JP2619061B2 - ナトリウム一硫黄電池形成用接合ガラスおよびそれを用いた有底円筒状固体電解質と絶縁体リングの接合方法 - Google Patents

ナトリウム一硫黄電池形成用接合ガラスおよびそれを用いた有底円筒状固体電解質と絶縁体リングの接合方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、有底円筒状固体電解質と絶縁体リングとの
接合強度を増大することができるナトリウム−硫黄電池
形成用接合ガラスと、それを用いた有底円筒状固体電解
質と絶縁体リングの接合方法に関する。
[従来の技術] ナトリウム−硫黄電池は、一方に陰極活物質である溶
融金属ナトリウム、他方には陽極活物質である溶融硫黄
を配し、両者をナトリウムイオンに対して選択的な透過
性を有するベータアルミナ固体電解質で隔離し、300〜3
50℃で作動させる高温二次電池である。
このようなナトリウム−硫黄電池の構成は、例えば第
4図に示すように、陽極活物質である溶融硫黄Sを含浸
したカーボンフェルト等の陽極用導電材1を収容する円
筒状の陽極容器2と、該陽極容器2の上端部と例えばア
ルファアルミナ製の絶縁体リング3を介して連結され、
且つ溶融金属ナトリウムNaを貯留する陰極容器4と、前
記絶縁体リング3の内周部に接合され、且つナトリウム
イオンNa+を選択的に透過させる機能を有する有底円筒
状の固体電解質からなるベータアルミナ管5とからなっ
ている。また、前記陰極容器4の上蓋6の中央部には、
陰極容器4を通して下方向にベータアルミナ管5の底部
付近まで延びた陰極管7が貫通支持されている。
以上の構成を有するナトリウム−硫黄電池において、
放電時には溶融金属ナトリウムは電子を放出してナトリ
ウムイオンとなり、これがベータアルミナ固体電解質中
を透過して陽極側に移動し、陽極の硫黄と外部回路を通
ってきた電子と反応して多硫化ナトリウムを生成し、2V
程度の電圧を発生する。一方、充電時には放電とは逆に
ナトリウム及び硫黄の生成反応が起こる。
従来より、ナトリウム−硫黄電池の製造過程におけ
る、ベータアルミナ固体電解質管と例えばアルファアル
ミナよりなる絶縁体リングとの接合は、ホウ珪酸系ガラ
スにより行なわれているが、用いるホウ珪酸系ガラスと
しては、ガラスにクラックが生じないように、機械的強
度、密閉性、耐食性等を考慮した上で、アルファアルミ
ナとベータアルミナの中間の熱膨張係数を有するものが
適用されていた。(特開昭48−21122号公報及び特開昭4
8−4928号公報参照) [発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記のような接合ガラスを用いても、
なおベータアルミナ管とアルファアルミナよりなる絶縁
体リングとの接合強度が充分に発現されていないという
問題があった。
そこで、本発明者はベータアルミナ管と絶縁体リング
との接合部に及ぼす諸因子を根本的に解明すべく種々検
討を行なった。その結果、接合部に発生する残留応力及
び接合ガラス中の気泡状態が大きく影響することを確認
した。また残留応力に関しては、ガラス層の厚さあるい
はベータアルミナ管の直径などは上記接合部における残
留応力へ与える影響は小さく、接合ガラスの熱膨張係数
の与える影響が大きいことが判明した。そして、その熱
膨張係数の値も、従来の如き絶縁体リングとベータアル
ミナの中間の熱膨張係数を有するものではなく、絶縁体
リング及びベータアルミナの熱膨張係数より若干小さい
熱膨張係数を有する接合ガラスが、接合部における残留
応力の引張応力が小さくなり、片持ち曲げ強度も大きく
なることを見出した。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明によれば、有底円筒状固体電解質の開口
端外周部に絶縁体リングを固着接合するためのナトリウ
ム−硫黄電池形成用接合ガラスにおいて、その接合ガラ
スの熱膨張係数が、前記固体電解質および絶縁体リング
の夫々の熱膨張係数より小さく、かつ室温から前記ガラ
スの転移点温度までの温度域における前記固体電解質の
熱膨張係数と前記ガラスの熱膨張係数との差が20×10-7
/℃以下であって、SiO2が53.6〜66.4重量%、Al2O3が7.
0〜15.5重量%、B2O3が12.5〜23.5重量%、及びNa2Oが
8.0〜14.1重量%の組成を有し、Na2OとB2O3の合計量が2
5重量%以上であることを特徴とするナトリウム−硫黄
電池形成用接合ガラス、が提供される。
また、本発明によれば、有底円筒状固体電解質の開口
端外周部に絶縁体リングをガラス接合するに際し、接合
ガラスとして上記した化学組成を有する接合ガラスより
なり、その接合ガラスを前記固体電解質と絶縁体リング
の接合部近傍に配設し、加熱して接合ガラスを軟化流動
させて有底円筒状固体電解質の開口端外周部に絶縁体リ
ングを接合するとともに固体電解質に対して当該ガラス
による締付力を付与したことを特徴とする有底円筒状固
体電解質と絶縁体リングの接合方法、が提供される。
[作用] 本発明では、ナトリウム−硫黄電池用接合ガラスとし
て、有底円筒状固体電解質および絶縁体リングの夫々の
熱膨張係数より小さく、かつ室温から前記ガラスの転移
点温度までの温度域における前記固体電解質の熱膨張係
数と前記ガラスの熱膨張係数との差が20×10-7/℃以下
であって、SiO2が53.6〜66.4重量%、Al2O3が7.0〜15.5
重量%、B2O3が12.5〜23.5重量%、及びNa2Oが8.0〜14.
1重量%の組成を有し、Na2OとB2O3の合計量が25重量%
以上である接合ガラスを用いる。
このような接合ガラスを用いることにより、有底円筒
状固体電解質管と絶縁体リングとの接合強度、特に片持
ち曲げ強度が増大し、より強固に両者を接合することが
できる。また、接合部における残留応力の引張応力が小
さくなり、密閉性も良好となり、さらに熱衝撃の繰返し
により接合体が破壊する恐れがなくなるという利点を有
する。
そして接合部を形成する方法としては、ベータアルミ
ナ管と絶縁体リングとの間に、ガラスペーストを塗布し
て形成する以外に、予じめ高温で溶融した脱泡したガラ
スリング成形体を用いるとガラスの強度が向上するとと
もに接合部の強度も向上し好ましいものである。
用いられる接合ガラスの種類としては、化学成分とし
て、SiO2が53.6〜66.4重量%、Al2O3が7.0〜15.5重量
%、B2O3が12.5〜23.5重量%、及びNa2Oが8.0〜14.1重
量%の組成を有し、Na2OとB2O3の合計量が25重量%以上
のものであり、例えばホウ珪酸系ガラスなどが好ましく
適用される。以上述べたように、接合ガラスとして使用
する例えばホウ珪酸ガラスとしては、その転移点温度で
の熱膨張係数が固体電解質より20×10-7/℃以下小さ
い、好ましくは50〜70×10-7/℃であることが、その接
合強度を増大させ望ましい。なお、接合ガラスの転移点
温度での熱膨張係数を固体電解質より20×10-7/℃以下
小さくするのは、熱膨張係数の小さい接合ガラスにより
固体電解質を締付け接合強度を大きくするためである。
また、その転移点温度も、固体電解質管と絶縁体リング
との安定接合の観点から、500〜600℃であることが好ま
しく、さらに接合ガラスの軟化温度はガラス接合後の組
立時における熱圧接合(絶縁体リングと電池の金属容器
の接合をいい、通常650℃前後で実施される)時の熱処
理に鑑み、600℃以上であることが望ましい。
なお、接合ガラスにより接合される有底円筒状固体電
解質および絶縁体リングとしては、上記の関係を有する
ような材質のものが選ばれ、固体電解質としてはナトリ
ウムイオン導電性のもので、β−アルミナ、β″−アル
ミナなどのベータアルミナが用いられ、絶縁体リングと
しては絶縁性を有するアルファアルミナの他、スピネ
ル、ジルコニアなどが用いられる。
次に、上述した接合ガラスを用いて、有底円筒状固体
電解質と絶縁体リングをガラス接合することにより、こ
の接合ガラスが上記の特性を有しているため、300〜350
℃の作動温度において有底円筒状固体電解質が接合ガラ
スより大きく膨張し、その結果、有底円筒状固体電解質
の開口端外周部に対して当該接合ガラスによる締付力が
付与されることとなり、より大きな接合強度を達成する
ことができる。
[実施例] 以下、本発明を実施例に基きさらに詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限られるものではない。
(実施例1) 接合ガラスを下記のようにして調製した。
試薬品純度の原料として、二酸化珪素(SiO2)、水酸
化アルミニウム〔Al2(OH)〕、無水ホウ酸(B
2O3)、炭酸ソーダ(Na2CO3)を用意し、所定重量%に
調合して白金るつぼを用い電気炉で最高温度1450℃で60
分保持して溶融した。溶融物を電気炉から取り出し、水
中投下によって急冷し、ガラスを作成した。
ガラスは微粉末に粉砕した後、調合水とともにペース
ト状とし接合部に塗布してベータアルミナ管とアルファ
アルミナよりなる絶縁体リングの接合に使用した。
接合部の強度評価は、ベータアルミナ管と絶縁体リン
グの接合部について片持ち曲げ強度試験を行なうことに
より実施した。試験体の形状を第1図に示す。
第1図において、ベータアルミナ管10は外径15mmφ、
長さ150mmであり、絶縁体リング11は内径15.4mmφ、外
径30mmφ、厚さ8mmの寸法を有している。絶縁体リング1
1の片持ち曲げ荷重を付加する側の接合端部は、ガラス
塗布を行なうための開孔部12が設けられている。そし
て、接合ガラス13は開孔部12にペーストを塗布すること
により形成した。尚、ペーストは、上記ガラスを磁製ポ
ットミルで15時間乾式粉砕後、溶媒をn−ブチルアルコ
ールとし、ポリビニルアルコール(PVA)を3%、ジブ
チルフタレート(DBP)を1.5%添加、混練して調製し
た。
また、片持ち曲げ荷重は、絶縁体リング11の面14を保
持してベータアルミナ管10の側面15を押圧することによ
り付加した。
用いた接合ガラスの組成、特性およびその片持ち曲げ
強度を表1に示す。
なお、片持ち曲げ強度の測定結果は、試験体数20本の
平均であり、また測定結果は、接合ガラスの転移点温度
の熱膨張係数とベータアルミナ管の熱膨張係数が同一の
場合の接合強度を100とした相対値で示した。
表1に示す結果から、接合ガラスはその組成割合とし
て、B2O3が25重量%以下、B2O3とNa2Oの合計量が25重量
%以上であることが好ましいことがわかる。B2O3が25重
量%を超えるとガラスの転移点温度が500℃以下とな
り、そのため絶縁体リングとベータアルミナ管の接合後
の熱圧接合の温度を低くすることとなり接合不良となる
ためである。またB2O3とNa2Oの合計量が25重量%未満で
は、ガラスの溶融温度が1500℃以上となってガラスの溶
融のためのコストが上昇するからである。
片持ち曲げ強度を測定した結果、接合ガラスの転移点
温度の熱膨張係数が絶縁体リングの熱膨張係数(73.0×
10-7/℃)よりも大きな場合には、接合後のガラス中に
微小クラックが発生する傾向にあった。この傾向は、接
合ガラスの転移点温度の熱膨張係数が絶縁体リングの熱
膨張係数に比較して大きくなるほど顕著である。絶縁体
リングの熱膨張係数よりも転移点温度において大きな熱
膨張係数を有する接合ガラスは、接合焼成後の冷却時に
絶縁体リングの収縮に比較して接合ガラスの収縮が大き
なために接合ガラス中に引張応力が発生してガラス中に
微小クラックを発生させていた。
また、接合ガラスの転移点温度の熱膨張係数が絶縁体
リングの熱膨張係数に比較して小さな場合には、接合ガ
ラスの熱膨張係数が小さくなるに従ってベータアルミナ
管の片持ち曲げ強度は増加した。
一方、本実施例の結果、接合ガラスの転移点温度の熱
膨張係数はベータアルミナ管の熱膨張係数(69.5×10-7
/℃)より小さく、しかもその熱膨張係数差が20×10-7/
℃以下であることが有効であることが確認された。
すなわち、接合ガラスの転移点温度の熱膨張係数をベ
ータアルミナ管および絶縁体リングに比較して小さくす
ることは、接合焼成時に接合ガラス中に発生する残留応
力を圧縮応力とし、接合部を構成する材料のうち最も強
度の低い接合ガラス部を強化することに有効であった
が、しかし、接合ガラスの転移点温度の熱膨張係数がベ
ータアルミナ管より非常に小さい、即ち接合ガラスとベ
ータアルミナ管の熱膨張係数差が20×10-7/℃を超える
場合には、ベータアルミナ管に引張応力が発生してベー
タアルミナ管の強度低下を引き起こす。
以上の結果から、接合部の強度を向上させるために
は、ベータアルミナ管および絶縁体リングに比較して熱
膨張係数が小さく、かつその転移点温度の熱膨張係数と
ベータアルミナ管との熱膨張係数差が20×10-7/℃以下
である接合ガラスを用いることが有効であることが判明
した。
(実施例2) 次に、接合方法の実施例を示す。
接合方法としては、従来から最も汎用的に用いられて
いるペースト法と、ガラスリング体を用いた方法を実施
し、両者を比較した。
ペースト法の場合、ガラス粉末体を作成し、n−ブチ
ルアルコールを溶媒としポリビニルアルコール(PVA)
を3重量%、ジブチルフタレート(DBP)を1.5重量%と
混合、混練してペーストを作成した後接合部に塗布して
接合した。
一方、ガラスリング体を用いた方法では、ガラスをガ
ラス組成で決定される溶融点以上の温度1500℃で2時間
保持して溶融し脱泡したガラスリングを作成し接合し
た。なお、脱泡手段としては通常の過酸化物等の消泡剤
を用いる手段、あるいは真空脱泡する等の手段を用いる
ことも有効である。
また実施例1と同一のベータアルミナ管、絶縁体リン
グを用い、ガラスリングはベータアルミナ管と絶縁体リ
ングの間隙に配設することが可能な形状、すなわち接合
端部の開孔部とほぼ同一の形状とすることで、高温でガ
ラスリングが溶融し流込む形状とした。
用いたガラスリングの形状を第2図に示す。
このガラスリングはベータアルミナ管と絶縁体リング
の間隙に速やかに配設することが可能であり、かつ該間
隙部分とガラスリングの間の寸法公差を吸収し易くする
ためにOリング状以外にCリング状、または二分割、あ
るいはそれ以上の分割形状が可能である。
以上の条件でペースト法と、ガラスリング体を用いた
方法による接合を実施し、その接合強度を比較した。な
お、片持ち曲げ試験方法は実施例1と同一である。
接合ガラスの組成、特性および片持ち曲げ強度を表2
に示す。
また、接合ガラスは軟化温度が600℃以上となるよう
に組成を選択した。
なお、片持ち曲げ強度の測定結果は、試験体数20本の
平均であり、また測定結果は、接合ガラスの転移点温度
での熱膨張係数とベータアルミナ管の熱膨張係数が同一
の場合の接合強度を100とした相対値で示した。
表2の結果から、ペースト法に比しガラスリング法に
より接合した場合の片持ち曲げ強度が優れていることが
わかる。
また、ペースト法とガラスリング法による接合部の接
合状態を第3図に示す。ここで、第3図(a)はガラス
リング法による接合部の接合状態であり、第3図(b)
はペースト法による接合部の接合状態である。
第3図(b)に示すように、ペースト法による接合で
は接合ガラス13中に多数の気泡が残留した。この理由
は、ペースト法では粉末の充填に限度があり、粉末粒子
間に微小の隙間が多数あるため、接合時の溶融によって
元々存在するガラス粉末粒子間の空隙が解放されるとと
もに微小気泡の結合によって大きな気泡に成長したもの
と考えられる。この場合、片持ち曲げ試験において、気
泡を始発点として破壊に至っている。
一方、第3図(a)に示すように、ガラスリング法に
よる接合では、初期にガラスリング中の気泡がないた
め、接合時の溶融によって接合部に発生する気泡はな
く、均質な接合ガラス13が得られるため片持ち曲げ強度
が向上するものと考えられる。
[発明の効果] 以上説明した通り、本発明によれば次の効果が奏せら
れる。
請求項1記載の接合ガラスは、固体電解質および絶縁
体リングの熱膨張係数と特定関係にある熱膨張係数を有
するので、これを用いて接合すると固体電解質と絶縁体
リングとの接合強度を大きくすることができる。
請求項2記載の接合方法によれば、固体電解質と絶縁
体リング間の接合強度が大きな接合部を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の効果を確認するための試験を説明する
概略図、第2図は接合ガラスリングを示す説明図、第3
図はペースト法とガラスリング法による接合部の接合状
態を示す説明図で、第3図(a)はガラスリング法によ
る接合部の接合状態であり、第3図(b)はペースト法
による接合部の接合状態である。第4図はナトリウム−
硫黄電池の構成を示す概略断面図である。 10……ベータアルミナ管、11……絶縁体リング、12……
開孔部、13……接合ガラス、16……接合ガラスリング、
17……気泡。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 誠 愛知県名古屋市中川区春田3丁目7番地 の7 (72)発明者 美馬 敏之 愛知県名古屋市瑞穂区竹田町3丁目9番 地 日本ガイシ北社宅24号 (56)参考文献 特開 昭64−54672(JP,A) 特開 昭55−140732(JP,A) 特開 平2−244564(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有底円筒状固体電解質の開口端外周部に絶
    縁体リングを固着接合するためのナトリウム−硫黄電池
    形成用接合ガラスにおいて、その接合ガラスの熱膨張係
    数が、前記固体電解質および絶縁体リングの夫々の熱膨
    張係数より小さく、かつ室温から前記ガラスの転移点温
    度までの温度域における前記固体電解質の熱膨張係数と
    前記ガラスの熱膨張係数との差が20×10-7/℃以下であ
    って、SiO2が53.6〜66.4重量%、Al2O3が7.0〜15.5重量
    %、B2O3が12.5〜23.5重量%、及びNa2Oが8.0〜14.1重
    量%の組成を有し、Na2OとB2O3の合計量が25重量%以上
    であることを特徴とするナトリウム−硫黄電池形成用接
    合ガラス。
  2. 【請求項2】有底円筒状固体電解質の開口端外周部に絶
    縁体リングをガラス接合するに際し、接合ガラスとして
    請求項1記載の接合ガラスよりなり、その接合ガラスを
    前記固体電解質と絶縁体リングの接合部近傍に配設し、
    加熱して接合ガラスを軟化流動させて有底円筒状固体電
    解質の開口端外周部に絶縁体リングを接合するとともに
    固体電解質に対して当該ガラスによる締付力を付与した
    ことを特徴とする有底円筒状固体電解質と絶縁体リング
    の接合方法。
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