JP2627158B2 - 脂溶性物質の安定な水溶液 - Google Patents
脂溶性物質の安定な水溶液Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は脂溶性物質の安定な水溶液に関する。更に詳
細には、調製後、長期間経過した後も可溶化系が安定で
脂溶性物質が分離しない水溶液を注射剤、点眼剤、ドリ
ンク剤等の医薬品や食品飲料、化粧水等の水溶液剤とし
て提供することにある。
細には、調製後、長期間経過した後も可溶化系が安定で
脂溶性物質が分離しない水溶液を注射剤、点眼剤、ドリ
ンク剤等の医薬品や食品飲料、化粧水等の水溶液剤とし
て提供することにある。
[従来技術] ビタミンE、ビタミンKおよびこれらの誘導体などの
脂溶性物質は、栄養補給や疾病の治療を目的とした医薬
品、食品及び化粧品の重要な成分であることはよく知ら
れている。これらの脂溶性物質を注射剤、点眼剤、ドリ
ンク剤、ローション剤等にするためには、水に透明に可
溶化させることが必要である。このためには、従来から
非イオン性界面活性剤を可溶化剤として使用することが
知られている。例えば、可溶化剤にポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油を用いる方法や、これを改良した方法とし
て脂溶性物質、硬化ヒマシ油ポリオキシエチレン誘導
体、中性油、塩類を配合した水溶液の製法(特公昭57−
13523)、脂溶性物質、ポリエトキシ化ヒマシ油、ポリ
オールを配合した水溶液(特開昭60−233010)、ビタミ
ンE、硬化ヒマシ油ポリオキシエチレン誘導体、及びソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルから選ばれ
た1種又は2種以上を配合した水溶液(特開昭61−501
1)等が提案されている。この他にもポリエチレングリ
コール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリ
セリンエステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの非イオン
性界面活性剤を可溶化剤として、脂溶性物質の水溶液を
得ることができる。
脂溶性物質は、栄養補給や疾病の治療を目的とした医薬
品、食品及び化粧品の重要な成分であることはよく知ら
れている。これらの脂溶性物質を注射剤、点眼剤、ドリ
ンク剤、ローション剤等にするためには、水に透明に可
溶化させることが必要である。このためには、従来から
非イオン性界面活性剤を可溶化剤として使用することが
知られている。例えば、可溶化剤にポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油を用いる方法や、これを改良した方法とし
て脂溶性物質、硬化ヒマシ油ポリオキシエチレン誘導
体、中性油、塩類を配合した水溶液の製法(特公昭57−
13523)、脂溶性物質、ポリエトキシ化ヒマシ油、ポリ
オールを配合した水溶液(特開昭60−233010)、ビタミ
ンE、硬化ヒマシ油ポリオキシエチレン誘導体、及びソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルから選ばれ
た1種又は2種以上を配合した水溶液(特開昭61−501
1)等が提案されている。この他にもポリエチレングリ
コール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリ
セリンエステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの非イオン
性界面活性剤を可溶化剤として、脂溶性物質の水溶液を
得ることができる。
[発明が解決しようとする問題点] これらの界面活性剤の中で、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸
エステルは可溶化能が小さく、脂溶性物質の可溶化には
多量に配合することが必要である。
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸
エステルは可溶化能が小さく、脂溶性物質の可溶化には
多量に配合することが必要である。
さらにポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレ
ングリコール脂肪酸エステルを初め前述の界面活性剤を
使用して得られる脂溶性物質の可溶化液は、狭いpH範囲
の中性域では比較的安定であるが、酸またはアルカリ性
域では非常に不安定であり、経時的には沈殿、懸濁ある
いはクリーミングという現象を招き、未だ脂溶性物質の
安定な水溶液を得るには至っていない。
ングリコール脂肪酸エステルを初め前述の界面活性剤を
使用して得られる脂溶性物質の可溶化液は、狭いpH範囲
の中性域では比較的安定であるが、酸またはアルカリ性
域では非常に不安定であり、経時的には沈殿、懸濁ある
いはクリーミングという現象を招き、未だ脂溶性物質の
安定な水溶液を得るには至っていない。
したがって、より少量の可溶化剤で調製後、長時間経
過した後も可溶化系が安定で脂溶性物質が分離せず、広
いpH域で安定な脂溶性物質の水溶液の開発が望まれてい
た。
過した後も可溶化系が安定で脂溶性物質が分離せず、広
いpH域で安定な脂溶性物質の水溶液の開発が望まれてい
た。
[問題点を解決するための手段] 本発明者は、脂溶性物質を水に透明に可溶化するため
に従来用いられてきた界面活性剤以外の可溶化剤につい
て研究の結果、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンエーテルを可溶化剤としてビタミンE、ビタミンK及
びこれらの誘導体の中から選ばれた一または二以上を組
み合わせた脂溶性物質の水溶液が、可溶化剤が少量で、
調製後長期間の保存によっても脂溶性物質が分離せず、
広いpH域で安定であることを見い出し、本発明を完成し
た。
に従来用いられてきた界面活性剤以外の可溶化剤につい
て研究の結果、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンエーテルを可溶化剤としてビタミンE、ビタミンK及
びこれらの誘導体の中から選ばれた一または二以上を組
み合わせた脂溶性物質の水溶液が、可溶化剤が少量で、
調製後長期間の保存によっても脂溶性物質が分離せず、
広いpH域で安定であることを見い出し、本発明を完成し
た。
本発明に用いるポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンエーテルとしては、例えばプルロニックF68,F83,P8
5,L64(いずれも商品名;旭電化工業株式会社製)等が
知られている。
レンエーテルとしては、例えばプルロニックF68,F83,P8
5,L64(いずれも商品名;旭電化工業株式会社製)等が
知られている。
これらのポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエ
ーテルを用いて脂溶性物質の安定な水溶液を得るために
は、脂溶性物質に対して50〜500重量%を配合すること
が好ましい。しかし本発明は、当該範囲に限定するもの
ではない。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエ
ーテルを用いて脂溶性物質の安定な水溶液を得るために
は通常の可溶化方法を用いることができる。
ーテルを用いて脂溶性物質の安定な水溶液を得るために
は、脂溶性物質に対して50〜500重量%を配合すること
が好ましい。しかし本発明は、当該範囲に限定するもの
ではない。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエ
ーテルを用いて脂溶性物質の安定な水溶液を得るために
は通常の可溶化方法を用いることができる。
例えばポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエー
テルと脂溶性物質を加温溶解し、均一に撹拌後、水を加
えて水溶液を得ることができる。
テルと脂溶性物質を加温溶解し、均一に撹拌後、水を加
えて水溶液を得ることができる。
本発明の脂溶性物質の安定な水溶液には、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、グリ
セリン、ジグリセリン、トリグリセリン等のグリセリン
類、ソルビトール、マンニトール等の糖アルコール類、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール等のエチレングリコール類、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール等のプロピレング
リコール類、グルコース、シュークロス等の糖類などを
併用することにより、安定性はさらに向上する。
ル、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、グリ
セリン、ジグリセリン、トリグリセリン等のグリセリン
類、ソルビトール、マンニトール等の糖アルコール類、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール等のエチレングリコール類、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール等のプロピレング
リコール類、グルコース、シュークロス等の糖類などを
併用することにより、安定性はさらに向上する。
また、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム等の無機塩、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等の
有機酸及びその塩類、グリシン、グルタミン酸などのア
ミノ酸及びその塩類、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミ
ンC等のビタミン類などを配合した場合にも、本発明の
脂溶性物質の安定な水溶液は得られる。
トリウム等の無機塩、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等の
有機酸及びその塩類、グリシン、グルタミン酸などのア
ミノ酸及びその塩類、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミ
ンC等のビタミン類などを配合した場合にも、本発明の
脂溶性物質の安定な水溶液は得られる。
[効果] このようにして調製した脂溶性物質の水溶液から求め
たポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテルの
可溶化力を従来から用いられている代表的な界面活性剤
とし比較して、実験例1に示す。
たポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテルの
可溶化力を従来から用いられている代表的な界面活性剤
とし比較して、実験例1に示す。
(実験例1) ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテルと
してプルロニックF68と第1表の各界面活性剤の各々に1
0mgのトコフェロールを加え、約80℃の水浴上で溶解
し、均一に撹拌後、約80℃の蒸留水を加え、充分に撹拌
し、さらに蒸留水を加え、全量100mlの水溶液とした。
してプルロニックF68と第1表の各界面活性剤の各々に1
0mgのトコフェロールを加え、約80℃の水浴上で溶解
し、均一に撹拌後、約80℃の蒸留水を加え、充分に撹拌
し、さらに蒸留水を加え、全量100mlの水溶液とした。
種々濃度のプルロニックF68、あるいは界面活性剤か
ら得られたトコフェロール水溶液の透過率を波長640nm
で測定して第2表に示す。
ら得られたトコフェロール水溶液の透過率を波長640nm
で測定して第2表に示す。
ソルビタンセスキオレエート、グリセリルモノステア
レート、デカグリセリルモノオレエート、ショ糖モノス
テアレート他(ショ糖脂肪酸エステル)は、いずれも10
00mg/100mlにおいて白濁しており、トコフェロール10mg
を可溶化するために必要なこれらの界面活性剤量は1000
mg/100ml以上である。
レート、デカグリセリルモノオレエート、ショ糖モノス
テアレート他(ショ糖脂肪酸エステル)は、いずれも10
00mg/100mlにおいて白濁しており、トコフェロール10mg
を可溶化するために必要なこれらの界面活性剤量は1000
mg/100ml以上である。
この結果から、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンエーテルは、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、グリセリン脂肪酸エステルなどの従来から用いら
れている界面活性剤より明らかに可溶化力が大きく、よ
り少ない量で脂溶性物質の安定な水溶液を得ることがで
きた。
レンエーテルは、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、グリセリン脂肪酸エステルなどの従来から用いら
れている界面活性剤より明らかに可溶化力が大きく、よ
り少ない量で脂溶性物質の安定な水溶液を得ることがで
きた。
次にポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテ
ルと他の界面活性剤を用いて種々pHの脂溶性物質の水溶
液を調製し、その安定性を実験例2で比較した。
ルと他の界面活性剤を用いて種々pHの脂溶性物質の水溶
液を調製し、その安定性を実験例2で比較した。
(実験例2) ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテルと
してプルロニックF68及びポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油としてPOE(60)硬化ヒマシ油また、ポリエチレン
グリコール脂肪酸エステルとしてPOE(40)モノステア
レート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
としてPOE(20)ソルビタンモノオレエートを可溶化剤
にして、脂溶性物質の水溶液を調製した。
してプルロニックF68及びポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油としてPOE(60)硬化ヒマシ油また、ポリエチレン
グリコール脂肪酸エステルとしてPOE(40)モノステア
レート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
としてPOE(20)ソルビタンモノオレエートを可溶化剤
にして、脂溶性物質の水溶液を調製した。
製法は、各可溶化剤の200mgにトコフェロール10mgを
加え、約80℃の水浴上で溶解し、均一に撹拌後、約80℃
の蒸留水を加え、これを緩衝液でpH3または5,7,9に調整
して蒸留水で全量100mlの水溶液とした。この水溶液を
0.22μmメンブランフィルターでろ過後、5mlの褐色ガ
ラスアンプルに充填し、ヘッドスペースを窒素ガスで置
換して熔閉した。
加え、約80℃の水浴上で溶解し、均一に撹拌後、約80℃
の蒸留水を加え、これを緩衝液でpH3または5,7,9に調整
して蒸留水で全量100mlの水溶液とした。この水溶液を
0.22μmメンブランフィルターでろ過後、5mlの褐色ガ
ラスアンプルに充填し、ヘッドスペースを窒素ガスで置
換して熔閉した。
pH3と5のpH調整にはクエン酸−クエン酸ナトリウム
緩衝液の適量を、また、pH7と9については第一リン酸
カリウム−ホウ砂緩衝液の適量を使用した。
緩衝液の適量を、また、pH7と9については第一リン酸
カリウム−ホウ砂緩衝液の適量を使用した。
得られた水溶液の60℃、40℃及び室温保存後の外観変
化を第3表に示す。
化を第3表に示す。
このように、従来から用いられている界面活性剤を可
溶化剤とした製剤は、経時的に沈殿・懸濁・クリーミン
グ等を生じるのに対して、本発明で得られた製剤は経時
的な外観の劣化を全く生じず非常に安定であり、顕著な
効果がある。
溶化剤とした製剤は、経時的に沈殿・懸濁・クリーミン
グ等を生じるのに対して、本発明で得られた製剤は経時
的な外観の劣化を全く生じず非常に安定であり、顕著な
効果がある。
[実施例] 次に実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
はこれらに限定されるものではない。
(実施例1:注射剤) トコフェロール 0.5g、ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレンエーテルとしてプルロニックF68 2.0g、
プロピレングリコール 3.0gを約80℃の水浴上で溶解
し、均一に撹拌後、約80℃の蒸留水を加え、全量100ml
とした。この水溶液を0.22μmメンブランフィルターで
ろ過後、5ml褐色ガラスアンプルに充填し、ヘッドスペ
ースを窒素ガスで置換して熔閉し、加熱滅菌して、注射
剤とした。
シプロピレンエーテルとしてプルロニックF68 2.0g、
プロピレングリコール 3.0gを約80℃の水浴上で溶解
し、均一に撹拌後、約80℃の蒸留水を加え、全量100ml
とした。この水溶液を0.22μmメンブランフィルターで
ろ過後、5ml褐色ガラスアンプルに充填し、ヘッドスペ
ースを窒素ガスで置換して熔閉し、加熱滅菌して、注射
剤とした。
(実施例2:注射剤) ビタミンK2 0.5g、プルロニックF68 2.0g、プロピ
レングリコール 3.0gを実施例1と同様にして注射剤と
した。
レングリコール 3.0gを実施例1と同様にして注射剤と
した。
(実施例3:点眼剤) トコフェロール 0.1g、プルロニックF68 0.3gを約8
0℃の水浴上で溶解し、均一に撹拌後、予めマンニトー
ル 5g、エデト酸ナトリウム 0.005g、パラオキシ安息
香酸エチル 0.04gを溶解した約80℃の蒸留水を加え、1
0%水酸化ナトリウム溶液でpH6.5に調整し、蒸留水で全
量100mlとした。この水溶液を0.22μmメンブランフィ
ルターでろ過後、10ml点眼容器に充填し、密栓後、加熱
滅菌して点眼剤とした。
0℃の水浴上で溶解し、均一に撹拌後、予めマンニトー
ル 5g、エデト酸ナトリウム 0.005g、パラオキシ安息
香酸エチル 0.04gを溶解した約80℃の蒸留水を加え、1
0%水酸化ナトリウム溶液でpH6.5に調整し、蒸留水で全
量100mlとした。この水溶液を0.22μmメンブランフィ
ルターでろ過後、10ml点眼容器に充填し、密栓後、加熱
滅菌して点眼剤とした。
(実施例4:ドリンク剤) トコフェロール 0.1g、プルロニックF68 0.3gを約8
0℃の水浴上で溶解し、均一に撹拌後、約80℃の蒸留水
を加え、これにアスコルビン酸 0.5g、塩酸ピリドキシ
ン 0.01g、クエン酸 0.3g、白糖 10g、安息香酸ナト
リウム 0.05g及び微量の香料を加え、10%水酸化ナト
リウム溶液でpH3.0に調整後、蒸留水を加えて、全量100
mlとした。
0℃の水浴上で溶解し、均一に撹拌後、約80℃の蒸留水
を加え、これにアスコルビン酸 0.5g、塩酸ピリドキシ
ン 0.01g、クエン酸 0.3g、白糖 10g、安息香酸ナト
リウム 0.05g及び微量の香料を加え、10%水酸化ナト
リウム溶液でpH3.0に調整後、蒸留水を加えて、全量100
mlとした。
この水溶液を0.22μmメンブランフィルターでろ過
後、100mlガラス瓶に充填し、密栓後、加熱滅菌してド
リンク剤とした。
後、100mlガラス瓶に充填し、密栓後、加熱滅菌してド
リンク剤とした。
(実施例5:ローション剤) トコフェロール 0.5g、プルロニックF68 1.5g、グ
リセリン 5g、エタノール 10mlを約80℃の水浴上で溶
解し、均一に撹拌後、蒸留水を加え、さらにパラオキシ
安息香酸ブチル 0.1g、さらに微量の香料を加えて蒸留
水で100mlとした。この水溶液を0.22μmメンブランフ
ィルターでろ過後、100mlガラス瓶に充填し、密栓して
ローション剤とした。
リセリン 5g、エタノール 10mlを約80℃の水浴上で溶
解し、均一に撹拌後、蒸留水を加え、さらにパラオキシ
安息香酸ブチル 0.1g、さらに微量の香料を加えて蒸留
水で100mlとした。この水溶液を0.22μmメンブランフ
ィルターでろ過後、100mlガラス瓶に充填し、密栓して
ローション剤とした。
(比較例1) トコフェロール 0.5g、ポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油 2.0g、プロピレングリコール 3.0gを実施例1と
同様にして注射剤とした。
シ油 2.0g、プロピレングリコール 3.0gを実施例1と
同様にして注射剤とした。
(比較例2) トコフェロール 0.1g、ポリエチレン硬化ヒマシ油
0.5g、アスコルビン酸 0.5g、塩酸ピリドキシン 0.01
g、クエン酸 0.3g、白糖 10g、安息香酸ナトリウム
0.05g、微量の香料及び10%水酸化ナトリウム水溶液を
実施例4と同様にしたドリンク剤とした。
0.5g、アスコルビン酸 0.5g、塩酸ピリドキシン 0.01
g、クエン酸 0.3g、白糖 10g、安息香酸ナトリウム
0.05g、微量の香料及び10%水酸化ナトリウム水溶液を
実施例4と同様にしたドリンク剤とした。
実施例1〜5及び比較例1、2で得られた製剤の60
℃、40℃及び室温保存後の外観変化を第4表に示す。
℃、40℃及び室温保存後の外観変化を第4表に示す。
このようにポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
エーテルを可溶化剤とした脂溶性物質の水溶液は、従来
から用いられている界面活性剤を可溶化剤とした脂溶性
物質の水溶液より広いpH域で非常に安定である。
エーテルを可溶化剤とした脂溶性物質の水溶液は、従来
から用いられている界面活性剤を可溶化剤とした脂溶性
物質の水溶液より広いpH域で非常に安定である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 宏 埼玉県大里郡江南町大字押切字沼上2512 ―1 ゼリア新薬工業株式会社中央研究 所内 審査官 後藤 圭次 (56)参考文献 特開 昭52−98689(JP,A) 特開 昭47−28117(JP,A) 特開 昭60−204712(JP,A) 特開 昭53−148518(JP,A) 特公 昭46−12756(JP,B1) 特公 昭45−38550(JP,B1)
Claims (2)
- 【請求項1】ビタミンE、ビタミンK及びこれらの誘導
体の中から選ばれた1種又は2種以上とポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンエーテルとを配合することを
特徴とする水溶液。 - 【請求項2】ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
エーテルの配合量がビタミンE、ビタミンK又はこれら
の誘導体に対して50〜500重量%である特許請求の範囲
第1項記載の水溶液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62293141A JP2627158B2 (ja) | 1987-11-20 | 1987-11-20 | 脂溶性物質の安定な水溶液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62293141A JP2627158B2 (ja) | 1987-11-20 | 1987-11-20 | 脂溶性物質の安定な水溶液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01135715A JPH01135715A (ja) | 1989-05-29 |
JP2627158B2 true JP2627158B2 (ja) | 1997-07-02 |
Family
ID=17790953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62293141A Expired - Lifetime JP2627158B2 (ja) | 1987-11-20 | 1987-11-20 | 脂溶性物質の安定な水溶液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2627158B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
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US7138133B2 (en) * | 2001-10-10 | 2006-11-21 | The Procter & Gamble Company | Orally administered liquid compositions |
JP5298943B2 (ja) * | 2008-02-26 | 2013-09-25 | 大正製薬株式会社 | 飲料 |
JP5298941B2 (ja) * | 2008-02-26 | 2013-09-25 | 大正製薬株式会社 | 飲料 |
JP5528875B2 (ja) * | 2010-03-26 | 2014-06-25 | 日本メナード化粧品株式会社 | 透明液状皮膚外用剤 |
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JP6197386B2 (ja) * | 2012-06-08 | 2017-09-20 | ライオン株式会社 | ナノエマルション粒子を含む組成物及びその製造方法 |
JP6175920B2 (ja) * | 2012-06-08 | 2017-08-09 | ライオン株式会社 | ナノエマルション粒子を含む組成物及びその製造方法 |
JP6175919B2 (ja) * | 2012-06-08 | 2017-08-09 | ライオン株式会社 | ナノエマルション粒子を含む組成物及びその製造方法 |
JP6175921B2 (ja) * | 2012-06-08 | 2017-08-09 | ライオン株式会社 | 粘膜用組成物及びその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2170177A (en) * | 1976-02-12 | 1978-08-03 | Ici Ltd | Method of solubilisation |
JPS6046094B2 (ja) * | 1977-06-01 | 1985-10-14 | 科研製薬株式会社 | 安定化されたプロスタグランジンe類粉末製剤 |
JPS60204712A (ja) * | 1984-03-29 | 1985-10-16 | Ss Pharmaceut Co Ltd | 塩酸メクリジンの安定化液状組成物 |
-
1987
- 1987-11-20 JP JP62293141A patent/JP2627158B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH01135715A (ja) | 1989-05-29 |
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