JP2630502B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP2630502B2 JP2312406A JP31240690A JP2630502B2 JP 2630502 B2 JP2630502 B2 JP 2630502B2 JP 2312406 A JP2312406 A JP 2312406A JP 31240690 A JP31240690 A JP 31240690A JP 2630502 B2 JP2630502 B2 JP 2630502B2
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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/32Colour coupling substances
    • G03C7/3225Combination of couplers of different kinds, e.g. yellow and magenta couplers in a same layer or in different layers of the photographic material

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料に関し、さ
らに詳しくは色再現性に優れ、写真処理性能の安定性に
優れた感光材料に関するものである。
(従来の技術) 近年、カラー写真感光材料においては、ユーザーのニ
ーズに答えるため、感光材料の高感度化、高画質化が進
められてきている。これらのうち高画質化に関しては主
に色再現性の改良、鮮鋭度の改良、粒状性の改良が進め
られてきた。これらは感光材料の性能を比較する上で極
めて重要なものであり、明らかに今後も改良を進めてい
くことが必要とされている。
従来のハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられる
イエロー、マゼンタ、シアンカプラーによる発色色素は
不要な副吸収を有しているために、色再現性が損なわれ
る傾向があった。したがって、色再現性の良化技術とし
ては、副吸収の少ない画像色素を形成するカプラーが研
究されてきた。
マゼンタ色素では、従来の5−ピラゾロン型マゼンタ
カプラーに替わり、ピラゾロアゾール系マゼンタカプラ
ーを用いることによるマゼンタ色の色相改良が注目され
ている。これらのカプラーとカラー現像主薬の酸化生成
物との反応により形成されるアゾメチン色素は430nm付
近の色再現上有害な副吸収が少ないため彩度が高く、色
再現上好ましいことが知られている。これらのカプラー
については例えば米国特許第3,725,067号,特開昭60−1
72982号、同60−33552号、同61−72238号、米国特許第
4,500,630号,同4,540,654号その他に記載がある。
また、イエローカプラーは従来よりその彩度が特に低
く分光吸収のシャープ化による改良が強く望まれてい
た。一方、鮮鋭度を良化するには感光材料の膜厚を薄層
化しなければならないが、そのためには高沸点有機溶媒
を低減化しても安定に乳化分散できることおよび乳剤層
に含有されるカプラーの高発色性が必要とされる。この
ようなカプラーとしては、例えば、特開昭63−123047号
に発色色素がシャープな吸収スペクトルを示し、発色性
に優れ、またカラー現像液のpHによる発色性の変動が少
ないイエローカプラーが開示されている。
しかしながら、本発明者らの追試によると、上記イエ
ローカプラーとピラゾロアゾール系マゼンタカプラーを
併用した場合のそれぞれの発色色素の形成は、カラー現
像液のpHのわずかな変動により大きく変動する、また酸
化された現像主薬の他層への層間混色により色濁り、色
汚染が増大するなど解決が望まれていた。
(発明が解決しようとする課題) したがって、本発明の目的は第1に色彩度が高く、色
濁りあるいは色汚染が少なく、色再現性に優れたカラー
感光材料を提供することである。
第2にカラー現像液のpHによって写真性が変動するこ
とのない優れたカラー感光材料を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは鋭意研究の結果、下記手段により、本発
明の目的が達成されることを見い出した。
すなわち、支持体上に少なくとも一層以上の青感性ハ
ロゲン化乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感
性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真
感光材料において、該青感性ハロゲン化銀乳剤層にアシ
ル基が下記一般式(I)で表わされるアシルアセトアミ
ド型イエロー色素形成カプラーの少なくとも一種を含有
し、該緑感性ハロゲン化銀乳剤層に下記一般式(M)で
表わされるマゼンタ色素形成カプラーを少なくとも一種
含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光
材料によって達成された。
一般式(I) (式中、R1は一価の基を表わす。QはCとともに、3〜
5員の炭化水素環またはN,O,S,Pから選ばれる少なくと
も一個のヘテロ原子を環内に有する3〜5員の複素環を
形成するのに必要な非金属原子群を表わす。ただし、R1
は水素原子であることはなく、またQと結合して環を形
成することはない。) 一般式(M) (ここでR20は水素原子または置換基を表わす。Zは窒
素原子を2〜3個含む5員のアゾール環を形成するのに
必要な非金属原子群を表わし、該アゾール環は置換基
(縮合環を含む)を有してもよい。Xは水素原子または
現像主薬の酸化体とのカップリング反応時に離脱可能な
基を表わす。) 特開昭63−231451号には、吸収スペクトルがシャープ
で発色性の優れたイエローカプラー及びピラゾロアゾー
ル系マゼンタカプラーを含有するハロゲン化銀カラー写
真感光材料が開示されているが、本発明のイエローカプ
ラーについては何等言及されておらず具体的な記載もな
い。
本発明のアシルアセトアミド型イエローカプラーは好
ましくは下記一般式(Y)により表わされる。
式(Y) 式(Y)においてR1は水素を除く一価の置換基を、Q
はCとともに3〜5員の炭化水素環又は少なくとも1個
のN、S、O、Pから選ばれたヘテロ原子を環内に含む
3〜5員の複素環を形成するのに必要な非金属原子群
を、R2は水素原子、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I0以下
式(Y)の説明において同じ。)、アルコキシ基、アリ
ールオキシ基、アルキル基またはアミノ基をR3はベンゼ
ン環上に置換可能な基を、Yは水素原子または芳香族第
1級アミン現像薬の酸化体とのカップリング反応により
離脱可能な基(以下離脱基という)を、lは0〜4の整
数を、それぞれ表す。ただしlが複数のとき複数のR3
同じでも異なっていても良い。
ここでR3の例として、ハロゲン原子、アルキル基、ア
リール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルボ
ンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スル
ファモイル基、アルキルスルホニル基、ウレイド基、ス
ルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ
基、アルコキシスルホニル基、アシルオキシ基、ニトロ
基、複素環基、シアノ基、アシル基、アシルオキシ基、
アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキ
シ基があり、離脱基の例として窒素原子でカップリング
活性位に結合する複素環基、アリールオキシ基、アリー
ルチオ基、アシルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ
基、アリールスルホニルオキシ基、複素環オキシ基、ハ
ロゲン原子がある。
式(Y)における置換基がアルキル基であるか、また
はアルキル基を含むとき、特に規定のない限り、アルキ
ル基は直鎖状、分岐鎖状または環状の、置換されていて
も不飽和結合を含んでいても良いアルキル基(たとえ
ば、メチル、イソプロピル、t−ブチル、シクロペンチ
ル、t−ペンチル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシ
ル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、ドデシル、ヘキサ
デシル、アリル、3−シクロヘキセニル、オレイル、ベ
ンジル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチルメトキ
シエチル、エトキシカルボニルメチル、フェノキシエチ
ル)を意味する。
式(Y)における置換基がアリール基であるか、また
はアリール基を含むとき、特に規定のない限り、アリー
ル基は置換されていても良い単環もしくは縮合環のアリ
ール基(例えばフェニル、1−ナフチル、p−トリル、
o−トリル、p−クロロフェニル、4−メトキシフェニ
ル、8−キノリル、4−ヘキサデシルオキシフェニル、
ペンタフルオロフェニル、p−ヒドロキシフェニル、p
−シアノフェニル、3−ペンタデシルフェニル、2,4−
ジ−t−ペンチルフェニル、p−メタンスルホンアミド
フェニル、3,4−ジクロロフェニル)を意味する。
式(Y)における置換基が複素環基か、または複素環
を含むとき、特に規定のない限り、複素環基は、O、
N、S、P、Se、Teから選ばれた少なくとも1個のヘテ
ロ原子を環内に含む3〜8員の置換されていても良い単
環もしくは縮合環の複素環基(例えば2−フリル、2−
ピリジル、4−ピリジル、1−ピラゾリル、1−イミダ
ゾリル、1−ベンゾトリアゾリル、2−ベンゾトリアリ
アゾリル、スクシンイミド、フタルイミド、1−ベンジ
ル−2,4−イミダゾリジンジオン−3−イル)を意味す
る。
以下、式(Y)において好ましく用いられる置換基に
ついて説明する。
式(Y)においてR1は好ましくはハロゲン原子、シア
ノ基、またはいずれも置換されていても良い総炭素数
(以下C数と略す)1〜30の一価の基(例えばアルキル
基、アルコキシ基)または、C数6〜30の一価の基(例
えばアリール基、アリールオキシ基)であってその置換
基としては例えばハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
シ基、ニトロ基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホ
ンアミド基、アシル基がある。
式(Y)においてQは好ましくはCとともに3〜5員
のいずれも置換されていても良いC数3〜30の炭化水素
環または少なくとも1個のN、S、O、Pから選ばれた
ヘテロ原子を環内に含むC数2〜30の複素環を形成する
のに必要な非金属原子群を表す。また、QがCとともに
作る環は環内に不飽和結合を含んでいても良い。QがC
とともに作る環の例としてシクロプロパン環、シクロブ
タン環、シクロペンタン環、シクロプロペン環、シクロ
ブテン環、シクロペンテン環、オキセタン環、オキソラ
ン環、1,3−ジオキシソラン環、チエタン環、チオラン
環、ピロリジン環がある。置換基の例としてハロゲン原
子、ヒドロキシル基、アルキル基、アリール基、アシル
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シアノ基、アル
コキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基
がある。
式(Y)においてR2は好ましくはハロゲン原子、いず
れも置換されていても良い、C数1〜30のアルコキシ
基、C数6〜30のアリールオキシ基、C数1〜30のアル
キル基またはC数0〜30のアミノ基を表わし、その置換
基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アル
コキシ基、アリールオキシ基がある。
式(Y)においてR3は好ましくはハロゲン原子、いず
れも置換されても良い、C数1〜30のアルキル基、C数
6〜30のアリール基、C数1〜30のアルコキシ基、C数
2〜30のアルコキシカルボニル基、C数7〜30のアリー
ルオキシカルボニル基、C数1〜30カルボンアミド基、
C数1〜30のスルホンアミド基、C数1〜30のカルバモ
イル基、C数0〜30のスルファモイル基、C数1〜30の
アルキルスルホニル基、C数6〜30のアリールスルホニ
ル基、C数1〜30のウレイド基、C数0〜30のスルファ
モイルアミノ基、C数2〜30のアルコキシカルボニルア
ミノ基、C数1〜30の複素環基、C数1〜30のアシル
基、C数1〜30のアルキルスルホニルオキシ基、C数6
〜30のアリールスルホニルオキシ基を表わし、その置換
基としては、例えばハロゲン原子、アルキル基、アリー
ル基、複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複
素環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素
環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、アシル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、
カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボ
ニルアミノ基、スルファモイルアモノ基、ウレイド基、
シアノ基、ニトロ基、アシルオキシ基、アルコキシカル
ボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスル
ホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基がある。
式(Y)において、lは好ましくは1または2の整数
を表わし、R3の置換位置は、 に対してメタ位またはパラ位が好ましい。
式(Y)において、Yは好ましくは窒素原子でカップ
リング活性位に結合する複素環基またはアリールオキシ
基を表わす。
Yが複素環基を表わすとき、Yは好ましくは置換され
ても良い、5〜7員環の単環もしくは縮合環の複素環の
基であり、その例としてスクシンイミド、マレインイミ
ド、フタルイミド、ジグリコールイミド、ピロール、ピ
ラゾール、イミダゾール、1,2,4−トリアゾール、テト
ラゾール、インドール、インダゾール、ベンズイミダゾ
ール、ベンゾトリアゾール、イミダゾリジン−2,4−ジ
オン、オキサゾリジン−2,4−ジオン、チアゾリジン−
2,4−ジオン、イミダゾリジン−2−オン、オキサゾリ
ジン−2−オン、チアゾリジン−2−オン、ベンズイミ
ダゾリン−2−オン、ベンゾオキサゾリン−2−オン、
ベンゾチアゾリン−2−オン、2−ピロリン−5−オ
ン、2−イミダゾリン−5−オン、インドリン−2,3−
ジオン、2,6−ジオキシプリン、パラバン酸、1,2,4−ト
リアゾリジン−3,5−ジオン、2−ピリドン、4−ピリ
ドン、2−ピリミドン、6−ピリダゾン−2−ピラゾ
ン、2−アミノ−1,3,4−チアゾリジン、2−イミノ−
1,3,4−チアゾリジン−4−オン等があり、これらの複
素環は置換されていても良い。これらの複素環の置換基
の例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ
基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、アルキル
基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ
基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、
カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド基、アル
コキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基が
ある。Yがアリールオキシ基を表わすとき、Yは好まし
くはC数6〜30のアリールオキシ基を表わし、前記Yが
複素環である場合にあげた置換基群から選ばれる基で置
換されていても良い。アリールオキシ基の置換基として
は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル
基、トリフルオロメチル基、アルコキシカルボニル基、
カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイル
基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基、またはシアノ基が好ましい。
次に式(Y)において特に好ましく用いられる置換基
について説明する。
R1は、特に好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基で
あって最も好ましくはメチル基である。Qは特に好まし
くはCとともに作る環が3〜5員の炭化水素環を形成す
る非金属原子群であり、例えば、 である。ここで、Rは水素原子、ハロゲン原子またはア
ルキル基を表わす。ただし、複数のRは同一でも異なっ
ても良い。
Qは最も好ましくは結合するCとともに3員環を形成
する である。
R2は特に好ましくは、塩素原子、フッ素原子、C数1
〜6のアルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチ
ル、エチル、イソプロピル、t−ブチル)、C数1〜8
のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、メトキシ
エトキシ、ブトキシ)、またはC数6〜24のアリールオ
キシ基(例えばフェノキシ、p−トリルオキシ、p−メ
トキシフェノキシ)であり最も好ましくは塩素原子、メ
トキシ基またはトリフルオロメチル基である。
R3は、特に好ましくは、ハロゲン原子、アルコキシ
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモ
イル基またはスルファモイル基であり最も好ましくはア
ルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボンアミド
基またはスルホンアミド基である。
Yは特に好ましくは下記式(Y−1)、(Y−2)ま
たは(Y−3)で表わされる基である。
式(Y−1) 式(Y−1)においてZ1 を表わす。ここでR4、R5、R8およびR9は水素原子、アル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホ
ニル基、アリールスルホニル基またはアミノ基を表わ
し、R6およびR7は水素原子、アルキル基、アリール基、
アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはア
ルコキシカルボニル基を表わし、R10およびR11は水素原
子、アルキル基またはアリール基を表わす。R10とR11
互いに結合してベンゼン環を形成しても良い。R4とR5
R5とR6、R6とR7またはR4とR8は互いに結合して環(例え
ばシクロブタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シ
クロヘキセン、ピロリジン、ピペリジン)を形成しても
良い。
式(Y−1)で表わされる複素環基のうち特に好まし
いものは式(Y−1)においてZ1である複素環基である。式(Y−1)で表わされる複素
環基のC数は2〜30、好ましくは4〜20、さらに好まし
くは5〜16である。
式(Y−2) 式(Y−2)において、R12およびR13の少なくとも1
つはハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロ
メチル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、
カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイル
基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基またはアシル基から選ばれた基であり、
もう一方は水素原子、アルキル基またはアルコキシ基で
あっても良い。R14はR12またはR13と同じ意味の基を表
わしmは0〜2の整数を表わす。式(Y−2)で表わさ
れるアリールオキシ基のC数は6〜30、好ましくは6〜
24、さらに好ましくは6〜15である。
式(Y−3) 式(Y−3)においてWはNとともにピロール環、ピ
ラゾール環、イミダゾール環又はトリアゾール環を形成
するに必要な非金属原子群を表わす。ここで、 で表わされる環は置換基を有していても良く、好ましい
置換基の例としてハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、
アルコキシカルボニル基、アルキル基、アリール基、ア
ミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはカルバ
モイル基である。式(Y−3)で表わされる複素環基の
C数は2〜30、好ましくは2〜24、より好ましくは2〜
16である。
Y1は最も好ましくは式(Y−1)で表わされる基であ
る。
式(Y)で表わされるカプラーは、置換基R1、Q、Y
または において2価以上の基を介して互いに結合する2量体ま
たはそれ以上の多量体を形成しても良い。この場合、前
記の各置換基において示した炭素原子数範囲の規定外と
なっても良い。
以下に式(Y)で表わされるイエローカプラーの具体
例を示す。
式(Y−II)で表わされる本発明のイエローカプラー
は以下の合成ルートによって合成できる。
ここで化合物はは、J.Chem.Soc.(C),1968,2548,
J.Am.Chem.Soc.,1934,56,2710,Synthesis,1971,258,J.O
rg.Chem.,1978,43,1729,CA,1960,66,18533y等に記載の
方法により合成される。
以下、化合物及びは従来公知の方法
によって合成することができる。以下に本発明のカプラ
ーの合成例を示す。
合成例1 例示化合物Y−28の合成 Gotkis,D.etal,J.Am.Chem.Soc.,1934,56,2710に記載
の方法により合成された1−メチルシクロプロパンカル
ボン酸25g、塩化メチレン100mlN,N−ジメチルホルムア
ミド1mlの混合物中に38.1gのオキザリルクロライドを室
温にて30分かけて滴下した。滴下後室温にて2時間反応
しアスピレーター減圧下塩化メチレン、過剰のオキザリ
ルクロライドを除去することにより1−メチルシクロプ
ロパンカルボニルクロライドの油状物を得た。
マグネシウム6g、四塩化炭素2mlの混合物中にメタノ
ール100mlを室温にて30分かけて滴下しその後2時間加
熱還流した後3−オキソブタン酸エチル32.6gを加熱還
流下30分間かけて滴下する。滴下後さらに2時間加熱還
流しメタノールをアスピレーター減圧下完全に留去す
る。テトラヒドロフラン100mlを反応物に加えて分散
し、室温にて先に得た1−メチルシクロプロパンカルボ
ニルクロライドを滴下する。30分間反応後反応液を酢酸
エチル30ml、希硫酸水で抽出、水洗後有機層を無水硫酸
ナトリウムにて乾燥後、溶媒を留去して2−(1−メチ
ルシクロプロパンカルボニル)−3−オキソブタン酸エ
チルの油状物55.3gを得た。
2−(1−メチルシクロプロパンカルボニル)−3−
オキソブタン酸エチル55g、エタノール160mlの溶液を室
温で撹拌したその中へ30%アンモニア水60mlを10分間か
けて滴下する。その後1時間撹拌し酢酸エチル300ml、
希塩酸水にて抽出、中和、水洗後、有機層を無水硫酸ナ
トリウムにて乾燥後溶媒を留去して(1−メチルシクロ
プロパンカルボニル)酢酸エチルの油状物43gを得た。
(1−メチルシクロプロパンカルボニル)酢酸エチル
34gとN−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−2−
(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブタンアミド44.
5gを内温100〜120℃にてアスピレーター減圧下加熱還流
する。4時間反応後反応液をn−ヘキサンと酢酸エチル
の混合溶媒にてカラムクロマト精製し例示化合物Y−28
49gを粘稠油状物として得た。化合物の構造は、MSス
ペクトル、NMRスペクトル及び元素分析により確認し
た。
合成例2 例示化合物Y−1の合成 例示化合物Y−28 22.8gを塩化メチレン300mlに溶解
し氷冷下塩化スルフリル5.4gを10分間かけて滴下する。
30分間反応後反応液をよく水洗し無水硫酸ナトリウムに
て乾燥後濃縮し例示化合物Y−28の塩化物を得た。1−
ベンジル−5−エトキシヒダントイン18.7g、トリエチ
ルアミン11.2ml、N,N−ジメチルホルムアミド50mlの溶
液の中に先に合成した例示化合物Y−30の塩化物をN,N
−ジメチルホルムアルデヒド50mlに溶かしたものを30分
間かけて室温にて滴下する。
その後40℃にて4時間反応後、反応液を酢酸エチル30
0mlで抽出水洗後、2%トリエチルアミン水溶液300mlに
て水洗し、ついで希塩酸水にて中和する。有機層を無水
硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を留去して得られた油
状物をn−ヘキサン、酢酸エチルの混合溶媒から晶析し
た。析出した結晶をろ過しn−ヘキサン、酢酸エチルの
混合溶媒で洗浄後、乾燥することにより例示化合物Y−
1の結晶22.8gを得た。
化合物に構造はMSスペクトル、NMRスペクトル、元素
分析により確認した。また融点は132〜133℃であった。
本発明のカプラーは単独で用いても、2種〜数種混合
して用いてもよく、また公知のイエロー色素形成カプラ
ーと混合し用いてもよい。
本発明のカプラーは感光材料の何れの層にも使用可能
であるが、感光性ハロゲン化銀乳剤層またはその隣接層
での使用が好ましく、感光性ハロゲン化銀乳剤層での使
用が最も好ましい。
本発明のカプラーの感光材料中での使用量は1m2当た
り1×10-5モル〜10-2モルであり、好ましくは1×10-4
モル〜5×10-3モル、より好ましくは2×104-モル〜2
×10-3である。
以下、式〔M〕で表わされるカプラーを詳細に説明す
る。カプラー骨格のうち好ましい骨格は1H−イミダゾ
〔1,2−〕ピラゾール、1H−ピラゾロ〔1,5−〕〔1,
2,4〕トリアゾール、1H−ピラゾロ〔5,1−〕〔1,2,
4〕トリアゾールおよび1H−ピラゾロ〔1,5−〕テトラ
ゾールであり、それぞれ式〔M−I〕、〔M−II〕、
〔M−III〕および〔M−IV〕で表わされる。
これらの式における置換基R21、R22、R23およびXに
ついて詳しく説明する。
R21は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリー
ル基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ
基、カルボキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリ
ノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ
基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルフアモイ
ル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ
環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオ
キシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルア
ミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフイニル基、
ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル
基、アゾリル基を表わし、R11は2価の基でビス体を形
成していてもよい。
さらに詳しくは、R21は各々水素原子、ハロゲン原子
(例えば、塩素原子、臭素原子)、アルキル基(例え
ば、炭素数1〜32の直鎖、または分岐鎖アルキル基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアル
キル基、シクロアルケニル基で、詳しくは、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、ト
リデシル、2−メタンスルホニルエチル、3−(3−ペ
ンタデシルフエノキシ)プロピル、3−{4−(2−
〔4−(4−ヒドロキシフエニルスルホニル)フエノキ
シ〕ドデカンアミド}フエニル}プロピル、2−エトキ
シトリデシル、トリフルオロメチル、シクロペンチル、
3−(2,4−ジ−t−アミルフエノキシ)プロピル)、
アリール基(例えば、フエニル、4−t−ブチルフエニ
ル、2,4−ジ−t−アミルフエニル、4−テトラデカン
アミドフエニル)、ヘテロ環基(例えば、2−フリル、
2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリ
ル)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ
基、アミノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エト
キシ、2−メトキシエトキシ、2−ドデシルエトキシ、
2−メタンスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基
(例えば、フエノキシ、2−メチルフエノキシ、4−t
−ブチルフエノキシ、3−ニトロフエノキシ、3−t−
ブチルオキシカルバモイルフエノキシ、3−メトキシカ
ルバモイル)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミ
ド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、2−(2,4−
ジ−t−アミルフエノキシ)ブタンアミド、4−(3−
t−ブチル−4−ヒドロキシフエノキシ)ブタンアミ
ド、2−{4−(4−ヒドロキシフエニルスルホニル)
フエノキシ}デカンアミド)、アルキルアミノ基(例え
ば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ドデシルアミノ、ジ
エチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アニリノ基(例
えば、フエニルアミノ、2−クロロアニリノ、2−クロ
ロ−5−テトラデカンアミノアニリノ、2−クロロ−5
−ドデシルオキシカルボニルアニリノ、N−アセチルア
ニリノ、2−クロロ−5−{α−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシフエノキシ)ドデカンアミド}アニリノ、
ウレイド基(例えば、フエニルウレイド、メチルウレイ
ド、N,N−ジブチルウレイド)スルフアモイルアミノ基
(例えば、N,N−ジプロピルスルフアモイルアミノ、N
−メチル−N−デシルスルフアモイルアミノ)、アルキ
ルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、テトラ
デシルチオ、2−フエノキシエチルチオ、3−フエノキ
シプロピルチオ、3−(4−t−ブチルフエノキシ)プ
ロピルチオ)、アリールチオ基(例えば、フエニルチ
オ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフエニルチオ、3
−ペンタデシルフエニルチオ、2−カルボキシフエニル
チオ、4−テトラデカンアミドフエニルチオ)、アルコ
キシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニル
アミノ、テトラデシルオキシカルボニルアミノ)、スル
ホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、ヘキサ
デカンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−
トルエンスルホンアミド、オクタデカンスルホンアミ
ド、2−メチルオキシ−5−t−ブチルベンゼンスルホ
ンアミド)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカル
バモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−(2−ド
デシルオキシエチル)カルバモイル、N−メチル−N−
ドデシルカルバモイル、N−{3−(2,4−ジ−t−ア
ミルフエノキシ)プロピル}カルバモイル)、スルフア
モイル基(例えば、N−エチルスルフアモイル、N,N−
ジプロピルスルフアモイル、N−(2−ドデシルオキシ
エチル)スルフアモイル、N−エチル−N−ドデシルス
ルフアモイル、N,N−ジエチルスルフアモイル)、スル
ホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホ
ニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、ア
ルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、
ブチルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、
オクタデシルオキシカルボニル)、ヘテロ環オキシ基
(例えば、1−フエニルテトラゾール−5−オキシ、2
−テトラヒドロピラニルオキシ)、アゾ基(例えば、フ
エニルアゾ、4−メトキシフエニルアゾ、4−ピバロイ
ルアミノフエニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノ
イルフエニルアゾ)、アシルオキシ基(例えば、アセト
キシ)、カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカ
ルバモイルオキシ、N−フエニルカルバモイルオキ
シ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキ
シ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリールオキシカ
ルボニルアミノ基(例えば、フエノキシカルボニルアミ
ノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フ
タルイミド、3−オクタデセニルスクシンイミド)、ヘ
テロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,
4−ジ−フエノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、
2−ピリジルチオ)、スルフイニル基(例えば、ドデカ
ンスルフイニル、3−ペンタデシルフエニルスルフイニ
ル、3−フエノキシプロピルスルフイニル)、ホスホニ
ル基(例えば、フエノキシホスホニル、オクチルオキシ
ホスホニル、フエニルホスホニル)、アリールオキシカ
ルボニル基(例えば、フエノキシカルボニル)、アシル
基(例えば、アセチル、3−フエニルプロパノイル、ベ
ンゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイル)、アゾリル
基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、3−クロロ−
ピラゾール−1−イル、トリアゾリル)を表わす。これ
らの置換基のうち、更に置換基を有することが可能な基
は炭素原子、酸素原子、窒素原子又はイオウ原子で連結
する有機置換基又はハロゲン原子を更に有してもよい。
これらの置換基のうち、好ましいR21としてはアルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アルキルチオ基、ウレイド基、ウレタン基、アシルアミ
ノ基を挙げることができる。
R12は、R11について例示した置換基と同様の基であ
り、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、
スルフアモイル基、スルフイニル基、アシル基およびシ
アノ基である。
またR23は、R21について例示した置換基と同様の基で
あり、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、
ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、
カルバモイル基、アシル基であり、より好ましくは、ア
ルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルキルチオ基お
よびアリールチオ基である。
Xは水素原子または芳香族1級アミン発色現象主薬の
酸化体との反応において離脱可能な基を表わすが、離脱
可能な基を詳しく述べればハロゲン原子、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキルもし
くはアリールスルホニルオキシ基、アシルアミノ基、ア
ルキルもしくはアリールスルホンアミド基、アルコキシ
カルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ
基、アルキル、アリールもしくはヘテロ環チオ基、カル
バモイルアミノ基、5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環
基、イミド基、アリールアゾ基などがあり、これらの基
は更にR21の置換基として許容された基で置換されてい
てもよい。
さらに詳しくはハロゲン原子(例えば、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子)、アルコキシ基(例えば、エトキ
シ、ドデシルオキシ、メトキシエチルカルバモイルメト
キシ、カルボキシプロピルオキシ、メチルスルホニルエ
トキシ、エトキシカルボニルメトキシ)、アリールオキ
シ基(例えば、4−メチルフエノキシ、4−クロロフエ
ノキシ、4−メトキシフエノキシ、4−カルボキシフエ
ノキシ、3−エトキシカルボキシフエノキシ、3−アセ
チルアミノフエノキシ、2−カルボキシフエノキシ)、
アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、テトラデカノイ
ルオキシ、ベンゾイルオキシ)、アルキルもしくはアリ
ールスルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオ
キシ、トルエンスルホニルオキシ)、アシルアミノ基
(例えば、ジクロルアセチルアミノ、ヘプタフルオロブ
チリルアミノ)、アルキルもしくはアリールスルホンア
ミド基(例えば、メタンスルホンアミノ、トリフルオロ
メタンスルホンアミノ、p−トルエンスルホニルアミ
ノ)、アルコキシカルボニルオキシ基(例えば、エトキ
シカルボニルオキシ、ベンジルオキシカルボニルオキ
シ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例えば、フ
エノキシカルボニルオキシ)、アルキル、アリールもし
くはヘテロ環チオ基(例えば、ドデシルチオ、1−カル
ボキシドデシルチオ、フエニルチオ、2−ブトキシ−5
−5−オクチルフエニルチオ、テトラゾリルチオ)、カ
ルバモイルアミノ基(例えば、N−メチルカルバモイル
アミノ、N−フエニルカルバモイルアミノ)、5員もし
くは6員の含窒素ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、
ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、1,2−ジヒ
ドロ−2−オキソ−1−ピリジル)、イミド基(例え
ば、スクシンイミド、ヒダントイニル)、アリールアゾ
基(例えば、フエニルアゾ、4−メトキシフエニルア
ゾ)なである。Xはこれら以外に炭素原子を介して結合
した離脱基としてアルデヒド類又はケトン類で4当量カ
プラーを縮合して得られるビス型カプラーの形を取る場
合もある。又、Xは現像抑制剤、現像促進剤など写真的
有用基を含んでいてもよい。好ましいXは、ハロゲン原
子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルもしく
はアリールチオ基、カップリング活性位に窒素原子で結
合する5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環基である。
式〔M〕で表わされるマゼンタカプラーの化合物例を
以下に例示するが、これらに限定されるものではない。
式〔M〕で表わされるカプラーの合成法を記載した文
献を以下に挙げる。
式〔M−I〕の化合物は米国特許第4,500,630号な
ど、式〔M−II〕の化合物は米国特許第4,540,654号、
同4,705,863号、特開昭61−65245号、同62−209457号、
同62−249155号など、式〔M−III〕の化合物は特公昭4
7−27411号、米国特許第3,725,067号など、式〔M−I
V〕の化合物は特開昭60−33552号などに記載の方法によ
り合成することができる。
本発明の一般式(M)で表されるカプラーの添加層
は、緑感性乳剤層以外に、それに隣接した非感光性中間
層でもよい。また、一般式(M)で表されるカプラーは
本発明の効果を損なわない限り、混合使用することも好
ましい。一般式(M)で表されるカプラーの添加量は、
いずれも感光材料1m2当たり0.01mmol〜1mmol、好ましく
は0.1mmol〜0.5mmolの範囲が一般的である。
本技術に関する感光材料には、前述の種々の添加剤が
用いられるが、それ以外にも目的に応じて種々の添加剤
を用いることができる。
これらの添加剤は、より詳しくはリサーチディスクロ
ージャーI tem.17643(1978年12月)および同I tem.187
16(1979年11月)に記載されており、その該当箇所を下
記の表にまとめて示した。
また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を
防止するために、米国特許第4,411,987号や同第4,435,5
03号に記載されたホルムアルデヒドと反応して、固定化
できる化合物を感光材料に添加することが好ましい。
本発明の写真乳剤はカラー感光材料に使用することが
好ましく、種々のカラーカプラーを使用することがで
き、その具体例は前出のリサーチ・ディスクロージャー
(RD)No.17643、VII−C〜Gに記載された特許に記載
されている。
イエローカプラーとしては、例えば米国特許第3,933,
501号、同第4,022,620号、同第4,326,024号、同第4,40
1,752号、同第4,248,961号、特公昭58−10739号、英国
特許第1,425,020号、同第1,476,760号、米国特許第3,97
3,968号、同第4,314,023号、同第4,511,649号、欧州特
許第2,49,473A号、等に記載のものが好ましい。
マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン系及びピラ
ゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特許第4,310,
619号、同第4,351,897号、欧州特許第73,636号、米国特
許第3,061,432号、同第3,725,067号、リサーチ・ディス
クロージャーNo.24220(1984年6月)、特開昭60−3355
2号、リサーチ・ディスクロージャーNo.24230(1984年
6月)、特開昭60−43659号、同61−72238号、同60−35
730号、同55−118034号、同60−185951号、米国特許第
4,500,630号、同第4,540,654号、同第4,565,630号、国
際公開W088/04795号等に記載のものが特に好ましい。
シアンカプラーとしては、フェノール系及びナフトー
ル系カプラーが挙げられ、米国特許第4,052,212号、同
第4,146,396号、同第4,228,233号、同第4,296,200号、
同第2,369,929号、同第2,801,171号、同第2,772,162
号、同第2,895,826号、同第3,772,002号、同第3,758,30
8号、同第4,343,011号、同第4,327,173号、西独特許公
開第3,329,729号、欧州特許公開第121,365A号、同第24
9,453A号、米国特許第3,446,622号、同第4,333,999号、
同第4,775,616号、同第4,451,559号、同第4,427,767
号、同第4,690,889号、同第4,254,212号、同第4,296,19
9号、特開昭61−42658号等に記載のものが好ましい。
発色色素の不要吸収を補正するためのカラード・カプ
ラーは、リサーチ・ディスクロージャーNo.17643のVII
−G項、米国特許第4,163,670号、特公昭57−39413号、
米国特許第4,004,929号、同第4,138,258号、英国特許第
1,146,368号に記載のものが好ましい。また、米国特許
第4,774,181号に記載のカップリングに放出された蛍光
色素により発色色素の不要吸収を補正するカプラーや、
米国特許第4,777,120号に記載の現像主薬と反応して色
素を形成しうる色素プレカーサー基を離脱基として有す
るカプラーを用いることも好ましい。
発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、
米国特許4,366,237号、英国特許第2,125,570号、欧州特
許第96,570号、西独特許(公開)第3,234,533号に記載
のものが好ましい。
ポリマー化された色素形成カプラーの典型例は、米国
特許第3,451,820号、同第4,080,221号、同第4,367,288
号、同第4,409,320号、同第4,576,910号、英国特許第2,
102,173号等に記載されている。
カップリングに伴って写真的に有用な残基を放出する
カプラーもまた本発明で好ましく使用できる。現像抑制
剤を放出するDIRカプラーは、前述のRD17643、VII−F
項に記載された特許、特開昭57−151944号、同57−1542
34号、同60−184248号、同63−37346号、同63−37350
号、米国特許第4,248,962号、同4,782,012号に記載され
たものが好ましい。
本発明に特に好ましく使用しうるカプラーは、特開昭
61−201247号又はリサーチディスクロージャー11449(1
973年10月)に記載されたような漂白剤放出カプラーで
ある。特に支持体に近い赤感性ハロゲン化銀乳剤層に好
ましく使用され、通常フェノール型、好ましくはナフト
ール型のカプラー残基の離脱基から、例えばβ−メルカ
プトプロピオン酸を放出しうるカプラーである。平板乳
剤を含有する本発明の感光材料を迅速現像処理するとき
に生じる脱銀不良を解消することができる。
その他、本発明の感光材料に用いることのできるカプ
ラーとしては、米国特許第4,130,427号等に記載の競争
カプラー、米国特許第4,283,472号、同第4,338,393号、
同第4,310,618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60
−185950号、特開昭62−24252号等に記載のDIRレドック
ス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出カプラー、DIR
カプラー放出レドックス化合物もしくはDIRレドックス
放出レドックス化合物、欧州特許第173,302A号、同第31
3,308A号に記載の離脱後復色する色素を放出するカプラ
ー、R.D.No.11449、同24241、特開昭61−201247号等に
記載の漂白促進剤放出カプラー、米国特許第4,553,477
号等に記載のリガンド放出カプラー、特開昭63−75747
号に記載のロイコ色素を放出するカプラー、米国特許第
4,774,181号に記載の蛍光色素を放出するカプラー等が
挙げられる。
本発明のカラー感光材料中には、特開昭63−257747
号、同62−272248号、および特開平1−80941号に記載
の1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、n−ブチル
p−ヒドロキシベンゾエート、フェノール、4−クロル
−3,5−ジメチルフェノール、2−フェノキシエタノー
ル、2−(4−チゾリル)ベンズイミダゾール等の各種
の防腐剤もしくは防黴剤を添加することが好ましい。
本発明に使用できる適当な支持体は、例えば、前述の
RD.No.17643の28頁、および同No.18716の647頁右欄から
648頁左欄に記載されている。
本発明の写真乳剤を使用した感光材料は、乳剤層を有
する側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm以下
であることが好ましく、23μm以下がより好ましく、20
μm以下がさらに好ましい。また、膜膨潤速度T1/2は3
0秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。膜厚
は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を
意味し、膜膨潤速度T1/2は、当該技術分野において公
知の手段に従って測定することができる。例えば、エー
・グリーン(A.Green)らによりフォトグラフィック・
サイエンス・アンド・エンジニアリング(Photogr.Sci
Eng.),19巻、2号、124〜129頁に記載の型のスエロメ
ーター(膨潤計)を使用することにより、測定でき、T
1/2は、発色現像液で30℃、3分15秒処理した時に到達
する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚とし、飽和膜厚の
1/2に到達するまでの時間と定義する。
膜膨潤速度T1/2は、バインダーとしてのゼラチンに
硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変え
ることによって調整することができる。また、膨潤率は
150〜400%が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件
下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)
/膜厚に従って計算できる。
本発明に従ったカラー写真感光材料は、前述のRD.No.
17643の28〜29頁、および同No.18716のに651左欄〜右欄
に記載された通常の方法によって現像処理することがで
きる。
また反転処理を実施する場合は通常黒白現像を行って
から発色現像する。この黒白現像液には、ハイドロキノ
ンなどのジヒドロキシベンゼン類、1−フェニル−3−
ピラゾリドンなどの3−ピラゾリドン類またはN−メチ
ル−p−アミノフェノールなどのアミノフェノール類な
ど公知の黒白現像主薬を単独であるいは組み合わせて用
いることができる。
本発明の写真乳剤を使用したハロゲン化銀カラー写真
感光材料は、脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を経
るのが一般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材
料の特性(例えばカプラー等使用素材による)、用途、
さらには水洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順
流等の補充方式、その他種々の条件によって広範囲に設
定し得る。このうち、多段向流方式における水洗タンク
数と水量の関係は、Journal of the Society of Motion
Picture and Television Engineers第64巻、p.248〜25
3(1955年5月号)に記載の方法で、求めることができ
る。
前記文献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量を
大幅に減少し得るが、タンク内における水の滞留時間の
増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感
光材料に付着する等の問題が生じる。本発明のカラー感
光材料の処理において、このような問題の解決策とし
て、特開昭62−288388号に記載のカルシウムイオン、マ
グネシウムイオンを低減させる方法を極めて有効に用い
ることができる。また、特開昭57−8542号に記載のイソ
チアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソ
シアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベン
ゾトリアゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」(19
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防黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学会編
「防菌防黴剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用いる
こともできる。
本発明の感光材料の処理における水洗水のpHは、4〜
9であり、好ましくは5〜8である。水洗水温、水洗時
間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し得るが、一
般には15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは25〜40℃で30
秒〜5分の範囲が選択される。さらに、本発明の感光材
料は、上記水洗に代わり、直接安定液によって処理する
ことができる。このような安定化処理においては、特開
昭57−8543号、同58−14834号、同60−220345号に記載
の公知の方法はすべて用いることができる。
また、前記水洗処理に続いて、さらに安定化処理する
場合もあり、その例として、撮影用カラー感光材料の最
終浴として使用される、ホルマリン浴が挙げられる。
(実施例) 以下、本発明を実施例によって具体的に説明するがこ
れに限定されるのではない。
実施例1 試料101の作製 下塗りを施した厚み127μの三酢酸セルロースフィル
ム支持体上に、下記の組成の各層より成る多層カラー感
光材料を作製し、試料101とした。数字はm2当りの添加
量を表わす。なお添加した化合物の効果は記載した用途
に限らない。
第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.25g ゼラチン 1.9 g 紫外線吸収剤U−1 0.04g 紫外線吸収剤U−2 0.1 g 紫外線吸収剤U−3 0.1 g 紫外線吸収剤U−4 0.1 g 紫外線吸収剤U−6 0.1 g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.1 g 第2層:中間層 ゼラチン 0.40g 化合物Cpd−D 10 mg 高沸点有機溶媒Oil−3 0.1 g 染料D−4 0.4mg 第3層:中間層 表面及び内部をかぶらせた微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒
径0.06μm、変動係数18%、AgI含量1モル%) 銀量
0.05g ゼラチン 0.4 g 第4層:低感度赤感性乳剤層 乳剤A銀量 0.2 g 乳剤B銀量 0.3 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−1 0.15g カプラーC−2 0.05g カプラーC−3 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1g 化合物Cpd−D 10 mg 第5層:中感度赤感性乳剤層 乳剤B銀量 0.2 g 乳剤C銀量 0.3 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−1 0.2 g カプラーC−2 0.05g カプラーC−3 0.2 g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g 第6層:高感度赤感性乳剤層 乳剤D銀量 0.4 g ゼラチン 1.1 g カプラーC−1 0.3 g カプラーC−3 0.7 g 添加物P−1 0.1 g 第7層:中間層 ゼラチン 0.6 g 添加物M−1 0.3 g 混色防止剤Cpd−K 2.6mg 紫外線吸収剤U−1 0.1 g 紫外線吸収剤U−6 0.1 g 染料D−1 0.02g 第8層:中間層 表面及び内部をかぶらせた沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06
μm、変数係数16%、AgI含量0.3モル%)銀量 0.02g ゼラチン 1.0 g 混色防止剤Cpd−L 0.2 g 第9層:低感度緑感性乳剤層 乳剤E 銀量 0.3 g 乳剤F 銀量 0.1 g 乳剤G 銀量 0.1 g ゼラチン 0.5 g カプラーC−4 0.25g 化合物Cpd−B 0.03g 化合物Cpd−D 10 mg 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−G 0.02g 化合物Cpd−H 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.1 g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g 第10層:中感度緑感性乳剤層 乳剤G 銀量 0.3 g 乳剤H 銀量 0.1 g ゼラチン 0.6 g カプラーC−4 0.25g 化合物Cpd−B 0.03g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−G 0.05g 化合物Cpd−H 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.01g 第11層:高感度緑感性乳剤層 乳剤I 銀量 0.5 g ゼラチン 1.0 g カプラーC−4 0.35g 化合物Cpd−B 0.08g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−G 0.02g 化合物Cpd−H 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.02g 第12層:中間層 ゼラチン 0.6 g 染料D−1 0.1 g 染料D−2 0.05g 染料D−3 0.07g 第13層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 銀量 0.1 g ゼラチン 1.1g 混色防止剤Cpd−A 0.01g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.01g ゼラチン 0.6g 第14層:中間層 第15層:低感度青感性乳剤層 乳剤J 銀量 0.4 g 乳剤K 銀量 0.1 g 乳剤L 銀量 0.1 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−5 0.6 g 第16層:中感度青感性乳剤層 乳剤L 銀量 0.1 g 乳剤M 銀量 0.4 g ゼラチン 0.9 g カプラーC−5 0.6 g 第17層:高感度青感性乳剤層 乳剤N 銀量 0.4 g ゼラチン 1.2 g カプラーC−5 0.7 g 第18層:第1保護層 ゼラチン 0.7 g 紫外線吸収剤U−1 0.04g 紫外線吸収剤U−2 0.01g 紫外線吸収剤U−3 0.03g 紫外線吸収剤U−4 0.03g 紫外線吸収剤U−5 0.05g 紫外線吸収剤U−6 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.02g ホルマリンスカベンジャー Cpd−C 0.2g Cpd−I 0.4g 染料D−3 0.05g 第19層:第2保護層 コロイド銀 銀量 0.1mg 微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、AgI含量1モ
ル%) 銀量 0.1g ゼラチン 0.4 g 第20層:第3保護層 ゼラチン 0.4 g ポリメチルメタクリレート(平均粒径1.5μ) 0.1 g メチルメタクリレートとアクリル酸の4:6の共重合体
(平均粒径1.5μ) 0.1 g シリコーンオイル 0.03g 界面活性剤W−1 3.0mg 界面活性剤W−2 0.03g また、すべての乳剤層には上記組成物の他に添加剤F
−1〜F−8を添加した。さらに各層には、上記組成物
の他にゼラチン硬化剤H−1および塗布用、乳化用界面
活性剤W−3、W−4を添加した。
更に防腐、防黴剤としてフェノール、1,2−ベンズイ
ソチアゾリン−3−オン、2−フェノキシエタノール、
フェネチルアルコールを添加した。
試料101に用いた沃臭化銀乳剤は以下のとおりであ
る。
Oil−1 フタル酸ジブチル Oil−2 リン酸トリクレジル 試料102〜118の作成 試料101の第9層から11層および第15層から17層に添
加したカプラーの代わりに、第1表に示した比較化合物
および本発明のカプラー化合物を、そのモル数に対して
等モル置き換えした以外は同様にして試料102から118を
作成した。
このように作成した試料101〜118を35mmサイズのパト
ローネ形態に加工し実技撮影を行った。被写体はマクベ
ス社製カラーチェカーを用い、下記発色現像液Aを使っ
て現像処理を行った。得られた実技サンプルを複数の評
価者により色再現性の評価を行った。そして、それらの
特に黄色の色再現性を比較した。
また、試料101〜118をストリップスに裁断した後、光
学ウエッジを通して緑色の階調露光を与え、下記発色現
像液Aを使って現像処理を行った。処理済みのストリッ
プス濃度測定し、イエロー濃度がカブリ+2.0を与える
点でのマゼンタ濃度を求め、色濁り度として第1表に示
した。
さらに、試料101〜115を光学ウエッジを通して階調露
光を与え、下記発色現像液Aを使って現像処理を行っ
た。また、同様に露光し、下記発色現像液Bを使用して
現像処理を行った。これら処理済みのストリップスのマ
ゼンタとイエローの最高画像濃度(Dmax)及び最小画像
濃度(Dmin)を測定した。
これらの結果を第1表に示す。
〔処理工程〕処理工程 時間 温度 タンク容量 補充量 黒白現像 6分 38℃ 12 2.2 /m2 第一水洗 2〃 38〃 4〃 7.5 〃 反 転 2〃 38〃 4〃 1.1 〃 発色現像 6〃 38〃 12〃 2.2 〃 調 整 2〃 38〃 4〃 1.1 〃 漂 白 6〃 38〃 12〃 0.22 〃 定 着 4分 38℃ 8 1.1 /m2 第二水洗 4〃 38〃 8〃 7.5 〃 安 定 1〃 25〃 2〃 1.1 〃 各処理液の組成は以下の通りであった。
pHは、塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
pHは、塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
pHは、塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
pHは、塩酸又は水酸化ナトウムで調整した。
pHは、塩酸又は水酸化ナトウムで調整した。
pHは、塩酸又はアンモニア水で調整した。
(発色現像液B) 発色現像液Aの水酸化ナトリウムの量を変えて、pHを
11.80から12.00に調整した。
第1表の結果より、本発明は比較例に比べて発色現像
液のpHの変動に対して最高画像濃度(Dmax)及び最小画
像濃度(Dmin)の変動を大きくすることなく、高い発色
性を示し、かつ色再現性が改良されていることが明白で
ある。
実施例2 次のようにして試料201を作成した。
試料201の作成 塗布量はハロゲン化銀およびコロイド銀については銀
のg/m2単位で表した量を、またカプラー、添加剤および
ゼラチンについてはg/m2単位で表した量を、また増感色
素については同一層内のハロゲン化銀1モルあたりのモ
ル数で示した。
第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 0.15 ゼラチン 1.90 ExM−8 2.0×10-2 第2層(中間層) ゼラチン 2.10 UV−1 3.0×10-2 UV−2 6.0×10-2 UV−3 7.0×10-2 ExF−1 4.0×10-3 Solv−2 7.0×10-2 第3層(低感度感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 2モル%、内部高AgI型、球相当径0.
3μm、球相当径の変動係数29%、正常晶、双晶混合粒
子、直径/厚み比2.5) 銀塗布量 0.50 ゼラチン 1.50 ExS−1 1.0×10-4 ExS−2 3.0×10-4 ExS−3 1.0×10-5 ExC−3 0.22 ExC−4 3.0×10-2 Solv−1 7.0×10-3 第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 4モル%、内部高AgI型、球相当径0.
55μm、球相当径の変動係数20%、正常晶、双晶混合粒
子、直径/厚み比1.0) 銀塗布量 0.85 ゼラチン 2.00 ExS−1 1.0×10-4 ExS−2 3.0×10-4 ExS−3 1.0×10-5 ExC−2 8.0×10-2 ExC−3 0.33 ExY−13 2.0×10-2 ExY−14 1.0×10-2 Cpd−10 1.0×10-4 Solv−1 0.10 第5層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 10モル%、内部高AgI型、球相当径
0.7μm、球相当径の変動係数30%、双晶混合粒子、直
径/厚み比2.0) 銀塗布量 0.70 ゼラチン 1.60 ExS−1 1.0×10-4 ExS−2 3.0×10-4 ExS−3 1.0×10-5 ExC−5 7.0×10-2 ExC−6 8.0×10-2 Solv−1 0.15 Solv−2 8.0×10-2 第6層(中間層) ゼラチン 1.10 P−2 0.17 Cpd−1 0.10 Cpd−4 0.17 Solv−1 5.0×10-2 第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 2モル%、内部高AgI型、球相当径0.
3μm、球相当径の変動係数28%、正常晶、双晶混合粒
子、直径/厚み比2.5) 銀塗布量 0.30 ゼラチン 0.50 ExS−4 5.0×10-4 ExS−5 2.0×10-4 ExS−6 0.3×10-4 ExM−8 0.20 ExY−13 3.0×10-2 Cpd−11 7.0×10-3 Solv−1 0.20 第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 4モル%、内部高AgI型、球相当径0.
55μm、球相当径の変動係数20%、正常晶、双晶混合粒
子、直径/厚み比4.0) 銀塗布量 0.70 ゼラチン 1.00 ExS−4 5.0×10-4 ExS−5 2.0×10-4 ExS−6 3.0×10-5 ExM−8 0.25 ExM−10 1.5×10-2 ExY−13 4.0×10-2 Cpd−11 9.0×10-3 Solv−1 0.20 第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 10モル%、内部高AgI型、球相当径
0.7μm、球相当径の変動係数30%、正常晶、双晶混合
粒子、直径/厚み比2.0) 銀塗布量 0.50 ゼラチン 0.90 ExS−4 2.0×10-4 ExS−5 2.0×10-4 ExS−6 2.0×10-5 ExS−7 3.0×10-4 ExM−8 0.10 ExM−12 2.0×10-2 Cpd−2 1.0×10-2 Cpd−9 2.0×10-4 Cpd−10 2.0×10-4 Solv−1 0.20 Solv−2 5.0×10-2 第10層(イエローフィルター層) ゼラチン 0.90 黄色コロイド 5.0×10-2 Cpd−1 0.20 Solv−1 0.15 第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 14モル%、内部高AgI型、球相当径
0.5μm、球相当径の変動係数15%、8面体粒子) 銀塗布量 0.40 ゼラチン 1.00 ExS−8 2.0×10-4 ExY−15 0.90 Cpd−2 1.0×10-2 Solv−1 0.30 第12層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 10モル%、内部高AgI型、球相当径
1.3μm、球相当径の変動係数25%、正常晶、双晶混合
粒子、直径/厚み比4.5)) 銀塗布量 0.50 ゼラチン 0.60 ExS−8 1.0×10-4 ExY−15 0.12 Cpd−2 1.0×10-3 Solv−1 4.0×10-2 第13層(第1保護層) 微粒子沃臭化銀(平均粒径0.07μm、AgI 1モル%)0.2
0 ゼラチン 0.80 UV−2 0.10 UV−3 0.10 UV−4 0.20 Solv−3 4.0×10-2 P−2 9.0×10-2 第14層(第2保護層) ゼラチン 0.90 B−1(直径1.5μm) 0.10 B−2(直径1.5μm) 0.10 B−3 2.0×10-2 H−1 0.40 更に、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・防菌性、帯
電防止性、及び塗布性をよくするために、下記のCpd−
3、Cpd−5、Cpd−6、Cpd−7、Cpd−8、P−1、W
−1、W−2、W−3を添加した。
上記の他に、n−ブチル−p−ヒドロキシベンゾエー
トが添加された。さらにB−4、F−1、F−4、F−
5、F−6、F−7、F−8、F−9、F−10、F−1
1、F−13および、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、イリジ
ウム塩、ロジウム塩が含有されている。
次に本発明に用いた化合物の化学構造式または化学名
を下に示した。
Solv−1 リン酸トリクレジル Solv−2 フタル酸ジブチル Solv−3 リン酸トリ(2−エチルヘキシル) W−3 C8F17SO2N(C3H7)CH2COOK P−1 ビニルピロリドンとビニルアルコールの共重合体(共重
合比=70:30〔重量比〕) P−2 ポリエチルアクリレート 試料202〜218の作成 試料201の第7層から9層および第11層から12層に添
加した第2表に示したカプラーの代わりに、第2表に示
した比較化合物および本発明のカプラー化合物を、その
モル数に対して等モル置き換えした以外は同様にして、
試料202から218を作成した。作成した試料を実施例1に
準じて実験を下記現像処理にて行い、実施例1と同様の
結果を得た。
以上の如くのカラー写真感光材料を露光したのち、自
動現像機を用い以下に記載の方法で、(液の累積補充量
がその母液タンク容量の3倍になるまで)処理した。
次に、処理液の組成を記す。
(発色現像液B) 発色現像液Aの炭酸カリウムの量を変えて、pHを10.0
5から9.60に調整した。
実施例3 特開平2−158431号公報に記載の実施例2のカラー写
真感光材料において第6層及び第7層のマゼンタ色素形
成カプラーExM−1及びExM−2、第11層及び第12層のイ
エロー色素形成カプラーExY−1をそれぞれ本発明のカ
プラーにその合計モル数を等モル置き換えた以外は同様
にして試料Aを作製した。試料Aを実施例1に準拠して
露光、現像処理を行ったところ、実施例1と同様の結果
が得られた。
実施例4 欧州特許EP0,355,660A2号公報の実施例2に記載の試
料No.214(多層カラーペーパー)において、イエローカ
プラー(ExY)、マゼンタカプラー(ExM)、シアンカプ
ラー(ExC)を、それぞれ本発明のカプラーにその合計
モル数を等モル置き換えた以外は同様にして、試料Bを
作製した。試料Bを実施例1に準拠して露光、現像処理
を行ったところ、実施例1と同様の結果が得られた。
(発明の効果) 本発明によれば、発色現像液のpHの変動によってDmax
およびDminが変動することなく色再現性に優れたカラー
感光材料が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−231451(JP,A) 特開 平1−213648(JP,A) 特公 昭50−33773(JP,B1) 特公 昭61−23544(JP,B2) 特公 昭60−46425(JP,B2) 特公 昭62−55651(JP,B2) 欧州特許447969(EP,A1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも一層以上の青感性ハ
    ロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤
    感性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写
    真感光材料において、該青感性ハロゲン化銀乳剤層にア
    シル基が下記一般式(I)で表わされるアシルアセトア
    ミド型イエロー色素形成カプラーの少なくとも一種を含
    有し、該緑感性ハロゲン化銀乳剤層に下記一般式(M)
    で表わされるマゼンタ色素形成カプラーを少なくとも一
    種含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感
    光材料。 一般式(I) (式中、R1は一価の基を表わす。QはCとともに、3〜
    5員の炭化水素環またはN、O、S、Pから選ばれる少
    なくとも一個のヘテロ原子を環内に有する3〜5員の複
    素環を形成するのに必要な非金属原子群を表わす。ただ
    し、R1は水素原子であることはなく、またQと結合して
    環を形成することはない。) 一般式(M) (ここでR20は水素原子または置換基を表わす。Zは窒
    素原子を2〜3個含む5員のアゾール環を形成するのに
    必要な非金属原子群を表わし、該アゾール環は置換基
    (縮合環を含む)を有してもよい。Xは水素原子または
    現像主薬の酸化体とのカップリング反応時に離脱可能な
    基を表わす。)
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