JP2633350B2 - 切換クラッチ機構およびこの機構を使用したフィルム電動給送装置 - Google Patents

切換クラッチ機構およびこの機構を使用したフィルム電動給送装置

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はモータの正・逆回転出力を異なる地点に伝達
するための切換クラッチ機構およびこの機構を使用した
フィルム電動給送装置に関する。
従来の技術 従来よりモータの回転出力は種々の形で駆動源として
利用されており、もちろんその回転方向にて異なる作用
たとえば写真用カメラにおけるフィルムの巻上げ・巻戻
しを行わせることも周知である。
ところで、モータの正・逆回転出力を異なる作用に利
用するとき、回転出力の伝達系を切換える構成が必要と
なることはいうまでもなく、たとえば、実公昭63-47864
号公報には、上記切換構成を含み、モータの正・逆回転
出力をカメラのフィルム巻上げ・巻戻しに利用するカメ
ラの電動巻戻装置が提案,開示されている。
この装置は、第4図に示すように、一駒の撮影が終わ
りモータMが実線で示した矢印A方向へ回転すると、そ
の回転出力は実線で示した矢印関係にて、ギヤ列4,一方
向クラッチ5,ギヤ列6およびギヤ7を介してスプロケッ
ト2とスプール3に伝達され、この両者の実線で示した
矢印方向への回転によりフィルムFが矢印A1方向へ一駒
分巻上げられる。
このとき、後述するフィルムパトローネ1内のスプー
ル軸1aと係合しているギヤ14の回転は、後述する遊星ギ
ヤ12とギヤ14とが切離されており後述するギヤ列9等に
伝達されることはない。
フィルムFが全部スプール3に巻上げられた後巻戻し
ボタンRを押し上げると、スプロケット2とギヤ7との
連動が解除され、またスイッチSの切換えによりモータ
Mが逆転、すなわち破線で示した矢印B方向に回転す
る。
モータMの矢印B方向への回転出力は、今度は破線で
示した矢印関係でギヤ列4,一方向クラッチ8,ギヤ列9を
介して太陽ギヤ10に伝達され、よってこの太陽ギヤ10の
軸10aに摩擦結合したレバー11によって回転可能に保持
されている遊星ギヤ12が破線で示した矢印方向に移動し
て係止爪13から離脱し、ギヤ14と噛合する。
この結果、フィルムパトローネ1内のスプール軸1aと
係合しているギヤ14が破線で示した矢印方向へ回転し、
フィルムFは矢印B1方向へ、すなわちパトローネ1内に
巻戻されることになる。
このように、上記装置は、モータの正・逆回転出力を
フィルムの巻上げ、巻戻しという異なる作用に有効に利
用している。
発明が解決しようとする課題 ところで、上記装置におけるモータの正・逆回転出力
を異なる地点に導く構成についてみてみると、一方向ク
ラッチおよび太陽ギヤ,レバー,遊星ギヤ等からなる切
換クラッチ機構であることはいうまでもない。
ここで、切換クラッチ機構における太陽ギヤとレバー
との関係について考えてみると、通常、太陽ギヤの回転
軸付近において両者間に設けられた弾性部材の弾性力に
よる上記両者と弾性部材との面接触状態を介して摩擦結
合されている。このため、微視的に見ると、太陽ギヤが
回転してその回転力が弾性部材にある程度蓄積された後
にはじめて、遊星ギヤの位置を切換えるための切換力の
レバーへの伝達が開始され、その伝達タイミングは太陽
ギヤへのモータの回転出力の伝達時に対して遅れるとと
もにばらつきがある。
また、外部から衝撃が加わった場合を考えると、上記
摩擦結合の状態、たとえば切換力の伝達タイミングによ
っては滑りが発生するというおそれを有している。
さらに、近年、各種の機器全般に小型化が強く要望さ
れており、前述したようなカメラの機構にあっても、た
とえばモータや減速機構をスプールに内蔵せしめる展開
が一般化してきており、かかる場合、第4図の構成は、
各ギヤ列あるいは切換クラッチ機構の配置を考えると、
小型化のためかえって複雑化してしまうおそれも有して
いる。
本発明は上述のような諸点を考慮したもので、遊星ギ
ヤ位置の切換力の伝達遅れがなく、かつ衝撃により容易
に滑ることがない簡単な構成の切換クラッチ機構を提供
することを目的とする。
さらに本発明は上記切換クラッチ機構を利用した小型
カメラに特に好適なフィルム電動給送装置を提供するこ
とを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明による切換クラッチ機構は、ギヤ部と該ギヤ部
の軸方向に一体的に突出して形成された、上記ギヤ部と
は異なる径を有する摩擦円筒部とから構成され、モータ
の正・逆回転出力が伝達される太陽ギヤと、上記摩擦円
筒部の直径よりも小さい直径を定常状態で形成する円弧
部およびこの円弧部の両端部より連続して起立せしめら
れた一対の屈曲部である第1係合部を備え、上記摩擦円
筒部を上記円弧部で挟み込んで上記摩擦円筒部に装着さ
れる略円形弾性部材と、上記摩擦円筒部に外接する内周
面を有するとともに上記第1係合部である上記略円形弾
性部材の一対の屈曲部と係合する一対の切溝である第2
の係合部を備えた本体部および上記太陽ギヤの上記ギヤ
部との噛合う遊星ギヤを回転自在に支持する支持部を備
えた切換部材とを備えて構成される。
また、本発明によるフィルム電動給送装置は、スプー
ル内に設けられるモータ、およびこのモータの正・逆回
転出力を減速して出力する出力軸を備えた減速機構から
なる駆動手段と、ギヤ部と該ギヤ部の軸方向に一体的に
突出して形成された、上記ギヤ部とは異なる径を有する
摩擦円筒部と上記出力軸と嵌合する嵌合部とを備えると
ともに上記スプールと一体的もしくは固定関係に設けら
れ、上記モータの正・逆回転出力が上記出力軸を介して
伝達される太陽ギヤ、上記摩擦円筒部の直径より小さい
直径の円弧部を定常状態で形成するとともに上記円弧部
の両端部より連続して起立せしめられた一対の屈曲部で
ある第1係合部を備え、上記摩擦円筒部を上記円弧部で
挟み込んで上記摩擦円筒部に装着される略円形弾性部材
および上記摩擦円筒部に外接する内周面を有するととも
に上記第1係合部である上記略円形弾性部材の一対の屈
曲部と係合する一対の切溝である第2係合部を備えた本
体部および上記太陽ギヤの上記ギヤ部と噛合う遊星ギヤ
を回転自在に支持する支持部を備えた切換部材からなる
切換クラッチ機構と、上記切換部材の回転にともない上
記太陽ギアの周囲を公転する上記遊星ギヤと噛合うこと
により上記モータの回転出力を取り出しフィルムパトロ
ーネ内のフィルム巻き戻し用のスプール軸に伝達する伝
達ギア列とを備えて構成される。
作用 本発明による切換クラッチ機構は、上述のように構成
されていることから、太陽ギヤがモータにより回転せし
められると、その回転出力は太陽ギヤの摩擦円筒部に弾
性力を利用した挟み込みにより摩擦結合された略円形弾
性部材の第1係合部である屈曲部を介して、すなわち摩
擦結合ではない屈曲部と第2係合部である切溝との結合
により得られる固定関係を介して切換部材に伝達され、
よって、このとき上述した摩擦結合状態および固定関係
により上記伝達に時間遅れは生じない。
したがって、切換部材も太陽ギヤの回転方向に回動
し、この結果、この切換部材に回転自在に支持されてい
る遊星ギヤも同方向へ公転し、たとえばこの遊星ギヤを
いくらかの公転後別設のギヤ列と噛合わせることにより
太陽ギヤの回転、すなわちモータの回転出力を外部へ伝
達できることになる。
本発明によるフィルム電動給送装置は、上述のように
構成されることから、モータが回転すると、その回転出
力は減速機構の出力軸を介して太陽ギヤが一体的あるい
は固定関係に設けられているスプールに伝達されて、こ
のスプールを回転せしめることになる。同時に、回転出
力は上述した切換クラッチ機構と同様に、太陽ギヤの摩
擦円筒部に摩擦結合された略円形弾性部材の屈曲部を介
して切換部材に時間遅れなく伝達されることになる。
したがって、切換部材も太陽ギヤ、すなわちスプール
の回転方向へ回動し、この結果、切換部材に回転自在に
支持されている遊星ギヤも同方向へ公転し、伝達ギヤ列
と噛合うことにより、太陽ギヤの回転、すなわちモータ
の回転出力をフィルム巻戻し用パトローネ軸に伝達でき
ることになる。
実施例 以下、本発明の切換クラッチ機構およびこの機構を使
用したフィルム電動給送装置の実施例について述べる。
〔実施例1〕 第1図は本発明の第1実施例である切換クラッチ機構
の分解斜視図である。図において、第4図に示した従来
例における構成要素と対応するものには同じ符号を付し
ている。
ギヤ列Gを介してモータMの回転出力が伝達される太
陽ギヤ15は、同軸関係、かつ一体的に設けられた摩擦円
筒部16をギヤ部15aとともに備えている。
略円形状の弾性部材17は、定常状態で上記摩擦円筒部
16の直径D1より小さい径D2を形成する円弧部17aと、第
一係合部、すなわち本実施例においては上記円弧部17a
からL字形状に起立した一対の屈曲部17bとから構成さ
れている。
切換部材18は本実施例においては略中空円柱形状にな
され、摩擦円筒部16の外周部と外接する破線で示した内
周面18cを有するとともに、上記略円形弾性部材17の一
対の屈曲部17bである第1係合部と係合する第2係合部
である一対の切溝18aの施された本体部18dおよび太陽ギ
ヤ15のギヤ部15aと噛合う遊星ギヤ12をネジNにて回転
自在に支持する支持部18bを備えている。
以上のような構成の本実施例は、略円形弾性部材17を
少し拡げて太陽ギヤ15の摩擦円筒部16に装着し、すなわ
ち摩擦円筒部16を略円形弾性部材17にて、その弾性力を
利用して挟み込み、次いで遊星ギヤ12をネジNにて装着
した切換部材18をその一対の切溝18aを略円形弾性部材1
7の一対の屈曲部17bと係合させ、かつ摩擦円筒部16にそ
の内周面18cが外接するよう装着することにより組立て
られる。なお、一対のL字形状の屈曲部17bおよび一対
の切溝18aで示した第1・第2係合部は、たとえば一対
の棒状屈曲部およびこの棒状屈曲部が嵌入される一対の
孔等、種々の組合せが採用できることはいうまでもな
い。
第2図(a)はこの第1の実施例を組立てた状態の斜
視図,同図(b)は同じく平面図である。この第2図
(a),(b)を参照して第1の実施例の動作について
述べる。
今、モータMの回転によりギヤ列Gが回転し、第2図
(a),(b)中に実線で示した矢印C方向へ太陽ギヤ
15が回転すると、その回転出力は摩擦円筒部16を挟みつ
けている略円形弾性部材17に伝達され、その第1係合部
である一対の屈曲部17bと第2係合部である切溝18aとの
係合によって得られる固定関係により円筒部16に外接し
ている切換部材18に時間遅れなく伝達される。
よって、切換部材18も矢印C方向へ時間遅れなく回転
し、もちろん遊星ギヤ12も太陽ギヤ15の回りを第2図
(b)中に実線で示した矢印C1方向へ回転しながら公転
することになる。
一方、モータMの逆回転により太陽ギヤ15が先の場合
とは逆に第2図(a),(b)中に破線で示した矢印D
方向へ回転すると、切換部材18は矢印D方向へ回転し、
遊星ギヤ12も同方向へ第2図(b)中に破線で示した矢
印D1方向へ回転しながら公転することになる。
したがって、遊星ギヤ12の公転軌跡内に第2図(b)
中に破線で示したようなギヤ列Xあるいは同Yを配置す
ることにより、モータMの回転出力をギヤ列X,Yを介し
て取り出せることは明らかである。
換言すると、今、遊星ギヤ12が矢印C方向へ公転して
ギヤ列Xと噛合ったとすると、切換部材18はそれ以上回
転できなくなり、このためそれまでの太陽ギヤ15と切換
部材18との摩擦結合による連動関係が断たれ遊星ギヤ12
の公転が停止し、一方、太陽ギヤ15は略円形弾性部材17
の挟み付け力に逆らって回転を継続し、そのギヤ部15a
と噛合っている遊星ギヤ12を引き続き矢印C1方向へ回転
せしめ、この結果、遊星ギヤ12の矢印C1方向への回転出
力がギヤ列Xに伝達され、かつ取り出されることにな
る。
逆に、遊星ギヤ12が矢印D方向へ公転した場合には、
上記遊星ギヤ12はギヤ列Yと噛合い、よって、そのD1
向への回転出力がギヤ列Yに伝達され、かつ取り出され
ることになるわけである。
以上述べたような動作によりモータMの正・逆回転出
力を異なる地点に導くことができる。
さて、ここで上述した第1の実施例における太陽ギヤ
15と切換部材18との関係について改めてみてみると、略
円形弾性部材17の挟み付け弾性力を利用して摩擦結合さ
れていることは先にも述べたとおりである。このため、
太陽ギヤ15が回転しようとすると即座に切換部材18も回
転しようとし、すなわち先にも述べたように太陽ギヤ15
の回転出力は時間遅れなく切換部材18に伝達され、遊星
ギヤ12の位置制御に利用されることになる。
また、太陽ギヤ15の摩擦円筒部16の直径D1と略円形弾
性部材17の円弧部17aの直径D2との関係を適宜設定する
ことにより、太陽ギヤ15と切換部材18間の摩擦結合力を
制御できることを合わせて考えると、摩擦結合力の管理
が容易であるとともに、不用意に滑りが生じるおそれも
ほとんどなくすことができる。
〔実施例2〕 第3図は本発明の第2の実施例であるフィルム電動給
送装置の要部の分解斜視図である。図において、第1図
および第4図に示した装置における構成要素と対応する
要素には同じ符号を付している。
第3図からも明らかなように、本実施例におけるモー
タMは、正・逆回転出力を出力軸19aに取り出す減速機
構19とともに、スプール20内に配置されている。
一方、上記スプール20は、一体的あるいは固定関係に
設けられた太陽ギヤ15を有している。
太陽ギヤ15は、第1の実施例と同様のギヤ部15a,摩擦
円筒部16のほか、略円形弾性部材17の位置決めをするつ
ば部15bおよび出力軸19aと嵌合する溝穴部15cとを備え
ている。
略円形弾性部材17と本実施例では略中空円筒形状にな
された切換部材18は、第1の実施例と同じく、それぞれ
円弧部17a、屈曲部17bおよび摩擦円筒部16に外接する内
周面18c,切溝18aを有する本体部18d,支持部18bを備えて
いる。
フィルムFの巻戻し用の伝達ギヤ列21は、遊星ギヤ12
の所定方向への公転軌跡内に設けられた第1ギヤ21aお
よびフィルムパトローネ1内のフィルム巻戻し用のスプ
ール軸1aと連結される第2ギヤ21b等から構成されてい
る。
次に、第2の実施例の動作について述べる。
今、モータMが回転し、その回転出力が減速機構19を
介して出力軸19aに取り出され、この出力軸19aが第3図
中に実線で示した矢印E方向へ回転すると、出力軸19a
と嵌合する溝穴部15cを備えた太陽ギヤ15も同方向へ回
転し、もちろん、このとき太陽ギヤ15と一体的あるいは
固定関係に設けられているスプール20も矢印E方向へ回
転し、フィルムパトローネ1内からフィルムFを巻上げ
ることになる。
同時に第1の実施例でも述べたように、摩擦円筒部1
6、この円筒部16を弾性力によって挟み込んでいる略円
形弾性部材17の一対の屈曲部17bおよびこの屈曲部17bと
係合する一対の切溝18aを介して太陽ギヤ15の回転出力
は切換部材18に伝達され、よって切換部材18も矢印E方
向へ回転することになる。
この結果、切換部材18に回転自在に支持され、かつ太
陽ギヤ15と噛合っている遊星ギヤ12は、矢印E1方向へ回
転しながら矢印E方向に公転することになり、第1の実
施例の説明における第2図(b)で述べたように、遊星
ギヤ12の公転軌跡内に適宜のギヤ列(図示せず)を設け
ることにより、モータMの回転出力を取り出せることに
なる。すなわち、モータMの回転出力をフィルムの巻上
げを含めたとえばシャッターチャージ等、他の作用にも
適宜利用できることになるわけである。
一方、モータMが逆方向へ回転し、減速機構19の出力
軸19aが第3図中に破線で示した矢印F方向へ回転する
と、太陽ギヤ15も先の場合とは逆の矢印F方向へ回転す
ることになる。
したがって、切換部材18は先にも述べた一対の屈曲部
17bおよび切溝18aの関係により矢印F方向へ回転し、も
ちろん遊星ギヤ12も矢印F1方向へ回転しながら矢印F方
向へ公転することになる。
この結果、遊星ギヤ12は伝達ギヤ列21の第1ギヤ21a
と噛合うことになり、太陽ギヤ15の回転出力、すなわち
モータMの回転出力は、上記第1ギヤ21aおよび第2ギ
ヤ21b等のギヤから形成された上記伝達ギヤ列21を介し
てフィルムパトローネ1内のフィルム巻戻し用のスプー
ル軸1aに伝達され、このスプール軸1aを矢印F2方向へ回
転せしめることになる。
したがって、フィルムFはスプール軸1aの回転に伴い
フィルムパトローネ1内へ巻戻されてゆくことになる。
以上述べたように、この第2の実施例は、モータMの
回転出力が太陽ギヤ15の軸部で伝達されるなど、第1の
実施例とはその構造等が若干異なるものの、実質的に同
一の切換クラッチ機構をスプール20内にモータM、減速
機構19を内蔵して小型化を実現した構成に適用したもの
であり、第3図からも明らかなように、上記切換クラッ
チ機構は、スプール部分に略一体的に形成されており、
形状小型化に大きく寄与していることは詳述するまでも
ない。
なお、第1の実施例と同様、モータMの回転出力が切
換部材18に時間遅れなく伝達されることもいうまでもな
い。
発明の効果 本発明による切換クラッチ機構は、太陽ギヤと遊星ギ
ヤを回転自在に支持する切換部材とを、太陽ギヤに形成
された摩擦円筒部を弾性力で挟み込む略円形弾性部材の
一対の屈曲部および切換部材に形成され一対の屈曲部と
係合する一対の切溝とによって摩擦結合していることか
ら、両者間の回転出力の伝達タイミングに遅れがなく、
すなわち遊星ギヤの位置を制御する切換力の伝達遅れが
なく、つねに所望のタイミングで遊星ギヤの切換え動作
を行えるという効果を有している。
また、上記円筒部径と弾性部材径の関係を適宜制御す
ることにより、両者の摩擦結合力を管理できることか
ら、衝撃等により容易に滑りを生じない摩擦結合状態を
簡単に設定できるという効果も有している。
本発明によるフィルム電動給送装置は、上述の切換ク
ラッチ機構における太陽ギヤをスプールと一体的あるい
は固定関係に設けるとともに、モータ,減速機構をスプ
ールに内蔵し、さらにモータの回転出力を太陽ギヤの軸
部に減速機構を介して伝達することから、スプールと切
換クラッチ機構とを略一体的に構成することができ、上
述した切換クラッチ機構の効果はもちろん、その形状を
小型化できるという効果を有することになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例である切換クラッチ機構
の分解斜視図、第2図(a)はこの第1の実施例を組立
てた状態を示す斜視図、同図(b)は同じく平面図、第
3図は本発明の第2実施例であるフィルム電動給送装置
の要部の分解斜視図、第4図は従来のカメラの電動巻戻
装置の一例の構成を示す分解斜視図である。 12……遊星ギヤ、15……太陽ギヤ、15a……ギヤ部、16
……摩擦円筒部、17……略円形弾性部材、18……切換部
材、19……減速機構、20……スプール、21……ギヤ列、
17a……円弧部、17b……屈曲部、18a……切溝、18b……
支持部、18c……内周面、18d……本体部。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ギヤ部と該ギヤ部の軸方向に一体的に突出
    して形成された、前記ギヤ部とは異なる径を有する摩擦
    円筒部とから構成され、モータの正・逆回転出力が伝達
    される太陽ギヤと、前記摩擦円筒部の直径よりも小さい
    直径を定常状態で形成する円弧部およびこの円弧部の両
    端部より連続して起立せしめられた一対の屈曲部である
    第1係合部を備え、前記摩擦円筒部を前記円弧部で挟み
    込んで前記摩擦円筒部に装着される略円形弾性部材と、
    前記摩擦円筒部に外接する内周面を有するとともに前記
    第1係合部である前記略円形弾性部材の一対の屈曲部と
    係合する一対の切溝である第2の係合部を備えた本体部
    および前記太陽ギヤの前記ギヤ部との噛合う遊星ギヤを
    回転自在に支持する支持部を備えた切換部材とを備えて
    なる切換クラッチ機構。
  2. 【請求項2】スプール内に設けられるモータ、およびこ
    のモータの正・逆回転出力を減速して出力する出力軸を
    備えた減速機構からなる駆動手段と、ギヤ部と該ギヤ部
    の軸方向に一体的に突出して形成された、前記ギヤ部と
    は異なる径を有する摩擦円筒部と前記出力軸と嵌合する
    嵌合部とを備えるとともに前記スプールと一体的もしく
    は固定関係に設けられ、前記モータの正・逆回転出力が
    前記出力軸を介して伝達される太陽ギヤ、前記摩擦円筒
    部の直径より小さい直径の円弧部を定常状態で形成する
    とともに前記円弧部の両端部より連続して起立せしめら
    れた一対の屈曲部である第1係合部を備え、前記摩擦円
    筒部を前記円弧部で挟み込んで前記摩擦円筒部に装着さ
    れる略円形弾性部材および前記摩擦円筒部に外接する内
    周面を有するとともに前記第1係合部である前記略円形
    弾性部材の一対の屈曲部と係合する一対の切溝である第
    2係合部を備えた本体部および前記太陽ギヤの前記ギヤ
    部と噛合う遊星ギヤを回転自在に支持する支持部を備え
    た切換部材からなる切換えクラッチ機構と、前記切換部
    材の回転にともない前記太陽ギアの周囲を公転する前記
    遊星ギヤと噛合うことにより前記モータの回転出力を取
    り出しフィルムパトローネ内のフィルム巻き戻し用のス
    プール軸に伝達する伝達ギア列とを備えてなるフィルム
    電動給送装置。
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JPS634197Y2 (ja) * 1980-12-02 1988-02-02
JPS6227724A (ja) * 1985-07-29 1987-02-05 Canon Inc カメラの電動給送装置

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JPH02282235A (ja) 1990-11-19

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