JP3927621B2 - 硬質皮膜及び硬質皮膜被覆部材並びに切削工具 - Google Patents

硬質皮膜及び硬質皮膜被覆部材並びに切削工具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬質皮膜に関し、詳細には、耐摩耗性に優れた硬質皮膜に関し、特には、旋削加工、フライス加工、切削加工、穿孔加工等の加工に使用される工具や金型の耐摩耗性硬質皮膜として好適な硬質皮膜に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
超硬合金(WC-Co 系焼結合金)又は高速度工具鋼(ハイス)等の耐摩耗性部材を製作する場合、耐摩耗性等の性能をより優れたものとすることを目的として、それらの基材表面に金属の窒化物や炭化物よりなる耐摩耗性皮膜を形成することが行われている。
【0003】
かかる耐摩耗性皮膜としては、TiN 皮膜や TiC皮膜が汎用され、それらはアークイオンプレーティング法やスパッタリング法により形成されている。このTiN 皮膜と TiC皮膜とを比較すると、TiN 皮膜は TiC皮膜よりも耐熱性(高温耐酸化性)に優れており、切削時の加工熱や摩擦熱によって昇温する工具すくい面のクレータ摩耗から保護する機能を発揮するが、TiC 皮膜に比べて低硬度であるため、被削材と接する逃げ面に発生するフランク摩耗に対してはむしろ脆弱であり、フランク摩耗に対しては TiC皮膜の方が高い耐久性を示す。そこで、最近ではクレータ摩耗とフランク摩耗を共に抑制するTiCNの硬質皮膜が実用化されている。
【0004】
ところで、近年、切削工程の省力化や省エネルギー化及び生産性向上に伴い、切削速度の一層の高速化が要望されており、高切り込み或いは高送り等の重切削が行われる状況にある。このように切削条件がより過酷化する傾向にあるため、前記TiN 皮膜、TiC 皮膜、TiCN皮膜ではこの要請に応えきれなくなっている。即ち、TiN 皮膜、TiC 皮膜又はTiCN皮膜を有する切削工具で高速切削を行った場合、高温で皮膜内のTiが酸化することにより皮膜が劣化し、摩耗が非常に激しい。
【0005】
そこで、硬質皮膜の特性(機能)をより向上すべく、TiN やTiC 或いはTiCNにTi、N 、C 以外の第3、第4元素を添加することが試みられており、その元素としてAlを添加したTiとAlの複合窒化物固溶体[(Ti,Al)N]、複合炭化物固溶体[(Ti,Al)C]或いは複合炭窒化物固溶体[(Ti,Al)(N,C)]よりなる硬質皮膜(以降、これらを総称して(Ti,Al)(N,C)系皮膜という)が提案されている(特公平4-53642 、特公平5-67705 号公報)。この(Ti,Al)(N,C)系皮膜は、耐熱性(高温耐酸化性)及び硬度を向上するためにAlを添加したものであり、高温でAlが選択的に酸化し、保護皮膜となって該皮膜下の皮膜の酸化を抑制し、それにより耐熱性が向上している。しかしながら、800 ℃程度でTiN 皮膜の場合と同様に皮膜が劣化し、そのため刃先温度が1000℃以上となるといわれる高速切削には不適であって対応できず、皮膜の硬度もHv2500程度とあまり高くはないため、更に性能(特に耐摩耗性)を改善した硬質皮膜が必要となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる事情に着目してなされたものであって、その目的は前記従来のTiN 皮膜、TiC 皮膜、TiCN皮膜、(Ti,Al)(N,C)系皮膜での問題点を解消し、これら従来の皮膜の中で最も耐摩耗性に優れている(Ti,Al)(N,C)系皮膜よりも耐摩耗性に優れた硬質皮膜を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る硬質皮膜は請求項1〜5記載の硬質皮膜としており、それは次のような構成としたものである。
【0008】
即ち、請求項1記載の硬質皮膜は、TiとAlとM(MはHf、Zrの1種又は2種)の複合窒化物、複合炭化物、複合ホウ化物、複合炭窒化物、複合ホウ窒化物、複合炭ホウ化物または複合炭窒ホウ化物よりなり、そのTiとMとAlの組成が下記式(1) で示される組成からなることを特徴とする硬質皮膜である(第1発明)。
Ti1-(x+y) x Aly ----- 式(1)
但し、上記式(1) において、0.1 <x≦0.8 、0<y≦0.8 、x+y<1であり、MはHf、Zrの中の1種又は2種である。
【0009】
請求項2記載の硬質皮膜は、TiとAlとM(MはHf、Zrの1種又は2種)の複合窒化物、複合炭化物、複合ホウ化物、複合炭窒化物、複合ホウ窒化物、複合炭ホウ化物又は複合炭窒ホウ化物よりなり、そのTiとMとAlの組成が下記式(2) で示される組成からなる硬質皮膜層と、TiとAlの複合窒化物、複合炭化物、複合ホウ化物、複合炭窒化物、複合ホウ窒化物、複合炭ホウ化物又は複合炭窒ホウ化物よりなり、そのTiとAlの組成が下記式(3) で示される組成からなる硬質皮膜層とが、合計で2層以上積層されてなると共に、その最上層が前記の式(2) で示される組成からなる硬質皮膜層よりなることを特徴とする硬質皮膜である(第2発明)。
Ti1-(x+y) x Aly ----- 式(2)
Ti1-Z AlZ ----- 式(3)
但し、上記式(2) において、0.1 <x≦0.8 、0<y≦ 0.8 、x+y<1であり、MはHf、Zrの中の1種又は2種である。上記式(3) において0<z≦0.8 である。
【0010】
請求項3記載の硬質皮膜は、皮膜全体の膜厚が0.1 〜20μm である請求項1又は2記載の硬質皮膜である(第3発明)。請求項4記載の硬質皮膜は、金属TiまたはTiの炭窒化物が、請求項1、2又は3記載の硬質皮膜と基材との間に存在することを特徴とする硬質皮膜である(第4発明)。請求項5記載の硬質皮膜は、超硬合金(WC-Co 系焼結合金)または高速度工具鋼(ハイス)の表面に形成された請求項1、2、3又は4記載の硬質皮膜である(第5発明)。
【0011】
又、請求項6記載の硬質皮膜被覆部材、請求項7記載の切削工具としており、それは次のような構成としたものである。即ち、請求項6記載の硬質皮膜被覆部材は、請求項1、2、3又は4記載の硬質皮膜を被覆されて有する硬質皮膜被覆部材である(第6発明)。請求項7記載の切削工具は、請求項1、2、3又は4記載の硬質皮膜を少なくとも切削刃先に被覆されて有することを特徴とする切削工具である(第7発明)。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る硬質皮膜は、例えばアークイオンプレーティング法やスパッタリング法等により得られる。この硬質皮膜は、前記の如き組成を有し、耐熱性(高温耐酸化性)に優れ、又、硬度が高く、そのため、従来の皮膜の中で最も耐摩耗性に優れている(Al,Ti)(N,C)系皮膜よりも耐摩耗性に優れ、高速切削の場合に対応可能な耐摩耗性を有する。
【0013】
この詳細を以下説明する。
【0014】
切削速度の一層の高速化や高切り込み或いは高送り等の重切削に対応するために、硬質皮膜として提案されている前記従来の(Ti,Al)(N,C)系皮膜をベースとし、TiとAlの複合窒化物[(Ti,Al)N]等の(Ti,Al)(N,C)に様々な元素を添加し、皮膜性能を評価した結果、Hf及び/又はZr(以下、Mという)を含有させる(即ち、(Ti,M,Al)(N,C) 系皮膜とする〕ことにより、硬度が向上してビッカース硬度でHv3500以上となり、また、耐熱性(高温耐酸化性)が向上して1000℃を優に超え(1000℃超でも劣化が生じなくなり)、そのため、従来の(Ti,Al)(N,C)系皮膜よりも耐摩耗性が向上し、高速切削の場合に対応可能な耐摩耗性を有することができるようになり、そして、このときM(Hf、Zrの1種又は2種)の含有量はTi、M及びAl中に占めるMの割合として80at%以下、Alの含有量はTi、M及びAl中に占めるAlの割合として80at%以下にするとよいことがわかった。
【0015】
このような耐熱性及び硬度の向上の原因については明らかではないが、MがHfであるときの窒化物系〔(Ti,M,Al) N〕で代表して説明すると、この膜はTiN-HfN-AlN を端組成〔(TiN)1-(x+y)-(HfN)x -(AlN)y 〕とする固溶体であることから、TiN 格子中のTiがAlとHfで置換することにより価電子分布等が変化して、上記のような耐熱性及び硬度向上効果が現れたと推測される。即ち、価電子分布と硬度との関係はTiとNbの複合炭化物〔(Ti,Nb)C〕等については既に報告されており(Surface and Coatings Technology, 33 (1987) 91-103)、かかる価電子分布等の変化が関係しているものと考えられる。
【0016】
本発明(第1発明)はかかる知見に基づきなされたものであり、第1発明に係る硬質皮膜は、前記の如く、TiとAlとM(MはHf、Zrの1種又は2種)の複合窒化物、複合炭化物、複合ホウ化物、複合炭窒化物、複合ホウ窒化物、複合炭ホウ化物または複合炭窒ホウ化物よりなり、そのTiとMとAlの組成が Ti1-(x+y)x Aly (但し、0.1 <x≦0.8 、0<y≦0.8 、x+y<1、MはHf、Zrの中の1種又は2種)で示される組成からなるようにしている。
【0017】
この硬質皮膜は、即ち、( Ti1-(x+y)x Aly ) N、( Ti1-(x+y)x Aly )C、(Ti1-(x+y) x Aly )B、( Ti1-(x+y)x Aly )CN、( Ti1-(x+y) x Aly )BN、( Ti1-(x+y)x Aly )BC、又は、( Ti1-(x+y)x Aly )CBN で示される組成からなり、0.1 <x≦0.8 、0<y≦0.8 、且つx+y<1であることを特徴とするものである。ここで、N、C、B、CN、BN、BC又はCBN をQとすると、この硬質皮膜は( Ti1-(x+y)x Aly )Qで示される組成からなり、0.1 <x≦0.8 、0<y≦0.8 、且つx+y<1であることを特徴とするものである。尚、(Ti1-(x+y)x Aly ):Qは、1:1であるとは限らず、1:約1の場合も含まれ、例えば、1:0.90や、1:1.10の場合もある。
【0018】
換言すれば、TiとMとAlの複合窒化物、複合炭化物、複合ホウ化物、複合炭窒化物、複合ホウ窒化物、複合炭ホウ化物または複合炭窒ホウ化物〔即ち (Ti1-(x+y) x Aly )Q〕よりなり、このTi、M及びAl中に占めるMの割合が80at%以下10at %超、Alの割合が80at%以下(0%を含まず)であることを特徴とする硬質皮膜である。
【0019】
従って、第1発明に係る硬質皮膜は、前記知見と照合するに、耐熱性(高温耐酸化性)に優れ、又、硬度が高く、そのため、従来の皮膜の中で最も耐摩耗性に優れている(Ti,Al)(N,C)系皮膜よりも耐摩耗性に優れ、高速切削の場合に対応可能な耐摩耗性を有するものであることがわかる。
【0020】
ここで、Ti、M及びAl中に占めるM及びAlの割合をそれぞれ80at%以下10at %超、即ち (Ti1-(x+y) x Aly )Qでのx及びyを0.1 <x≦0.8 、且つ0<y≦0.8 としているのは、x及び/又はyを0.8 超とすると、硬度がTiN 並みのHv2000程度に低下し、又、耐熱性も低下し、その結果、耐摩耗性が低下して不充分となり、一方、x10at %以下及び/又はyを0とするとM 10at %以下及び/又はAlが含有されないことになり、M及びAl添加による耐摩耗性の向上が図れなくなって耐摩耗性が不充分となるからである。尚、x+y<1としているのは、x+y≧1とすると (Ti1-(x+y) x Aly )Qの組成が成立しなくなるからである。
【0021】
このようにx及び/又はyを0.8 超とすると、硬度及び耐熱性が低下し、そのため耐摩耗性が低下して不充分となる原因については、次のように考えられる。 先述のようにTiAlN 等にM金属を添加すると価電子分布が変化して硬度向上や耐熱性向上効果が得られるが、M組成のxが0.8 を超えると、この効果は再び小さくなり、M窒化物(MN)の価電子分布に戻ってしまうことが推察される。このことが原因と考えられる。
又、Al量が増大し、yが0.8 を超えたときに結晶系がNaCl型(B1構造)からAlN の通常の結晶系であるZnS 型(ウルツァイト型)へ変化するので、yを0.8 超にすると、かかる結晶系の変化によっても硬度が下降し、更に耐熱性も悪くなるものと考えられる。
【0022】
尚、上記x及びyについては、特に、0.1 <x≦0.7 、0<y≦0.7 にすることが望ましい。そうすると、より硬度が高くなって耐摩耗性が向上するからである。更に、かかる硬度上昇、耐摩耗性の向上の点から、0.1 <x≦0.3 、0<y≦0.3 にすることがより望ましい。
【0023】
以上の如く第1発明に係る硬質皮膜は耐摩耗性に優れ、連続切削における耐摩耗性に優れているが、断続切削等の場合、皮膜が欠けることがまれに生じる。これは、第1発明に係る硬質皮膜は高硬度であるために靱性が犠牲になっており、特に断続切削等の場合には、衝撃負荷が大きいので、皮膜の靱性が耐えられなくなることが原因と考えられる。そこで、かかる点を考慮して上記皮膜の欠けを防止すべく研究を行った。その結果、第1発明に係る硬質皮膜、すなわち、(Ti1-(x+y)x Aly )Qで示される組成からなる硬質皮膜(但し、0.1 <x≦0.8 、0<y≦ 0.8 、且つ、x+y<1)と、高硬度ではないものの靱性のある(Ti1-Z AlZ )Qで示される組成からなる硬質皮膜(但し、0<Z≦0.8 )とを積層することにより、上記皮膜の欠けを防止することができるようになり、しかも第1発明の場合とほぼ同等の耐摩耗性を確保し得ることがわかった。尚、y=0の場合でも第1発明の場合に比べると耐摩耗性が少し低下するものの、従来の皮膜の中で最も耐摩耗性に優れている(Ti,Al)(N,C)系皮膜に比べると極めて耐摩耗性に優れている。
【0024】
本発明(第2発明)はかかる知見に基づきなされたものであり、第2発明に係る硬質皮膜は、( Ti1-(x+y)x Aly )Q〔但し、0.1 <x≦0.8 、0<y≦ 0.8 、且つx+y<1〕で示される組成からなる硬質皮膜層(以下、硬質皮膜層Aという)と、(Ti1-Z AlZ )Q〔但し、0<z≦0.8 〕で示される組成からなる硬質皮膜層(以下、硬質皮膜層Bという)とが、合計で2層以上積層されてなるようにしている。
【0025】
従って、第2発明に係る硬質皮膜は、断続切削等の場合における皮膜の欠けが生じず、しかも第1発明の場合とほぼ同等の耐摩耗性を有することができる。
【0026】
ここで、( Ti1-(x+y)x Aly )Qでのx及びyを0.1 <x≦0.8 、且つ0<y≦ 0.8 としているのは、x及び/又はyが0.8 超では硬度及び耐熱性の低下により耐摩耗性が低下して不充分となるからである。尚、xを0.1 以下とすると、耐摩耗性が不充分となるので、x>0.1 とする必要がある。( Ti1-ZAlZ )Qでのzを0<z≦0.8 としているのは、zを0.8 超にすると、皮膜の構造がNaCl型(B1構造)からZnS 型(ウルツァイト型)に変化し、それにより皮膜が軟質化し、ひいては耐摩耗性が低下して不充分となるからである。尚、(Ti1-Z AlZ ):Qは、( Ti1-(x+y)x Aly ):Qの場合と同様、1:1であるとは限らず、1:約1の場合も含まれ、例えば1:0.90や1:1.10の場合もある。
【0027】
このように第2発明に係る硬質皮膜は、硬質皮膜層Aと硬質皮膜層Bとが積層されてなり、それにより、断続切削等の場合における皮膜の欠けが生じず、しかも第1発明の場合とほぼ同等の耐摩耗性を有することができる。これは、硬質皮膜層A及び硬質皮膜層Bの各々の長所が相互作用し、相乗効果を最大に発揮するためと考えられる。
【0028】
即ち、硬質皮膜層Bは硬度がHv2600程度であって硬質皮膜層Aよりも低いが、それ故に、靱性に優れ、又、耐熱性が約800 ℃であって優れている。一方、硬質皮膜層Aは、第1発明に係る硬質皮膜と同様のものであるので、硬度がHv3500以上であり、極めて高く、又、耐熱性が1000℃を優に超えて著しく高く、そのため、従来の皮膜の中で最も耐摩耗性に優れている(Ti,Al)(N,C)系皮膜よりも耐摩耗性に優れている。但し、硬度が高い分、靱性が犠牲になっている。かかる硬質皮膜層Aと硬質皮膜層Bとが積層されると、その積層皮膜の全体は複合材料であり、硬質皮膜層Aの高硬度及び高耐熱性による優れた耐摩耗性と、硬質皮膜層Bの優れた靱性とを兼ね備えたものとなり、それらの相乗効果が発揮され、そのため、積層皮膜は全体として靱性が向上して断続切削等の場合でも欠けが生じなくなり、又、硬質皮膜層A(即ち第1発明に係る硬質皮膜)とほぼ同等の耐摩耗性を有することができると考えられる。更に、積層効果により硬度がHv4000近くになることもあり、この場合は第1発明に係る硬質皮膜よりも耐摩耗性が向上する。
【0029】
尚、y=0の場合、硬質皮膜層Aは、(Ti1-x x )Qで示される組成からなり、Alが含有されないので、耐熱性は約700 ℃と低いが、硬度がHv3000以上であり、硬質皮膜層Bよりも極めて高く、そのため(Ti,Al)(N,C)系皮膜よりも耐摩耗性に優れている。従って、かかる硬質皮膜層Aと硬質皮膜層Bとの積層皮膜は、前記積層皮膜の場合よりは耐摩耗性が少し低下するものの、硬質皮膜層BがAlを含有しているために耐熱性に優れているので、(Ti,Al)(N,C)系皮膜に比べると極めて耐摩耗性に優れている。又、前記積層皮膜の場合と同様、硬質皮膜層Bの優れた靱性を兼ね備えているために靱性が向上して断続切削等の場合でも欠けが生じない。
【0030】
ここで、硬質皮膜層AとBとが合計で2層以上積層されていること、即ち、硬質皮膜層Aが1層以上であると共に硬質皮膜層Bが1層以上であることが必要であるが、これらを充たしていれば積層数は特には限定されない。基材への積層の順序にかかわらず上記の如き優れた特性が得られる。基材が超硬合金または高速度工具鋼の場合、これらに対して硬質皮膜層AもBも密着性が極めて優れているので、積層の順序はどちらの硬質皮膜層からでもよい。
【0031】
本発明(第1〜2発明)に係る硬質皮膜の膜厚〔第2発明(皮膜層を2層以上積層)の場合は、積層された皮膜全体の膜厚である(以下同様)。〕については、特に限定されるものではないが、耐摩耗性及び耐熱性(耐酸化性)の両方が要求される工具等の部材に該硬質皮膜をコーティングして用いる場合は、膜厚0.1 μm 以上にすることが望ましい。それは、耐酸化性においては該硬質皮膜が均一にコーティングされれば膜厚0.1 μm 未満でも効果はあるものの、膜厚0.1 μm 未満では耐摩耗性付与効果があまり発揮されなくなり、耐摩耗性が不充分となる可能性があるからである。一方、膜厚20μm 超では膜厚を厚くする割りには耐摩耗性及び耐酸化性の向上効果が少なく、又、コーティング時間が長くなって生産性が低下することから、20μm 以下にすることが望ましい(第3発明)。
【0032】
本発明に係る硬質皮膜は基材との密着性に優れているが、この基材と硬質皮膜との間に金属Ti又はTiの炭窒化物を存在させると、より密着性が向上して剥離が確実に生じないものとなる。即ち、基材表面に金属Ti又はTiの炭窒化物をアンダーコートし、その上に本発明に係る硬質皮膜を被覆すると、密着性がさらに向上してよい(第4発明)。
【0033】
又、本発明に係る硬質皮膜がコーティングされる基材については、特に限定されるものではなく、用途や必要性に応じて種々の基材を使用でき、例えば工具の分野において種々の工具基材表面に形成して用いることができるが、工具基材としては超硬合金または高速度工具鋼(ハイス)を用いることが望ましい(第5発明)。それは、本発明皮膜は特に超硬合金及び高速度工具鋼に対して密着性が非常によいからである。
【0034】
本発明に係る硬質皮膜の基材表面へのコーティングは、比較的低温条件で行うことができ、カソードを蒸発源とするアーク放電によって金属成分をイオン化するイオンプレーティング法やスパッタリング法、あるいはイオン注入法等に代表されるPVD法によって行うことができる。これらの中、アークイオンプレーティング法の内容を説明すると、カソードを蒸発源とするアーク放電によってイオン化した金属成分(Ti,M,Al)をN2ガス又はN2/CH4、N2/CH4/BF3混合ガス等の雰囲気中で反応させ、バイアス電圧を印加した基材表面にデポジットさせる。このとき、カソードとしてはTiとMとAlをそれぞれ個別に使用してもよいが、目的組成そのものからなる Ti1-(x+y)x Aly をカソード(ターゲット)とすれば、皮膜組成のコントロールが容易であるという利点がある。この場合、 Ti1-(x+y)x Aly の蒸発は数十アンペア以上の大電流域で行われ、そのためカソード物質組成(Ti1-(x+y)x Aly )と皮膜組成のずれは殆ど生じず、しかもイオン化効率が高くて反応性に富み、基材にバイアス電圧を印加することによって密着性の優れた皮膜が得られる。
【0035】
以上のように本発明に係る硬質皮膜は耐摩耗性に優れているので、かかる硬質皮膜を被覆した硬質皮膜被覆部材や切削工具は耐摩耗性に優れている(第6〜7発明)。尚、後者の切削工具の場合、少なくとも切削刃先に被覆すればよい。
【0036】
【実施例】
(実施例1)
カソードアーク方式イオンプレーティング装置を用い、そのカソード電極として Ti1-(x+y)Hfx Aly (但し、x,y:種々変化)のターゲットを取り付け、一方、該装置の基板(基材)ホルダーに基材として超硬合金(WC−10%Co系焼結合金)製の切削チップを取り付けた。又、該装置には、皮膜形成状態の均一性を確保するための基板回転機構及びヒータを設けた。
【0037】
そして、上記ヒータによって基材(チップ)を400 ℃に加熱保持した状態で基材に−70Vのバイアス電圧を印加し、装置内に高純度N2、CH4 、BF3 ガスまたはN2/CH4、N2/BF3、CH4/BF3 、N2/CH4/BF3混合ガスを導入した上で3×10-2Torrの雰囲気とし、アーク放電を開始して基材表面に膜厚20μm の成膜を行った。このようにして得られた皮膜の組成を表1〜2(No.1〜19、22〜40)に示す。この中、No.2 5 7 〜9 、16〜19、23 26 28〜30、37〜40のものは本発明〔第1発明(M=Hf)〕の実施例に係る硬質皮膜であり、No.10 〜15、31〜36は比較例に係る皮膜である。
【0038】
更に、比較のため、カソード(ターゲット)にTi又はAl0.6Ti0.4を用い、かかる点を除き上記と同様の装置及び方法により、TiN 皮膜及び(Al0.6,Ti0.4)N皮膜を形成した。それら皮膜の組成を表1〜2に示す(No.20, 21, 41, 42)。
【0039】
このようにして皮膜形成された切削チップを用いて、次の2種類の条件で旋削試験を行った。その試験結果を表1〜2に示す。
(1) 被削材:S45C、切削速度:170m/min、送り速度:0.25mm/rev、
切り込み:1mm、切削時間:25分
(2) 被削材:SKD11、切削速度:150m/min、送り速度:0.2mm/rev 、
切り込み:2mm、切削時間:25分
【0040】
表1〜2から明らかなように、比較例に係る皮膜を有する切削チップに比べて第1発明(M=Hf)の実施例に係る皮膜を有する切削チップは、いづれも逃げ面摩耗幅(フランク摩耗量)及びすくい面摩耗深さ(クレータ摩耗量)が極めて少なく、耐摩耗性に非常に優れている。
【0041】
(実施例2)
皮膜の耐酸化性を調べるために基材として白金板を用い、基材表面に形成する皮膜の厚みを15μm とし、これらの点を除き実施例1と同様の装置及び方法により、表3に示す組成の皮膜を形成した。この中、No.44 47 49〜51、58〜61のものは第1発明(M=Hf)の実施例に係る硬質皮膜であり、No.52 〜57、62、63は比較例に係る皮膜である。
【0042】
このようにして皮膜形成された白金板について、その皮膜の耐酸化性を調べるため、熱天秤装置を用いて昇温範囲:室温〜1200℃、昇温速度:10℃/min、雰囲気ガス:乾燥空気、雰囲気ガスの流量:150cc/min の条件で酸化試験を行った。そして、昇温過程で生じる急激な重量増加点での温度を酸化開始温度と定め、それを求めた。その結果を表3に示す。又、皮膜のビッカース硬度(荷重50g)を測定した。その結果を表3に併記して示す。
【0043】
表3から明らかなように、比較例に係る皮膜はTiN 皮膜では約600 ℃で、(Al,Ti)N皮膜では約800 ℃で酸化が始まるのに対し、第1発明(M=Hf)の実施例に係る皮膜はいづれも酸化開始温度が高く、高温耐酸化性に優れている。
【0044】
(実施例3)
カソード電極として Ti1-(x+y)Zrx Aly (但し、x,y:種々変化)のターゲットを用い、この点を除き実施例1と同様の装置及び方法により、表4に示す組成の皮膜を形成した。又、比較のため、カソードにTi又はAlTiを用い、上記と同様の条件でTiN 皮膜、TiCN皮膜及び(Al,Ti)N皮膜を形成した。
【0045】
このようにして皮膜形成された工具チップを用いて、実施例1と同様の条件で切削試験を行った。その試験結果を表4に示す。表4から明らかな如く、比較例に係る皮膜を有する切削チップに比べて第1発明(M=Zr)の実施例に係る皮膜を有する切削チップは、いづれも耐摩耗性に非常に優れている。
【0046】
更に、膜厚、基材及びアンダーコートの影響を調べた。その結果を表5〜7に示す。表5から、膜厚については0.1 〜20μm の場合に特に耐摩耗性が優れて最適であることがわかる。表6から、基材についてはSiAlONやサーメットの場合に比べて超硬や高速度鋼の場合の方が密着性に優れて適していることがわかる。表7から、Ti TiCNを基材と皮膜との間に付与すると、密着性が更に向上していることがわかる。
【0047】
(実施例4)
第1カソード電極として Ti1-ZAlZ (但しz:変化)、第2カソード電極として Ti1-(x+y)Hfx Aly (但しx,y:種々変化)のターゲットを用い、この点を除き実施例1と同様の装置及び方法により、先ず、(Ti0.4Al0.6)N または(Ti0.1Al0.9)BCN 皮膜層(硬質皮膜層Bに該当)を形成した後、次に、その上に表8〜10に示す組成の皮膜層(硬質皮膜層Aに該当)を形成した。但し、膜厚は硬質皮膜層Bで5μm 、硬質皮膜層Aで5μm 、合計で10μm となるようにした。硬質皮膜層Bは表8及び10では(Ti0.4Al0.6)N 、表9では(Ti0.1Al0.9)BCN である。更に、比較のため、第2カソード電極として上記 Ti1-(x+y)Hfx Aly に代えてTi又はTiAl或いはTiHfを用い、この点を除き上記と同様の条件で上記と同様の硬質皮膜層Bの上に膜厚5μm のTiN 皮膜、TiCN皮膜又は(Ti,Al)N皮膜を形成した。
【0048】
このようにして皮膜が積層され形成された切削チップを用いて、実施例1と同様の条件で切削試験を行った。その試験結果を表8〜10に示す。表8〜10から明らかな如く、比較例に係る皮膜を有する切削チップや、第1発明例に係る皮膜を有する切削チップ(表8の No.33 37 41 42 46 47 、表 10 No.66 67 69 に比べ、硬質皮膜層B及び硬質皮膜層Aが積層された第2発明(M=Hf)の実施例に係る皮膜を有する切削チップは、いづれも耐摩耗性に非常に優れている。
【0049】
更に、膜厚、基材及びアンダーコートの影響を調べた。その結果を表11〜13に示す。表11から、膜厚については0.1 〜20μm の場合に特に耐摩耗性が優れて最適であることがわかる。表12から、基材については超硬や高速度鋼の場合の方が密着性に優れて適していることがわかる。表13から、Ti TiCNを基材と皮膜との間に付与すると、密着性が更に向上していることがわかる。
【0050】
(実施例5)
第2カソード電極として前記実施例4での Ti1-(x+y)Hfx Aly のターゲットに代えて Ti1-(x+y)Zrx Aly (但しx,y:種々変化)のターゲットを用い、この点を除き実施例4と同様の装置及び方法により、先ず(Ti0.4Al0.6)N 又は(Ti0.1Al0.9)BCN 皮膜層(硬質皮膜層Bに該当)を形成した後、次にその上に表14〜16に示す組成の皮膜層(硬質皮膜層Aに該当)を形成した。尚、膜厚は実施例4の場合と同様である。硬質皮膜層Bは表14及び16では(Ti0.4Al0.6)N 、表15では(Ti0.1Al0.9)BCN である。更に、比較のため、第2カソード電極として上記Ti1-(x+y) Zrx Aly に代えてTi、TiAl又はTiZrを用い、この点を除き上記と同様の条件で上記と同様の硬質皮膜層Bの上に膜厚5μm のTiN 皮膜、TiCN皮膜、(Ti,Al)N皮膜又は(Ti,Zr)N皮膜を形成した。
【0051】
このようにして皮膜が積層され形成された工具チップを用いて、実施例1と同様の条件で切削試験を行った。その試験結果を表14〜16に示す。表14〜16から明らかな如く、比較例に係る皮膜を有する工具チップや、第1発明例に係る皮膜を有する切削チップ(表 15 No.38 42 46 47 51 52 、表 16 No.54 58 に比べ、硬質皮膜層B及び硬質皮膜層Aが積層された第2発明(M=Zr)の実施例に係る皮膜を有する工具チップは、いづれも耐摩耗性に非常に優れている。
【0052】
更に、膜厚、基材及びアンダーコートの影響を調べた。その結果を表17〜19に示す。表17から、膜厚については0.1 〜20μm の場合に特に耐摩耗性が優れて最適であることがわかる。表18から、基材については超硬や高速度鋼の場合の方が密着性に優れて適していることがわかる。表19から、Ti TiCNを基材と皮膜との間に付与すると、密着性が更に向上していることがわかる。
【0053】
【表1】
Figure 0003927621
【0054】
【表2】
Figure 0003927621
【0055】
【表3】
Figure 0003927621
【0056】
【表4】
Figure 0003927621
【0057】
【表5】
Figure 0003927621
【0058】
【表6】
Figure 0003927621
【0059】
【表7】
Figure 0003927621
【0060】
【表8】
Figure 0003927621
【0061】
【表9】
Figure 0003927621
【0062】
【表10】
Figure 0003927621
【0063】
【表11】
Figure 0003927621
【0064】
【表12】
Figure 0003927621
【0065】
【表13】
Figure 0003927621
【0066】
【表14】
Figure 0003927621
【0067】
【表15】
Figure 0003927621
【0068】
【表16】
Figure 0003927621
【0069】
【表17】
Figure 0003927621
【0070】
【表18】
Figure 0003927621
【0071】
【表19】
Figure 0003927621
【0072】
【発明の効果】
本発明に係る硬質皮膜は、耐熱性(高温耐酸化性)に優れ、又、硬度が高く、そのため、従来のTiN 皮膜、TiC 皮膜、TiCN皮膜、(Al,Ti)(N,C)系皮膜の中で最も耐摩耗性に優れている(Al,Ti)(N,C)系皮膜よりも耐摩耗性に優れ、高速切削の場合に対応可能な耐摩耗性を有し、従って、高速切削用工具基材の硬質皮膜として好適に用いることができ、切削速度の一層の高速化が図れるようになり、又、フライス加工等の加工に使用される工具や金型の耐摩耗性硬質皮膜として好適に用いることができ、それらの耐摩耗性の向上による工具性能や金型性能の向上及び寿命の向上が図れるようになるという効果を奏する。

Claims (7)

  1. TiとAlとM(MはHf、Zrの1種又は2種)の複合窒化物、複合炭化物、複合ホウ化物、複合炭窒化物、複合ホウ窒化物、複合炭ホウ化物または複合炭窒ホウ化物よりなり、そのTiとMとAlの組成が下記式(1) で示される組成からなることを特徴とする硬質皮膜。
    Ti1-(x+y) x Aly ----- 式(1)
    但し、上記式(1) において、0.1<x≦0.8、0<y≦0.8、x+y<1であり、MはHf、Zrの中の1種又は2種である。
  2. TiとAlとM(MはHf、Zrの1種又は2種)の複合窒化物、複合炭化物、複合ホウ化物、複合炭窒化物、複合ホウ窒化物、複合炭ホウ化物または複合炭窒ホウ化物よりなり、そのTiとMとAlの組成が下記式(2) で示される組成からなる硬質皮膜層と、TiとAlの複合窒化物、複合炭化物、複合ホウ化物、複合炭窒化物、複合ホウ窒化物、複合炭ホウ化物または複合炭窒ホウ化物よりなり、そのTiとAlの組成が下記式(3) で示される組成からなる硬質皮膜層とが、合計で2層以上積層されてなると共に、その最上層が前記の式(2) で示される組成からなる硬質皮膜層よりなることを特徴とする硬質皮膜。
    Ti1-(x+y) x Aly ----- 式(2)
    但し、上記式(2) において、0.1<x≦0.8、0<y≦0.8、x+y<1であり、MはHf、Zrの中の1種又は2種である。
    Ti1-Z AlZ ----- 式(3)
    但し、上記式(3) において、0<z≦0.8である。
  3. 皮膜全体の膜厚が0.1 〜20μm である請求項1又は2記載の硬質皮膜。
  4. 金属Ti又はTiの炭窒化物が、請求項1、2又は3記載の硬質皮膜と基材との間に存在することを特徴とする硬質皮膜。
  5. 超硬合金または高速度工具鋼の表面に形成された請求項1、2、3又は4記載の硬質皮膜。
  6. 請求項1、2、3又は4記載の硬質皮膜を被覆されて有する硬質皮膜被覆部材。
  7. 請求項1、2、3又は4記載の硬質皮膜を少なくとも切削刃先に被覆されて有することを特徴とする切削工具。
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