JPH11307118A - 固体電解質体と絶縁部材とのガラス接合体及びその製造方法並びにこのガラス接合体を用いた高温型二次電池 - Google Patents

固体電解質体と絶縁部材とのガラス接合体及びその製造方法並びにこのガラス接合体を用いた高温型二次電池

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JPH11307118A
JPH11307118A JP11563998A JP11563998A JPH11307118A JP H11307118 A JPH11307118 A JP H11307118A JP 11563998 A JP11563998 A JP 11563998A JP 11563998 A JP11563998 A JP 11563998A JP H11307118 A JPH11307118 A JP H11307118A
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alumina
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Hiroya Ishikawa
浩也 石川
Toru Shimamori
融 島森
Hiroki Sugiura
宏紀 杉浦
Asao Kunimoto
浅夫 国本
Ryoichi Okuyama
良一 奥山
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Yuasa Corp
Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
Yuasa Corp
Yuasa Battery Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池の昇降温時もしくは電池製造時に起こる
固体電解質体の破損を防止できるガラス接合体及びその
製造方法並びにこのガラス接合体を用いた高温型二次電
池を提供すること。 【解決手段】 固体電解質管1と絶縁リング3とを接合
用ガラス5を用いて接合したガラス接合体21におい
て、接合用ガラス5の30〜400℃の範囲における熱
膨張係数が固体電解質体の熱膨張係数より小さく、且つ
その熱膨張係数の差が16×10-7/℃以上35×10
-7/℃以下であり、且つその化学組成が以下の範囲。 SiO2 ;35〜50wt%、 B23 ;20〜35wt%、 Al23;5〜15wt%、 Na2O ;0〜8wt%、 BaO,SrO,CaOのアルカリ土類金属のうち、少
なくとも1種類を3〜20wt%含有。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばナトリウム
−硫黄電池(Na/S電池)のような高温型二次電池に
使用するベータ・アルミナ(β”−アルミナあるいはβ
−アルミナを主成分とする材料)からなる固体電解質体
と絶縁性セラミックスからなる絶縁部材とを、接合用ガ
ラスを用いて接合したガラス接合体及びその製造方法並
びにこのガラス接合体を用いた高温型二次電池に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばNa/S電池のような
高温型二次電池は、空気、水分等の影響を受けないよう
に、完全密閉された電槽内に、陰極活物質としてナトリ
ウムが充填された陰極室と、陽極活物質として硫黄が充
填された陽極室とが設けられ、それらがベータ・アルミ
ナの固体電解質管で分離されている。
【0003】この種のNa/S電池では、例えば図2に
示すように、固体電解質管1の開口端部2にて、αアル
ミナ等の絶縁性セラミックスからなる絶縁リング3を、
ガラス溜まり部4内に配置した接合用ガラス5を用いて
接合している。即ち、ガラス接合部6にて、固体電解質
管1と絶縁リング3とを接合している。そして、図1に
示すように、絶縁リング3の上下面に金属部材7a,7
bを熱圧接合した後、ナトリウム8と硫黄9の活物質を
充填し、陰極側の蓋10及び陽極側の電槽11を溶接等
により密閉して電池を得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このNa/
S電池は、高温作動型の電池であるため、電池の運転条
件によっては、室温と運転温度の350℃との間で昇降
温サイクルに曝され、しばしばガラス接合部6近傍の
(固体電解質管1を構成する)ベータ・アルミナが破断
するという現象がみられる。
【0005】また、電池製造工程では、絶縁リング3の
上下面に金属部材7a,7bを熱圧接合する際にも、加
圧圧力が高い場合には、ガラス接合部6近傍のベータ・
アルミナにクラックが発生することがあった。このた
め、固体電解質管1と絶縁リング3とを接合する接合用
ガラス5には、充分な接合性を持つだけでなく、ベータ
・アルミナの破損をも防止する機能が求められ、さらに
は、陰極に充填されるナトリウム8に対して充分な耐食
性を有することが必要である。
【0006】このNa/S電池における固体電解質管1
と絶縁リング3との接合用ガラス5に関する公知例とし
ては、αアルミナとベータ・アルミナの中間の熱膨張係
数を有する接合用ガラス5を用いる例(特開昭48―2
1122号公報参照)が提案されている。
【0007】この方法は、ガラス接合時の残留応力を極
力発生させないようにするための手段であるが、αアル
ミナより熱膨張係数の小さいベータ・アルミナとの界面
近傍の接合用ガラス5には、引張り応力が生成するた
め、ガラス接合部6の接合用ガラス5に多数のクラック
が発生するという問題がある。
【0008】またこの問題を解決するため、接合用ガラ
ス5の熱膨張係数がベータ・アルミナの熱膨張係数より
小さく、その差が20×10-7/℃以下で、所定量のS
iO 2,B23,Al23,Na2Oからなる4成分系の
接合用ガラス5が提案されている(特開平3―5576
8号公報参照)。しかしながら、このような接合用ガラ
ス5を用いても、ガラス接合部6近傍に発生する固体電
解質管1のクラックを完全には防止できなかった。
【0009】本発明は、上記の問題点を鑑みてなされた
ものであり、固体電解質体と絶縁部材とを接合用ガラス
にて接合したガラス接合体において、充分な接合性を持
つだけでなく、電池の昇降温時もしくは電池製造時に起
こる固体電解質体の破損を防止でき、さらには、ナトリ
ウムに対して充分な耐食性を有するガラス接合体及びそ
の製造方法並びにこのガラス接合体を用いた高温型二次
電池を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1の発明は、高温型二次電池用のベータ・アル
ミナからなる固体電解質体(例えば固体電解質管)と絶
縁性セラミックからなる絶縁部材(例えば絶縁リング)
とを、接合用ガラスを用いて接合したガラス接合体にお
いて、接合用ガラスの30〜400℃の範囲における熱
膨張係数が固体電解質体の熱膨張係数より小さく、且つ
その熱膨張係数の差が16×10-7/℃以上35×10
-7/℃以下であり、且つその化学組成が以下の範囲であ
る接合用ガラスを用いたことを特徴とする固体電解質体
と絶縁部材とのガラス接合体を要旨とする。
【0011】SiO2 ;35〜50wt%、 B23 ;20〜35wt%、 Al23;5〜15wt%、 Na2O ;0〜8wt%、 BaO,SrO,CaOのアルカリ土類金属のうち、少
なくとも1種類を3〜20wt%含有すること。
【0012】請求項2の発明は、前記ベータ・アルミナ
からなる固体電解質体とガラスの界面及び前記絶縁性セ
ラミックスからなる絶縁部材とガラスの界面のうち、少
なくとも前記固体電解質体とガラスの界面に、ガラス質
を含む化学的な反応相を有するとともに、その反応相の
厚さが、0μmより大きく100μmより小さいことを
特徴とする前記請求項1に記載の固体電解質体と絶縁部
材とのガラス接合体を要旨とする。
【0013】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
の固体電解質体と絶縁部材とのガラス接合体の製造方法
であって、加熱により、固体電解質体と絶縁部材とに接
合用ガラスを溶着させ、その後冷却する際に、ガラス接
合温度から室温までの冷却速度を30〜500℃/時と
することを特徴とする固体電解質体と絶縁部材とのガラ
ス接合体の製造方法を要旨とする。
【0014】請求項4の発明は、冷却速度を100〜5
00℃/時とすることを特徴とする請求項3に記載の固
体電解質体と絶縁部材とのガラス接合体の製造方法を要
旨とする。請求項5の発明は、請求項1又は2に記載の
固体電解質体と絶縁部材とのガラス接合体によって、陰
極室と陽極室とが分離されていることを特徴とする高温
型二次電池を要旨とする。
【0015】ここで、前記絶縁部材としては、αアルミ
ナ、ジルコニア、マグネシアが挙げられる。また、ベー
タ・アルミナとしては、β”−アルミナあるいはβ−ア
ルミナを主成分とする材料が挙げられる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者等は、上述した従来技術
の問題点を解決するための研究として、ガラス接合部近
傍に発生する固体電解質管のクラックの原因を種々検討
した結果、ベータ・アルミナ管は、絶縁部材とのガラス
接合部と同様に、その外表面を接合用ガラスで薄くコー
ティングして内圧強度を測定すると、ガラスコーティン
グしないベータ・アルミナ単体の強度より極端に低下す
ることがわかった。
【0017】つまり、通常ガラスの強度は、表面のキズ
や欠陥にも非常に敏感であるため、ベータ・アルミナな
どの緻密なセラミックスより極端に弱い。しかし、高温
でベータ・アルミナとガラス溶着させた場合には、濡れ
性も良好で強い結合性を有する。このため、ガラス接合
部のように固体電解質管の外表面にガラスコーティング
層を形成させて内圧強度を測定すると、母材であるベー
タ・アルミナが有する強度よりも遙かに小さな応力で、
外表面側のガラス層から亀裂が進展する。この亀裂はガ
ラスとベータ・アルミナが界面で強く固着しているた
め、容易にベータ・アルミナの外表面から内部まで進展
して、ガラスコーティングしたベータ・アルミナの強度
を大幅に低下させる。
【0018】以上のことから、前記特開平3−5576
8号公報にあるような接合部の片持ち曲げ強度が高くな
るガラスを用いても、ベータ・アルミナの外表面にガラ
スコーティングするとベータ・アルミナの内圧強度が母
材強度の1/2以下に低下するため、ガラス接合部近傍
のクラックを完全には防止できなかったと考えられる。
【0019】本発明は、この様な研究によって得られた
知見に基づき、上述した問題を克服できるようになされ
たものである。以下、本発明の原理及び作用について説
明する。 (請求項1の発明) 請求項1に発明においては、上述した所定の化学成分
からなり、熱膨張係数(30〜400℃)がベータ・ア
ルミナからなる固体電解質体の熱膨張係数より小さく、
その差が16×10-7/℃以上35×10-7/℃以下で
ある接合用ガラスを規定している。
【0020】ベータ・アルミナは、構造安定化剤(Li
2又はMgO)の種類や粒径制御剤(ZrO2)の添加
の有無により、65〜80×10-7/℃の範囲の熱膨張
係数(30〜400℃)をとりうる。このため、接合用
ガラス自体の熱膨張係数より固体電解質体との差の方が
重要である。
【0021】特に接合用ガラスの熱膨張係数が固体電解
質体の熱膨張係数より小さく、その差が16×10-7
℃以上35×10-7/℃以下であるものを用いると、後
述する実験例に示す様に、外表面にガラスコーティング
層を形成させたベータ・アルミナの内圧強度の劣化が抑
制できる。これは、固体電解質体と絶縁部材とのガラス
接合体においても、その強度劣化を防止できることを示
している。
【0022】つまり、本発明の接合用ガラスを用いる
と、コーティングしたガラス層には、充分な圧縮応力が
生成し、これが強度劣化の原因となるガラス層部分から
の亀裂発生に対する抵抗力となり、強度劣化が抑制され
る。これにより、電池の昇降温サイクル又は電池製造工
程で発生するガラス接合部近傍の固体電解質体(管)の
破損を防止でき、電池の信頼性向上と製造歩留まりの向
上に寄与する。
【0023】ガラスの熱膨張係数が上記の範囲から逸
脱した場合には、次のような現象がみられる。 ・接合用ガラスの熱膨張係数が固体電解質体より大きい
場合には、凝固した接合用ガラスからなる部分(ガラス
部)に引張り応力が生成するため、ガラス部に多数のク
ラックが発生し、ガラスコーティングしたベータ・アル
ミナの強度は、著しく低下する。
【0024】・ガラスの熱膨張係数が固体電解質管より
小さく、その差が16×10-7/℃より小さい場合に
は、ガラス部に生成する圧縮応力が小さいため、ガラス
接合の冷却時の熱応力によりガラス部にクラックが生成
し、ガラスコーティングしたベータ・アルミナの強度
は、やはり顕著に低下し、高いものでも母材強度の1/
2以下である。
【0025】・ガラスの熱膨張係数が固体電解質管より
小さく、その差が35×10-7/℃より大きい場合に
は、ベータ・アルミナの外表面に生成する引張り応力が
大きくなると共にガラス部にもクラックが発生するた
め、強度はやはり母材の1/2以下に低下する。
【0026】接合用ガラスの化学成分としては、Si
2が35〜50wt%,Na2Oが0〜8wt%、Al
23が5〜15wt%、B23が20〜35wt%で、
BaO,SrO,CaO,のアルカリ土類金属のうち少
なくとも1種類を3〜20wt%含有するガラスである
と、ベータ・アルミナの強度劣化の防止と、ナトリウム
に対する耐食性を同時に満足するため好ましい。
【0027】SiO2が35〜50wt%、Na2Oが0
〜8wt%と限定した理由は、SiO2が35wt%未
満又はNa2Oが8wt%より多くなると、熱膨張係数
が大きくなり過ぎるため好ましくない。またSiO2
50wt%を越えると、ナトリウムに対する耐食性が低
下すると共に、ガラス接合時のガラスの粘度が高くなり
流動性が低下するため好ましくない。そして、B23
Al23とアルカリ土類金属については、熱膨張係数、
耐食性、溶着温度の観点から上記の範囲に限定すること
が好ましい。 (請求項2の発明)本発明では、少なくとベータ・アル
ミナからなる固体電解質体とガラスの界面に、ガラス質
を含む化学的な反応相を有するとともに、その反応相の
厚さが、0μmより大きく100μmより小さいことを
規定している。
【0028】固体電解質体と絶縁部材とのガラス接合部
には、強固な接合性と高い気密性が要求され、これらを
実現するには、ガラスとセラミックスとの界面に化学的
な反応相を有していることが好ましい。しかし、厚さ1
00μm以上の反応相がベータ・アルミナとの界面に生
成すると、ガラス接合部のベータ・アルミナもしくはガ
ラスコーティングしたベータ・アルミナの強度劣化が顕
著になるため、好ましくない。
【0029】また、前記請求項1の発明で、公知例に示
された接合用ガラスより小さな熱膨張係数のガラスを規
定しているのは、少なくともベータ・アルミナからなる
固体電解質体との界面に、ガラス質を含む反応相が存在
するからである。このガラス質を含む反応相は、ベータ
・アルミナ中のAl23成分とNa2O成分が、接合ガ
ラスに固溶して形成されている。
【0030】この部分の熱膨張係数は、接合用ガラスよ
り大きく、ベータ・アルミナより小さいと見積ることが
できるので、ガラスとベータ・アルミナとの熱膨張差を
緩和する応力緩和層の効果を有している。この効果によ
り、強度の弱いガラスに大きな圧縮応力を付与させて
も、固体電解質体には引っ張り応力が少ない理想的な界
面層が形成され、ガラス接合体の信頼性向上とガラスコ
ーティングの強度劣化の低減が実現できる。 (請求項3の発明)前記請求項1又は2に記載の接合用
ガラスを製造する場合には、接合時の冷却温度として、
30〜500℃/時を採用することができる。この温度
範囲であれば、優れた強度を有するガラス接合体を製造
することができる。
【0031】つまり、冷却速度が30〜500℃/時で
あれば、高い強度を実現でき、その範囲外である場合に
は、それより強度が低下するのである。 (請求項4の発明)請求項4の発明は、請求項3の発明
を例示したものであり、冷却速度が100〜500℃/
時の場合に、以下の述べる様に、一層優れたガラス接合
体を製造できる。
【0032】前記請求項1又は2に記載の接合用ガラス
は、ガラスコーティングしたベータ・アルミナの強度劣
化を従来のガラスより抑制することが可能であるが、そ
れでもまだ母材単体の強度からは20〜40%程度の劣
化がみられる。このわずかな強度劣化をも防止するに
は、前記請求項3の範囲のうち特に請求項3に記載した
速い冷却条件で行う接合方法が有効である。
【0033】つまり、請求項1又は2に記載した接合用
ガラスを用いると、ガラス部には充分な圧縮応力が生成
しているため、外部からの応力に対して良好な抵抗力を
有す。よって、上記の接合用ガラスを用いたガラス接合
体は、溶着接合後の冷却時の熱応力にも強く、冷却速度
を速くしてもガラス部にクラック等が発生しない。この
ため、ガラス接合温度から室温までの冷却速度を100
℃〜500℃/時とする速い冷却条件が可能である。
【0034】そこで、実際に上記の接合用ガラスを用い
て、本請求項4に記載した速い冷却条件で、ベータ・ア
ルミナにガラスコーティングを行なうと、驚くべきこと
に強度劣化がほとんどなくなり、母材とほぼ同等の強度
が得られることがわかった。これは、急冷強化ガラスと
類似した効果によるものと考えられ、ベータ・アルミナ
の表面にコーティングしたガラス層の最表面に、より高
い圧縮応力を付与できるためである。このことは、固体
電解質体と絶縁部材とのガラス接合体においても、ガラ
ス部の最表面に、同様により高い圧縮応力を付与して、
一層強度劣化を防止できることを示している。
【0035】つまり、冷却速度が100〜500℃/時
であれば、前記請求項2より一層高い強度を実現でき、
その範囲外である場合には、それより強度が低下するの
である。また、電池の構成部品として、固体電解質体と
絶縁部材を上記の条件で接合した時には、ガラス溜まり
部内の接合用ガラスの最表面や、固体電解質体及び絶縁
部材の表面に付着した接合用ガラスの最表面に、接合用
ガラスの内部より大きな圧縮応力を付与させることがで
きる。尚、接合用ガラスの最表面とは、空気に触れてい
る部分である。よって、電池の昇降温サイクル、又は電
池製造工程で発生するガラス接合部近傍の固体電解質管
破損の防止に寄与する。
【0036】尚、前記ガラス溜まり部とは、固体電解質
体(例えば固体電解質管)と絶縁部材(例えば絶縁リン
グ)との間の隙間である。従って、ガラス溜まり部の外
においても、接合用ガラスは例えば固体電解質体の表面
に付着することがある(図2参照)。 (請求項5の発明)請求項5の発明は、請求項1又は2
に記載の固体電解質体と絶縁部材とのガラス接合体の使
用例を示したものであり、このガラス接合体により、高
温型二次電池の陰極室と陽極室とを分離することによ
り、ガラス接合部の信頼性が向上するとともに、高温型
二次電池の信頼性が向上するという作用効果を奏する。
【0037】
【実施例】以下、本発明の固体電解質体と絶縁部材との
ガラス接合体及びその製造方法並びにこのガラス接合体
を用いた高温型二次電池の実施例を、図面を参照して説
明する。
【0038】a)まず、本実施例の高温型二次電池、即
ちナトリウム−硫黄電池(Na/S電池)の構造につい
て、図1及び図2に基づいて説明する。尚、図1はNa
/S電池の全体の断面を示し、図2はそのガラス接合部
を拡大して示している。本実施例におけるNa/S電池
では、図1に示す様に、防食処理したステンレスからな
る(陽極側の)電槽11内に、ベータ・アルミナからな
る固体電解質管1が配置されており、この固体電解質管
1の内側にナトリウム8が充填されるとともに、固体電
解質管1の外側に硫黄9が充填されている。
【0039】この固体電解質管1の上部の開口端部2に
は、断面L字状のαアルミナからなる絶縁リング3が接
合され、絶縁リング3の上部には、固体電解質管1の上
方を覆うステンレスからなる(陰極側の)蓋10が接合
されている。尚、蓋10の中央の内側には、銅からなる
(陰極となる)中心電極12が取り付けられ、この中心
電極12の下端側がナトリウム8内に挿入されている。
【0040】前記絶縁リング3の上下面には、金属部材
7a,7bが熱圧接合されており、上面側の金属部材7
aにて蓋10が溶接によって接合され、下面側の金属部
材7bにて電槽11が溶接によって接合されている。つ
まり、本実施例では、固体電解質管1と絶縁リング3と
の間の間隙(ガラス溜り部4)を接合用ガラス5により
接合して、ガラス接合体21が形成されており、このガ
ラス接合体21により、ナトリウム8が充填された陰極
側の室である陰極室22と硫黄9が充填された陽極側の
室である陽極室23とが分離されている。
【0041】即ち、図2に要部を拡大して示す様に、前
記絶縁リング3は、固体電解質管1の開口端部2にて接
合されるものであり、詳しくは、固体電解質管1の外周
面と絶縁リング3の内周面との間に隙間(ガラス溜まり
部4)が設けられ、このガラス溜まり部4に充填された
接合用ガラス5により、固体電解質管1と絶縁リング3
とが接合されている。尚、接合に関与する接合用ガラス
5及びその周囲近傍の構成をガラス接合部6と称する。
【0042】特に、本実施例では、接合用ガラス5の3
0〜400℃の範囲における熱膨張係数が、ベータ・ア
ルミナからなる固体電解質管1の熱膨張係数より小さ
く、且つその熱膨張係数の差が16×10-7/℃以上3
5×10-7/℃以下であり、且つその化学組成が以下の
範囲である接合用ガラス5を用いている。
【0043】SiO2 ;35〜50wt%、 B23 ;20〜35wt%、 Al23;5〜15wt%、 Na2O ;0〜8wt%、 BaO,SrO,CaOのアルカリ土類金属のうち、少
なくとも1種類を3〜20wt%含有する。
【0044】b)次に、本実施例におけるNa/S電池
の製造方法のうち、その要部である固体電解質管1と絶
縁リング3の接合方法について説明する。ここでは、上
述した熱膨張係数及び組成の範囲の接合用ガラス5の粉
末を用いて、まず、250メッシュ(目開き63μm)
をパスできる粒径に調整した。
【0045】ガラスペースト調整用の溶媒には、エチル
セルロースを1%溶解させた酢酸ブチルを用い、ガラス
粉末と溶媒を同量混合してガラスペーストを作成した。
このガラスペーストを、固体電解質管1と絶縁リング3
との間のガラス溜まり部4内に充填して、大気中で自然
乾燥した。
【0046】その後、ガラスペーストを充填した固体電
解質管1と絶縁リング3とを、昇温速度120℃/時で
加熱し、保持温度1150℃で1時間保持した後、冷却
速度を100〜500℃/時の範囲の300℃/時で、
室温まで冷却して、接合を完了した。
【0047】この様にして形成された固体電解質管1と
絶縁リング3とのガラス接合体21は、充分な接合性を
持つだけでなく、電池の昇降温時もしくは電池製造時に
起こる固体電解質体の破損を防止でき、さらには、ナト
リウム8に対して充分な耐食性を有するものである。
【0048】c)次に、本実施例の効果を確認するため
に行った実験例(モデルによる実験例)について説明す
る。 (実験例1) 実験例1では、粒径制御剤の添加量により、熱膨張係
数の異なる下記の2種類のベータ・アルミナを用意し
た。尚、構造安定化剤は共にLi2Oを使用した。ま
た、粒径制御剤(ZrO2)を添加したベータ・アルミ
ナを用いると、ガラスとの反応相厚さを測定することが
容易であり好ましい。
【0049】ベータ・アルミナA:1wt%のZrO2
を添加したβ”−アルミナ 熱膨張係数72.2×10-7/℃(30〜400℃) ベータ・アルミナB:15wt%のZrO2を添加した
β”−アルミナ 熱膨張係数76.3×10-7/℃(30〜400℃) 上記2種類のベータ・アルミナを、円筒状で焼結後に内
径40mm×外径44mm×長さ380mmのサイズと
なるように成形し、焼成して固体電解質管(ベータ・ア
ルミナ管)の焼結体を製造した。
【0050】これらのベータ・アルミナ管から長さ20
mmのリング(ベータ・アルミナリング;図3参照)を
切り出し、角部を面取りして接合用ガラス評価用の試料
とした。なお、接合用ガラスには、下記表1に記載した
化学成分からなる粉末ガラスを使用し、250メッシュ
(目開き63μm)をパスできる粒径に調整した。
【0051】ガラスペースト調整用の溶媒には、エチル
セルロースを1%溶解させた酢酸ブチルを用い、ガラス
粉末と溶媒を同量混合してペーストを作成した。この2
3種類のガラスを用いたガラスペーストを、AとB2種
類のベータ・アルミナリングの外表面に塗布して、大気
中で自然乾燥した。
【0052】ガラスを塗布したベータ・アルミナリング
は、昇温速度120℃/時で加熱し、保持温度1150
℃で1時間保持した後、冷却速度30℃/時で室温まで
冷却して内圧強度測定用のガラスコーティングしたベー
タ・アルミナリング(ガラスコーティングリング)を得
た。このガラスコーティング層の厚みは、約150μm
であった。
【0053】そして、このガラスコーティングリングの
内圧強度を測定した。内圧強度は、円筒状のベータ・ア
ルミナリングの内壁面全体を、ゴムのバルーンを用いて
均一に圧力印加していき、破壊した時点での印加圧力
を、円筒のサイズから計算して求めたものである。
【0054】計算は、円筒状のベータ・アルミナリング
の内半径r1、外半径r2、破壊した時点での印加圧力を
pとすると、内圧強度σは次式(1)により近似計算さ
れる。
【0055】
【数1】
【0056】そして、一つの接合用ガラスにつき、各5
個のガラスコーティングリングの内圧強度を測定し、そ
の平均値を求めた。 また、ガラスとベータ・アルミナとの反応相は、ガラ
スコーティングしたβ”−アルミナリングを軸方向の切
断した短冊状試料を用い、界面部分を電子顕微鏡を用い
て観察した。
【0057】界面部分には、ベータ・アルミナ中のAl
23成分とNa2O成分がガラスに固溶したガラス質の
反応相が存在しており、本実施例のようにZrO2を添
加したベータ・アルミナを用いると、図4に示す様に、
ベータ・アルミナ中に分散していた結晶質のZrO2
粒子を含むガラス質の反応相として確認できる。
【0058】この部分を、波長分散型X線分析装置にて
分析した結果、接合用ガラス組成よりAl23成分とN
2O成分がリッチな組成であり、結晶質のZrO2微粒
子を含むガラス質の反応相であった。このため、結晶質
のZrO2微粒子を含むガラス質の反応相の厚みを計測
し、反応相厚さとした。
【0059】表1には、試験した23種類の接合用ガラ
スの化学成分、その熱膨張係数、ベータ・アルミナAと
の熱膨張係数との差、反応相厚さ、及びベータ・アルミ
ナAのガラスコーティングリングの内圧強度を示した。
尚、表1において、試料No.11〜22が本発明の範囲
(実施例)であり、試料No.1〜10,23が本発明の
範囲外(比較例)である。
【0060】また、表2には、表1と同一の接合用ガラ
スの化学成分、その熱膨張係数、ベータ・アルミナBと
の熱膨張係数との差、反応相厚さ、及びベータ・アルミ
ナBのガラスコーティングリングの内圧強度を示した。
尚、表2において、試料No.8〜20が本発明の範囲
(実施例)であり、試料No.1〜7,21〜23が本発
明の範囲外(比較例)である。
【0061】また、ベータ・アルミナAとBは、内圧強
度の絶対値が異なるため、表中の内圧強度は、それぞれ
のベータ・アルミナリング単体の内圧強度を100とし
た相対値で示した。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】表1及び表2から明かなように、本発明の
請求項1の範囲の接合用ガラスを使用すると、請求項2
に記載した反応相が形成され、ガラスコーティングした
ベータ・アルミナリングの内圧強度が高く、その強度劣
化が低減できる。 (実験例2)次に、実験例2について説明する。
【0065】ここでは、下記表3に記載した4種類の接
合用ガラスを用いたガラスペーストを、前記実験例1と
同様にして、ベータ・アルミナBからなるベータ・アル
ミナリングに塗布し自然乾燥した。この接合用ガラスを
塗布したベータ・アルミナリングは、前記実験例1と冷
却条件のみを変化させてガラスコーティングした。
【0066】そして、種々の冷却条件でガラスコーティ
ングした時の内圧強度の測定結果を、同じく表3にまと
めた。
【0067】
【表3】
【0068】この結果、本発明の請求項3及び請求項4
に記載の接合方法でガラス接合を行うと、ガラスコーテ
ィングリングの強度劣化が更に低減でき、条件によって
は母材強度と同等の強度が得られることが確認できた。 (実験例3)次に、実験例3について説明する。
【0069】ここでは、下記表4に記載した5種類の接
合用ガラスを、前記実験例1と同一条件で、ベータ・ア
ルミナBからなるベータ・アルミナリングにコーティン
グし、ナトリウムに対する耐食性サンプルとした。これ
らのサンプルを、アルゴン雰囲気のグローブボックスの
中で350℃に保持したナトリウム中に30日間浸漬
し、浸漬前後の重量変化率から耐食性を評価した。
【0070】なお、重量変化率は下記式(2)で算出し
た。
【0071】
【数2】
【0072】
【表4】
【0073】この結果、本発明の請求項1及び請求項2
に記載した接合用ガラスは、ベータ・アルミナの強度劣
化を低減するだけでなく、Na−S電池の構成部品とし
て必要な耐食性を充分備えていることが確認できた。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様
で実施しうることはいうまでもない。
【0074】
【発明の効果】以上詳述した様に、請求項1又は請求項
2に記載した接合用ガラスを用いると、固体電解質体と
絶縁部材との接合用ガラスの部分(ガラス部)には、充
分な圧縮応力が生成する。これが強度劣化の原因となる
ガラス部からの亀裂発生に対して抵抗力となり、ガラス
部と接した部分のベータ・アルミナの強度劣化が抑制さ
れる。
【0075】これにより、電池の昇降温サイクル又は電
池製造工程で発生するガラス部近傍の固体電解質体の破
損を防止でき、電池の信頼性向上と製造歩留まりの向上
に寄与する。また、請求項3に記載した方法、特に請求
項4の冷却速度で製造することにより、接合用ガラス等
を冷却すると、急冷強化ガラスと類似した効果により強
度劣化が更に低減でき、ガラス部と接した部分のベータ
・アルミナは、母材とほぼ同等の強度が得られる。
【0076】このため、電池の構成部品として、固体電
解質体と絶縁部材を上記の条件で接合したときには、接
合用ガラスの充填部分(ガラス溜まり部)の最表面や、
固体電解質体及び絶縁部材の表面に付着した接合用ガラ
スの最表面に、より大きな圧縮応力を付与させることが
でき、電池の昇降温サイクル又は電池製造工程で発生す
るガラス部近傍の固体電解質体の破損の防止に対して、
更に高い効果を発揮することができる。
【0077】更に、請求項5の発明では、請求項1又は
請求項2のガラス接合体を高温型二次電池に使用したの
で、陰極室と陽極室とを好適に分離できるだけでなく、
高温型二次電池の信頼性向上と製造コストの低減を同時
に達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のNa/S電池の断面を示す説明図で
ある。
【図2】 実施例の固体電解質管と絶縁リングとの接合
部分の断面を拡大して示す説明図である。
【図3】 実験に使用するベータ・アルミナリングを示
し、(a)はその斜視図、(b)はその軸に沿って切断
した一部を示す断面図である。
【図4】 反応相を示す説明図である。
【符号の説明】
1…固体電解質管 2…開口端部 3…絶縁リング 4…ガラス溜まり部 5…接合用ガラス 6…ガラス接合部 7a,7b…金属部材 8…ナトリウム 9…硫黄 10…蓋 11…電槽 12…中心電極 21…ガラス接合体 22…陰極室 23…陽極室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉浦 宏紀 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 (72)発明者 国本 浅夫 大阪府高槻市城西町6番6号 株式会社ユ アサコーポレーション内 (72)発明者 奥山 良一 大阪府高槻市城西町6番6号 株式会社ユ アサコーポレーション内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温型二次電池用のベータ・アルミナか
    らなる固体電解質体と絶縁性セラミックスからなる絶縁
    部材とを、接合用ガラスを用いて接合したガラス接合体
    において、 前記接合用ガラスの30〜400℃の範囲における熱膨
    張係数が前記固体電解質体の熱膨張係数より小さく、且
    つその熱膨張係数の差が16×10-7/℃以上35×1
    -7/℃以下であり、且つその化学組成が以下の範囲で
    ある前記接合用ガラスを用いたことを特徴とする固体電
    解質体と絶縁部材とのガラス接合体。 SiO2 ;35〜50wt%、 B23 ;20〜35wt%、 Al23;5〜15wt%、 Na2O ;0〜8wt%、 BaO,SrO,CaOのアルカリ土類金属のうち、少
    なくとも1種類を3〜20wt%含有すること。
  2. 【請求項2】 前記ベータ・アルミナからなる固体電解
    質体とガラスの界面及び前記絶縁性セラミックスからな
    る絶縁部材とガラスの界面のうち、少なくとも前記固体
    電解質体とガラスの界面に、ガラス質を含む化学的な反
    応相を有するとともに、その反応相の厚さが、0μmよ
    り大きく100μmより小さいことを特徴とする前記請
    求項1に記載の固体電解質体と絶縁部材とのガラス接合
    体。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の固体電解質
    体と絶縁部材とのガラス接合体の製造方法であって、 加熱により、前記固体電解質体と前記絶縁部材とに前記
    接合用ガラスを溶着させ、その後冷却する際に、ガラス
    接合温度から室温までの冷却速度を30〜500℃/時
    とすることを特徴とする固体電解質体と絶縁部材とのガ
    ラス接合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記冷却速度を100〜500℃/時と
    することを特徴とする前記請求項3に記載の固体電解質
    体と絶縁部材とのガラス接合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記請求項1又は2に記載の固体電解質
    体と絶縁部材とのガラス接合体によって、陰極室と陽極
    室とが分離されていることを特徴とする高温型二次電
    池。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2098491A1 (en) 2008-02-25 2009-09-09 Noritake Co., Ltd Ceramic product and ceramic member bonding method.
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JP2016222884A (ja) * 2014-12-30 2016-12-28 ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company 異なるセラミック構成要素の結合
JP2019036459A (ja) * 2017-08-14 2019-03-07 アイシン精機株式会社 端子付き外装体及び端子付き外装体の製造方法

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