化して実用に供する。たとえば
コンデンサの誘電体層として金属酸化物系誘電体を用い
る場合、コンデンサの静電容量は電極間の距離に反比例
するので、大容量のコンデンサを得ようとすれば、誘電
体層を薄膜化する必要がある。また金属酸化物系超伝導
体を用い、ジョセフソン接合などを有する電子回路を製
造する際には、当然、高精度のパターニングを施す必要
がある。
セラミックス薄膜の製造は現在電子ビーム蒸着法、DC
スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イ
オンブレーティング法、CVD法等の減圧系バッチプロ
セスによって行なわれているが、製膜装置が大掛かりと
なり高価であること、原料が高く歩留まりが悪い、バッ
チ方式のため生産性が低い、等の問題点があり、製膜コ
ストが高くなる欠点を有している。
この欠点を克服するために、有機金属前駆体あるいは前
駆体ゾルを用いた塗布熱分解法によるセラミックス薄膜
の製造方法が提案されている。
この方法は、■プロセスが簡単で、設備費か安い、■任
意の金属の組み合わせが可能である、■原料が安価で、
歩留まりが良い、■連続生産が可能であり、生産性が良
い、■大面積上の製膜が可能である、という特徴を有し
安価なセラミックス薄膜を提供する可能性を有している
上記のような減圧バッチプロセスあるいは塗布熱分解法
によって作成したセラミックス薄膜をパターン化するに
はエツチング等の手段を用いるが、セラミックス薄膜は
いったん製膜すると化学的に安定であるので、エツチン
グ操作が繁雑になり、しかも精度の高いパターンを得る
ことが困難であるという問題点がある。
かかる問題点に対して、有機または無機の金属化合物を
基板に塗布し、パターン化した後に熱分解することによ
り、パターン化された金属酸化物薄膜を作成する方法が
種々検討されている。
たとえば酸化錫系の透明導電膜について説明すると有機
もしくは無機の錫化合物をペースト化し、スクリーン印
刷やグラビア印刷などの印刷方法により透明導電性薄膜
形成用前駆体をパターン状に印刷したのち熱処理する方
法や、有機もしくは無機の錫化合物を塗布した前駆体薄
膜上にさらにフォトレジストを塗布し、フォトリソグラ
フィーによりパターンをエツチングする方法などかすて
に提案されている。しかし、これらの方法はプロセスが
繁雑になりコスト高になることやパターンの精度に劣る
という欠点かまだ残されている。
また、錫化合物そのものに光硬化性を賦与して前駆体膜
そのものをフォトリソグラフィーによりパターン化した
のち熱処理する方法が提案されている(特開昭55−2
0226号公報)。該公報に開示されている方法によれ
ば50μm程度の線幅のパターンが作れるものと記載さ
れている。
しかしなから、本発明者か前記公報に開示されている方
法を追試してみたところ、実施例に記載された光感応性
錫化合物では有機官能基の分子量が大きいこと、未露光
部と光重合部との溶解度の差が小さいという問題点かあ
り最適な組成が見出せないために、光に対する感度が弱
く良質なパターンが作れない、塗布時にガラス基板との
なじみが悪い、熱処理後の酸化錫膜の膜質か弱くしかも
導電性が低い、といった種々の問題点があることがわか
り、前記公報記載の製法によりえられるパターン化され
た薄膜は実用的でないことが判明した。
発明の目的 本発明の目的は、有機金属前駆体を塗布して得られる有
機金属前駆体薄膜そのものをパターン化したのち焼成す
ることにより、目的とするパターンを有する金属酸化物
薄膜の製法およびそれに用いる組成物を提供することで
ある。
発明の概要 本発明ニ係るパターン化された金属酸化物薄膜の製法は
、重合性官能基を有する金属化合物を有機溶媒に溶解さ
せた組成物を基板上に塗布し、赤外光または紫外光を含
む光源によりパターン化した光をあてたのちに未露光部
を現像液で除去し、さらに焼成することを特徴としてい
る。また、本発明の組成物は、重合性官能基を有する金
属化合物を有機溶媒に溶解させてなることを特徴として
いる。
発明の詳細な説明 以下本発明に係るパターン化された金属酸化物薄膜の製
法およびそれに用いる組成物について具体的に説明する
本発明の製法において用いられる重合性官能基を有する
金属化合物は、赤外光または紫外光により重合反応を起
こし、重合前と重合後とで、ある種の溶媒に対し異なっ
た溶解性を有する化合物群である。このような金属化合
物からなる薄膜に、赤外光または紫外光などのエネルギ
ー線を照射すると、エネルギー線が照射された部分のみ
で重合反応が起こり、その後、溶媒を用いて処理すると
、非重合部分が溶解し除去され、重合部分のみか残る。
したがって赤外光または紫外光などのエネルギー線を照
射する際にマスクなとを介してパターン化すると、パタ
ーン化された重合部分のみか残存するようになる。その
後、熱処理を行うと、残存する重合部分か酸化され、パ
ターン化された金属酸化物薄膜が得られる。
重合性官能基を有する金属化合物としては、たとえば 式 (ROCO)  Me  X    またはp  
     Q+ 式  (ROCO)   M e + (ここで、Rは不飽和結合を有する炭素数2から18ま
での有機置換基、たとえばアクリル、メタクリル、グリ
シジル基をあられし、Xは酸素、塩素、フッ素および炭
素数1から8までのアルキル基をあられし、Meは金属
原子をあられす)て示される金属化合物をあげることが
できる。
上記式において、金属原子としては、重合性官能基と化
学的に結合し、ある程度の化学的安定性を有する元素で
あれば、特に限定されることなく、種々の金属原子を使
用できる。このような金属原子の具体的な例としては、 リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K
)などのアルカリ金属: ヘリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウ
ム(Ca)、ストロンチウム(S r)、バリウム(B
a)などのアルカリ土類;スカンジウム(Sc)、イツ
トリウム(Y)などのmB族元素; セリウム(Ce)、プラセオジウム(P r)、ネオジ
ウム(Nd)、プロメチウム(Pm) 、サマリウム(
Sm) 、ユーロピウム(Eu)、カドリニウム(Gd
)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホ
ルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(T
m) 、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)
などのランタノイド系列の元素; チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(
Hf)などのチタン族元素; バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)
などのバナジウム族元素; クロム(Cr)、モリブデン(Mo) 、タングステン
(W)などのクロム族元素 マンガン(Mn)  鉄(Fe)  コバルト(co)
、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(zn)、カド
ミウム(Cd)などニ ホウ素(B)、アルミニウム(AI)、ガリウム(Ga
)、インジウム(In)などのI[[A族元素; ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)
、鉛(p b)などのIVA族元素;アンチモン(sb
)、ビスマス(Bi)などのVA族元素を挙げることが
できる。これら金属の化合物は1種単独で、または2種
以上を組み合わせて用いることができる。どのような金
属を選択するかについては、目的とするセラミックス薄
膜の用途により異なることはいうまでもない。
たとえば透明導電性薄膜を製造する場合には金属原子と
して(In−3n)、(Cd−8n)、(Sn−8b)
、(Sn−F)などの組合せを選択すればよい。中でも
Snを使用することで強度のあり、しかも化学安定性の
良い膜か得られ易く本発明に好ましい。重合性官能基を
有する錫化合物としては、2価の錫のアクリル酸、メタ
クリル酸化合物が反応性に優れ、しかも金属の含有濃度
が高くなるので好ましい。また、2価の錫のアクリル酸
、メタクリル酸化合物は、熱処理時に2価から4価の錫
化合物となるが、そのときの焼成雰囲気を調整すること
により酸素欠陥を作り易く、電子が動き易くなるため導
電性の高い膜が作りやすいという長所がある。
また、焼成後の透明導電膜の導電率を向上させる目的で
アンチモン化合物、フッ素化合物、タンタル化合物から
なる群より選ばれた少なくとも1種の成分をドーパント
として添加するのが好ましい。
添加するアンチモン化合物としては、5価のアンチモン
化合物は不安定であるので、3価のアンチモンアルコキ
シド類や、硝酸アンチモン、塩化アンチモンなどの無機
塩類や、酢酸アンチモン、酪酸アンチモンなどの有機酸
塩や、トリフェニルスチビンなどの有機アンチモン化合
物の1種以上を用いることができる。これら3価のアン
チモン化合物は、重合性官能基を有する錫化合物中に加
えたのち焼成することにより、4価の酸化錫中に固溶し
た5価の酸化アンチモンとして自由電子を補給するドー
パントの役割を果す。しかし、不活性雰囲気または還元
性の雰囲気で焼成した場合は、焼成後も3価のアンチモ
ンが残って酸化錫中に固溶するため期待した導電性かえ
られない場合がある。このため3価のアンチモン化合物
をドーパントとして添加する場合には、焼成雰囲気が大
気中などの酸化性雰囲気のときに期待した導電性が確保
できる。錫化合物に対してアンチモン化合物の添加量は
2〜15モル%の範囲が好ましい。2モル%未満または
15モル%を超える範囲ではアンチモン化合物添加によ
るドーパント効果が希薄となり、期待した導電性の向上
が得られず好ましくない。
重合性官能基を有する錫化合物にフッ素化合物をドーパ
ントとして添加する方法としては、組成物中にフッ化水
素、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、ま
たはフッ化錫の1種以上を添加することが好ましいが、
これらのうち特にフッ化錫を用いるのが取扱が容易であ
るので好ましい。錫に対するフッ素の添加量は、2〜5
0モル%の範囲が好ましい。2モル%未滴または50モ
ル%を超える範囲ではフッ素のドーパント効果が薄れ、
期待される導電性の向上が得られず好ましくない。この
フッ素添加系の透明導電膜組成物は、酸化性雰囲気より
も不活性ガス雰囲気または還元性ガス雰囲気で焼成する
ことにより良好な導電性が得られやすい傾向がある。
重合性官能基を有する錫化合物にタンタル化合物をドー
パントとして添加する場合、タンタル化合物としては五
塩化タンタル、五臭化タンタル、タンタルアルコキシド
類、テトラカルボニル(シクロペンタジェニル)タンタ
ルなどが用いられるが、特にたとえばタンタルペンタエ
トキシト、タンタルベンタイツプロポキシド、タンクル
ペンタブトキシドなとのタンクルアルコキシド類が溶解
性に優れ、本発明の塗布溶液の合成が簡便であるので好
ましい。錫に対するタンタルの添加量は2〜15モル%
の範囲か好ましい。2モル%未満または15モル%を超
える範囲ではタンタルのドーパント効果が弱まってしま
い導電性の向上効果か小さくなり好ましくない。さらに
焼成雰囲気は5価のタンタルが安定なため、酸化雰囲気
または不活性、還元性ガス雰囲気でもよく、これらの雰
囲気中で焼成しても良好な導電性が得られる。また前記
アンチモン化合物、フッ素化合物を併用することも可能
であり、これによりさらに優れた導電性を得ることがで
きる。
また金属酸化物誘電体を製造する場合には、Ba、T 
t、S rSPb等の金属原子を選択すればよい。たと
えばチタン酸バリウム薄膜を製造する場合には、酸化バ
リウム、水酸化バリウム、バリウムアルコキシドから選
ばれる1種以上のBa化合物とTiアルコキシドとを当
量比で反応させた組成物にアクリル酸あるいはメタクリ
ル酸などの重合性有機酸を加えた溶液を用いて、基板上
に塗布後、マスクを用いてパターン光を照射したのち同
一の溶剤にてエツチングすることでパターン化された前
駆体膜が得られ、さらにこれを大気中400〜500℃
以上で焼成するとパターン化されたB a T iO3
薄膜が得られる。
また金属酸化物超伝導体を製造する場合、たとえばY−
Ba−Cu系超伝導体薄膜を製造する場合には、重合性
官能基を有する銅化合物と、バリウム化合物と、イツト
リウム化合物とを後述する溶媒に溶解させた溶液を用い
る。
本発明における重合性官能基を有する金属化合物を溶解
させるのに用いられる溶媒としては、実質的にこれらを
溶解し、しかも乾燥時や焼成時に揮散するか、焼成後の
膜中にカーボンなどの導電性を阻害する不純物を副生す
ることがなければどのようなものでも使用可能である。
たとえば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソ
およびノルマルプロピルアルコール、イソおよびノルマ
ルそしてヒブチルアルコールなどの低級アルコール類、
テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトンな
どのケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブ
チルなどの有機酸エステル、エチレングリコール、グリ
セリン、エチレングリコールモノエチルエーテルなとの
多価アルコールおヨヒそのエーテルエステル類、および
アセチルアセトン、1.4−ジオキサンなどの1種以上
か好適に用いられる。これら溶媒の使用量は、塗布方法
および用いられる溶媒の粘度によっても異なるか、重合
性官能基を有する金属化合物の濃度が金属原子に換算し
て1〜10重量%となる範囲内で用いるのが好ましい。
本発明に用いられる基板材料は、目的とするセラミック
薄膜の種類あるいは用途により異なる。
本発明の金属酸化物薄膜を作成する場合の基板材料は焼
成に耐える耐熱性400℃以上の材料であれば特に限定
されることなく種々利用できる。
基板材料の具体例としては、通常用いられているソーダ
ーライムガラス、硼珪酸ガラス、バイコールガラス、石
英ガラスなどの各種ガラス基板、アルミナ、酸化ジルコ
ニウムなどのセラミックス基板、単結晶あるいは多結晶
のシリコン基板、酸化マグネシウム基板、チタン酸バリ
ウム基板、チタン酸ストロンチウム基板、ポリイミドフ
ィルムなどの耐熱性高分子フィルムなどをあげることが
できる。このうちソーダーライムガラスなどのように基
板内にアルカリ金属を含む材料を使用するときには、熱
処理時に金属酸化物薄膜内にアルカリ金属イオンか拡散
して著しく性能を妨げる場合があるので、予めアルカリ
金属イオンの拡散を防止する目的でS iO2などのパ
ッシベーション膜を施しておく必要がある。
またこの基板は用いられる金属酸化物薄膜に応して選択
することができる。
本発明における重合性官能基を有する金属化合物を有機
溶媒に溶解させた組成物からなる塗布溶液を基板上に塗
布する方法としては、デイツプコーティング、スピンコ
ーティング、ロールコータ−によるコーティング、スク
リーン印刷、グラビア印刷などの各種印刷方法によるコ
ーティングが可能である。塗布膜厚としては、乾燥後に
0.05〜5μmであって、かつ焼成後で0.01〜0
゜5μmの範囲内であるのが好ましく、この範囲内だと
剥がれやクラックかなく緻密で平滑性に優れた良質な金
属酸化物薄膜を得ることができる。
基板上に塗布された前駆体膜をパターニングする方法と
して、たとえばパターンを形成したフォトマスクまたは
エツチングによりパターンを形成したメタルマスクを通
じて赤外線あるいは紫外線を含む光源(たとえばタング
ステンランプ、マグネシウムランプ、ハロゲンランプ、
高圧水銀灯および低圧水銀灯など)を照射するか、また
は赤外領域の波長を有するレーザー光(たとえば炭酸ガ
スレーザー YAGレーザ−、アルゴンレーザーなど)
あるいは紫外領域の波長を有するレーザー光(たとえば
窒素レーザー He−Cdレーザーなど)を目的とする
パターンに照射したのちに、現像液で処理して未露光部
を溶解させることでパターン化した前駆体重合膜が得ら
れる。
赤外線を含む光源の光のエネルギーの強さは、本発明に
おいて特に制限はないが、前駆体膜を50〜150℃程
度に加熱することのできる強さであれば問題なくパター
ンを作ることかできる。
通常、波長0.7μm以上の赤外線かエネルギー量とし
て0,01〜1000ジユールの範囲内で含まれる光で
あれば充分に本発明で採用しうる。
紫外線を含む光源の光のエネルギーの強さについても特
に制限はなく、前駆体を重合することができる程度の強
さであればよい。通常、波長400nm以下の紫外線が
エネルギー量として0.01〜1000ジユールの範囲
内で含まれる光であれば充分に本発明で採用しつる。
未露光部を溶解させるための現像液の成分としては、前
述した重合性官能基を有する金属化合物を有機溶媒に溶
解させた組成物に用いられる溶媒、たとえばメチルアル
コール、エチルアルコール、イソおよびノルマルプロピ
ルアルコール、イソおよびノルマルモしてC−ブチルア
ルコールなどの低級アルコール類、テトラヒドロフラン
、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸
エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなどの有機酸エ
ステル、エチレングリコール、グリセリン、エチレング
リコールモノエチルエーテルなどの多価アルコールおよ
びそのエーテルエステル類、アセチルアセトン、1.4
−ジオキサンなどの1種以上の使用が可能であるが、さ
らにこの溶媒中に0.05〜15重量%の塩酸、酢酸な
どの無機酸、ギ酸、酢酸、アクリル酸、メタクリル酸な
どの有機酸などの酸性成分を添加した溶媒、または0.
05〜30重量%のアンモニア、トリエチルアミン、ジ
ェタノールアミン、トリエタノールアミンなどの塩基性
成分を添加した溶媒を用いることもできる。
酸性成分または塩基性成分を添加した溶媒を用いる場合
、現像時間が短くコントラストの良いパターン化された
前駆体重合膜が得られやすいという効果がある。
このようにして基板上に形成された前駆体重合薄膜を焼
成することによって、金属酸化物薄膜が得られる。この
ときの焼成温度は目的とするセラミックス薄膜の種類、
用途により異なり一概にはいえないが、通常400℃以
上1200℃以下の温度で、1〜600分程度加熱する
こさが好ましい。400℃未満ては膜中の有機成分か完
全に分解を終了せず導電性の乏しい膜となり、1200
℃を超える焼成温度ではガラス基板などは基板の溶融、
変形が起こる場合があり好ましくない。なオ、前述した
ドーパントの種類に応して焼成雰囲気を調整したり、加
熱分解時の焼成速度を大きくする(好ましくは50℃/
 m i n以上)ことにより、得られる金属酸化物薄
膜の性能をさらに向上させることができる。
発明の効果 本発明の製法および組成物によれば、パターン化作業と
して繁雑なプロセスを要していた従来の金属酸化物薄膜
のパターンエツチングを極めて簡略化することができ、
しかも得られる金属酸化物薄膜は優れた特性を有してい
るという効果が得られる。また、それ以上に ■熱処理により金属酸化物薄膜を作るため基板との密着
性が大きく、表面硬度が大きい、■装置コスト、原料コ
ストが、蒸着およびスパッタリング法による薄膜作成法
に比べて安価となり大巾なコストダウンとなる、 ■曲面状の表面に容易に金属酸化物薄膜パターン化が可
能となる、 といった種々の効果が得られる。
実施例 以下、本発明を具体的な実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 錫ジメタアクリレートのエチルアルコール溶液(錫含有
量9.2重量%、用研ファインケミカル■製)25.0
gに0.16gのフッ化第−錫を撹拌しながら加えて溶
解させたのち、さらに重合開始剤として0.2gのアゾ
ビスイソブチロニトリルを加えて前駆体薄膜形成溶液を
作製した。この溶液をスピンコーターによって厚さ約1
. 1mmのコーニング0059基板上に3.OOOr
pmの回転速度でコーティングした。この基板を常温(
25±3℃)で乾燥させたのち、メタルマスクを基板上
にのせて中心波長的1μmの赤外光を発生するタングス
テンランプを光源とするアークイメージ炉で約5 W/
alの光量で10秒間照射した。
その後、この基板を約2重量%の酢酸を含むエチルアル
コール溶液を現像液とし約5分間処理した。
さらにこの基板を窒素雰囲気中で約100℃/minの
昇温速度で500’C15分間熱処理した。
えられた酸化錫系透明導電性薄膜の膜厚および表面抵抗
値を測定したところ、それぞれ550人、800Ω/口
であった。
この結果から、えられた酸化錫系透明導電膜は液晶表示
用として充分に使用可能であることが判明した。
実施例2 錫ジアクリレートのエチルアルコール溶液(錫含有量7
.6重量%)25.0gに0.44gのタンタルペンタ
ブトキシド(モル比T a / S n =0.05)
と2.0gのアクリル酸を加えて充分に撹拌して均一な
溶液とした。次にこの溶液中に重合開始剤として、0.
2gのアゾビスイソブチロニトリルを加えて、実施例1
に記載されている方法と同様な方法によりコーニング1
7059基板上に溶液をコーティングして前駆体薄膜を
作成した。
次いて中心波長1.06μmのYAGレーザ−(出力的
3W)で基板上を約1.0m/秒の速度で1mmのピッ
チでスキャンした。さらに実施例1と同様な方法でパタ
ーンを現像したのち500℃で15分間焼成したところ
、膜厚約600人、表面抵抗値700Ω/口の酸化錫系
透明導電体薄膜かえられた。
実施例3 バリウム:チタンの元素比が11になるようにバリウム
ジイソプロポキシド25.5gと、チタンテトライソプ
ロポキシド28.3gと、アクリル酸14.4gと、エ
チルアルコール300m1とを混合撹拌し、均一溶液を
得た。この溶液にさらに光増感剤として1.0gのベン
ゾインエチルエーテルと光吸収剤としてミヒラーケトン
0.2gを加えて前駆体薄膜形成溶液を作製した。この
溶液をスピンコーターによって厚さ約1.1画のコーニ
ング0059基板上に300Orpmの回転速度でコー
ティングした。この基板を常温(25±3℃)で乾燥し
たのち、10μmの線巾をもつメタルマスクを基板上に
のせて高圧水銀灯を光源とする露光機で約30mW/a
lの光強度にて3分間照射した。その後、この基板を約
2重量%の酢酸を含むエチルアルコール溶液を現像液と
し約5分間処理した。
さらにこの基板を酸化雰囲気中で約15℃/minの昇
温速度で650℃、120分間熱処理した。得られたチ
タン酸バリウム薄膜の膜厚およびパターン巾を測定した
ところ、それぞれ1800人、11.5μmであった。
また、この膜のX線回折結果から、単一のチタン酸バリ
ウムのパターンとなっており、所定にパターン化された
チタン酸バリウム強誘電体薄膜が得られていることが判
明した。
実施例4 銅:バリウム イツトリウムの元素比が32:lになる
ように銅ジアセチルアセトナート39.2gと、バリウ
ムジイソプロポキシド25.5gと、イツトリウムトリ
イソプロポキシド13.3gと、アクリル酸15.0g
と、エチルアルコール500m1とを混合撹拌し、均一
溶液を得た。この溶液にさらに重合開始剤として0.7
gのアゾビスイソブチロニトリルを加えて前駆体薄膜形
成溶液を作製した。この溶液をスピンコーターによって
厚さ約0.2mの単結晶酸化マグネシウム基板上に30
0Orpmの回転速度でコーティングした。この基板を
常温(25±3℃)で乾燥したのち、メタルマスクを基
板上にのせて、タングステンランプを光源とするランプ
を用いて、約5W/alの光量で10秒間照射した。
その後、この基板を約2重量%の酢酸を含むエチルアル
コール溶液を現像液とし約5分間処理した。
さらにこの基板を酸素雰囲気中で約20℃/minの昇
温速度で940℃、60分間熱処理し、5℃/ m i
 nの速度で室温まで徐冷した。得られたY−Ba−C
u−Oil膜の膜厚および臨界転移温度(Tc)を測定
したところ、それぞれ900人、Tc : 64°にで
あった。
この結果から、得られたY−Ba−Cu−0薄膜は、パ
ターン化された酸化物超伝導体として充分に使用可能で
あることが判明した。
特許出願人 鐘淵化学工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)重合性官能基を有する金属化合物を有機溶媒に溶解
    させた組成物を基板上に塗布し、赤外光を含む光源によ
    りパターン化した光をあてたのちに未露光部を現像液で
    除去し、さらに焼成することを特徴とするパターン化さ
    れた金属酸化物薄膜の製法。 2)重合性官能基を有する金属化合物を有機溶媒に溶解
    させた組成物を基板上に塗布し、紫外光を含む光源によ
    りパターン化した光をあてたのちに未露光部を現像液で
    除去し、さらに焼成することを特徴とするパターン化さ
    れた金属酸化物薄膜の製法。 3)前記組成物中に、重合開始剤が添加されてなる請求
    項第1項または第2項に記載の製法。 4)重合性官能基を有する金属化合物を有機溶媒に溶解
    させてなることを特徴とする組成物。 5)前記組成物中に、重合開始剤が添加されてなる請求
    項第4項記載の組成物。
JP2108285A 1990-04-24 1990-04-24 パターン化された金属酸化物薄膜の製法およびそれに用いる組成物 Pending JPH046717A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002270051A (ja) * 2000-12-28 2002-09-20 Nissan Chem Ind Ltd 導電性酸化スズ膜のパターニング方法
JP2011044372A (ja) * 2009-08-24 2011-03-03 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology Sb添加SnO2耐熱性透明電極薄膜、それを用いた無機エレクトロルミネッセンス素子

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