JP2638406B2 - 耐摩耗性多層型硬質皮膜構造 - Google Patents

耐摩耗性多層型硬質皮膜構造

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JP2638406B2
JP2638406B2 JP4287957A JP28795792A JP2638406B2 JP 2638406 B2 JP2638406 B2 JP 2638406B2 JP 4287957 A JP4287957 A JP 4287957A JP 28795792 A JP28795792 A JP 28795792A JP 2638406 B2 JP2638406 B2 JP 2638406B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フライス加工,切削加
工,穿孔加工等の加工に使用される工作工具の表面コー
ティング材として有用な耐摩耗性多層型硬質皮膜構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速度工具鋼や超硬合金工具鋼等を製作
する場合は、耐摩耗性等の性能をより優れたものとする
目的で、工具基材の表面にTi等の窒化物や炭化物より
なる耐摩耗性皮膜を形成することが行なわれている。
【0003】母材表面に耐摩耗性皮膜を形成する方法と
しては、従来よりCVD法(化学的蒸着法)およびPV
D法(物理的蒸着法)が知られている。しかし前者の方
法では母材が高温処理に曝される為母材特性が劣化する
おそれがあり、母材特性も重要視される工具の場合は後
者の方法が好まれる傾向がある。そこで比較的低温条件
でコーティング処理することのできる高周波放電プラズ
マCVD法,反応性イオンプレーティング法,スパッタ
リング法等が採用されるに至っている。
【0004】工具等の耐摩耗性皮膜としてはイオンプレ
ーティング法によるTiNやTiCが汎用されており、
特に高温耐酸化性(耐熱性)の優れたTiN膜が広く実
用化されている。即ちTiNはTiCより耐熱性に優れ
ている為、切削時の加工熱や摩擦熱によって昇温する工
具すくい面をクレータ摩耗から保護する機能を発揮す
る。しかしTiNはTiCに比べて低硬度である為被削
材と接する逃げ面に発生するフランク摩耗に対してはむ
しろ脆弱であり、フランク摩耗に対してはTiCの方が
高い耐久性を示す。
【0005】近年、切削速度の一層の高速化が要望され
ており、切削条件がより過酷化する傾向にある為、上記
した様な従来のTiN皮膜程度ではこの要請に応えきれ
なくなっている。そこで耐熱性や硬度が更に優れた皮膜
として、イオンプレーティング法やスパッタリング法に
よるTiAlN,TiAlC,或はTiAlCN等の皮
膜が提案された[特開昭62−56565,J. Vac. Sc
i. Technol.A第4(6)巻,1986年,第2717頁,およ
びJ. of Solid State Chemistry,70,1987 年,第318 〜
322頁]。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】PVD法はイオンのエ
ネルギーを利用した低温被覆法であるので、母材表面と
皮膜間には、CVD法において見られた様な熱による拡
散層は存在しない。従ってPVD法によって形成された
皮膜は、CVD法によって形成された皮膜に比べて密着
性が劣るのが一般的である。
【0007】一方最近では耐摩耗性を改善して寿命延長
を図るという観点から、皮膜を厚膜化する傾向が見られ
るが、厚膜化するにつれて皮膜の内部応力が増大し、皮
膜にクラックが発生したり膜密着性が低下して皮膜剥離
の原因になる。尚TiN皮膜に代わり得る高耐摩耗性皮
膜として、(Al,Ti)(N,C)系皮膜が提案され
ていることは上述した通りであるが、これらの皮膜はT
iN皮膜に比べて内部応力が2倍以上も高くなるので、
TiN皮膜を形成する場合よりもできるだけ薄い膜厚を
形成して実用されている。こうしたことから、特に(A
l,Ti)(N,C)系皮膜等の優れた特性を十分に発揮
し得る様な、皮膜形成技術の改善が望まれている。
【0008】本発明はこうした事情に着目してなされた
ものであって、比較的低温条件で製膜することができる
と共に、それにもかかわらず、密着性や膜強度に優れ、
しかもクレータ摩耗やフランク摩耗に対する抵抗力の優
れた耐摩耗性硬質皮膜構造を提供することを目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成し得た本発
明とは、TiCx1-x (但し0≦x≦0.6)で示さ
れる化学組成からなる皮膜層と、(Aly Ti1-y
(Nz1-z )(但し0.56≦y≦0.75,0.6
≦z≦1)で示される化学組成からなる皮膜層が交互に
隣接して4層以上に形成されると共に、各単位皮膜層の
厚さが0.003〜0.3μmであり、且つ全皮膜層厚
が0.6〜12μmである点に要旨を有する耐摩耗性多
層型硬質皮膜構造である。
【0010】
【作用】本発明者らは、耐摩耗性硬質皮膜を形成する技
術について、かねてより研究を進めており、その研究の
一環として特開平1−194159号公報に示される様
な技術を提案している。この技術は、(Aly Ti1-y)
( Nz1-z )(但し0.56≦y≦0.75,0.6 ≦z≦1)
で示される化学組成からなる耐摩耗性皮膜を、蒸発源と
してカソードを用いるアーク放電方式によって形成する
ものである。この技術によって、フライス加工工具等の
表面に密着性の優れた耐摩耗性皮膜を効率良く形成する
ことができたのである。
【0011】また本発明者らは、TiCx 1-x (但し
0≦x≦0.6 )で示される化学組成からなる皮膜層を母
材表面に形成することによって基材表面との良好な密着
性を達成すると共に、(Aly Ti1-y)( Nz1-z
(但し0.O5≦y≦0.75,0.6≦z≦1)で示される化学
組成からなる皮膜層を最上層に形成することによって、
膜強度において優れた耐摩耗性皮膜が実現できることも
見出した(特開平3−17251号公報)。尚この技術
においては、上記2つの皮膜層の間に、夫々の皮膜層組
成を構成する成分を混合した化学組成、または2つの皮
膜層組成に亘って連続的に変化した化学組成の中間層を
介在することが好ましく、この中間層を介在させて所謂
多層型とすることによってその効果がより一層顕著にな
ることも示した。
【0012】本発明者らは上記各種技術が完成された後
も、耐摩耗性がより一層優れた硬質皮膜構造を目指し、
様々な角度から検討を進めてきた。その結果TiCx
1-x(但し0≦x≦0.6 )で示される化学組成からなる
皮膜層と、(Aly Ti1-y)( Nz1-z )(但し0.56
≦y≦0.75,0.6 ≦z≦1)で示される化学組成からな
る皮膜層が、交互に隣接して4層以上に積層された多層
型硬質皮膜は、より一層優れた耐摩耗性を示すことを見
出し、本発明を完成した。即ち、上記の様な多層型構造
であれば、表層部でクラックが発生しても、隣接する皮
膜層によって、該クラックが緩和・阻止され、前記クラ
ックの伝播が抑制されるのである。
【0013】上記の様な効果を発揮させるためには、皮
膜層数は少なくとも4層以上とする必要があり、好まし
くは20層以上である。また皮膜層数の上限については
限定するものではないが、600層程度が適当である。
また上記多層型皮膜の全皮膜層厚は、0.6 〜12μmと
する必要があり、0.6 μm未満では上記多層型構造によ
っても良好な耐摩耗性が発揮されず、12μmを超える
と膜自体の強度が低下する。
【0014】従来の工具においては、膜の厚さは2〜5
μmが一般的であるが、3層以下の多層膜では、層数が
少ないのに加え、各層当たりの厚さが0.67〜2.5 μm程
度となり、クラックが大きくなって、隣接する層によっ
てクラックの伝播を阻止するのが実質的に困難である。
こうした点を考慮すれば、本発明の多層型硬質皮膜にお
ける各皮膜層の厚さはできるだけ小さいことが好まし
く、0.3 μm以下とする必要がある。また各皮膜層の厚
さの下限は、各層におけるクラック伝播の阻止という機
能を発揮させるという観点から、0.003 μm以上とする
必要がある。即ち、各皮膜層の厚さを0.003 〜0.3 μm
とすることによって、多層型としての効果が最大限に発
揮されると共に、各皮膜層内のクラックの伝播距離を微
少なものとし、全体としてクラックの伝播を抑制して皮
膜全体の靭性を向上させることができる。但し、上記し
たことは多層型硬質皮膜内における夫々の皮膜層の厚さ
を、上記範囲内で一定にしなければならないという趣旨
ではなく、2種類の皮膜層が後述する層厚比内におい
て、夫々の皮膜層厚が変化することを許容するものであ
る。
【0015】尚本発明における上記多層型硬質皮膜にお
いて、隣接する2種類の皮膜層の層厚比は必ずしも1:
1とする必要はないが、層厚比が極端になると多層型に
した意義が失われ、単一層に近づくことになるのでTi
x 1-x と(Aly Ti1- y)( Nz1-z )の膜厚比
は5:1〜1:10程度とすべきである。但し、硬質皮
膜の厚さ方向において、2種類の皮膜層の層厚比が徐々
に変化する様にしてもよいのは勿論である。
【0016】上述の各皮膜層を形成するに当たっては、
カソードを蒸発源とするアーク放電によって金属成分を
イオン化する方法、即ちイオンプレーティング法やスパ
ッタリング法等に代表されるPVD法によって行なうこ
とができる。これらの方法のうち例えばイオンプレーテ
ィング法で行なう場合を代表的に取り上げて説明する。
【0017】この方法は、前記の様にイオン化した金属
成分をN2 雰囲気又はN2 /CH4雰囲気中で反応させ
て窒化物や窒炭化物を被覆するものである。カソードと
しては、Ti(C,N)系皮膜の形成を目的とするとき
はTiを使用すればよく、一方(Al,Ti)(C,
N)系皮膜の形成を目的とするときは、目的組成そのも
のからなるAlx Ti1-x をターゲットとすれば、皮膜
組成のコントロールが容易である。
【0018】また上記方法によれば、各合金成分の蒸発
は、数十アンペア以上の大電流域で行なわれるため、カ
ソード物質の希望組成からのずれは殆んど生じない。し
かもイオン化効率が高くて反応性に富み、基板にバイア
ス電圧を印加することによって密着性の優れた皮膜が得
られる。
【0019】尚形成された皮膜のC固溶量はX線分析や
オージェ分析等によって求めることができ、該分析値と
CH4 流量の相関を知ることにより、より一層正確な組
成制御を行なうことができる。
【0020】本発明において、多層型硬質皮膜を構成す
る一方の皮膜層の組成は(以下第1皮膜層と呼ぶことが
ある)は、TiCx 1-x (但し0≦x≦0.6 )である
ことが必要である。第1皮膜層の化学組成を上記の様に
限定したのは、母材表面との密着性および耐摩耗性を考
慮した為である。尚第1皮膜層は、(Al,Ti)
(N,C)皮膜よりも低い内部応力を有するTiN(x
=0のとき)でも、本発明の効果は達成されるが、更に
高耐摩耗性を発揮させる為にはTi(C,N)系皮膜
(x≠0のとき)であることが望ましい。その理由は次
の通りである。
【0021】TiCは常温硬度(Hv)が3100kg/m
m2と高い反面、耐熱性に欠け酸化され易いという欠点が
あり、一方TiNは高温での耐酸化性に優れ、且つ比較
的低温条件でも密着性のよい皮膜層を容易に形成するこ
とができるが、Hvが2000kg/mm2以下とやや低い難
点がある。
【0022】これに対し一般式TiCx 1-x で示され
る化学組成のTiN−TiC固溶体系皮膜層において
は、C固溶量(x)を適切に調整することにより、密着
性が良く耐酸化性にも優れたTiNの特性を備えつつT
iCの高硬度をも得ることができる。即ち上記第1皮膜
層は、TiNの特性を備えつつC固溶量が増加するに従
って(xが増加するに従って)硬度が増し、耐フランク
摩耗の面でも優れた性能を発揮するものである。xが増
加するに伴って皮膜層は高硬度化し、フランク摩耗は解
消されると共に、膜の色調は金色から赤味を帯びはじ
め、C量の増加につれてさらに赤色から金色に変化し、
密着性および耐酸化性についてはこれを満足する性能を
維持する。一方xが0.6 を超えると密着性と耐酸化性が
劣化して、工具部材等のエッジ部分に微小な膜の剥離が
発生し、クレータ摩耗を起こし易くなる。また成膜速度
はC固溶量の増加に伴なって低下し、xが0.6 を超える
領域では低下が著しい。上記理由から、本発明ではxの
範囲を0〜0.6 と定めた。
【0023】次に、多層型硬質皮膜を構成する他方の皮
膜層(以下第2皮膜層ということがある)の化学組成
は、(Aly Ti1-y)( Nz1-z )(但し0.56≦y≦
0.75,0.6 ≦z≦1)であることが必要である。上記第
2皮膜層組成からなる固溶体について、窒化物系で代表
して説明する。この固溶体はAlN−TiNを端組成と
する固溶体であり、種々の成分範囲について調べた結
果、内部応力(圧縮応力)はTiNの1.9 ×1010dyne
/cm2に比べて(Aly Ti1-y)Nではy=0.56程度まで
は平均4.7 ×1010dyne/cm2もの値を示すことが分かっ
た。更にAlN成分が増加すると、それにつれて内部応
力の低下が認められ、y=0.7 で結晶構造がNaCl型
(Bl構造)からZnS(ウルツァイト型)に変化して
内部応力は2.8 ×1010dyne/cm2となる。一方yが0か
ら大きくなるにつれてTiNのHv≒2000kg/mm2
ら硬度が増大し、yが0.6 〜0.65のときにHv≒280
0〜3300kg/mm2程度の最大値を示し、yが更に大き
くなるにつれて結晶構造の変化に伴なう硬度低下を示
す。そしてyが0.75になるとTiNの硬度とほぼ等しく
なり、0.75を超えるとTiNの硬度よりも低下する。即
ちAlN固溶度(y)が0.75を超える場合は、皮膜層組
成がAlNに近似してくる結果、皮膜層の軟質化を招
き、十分な硬度が得られなくなり、フランク摩耗を容易
に引き起す。
【0024】以上の結果から、本発明においては耐摩耗
性および内部応力の両者を考慮し、yの値(AlN固溶
度)は0.56〜0.75と定めた。尚yのより好ましい範囲は
0.6〜0.65である。
【0025】また本発明では炭窒化物を形成することに
よってTiCの高硬度性(常温硬度Hv:約3100kg
/mm2)を発揮させるものである。即ち本発明の組成式に
おいてzの値がzが0.6 未満になると耐酸化性が低下し
てクレータ摩耗を起こし易くなるが、z≧0.6 の範囲で
は耐酸化性の顕著な低下はみられない。従って本発明で
はzの範囲は0.6 〜1.0 と定めた。
【0026】本発明の多層型硬質皮膜は、それ自体で良
好な耐摩耗性を有しており、この様な皮膜を母材表面に
直接形成することによって希望する硬質皮膜被覆工具が
実現できる。この際、最表面側または母材側の皮膜層
は、いずれの化学組成のものであっても良く、どちらの
皮膜層も母材との付着性は良好であり、且つ優れた耐摩
耗性を示す。
【0027】上記の如く、本発明の多層型硬質皮膜はそ
れ単独で優れた効果を発揮するものであるが、本発明の
多層型硬質皮膜を構成する各皮膜層の層厚はできるだけ
小さい方が好ましいという点を考慮し、母材との付着性
を更に向上させるという観点から、或は最表面の耐摩耗
性を更に向上させるという観点から、TiCx 1-x
たは(Aly Ti1-y)( Nz1-z )のいずれかの化学
組成からなる皮膜を、多層型硬質皮膜の母材側または最
表面側に、前記各皮膜層厚よりも厚くなる様に更に形成
する様にしても良い。尚この様な皮膜を形成する場合に
は、その効果を発揮させる為には膜厚は0.2 μm以上と
する必要があるが、膜厚があまり大きくなると硬質皮膜
の全体の厚みが大きくなり過ぎ、却って強度を低下させ
るので2μm以下とすべきである。尚この様な皮膜を形
成するに当たっては、その組成は前記多層型硬質皮膜を
構成する各皮膜層の化学組成と同じであってもよいが、
違う組成の皮膜を形成してもよいのは勿論である。
【0028】以下実施例について説明するが、本発明は
下記の実施例に限定されるものではなく、前・後記の趣
旨に徴して適宜設計変更することは本発明の技術的範囲
に含まれる。
【0029】
【実施例】
実施例1 Tiカソード電極およびAly Ti1-y (y=0.56〜0.
75)の組成のカソード電極の2つのターゲットを用い、
カソードアーク方式イオンプレーティング装置の回転基
板ホルダーに、高速度鋼製のエンドミル(外径:10m
m)を取付けた。尚本装置には内部加熱用のヒータが設
置されている。また上記回転基板ホルダーの代わりに、
自公転治具を備えた装置を用いてもよい。
【0030】本発明の多層型硬質皮膜を形成するに当た
っては、まず5×10-5Torr以下に真空排気後、ヒ
ータによって基材温度を350〜450℃に加熱する。
ArガスまたはTiイオンによって、基板(エンドミ
ル)をスパッタクリーニングした後、装置内に高純度N
2 ガスを2〜6×10-2Torrまで導入し、バイアス
電圧を−10〜−200Vに設定する。そしてTiカソ
ードとAly Ti1-y カソードに同時にアーク放電を開
始する。上記の反応ガス圧力では、夫々の化合物の形成
がカソードから100〜200mmの領域で行われる。従
って、Tiカソードの前ではTiN皮膜が形成され、A
y Ti1-y カソードの前ではAly Ti 1-y N皮膜が
形成される。回転基板ホルダーの回転に伴って、TiN
皮膜とAl y Ti1-y N皮膜が交互に隣接して積層さ
れ、多層型硬質皮膜を構成する。尚夫々の皮膜層の層厚
や皮膜層数は、回転基板ホルダーの回転数を変化させる
ことによって調整できる。
【0031】本発明の硬質皮膜においては、母材側また
は最表面側に前記いずれかの化学組成からなる皮膜を0.
2 〜2μm形成してもよいのは上述した通りであるが、
これらの皮膜を形成するには下記の手順で行なえば良
い。即ち、母材側に上記の様な皮膜を形成するに当たっ
ては、イオンボンバード後N2 ガスを導入し、バイアス
電圧を設定した後、まずTiカソードまたはAly Ti
1-y カソードのいずれかのみをアーク放電させていずれ
か一方の組成の皮膜を所定厚み形成し、次いでアーク放
電したカソード以外のカソードにもアーク放電を開始
し、上記手順に従って、多層型硬質皮膜の形成を開始す
る。また最表面形に上記の様な皮膜を形成するに当たっ
ては、前記多層型硬質皮膜を形成した後、Tiカソード
またはAlyTi1-y カソードのいずれか一方のみのア
ーク放電を停止させると、アーク放電が停止されていな
いカソード側の組成の皮膜が形成される。
【0032】上記方法によって得られた各種硬質皮膜に
ついて、下記の切削条件により切削試験に供したときの
2番面摩耗幅を測定した。尚このときの各皮膜層の層厚
比は1:1とした(即ち、全ての皮膜層において均一の
厚さである)。
【0033】<切削条件> 被削材 : SKD 11(HB212) 切削速度: 20m/min 送り : 0.07 mm/刃 切り込み: Rd:1mm×Ad:15mm 切削方法: ダウンカット,エアーブロー 切削長 : 4m
【0034】その結果を各皮膜の組成および膜厚と共に
表1に示す。尚表1には比較の為、TiN単層のもの
(No.9),AlTiN単層のもの(No.10)および
TiNとAlTiNを2〜3層に積層したもの(No.1
1,12)並びに実施例1で示した手段と同様にして、
TiNとAl0.25Ti0.75N若しくはAlNを積層した
もの(No.13,14)についても、その組成,膜厚お
よび2番面摩耗幅を示した。
【0035】また膜厚の測定は、基板ホルダーに同時に
取付けた母材の内の1個を破断し、層断面を走査型電子
顕微鏡で観察して測定したものである。さらに膜組成の
定量は、同じく同時に取り付けた基材につきオージェ分
光分析法により層深さ方向の分析を行なったものである
が各皮膜層の厚さ方向には濃度変化がなく一定であっ
た。
【0036】
【表1】
【0037】表1から明らかな様に、比較例に比べて実
施例のものはいずれも耐摩耗性に優れていることが分か
る。特に、AlNを用いたものは多層型にしても(比較
例No.14)、耐摩耗性が低いことが分かる。これはA
lN皮膜硬度が低く(Hvで1000程度)、また絶縁
膜であることから直流バイアス電圧を印加することがで
きず、密着性も劣るためと考えられる。
【0038】また本発明者らは、実施例No.1および比
較例No.9,10の皮膜について、SIMS(2次イオ
ン)分析を行なった。その結果を、図1〜3に夫々示す
が、No.1のもの(図1)は、AlとTi層が層の数に
応じて波状に変動しているのに対し、No.9(図2)お
よびNo.10(図3)のものはTiおよびAlが深さ方
向になめらかに分布しており、両者の差異は明瞭であっ
た。但し、実施例のものでもさらに超多層になってくる
と、SIMS分析の分解能の限界によって、波状のパタ
ーンが明瞭でなくなる場合もあった。
【0039】実施例2 実施例1において、Al0.6 Ti0.4 カソードとTiカ
ソードのアーク放電電流をコントロールすることによ
り、夫々の層厚比を変えることができる。例えば、Al
0.6 Ti0.4 カソード電流を60〜80A、Tiカソー
ド電流を120〜180Aに夫々設定することにより、
Al0.6 Ti0.4 NとTiNの層厚比が1:2〜1:3
程度の超多層膜が形成できる。またAl0.6 Ti0.4
ソード電流を180〜220Aとし、Al0.6 Ti0.4
カソードを4〜5枚使用し、Tiカソード1枚を50〜
60Aにすると、Al0.6 Ti0.4 NとTiNの層厚比
が10:1程度の多層膜が得られる。他の方法として
は、基板ホルダーの回転を連続とせず、間欠運動にする
ことによっても達成できる。例えば、Al0.6 Ti0.4
カソードの前で、該ホルダーをTiカソードの前の1サ
イクル当たりの蒸着時間(例えば15秒)の10倍の時
間(150秒)停止させ、これを繰り返すことによりA
0.6 Ti0.4 NとTiNの層厚比が10:1の多層膜
を形成することもできる。以上の様に、カソードの電流
比やワークの回転比をコントロールすることにより、多
層構造の層厚比を変えることができる。
【0040】上記のような方法によって、2種類の皮膜
層の層厚比を変えた多層型硬質皮膜を、実施例1と同じ
エンドミルに被覆し、実施例1と同じ条件で切削試験を
行なった。その結果を表2に示すが、TiCx1-X
膜層とAly Ti1-y (Nz1-z )皮膜層の層厚比は
5:1〜1:10程度が良好である(より好ましくは
2:1〜1:5)ことが分かる。これに対し、層厚比が
上記範囲を外れると、Al量が少なくなり過ぎ(No.2
3)、または多くなり過ぎ(No.24)、性能が低下し
ている。
【0041】
【表2】
【0042】実施例3 外径12mmの超硬合金製エンドミルに、実施例1および
2に示した方法に従って各種皮膜を形成した。得られた
各皮膜について、下記の条件にて切削を行なった。
【0043】<切削条件> 被削材 : SKD 11(HB212) 切削速度: 60m/min 送り : 0.07mm/刃 切り込み: Rd:1mm×Ad:10mm 切削方法: エアーブロー 切削長 : 10m その結果を、各皮膜の組成および膜厚と共に表3に示す
が、表3から明らかな様に実施例のものは比較例に比べ
て耐摩耗性が良好であることがわかる。
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、母
材に対する付着性、および耐摩耗性に優れた多層型硬質
皮膜が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例No.1の皮膜のSIMS分析結果を示す
グラフである。
【図2】比較例No.9の皮膜のSIMS分析結果を示す
グラフである。
【図3】比較例No.10の皮膜のSIMS分析結果を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−17251(JP,A) 特開 昭62−56565(JP,A) 特開 平3−188265(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具母材表面に形成される耐摩耗性多層
    型硬質皮膜構造であって、TiCx1-x (但し0≦x
    ≦0.6)で示される化学組成からなる皮膜層と、(A
    y Ti1-y )(Nz1-z )(但し0.56≦y≦
    0.75,0.6≦z≦1)で示される化学組成からな
    る皮膜層が交互に隣接して4層以上に形成されると共
    に、各単位皮膜層の厚さが0.003〜0.3μmであ
    り、且つ全皮膜層厚が0.6〜12μmであることを特
    徴とする耐摩耗性多層型硬質皮膜構造。
  2. 【請求項2】 積層される単位皮膜層数が、20〜60
    0層である請求項1に記載の耐摩耗性多層型硬質皮膜構
    造。
  3. 【請求項3】 隣接するTiCx1-x 皮膜層と(Al
    y Ti1-y )(Nz1-z )皮膜層の厚さ比が5:1〜
    1:10である請求項1または2に記載の耐摩耗性多層
    型硬質皮膜構造。
  4. 【請求項4】 母材表面側の第1層として、TiCx
    1-x (但し0≦x≦0.6)または(Aly Ti1-y
    (Nz1-z )(但し0.56≦y≦0.75,0.6
    ≦z≦1)で示される化学組成からなる皮膜が0.2〜
    2μm形成され、該皮膜表面に請求項1〜3のいずれか
    の多層型硬質皮膜が形成されたものである耐摩耗性多層
    型硬質皮膜構造。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの硬質皮膜の表
    面に、更にTiCx1-x (但し0≦x≦0.6)また
    は(Aly Ti1-y )(Nz1-z )(但し0.56≦
    y≦0.75,0.6≦z≦1)で示される化学組成か
    らなる皮膜が0.2〜2μm形成されたものである耐摩
    耗性多層型硬質皮膜構造。
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