JP2624840B2 - 光学活性なアミド化合物の製法 - Google Patents

光学活性なアミド化合物の製法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光学活性なアミド化合物の製法、詳しく
は、医薬及び農薬原料等として有用である光学活性を有
する新規なメバロン酸アミド化合物の製法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
メバロン酸は、生体内においてイソプレノイド系代謝
のキーマテリアルとして極めて重要な物質であり、その
誘導体は、医薬及び農薬原料としての利用が期待されて
いる。
従来、天然型の光学活性なメバロン酸は大量に得るこ
とができず、これを使用した誘導体の合成は非常に不便
であった。これまでに、本出願人は、天然型のメバロン
酸を大量に得ることに成功している(特開昭63−216484
〜7号公報等参照)。
しかしながら、光学活性なメバロン酸は極めて不安定
で、メバロン酸誘導体合成中に3位の脱水反応が起こり
やすく、光学活性なメバロン酸誘導体を効率的に得るこ
とができなかった。
特開昭57−16852号公報には、メバロン酸やメバロラ
クトンを原料として、これをシアノアルキルアミン類と
反応させる方法が開示されているが、この方法において
は原料のメバロン酸やメバロクトンが光学活性なもので
はない。
従って、本発明の目的は、光学活性なメバロン酸誘導
体を高収率で効率的に得られる方法を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、メバロン酸誘導体化合物の合成法につ
いて鋭意研究した結果、トリアルキルアルミニウムの存
在下に光学活性なメバロン酸をアミン類と反応させるこ
とにより、前記目的を達成できることを見出し、本発明
を完成した。
すなわち、本発明の光学活性なアミド化合物の製法
は、光学活性を有するメバロン酸またはメバロン酸ラク
トンを、トリアルキルアルミニウムの存在下にアミン類
と反応させることを特徴とする。
以下、本発明の光学活性なアミド化合物の製法につい
て詳述する。
本発明に用いられる光学活性を有するメバロン酸は、
特開昭63−216484〜7号公報などに記載されている方法
で製造できる。もちろん、別の方法、例えば化学的合成
法で製造したものでも同様に利用できる。光学活性を有
するメバロン酸としては、R体及びS体があり、R体の
メバロン酸を原料とすればR体のメバロン酸アミド化合
物が得られ、S体のメバロン酸を原料とすればS体のメ
バロン酸アミド化合物が得られる。
さらに、本発明において光学活性を有するメバロン酸
ラクトン(R体及びS体)も好ましく用いられる。
本発明に用いられるアミン類としては、一級アミン、
二級アミンなどが用いられ、特に限定されないが、好ま
しいこのは、一級アミンまたは環状二級アミンである。
かかる好ましい一級アミンまたは環状二級アミンとして
は、ベンジルメチルアミン、ジエチルアミン、ベンジル
アミン、ピロリジン、ピペリジンなどが挙げられる。
本発明において、光学活性を有するメバロン酸または
メバロン酸ラクトンと、アミン類とのモル比は、等モル
近辺が実用的であるが、必要によってその他の範囲を選
ぶことができる。
本発明の光学活性なアミド化合物の製法は、トリアル
キルアルミニウムの存在下で行われ、これにより良好な
収率で目的とする光学活性なメバロン酸アミド化合物を
得ることができる。トリアルキルアルミニウムを用いな
い場合は、脱水体などが生成してしまい、収率良く生成
物を得ることができない。
上記トリアルキルアルミニウムとしては、トリメチル
アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピル
アルミニウムなどが挙げられ、特にトリメチルアルミニ
ウムが好ましく用いられるが、これに限定されるもので
はない。
本発明におけるトリアルキルアルミニウムの使用量
は、光学活性を有するメバロン酸またはメバロン酸ラク
トンに対し、等モルないし5%程度の小過剰量で使用さ
れるのが好ましい。
本発明の光学活性なアミド化合物の製法において、光
学活性を有するメバロン酸またはメバロン酸ラクトンと
アミン類との反応は、光学活性を有するメバロン酸また
はメバロン酸ラクトンとアミン類との混合物中にトリア
ルキルアルミニウムを加えて行っても良く、またアミン
類にトリアルキルアルミニウムを加えた後、光学活性を
有するメバロン酸またはメバロン酸ラクトンを加えて反
応を行っても良い。
上記反応において用いられる反応溶媒としては、光学
活性を有するメバロン酸またはメバロン酸ラクトン、あ
るいはアミン類との反応性が著しくない溶媒であれば、
特に限定されずに使用することができ、例えば、無水ベ
ンゼン、トルエン、その他の炭化水素類、ジクロロメタ
ンなどの塩素化炭化水素類などが好ましい。これらの溶
媒は必要に応じ一種又は二種以上を混合して用いること
ができる。
上記反応溶媒の使用量は、光学活性を有するメバロン
酸またはメバロン酸ラクトンとアミン類との合計量に対
して、重量で15倍〜20倍の量が適当である。
また、反応温度は、特に限定されないが、概ね室温以
上80℃程度までが好ましい。
また、圧力は反応系が液相を保てれば、減圧、常圧、
加圧下のいずれで反応を行っても良い。
また、反応時間は、特に限定されないが、概ね2〜6
時間程度で充分である。
本発明によれば、光学活性を有するメバロン酸または
メバロン酸ラクトンとアミン類とから、高収率で光学活
性なメバロン酸アミド化合物を得ることができ、その利
用価値は大なるものがある。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1 無水ベンゼン60mlにトリメチルアルミニウム(2.0Mト
ルエン溶液)5.7ml(11.4mmol)を加え、これを−15℃
に冷却し、撹拌下ベンジルメチルアミン1.42ml(11.0mm
ol)を加える。室温で40分間撹拌後、再び−15℃に冷却
し、これにR−(−)メバロン酸ラクトン1.30gの無水
ベンゼン溶液5mlを滴下する。室温で30分間撹拌後、6
時間加熱還流する。0.67MのHCl水溶液を加え、CHCl3
抽出し、MgSO4で乾燥する。減圧下溶媒留去し、得られ
た残渣をシリカゲル40gを用いてカラムクロマトグラフ
ィーに付し、エチルアルコール/n−ヘキサン4/l容量比
の流分より、淡黄色油状の化合物1.78g(収率71%)を
得た。
得られた化合物の各種スペクトルデータは下記の通り
であり、該化合物が下記構造式(1)で示されるメバロ
ン酸アミド化合物であることを確認した。
1H−NMR(CDCl3)δ;1.30(s,8/19H),1.38(s,11/19
H),1.78(m,2H),2.90(s,4/7H),3.01(s,3/7H),3.8
4(m,2H),4.54(3/7H,s),4.60(s,4/7H),7.1〜7.4
(m,5H) Ms(m/z);252(M++1),251(M+),91(100%); 理論値 測定値 分 子 量: 251.326(M+) 251.1530(M+) (C14H21NO3実施例2 実施例1で用いたベンジルメチルアミンの代わりにジ
エチルアミンを用いた他は、実施例1と同じ方法でメバ
ロン酸アミド化合物を製造した。その収率は68%であっ
た。
得られた化合物の各種スペクトルデータは下記の通り
である。該化合物が下記構造式(2)で示されるメバロ
ン酸アミド化合物であることを確認した。
1H−NMR(CDCl3)δ;1.1〜1.3(m,9H),1.7(m,2H),2.
4(m,2H),3.2〜3.4(m,4H),3.8(m,2H),4.4(brs,2
H) Ms(m/z);204(M++1),203(M+),100(100%); 理論値 測定値 分 子 量: 203.282(M+) 203.1500(M+) (C10H21NO3実施例3 実施例1で用いたベンジルメチルアミンの代わりにジ
エチルアミンを用いた他は、実施例1と同じ方法でメバ
ロン酸アミド化合物を製造した。その収率は50%であっ
た。
得られた化合物の各種スペクトルデータは下記の通り
であり、該化合物が下記構造式(3)で示されるメバロ
ン酸アミド化合物であることを確認した。
1H−NMR(CDCl3)δ;1.29(s,3H),1.72(m,2H),2.25
(d,1H,J=14.6Hz),2.55(d,1H,J=14.9Hz),3.2(br
s,2H),3.45(s,2H),3.8(m,2H),4.43(2H,d,J=5.6H
z),6.8(brs,1H),7.3(5H) Ms(m/z);238(M++1),91(100%); 理論値 測定値 分 子 量: 237.299(M+) 237.1375(M+) (C13H19NO3〔発明の効果〕 本発明の光学活性なアミド化合物の製法によれば、新
規な光学活性を有するメバロン酸アミド化合物を、これ
まで困難であった光学活性なメバロン酸からの安定な誘
導体として、高収率で効率的且つ容易に合成することが
でき、光学活性なメバロン酸誘導体の医薬及び農薬原料
等としての有効利用を促進するだけでなく、安価に製品
を供給することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学活性を有するメバロン酸またはメバロ
    ン酸ラクトンを、トリアルキルアルミニウムの存在下に
    アミン類と反応させることを特徴とする光学活性なアミ
    ド化合物の製法。
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