JP2634352B2 - 配向膜 - Google Patents

配向膜

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JP2634352B2 JP4089257A JP8925792A JP2634352B2 JP 2634352 B2 JP2634352 B2 JP 2634352B2 JP 4089257 A JP4089257 A JP 4089257A JP 8925792 A JP8925792 A JP 8925792A JP 2634352 B2 JP2634352 B2 JP 2634352B2
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俊博 西村
嘉男 萩原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な配向膜、さらに詳
しくは、液晶に対して優れた配向性を与えるとともに、
厚膜でもクラックなどが発生せず、かつ耐湿性及び基板
からのアルカリイオンなどの溶出防止力がよい上、量産
性に適し、液晶表示装置に好適に用いられる配向膜に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置は、電卓、時計など
に使用され、かつドットマトリックス表示用のディスプ
レイとして情報処理などにその用途が拡大されつつあ
る。
【0003】この液晶表示装置は、一般に一対の基板の
内側に電極及び配向膜を有し、その内側に液晶を封入し
た構造を有しており、そして、液晶表示装置による表示
は、通常電極に電圧を印加して該液晶の配向形態を変化
させ、その結果基板を透過する光量を変化させるという
原理に基づいて行われている。したがって、液晶の配向
性は液晶表示装置の性能にとって、極めて重要な役割を
有している。
【0004】従来、液晶の配向性はそれと接する配向膜
によって大きく影響されることが知られており、そのた
め種々の配向膜がこれまで開発され、実用化されてい
る。この配向膜は一般に有機配向膜と無機配向膜に大別
することができる。該有機配向膜としては、例えばポリ
イミド樹脂やポリビニルアルコールなどから成る配向膜
が知られている。
【0005】しかしながら、ポリイミド樹脂から成る配
向膜においては、200℃以上という高温でキュアリン
グすることが必要であって、基板が耐熱性のよいものに
限定されるのを免れないという欠点がある。また、ポリ
ビニルアルコールから成る配向膜は、高温キュアリング
は必要でないものの、液晶配向性の持続性に乏しく、経
時的に透過光量が変化しやすいという欠点を有してい
る。
【0006】一方、無機配向膜としては、SiO斜方蒸
着法により形成される配向膜が代表的なものとして知ら
れている。しかしながら、この配向膜は耐熱性に優れて
いるものの、均質性に劣る上、量産性を欠くなどの欠点
を有している。
【0007】また、ハロゲノシランやアルコキシシラン
を加水分解して得られた塗布液から形成されたポリシロ
キサン膜をラビング処理して成る配向膜も知られてい
る。しかしながら、この配向膜は量産性に適している
が、吸湿性を有し、雰囲気中の水分を吸収しやすく、か
つ厚膜にするとクラックが発生しやすい上、均質性が不
十分となり、しかもガラス基板からのアルカリ成分の溶
出防止効果に劣るなどの欠点を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の液晶用配向膜が有する欠点を克服し、液晶の配向
性に優れるとともに、厚膜でも均質で、クラックなどが
発生せず、かつ耐湿性及び基板からのアルカリイオンな
どの溶液防止力がよい上、200℃以上の高温キュアリ
ングを必要とせず、しかも量産性に適した液晶用配向膜
を提供することを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは優れた性質
を有する配向膜を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、非
水条件下で形成されたポリシラザン膜により、その目的
を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明
を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、非水条件下で、ハロ
ゲノシラン又はオルガノハロゲノシランとアンモニア又
はアミン類とを反応させ、次いで加熱処理して得たポリ
シラザンから成る配向膜を提供するものである。
【0011】本発明でいう「非水条件下」とは、水の不
在下及び水の生成を伴わない条件下を意味する。水の存
在下又は水が生成する条件下で形成されたポリシロキサ
ン膜は、その赤外吸収スペクトルにおいて、水の存在に
起因する波数3200〜3600cm−1の範囲にピー
クが存在するのに対し、本発明の配向膜として用いられ
るポリシラザン膜は、前記波数の範囲に実質上ピークが
存在しない。
【0012】このような特徴をもつポリシラザン膜は、
例えば固体表面に、シラザン化合物の有機溶剤溶液を塗
布し、次いでこれを加熱処理することによって得られ
る。このシラザン化合物は、分子中にSi−N結合を有
する化合物の総称であるが、本発明においては、分子中
に酸素原子を含まないシラザン化合物を用いるのが好ま
しい。
【0013】このようなシラザン化合物は、ハロゲノシ
ランやオルガノハロゲノシランとアンモニア又はアミン
類とを、有機溶媒中で反応させることによって得られ
る。この際用いられるハロゲノシランとしては、例えば
SiCl4、HSiCl3、HSiCl、HSiC
lなどを挙げることができるし、またオルガノハロゲノ
シランとしては、例えばCHSiHCl、CH
iHCl、CHSiCl、(CHSiCl
、(CHSiCl、CSiCl、(C
253SiCl、(C25)(C65)SiCl2
(C25)(C652SiCl、(CH33CSiH
Cl2、(CH32CHSiHCl2、(C65)SiH
Cl2、(C65)SiCl3、(C52SiC
、(CSiCl、CCHSiC
、(CCH2SiCl、(C6CH
SiClなどを挙げることができる。
【0014】一方、これらのハロゲノシランやオルガノ
ハロゲノシランと反応させるアミン類としては、例えば
モノメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミンなどの低級アルキルアミンやエチレンジアミ
ンなどのポリアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミ
ンなどのアラルキルアミンなどを挙げることができる。
【0015】また、これらの反応に用いる有機溶媒とし
ては、例えばトルエン、キシレン、ジエチルエーテル、
ジクロロメタンなどが挙げられる。
【0016】特に好適なシラザン化合物は、前記有機溶
媒中にHSiCl、HSiCl、HSiClな
どのハロゲノシランを溶解し、これにアンモニアガスを
吹き込むことによって得られるものである。
【0017】本発明においては、このようにして得られ
たハロゲノシラン又はオルガノハロゲノシランとアンモ
ニア又はアミン類との反応混合物をそのまま塗布液とす
ることもできるし、また、この反応混合物から減圧蒸留
などにより溶媒を除去して、所望のシラザン化合物を油
状物質又は固体物質として回収したのち、これを適当な
有機溶剤に溶解し、塗布液とすることもできる。
【0018】この場合の有機溶剤としては、例えばメタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シク
ロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジメチロールベ
ンゼン、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリ
ルアルコール、ジアセトンアルコール、エチレングリコ
ールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノ
アルキルエーテル、トリエチレングリコールモノアルキ
ルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテ
ルなどのアルコール類、酢酸アルキルエステル、ジエチ
レングリコールモノアルキルエーテルアセテート、トリ
エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、
プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテー
ト、アセト酢酸エチルエステル、乳酸アルキルエステ
ル、安息香酸アルキルエステル、ベンジルアセテート、
グリセリンジアセテートなどのエステル類、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセチルアセ
トン、イソホロン、ジエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、メチルn‐ブチルケトン、アセトニルアセトン
などのケトン類、n‐ペンタン、n‐ヘキサン、イソヘ
キサン、n‐ヘプタン、n‐オクタン、イソオクタン、
ベンゼン、トンエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエ
チルベンゼン、イソプロピルベンゼン、テトラリンなど
の炭化水素類などが挙げられる。これらの有機溶剤は単
独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0019】本発明の配向膜の形成に用いられる塗布液
としては、シラザン化合物を1〜60重量%、好ましく
は10〜30重量%の割合で含有し、かつ常温における
粘度が0.5〜50センチポイズ、好ましくは1〜20
センチポイズの範囲にあるものが実用上好適である。該
粘度は所望の膜厚などによって、有機溶剤の種類や量を
適宜選択することにより、調整することができる。
【0020】本発明の配向膜は、前記のようにして調製
された塗布液を、電極を設けた基板上にスピンナー法、
スプレー法、浸せき法など、従来慣用されている手段に
より塗布したのち、100〜200℃程度の温度で加熱
処理してポリシラザン膜を形成させたのち、通常の方法
によりラビング処理を施すことにより、形成することが
できる。このようにして形成された配向膜は、膜厚が
0.2〜3.0μmのクラックのない均質な吸湿性の低
いポリシラザンから成る連続膜である。
【0021】このようにして配向膜が形成された基板
は、その2枚を重ねた際に、一定の距離を保持させるた
めに、通常ギャップ剤が散布される。この基板を該配向
膜が対面するように2枚重ね、エポキシ樹脂などで周囲
を封止したのち、液晶を注入することにより、液晶セル
が得られる。
【0022】この液晶セルの上下に偏光板を設け、電圧
がかからないときは光が透過せず、一定電圧がかかった
とき、液晶の配向によって光が透過するようにして液晶
表示体が作成される。
【0023】
【発明の効果】本発明の配向膜は、液晶の配向性に優れ
るとともに、厚膜でも均質で、クラックなどが発生せ
ず、かつ耐湿性及び基板からのアルカリイオンなどの溶
出防止力がよい上、量産性に適するなどの特徴を有し、
液晶表示装置に好適に用いられる。
【0024】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこの例によってなんら限定されるも
のではない。
【0025】実施例 ソーダガラス基体上にパターン化された透明電極が設け
られた基板の該透明電極上に、ハロゲノシランとアンモ
ニアとの反応生成物の20重量%キシレン溶液であるT
EFP[東燃(株)製、商品名]を、スピンナーを用い
て、3500rpmで均一に塗布し、150℃で30分
間加熱処理を施すことで膜厚0.3μmのポリシラザン
膜を形成した。このようにして得られたポリシラザン膜
の表面はクラックが認められず、極めて均質性の高い被
膜であり、さらに基板からのアルカリ成分の溶出を防止
する効果が確認された。また得られたポリシラザン膜の
赤外吸収スペクトルからは水の存在は確認できなかっ
た。
【0026】次いで、このポリシラザン膜をフェルトで
一定方向にラビングし、配向性を付与した配向膜を有す
る基板を作成した。
【0027】このように作成した2枚の基板の配向膜を
対向させて配置し、これらの基板を所定の間隔に設けて
接着剤により接着して液晶表示素子を作成した。この素
子の配向膜間にフェニルシクロヘキサン系の液晶を注入
し、2枚の直交偏光板間で液晶の配向性を調べたとこ
ろ、極めて良好な配向性を示した。
【0028】比較例 実施例において、TEFPの代りに、テトラエトキシシ
ラン152gと氷酢酸240gとメチルアルコール24
0gとの混合物にシュウ酸10gを室温でかきまぜなが
ら加えて反応させて得られた溶液に、イソプロピルアル
コールを加えて濃度を5.9重量%に調整した溶液を用
いた以外は、実施例と全く同様にして基板の透明電極上
に膜厚0.3μmのポリシロキサン膜を形成させ、ラビ
ング処理を施して配向膜を有する基板を作成した。
【0029】このようにして得られた配向膜は均質性が
悪く、基板からのアルカリ成分の溶出防止効果が劣るも
のであった。
【0030】次いで、実施例と同様に液晶素子を作成
し、配向性を調べたところ、実施例と比べて配向性は劣
るものであった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非水条件下で、ハロゲノシラン又はオル
    ガノハロゲノシランとアンモニア又はアミン類とを反応
    させ、次いで加熱処理して得たポリシラザンから成る配
    向膜。
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