JP2605301B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2605301B2
JP2605301B2 JP62258369A JP25836987A JP2605301B2 JP 2605301 B2 JP2605301 B2 JP 2605301B2 JP 62258369 A JP62258369 A JP 62258369A JP 25836987 A JP25836987 A JP 25836987A JP 2605301 B2 JP2605301 B2 JP 2605301B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は静電潜像を利用して記録を行う複写機、ファ
クシミリ装置およびプリンタ等の記録装置に係わり、特
にイレーズランプあるいはインターイメージランプまた
はインター・アンド・サイド・イメージランプと呼ばれ
る静電潜像消去用のランプを用いて画像の抽出等の編集
作業を行うことのできる記録装置に関する。
「従来の技術」 複写機は、その名称からも明らかなように元来原稿上
の画情報を忠実に再現することにその開発の主眼が置か
れていた。ところがオフィス等で情報処理技術が発展す
るに伴って、静電潜像を利用して複写を行う複写機はそ
の特質を生かして付加的に各種機能を具備するようにな
った。原稿の拡大あるいは縮小機能がその代表的なもの
である。そして、最近では感光体上に形成された静電潜
像を部分的に消去することによって画像の抽出や削除等
の編集作業を行うことのできる複写機も製品化されてい
る。このような複写機は、原稿の切り貼り作業や原稿と
プラテンガラスの間にオーバーレイを配置してコピーを
行う作業を解放するものとして注目されている。
第69図〜第75図は画情報の抽出あるいは削除を行う原
理を表わしたものである。まず第69図に示すように感光
体701はチャージコロトロン等の帯電手段702で均一に帯
電される。図では正の電荷が帯電されていく様子を表わ
している。
この後、第70図に示すようにレンズ等からなる露光手
段703で原稿704の画像を感光体701上に露光する。これ
により、第71図に示すように原稿704の画情報に対応し
た静電潜像が形成される。この後(あるいはこの前であ
ってもよい。)、第72図に示すように感光体701はイン
ターイメージランプ705によって走査される。
第73図に示すように、インターイメージランプ705は
感光体の一辺とほぼ等しい長さの細長い筐体706に発光
ダイオード(LED)等の発光素子707を多数一列に配置し
たものである。一例として、発光素子707はそれぞれ2.4
mm×2.4mmの大きさの開口部を備えており、ここから光
が感光体701に照射されるようになっている。このと
き、光は多少拡散するので、感光体701上の光のスポッ
トは上記した例では例えば3mm×3mmの大きさとなる。感
光体701とインターイメージランプ705が所定距離だけあ
る方向(副走査方向あるいはプラテンガラスや原稿のス
キャン方向)に相対移動するたびに、これら発光素子70
7はそれぞれ1ライン分の画情報における対応する画素
情報によってオン・オフ制御される。これにより、ちょ
うどテレビジョンでラスタ走査が行われて螢光体上に画
像が形成されるように、感光体701上にモザイク状の光
のパターンが露光されることになる。
そこで、第74図に示すように感光体701上に仮想的に
所定の枠709を設定し、その外側の部分711に対応させて
光のパターン(図で斜線部分)を露光すると、その部分
の電荷は消失してしまい、枠709の内側の部分712の静電
潜像が残存する。すなわちこの内側の部分712の画像が
抽出されて記録されることになる。そこでこの編集作業
を画像の抽出という。
これに対して第75図に示すように、以上とは逆に枠70
9の内側の部分712に対応する光のパターン(図で斜線部
分)を露光すると、今度は外側の部分711の静電潜像の
みが残存する。すなわち枠709の内側の部分712の画像が
削除されて記録が行われることになる。そこでこの編集
作業を画像の削除という。
「発明が解決しようとする問題点」 第73図で示したようにインターイメージランプ705は
発光素子707を単位として点灯制御が行われる。そこで
上記したように1辺が2.4mmの発光素子を使用した場合
には、削除や抽出のために指定することのできるパター
ンは第76図に示すように2.4mmピッチのパターンとな
る。この第76図では、正方形の領域713が画像の削除の
ために指定された例を表わしている。以下、説明の都合
上、感光体として通常の複写機のように感光体ドラムが
使用されているものとし、図で横方向が感光体ドラムの
回転方向(感光体の移動方向)とする。また図で縦方向
はインターイメージランプ705の長手方向として表わさ
れているものとする。この図に示したように指定された
パターンは、通常、例えばパターン記憶メモリと呼ばれ
るメモリに格納され、インターイメージランプ705の移
動を制御する際に読み出されるような制御が行われる。
ところで、発光素子707と感光体701の間に特別に収束
系の光学系を配置しない場合には、光は拡散して感光体
701上に到達する。
第77図はこの状態を説明するためのものである。例え
ば前記したように発光素子707の各辺が2.4mmとする。そ
して光の拡散によって各辺が3.0mmに拡大されて感光体
ドラム714上に投影されるものとする。ところが実際に
は、発光素子707は瞬時に発光を停止するのではなく、
感光体ドラム714の回転方向に1ピッチ分移動するまで
発光が持続される。発光を停止されている発光素子も同
様にこの1ピッチ分が移動するまで発光状態とはならな
い。
さて、1ピッチ分の移動量を仮に1mmとすれば、第77
図に示したように感光体ドラム714の回転方向における
発光幅の実際は、前記した3mmに1mmを加えた4mmとな
る。感光体ドラム714の軸方向における発光の幅は変化
せず3mmのまである。このように、以上の条件の下で発
光素子707が1画素分の画信号で発光する領域は、4mm×
3mmとなり、パターン記憶メモリに格納された段階にお
ける1画素分の想定領域2.4mm×2.4mmと大幅に異なって
くることがわかる。
第78図および第79図はこれによる影響を表わしたもの
である。このうち第78図は光線が照射されて正方形の領
域713が「削除」される場合を表わしている。第76図に
も示した領域713内全域にのみ光線が照射されればよい
が、感光体ドラム714の回転方向においてそれぞれ1mm
(図で左側)と2mm(図で右側)の幅で光が余計照射さ
れることになる。ここで光線のオン・オフされるタイミ
ングは図で▲印を付した位置である。すなわち、図で左
側の部分では第77図から見られるように1.5mmの幅で光
の照射が行われるので、はみ出した部分は対応する▲印
から1mmの距離までの領域であり、図で右側の部分は2.5
mmの幅で光の照射が行われるので、はみ出した部分は対
応する▲印から2mmの距離までの領域となる。
第79図は領域713の抽出を行う場合を示したものであ
る。この場合には、領域713の外側全域に光が照射され
ればよい。ところが、図で領域713の左側部分では前と
同様の理由で2.0mmの幅で光が余計に照射され、右側の
部分では1mmの幅で光が余計照射される。
なお、第78図で領域713の上側と下側の部分が共に0.3
mmだけ余計に光を照射されているが、これは第77図より
了解されるように感光体ドラムの軸方向における発光素
子707からの光の拡散によるものである。第79図も同様
の理由で領域713の上下方向で0.3mmずつ光の照射される
領域が拡大されている。
以上第78図および第79図から明らかなように、従来の
記録装置では画像の削除または抽出を行うときに感光体
の相対的な移動方向に光の照射領域が大きく誤差を発生
させ、画情報の正確な切出し等を行うことができなかっ
た。従って、例えば戸籍簿の抄本を作成する場合のよう
に2つの矩形領域を正しく接続すべき用途については、
両領域を精度よく接合させることができにくいという問
題があった。
もちろん、発光素子707のサイズを小さくすればそれ
に伴って編集すべき領域の位置精度が向上するが、記憶
すべきパターンがそれだけきめ細かくなる。従って、パ
ターン記憶メモリに記憶するデータの量が増大しメモリ
を大容量にしなければならなくなる他、インターイメー
ジランプのコストアップにもつながるという問題があ
る。また発光素子707から射出される光線を平行光線と
することで多少の改善が行われるが、このために特別の
光学系を配置する必要がある。
以上複写機を例にして説明したが、ファクシミリ装置
やある種のプリンタであって静電潜像を利用して画像の
記録を行う記録装置についても静電潜像の部分的消去を
行う場合には同様の問題が発生した。
そこで本発明の目的は、指定された領域となるべく近
似した領域で静電潜像の消去を行うことのできる記録装
置を提供することをその目的とする。
「問題点を解決するための手段」 本発明では、第1図に原理的に示すように感光体1
と、この感光体1を帯電する帯電手段2と、帯電後の感
光体1を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段
3と、複数の発光素子を一列に配置し感光体1と所定の
距離を保ってこれと相対的に移動し、発光素子を所定の
移動距離ごとにそれぞれ独立してオン・オフ制御するこ
とによって感光体1上の電荷を選択的に消去させるイレ
ーズランプ4と、このイレーズランプ4のライン走査に
よって消去されるべき電荷パターンをライン単位で記憶
するパターン記憶メモリ5と、このパターン記憶メモリ
5から読み出された各発光素子単位のデータを隣接する
所定の複数ライン分ずつ論理演算してイレーズランプ4
によって形成されるパターンを前記した電荷パターンに
近似させる演算手段6とを記録装置に具備させる。
すなわち、削除、抽出等の編集内容に合わせてパター
ン記憶メモリ5から出力されるデータの論理をとり、デ
ータを修正してインターイメージランプ4の点灯制御を
行わせる。
ここで演算手段6は、静電潜像の一部を抽出する抽出
モードにおいて、例えば各発光素子ごとに1ライン前の
データと現ラインのデータの論理和をとり、更に1ライ
ン後のデータとの論理和をとったものを反転することで
データの適正な修正を行うことができる。また、静電潜
像の一部を削除する削除モードでは、例えば各発光素子
ごとに1ライン前のデータと現ラインのデータの論理積
をとり、更に1ライン後のデータとの論理積をとるよう
にすればよい。
なお、複数のページからそれぞれ画情報を抽出してこ
れを1ページに編集するとき、パターン記憶メモリ5は
これらそれぞれ抽出されるパターンを1ページのそれぞ
れ編集すべき位置に記憶するようにしてもよく、これに
より必要なメモリ容量を軽減することができる。このよ
うにパターンメモリに複数のパターンを記憶する場合に
は、いずれのパターンが今回読み出されるパターンかを
指示するデータを記憶したパターン選択メモリを新たに
具備させるようにすればよい。
パターン記憶メモリ5へのパターンの格納は、リーダ
を介して他の情報源から行ってもよいし、例えば座標入
力装置を用意しておき、これからパターンの入力を行っ
てもよい。
本発明によれば、パターン記憶メモリ5に書き込まれ
たパターンを論理演算して変形し、この変形されたパタ
ーンで静電潜像の消去を行うので、特別の光学系を必要
とせずに静電潜像の消去を行うパターンを修正すること
ができる。
「実施例」 以下、本発明を戸籍抄本の作成に好適な複写機に適用
した場合を例にとり、一実施例を詳細に説明する。
目次 まず、この実施例の装置に関する目次を表示する。
(1)複写機のシステム構成 (2)ソフトウェアの構成 (2−1)ソフトウェアの組み合わせの長所 (2−2)差別化の例 (3)装置の構成の一例 (4)装置の回路構成 (5)複写機の具体的な回路構成 (5−1)感光体ドラムの周辺 (5−2)現像装置の切換機構 (5−3)光学系 (5−4)定着装置 (5−5)コンソールの制御 (5−6)ビリングカウンタ (5−7)電源 (5−8)搬送系 (5−9)DADF (5−10)ソータ (5−11)中間トレイ (5−12)エディタパッド (5−13)大容量トレイ (6)ICカードによる複写機の制御 (6−1)制御情報の種類 (6−2)ICカード装置の構成 (6−3)データの登録 (7)領域の削除と抽出 (7−1)インターイメージランプの制御 (7−2)編集処理の概要 (7−3)抽出および削除の場合の補正 (7−4)抽出の場合の補正 (8)戸籍抄本作成時の制御 (8−1)戸籍抄本作成の形態 (8−2)同一原本からの抄本作成 (8−3)異なった原本からの抄本作成 (8−4)抄本作成時のコピー作業 (8−5)画像抽出のための処理 (8−6)座標データ選択による抄本作成 (9)住民票の作成 (10)インターイメージランプの変形例 (1)複写機のシステム構成 第2図は本発明の一実施例における複写機のシステム
構成を表わしたものである。
この図に示すように本実施例の複写機は、最も基本的
な構成としてのベースマシン21に所望の付加装置を取り
つけて機能アップを図ることができるようになってい
る。ここでベースマシンとは、1段の供給トレイとマニ
ュアルフィード用のトレイを備え、プラテンガラス上に
原稿をマニュアルでセットしてコピーをとることのでき
る装置である。このベースマシンには、次のような付加
装置を取りつけることができる。
(1)ICカード装置22; ICカード装置22は記憶媒体としてのICカードを用いて
必要なデータをベースマシン21に供給したり、反対にベ
ースマシン21からICカードにデータを書き込むときに使
用する装置である。後に説明するエディタパッドを用い
てデータ(座標データ)の入力を行う場合には、ICカー
ド装置22にこのエディタパッドを接続して入力作業を行
う。本実施例のICカード装置22はICカードとエディタパ
ッドの制御を択一的に行うようになっており、両者を同
時に使用してデータの入力を行うことはできない。
なお、本実施例のICカード装置22に使用するICカード
はISOタイプのインターフェイスを持ち、メモリ容量は3
2キロバイトである。ICカードを使用することにより、
複雑な記録条件を幾通りもカードに格納することがで
き、複写機の自動化および多機能化に充分対処すること
ができる。例えば部課別や個人単位でICカードを用意す
ることで、複雑な機能を有する複写機であってもこれら
の所有者に合った操作方法を実現することができ、だれ
もが簡単に、また間違いなく複写機を操作することがで
きるようになる。
また、この実施例の装置ではカード類の読取装置とし
てICカード装置22のみを使用しているが、必要に応じて
磁気カード用の読取装置が用意されてもよいし、他のカ
ード類に対する読取装置が用意されていてもよい。
(2)ADF23およびDADF24; ADF23は原稿自動送り装置と通常称されているもの
で、原稿を1枚ずつベースマシン21のプラテンガラス上
に送り込み、露光終了後にこれを排出するものである。
原稿に対する露光は定められた一方の面に対してのみ行
われる。これに対してDADF24はデュプレックス用、すな
わち両面コピー用の原稿自動送り装置である。
DADF24では原稿の一方の面がプラテンガラスに向き合
うような状態でこれを搬送して第1回目の露光を行う。
そして露光終了後の原稿をDADF24のトレイに戻す際にそ
の表裏を逆転させる。これによりこの原稿が再度送り出
された場合には先の露光面と逆の面が露光されることに
なる。ベースマシン21は後に説明する付加装置を用いた
状態でコピー用紙の表裏別々にコピーを行うことができ
るようになっている。
本実施例の複写機ではADF23およびDADF24を使用可能
とすることで、両面原稿や両面コピー等のような色々な
組み合わせによるコピー作業を自動的に行うことができ
る。
なお、ADF23は従来から複写機に用いられている原稿
自動送り装置と基本的に同じ構造であるが、本実施例の
装置の場合には原稿の挿入方向を向かって左側からと
し、ベースマシン21からはみ出ないような形となってい
る。
(3)通常のプラテン25およびエディタパッド付きプラ
テン26; エディタパッド付きプラテン26は、原稿の編集用にエ
ディタパッドと呼ばれる座標入力装置をプラテン上に配
置した構造のものである。通常のプラテン25はこのよう
な機構を備えていない。
(4)コンソールパネル; コンソールパネルにはバックリットタイプ27のものと
メッセージ表示付き28のものとがある。ここでバックリ
ットタイプのコンソールパネル27は、予め所定の位置に
固定されたメッセージが配置された表示板を背後からラ
ンプ等で選択的に照明してその部分を読めるようにした
ものである。
本実施例で採用されているメッセージ表示付きのコン
ソールパネル28は、液晶表示素子から構成されており、
表示面積を大きくすることなく色々なメッセージを随時
表示することができるという長所がある。いずれのコン
ソールパネルを採用するかは、複写機のシステム構成の
複雑さや操作性等を考慮して、複写機ごとに決定され
る。
(5)供給トレイの追加; これには、次のような代表的な形態がある。すなわち
本実施例では特開昭57−77140号で提案されているよう
な単に大容量トレイ(HCF)の追加ばかりでなく、顧客
のニーズにより適合した供給トレイの組み合わせを実現
している。このような供給トレイの組み合わせは、例え
ば本出願人の出願による実願昭61−081016号(実開昭62
−194634号公報)の「多段給紙複写機」にも詳細に開示
されている。
(a)第2および第3の供給トレイ31−2、31−3; これら2つの供給トレイを追加することにより、最大
3種類のサイズのコピー用紙をベースマシン21に対して
送り出すことができる。
(b)第2および第3の供給トレイ31−2、31−3と中
間トレイ33。ここで中間トレイ33とは、用紙の1つの面
に複数回のコピーを行ったり、2つの面に交互にコピー
を行う場合にコピー済の用紙を一時的に収容するトレイ
である。
(c)第2、第3の供給トレイ31−2、31−3と中間ト
レイ33および第4、第5の供給トレイ31−4、31−5。
(d)第2および第3の供給トレイ31−2、31−3と中
間トレイ33および大容量トレイ36。
ここで大容量トレイ36とは、数千枚のコピー用紙を収
容することのできる供給トレイである。
(5)排出されたコピー用紙の収容装置。
コピー用紙は排出トレイ37に通常収容されるが、この
システムでは10ビンのソータ38と20ビンのソータ39を用
意している。従ってこれらソータの一方をセットするこ
とにより最大10または20の配付先別にコピーをソーティ
ングすることができる。
以上のようにこの複写機システムではベースマシン21
に各種付加装置を選択的に取りつけることができるの
で、使用者に最も合った複写機を提供することができ
る。しかも、その顧客の事務形態の変化に応じて複写機
の機能アップを図ることもできる。
例えば原稿を拡大したり縮小してコピーをとる必要の
ない顧客や、コピー量が少ない顧客は、ベースマシン21
単体を購入することが適切な場合が多い。これに対し
て、多量のコピーをとる顧客や戸籍抄本の作成等の複雑
なコピー作業を要求する顧客にとっては中間トレイ33や
大容量トレイ36が必要とされる場合が多い。このような
各種要求を実現する手段として、この複写機システムで
はそれぞれの付加装置を簡単に取りつけたり取り外すこ
とができる構造とし、また付加装置の幾つかについては
独立したCPU(中央処理装置)を用意して複数のCPUによ
る分散制御を行うことにしている。このことは、単に顧
客の希望する製品が容易に得られるという利点があるば
かりでなく、新たな付加装置の取り付けの可能性は顧客
に対して新たなコピー作業の可能性を教示することにな
り、オフィスの事務処理の進化を推進させるという点で
この複写機システムの購入に大きな魅力を与えることに
なる。
(2)ソフトウェアの構成 (2−1)ソフトウェアの組み合わせの長所 ところで、以上説明した複写機のシステム構成は、こ
の実施例の複写機のソフトウェアの組み合わせとしても
説明することができる。すなわち、この複写機は各種の
付加装置を取りつけることができるのに対応して、ソフ
トウェアについてもこれら各付加装置に対応したシステ
ム構成を採ることができるようになっている。
このような構成を採用した理由の1つは、(i)これ
らの付加装置すべての動作制御プログラムを仮にベース
マシン21に用意するとすれば、このために必要とするメ
モリの容量が膨大になってしまうことによる。また、
(ii)将来新しい付加装置を開発したり、現在の付加装
置の改良を行った場合に、ベースマシン21内のROM(リ
ード・オンリ・メモリ)の交換や増設を行うことなく、
これらの付加装置を活用することができるようにするた
めである。
このためICカードには、各種記録条件を登録した複数
の記憶領域M1〜MNを有する記録条件指定領域と、付加的
なプログラムを格納するプログラム記憶領域とが設けら
れている。そしてこれに対応してベースマシン21には、
複写機の基本部分を制御するための基本記憶領域と、IC
カードのプログラム記憶領域から取り込まれたプログラ
ムを記憶する付加記憶領域と、ICカードの記録条件指定
領域から取り込まれた記録条件を記憶する記録条件記憶
領域とを配置したメモリが存在する。付加記憶領域に
は、ADF23の制御プログラム、DADF24の制御プログラ
ム、コンソールパネル28の制御プログラム等の各種プロ
グラムの他に、戸籍抄本を作成する場合に必要な各種座
標データが格納されるようになっている。そして、ベー
スマシン21に所定の付加装置を取りつけた状態でICカー
ドをICカード装置22にセットし、例えば記録条件として
「戸籍抄本」記録モードを設定すると、座標データと戸
籍抄本作成のために必要なプログラムが読み出され、付
加記憶領域にロードされるようになっている。付加記憶
領域にロードされたプログラムは、基本記憶領域に書き
込まれたプログラムと共働して、あるいはこのプログラ
ムに対して優先的な地位をもってコピー作業の制御を行
う。
(2−2)差別化の例 このようにこの実施例の複写機はICカードのプログラ
ム記憶領域に格納されたプログラムが複写機の機能を左
右することができ、記録条件指定領域では複写機本体の
基本記憶領域およびICカードのプログラム記憶領域によ
って設定された機能に対する記録条件を指定することに
なる。従って、ICカードに格納されるプログラムをカー
ド単位で変化させることで、複写機の使用に対する差別
化が可能になる。これについて、分かり易い例を幾つか
挙げて説明する。
第1の例として、雑居ビルに複数の会社が共同使用す
る複写機が備えられていたり、一つの会社内や工場内で
あっても異なった部門間で共同使用する複写機が備えら
れている場合を説明する。後者の共同使用は、予算管理
上で必要となるものであり、従来ではコピーライザ等の
機器を用いて各部門の使用管理を行っていた。
この複写機は、第2図で示したベースマシン21にICカ
ード装置22、DADF24、ソータ38、コンソールパネル28、
第2〜第5の供給トレイ31−2〜31−5、および中間ト
レイ33を備えた比較的高度なシステム構成の複写機であ
るとする。共同使用者の中には、DADF24やソータ38を必
要とする人あるいは部門もあれば、なんら付加装置を必
要としない人または部門もある。
これら使用態様の異なる複数の人または部門が複写機
の費用負担を各自のコピーボリュームからだけで決定し
ようとすれば、低ボリュームのコピーしかとらない人ま
たは部門は、各種付加装置が装備された複写機の導入に
反対してしまい、複写機を高度に使用しようとする人ま
たは部門との間の調整が困難となってしまう。
このような場合には、各人または各部門の使用態様に
応じたICカードを用意しておき、高度な機能を望む人あ
るいは部門ほど基本的な費用を多く負担すると共に、多
くの機能を活用することができるようにしておけばよ
い。例えば最も高度なICカードの所有者は、そのICカー
ドをICカード装置22にセットした状態で複写機を動作さ
せることにより、DADF24、ソータ38、第2〜第5の供給
トレイ31−2〜31−5、および中間トレイ33を自在に使
用することができ、事務効率も向上させることができ
る。これに対してコピー用紙のソーティングを必要とし
ない人は、ソーティングについてのプログラムを欠くIC
カードをセットして、ソータ38の最上ビンを排紙トレイ
として使用することで経費を節減することができる。
第2の例として、コピー業者がICカードでセルフコピ
ーサービス店を営む場合を説明する。
店の中には、複数台の複写機が配置されており、それ
ぞれにICカード装置が取りつけられている。客はサービ
ス態様に応じたICカードを請求し、これを自分の希望す
る複写機にセットしてセルフサービスでコピーをとる。
複写機に不慣れな客は、操作説明の表示機能をプログラ
ムとして備えたICカードを請求し、これをセットするこ
とでコンソールパネル28に各種操作情報の表示を可能と
し、コピー作業を間違いなく実行することができる。DA
DF24の使用の可否や、多色記録の実行の可否等を貸与す
るICカードによって決定することができ、また使用機種
の制限も可能となって料金にあった客の管理が可能にな
る。更にコピー枚数や使用したコピー用紙のサイズ等の
コピー作業の実態をICカードに書き込むことができるの
で、料金の請求が容易になり、常連客に対するコピー料
金の割り引き等の細かなサービスも可能になる。
第3の例として、特定ユーザ向けのプログラムを格納
したICカードを用いたサービスについて説明する。例え
ば特許事務所では写真製版により縮小された特許公報類
を検討するときに原寸と同一のコピーをとる必要から20
0%という比較的大きな拡大率でコピーをとる仕事があ
る。また官庁に提出する図面を作成する際に、その要請
に応えるために元の図面を小刻みに縮小あるいは拡大す
る作業が行われる。また、市役所あるいは区役所等の住
民票のコピーを行う部門では、請求の対象外となる人に
関する記載箇所や個人のプライバシを保護するために秘
密にすべき箇所の画情報を削除するようにして謄本や抄
本を作成する。
このように使用者(ユーザ)によっては、複写機を特
殊な採用態様で利用する要求がある。このような要求に
すべて満足するように複写機の機能を設定すると、コン
ソールパネルが複雑となり、また複写機内部のROMが大
型化してしまう。そこで特定ユーザ別にICカードを用意
し、これをセットさせることでそのユーザに最も適する
機能を持った複写機を実現することができる。
例えば特許事務所の例では、専用のICカードを購入す
ることで、固定倍率として通常の数種類の縮倍率の他に
200%の縮倍率を簡単に選択できるようになる。また微
調整を必要とする範囲で例えば1%刻みで縮倍率を設定
することができるようになる。更に住民票の発行部門で
は、テンキー等のキーを操作することによって液晶表示
部等のディスプレイに住民票の種類や削除すべき欄や項
目を指示することができるようになり、この後スタート
ボタンを押すことでオリジナルの所望の範囲のみがコピ
ーされたり、必要な部分のみが編集されて記録されるよ
うになる。
次に市町村の役場に配置される複写機で戸籍謄本や抄
本等の書類を作成する場合について説明する。国民各個
人の身分関係を明確にする目的で記載された公文書とし
て、戸籍が存在する。戸籍は本籍の市町村に置かれ、夫
婦およびこれと氏をおなじくする未婚の子をもって構成
されている。戸籍の記載の全部を謄写したものが戸籍謄
本であり、戸籍の記載のうちから請求者が指定した箇所
だけ抜き取って写したものが戸籍抄本である。
戸籍謄本は、従来から戸籍(原本)を複写機でコピー
することによって簡単に作成することができた。戸籍抄
本の方は戸籍の中から指定した領域だけ画像の記録を行
う必要があり、このために次に示すような幾つかの方法
が提案され、また実施されていた。
(i)原本を折り、不必要な箇所を隠した状態でプラテ
ンガラスにセットしてコピーをとる方法。
(ii)複写機の感光体ドラムに原本の画像に対応する静
電潜像を形成した後、コピー用紙に転写する際に必要な
箇所だけこれを行う方法。
ところが戸籍抄本や住民票の抄本を作成する場合に
は、各欄の配置位置やそれらの欄のサイズが市町村ごと
にまちまちで統一されておらず、また同一の市町村であ
っても時代に応じてそれらが変化していることが多い。
従って、複写機の設置を行うに際しては、その市町村で
使用されている戸籍や住民票の書式とその変遷を調べ、
それぞれの時代についての各欄の配置位置をICカードに
記憶させて処理するようにするとよい。この場合、戸籍
と住民票を別々の複写機で発行する部署では戸籍用のIC
カードと住民票用のICカードをそれぞれ発行して、それ
らのカードを専用化することによって作業のミスを防止
することができる。戸籍抄本を作成する部署でも、ICカ
ードを戸籍の書式に応じて複数用意して専用化し、これ
らのカード表面を色分けする等によって識別できるよう
にすれば、該当するICカードを複写機にセットするだけ
でその業務専用の複写機に変身させることができ、モー
ド設定のための各種操作を省略することができ、また作
業の信頼性を向上させることもできる。
もちろん、ICカードは充分な記憶容量をもっているの
で、戸籍抄本や住民票についてのプログラムを1枚のカ
ードに納め、書類の種類や原本の年代別のモード設定を
行うことで、希望の書類作成のためのプログラムを複写
機本体に簡単にセットすることもできる。この場合に
は、1つの部署に保管するICカードの数が少なくてよい
ので、その管理が容易になるという長所がある。なおIC
カードには、他の市町村の同種目的のカードとの混用
や、同一オフィス内の異なった部署で用いられるカード
との誤用を防止するために、その市町村独自あるいはそ
の部署独自の識別番号を記録しておき、使用に際しては
複写機側でこれをチェックするようにしておくことが好
ましい。
(3)装置の構成の一例 第3図は以上説明した実施例の複写機のシステム構成
の一例を表わした外観図である。
この実施例の複写機では、ベースマシン21の上にDADF
24が取りつけられており、その上面後方にはICカード装
置22が配置されている。ベースマシン21の上面手前には
メッセージ表示付きのコンソールパネル28が配置されて
いる。また図では現われていないが装置右側部には手差
しトレイ41が取りつけられており、左側部には10ビンの
ソータ38が取りつけられている。手差しトレイ41はマニ
ュアルフィード用のものであるが、複数枚の用紙を同時
にセットし順次給送することができるようになってい
る。
ベースマシン21にはその基本構成として第1の供給ト
レイ31−1が取りつけられていることはすでに説明し
た。この実施例の複写機では、その下に第2および第3
の供給トレイ31−2、31−3が配置されており、中間ト
レイ33を挟んで第4および第5の供給トレイ31−4、31
−5が配置されている。これら供給トレイ31−1〜31−
4および中間トレイ33は共に前面に引き出せるようにな
っており、操作性の向上と複写機の配置スペースの節約
が図られている。また、ADF(原稿自動送り装置)や給
紙トレイが出っ張らないスッキリとしたデザインの複写
機か実現されている。
第4図はこの複写機の概略を表わしたものである。ベ
ースマシン21内には感光体ドラム51が配置されている。
感光体ドラム51はチャージコロトロン(帯電器)52によ
って一様に帯電されるようになっている。感光体ドラム
51は図で矢印53方向に定速回転を行うようになってお
り、帯電されたドラム表面は露光箇所54において露光さ
れる。ここで露光箇所54には、ベースマシン21の上面に
配置されたプラテンガラス55上に載置された図示しない
原稿の光像が入射されるようになっている。このため
に、露光ランプ56と、これによって照明された原稿面の
反射光を伝達する複数のミラー57および光学レンズ58と
が配置されており、このうち所定のものは原稿の読み取
りのためにスキャンされるようになっている。
さて、露光箇所54でスリット状に露光さた画情報によ
って感光体ドラム51上には原稿に対応した静電潜像が形
成される。この静電潜像は、現像装置59によって現像さ
れ、トナー像が作成される。トナー像は感光体ドラム51
の回転と共に移動しトランスファコロトロン(転写器)
50の近傍を通過する。
一方、ベースマシン21に配置されている第1の供給ト
レイ31−1に収容されているコピー用紙60あるいは手差
しトレイ41に沿って手差しで送り込まれるコピー用紙60
は、送りロール61−1あるいは63によって送り出され、
搬送ロール69に案内されて感光体ドラム51とトランスフ
ァコロトロン50の間を通過する。このとき、トナー像が
コピー用紙上58に転写されることになる。転写後のコピ
ー用紙60は、ヒートロール66およびプレッシャロール67
の間を通過して熱定着される。そして、搬送ロール68、
68の間を通過して図示しない排出トレイ上に排出される
ことになる。
なお、この実施例ではベースマシン21にDADF24を取り
つけている。従って原稿の両面を順にプラテンガラス55
上に載置することも可能である。この場合には、DADF24
の原稿収容部に積層された原稿のまず片面がプラテンガ
ラス55の上面にセットされる。そして、複写が終了した
時点で原稿が表裏逆の状態で原稿収容部に再セットさ
れ、この後にプラテンガラス55上に再度送り込まれるこ
とになる。
また、この実施例の複写機ではベースマシン21の下に
5つのトレイ31−2〜31−5、33を取りつけたが、この
代わりに単にキャビネットを配置し消耗品の収納等にあ
てることもできる。更に、ベースマシン21の構成のまま
でこの複写機をデスクトップの複写機として机上に載置
することも可能である。もちろん、第1の供給トレイ31
−1の下に第2の供給トレイ31−2のみを取り付け、こ
の構成の複写機を同様に机上に載置することも可能であ
る。
中間トレイ33が配置されていないこのような簡易な複
写機で例えば戸籍抄本を作成する場合には、1度コピー
したコピー用紙を複写機の外に排出させ、これを手差し
トレイ41等から再給紙して2度目のコピーを行うように
することになる。移動領域の記録位置を移動させる制御
は、感光体ドラム51に対するコピー用紙60の送り出しタ
イミングを調整することによって行うことは、中間トレ
イ33を設けた複写機と同様である。中間トレイ33が存在
しない場合には、このようにオペレータの介在のもとで
抄本等の書類が作成されることになる。しかしながら、
この場合の作業内容は、必要によりコンソールパネル28
の液晶表示部等に表示することができるので、間違った
作業が行われることはない。
第5図はこの複写機のコンソールパネルの一例を表わ
したものである。本出願人が以下に述べていく表示制御
技術の詳細は、実願昭61−130320号(実開昭63−38152
号公報)の「表示装置」や実願昭61−066170号(実開昭
62−179792号公報)の「文字表示装置」等で詳細に開示
している。例えば実願昭61−130320号(実開昭63−3815
2号公報)には、複写機にドットパターンによるグラフ
ィック表示領域を設けることが開示されており、このグ
ラフィック表示領域を利用して各種表示を行うことがで
きることが示唆されている。例えば原稿の部分複写や画
像の移動・削除等を行うことのできる複写機では、プラ
テン上に原稿を載置した状態でイメージセンサで対象と
なる領域の画像を読み取り、その輪郭等をグラフィック
表示領域に表示させることが示唆されており、これによ
る領域設定の誤りや操作ミスの発生が防止できるとされ
ている。
コンソールパネルは複数の形態を採りうるが、先に説
明したように本実施例の複写機ではメッセージ表示付き
のコンソールパネル28を使用する。
さて、コンソールパネル28にはその上部にメニュー表
示板71が配置されており、それぞれのパネル部分74〜79
の内容が文字で表示されている。このうちソータ用パネ
ル74には1つのスイッチ81と2つの表示ランプ82が配置
されており、ソータが接続された場合におけるソーティ
ングのモードを選択することができるようになってい
る。ソーティングのモードには、コピー用紙を順に堆積
するためのスタックモードと、ソータの各ビンにコピー
用紙を仕分けするための丁合モードとがある。
次の機能選択用パネル75には(i)画像の編集、また
は修正・確認を行うためのスイッチ83、(ii)ジョブメ
モリに記憶させるためのスイッチ84、(iii)その他い
ろいろな複写形態をとるためのスイッチ85および(iv)
両面コピーをとるためのスイッチ86と、これらのスイッ
チの選択の有無を表示するための表示ランプ82が配置さ
れている。ここで、(i)編集とはエディタ等を用いて
編集のためのデータを入力するための機能であり、修正
・確認とは入力データを後述する液晶表示部に表示して
確認したり、データの入れ替えを行う機能をいう。ま
た、(ii)ここで使用されるメモリは電池によってバッ
クアップされたランダム・アクセス・メモリから構成さ
れる不揮発性メモリである。もちろん、ICカード、磁気
カード、フロッピーディスク等の他の記憶媒体も不揮発
性メモリとして使用することができる。この複写機では
オペレータによるコンソールパネル28の操作の負担を軽
減するために、画像の濃度や倍率の設定等をプリセット
することかできるようになっており、このプリセットさ
れた値を不揮発性メモリに記憶するようになっている。
(iii)スイッチ85を押すと、このコンソールパネル28
の表示パネル79に文字情報が表示され“その他”の機能
のうち所望の機能を選択することができるようになって
いる。
ここでいう“その他”の機能には、例えば(イ)ペー
ジ連写機能、(ロ)わく消し機能、(ハ)とじしろ機能
がある。このうち(イ)ページ連写機能とは、製本原稿
のように2ページに跨がった原稿を見開きの状態で1ペ
ージずつに2分割して順にコピーする機能である。また
(ロ)わく消し機能とは、原稿の周辺部分の画情報につ
いてはコピーを行わず、あたかも画情報の周辺に“枠”
を設定したようにする機能である。(ハ)とじしろ機能
とは、コピーの右端部または左端部に“綴代”を設定す
る機能である。綴代は所望の長さに設定することがで
き、その数値はテンキー80から入力したり、表示パネル
79上にこの時点で表示された数値から選択することがで
きる。
(iv)最後に両面コピーとは、コピー用紙の両面にコピ
ーをとる機能である。両面コピーをとる場合には、最初
の面にコピーが行われたコピー用紙60が第4図に示す中
間トレイ33にまず収容される。次にこの中間トレイ33か
らコピー用紙60が再び送り出され、コピーの行われなか
った面にコピーが行われる。なお、この複写機では次に
説明する単色カラー複写の場合等には1つの面に2度コ
ピーを行うことになる。この場合には、中間トレイ33に
収容されるコピー用紙の表裏が両面コピーの場合と逆に
なるような工夫が行われている。
第5図のメニュー表示板71に“単色カラー強調”と表
示された部分の下側に設けられた単色カラー強調用パネ
ル76の一番上にはカラー現像剤の種類(色)を示す表示
ランプ87が4個配置されている。この複写機ではカラー
現像剤を赤色、青色等の4色のうちから1色セットある
いは複数色セットすることができるので、現在セットさ
れているカラーに該当するランプを点灯させるようにし
ている。
単色カラー強調用パネル76の残りの部分には、4つの
スイッチ88〜91とこれらのスイッチ88〜91のいずれが設
定されたかの表示を行うための表示ランプ82が配置され
ている。このうち(i)マーキングカラースイッチ88
は、マーキングカラーを行う際に使用するスイッチであ
る。このスイッチ88を押してマーキングを行う領域を指
定すると、一例としてはその部分にカラーの薄い色が重
ねられて記録が行われ、あたかもマーキングが行われた
ような効果を得ることができる。
(ii)連写カラー合成スイッチ90は、コピーの所定の領
域にカラー1色を記録する場合に用いられる。例えばプ
ラテンガラス55(第4図参照)の右側にカラーで表現す
べき図形を置き、左側に原稿を置いてコピーをとると、
原稿の画情報が黒色でコピーされ、その上にカラー1色
でその図形が描かれることになる。このとき、指定する
図形を網点で形成しておけば、網点の再生によって所定
の濃度に調整されたカラー図形がコピー用紙の所定の領
域に記録される。この他、商品の名称や絵柄をプラテン
ガラス55の一方に配置し、他方にその商品の売り出し価
格を書いた用紙を配置してその時々の価格を簡易に表示
するとい用い方もある。
(iii)部分カラー変換スイッチ89を選択した場合に
は、指定した領域のみカラー1色でコピーが行われ、残
りの部分は黒色でコピーが行われる。これに対して(i
v)単色カラースイッチ91が選択された場合には、原稿
がカラー1色でコピーされることになる。
メニュー表示部71に“コピー濃度”と表示された部分
の下側に設けられたコピー濃度パネル77には5段階のコ
ピー濃度のいずれが選択されたかを示す表示ランプ82
と、これらのコピー濃度の1つを選択するためのシフト
キー94、95が配置されている。上側のシフトキー94が押
されるとコピー濃度が薄くなる方向で濃度設定が行わ
れ、下側のシフトキー95が押されるとコピー濃度が濃く
なる方向で濃度設定が行われる。コピー濃度は、第4図
に示した現像装置59の現像バイアスを変化させたり、露
光ランプ56(第4図)の光量を変化させたり、あるいは
感光体ドラム51に対するチャージコロトロン52による電
荷の付与量を変化させることで調整することができる。
本実施例では例えば現像バイアスを16段階に調整できる
ようになっている。
コピー濃度パネル77の下には自動濃度調整スイッチ97
が配置されている。自動濃度調整スイッチ97を押すと自
動濃度表示ランプ98が点灯して自動濃度調整モードとな
る。この自動濃度調整モードでは、原稿のスキャンが行
われている際に原稿から反射して感光体ドラム51に到達
する光の一部がハーフミラー等によって取り出され、そ
の光量に応じて現像装置59内の現像電極の電位が設定さ
れることになっている。
メニュー表示板71に“任意倍率”等と表示された部分
の下側に設けられた倍率・用紙選択用パネル78には、そ
の左側に倍率の設定および表示を行う部分が配置されて
おり、右側に用紙の選択を行う部分が配置されている。
倍率の設定および表示を行う部分には、倍率表示部99
が設けられている。この複写機は50%から200%まで任
意に1%刻みで倍率(線倍率)を設定することができ、
設定された倍率は倍率表示部99に表示されるようになっ
ている。倍率の表示はシフトキー101、102の操作による
任意倍率の設定方法と、予め定められた固定倍率の選択
を行う方法の2種類が存在する。
任意倍率の設定を行う場合には、シフトキー101、102
の操作を行う。このうち上側のシフトキー101を押下す
ると、倍率が1%ずつ増加し、下側のシフトキー102を
押すと1%ずつ減少する。シフトキー101、102を押し続
けると、その間倍率が1%ずつ連続的に変化する。
固定倍率の選択は固定倍率キー103を押すことによっ
て行う。固定倍率は倍率表示板104に表示されており、
この実施例では141.4%、86.5%、81.6%、70.7%であ
る。この他、等倍としての100%を選択することができ
る。いずれの倍率が選択されたかは、それらの左隣りに
配置された表示ランプ82のいずれが点灯したかによって
知ることができる。
コピー用紙の選択を行う部分には、用紙サイズあるい
は用紙の種類を表示した8種類の表示板105と、これら
のうちの1つを選択するためのシフトキー106、107が配
置されている。8種類の表示板105の左隣りには、いず
れの用紙サイズあるいは用紙が選択されたかを示す表示
ランプ82が配置されている。この実施例では、表示板10
5には、次の表示が行われるようになっている。
(イ)手差しトレイ表示; 手差しトレイ41(第4図)を使用するとき選択する。
従来のこの種の手差しトレイは1枚ずつ手差しを行うの
で、手差しが行われた時点でコピー用紙を手差しトレイ
から優先的に送り出せばよく、手差しトレイ自体をオペ
レータが選択する必要はない。これに対して本実施例の
手差しトレイ41は複数枚のコピー用紙を同時にセットす
ることができる。従って、コピー用紙のセットをもって
その手差しトレイ41からの給送を行わせると、コピー用
紙を複数枚セットしている時点でそのフィードが開始さ
れる可能性がある。このような事態を防止するために、
手差しトレイ41の選択を行わせるようにしたのである。
(ロ)A3用紙表示; A3サイズのコピー用紙を長手方向に送り込むためのト
レイを使用するときに選択する。
(ハ)B4用紙表示; B4サイズのコピー用紙を長手方向に送り込むためのト
レイを使用するときに選択する。
(ニ)A4用紙表示; A4サイズのコピー用紙を長手方向に送り込むためのト
レイを使用するときに選択する。
(ホ)B5用紙表示; B5サイズのコピー用紙を長手方向に送り込むためのト
レイを使用するときに選択する。
(ヘ)A4ヨコ用紙表示; A4サイズのコピー用紙を長手方向と直角方向に送り込
むためのトレイを使用するときに選択する。
(ト)B5ヨコ用紙表示; B5サイズのコピー用紙を長手方向と直角方向に送り込
むためのトレイを使用するときに選択する。
(チ)標準外用紙表示; 以上以外のサイズのコピー用紙を使用するときに選択
する。
倍率・用紙選択用パネル78の下方には、自動用紙/倍
率選択スイッチ109が配置されている。このスイッチ109
を押すと、自動用紙/倍率選択スイッチ109が選択され
予めセットされた倍率と用紙サイズの組み合わせが選択
される。オペレータは倍率・用紙選択用パネル78におけ
る表示ランプ82の点灯状態から所望の組み合わせが選択
されたかどうかを知ることができる。所望の組み合わせ
でない場合には、自動用紙/倍率選択スイッチ109を更
に押下して、組み合わせを変更させることになる。
倍率・用紙選択用パネル78の右側には表示パネル79が
配置されている。表示パネル79には、この複写機の図柄
111と液晶表示部112とが配置されている。図柄111は供
給トレイの選択状態や紙づまりの生じた場所等をランプ
の点灯で表示するようになっている。この実施例の液晶
表示部112には、漢字を含んだ文章が表示できる。この
第5図に示した例では、コピー作業を開始できること
と、設定されたコピー枚数が1枚であることを表わして
いる。またこの実施例の液晶表示部112はカラー表示用
の液晶を使用しており、指定された領域がそれぞれ指定
されたカラーで表示されるようになっている。
表示パネル79の下方には、以下のようなキーまたはボ
タンが配置されている。
(イ)オールクリアボタン114; 複写機を基本状態すなわちコピー用紙60の選択等のよ
うに初期的に設定される優先モードに戻すためのボタン
である。
(ロ)テンキー80; コピー枚数をセットしたり、複写機の診断を行う際の
診断内容の特定等を行うための数値入力に用いる。
(ハ)割り込みボタン115; 連続コピーを行っているときで、他の緊急コピーをと
る必要があるときに使用される。割り込みの処理が終了
した際に元のコピー作業に戻すための割り込みの解除に
も用いられる。
(ニ)ストップクリアボタン116; コピー作業を途中で停止するときや、コピー枚数の設
定時やソータのビンの設定時のクリアボタンとして作用
する。
(ホ)スタートボタン117; コピー作業を開始させるためのキーである。
(ヘ)選択キー118; 表示されたメッセージに対してカーソルを動かすため
のキー、すなわちカーソルキーである。
(ト)設定キー119; カーソルで指定された場所に設定するためのキー(リ
ターンキー)である。
以上説明したように本実施例のコンソールパネルは例
えば用紙の選択やコピー濃度の設定といった基本操作の
エリアと、例えば機能選択や単色カラー強調といった応
用操作のエリアを完全に分離した配置となっている。こ
れに加えて液晶表示部112に漢字カナ混じり文を表示し
て応用操作の補助を行うことで、パネル操作における間
違いの発生を可能な限り低下させている。
(4)装置の回路構成 第6図はこの複写機(第2図)の回路構成の概要を表
わしたものである。
図のようにメインCPU121を中心としたシリアル通信を
用いた分散CPUアーキテクチャを採用している。これ
は、コントローラの最適な配置を可能とし、最適なコス
トパーフォーマンスを提供するためである。更に複写機
の製品開発の面より見ると、モジュール設計によるソフ
トウェアの開発の短縮化や効率化、ワイヤハーネス等の
簡略化、低コスト化、トラブルの処理の容易化等が期待
できる。
また、複数のCPUによる処理の分散化によって処理効
率がアップするので、例えば高価な16ビットCPUを用い
ず、安価な3ビットCPUを用いることによっても複雑で
かつ高速処理が要求されるようなプログラムの処理が可
能となる。
更にこのような処理の分散化によって機種展開が容易
となる。すなわち、新しい入出力装置等を開発するよう
な場合でも、本体側(メインCPU側)のプログラムの修
正が不要になる場合があり、変更が必要な場合でも最小
限で済むことになる。
また、本体側のプリント基板について見れば、CPUの
分散によって不必要なI/Oポートやプログラムの格納の
必要がない。従ってプリント基板の低コスト化を図るこ
とができ、配置スペースの自由度が向上する。
この複写機はそのベースマシン21内のメインCPU(中
央処理装置)121とインターイメージランプ用CPU122に
よってベースマシン21の制御を行っている。ここでイン
ターイメージランプ用CPU122はインターイメージランプ
の制御を専門で行うCPUである。
インターイメージランプとは、露光後の感光体ドラム
51に光を照射して現像前の静電潜像の一部を消去するた
め等に用いられるものである。従来では、例えばB5判の
原稿を等倍でコピーする際に感光体ドラム51上における
B5判以外の領域に光を照射してトナー像が領域外で無駄
に形成されるのを防止していた。本実施例の複写機で
は、これに加えて画像の編集等を行う機能をもってい
る。従って、静電潜像の形成を例えば所定の矩形領域や
多角形の領域に制限しなければならない場合があり、こ
のような処理を行うために静電潜像の部分的な削除等を
必要とする。このためにもインターイメージランプが用
いられる。インターイメージランプに加えられるパター
ンデータは、静電潜像の消去位置をより正確に設定する
ために演算処理されている。このように本実施例の複写
機ではインターイメージランプが従来と比べて高度に制
御されながら使用されるので、このためにメインCPU121
の他に独立したCPUを使用することにしたのである。
複写機の制御方法として、このような分散処理システ
ムを導入してきたメーカの1つにゼロックス社があり、
特開昭59−78371号の「機械制御装置並びに制御方法」
等の出願には技術内容および関連引用文献が詳細に開示
されている。
しかし、本発明に採用されている通信方式は、上記公
報に採用されている高速処理を目的とした「イーサネッ
ト方式」ではなく、4800ボーのカレントループ方式で同
等な効果が得られるようになっている。
なお、本出願人はインターイメージランプ用CUP122に
ついて、実開昭61−152591号(実開昭63−59462号公
報)の「画像複写装置」および特願昭62−023392号(特
開昭63−191173号公報)の「複写機の画像消去装置」等
で詳細に開示している。
本実施例の複写機では、この他に次のようなCPUが用
意されており、通信ライン123、124と接続されている。
メインCPU121はこれらのCPUおよびインターイメージラ
ンプ用CPU122を統括する役割もはたしている。
(イ)原稿送り用CPU125; 原稿送り用CPU125は、第4図に示したDADF24の制御を
行うCPUである。DADF24の代わりにADF23(第2図)が用
いられる場合には、ADF23に備えられたCPUが通信ライン
123、124と接続されることになる。
(ロ)ソータ用CPU124は、10ビンのソータ38に配置され
たCPUである。20ビンのソータ39にも専用のCPUが配置さ
れている。メインCPU21はどのソータ38、39が接続され
たかを知り、これに応じてソーティングの制御を行うこ
とになる。
(ハ)表示用CPU127; 表示用CPU127は、コンソールパネル28に取り付けられ
た前記した液晶表示部112に漢字で各種情報を表示した
り、編集を行うための領域を表示するために使用される
CPUである。バックリットタイプ27のコンソールパネル2
7(第2図)の場合には複雑な表示制御を行う必要がな
いので専用のCPUが使用されない。なお、液晶表示部112
が使用されない場合には、編集のための図形の指定等は
テンキーを用いて行われることになる。
(ニ)トレイ制御用CPU128; トレイ制御用CPU128はベースマシン21に増設されるト
レイ類のうち第4および第5の供給トレイ31−4、31−
5および大容量トレイ36と中間トレイ33を制御するため
のCPUである。このCPUは各トレイを収容したトレイキャ
ビネットの後側に配置されており、接続されるトレイ類
に応じてこれらの制御を行うようになっている。これら
のトレイ類の中で中間トレイ33は独自にコビー用紙搬送
用のモータを備えており、またこのトレイに収容される
コピー用紙はそのサイズによって収容位置が異なる等複
雑な制御を要する。
トレイ制御用CPU128による各トレイの制御態様は次の
ようになる。
(i)第4、第5の供給トレイ31−4、31−5の双方ま
たは一方と中間トレイ33の制御。
(ii)大容量トレイ36および中間トレイ33の制御。
(iii)中間トレイ33の単独制御。
(iv)第4、第5の供給トレイ31−4、31−5のうちの
一方だけあるいはこれら双方についての制御。
(v)大容量トレイ36の単独制御。
(ホ)カード用CPU129; カード用CPU129は、記録条件の設定や複写機の機能の
追加、訂正等を行うためにICカード131を用いる場合
に、その読み取りを行ったり、新たな記録条件や原稿の
座標指定のデータ等の登録を行う場合にデータの書き込
みを行う部分である。また、カード用CPU129は本実施例
で使用されていないがエディタパッド132を制御するこ
ともできる。エディタパッド132は座標入力のために用
いられるものであり、後に詳しく説明する。
第7図はこの実施例の複写機で中枢的な役割を果たす
メインCPUを中心とした回路構成を更に具体的に表わし
たものである。
なお、複写機をCPUあるいはいわゆるマイクロコンピ
ュータ等の制御装置で制御することはゼロックス社のシ
カンダ・シェイク(SIKANDAR SHEIKH)によるIEEEの論
文「A Programmable Digital Control System for Copy
ing Machines」IEEE Trans,Com,Vol IECI−21.1,Feb.19
74および特開昭50−62644号公報「電子写真複写法およ
びその装置」等を起点とする論文や公報で周知となって
いる。他のCPUモジュールもメインCPUと同様に、ワンチ
ップCPU、ROM、RAM、I/O等からなる構成を取っているこ
とはいうまでもない。
(イ)メインCPU121は、第6図でも一部説明したように
シリアルな通信ライン123、124を通じて次の各部と接続
されている。
(i)DADF24。
(ii)ソータ38。
(iii)液晶表示部112。
(iv)ICカード・エディタパッド用インタフェース(I
・Eインターフェース)130;ICカード装置22に配置され
たインタフェース回路であり、ICカード131やエディタ
パッド132を複写機本体に接続したときこれらとメインC
PU121側とでデータの授受を行わせる。
(v)インターイメージランプコントローラ157。
(vi)第4、第5の供給トレイ31−4、31−5、中間ト
レイ33等を制御するトレイ制御部133。
(ロ)また、このメインCPU121はA/D変換器を内蔵して
おり、アナログデータライン134を通じて次の各部と接
続されている。このようなCPUとしては、例えば日本電
気株式会社のμPD7810CW、μPD7811CWや富士通株式会社
のMB89713X等の8ビットワンチップCPUを挙げることが
できる。
(i)光量センサ135;露光ランプ56(第4図)の光量を
検知してその制御を行う際に使用されるセンサである。
(ii)温度センサ群136;後に説明する定着温度コントロ
ール用のソフト・タッチ・センサ等のセンサである。
(iii)用紙サイズセンサ群137; 供給トレイ31等に収容される用紙のサイズを検知する
センサである。本実施例の複写機のシステム構成による
と、コピー用紙60を最大5種類のトレイから送り出すこ
とができる。従って、1つの供給トレイに用紙サイズの
検知用に4つのセンサを配置したとし、この処理にディ
ジタルデータを用いるとすると、1つのトレイから4ビ
ットのディジタルデータをメインCPU121に送出する必要
が生じ、合計で最大20個のインプット用のポートが必要
になるばかりでなく、コネクタの数やハーネスを構成す
るケーブルの数が多くなってしまう。これは、コストや
小型化の要請および信頼性の観点から好ましくない。
そこで本実施例の複写機では、1つのトレイごとに4
つのセンサの状態によって特定される状態をアナログデ
ータとして送出することにする。メインCPU121側では送
られてきたアナログデータをディジタルデータに変換
し、それぞれのトレイに収容されているコピー用紙60の
サイズを最大16種類まで判別することになる。
(ハ)更にメインCPU121はリセット回路138で暴走時や
イニシャライズ時にリセットされる他、バスライン121A
を介して次の各部と接続されている。
(i)キーボード・ディスプレイLSI(大規模集積回
路)121B;コンソールパネル28との間でデータの仲介を
行う回路である。
(ii)タイマ・カウンタLSI121C;メインモータ164やキ
ャリジモータ171の駆動を制御する回路である。
(iii)ROM121D;56Kバイトの容量を持ち、複写機の基本
的制御情報等を格納したリード・オンリ・メモリであ
る。
(iv)RAM121E;6Kバイトの容量をもつデータ一時記憶用
のランダム・アクセス・メモリである。このRAM121Eに
は、前述した不揮発性メモリ(NVM)121Fが接続されて
おり、複写機の電源がオフとなった場合でも必要なデー
タを保存できるようになっている。
ここで不揮発性メモリ(NVM)121Fに格納される必要
なデータとしては、例えば(a)コピー用紙60のレジス
トレーションを調整するためのセットアップ値や、
(b)後に詳しく説明するインターイメージランプによ
る画像の先端部分の消込み量、(c)複写倍率を等倍に
設定した場合における縦および横の倍率の微調整値、
(d)綴代用の空白を設けてコピーを行う場合の綴代量
のように複写機の生産ラインで行われる各パラメータの
調整値や、(e)各供給トレイ31等のフィードカウンタ
の使用実績値等のように複写機の使用状態を把握するた
めのデータ等を挙げることができる。
(v)第1のI/Oコントローラ121G;フィルタ回路121Hを
介して各種データの入力を行い、ドライバ回路121Iを介
して各種部品の駆動を行う入出力コントローラである。
ここでフィルタ回路121Hには、例えば各種スイッチやセ
ンサが接続されている。またドライバ回路121Iには、後
に説明するデベソレノイド等のソレノイドや供給トレイ
31−1〜31−5内の同じく後に説明するクラッチ233等
が接続されている。
(vi)第2のI/Oコントローラ121J;フィルタ回路121Kを
介して各種データの入力を行い、ドライバ回路121Lを介
して各種部品の駆動を行う入出力コントローラである。
ここでフィルタ回路121Kには、例えば各種スイッチやセ
ンサが接続されている。またドライバ回路121Lは周知の
D/A(アナログ−ディジタル)変換器やPWM(パルス幅変
換器)を具備しており、プログラムの処理に従って、後
に説明する現像装置59のデベバイアスの設定やチャージ
コロトロン52等の電流値の設定を行うようになってい
る。
(5)複写機の具体的な回路構成 次に第8図〜第13図を用いて、本実施例の複写機につ
いてその回路構成を更に具体的に説明する。
(5−1)感光体ドラムの周辺 第8図は感光体ドラム51の周辺を表わしたものであ
る。
感光体ドラム51の周囲には、チャージコロトロン52、
インターイメージランプ141、4種類のサブ現像装置59S
1〜59S4、メイン現像装置59M、トランスファコロトロン
50、デタックコロトロン147、プレクリーンコロトロン1
48、クリーニング装置149および除電用イレーズランプ1
55がこの順序で配置されている。ここで第1のサブ現像
装置59S1は赤色のトナーで現像を行う現像装置であり、
第2のサブ現像装置59S2は青色のトナーで現像を行う現
像装置である。第3のサブ現像装置59S3は緑色のトナー
で現像を行う現像装置であり、第4のサブ現像装置59S4
は茶色のトナーで現像を行う現像装置である。
インターイメージランプ141は一列に配置された128個
の発光ダイオードと、これら発光ダイオードと平行にこ
れらの前面に配置された1枚のプラスチックレンズから
なる。プラスチックレンズ(図示せず)は1つ1つの発
光ダイオードに対応する位置に非球面の凸部を有してお
り、発光ダイオードの互いに隣接する部分が発光したと
きであっても感光体ドラム51上で光がそれらの境界領域
で不均一な強度とならないように配慮されている。
インターイメージランプ・コントローラ157は、イン
ターイメージランプ141の128セグメントに区分けされた
発光ダイオードのオン・オフ制御を行うようになってい
る。クリーニング装置149はドクターブレード150を備え
ており、プレクリーンコロトロン148で除電したトナー
を感光体ドラム51から掻き落とすようになっている。
ところで本実施例の複写機では、ドクターブレード15
0が感光体ドラム51に接触した後、0.2秒を経過した時点
でメインモータ164の駆動が開始される。またメインモ
ータ164が停止した場合にも直ちにドクターブレード150
が感光体ドラム51から離れるのではなく、5秒経過した
時点で雛れるようになっている。これは、トナーがバキ
ュームの吸引動作によって飛び散り、複写機の内部を汚
染させるような事態を防止するための工夫である。
サブ現像装置59S1〜59S4はそれぞれ以下の部品を備え
ている。
(イ)カラーセンサ; サブ現像装置59S1〜59S4にそれぞれどの色の現像剤を
使用した現像装置がセットされているかの判別を行うた
めのセンサである。前記した赤、青、緑、茶以外の組み
合わせでサブ現像装置59Sを構成した場合であってもこ
のセンサによってサブ現像装置59S1〜59S4ごとにカラー
の種別を検出することができる。検知出力はデベカラー
検知回路230に入力され、メイン基板230に伝達されるよ
うになっている。
(ロ)トナーセンサ; トナー補給の必要性の有無を判別するためのセンサで
ある。
(ハ)デイスペンスモータ; トナーボックス内のトナーを撹拌して補給するための
モータである。
メイン現像装置59Mは黒色による現像を行うためのも
ので、トナーセンサとデイスペンスモータを備えてい
る。インクリーススイッチ159はオペレータがトナーの
増量を行いたいときに押すスイッチである。サブ現像装
置59S1〜59S4のうちの1つが選択されている状態でイン
クリーススイッチ159が押されると該当するサブ現像装
置についてそのトナーの増量が行われる。メイン現像装
置59Mが選択された状態で押されると黒色のトナーの増
量が行われる。
デペ(現像器)選択・ソレノイド161は、メイン現像
装置59Mとサブ現像装置59S1〜59S4の合計5つの現像装
置を択一的に切り換えるためのソレノイドである。この
切り換え動作については、次に項を改めて説明する。
高圧電源供給装置(HVPS)162はメインおよびサブの
現像装置59M、59S1〜59S4内部に平行電界を作り原稿の
ソリッド部分(べた黒の部分)の再現性を良好にするた
めに用いられるものである。フル・トナーセンサ163は
トナー回収用の容器にトナーが充分回収されたかどうか
を検知するセンサである。メインモータ164は、感光体
ドラム51、ヒートロール66あるいはコピー用紙60の搬送
タイミングの整合(レジストレーション)時から排出時
までの搬送系の駆動に用いられる。
(5−2)現像装置の切換機構 第9図は本実施例のメイン現像装置およびサブ現像装
置の切り換えタイミングを示す波形図である。同図は1
回目に第1のサブ現像装置59S1で赤色のカラーの現像が
行われ、2回目にメイン現像装置でモノクロの現像が行
われる例を表わしている。複写機のスタートボタン117
(第5図)が押されてコピー作業が開始されると、同図
aに示すようにその時刻t1からメインモータ164が駆動
される。メインモータ164の駆動は、2つの現像装置59S
1、59Mの双方でコピー作業が終了する時刻t3まで連続し
て行われる。
同図bは、デベ選択・ソレノイド161の駆動タイミン
グを表わしたものである。デベ選択・ソレノイド161は
第1のサブ現像装置59S1による赤色のコピー作業が終了
するまで励磁される。この装置ではデベ選択・ソレノイ
ド161の励磁によって図示しないクラッチの周面にレバ
ーが突き当たるようになっている。クラッチはメインモ
ータ164から駆動力の伝達を受け、72度ずつずれて1つ
の突出部を具えた5組のカム(図示せず)の回転を開始
させる。これらの突出部のうちの1つが第1のサブ現像
装置59S1に当設すると、これによって第1のサブ現像装
置59S1を感光体ドラム51の方向に押しつける。このとき
残りのカムの突出部はメイン現像装置59Mや他のサブ現
像装置59S2〜59S4から最も離れた位置にあり、この状態
でメイン現像装置59Mおよび他のサブ現像装置59S2〜59S
4は感光体ドラム51から離れた位置にある。
前記したクラッチの周面にはその5ヵ所に突起が配置
されており、前記したレバーが該当する突起に突き当た
ったとき1つのカムの対応する突出部が第1のサブ現像
装置59S1に最も強く圧接する。そして、この位置で該当
する赤色のカラーのトナーによって現像が行われること
になる。ただし、この装置では初期状態でメイン現像装
置59Mが感光体ドラム51に接近して配置されるようにな
っているので、赤色等のカラーの現像は時刻t1から直ち
に開始されるのではなく、1秒間だけその動作が待機さ
れる。このとき、前記したカムがメイン現像装置59Mの
代わりに第1のサブ現像装置59S1(あるいは他のサブ現
像装置59S2〜59S4)を感光体ドラム51にセットすること
になる。
第1のサブ現像装置59S1によるコピー作業が終了した
ら、その時刻t2から1秒間の間、前記した5つのカムが
移動しモノクロ用のカムの突出部がレバーによって位置
決めされるとメイン現像装置59Mが感光体ドラム51に対
してセットされる。この後、モノクロによる現像が行わ
れることになる。
なお、以上は赤色1色のカラーでマーキングが行われ
る場合であるが、複数のカラーでマーキングが行われる
場合には、所定の順番でサブ現像装置59S1〜59S4のうち
の該当するものが順に選択され、これらが終了してから
モノクロによる現像が行われることになる。
第10図はこれに対して、最初にモノクロで現像を行
い、後に赤色のカラーで現像を行う場合を参考的に表わ
したものである。同図aはメインモータ164の動作を、
また同図bはデベ選択・ソレノイド161の動作を表わし
ている。この第10図の場合では、最初にメイン現像装置
59Mによる現像が行われるので、この時点で1秒間の待
機時間をとる必要がない。しかしながら、2回目の現像
としてカラーによる現像が終了したら1秒間の時間をと
ってメイン現像装置59Mを再び感光体ドラム51に対して
セットすることが必要になる。
以上この複写機でマーキング処理を行う場合について
説明したが、2つの領域を合成して戸籍抄本を作成する
ような場合には、メイン現像装置59Mによる現像を2回
連続して行うことになる。従って、モノクロのみの現像
を行う場合には、現像装置の切り換え制御が必要ないこ
とになる。しかしながら、このような書類の作成であっ
ても認証等のために朱色で印鑑の画像を記録する必要が
ある場合があり、このような場合にはその色に該当する
サブ現像装置へ切り換え制御が必要となる。
(5−3)光学系 次に光学系の関係について第11図を用いて説明する。
レンズやミラー等を配置した図示しないキャリジはキ
ャリジモータ171によって往復動されるようになってい
る。このキャリジモータ171はステップモータによって
構成されている。キャリッジがホームポジションに復帰
する際の位置制御はレジセンサ172によって行われる。
レジセンサ172は光学系とコピー用紙60の搬送とのタ
イミングをとるためにも用いられる。すなわち、キャリ
ジには光の透過を遮断するためのアクチュエータが配置
されており、キャリジが移動するとこのアクチェータに
よる遮光によりレジセンサ172が光線の一時的な遮断を
検出する。この検出信号を用いて、レジストレーション
を行うための位置あるいはタイミングが決定したり、キ
ャリジのリターン時におけるホームポジションの位置が
決定されるようになっている。
濃度制御センサ173は原稿のコピー濃度を制御するセ
ンサである。前述したように本実施例の複写機は感光体
ドラム51への電荷の付与量および画像の露光量ならびに
現像電極のバイアスの調整の3つを同時に行ってコピー
濃度の制御を行う。レンズ・ミラー・センサ174は光学
レンズ58とミラー57(第4図)等の移動制御を行うセン
サであるが、1つの検出素子で構成されている。レンズ
・ミラー・モータ175も、従来の複写機でレンズ64とミ
ラー57等を別々に駆動していたものを共通して駆動でき
る形式に変更している。露光ランプ56については前述し
た。光学系用ファン177は光学系の部分を空冷してプラ
テンガラス55の除熱を図るためのファンである。原稿セ
ンサ178は、原稿のサイズを検知するために設けられた
センサである。
(5−4)定着装置 次に定着装置の関係について説明する。定着装置は第
12図に示されている。
この実施例のベースマシン21はヒートロール66の中に
メインフューザランプ181とサブフューザランプ182との
2種類のフューザランプを配置している。サブフューザ
ランプ182はメインフューザランプ181よりも短く、かつ
メインフューザランプ181の一方の端部に多少偏った位
置に配置されている。本実施例の複写機では、コピー用
紙60がプラテンガラス55の一方の側部に合わせて位置決
めされるいわゆるコーナーレジ(コーナーレジストレー
ション)方式を採用しているので、使用されるコピー用
紙60のサイズによってヒートロール66の軸方向における
熱エネルギの必要量が異なってくる。これによるこの軸
方向における温度分布の偏りを補正するために、コピー
用紙60のサイズに応じてサブフューザランプ182が通電
制御されるようになっている。サブフューザランプ182
の採用で、定着装置の温度むらは充分防止することが可
能となっている。
定着装置には、フューザ出口センサ184とS・T・S
(ソフト・タッチ・センサ)185の双方が接続されてい
る。ここでフューザ出口センサ184は、ヒートロール66
とプレッシャロール67の間を通過したコピー用紙が誤っ
て両ロール66、67に巻き込まれることなく排紙トレイあ
るいは中間トレイ33方向に搬送されるか否かを検出する
ためのものである。S・T・S165は、フューザランプ18
1、182の温度センサである。
(5−5)コンソールの制御 次にコンソールの制御関係について第11図に返って説
明する。
コンソール制御部191には、漢字でメッセージを表示
するためのメッセージROM192が備えられている。また、
コンソール制御部191内のインターフェイスボード193を
介してICカード131(第6図)の読み書きやエディタパ
ッド132(第6図)の接続を行うためのICカード装置(I
Cカードのリーダ・ライタ)22を接続できるようになっ
ている。このICカード装置22はすでに説明したようにカ
ード用CPU129(第6図)で制御されるものである。コン
ソール制御部191はメイン基板201に接続されている。メ
イン基板201には前記したメインCPU121が搭載されてい
る。
(5−6)ビリングカウンタ 次にコピー料金の徴収等に用いられるビリングカウン
タについて第12図を用いて説明する。
本実施例のベースマシン21は5色のコピーをとること
ができるので、ビリングカウンタが2種類備えられてい
る。このうちメインビリングカウンタ211は、白黒、カ
ラーに係わりなくコピーのとられた枚数のカウントを行
う。このメインビリングカウンタ211のカウント値は、
この複写機にコインキットやキーカウンタ等のアクセサ
リ212を取りつけたときにもそのカウント制御のための
データとして用いられる。サブビリングカウンタ213
は、カラーのコピーをとったときにそれぞれのコピーに
用いられたカラーの数の総和をカウントするのに用いら
れる。
(5−7)電源 次に電源関係について第12図と共に説明する。
ベースマシン21は100V(ボルト)の商用電源に接続さ
れるようになっている。また海外用に115V60Hzと220V50
Hzの電源にも対応できるようになっている。コンセント
221から供給された電力は15アンペアのサーキットブレ
ーカ222、ノイズフィルタ223を介してメインスイッチ22
4に到達する。メインスイッチ224の出力側は、インター
ロックスイッチ225を経てACドライバ226、定着制御用素
子227およびDC電源228に電源として供給される。更に、
DADF24および中間トレイ33にもそれらの電源として供給
されることになる。
ACドライバ226は、次の部品にそれぞれ所定のタイミ
ングで電源の供給を行う。
(イ)除電用イレーズランプ155(第8図) (ロ)露光ランプ56および光学系用ファン177(第11
図) (ハ)メインフューザランプ181およびサブフューザラ
ンプ182(第12図) DC電源228は、次の部品にそれぞれ所定のタイミング
で電源の供給を行う。
(イ)インターロックスイッチ225(第12図) (ロ)ACドライバ226(第12図) (ハ)高圧電源供給装置162(第8図) (ニ)ソータ38(第12図) (ホ)フューザ出口センサ184(第12図) (ヘ)定着制御用素子227(第12図) (ト)アクセサリ212(第12図); ここでアクセサリとは、例えばコインを使用してコピ
ーを行なえるようにしたコインキットや、各部署のコピ
ー管理を行うためのキーカウンタやキーコーダ等が存在
する。
(チ)メインビリングカウンタ211およびサブビリング
カウンタ213(第12図) (リ)X−ポート・ファン192(第12図); このファンはX−ポートと呼ばれる搬送路を搬送され
るコピー用紙60の吸引用バキュームファンである。
(ヌ)インターイメージランプ・コントローラ157(第
8図) (ル)キャリジモータ171(第11図) (ヲ)レジセンサ172、濃度制御センサ173、レンズ・ミ
ラー・センサ174およびレンズ・ミラー・モータ175(第
11図) (ワ)原稿センサ178(第11図) (カ)インクリーススイッチ159、サブ現像装置59S1〜5
9S4およびメイン現像装置59Mのトナーの空検知センサ、
ならびにデベ選択・ソレノイド161(第8図) (ヨ)メイン基板201(第8図等) (5−8)搬送系 次に第13図を用いてコピー用紙の搬送系について説明
する。
第1〜第5の供給トレイ31−1〜31−5には、ノーペ
ーパセンサ231、サイズセンサ232、およびクラッチ233
がそれぞれ備えられている。ここでノーペーパセンサ23
1は、供給トレイ31−1〜31−5内のコピー用紙の有無
を検知するためのセンサである。この複写機では、複数
の供給トレイに同一サイズのコピー用紙をセットするこ
とができ、この場合には1つの供給トレイのコピー用紙
がなくなったとき他の供給トレイから同一サイズのコピ
ー用紙が自動的に給送できるようになっている。サイズ
センサ232はトレイ内に収容されているコピー用紙のサ
イズを判別するためのセンサである。また、クラッチ23
3は、それぞれの送りロール61−1、61−2、……の駆
動をオン・オフ制御するための部品である。
コピー用紙の給送は専用に設けられたフィードモータ
235によって行われる。フィードモータ235にはステップ
モータが使用されている。コピー用紙の給送が正常に行
われているかどうかはフィードセンサ236によって検知
される。ゲートソレノイド237は、一旦送り出されたコ
ピー用紙の先端を揃えるためのレジストレーション用の
ソレノイドである。このゲートソレノイド237は、通常
のこの種のソレノイドと異なり通電時にゲートが開きコ
ピー用紙を通過させるような制御を行う。
すなわち、コピー用紙の到来しない待機状態ではゲー
トソレノイド237に電源の供給がなく、ゲートは開いた
ままとなっている。コピー用紙が到来するわずか手前の
時点にゲートソレノイド237が通電され、通過を阻止す
るためにゲートが閉じる。そして、所定のタイミングで
コピー用紙の搬送を再開する時点で通電が停止しゲート
が開くことになる。このような制御を行うと、コピー用
紙の先端が通過を阻止されている時点でのゲートの位置
の変動が少なくなり、コピー用紙が比較的強い力でゲー
トに押し当てられた場合でもその位置決めを正確に行う
ことができる。
手差し切換ソレノイド238は、第1の供給トレイ31−
1から送り出されるコピー用紙の搬送ローラと、手差し
トレイ41からマニュアルフィードされるコピー用紙の搬
送ローラとの駆動を切り換えるためのソレノイドであ
る。手差しトレイセンサ239は、手差しトレイ41からコ
ピー用紙を複数枚送る場合のコピー用紙の有無を検知す
るためのセンサである。トレイインターロック241は、
コピー用紙が紙詰まりを生じたときにその除去のために
開閉される機構に取りつけられているインターロックス
イッチである。トレイパスセンサ242は、第2および第
3の供給トレイ31−2、31−3から送られてきたコピー
用紙60を検出するセンサで、ベースマシン21とこれら供
給トレイ31−2、31−3の結合部近傍に配置されてい
る。
(5−9)DADF 第14図と共にDADF24について具体的に説明する。
DADF24はベースマシン21のプラテンガラス55の上に取
りつけられている。このDADF24には、原稿251を載置す
る原稿トレイ252が備えられている。原稿トレイ252に
は、原稿251をそのコピーされる第1の面が下側となる
ようにして積層する。
原稿トレイ252の原稿送り出し側にはリターンパッド2
54と送り出しパドル255が配置されており、これらによ
り原稿251が1枚ずつ送り出される。送り出された原稿2
51は、駆動ローラ256と従動ローラ257によってS字状搬
送部258を通り、このS字状搬送部258と垂直搬送部259
との交わる位置に配置された分岐ガイド261に押し当て
られる。分岐ガイド261はこれにより開放され、原稿251
は反転搬送部262側に搬送される。
原稿251の後端が分岐ガイド261を通過すると、図示し
ないスプリングの作用によって分岐ガイド261はS字状
搬送部258側に閉止する。このとき、分岐ガイド261の近
傍に配置された図示しないセンサによって原稿251の通
過が検出される。この検出信号出力によって原稿反転用
駆動ローラ264が逆回転する。この結果、原稿251は搬送
方向が反転され、その搬送方向をプラテンガラス55とほ
ぼ直角方向に変更される。
この後、原稿251は斜行スリップパドル265によりその
一側部を図示しないサイド位置決めガイドに当設されて
位置決めされながら搬送される。そしてエンドレス搬送
ベルト266によってプラテンガラス55上の訂正な位置ま
で搬送される。このようにして、原稿251の前記した第
1面に対するコピー作業が行われる。
第1面に対する露光が終了したら、エンドレス搬送ベ
ルト266によって原稿251が矢印267方向に搬送される。
そして出口側ガイド268の作用によって、この第1面の
みのコピーが行われる場合には垂直搬送部269が選択さ
れ、原稿251は原稿受け部271に収容されることになる。
これに対して第1面の反対側の第2面に対してもコピ
ーをとる場合には、水平搬送部272が選択される。水平
搬送部272に送り出された原稿251は、搬送ローラ273に
よって矢印267と逆方向に搬送され、駆動ローラ256と従
動ローラ257によってS字状搬送部258を搬送される。こ
のとき、原稿251の下面は原稿トレイ252に収容されてい
た時点と逆の第2面となっている。従って、先に説明し
たと同様の搬送手順でこの原稿251がプレテンガラス55
の上に送り込まれた状態では、第2面に対するコピー作
業が行われることになる。
第2面の露光終了後、原稿251は出口側ガイド268の作
用によって垂直搬送部269に送られ、原稿受け部271に排
出されることになる。
(5−10)ソータ 第15図と共に10ビンのソータ38について具体的に説明
する。
第15図はソータの外観を表わしたものである。10ビン
のソータ38は、10枚のビン281が一体として昇降できる
ようになっている。ソータ本体282には、この昇降を行
うための駆動源(ビンモータ)と、1ビン分ずつの移動
位置をコントロールするためのカムおよびカムスイッチ
と、ビン281が下限位置に到達したことを検出するため
のダウンリミットスイッチ(共に図示せず)が配置され
ている。
コピー用紙60は第4図に示した搬送ロール68、68によ
って矢印284方向に進み、ソータ本体282に送り込まれ
る。そして、その時点でその搬送路に対向しているビン
に対して排出されることになる。なお、ソータによって
はビン281を昇降させず、代ってソータ本体282を昇降さ
せて排出路の切り換えを行うこともできる。ソータ38の
モード選択は、第5図に示したソータ用パネル74を操作
することにより行われるようになっている。
(5−11)中間トレイ 次に中間トレイ33について説明する。
第16図は中間トレイ33を中心とした搬送系を表わした
ものである。
ベースマシン21内のヒートロール66によって熱定着さ
れたコピー用紙60は、同じくベースマシン21内に配置さ
れたデュプレックス・ゲートソレノイド351によって排
出トレイ側に出すか中間トレイ33側に送り込むかの制御
が行われる。第1のデュプレックス・パスセンサ352は
ベーマシン21側に、また第2のデュプレックス・パスセ
ンサ353は第2の供給トレイ31−2の近傍にそれぞれ配
置されており、中間トレイ33の近傍に到達する前のコピ
ー用紙60について紙詰まりの検出が行われる。
ところで中間トレイ33には、コピー用紙60の先端をト
レイ先端まで送り込むための送りロールが存在しない。
そこで送られてきたコピー用紙60のサイズに応じてこれ
らを所望の位置まで搬送しトレイに“落下させる”ため
の3つのデュプレックス・ソレノイド・ゲート355〜357
が配置されている。これらのデュプレックス・ソレノイ
ド・ゲート355〜357は送り込まれる用紙のサイズに応じ
てソレノイドを択一的に動作させ、対応するゲートの開
閉を行うようになっている。スキューロール・ソレノイ
ド・ゲート358は、この“落下”してきたコピー用紙60
の先端の一角を中間トレイ33の先端の角に当てるように
制御し、送られてきたコピー用紙60の1枚1枚の先端を
揃えるゲートである。この動作が1枚分終了するごとに
メインビリングカウンタ211のカウントアップが行われ
る。
中間トレイ33はすでに説明したようにトレイ制御用CP
U128によって制御されるようになっており、デュプレッ
クス・コータ361(第8図)の制御によってコピー用紙
の搬送を行う。デュプレックス・ノーペーパセンサ362
はこの中間トレイ33におけるコピー用紙60の有無を検知
するセンサである。デュプレックス・フィードクラッチ
363は、コピー用紙60の送り出しを行うための駆動源に
ついてオン・オフ制御を行うための機構である。
インバータ・ゲートソレノイド364は、両面コピーを
とるか同一面に複数のカラーでマーキングを行ったり合
成コピーをとるかどうかの切り換えを行うソレノイドで
ある。すなわち、第16図に示したような向きにインバー
タ・ゲートソレノイド364が位置している場合、搬送路3
65を下向きに落下するように搬送されてきたコピー用紙
60はインバータ・ゲートソレノイド364に案内されて落
下した後、搬送ロール367、368によって今度は上向きに
搬送される。そして、インバータ・ゲートソレノイド36
4の手前で図の右方向に搬送方向を変更され、中間トレ
イ33に表裏逆の状態で収容される。この状態で搬送が再
開されると、両面コピーがとられることになる。
これに対して、下向きに搬送されてきたコピー用紙60
がインバータ・ゲートソレノイド364の手前でそのまま
図の右方向に搬送方向を変更されると、もとの表側が再
び上になる状態で収容される。この後者の状態で搬送が
再開されると、同一面に再度コピーがとられることにな
る。一般にN種類のカラーでマーキングを行う場合に
は、1枚のコピー用紙60がN回中間トレイ33に収容さ
れ、この後にモノクロで現像が行われて排出される。ま
た、戸籍抄本を作成する場合のように基準領域に対して
1つの移動領域の記録位置を移動させる場合には、1枚
のコピー用紙60が1回中間トレイ33に収容され、この後
に送り出しタイミングをずらして送り出され、再度モノ
クロによる現像が行われた後、機外に排出される。異な
った2つの移動領域を移動させる場合には、全部で3回
の現像が必要なので、1枚のコピー用紙60が中間トレイ
33に2回収容されることになる。
デュプレックス・フィードセンサ369は、中間トレイ3
3から送り出されたコピー用紙の紙詰まりの有無を検知
するためのセンサである。
(5−12)エディタパッド 第17図および第18図と共にエディタパッド132につい
て具体的に説明する。
このうち第17図はエディタパッドを装着した複写機の
システム構成を表わしたものである。すなわち本発明の
実施例としての第3図に示した複写機の構成では、DADF
24をプラテンガラス55の上に取りつけているので、エデ
ィタパッド付きプラテン26をこの上部に装着することが
できない。
第17図に示した複写機では、第1の供給トレイ31−1
が備えられたベースマシン21の上部にエディタパッド付
きプラテン26が取りつけられている。図で四角の部分が
エディタパッド132である。なお、この複写機にはバッ
クリットタイプのコンソールパネルが配置されている。
またベースマシン21の下部には、第2および第3の供給
トレイ31−2、31−3のみが収容されたキャビネット40
1が配置されている。ベースマシン21にはソータが取り
つけられておらず、排出されるコピー用紙を収容するた
めの排出トレイ37が取りつけられている。コンソールパ
ネル27の配置されているパネル面の左端近傍にはICカー
ド装置22Aが配置されており、この上部にICカード131を
セットすることができるようになっている。上面に液晶
表示板が組み込まれているICカードでは、ICカード装置
22Aに組み込んだ状態で、表示板としての動作も行なう
ことができ、複写機に表示機能を増設させたり、表示機
能のない複写機に表示機能を付加することができる。
複写機の一般的な構成については、先の第2図で説明
したのでこれを参照されたい。なおエディタパッド132
は座標の入力に大変便利なものである。特にこれを戸籍
抄本の作成に用いると、原本それぞれにおける基本欄等
の欄の位置関係が一定していない場合であっても、これ
らの座標データを個別に入力するので、原本の作成時期
等を配慮することなく、抄本の作成等の画像処理を行う
ことができるという長所がある。
エディタパッド132は、第3図に示した本実施例のよ
うな構成の複写機にも単独で使用することが可能であ
る。この場合には、エディタパッド132を机上等に配置
し、コードを用いてICカード装置22(第3図参照)と直
接接続したり、あるいはICカード131に座標データを書
き込み、これをICカード装置22に装着して使用すること
になる。
第18図はエディタパッドの構成を表わしたものであ
る。エディタパッド132は、縦307mm、横432mmの長方形
の座標入力用パッド405を備えている。このパッドの手
前側の幅10mmの領域は次に説明するエディタパネル406
となっている。エディタパネル406を含んだエディタパ
ッド132は、X軸上の位置を指定する抵抗線を配置した
第1のゴムパッドと、Y軸上の位置を指定する抵抗線を
配置した第2のゴムパッドとをスペーサを介して重ね合
わせた構造となっており、オペレータの指や先の尖った
ペン等によって圧力の加えられた位置をX、Y座標上の
値として感知できるようになっている。エディタパネル
406の手前には、各種情報を表示するための表示パネル4
07が配置されている。また、エディタパッド132の内部
後方部分には、座標データを処理するための基板やイン
ターフェイス回路用の基板408が配置されている。
第19図は第18図で説明したエディタパネルおよび表示
パネルの部分の要部を表わしたものである。エディタパ
ネル406には、次のようなボタンが配置されている。
(イ)特殊機能ボタン411; 特殊機能を用いるときに使用するボタンである。本実
施例では、3種類の特殊機能ボタン411A〜411Cが配置さ
れている。このうちの第1の特殊機能ボタン411Aは第1
の戸籍合成のために使用されるボタンである。このボタ
ンを使用すると、同一の原稿を使用して基準領域と移動
領域を指定し、戸籍抄本が作成される。ここで基準領域
とは、位置的に基準となる領域をいい、移動領域とは移
動処理を行う領域をいう。第2の特殊機能ボタン411Bは
第2の戸籍合成のために使用されるボタンである。この
ボタンを使用すると、複数の原稿に跨がって基準領域と
移動領域を指定し、戸籍抄本が作成される。第3の特殊
機能ボタン411Cは、この他の特殊機能を活用するときに
使用されるボタンである。
(ロ)寸法変倍ボタン412; 距離を指定して縮倍率を指定するときに使用するボタ
ンである。
(ハ)抽出ボタン413; 指定された領域を抽出するためのボタンであり、モノ
クロ(白黒)記録について使用される。
(ニ)削除ボタン414; 指定された領域を削除するためのボタンであり、同じ
くモノクロ(白黒)記録について使用される。
(ホ)連写カラー合成ボタン415; 連写カラー合成の機能を指定するときに使用するファ
ンクションボタンである。
(ヘ)マーキングカラーボタン416; マーキングカラーの機能を指定するときに使用するフ
ァンクションボタンである。
(ト)部分カラー変換ボタン417; 部分カラー変換の機能を指定するときに使用するボタ
ンである。
(チ)カラー反転ボタン418; カラーで指定された領域を黒色にしたり、黒色で指定
された領域をカラーに変換するときに使用するボタンで
ある。連写カラー合成ボタン415、マーキングカラーボ
タン416、部分カラー変換ボタン417およびカラー反転ボ
タン418はカラー記録についてのファンクションボタン
である。
(リ)指定方法ボタン419; 領域の指定を、矩形における対角線の両端の2点の座
標値で行うか、多角形の各点の座標値で行うかの選択を
行うためのボタンである。
(ヌ)領域・色指定ボタン421; 領域の設定を行う時点で使用するボタンである。
(ル)領域クリアボタン422;領域の指定を解除するとき
に使用するボタンである。
(ヲ)設定終了ボタン423; 1または複数の領域についてそれらの指定が終了した
ときに使用するボタンである。
最初の8つのボタン411〜418に対応する表示パネル40
7の部分には、それぞれそれらのボタンの選択の有無を
表示するための表示ランプ425が付属している。また指
定方法ボタン419については、その指定方法に応じて対
角指定ランプ426または多角指定ランプ427が点灯するよ
うになっている。
(ワ)通常マーキングボタン431;領域内を一様にマーキ
ングするという通常のマーキング形態を指定するための
ボタンである。
(カ)枠マーキングボタン432;例えば特定領域を囲む枠
状の領域を設定してマーキングを行うときに使用するボ
タンである。
(ヨ)ラインマーキングボタン433;例えば太めのアンダ
ーライン状の領域を設定してマーキングを行うときに使
用するボタンである。
(タ)色指定ボタン434〜437;マーキングのカラーは領
域ごとに独立して行うことができるので、マーキングを
行う領域との関係でカラーの指定を行うためのボタンで
ある。ここでは、色指定ボタン434が赤色の指定を行
い、色指定ボタン435が青色の指定を行う。色指定ボタ
ン436は緑色の、また色指定ボタン437は茶色の指定を行
うようになっている。すでに説明したように本実施例の
複写機は、これ以外のカラーの現像装置をセットするこ
ともでき、この場合には、色指定ボタン434〜437の表面
に被せられているトップカバーをそのカラー用のものに
取り替えることになる。(ワ)〜(タ)で説明したマー
キング専用の各ボタン431〜437にはそれぞれ表示ランプ
438が配置されており、どのランプが選択されたかが表
示されるようになっている。
(5−13)大容量トレイ ところで、この複写機には第4および第5の供給トレ
イ31−4、31−5の代わりに大容量トレイ36をセットす
ることができる。そこで本実施例の構成とは異なるが、
これについても簡単に説明する。
第20図はこの大容量トレイの回路構成の概要を表わし
たものである。
大容量トレイ36には、1000〜2000枚のコピー用紙を一
度にセットすることができ、大量のコピーを中断なく作
成することができる。大容量トレイ36には、次のような
回路部品が備えられている。なお大容量トレイ36は、第
8図に示したノイズフィルタ223の出力側から交流電源
の供給を受け、また同じく第8図に示したメイン基板20
1を介してDC電源228から直流電源の供給を受けてこれら
の回路部品を動作させるようになっている。
(イ)ストップセンサ472; コピー用紙60の昇降を行うためのエレベータ機構を備
えた大容量トレイ36についてその下限位置を検知するた
めのセンサである。
(ロ)インターロックスイッチ473; 大容量トレイ36の前面パネルについてその開閉を検知
するためのインターロックスイッチである。
(ハ)ノーペーパ・センサ474; 収容されたコピー用紙60が残り少なくなった時点でこ
れを検知するためのセンサである。
(ニ)サイズセンサ475; コピー用紙60のサイズを判別するためのセンサであ
る。
(ホ)大容量トレイ用モータ476; 大容量トレイ471のエレベータ機構を駆動しコピー用
紙60の収容部分の昇降を行うためのモータである。
(ヘ)セットセンサ477; 前記したエレベータ機構を備えた大容量トレイ36につ
いてその上限位置を検知するためのセンサである。
(ト)大容量トレイ用クラッチ478; コピー用紙60の送り出しを制御するためのクラッチで
ある。
(チ)フィードセンサ479; 大容量トレイ36から送り出されるコピー用紙60の紙詰
まりを検知するためのセンサである。
(6)ICカードによる複写機の制御 (6−1)制御情報の種類 次の第21図は本実施例の複写機に用いられるICカード
に格納されるプログラムの種別を表わしたものである。
ICカード131には、M1〜MNおよびX1〜XMの記憶領域が設
けられており、前者の記憶領域M1〜MNにはそれぞれ独立
してモードプログラムMP1〜MPNが格納されるようになっ
ている。ここでモードプログラムとは、複写条件を設定
するためのプログラムである。また、後者の記憶領域X1
〜XMには、複写機の付加的制御情報を表わしたプログラ
ム(以下付加プログラムという。)XP1〜XPMや各種領域
を指定するための座標データ等のその他の情報Dが格納
されるようになっている。
なお、記憶媒体として比較的小容量のものを使用する
場合には、例えば戸籍抄本作成のためのモードプログラ
ムと、このとき使用する座標データを格納するようにし
てもよい。また、エディタパッド132を使用して、個別
に座標データの入力を行うようにする場合には、記憶媒
体として更に容量の小さいものを使用することができ
る。
一方、ベースマシン21側には基本的制御情報が格納さ
れており、これに付加的制御情報が加えられたものが、
複写機の実行することのできる制御内容となる。この制
御内容について記録条件を設定するのがモードプログラ
ムである。ベースマシン21側のRAM121E(第7図)に
も、モードプログラムを格納する領域が存在している。
RAM121Eに格納されたモードプログラムは、必要によりI
Cカード131に転送され、これに書き込むことができ、そ
の逆も可能である。
第22図は、基本的制御情報と付加的制御情報の関係を
表わしたものである。この図に示すようにROM121Dには
コピー用紙の搬送系の制御や露光制御のように複写機の
基本的な制御に必要なプログラムPと、各種の発展また
は変形を行いうるプログラムA0、B0、C0、D0……が書き
込まれており、これらが全体として基本的制御情報を構
成している。
一方、ICカード131はそこに格納されている付加的制
御情報の種類によって複数の形態をとりうるようになっ
ている。例えば第1のICカード131−1は、プログラムA
1、B1、C1、D1およびS1を格納している。また第2のIC
カード131−2は、プログラムA2、D2およびS2を格納し
ている。
(i)ここでプログラムAは縮倍率に関するものであ
る。このうち基本的制御情報としてのプログラムA0は1
種類の固定倍率(100%;等倍)の設定に関するもので
ある。第1のICカード131−1に格納されている付加的
制御情報としてのプログラムA1はこれらの固定倍率の他
に200%から50%までの1%刻みの任意倍率を設定でき
る制御情報が加えられている。また、第2のICカード13
1−2に格納されている付加的制御情報としてのプログ
ラムA2には、11種類の縮倍率(50%、61%、70%、81
%、86%、93%、115%、122%、141%、163%、200
%)を設定することのできる制御情報が加えられてい
る。
(ii)プログラムBは原稿の複写形態に関するものであ
る。このうち基本的制御情報とてのプログラムB0は通常
の複写およびADF23ならびにDADF24による一面の複写に
関するものである。第1のICカード131−1に格納され
ている付加的制御情報としてのプログラムB1には、製本
原稿に対する見開きの2ページを順に複写する機能(連
写機能)と、DADF24による両面の複写機能を可能とする
制御が追加されている。第2のICカード131−2にはプ
ログラムBが追加されていない。
(iii)プログラムCは現像の形態に関するものであ
る。このうち基本的制御情報としてのプログラムC0はメ
イン現像装置59Mまたはサブ現像装置59Sによる1色の現
像制御を扱っている。第1のICカード131−1に格納さ
れている付加的制御情報としてのプログラムC1は、原稿
の特定領域にカラーでマーキングを行うマーキングカラ
ー処理のように、2色あるいは多色で書類の作成を行う
ための制御情報を扱っている。第2のICカード131−2
にはプログラムBが追加されていない。
(iv)プログラムDはマーキングカラー処理等に使用す
る座標データの入力形態に関するものである。このうち
基本的制御情報としてのプログラムD0は、テンキー80を
使用した座標入力を行う制御を扱っている。第1のICカ
ード131−1に格納されている付加的制御情報としての
プログラムD1はテンキー80のみでなく、エディタパッド
132や他のICカードから座標データの入力が行なえるよ
うな制御を扱っている。また、第2のICカード131−2
に格納されている付加的制御情報としてのプログラムD2
には、テンキー80による座標データの入力と、エディタ
パッド132による座標データの入力とが行なえるような
制御を扱っている。
(v)プログラムSはコピー作業の開始に関するもので
ある。このプログラムSが格納されていない基本的制御
情報では、1日の稼働時間、例えば朝9時から12時まで
と午後1時から5時までしかコピー作業を開始させるこ
とができない。すなわち、昼休みや残業時間にコピーを
とることができず、これらの時間における機密文書の無
断コピーや私的なコピーを防止することができる。第1
のICカード131−1に格納されている付加的制御情報と
してのプログラムS1は、コピー作業の時間的な制限をな
くしている。また、第2のICカード131−2に格納され
ている付加的制御情報としてのプログラムS2は、午後7
時以降のコピー作業の禁止と、コピー作業の行われた日
時および枚数に関するデータをICカード131−2自体に
書き込むための情報を取り扱っている。
このように、第1のICカード131−1には第2のICカ
ード131−2よりも活用範囲の広いプログラムが格納さ
れている。第1のICカード131−1の表面は例えば金色
に着色されており、例えば銀色に着色された第2のICカ
ード131−2と区別することができるようになってい
る。この複写システムでは、この他図示しないが表面が
緑色に着色された第3のICカード131−3が用意されて
おり、複写機の自己診断等の他の機能を実現するために
使用されるようになっている。
なお、ICカード131等の記憶媒体の表面には、 等のように部長、課長、平職員等の役職を表わす記号と
同時に、この手段によって使用可能な機能を表示するよ
うにしてもよい。例えば記憶媒体の表面に と記されていれば、いつでもどのような機能でも使用す
ることができるが、 と記されていれば、戸籍抄本の作成モード、ADF23の使
用が可能であり、また18時以降のコピー作業は精密保護
のために行うことができない。
以上説明したようにこの複写機ではICカード装置22に
セットするICカード131の種類に応じて複写機の機能が
変化することになる。そして、更にセットされたICカー
ド131における複写条件の選択によってそのカード所有
者に最適なコピー作業を行わせることができる。
(6−2)ICカード装置の構成 第23図は、ICカード装置におけるICカードの接続部分
の回路構成の要部を表わしたものである。ICカード装置
22は第6図に示したようにカード用CPU129を備えてい
る。カード用CPU129は4K(キロ)バイトの記憶容量をも
つRAM(ランダム・アクセス・メモリ)511と、4Kバイト
の記憶容量をもつROM(リード・オンリ・メモリ)512を
備えている。ここでROM512はICカード装置22の制御を行
うためのプログラムを記憶したメモリであり、RAM511は
各種データを一時的に記憶するための作業用メモリであ
る。
カード用CPU129は2つのシリアルパラレル変換器51
3、514に接続されている。第1のシリアルパラレル変換
器513はICカード装置22にセットされるICカードとの間
でシリアルデータの送受を行い、カード用CPU129との間
でパラレルデータの送受を行うようになっている。第2
のシリアルパラレル変換器514は、ベースマシン21との
間でシリアルデータの送受を行い、シリアルパラレル変
換あるいはパラレルシリアル変換を行ってカード用CPU1
29との間でパラレルデータの送受を行う。ICカード装置
22内には2つのクロック発生回路515、516が用意されて
おり、第1のクロック発生回路515は、10MHzのクロック
信号をICカードに供給する。また、第2のクロック発生
回路516は、18MHzのクロック信号をカード用CPU129に供
給する。
カード用CPU129は出力ポート518を介してICカードに
電圧V0およびVPPを供給し、またリセット信号RSTの供給
も行う。また入力ポート519を介してICカードからイン
サート信号INSおよびカード有り信号CARDの供給を受け
るようになっている。
(6−3)データの流れ ICカード131に付加的制御情報が登録されているよう
な場合には、ICカード131からベースマシン21側に比較
的大容量のデータが伝送されることになる。そこでこの
実施例の複写機では、このようなデータの伝送を短時間
に行なえるように大容量転送のモ1ドを設定し、このモ
ードの下でデータの伝送を行うようになっている。
第24図はこの大容量伝送によるベースマシン21側に対
するデータの書き込み作業を説明するためのものであ
る。ICカード131をICカード装置22にセットすると、ベ
ースマシン21はこれを検知し、所定のタイミングでデー
タの読み込みを開始する。このとき、19200BPS(ビット
/秒)の転送速度でICカード131からICカード装置22に
データの転送が行われる。ICカード装置22ではこれを96
00BPSの速度に変換し、シリアルデータとしてメインCPU
121に大容量転送を行う。ここで大容量転送とは、メイ
ンCPU121がベースマシン21側の複写制御を行っていない
状態で各付加装置との間のデータ交換を一時的に中断し
て、ICカード装置22との間でデータの転送に専念するこ
とをいう。
この大容量転送については、本特許出願人が昭和62年
4月22日に「シリアル通信制御方法」という名称で出願
した特願昭62−097440号に詳細な開示がある。
メインCPU121に送られたICカード131の付加プログラ
ムは、RAM121Eに格納される。そして、ROM121Dに格納さ
れているデータと併せて複写機の動作制御用のプログラ
ムとなる。
(7)領域の削除と抽出 (7−1)インターイメージランプの制御 次に本実施例の複写機で行われる領域の削除と追加に
ついて詳細に説明する。まず、これらの制御を行うイン
ターイメージランプ141およびその制御のための回路に
ついて説明する。
第25図はインターイメージランプに関係する回路部分
を表わしたものである。インターイメージランプ141
は、128個の発光ダイオード(LED)501を一例に配置し
たものである。感光体ドラム51(第8図等参照)上にお
ける1つの発光ダイオード501による光の照射領域は2.4
mm×2.4mmとなっている。このインターイメージランプ1
41のそれぞれの発光ダイオード501は、LEDドライバ502
によって駆動される。LEDドライバ502の駆動を制御する
のがインターイメージランプ用CPU122である。
インターイメージランプ用CPU122は、これを制御する
ためのプログラムを格納した4KバイトのROM504とデータ
の一時蓄積用の8KバイトのRAM505とバス506を介して接
続されている。インターイメージランプ用CPU122は、第
6図ですでに説明したように通信ライン123、124によっ
てメインCPU121、表示用CPU127およびカード用CPU129と
データの通信を行うようになっている。インターイメー
ジランプ用CPU122は、カード用CPU129から送られてきた
座標データをRAM505に書き込み、指定された領域のイメ
ージを作成する。このイメージは、後に詳細に説明する
ように画像の編集を行う際に逐次読み出され、パラレル
シリアル変換器(P/S)507に供給される。パラレルシリ
アル変換器507は供給されたパラレルデータ508をロード
信号509によってロードし、シリアルデータ510に変換し
てLEDドライバ502に供給する。インターイメージランプ
用CPU122からLEDドライバ502には、シリアルデータ510
の取り込みおよびラッチに用いられるクロック信号511
とラッチ信号512が供給されている。LEDドライバ502は
シリアルデータ510を1ライン分取り込むとこれをラッ
チし、感光体ドラム51がその周面を回転方向に1mmだけ
移動させる時間だけ各発光ダイオード501のオン・オフ
制御を行う。そして、次のタイミングで次のラインにつ
いて同様の点滅制御を行うことになる。このようにし
て、静電潜像の選択的な除去が行われていく。
(7−2)編集処理の概要 次に、編集処理の概要をメインCPU121とインターイメ
ージランプ用CPU122の動作と共に説明する。
第26図はこれら2つのCPUの処理の流れを並列的に表
わしたものである。本実施例の複写機で原稿の特定領域
の削除や抽出等の編集作業を行う場合、オペレータは画
像の編集、または修正・確認を行うためのスイッチ83
(第5図)を操作して、編集モードを選択する。これに
よりメインCPU121は編集機能実行のためのプログラムの
選択を行い、複写機を編集モードに設定する(ステップ
)。この後、編集データの入力処理が行われる(ステ
ップ)。前記したように編集データはICカード131か
ら入力されたり、エディタパッド132あるいはテンキー8
0から入力される。編集データの入力処理が完了した
ら、メインCPU121はこれをインターイメージランプ用CP
U122に送信する(ステップ)。そしてコピー作業を開
始するために、指定された用紙サイズが適当なものであ
るかどうかのチェックを行う(ステップ)。その結
果、用紙サイズがオーバーであれば(ステップ;Y)、
用紙サイズがオードーであることが表示され、コピー作
業開始待ちの状態となる(ステップ)。そして、縮倍
率の変更(ステップ)や用紙サイズの変更(ステップ
)があれば(Y)、ステップに戻り、用紙サイズが
適当であるかどうかのチェックが再び行われる。
一方、ステップで用紙サイズがオーバーでなかった
場合のようにその状態でスタートボタン117が押される
と(ステップ;Y)、コピー開始信号および画像の先端
を消し込むための先端消込データ等が作成され、インタ
ーイメージランプ用CPU122に送信される(ステップ
)。そして、この後1枚分のコピー動作が実行され、
設定されたコピー枚数に到達するまで同様のコピー動作
が繰り返される(ステップ、)。このようにして一
連のコピー作業が終了すると(ステップ)、複写機の
コピー終了作業としてのサイクルダウンが行われる(ス
テップ)。そして再びステップに戻ってコピー動作
の開始を待機する状態となる。
以上のようなメインCPU121の動作において、ステップ
で編集データの送信が行われると、インターイメージ
ランプ用CPU122はこれを受信する(ステップ)。そし
て、編集データにコピー作業時の縮倍率を掛けて実際の
編集領域すなわち抽出または削除を行う領域を演算する
(ステップ)。そして、この結果を感光体ドラム51の
軸方向のデータ(以下Y軸データという。)について2.
4mmピッチに換算する(ステップ)。感光体ドラム51
の回転方向すなわちX軸方向のデータ(X軸データ)に
ついては1mm単位のデータのままにする。そして、これ
らY軸データおよびX軸データをRAM505(第25図)の編
集領域用に用意された領域に実際のパターンと対応させ
て書き込む(ステップ)。ここでY軸データについて
2.4mmピッチに換算することにしたのは、発光ダイオー
ド501のサイズが一辺2.4mmであることに基づくものであ
る。X軸方向については、発光ダイオード501の点滅周
期を短く設定することによりピッチを短くすることがで
きるので、本実施例では1mmのピッチとしている。
以上のようにしてRAM505にイメージパターンが格納さ
れたら、コピー開始の待機状態となる(ステップ)。
この状態でオペレータの操作によって縮倍率の変更があ
れば(ステップ;Y)、再びステップからの動作が繰
り返されることになる。
コピー開始の待機状態でオペレータがスタートボタン
117を押すと(ステップ、)、インターイメージラ
ンプ用CPU122はインターイメージランプ141のすべての
発光ダイオード501を点灯させる(ステップ)。この
全点灯の動作は、コピー用紙60(第4図)に対応する静
電潜像領域よりも手前の領域の静電潜像を消去するため
に行われる。
第27図はインターイメージランプの一般的な消去作業
を説明するためのものである。コピー用紙に転記されな
い画像を消し込むために、インターイメージランプ141
は通常3つの領域141A〜141Cに分割される。これらの領
域141A〜141Cの境界位置は、Y軸方向における原稿の画
像領域521の側端部の位置として設定されるものであ
る。
インターイメージランプ141による消去作業は、先端
消去領域、サイドイレーズ領域、および後端消込領域の
3つの領域に分けて行われる。チャージコロトロン52
(第4図)によって感光体ドラムの帯電が開始されてか
ら原稿の画像領域521の先端に到達するまでの先端消込
領域522−1では、インターイメージランプの3つの領
域141A〜141Cの発光ダイオードが全部点灯され、感光体
ドラム上の静電潜像が感光体ドラム51の幅方向に全部消
去される。次のサイドイレーズ領域522−2では、原稿
の画像領域521を避けるようにして、2つの領域141A、1
41Cの発光ダイオードが点灯され、これらの部分の静電
潜像が消去される。最後の後端消込領域522−3では、
再び3つの領域141A〜141Cの発光ダイオードが全部点灯
され、感光体ドラム上の静電潜像が感光体ドラム51の幅
方向に全部消去される。このようにして、第27図で斜線
で表わした領域全部の静電潜像が消去され、原稿の画像
領域521の静電潜像のみが残存することになる。
本実施例で問題となる画像編集のためのインターイメ
ージランプ141の制御は、以上説明した本来消去作業の
行われない画像領域521における個々の発光ダイオード5
01の点灯制御ということになる。
第26図のステップに戻って説明を続ける。
インターイメージランプの発光ダイオード501が全点
灯されたら(ステップ)、前記したステップで先端
消込データ等がメインCPU121から送られてきた後、イン
ターイメージランプ用CPU122は先端消込終了後に編集等
のために使用される発光ダイオードの点灯パターンをRA
M505から読み出す(ステップ)。そして、後に詳しく
説明するように、これをX軸方向に補正したデータを作
成する(ステップ)。このようにして先端消込終了後
の最初のラインの点灯パターンが用意されたら、インタ
ーイメージランプ用CPU122は先端消込終了の時機が到来
するのを監視する(ステップ)。
先端消込終了の時機を示すデータは、メインCPU121側
からトリガ信号として出力され、割込処理される。これ
は、メインCPU121とインターイメージランプ用CPU122お
よび他のCPUとの間で通常行われるシリアル通信を用い
ると、これらのCPU間の時分割通信のために先端消込終
了の時機を正確に示すことができないからである。
このトリガ信号が到来すると、インターイメージラン
プ用CPU122は先端消込終了後の1ライン分のパターンを
ラッチさせ、インターイメージランプ141を出力データ
に応じて点灯制御させる(ステップ)。そして、次の
1ライン分のデータ、すなわちX軸方向に1mm移動した
後の点灯パターンの読み出しを行う(ステップ)。こ
の読み出された点灯パターンは、前記したと同様に補正
され、LEDドライバ502に対して出力されることになる
(ステップ)。そして、感光体ドラム51が1mmだけX
軸方向に回転移動した時点で(ステップ;Y)、その点
灯パターンに従ってインターイメージランプ141の点灯
が制御され、先端消込終了後の2ライン目の静電潜像消
去についての制御が行われる(ステップ)。
この後、インターイメージランプ用CPU122は第27図で
示した原稿の画像領域521の後端に到達したかどうかの
判別を行う(ステップ)。そして後端に到達していな
ければ(N)、ステップに戻り、同様の制御で1ライ
ンずつインターイメージランプ141の点灯制御を行う。
これに対して、原稿の画像領域521の後端に到達した
場合には(ステップ;Y)、後端消込領域の開始なの
で、インターイメージランプ141の全発光ダイオード501
を点灯させる(ステップ)。そして第27図に示した後
端消込領域522−3の静電潜像の消去が行われる。
この段階でインターイメージランプ用CPU122は更に同
様のコピーが行われるかどうかの判別を行う(ステップ
)。複数枚のコピーが行われる場合であって、まだ残
りがある場合には(Y)、ステップに戻って次のコピ
ー用紙に対して同様の制御が行われる。これに対して、
コピー作業がこれで終了する場合には(ステップ;
Y)、終了する時点まで(ステップ)、インターイメ
ージランプ141の全発光ダイオード501を点灯させる(ス
テップ)。インターイメージランプ141が消灯した
ら、ステップに戻ってコピー作業の開始を待機する状
態となる。
(7−3)抽出および削除の場合の補正 それでは、第26図のステップおよびステップで行
われた補正処理について詳しく説明する。
第28図は、第25図に示したRAM505に格納されたパター
ンの一例を表わしたものである。ここでは、X軸方向に
発光ダイオード501の5個分(1mm×5)、またY軸方向
にも5個分(2.4mm×4)の大きさの領域531のパターン
が格納されている。Y軸方向については、前記したよう
に実際に表現すべきパターンの長さを2.4mmで除算した
パターンとなっているので、現実のパターンはY軸方向
に細長いものである。
第29図および第30図は、原稿の画情報の一部を削除す
る様子を説明するためのものである。本実施例の記録装
置では、「削除」を行う場合、該当するラインの前ライ
ンにおける1ビットと、更に後の2ラインの各ビットと
の論理積をとり、その値を該当するラインのパターンと
する。今、領域531内の最初のラインである第1のライ
ンl1について見ると、第28図に示すようにこれは本来点
灯する領域(信号“1"の領域)である。後の第2および
第3のラインl2、l3も同様である。前の第0のラインl0
については本来消灯する領域(信号“0"の領域)に属す
るので、以上3ラインl0、l2、l3の論理積は“0"となる
(第29図の第1のラインl1)。
次の第2のラインl2について第1、第3、第4のライ
ンl1、l3、l4の論理積をとると、その値は“1"となり、
点灯するパターンとなる。第3のラインl3についても同
様の結果となる。第4のラインl4では、第6のラインl6
の影響により論理積は“0"に変化する。これ以降のライ
ンについても同様である。以上の結果として、削除の際
に使用する実際のパターンは第29図に斜線で示したよう
なものとなる。ただし、本実施例ではこの削除用の全パ
ターンがRAM505に書き込まれるわけではなく、インター
イメージランプ用CPU122が1ラインずつ論理演算し、そ
の結果がパラレルデータ508(第25図)として出力され
ることになる。これは、RAM505内のパターンそのものを
変換すると、次に例えば「削除」から「抽出」に変更す
る際にもとのデータが無く、適切な変換が不可能になる
おそれがあるからである。
第30図は、第29図に示したパターンでインターイメー
ジランプ141を点灯させた場合に削除される静電潜像の
領域を表わしたものである。このように、X軸方向にお
ける静電潜像の削除パターンが補正されることになる。
第31図〜第33図は、原稿の画情報の一部を抽出する様
子を説明するためのものである。本実施例の記録装置で
は「抽出」を行う場合、該当するラインの全ラインにお
ける1ビットと、更に後の2ラインの各ビットとの論理
和をとり、その値を反転して、該当するラインのパター
ンとする。第31図は論理和をとった状態を示したもので
あり、この図に斜線で示すように領域531の手前の2ラ
インから領域531通過後の1ラインまで信号“1"とな
る。第32図は、第31図の論理結果を反転したものであ
る。この第32図に示した点灯パターンで1ラインずつ点
灯制御を行うと、第33図に斜線で示した部分の静電潜像
が削除され、結局同図でこれ以外の領域が抽出されるこ
とになる。
第34図はインターイメージランプ用CPUで以上説明し
た「削除」と「抽出」を行う作業の流れをサイドイレー
ズを行う場合と併せて表わしたものである。
まずインターイメージランプ用CPU122はRAM505の所定
の領域によって構成されたスキャンカウンタ(SC)の値
を現在処理しようとするラインよりも1ライン過去のラ
インにセットする(ステップ)。次に、スキャンカウ
ンタのY座標データがセットされる(ステップ)。そ
して現在行おうとする編集作業が「削除」か「抽出」か
の判別が行われる(ステップ)。「削除」であれば、
スキャンカウンタを今度は1ライン未来のラインにセッ
トする(ステップ)。そして、Y座標データとの論理
積をとる(ステップ)。次に2ライン未来のラインに
セットして(ステップ)、同様に論理積をとる(ステ
ップ)。このようにして、「削除」のための信号処理
が終了する。そこで次のステップではサイドイレーズデ
ータとの論理和をとり(ステップ)、その結果をパラ
レルシリアル変換器507(第25図)に転送する(ステッ
プ)。
これに対してステップで「抽出」が行われる場合に
は、ステップと同様にスキャンカウンタを1ライン未
来のラインにセットする(ステップ)。そして、Y座
標データとの論理和をとる(ステップ)。次に2ライ
ン未来のラインにセットして(ステップ)、同様に論
理和をとる(ステップ)。このようにして得られた結
果は信号状態が反転され(ステップ)、「抽出」のた
めの信号処理が終了する。そこで次のステップでは前記
したと同様にサイドイレーズデータとの論理和がとられ
(ステップ)、その結果がパラレルシリアル変換器50
7(第25図)に転送されることになる(ステップ)。
このようにして、原稿上の画像の一部削除および抽出
の制御が行われることになる。
(8)戸籍抄本作成時の制御 以上、一般的な編集作業について説明したが、次に画
情報の抽出の特殊な例として戸籍抄本の作成について説
明する。本実施例の複写機はICカード装置22を配置して
おり(第3図)、ICカード131から各種データの読み込
みを行うことができるようになっている。ICカードに
は、すでに説明したように各種記録条件を登録した複数
の記憶領域M1〜MNを有する記録条件指定領域と、付加的
なプログラムを格納するプログラム記憶領域とが設けら
れている。またベースマシン21には、複写機の基本部分
を制御するための基本記憶領域と、ICカードのプログラ
ム記憶領域から取り込まれたプログラムを記憶する付加
記憶領域と、ICカードの記録条件指定領域から取り込ま
れた記録条件を記憶する記録条件記憶領域とを配置した
メモリが存在している。付加記憶領域には、各種のプロ
グラムの他に、戸籍抄本を作成する場合に必要な各種座
標データが格納されるようになっている。従って、ベー
スマシン21に所定の付加装置を取りつけた状態でICカー
ドをICカード装置22にセットし、記録条件として「戸籍
抄本」記録モードを設定すると、座標データと戸籍抄本
作成のために必要なプログラムが読み出され、付加記憶
領域にロードされるようになっている。付加記憶領域に
ロードされたプログラムは、基本記憶領域に書き込まれ
たプログラムと共働して、あるいはこのプログラムに対
して優先的な地位をもってコピー作業の制御を行うこと
になる。
(8−1)戸籍抄本作成の形態 さて、第35図および第36図は、戸籍抄本が作成される
2つの場合を表わしたものである。このうち第35図では
原本11の中に基本欄と抄本として抽出すべき欄(抽出
欄)が共に存在する場合を示している。例えば戸籍の多
くは第2子から第5子までを戸籍の筆頭者と同一の原本
に記載している。従って、これらの子供や夫婦の一方の
戸籍抄本を作成する場合には、1枚の原本を基にして戸
籍抄本が作成されることになる。この場合には、同図a
に示すように基本欄が基準領域として指定され、抽出欄
が移動欄として指定される。そして、同図bに示すよう
に基本欄はコピー用紙60にそのままの位置で記録され、
抽出欄はこの基本欄に隣接するように移動して記録され
る。
第36図の場合には、抽出欄が基本欄と異なったページ
に記されている場合である。先の例で第6子以上の子供
が存在する場合には、第6子以上の子供について戸籍抄
本を作成する場合に、このようなケースが生じる。この
場合、異なった原本11−1、11−2について基本欄と抽
出欄の指定が行われる。そして、基本欄はコピー用紙60
の対応する位置に記録され、抽出欄はこれに隣接する場
所まで移動して記録されることになる。
(8−2)同一原本からの抄本作成 それでは、第35図に示した同一原本から抄本を作成す
る場合を具体的に説明する。
第37図は、ICカードからデータを呼び出す場合の動作
を具体的に示したものである。複写機をICカード131か
らデータの読み出しを行うための「呼び出し」のモード
に設定したら、液晶表示部112に「カードをセットして
下さい」という表示が行われる(ステップ)。オペレ
ータがICカード131をICカード装置22にセットすると
(ステップ;Y)、ICカード装置22はICカード131から
そのフォーマットを表わすデータを受信してこの実施例
の複写機との適合性をチェックする。戸籍抄本を作成す
る部署では、前記したように市町村の識別符号や使用す
る部門の識別符号をチェックして、異なった市町村用の
ICカードが使用されたり他の部門用のICカードが悪用さ
れることを防止するためである。
フォーマットのチェックが適合と判別されれば、続い
て登録状態データと付加的制御情報の受信が行われる
(ステップ)。ここで登録状態データとは、登録され
たデータそのものの受信ではなく、モードプログラムの
登録状態を示すデータである。登録状態データは、液晶
表示部112に表示される(ステップ)。なお、フォー
マットのチェックを行った結果として不適合とされたと
き、ICカード装置22はフォーマットにエラーが存在する
ことをベースマシン21側に送出し、液晶表示部112にそ
の旨の表示を行わせるようにしてもよい。
第38図は、登録状態データの表示内容の一例を表わし
たものである。この図に示すように「どれを選択します
か?」という文章の下にM1〜MNのN種類の記憶領域がそ
れぞれ皿535の図形として表示される。その左隣りに配
置されている“1"から“N"までの数字は領域を示す番号
である。皿535には、符号“M"が表示されているもの
と、何も表示されていないものとがある。ここで符号
“M"が表示されているものについては、すでにモードプ
ログラムが登録されている。何も表示されていない皿
は、空の皿でありモードプログラムが格納されていな
い。
第39図および第40図は、これらの表示の変形例を表わ
したものである。このうち第39図に示した例では、モー
ドプログラムが登録されている記憶領域についてのみの
番号が表わされている。また、第40図に示した例では、
符号“M"を表示する代わりとして皿535に水が入った状
態を表示している。第39図に示した表示方法では、必要
な記憶領域にカーソルを迅速に設定することができると
いう利点があるが、領域の総数が表示されず、また登録
されたデータがなにもないときには、表示がなにも行わ
れずオペレータに不安感を与えるという問題があり、何
らかの注記的な表示が必要になる。
第37図に戻って説明を続ける。登録状態の表示が行わ
れたら、オペレータは所望の記憶領域を選択する。
(i)今から複写機を所望の複写条件に設定する場合、
オペレータはコンソールパネル28に該当する箇所のラン
プ表示を行わせるために複写条件に対応するモードプロ
グラムの記憶領域を選択する。本実施例の場合には、戸
籍抄本を作成する場合に第1番目の皿を選択し、戸籍謄
本を作成する場合には第2番目の皿を選択する。第4番
目の皿は、他の作業例えば住民票の抄本を作成する場合
等の他の場合に選択される。もちろん、1つの原本から
基準領域と移動領域の双方を選択する場合には、このた
めに用意されたプログラムの記憶領域として、第1番目
の皿を選択するようになっていてもよい。この場合に
は、2つの原本に基準領域と移動領域が跨がっている場
合、例えば記憶領域として、第2番目の皿を選択するこ
とになる。
(ii)これに対して、オペレータが複写機の不揮発性メ
モリ121F(ジョブメモリ)に戸籍抄本作成のための複写
条件等を格納しようとする場合には、この格納しようと
する複写条件の記憶領域を選択する。実施例で使用され
る複写機が戸籍抄本や戸籍謄本を作成するために専用で
使用される場合には、サービスマン等が用意してきたIC
カード内のデータを複写機にコピーして、以後ICカード
の助けを借りずに戸籍抄本等の作成をすることができる
ことが必要な場合もあるからである。
この後者の場合において設定キー119が押されたら
(ステップ)、カーソル531の指示する番号が読み出
され、これに対応する記憶領域(メモリ)にモードプロ
グラムが登録されているかどうかの判別が行われる(ス
テップ)。オペレータが過って未登録の番号“3"を指
定したとすると(Y)、「カードのメモリ3は登録され
ていません」という文章等の表示が行われる(ステップ
)。
第41図はこのような表示の一例を表わしたものであ
る。この表示状態でオペレータはICカード131からのデ
ータの呼び出しの中止と、記憶領域の番号の変更の変更
のうちの1つをカーソル535で選択することができる。
ここでオペレータが「中止」を指定して設定キー119を
押した場合には(ステップ;Y)、第42図に示したよう
に「コピーできます」という表示が行われる(ステップ
)。この場合、複写機はなんらのモードにも設定され
ていないので、オペレータはコピー濃度やコピー用紙の
サイズ等を自分で設定する必要がある。
これに対して、オペレータが「番号変更」を選択して
設定キー119を押した場合には(N)、ステップに戻
って登録状態の再表示が行われる。なお、装置によって
はオペレータが誤って未登録の番号を指示した場合には
(ステップ;Y)、再び「呼び出し」、「登録」、「カ
ード登録」の各選択枝のうちから1つを選択し、複写機
を所望のモードに設定させるようにしてもよい。
ところでステップで指定した番号が登録されたもの
であった場合には(ステップ;N)、その番号の記憶領
域のモードプログラムがICカード131から読み出される
(ステップ)。そしてこの読み出されたモードプログ
ラムで複写条件の設定を行うのか、あるいは本体側のジ
ョブメモリへの登録を行うのかを選択させるための表示
が行われる(ステップ)。
第43図はこの表示内容を表わしたものである。液晶表
示部112には「どれを選択しますか?」という文章の下
に、コンパネモード(コンソールパネル・モード)と本
体ジョブメモリの2つのモードが表示されており、これ
らの一方をカーソル531で選択するようになっている。
オペレータがコンパネモードを選択して設定キー119
を押した場合には(ステップ;Y)、先に選択された記
憶領域に格納されたモードプログラムで複写条件の設定
が行われる(ステップ)。すなわち、コンソールパネ
ル28がその複写条件を表示し、液晶表示部112には「コ
ピーできます」の表示が行われる(ステップ)。オペ
レータはこの状態でスタートボタン117を押してコピー
作業を開始させることができる。もちろん、コピー作業
の開始に際しては、必要によりコンソールパネル28を操
作して、モードプログラムによって設定された複写条件
を手直しすることができる。
これに対して、オペレータが本体ジョブメモリ側のモ
ードを選択して設定キー119を押した場合には(ステッ
プ;N)、不揮発性メモリ121Fに複写条件を登録するた
めのモードが実行される(ステップ)。そしてこの
後、液晶表示部112に「コピーできます」の表示が行わ
れる(ステップ)。このとき、複写機は現在登録を行
った複写条件とは無関係に、その登録作業の直前で設定
されていた複写条件でコピー作業を行うことになる。
さて、第44図は第37図のステップにおける複写条件
の設定動作を表わしたものである。すなわち、通常の場
合には複写条件はプログラムとして一義的に定まってお
り、オペレータとの対話で更に複写条件が具体的に定ま
ることがないが、戸籍抄本の作成の場合にはどの部分の
画像を抽出するかがまだ不明なので、この点についてオ
ペレータが操作を行って複写条件が明確化された後に
「コピーできます」の表示が行われることになる(第37
図ステップ)。
さて第44図において、液晶表示部112には複写条件の
設定動作の第1段階としてオペレータに戸籍抄本の作成
様式を選択させるための表示が行われる(ステップ
)。
第45図は液晶表示部におけるこの表示を表わしたもの
である。液晶表示部112には、“戸籍その1"と“戸籍そ
の2"を選択させるための表示が行われる。ここで“戸籍
その1"とは、カーソル531近傍のアイコンが示している
ように1枚の原本上で基準領域と移動領域の双方が設定
される場合をいう。“戸籍その2"は、基準領域と移動領
域が原本のそれぞれ異なったページに属する場合であ
る。カーソル531が図示の状態でオペレータが設定キー1
19を押すと、ベースマシン21側のメインCPU121はこれを
検知し(第44図ステップ)、“戸籍その1"が選択され
たことを知る(ステップ)。そして、まず第1の領域
の指定作業が行われ(ステップ)、続いて同一原本に
ついての第2の領域指定が行われる(ステップ)。
第46図は、これらの領域指定における必要な座標デー
タを説明するためのものである。この図に示す例では、
原本11に基本欄と、筆頭者としての「太郎」を記載した
第1欄、その妻「花子」を記載した第2欄、長男の「一
郎」を記載した第3欄が設けられている。基本欄と所定
の欄を抽出して戸籍抄本を作成するには、この図に示す
ように横軸方向のX座標で基本欄の終了する座標位置X1
と、抽出される欄の開始位置と終了位置をそれぞれ示す
座標位置X2、X3を知る必要がある。複写機では原本の図
で右端から画像の形成を行うので、基本欄の開始位置は
座標データとして入力する必要がない。
第47図は第1の領域の座標データを入力するための液
晶表示部の表示を表わしたものである。カーソル553は
座標位置X1を示しており、オペレータはテンキー80から
mm単位で座標データを入力する。この液晶表示部112に
表示されている設定アイコン555に対応させて設定キー1
19を押すと、座標位置X1が確定し、そのデータがRAM121
E(第7図)に格納される。
第48図は座標位置X1の入力が終了した後の液晶表示部
の表示状態を示したものである。この表示状態でオペレ
ータは第2の領域についての座標位置X2、X3を入力す
る。選択アイコン552に対応させて選択キー118を操作す
ると、これらの座標入力位置の間をカーソル553が移動
するので、入力データ訂正等が可能である。設定キー11
9を押すと、座標位置X2、X3が確定し、それらのデータ
がRAM121Eに格納される。なお、第46図で筆頭者の「太
郎」の戸籍抄本を作成する場合には、座標位置X3のみが
確定すればよい。そこでこの場合には、第1の領域を指
定するための表示が行われたら(第47図)、座標データ
の入力を行わずに設定キー119を押し、第2の領域を指
定するための表示を行わせ(第48図)、この状態で選択
キー118を押して座標位置X3にカーソル553を移動させ、
この座標のみの入力を行うようにしてもよい。
このようにして第2の領域の指定作業が終了すると、
液晶表示部112に「コピーできます」という表示が行わ
れる(第44図ステップ)。第49図はこの表示状態を表
わしたものである。液晶表示部112の左端近傍には1枚
の原本から2つの領域が抽出されることが示されてお
り、このようなアイコンが表示されることでオペレータ
は戸籍抄本の作成に当たって原本の交換が不要であるこ
とを知ることができる。「コピーできます」という表示
の右側に存在する小さなアイコンは、戸籍抄本が1枚の
原本から作成される状態を示している。この表示状態で
オペレータがスタートボタン117(第5図)を押すと、
戸籍抄本作成のためのコピー作業が行われる(ステップ
)。
(8−3)異なった原本からの抄本作成 さて、第50図に示すように初期状態でカーソル531を
“戸籍その2"の側に移動させて設定キー119を押した場
合には(第44図ステップ;N)、まず第1ページ目の原
本(第1の原稿)についての領域指定が行われ(ステッ
プ)、続いて第2ページ目以降の原本(第2の原稿)
についての領域指定が行われる(ステップ)。
第51図は第1の原稿について領域指定を行う場合の液
晶表示部の表示状態を表わしたものであり、第47図に対
応するものである。また、第52図は第2の原稿について
の領域指定を行う場合を表わしたものであり、第48図に
対応するものである。この場合には、第51図における座
標位置X1の入力は必ず必要になる。第52図における第2
の原稿についても、たとえその原稿(原本)の最初の欄
の抽出を行う場合でも両座標位置X2、X3の入力が必要と
なる。なぜなら、このような場合でも基準欄に隣接する
形で他の欄を移動させる必要があるので、その欄の開始
位置を特定する必要があるからである。第44図でステッ
プの作業が終了したら、「コピーできます」の表示が
液晶表示部112に行われる(ステップ)。
第53図は、この場合の表示内容を表わしたものであ
る。第49図と対比すると分るように、この場合には液晶
表示部112の左端近傍に1枚の原本から1つの領域が抽
出されることが示されており、かつこれが「1枚目の原
稿」であることが文字表示されている。従って、オペレ
ータはこの状態で1枚目の原稿を用意することになる。
「コピーできます」という表示の右側に存在する小さな
アイコンは、戸籍抄本が2枚の原本から作成されること
を示している。
この表示状態でオペレータがスタートボタン117を押
すと、戸籍抄本作成のためのコピー作業の第1段階が行
われる(ステップ)。そして、これが終了したら(ス
テップ、原稿の2枚目の作業を行うための表示が行わ
れる(ステップ)。
第54図は液晶表示部におけるこの表示を表わしたもの
である。この場合には液晶表示部112の左端近傍に1枚
の原本から1つの領域が抽出されることが示されてお
り、かつこれが「2枚目の原稿」であることが文字表示
されている。従って、オペレータはこの状態で2枚目の
原稿を用意することになる。この表示状態でオペレータ
がスタートボタン117を押すと、戸籍抄本作成のための
コピー作業の第2段階が行われる(ステップ)。この
コピー作業が終了すると、戸籍抄本の作成が終了する。
(8−4)抄本作成時のコピー作業 第55図は以上の作業におけるコピー作業(第44図ステ
ップ、、))の概要を表わしたものである。ま
ず、座標位置X1が参照されて基本欄以外の領域の静電潜
像がインターイメージランプ141を用いて消去される。
この作業にはインターイメージランプ用CPU122が用いら
れる。基本欄のみの静電潜像は現像されてトナー像が作
成され、コピー用紙60に転写されて定着される。このよ
うにして基本欄の画像のみが記録されたコピーが作成さ
れる(ステップ)。このコピーは中間トレイ33に収容
される(ステップ)。2枚の原稿(原本)から戸籍抄
本が作成される場合には(ステップ;N)、この後1枚
目の原稿(1号用紙)から2枚目の原稿(2号用紙)に
交換され、スタートボタン117が押されるまで(ステッ
プ)、コピー作業が中断される。スタートボタン117
が押されたり、原稿1枚から戸籍抄本が作成される場合
には、2回目のコピー作業を行うために、中間トレイ33
からコピー用紙60がフィードされる(ステップ)。フ
ィードされたコピー用紙は、ゲートソレノイド237(第1
3図)によって搬送が一時的に中断させられる(ステッ
プ)。ゲートソレノイド237はすでに説明したように
本来はコピー用紙の先端を揃えるめのレジストレーショ
ン用のソレノイドである。このゲートソレノイド237に
よるコピー用紙60の送り出しのタイミング制御によっ
て、感光体ドラム51(第8図)上に形成される2枚目の
原稿の静電潜像が相対的に移動することになる。
一方、2枚目の原稿の静電潜像は、前回と同様にイン
ターイメージランプ141を用いてその不要部分が消去さ
れ、所望の欄の静電潜像のみが残存する状態となる。こ
の残存した静電潜像は現像され、トナー像が作成され
る。このトナー像は、タイミングが調整されて到来した
コピー用紙60に転写される。コピー用紙60はこの後再び
定着され、画像の合成されたコピーとなる(ステップ
)。このようにして作成された戸籍抄本用コピーは、
機外に排出される(ステップ)。
(8−5)画像抽出のための処理 さて、以上説明したように戸籍抄本を作成する際に領
域を抽出するための座標データは、まずメイン121のRAM
121E(第7図)に格納され、これを基にしてインターイ
メージランプ用CPU122のRAM505内にインターイメージラ
ンプ141の点灯パターンが書き込まれる。
第56図は、RAM505に書き込まれるパターンの一例を表
わしたものである。この実施例ではパターン記憶のため
のメモリ領域を節約するために、1枚分のメモリ領域を
用意している。従って、第36図に示したように第1枚目
の原稿から基本欄を抽出し、第2枚目あるいはそれ以降
のページから抽出欄を抽出するような場合であっても、
これらを1枚分のメモリ領域に書き込むことが必要にな
る。そこでこのメモリ領域には、1枚のコピー用紙上に
展開されたパターンと同一のパターンが格納される。す
なわち、基本欄を抽出するためのパターン551に隣接さ
せて抽出欄552を抽出するパターンが書き込まれる。両
者551、552が隣接するのは、戸籍抄本の場合、基本欄と
抽出欄が1枚のコピー用紙上で隣接する配置となるから
である。
このように異なったパターンが1つのメモリ領域に隣
接した場合には、これらをそのまま静電潜像の処理に用
いると、1枚目の原稿を処理する際に抽出欄552に相当
する領域が余分に抽出されることになる。また、2枚目
の原稿を処理する場合には基本欄551に相当する領域が
余分に抽出され、結局コピー用紙上には互いに二重写し
の画像が記録されることになる。そこで本実施例では、
1枚目のコピー時に有効となるX軸上の値(X1〜X2
と、2枚目以降において有効となるX軸上の値(X2
X3)との境界値X2と、抽出欄552においてこの境界値X2
に対応する実際のX軸座標データXRとをRAM505の他の領
域に記憶させておく。そして、第1枚目の原稿から画情
報の抽出を行う場合には、X軸上で値X2以上の画情報領
域はすべて信号“1"(点灯)として処理するようにす
る。第57図はこのような処理結果としてのパターンを表
わしたもので、基本欄551のみの抽出が行われる。基本
欄551のみコピーされたコピー用紙は、すでに説明した
ように中間トレイ33に一時的に格納されることになる。
また2枚目のコピー時には、X軸上で実際のX軸座標
データXR未満の画情報領域はすべて信号“1"として処理
するようにする。また、これよりも大きなX軸座標デー
タに対しては、X軸座標データXRをX軸上の値X2に置き
換えて抽出欄552のパターン処理を行う。第58図はこの
ような処理結果としてのパターンを表わしたものであ
る。
以上と同様にして、1枚の原稿から2つの領域を抽出
する場合に使用する2つのパターンを1枚のメモリ上に
格納することができる。もちろん、1枚の原稿から2つ
の領域を抽出する場合には、それぞれの抽出すべき領域
をそのままの位置でパターンとして記憶させることも可
能である。
第59図は、2枚の原稿のうち1枚目の原稿から画情報
を抽出する場合におけるこの複写機の作業の流れを表わ
したものである。まずインターイメージランプ用CPU122
は、RAM505内に格納されたインターイメージランプの点
灯パターンのX軸方向の現在処理すべきアドレスを読み
出す。そして、これが前記した境界値X2に対応する実際
のX軸座標データXRよりも小さいかどうかの判別を行う
(ステップ)。小さければ第1枚目の原稿のパターン
が記された領域のデータである。そこでこの場合には、
そのデータを転送データとして所定のレジスタにセット
する(ステップ)。そして、このデータに対して第34
図ステップ〜で示した補正処理を行い(第59図ステ
ップ)、サイドイレーズデータと論理和をとった後
(ステップ)、そのデータを第25図に示すパラレルシ
リアル変換器507に供給して(ステップ)、インター
イメージランプ141の点灯制御を行う。ステップの判
別でX軸座標データXRよりも小さくない場合には、転送
データをクリアする(ステップ)。そしてステップ
以降の処理を行う。これは、原稿の2枚目のパターンが
データとして現われたときこれをカットするためであ
る。
第60図は、2枚の原稿のうちの2枚目の原稿から画情
報を抽出する場合におけるこの複写機の作業の流れを表
わしたものである。この場合にも、インターイメージラ
ンプ用CPU122は、RAM505内に格納されたインターイメー
ジランプの点灯パターンのX軸方向の現在処理すべきア
ドレスを読み出す。そして、これが前記した境界値X2
対応する実際のX軸座標データXRよりも小さいかどうか
の判別を行う(ステップ)。小さくない場合には
(N)、2枚目の原稿についてのパターンについてのデ
ータなので、そのデータを転送データとする(ステップ
)。そして、第59図のステップ〜と同様の処理を
行う(第60図ステップ〜)。これに対して、ステッ
プで境界値X2に対応する実際のX軸座標データXRより
も小さい場合には(Y)、そのデータは1枚目の原稿に
関するものなので、クリアし(ステップ)、その後の
処理を行うことになる。
以上説明した実施例では記憶媒体としてICカードを用
いたので、各ICカードを個人単位等で所有させることに
より複写機の個人管理が容易になる。またこれらの者ご
とにコピー作業の範囲を制限することが可能となり、例
えば休み時間における私的なコピー作業を制限すること
ができる。更に実施例によればICカードを職業別に用意
することにより、その職業にあった複写倍率やコピー濃
度等を優先的に選択させることができるようになり、各
種業種に合った木目細かなサービスを行うことができ
る。
また、実施例では絵文字(アイコン)を表示したの
で、複写機の操作に熟れた人にとっては文字による表示
よりも分かりやすく間違いない操作を行うことができる
ようになる。
更に、本実施例の複写機では文字表示も専用のCPU等
を用いることで漢字カナ混じり文で行うことにしたの
で、読み間違いを防止することができる。
また、実施例では登録データの削除等の慎重を要する
作業についてはその確認作業を付け加えたので、誤って
データを消去することが防止される。
また本実施例ではモードプログラムをICカードに登録
するときこれを無条件で一括して登録する形態と、ICカ
ードに登録できる空き領域がある範囲内で登録する条件
付きの登録形態とを用意したので、ICカード側にすでに
登録されているモードプログラムを過誤により消去する
ことが防止される。またICカード側に登録されているモ
ードプログラムが不要な場合でも、これを消去して複写
機本体側のモードプログラムを登録するという2段階の
作業を行う必要なくモードプログラムを一括登録するこ
とも可能となる。
更に本実施例では記憶媒体の使用に際してそのフォー
マットをチェックしたので、医療等の他の分野で使用し
ているICカード等の記憶媒体に過ってデータが登録され
たり、これらに格納されているデータを消去するといっ
た事故を防止することが可能になる。
また実施例ではICカードからベースマシン21側にモー
ドプログラムを登録するとき重複登録を防止するように
したので、複数の者が共用するベースマシン21側でジョ
ブメモリを効率的に活用することができる。
なお、実施例ではテンキーを用いて座標データの入力
を行ったが、これ以外の入力方法も可能である。例えば
エディタパッド132をICカード装置22に接続して、ここ
から座標入力等の操作を行ってもよいし、ICカード131
に各種座標データを入力しておいてこれらのデータを選
択しながら領域の指定等を行うようにしてもよい。
また、以上説明した実施例および変形例では、戸籍抄
本に認証を付すことを省略して説明したが、この複写機
では認証文を付記したり、更に印影をカラーで記録する
ことができる。
第61図はこの様な戸籍抄本の記録内容を示したもので
あり、第62図はこの戸籍抄本の作成作業の概要を表わし
たものである。第61図で示した戸籍抄本の基本欄と第N
欄はすでに説明した方法でコピー作業を2回行うことに
よって作成する(第62図ステップ、)。以上にはメ
イン現像装置59Mを用い、記録後のコピー用紙60は中間
トレイ33に収容する。この後、認証文の作成が行われる
(ステップ)。これは、認証文を複写機のプラテンガ
ラスの隅に配置して通常のコピー作業を行うことで実現
する。このときにも、メイン現像装置59Mが現像に用い
られる。認証文のコピーされたコピー用紙60は再び中間
トレイ33に収容される。
この後、印影の記録が行われる(ステップ)。この
ときには、朱色あるいは赤色の現像剤を用いたサブ現像
装置が用いられる。この最後の現像の後、コピー用紙60
が機外に排出されることになる。
以上の作業を行う代わりに、コピー用紙60に予め認証
文と印影を印刷しておいてもよいし、複写機のコピー用
紙搬送路にスタンパを配置しておいて、これによりコピ
ー用紙60上に押印を行わせるようにしてもよい。
(9)住民票の作成 ところでこの複写機は戸籍抄本や戸籍謄本以外の書類
の作成にも利用することができる。例えば住民票の謄本
や抄本の作成や、ダイレクトメールの作成に有効であ
る。ここでは住民票の謄本および抄本の作成について簡
単に説明する。
第63図および第64図は住民票の基本となる世帯票の2
つの形式を表わしたものである。このうち第63図に示し
たものでは基本項目601および世帯を構成する各住民に
ついての記載欄(イ〜ハ)602が縦一列に配置されてい
る。また第64図に示したものでは、基本項目と各住民に
ついての記載欄(イ〜ト)602が全体として2列に配置
されている。後者のいわゆる並列欄方式は、横浜市、立
川市、名古屋市等の大都市で多く採用されている方式で
ある。住民票の謄本を作成する場合には、これらの基本
項目601および記載欄602を欄の移動を伴うことなく記録
することになる。また住民票の抄本を作成する場合に
は、該当する欄を抽出することになる。
第65図は住民票の1つの欄の一例を表わしたものであ
る。欄604には、住民の氏名、生年月日等の所定の事項
が記載されるようになっている。ところでこのような記
載事項のうち、謄本や抄本を作成する上で画像の記録を
制限される事項がある。この第65図で示した例では、続
柄の記載箇所605や本籍の記載箇所606がそれである。こ
れらの記載事項を第3者に不用意に知らせることは、本
人に不利益な取り扱いを与えることになるおそれがあ
る。そこで法律の改正によってプライバシの保護のため
に所定の事項の記載が制限されることになったのであ
る。
そこで住民票の謄本を作成する場合には、その市町村
が使用する世帯票の様式に従って、予め各欄の消去すべ
き領域の位置座標を求めておき、これらの領域の静電潜
像を除去する必要がある。本実施例の複写機では、例え
ばICカード131から入力された座標データに基づいてイ
ンターイメージランプ141をX軸方向のみならずY軸方
向にも点灯制御することによって、静電潜像の部分的な
除去を簡単に行うことができる。
第66図は第65図に対応したもので、続柄の記載箇所60
5や本籍の記載箇所606の画情報が消去された様子を表わ
したものである。これらの箇所605、606に対応する静電
潜像部分でインターイメージランプ141を点灯させるこ
とで、このような処理が可能となる。
次に住民票の抄本を作成する場合には、戸籍抄本の作
成の場合と同様に必要な領域を幾段階かに分けて抽出す
る。これら該当欄の抽出の段階で、プライバシの保護上
必要な欄に対してインターイメージランプ141の点灯制
御を行えばよい。この場合、ICカード等の記憶媒体に各
処理態様に応じた座標データを一々記憶させていてもよ
いし、各欄の相対的な座標データを記憶させておき、領
域の移動箇所に応じて移動量を加算等させて実際に処理
すべき座標データを算出するようにしてもよい。
このような処理によって住民票の謄本や抄本を作成す
れば、領域の一部削除等を任意に設定変更が行なえるば
かりでなく、ディジタル的な画像処理技術を用いた装置
の出力する画像に較べて原本のコピーとしての重みを伝
える書類を作成することができる。
以上複写機を中心として説明を行ったが、電子複写機
でこのような画像処理を行った場合にはイメージセンサ
を用いた複写機と較べて中間調を木目細かく再現するこ
とができるので、例えば写真を含む画像の移動を行って
も画質が大きく劣化することがない。もちろん本発明は
これ以外の記録装置に適用することができることは当然
である。
(10)インターイメージランプの変形例 以上の説明では発光素子が2.4mmピッチのインターイ
メージランプを使用したが、サイズの小さな発光素子を
使用することにより更に精度の高い領域制御を行うこと
ができることは当然である。ただし、より小さな発光素
子を用いると、インターイメージランプの制御もそれに
伴って複雑化する。
第67図は、1mmピッチのインターイメージランプとこ
れに使用される周辺回路の一例を表わしたものである。
インターイメージランプ621の長さが300mmであるとする
と、この場合には300個の発光素子622の表示駆動が行わ
れることになる。インターイメージランプ用CPU等が配
置されたインターイメージランプ用プリント基板623か
らは、このために1ライン当たり40バイトすなわち320
ビットのデータ625がシフトレジスタ626にセットされ
る。シフトレジスタ626は、複数段のシフトレジスタを
直列に接続した構成となっている。シフトレジスタ626
から出力されるパラレルシリアル変換後のシリアルデー
タ627は、インターイメージランプ621駆動用のドライバ
628に供給されることになる。
この第67図に示した回路では、シフトレジスタ626を
構成する複数のシフトレジスタのうちの最初のシフトレ
ジスタに例えば8ビットのデータ625がセットされる
と、このデータを次の段のシフトレジスタに転送しなけ
れば、最初のシフトレジスタに新たなデータをセットす
ることができない。すなわち、シフトレジスタ626を構
成する各シフトレジスタはパラレルデータのセットとそ
れを次段に受け渡す作業を必要とし、この結果としてイ
ンターイメージランプ用CPU122の負担が大きくなるとい
う欠点がある。
第68図は、このような欠点を解決するものである。す
なわちこの第68図の回路では、データバス631から送ら
れてきた8ビットパラレルのデータを、バッファ632を
介して40バイトのFIFOメモリ633に書き込む。この例のF
IFOメモリ633は、40バイトの容量をもっている。1ライ
ン分のデータが高速で書き込まれたら、FIFOメモリ633
は先に入れられたデータから8ビットずつ出力し、シフ
トレジスタ634にセットする。シフトレジスタ634は、パ
ラレルシリアル変換を行ってシリアルデータ635を第67
図で示したドライバ628に供給することになる。
なおこの第68図の回路で、制御回路637はバッファ632
からバイト単位で送り出されるデータを監視してドライ
バ628に対するラッチのタイミングを調べ、ラッチタイ
ミング信号638を出力するようになっている。またシフ
トレジスタ634から出力されるシリアルデータ635の転送
クロック671は、カウンタ672によって計数され、その出
力でFIFOメモリ633の読み出しが制御される。分周器673
は、転送クロック671を分周して、FIFOメモリ633の空き
状態をデータバス側に知らせるためのデータを作成する
ようになっている。
「発明の効果」 このように本発明によれば、イレーズランプのライン
走査によって消去されるべき電荷パターンをライン単位
で記憶するパターン記憶メモリと、このパターン記憶メ
モリから読み出された各発光素子単位のデータを隣接す
る所定の複数ライン分ずつ論理演算してイレーズランプ
によって形成されるパターンを前記した電荷パターンに
近似させる演算手段とを設けたので、単純に各発光素子
のオン・オフ制御を行う場合と比べて静電潜像の消し残
りや消し過ぎを防止することができ、品位の高い記録画
を得ることができる。また、画像の変換内容に応じて論
理演算の内容を変えることにより、適切な画像処理が可
能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理を示すブロック図、第2図〜第66
図は本発明の記録装置の一実施例を説明するためのもの
で、このうち第2図は複写機のシステム構成を表わした
システム構成図、第3図はこの複写機のシステム構成の
一例を表わした外観図、第4図はこの複写機の概略を示
す概略構成図、第5図はこの複写機のコンソールパネル
の平面図、第6図はこの複写機の回路構成の概要を表わ
した回路図、第7図はメインCPUを中心として更に第6
図を展開して示したブロック図、第8図は複写機の感光
体ドラム周辺の回路構成を具体的に表わしたブロック
図、第9図はサブ現像装置で1回目の現像を行いメイン
現像装置で2回目の現像を行う場合のメインモータとデ
ベ・ソレノイドの動作を示すタイミング図、第10図はメ
イン現像装置で1回目の現像を行いサブ現像装置で2回
目の現像を行う場合のメインモータとデベ・ソレノイド
の動作を示すタイミング図、第11図は複写機の露光系や
コンソール制御部の周辺を具体的に表わしたブロック
図、第12図は複写機の電源や定着装置等を具体的に表わ
したブロック図、第13図はコピー用紙の搬送系の回路構
成を具体的に表わしたブロック図、第14図はDADFの概略
構成図、第15図はソータの斜視図、第16図は中間トレイ
を中心とした搬送系の概要を表わす側面図、第17図はエ
ディタパッドを装着した複写機のシステム構成を表わし
た斜視図、第18図はエディタパッドの平面図、第19図は
エディタパネルおよび表示パネルを表わした平面図、第
20図は大容量トレイの回路構成を示すブロック図、第21
図はICカードに格納されるプログラムの種別を示す配置
説明図、第22図は基本的制御情報と付加的制御情報の関
係を表わした説明図、第23図はICカード装置におけるIC
カードの接続部分の回路構成の要部を示すブロック図、
第24図はICカードからベースマシンへのデータの転送の
様子を示すブロック図、第25図はインターイメージラン
プに関係する回路部分を表わしたブロック図、第26図は
編集処理を行う場合のメインCPU121とインターイメージ
ランプ用CPU122の動作を並列的に示した流れ図、第27図
はインターイメージランプの一般的な消去作業を示す説
明図、第28図はRAM505に格納されたパターンの一例を表
わした説明図、第29図は原稿の画情報の削除を行う場合
に使用するパターンを示す説明図、第30図は第29図に示
したパターンによって削除される様子を示す説明図、第
31図は原稿の画情報の抽出を行うための処理の第1段階
として論理和をとったパターン状態を示す説明図、第32
図はこの論理結果を反転させたパターン状態を示す説明
図、第33図は第32図に示したパターンによって抽出され
る様子を示す説明図、第34図は「削除」と「抽出」を行
う作業の流れをサイドイレーズを行う場合と併せて表わ
した流れ図、第35図は基本欄と抽出欄が同一原本に記載
されている場合の戸籍抄本作成の様子を示す説明図、第
36図は基本欄と抽出欄が異なった原本に記載されている
場合の戸籍抄本作成の様子を示す説明図、第37図はICカ
ードからデータを呼び出す場合の動作を具体的に表わし
た流れ図、第38図は液晶表示部112における登録状態デ
ータの表示内容の一例を表わした平面図、第39図および
第40図は第38図の表示に対する変形をそれぞれ示した平
面図、第41図はICカードの該当するメモリが登録されて
いない場合の液晶表示部112の表示状態を示す平面図、
第42図はコピーが可能となった状態における液晶表示部
112の表示内容を示す平面図、第43図は読み出されたモ
ードプログラムで複写条件の設定を行うのか、あるいは
本体側のジョブメモリへの登録を行うのかを選択させる
ための液晶表示部112の表示内容を示す平面図、第44図
は戸籍抄本の作成作業の概要を示す流れ図、第45図は戸
籍抄本を作成する場合の液晶表示部の初期画面を示す平
面図、第46図は座標指定の原理を示す説明図、第47図は
同一原本について第1の領域を指定する際の液晶表示部
の表示状態を示す平面図、第48図は同一原本について第
2の領域を指定する際の液晶表示部の表示状態を示す平
面図、第49図は同一原本について領域指定が終了した場
合の液晶表示部の表示状態を示す平面図、第50図は初期
画面において2つの原本から戸籍抄本を作成する作業を
選択した状態を示す平面図、第51図はこの場合において
第1の原稿について領域指定を行うとき液晶表示部の表
示状態を示す平面図、第52図は第50図に示す場合に第2
の原稿について領域指定を行うとき液晶表示部の表示状
態を示す平面図、第53図は異なった原本について領域指
定が終了した場合で第1の原稿についてコピー作業が開
始する場合の液晶表示部の表示状態を示す平面図、第54
図は異なった原本について領域指定が終了した場合で第
2の原稿についてコピー作業が開始する場合の液晶表示
部の表示状態を示す平面図、第55図は戸籍抄本が作成さ
れる場合のコピー作業の概要を示す流れ図、第56図は戸
籍抄本が作成される場合にRAM505に書き込まれるパター
ンの一例を表わした説明図、第57図は第56図のパターン
を用いて原稿の1枚目の抽出を行う際のパターンを示す
説明図、第58図は第56図のパターンを用いて原稿の2枚
目の抽出を行う際のパターンを示す説明図、第59図は1
枚の原稿から戸籍抄本を作成する場合の動作を示す流れ
図、第60図は2枚の原稿から戸籍抄本を作成する場合の
動作を示す流れ図、第61図は認証文の付加された戸籍抄
本の配置を示す平面図、第62図はこの第61図に示した場
合の書類作成作業の概要を示す流れ図、第63図は同一欄
形式の世帯票の構成を示す平面図、第64図は並列欄方式
の世帯票の構成を示す平面図、第65図は住民票の記載欄
の一部を示す平面図、第66図は第65図に示した欄の所定
の箇所の記録を削除する例を示す平面図、第67図は本発
明の一変形例として1mmピッチのインターイメージラン
プとその周辺回路を示す回路図、第68図は第67図におけ
るシフトレジスタの他の構成例を示すブロック図、第69
図は感光体を帯電する様子を示す原理図、第70図は帯電
後の感光体を露光する状態を示す原理図、第71図は露光
の結果形成された静電潜像を示す原理図、第72図は感光
体とインターイメージランプの関係を示す説明図、第73
図はインターイメージランプの一部を示す正面図、第74
図は画像の抽出の原理を示す原理図、第75図は画像の削
除の原理を示す原理図、第76図は1辺が2.4mmの発光素
子を使用した場合には、削除や抽出のために指定するこ
とのできるパターンの一例を示すパターン構成図、第77
図は発光素子の光が拡散して感光体上に到達する様子を
示す説明図、第78図は従来におけるパターンが「削除」
される領域を示す説明図、第79図は従来におけるパター
ンが「抽出」される領域を示す説明図である。 1……感光体、 2……帯電手段、 3……静電潜像形成手段、 4……イレーズランプ(インターイメージランプ)、 22、22A……ICカード装置、 51……感光体ドラム、 52……チャージコロトロン、 60……コピー用紙、 121……メインCPU、 121D、512……ROM、 121E……RAM、 121F……不揮発性メモリ、 122……インターイメージランプ用CPU、 131……ICカード、 141……インターイメージランプ、 501……発光ダイオード、 505……RAM。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体と、 この感光体を帯電する帯電手段と、 帯電後の感光体を露光して静電潜像を形成する静電潜像
    形成手段と、 複数の発光素子を一列に配置し前記感光体と所定の距離
    を保ってこれと相対的に移動し、前記発光素子を所定の
    移動距離ごとにそれぞれ独立してオン・オフ制御するこ
    とによって感光体上の電荷を選択的に消去させるイレー
    ズランプと、 このイレーズランプのライン走査によって消去されるべ
    き電荷パターンをライン単位で記憶するパターン記憶メ
    モリと、 このパターン記憶メモリから読み出された各発光素子単
    位のデータを隣接する所定の複数ライン分ずつ論理演算
    して前記イレーズランプによって形成されるパターンを
    前記電荷パターンに近似させる演算手段 とを具備することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】演算手段は静電潜像の一部を抽出する抽出
    モードにおいて、各発光素子ごとに1ライン前のデータ
    と現ラインのデータの論理和をとり、更に1ライン後の
    データとの論理和をとったものを反転することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の記録装置。
  3. 【請求項3】演算手段は静電潜像の一部を削除する削除
    モードにおいて、各発光素子ごとに1ライン前のデータ
    と現ラインのデータの論理積をとり、更に1ライン後の
    データとの論理積をとることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の記録装置。
  4. 【請求項4】複数のページからそれぞれ画情報を抽出し
    てこれを1ページに編集するとき、パターン記憶メモリ
    にはこれらそれぞれ抽出されるパターンを1ページのそ
    れぞれ編集すべき位置に記憶することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の記録装置。
  5. 【請求項5】パターンメモリに複数のパターンが記憶さ
    れているときいずれのパターンが今回読み出されるパタ
    ーンかを指示するデータを記憶したパターン選択メモリ
    を具備することを特徴とする特許請求の範囲第4項記載
    の記録装置。
  6. 【請求項6】パターン記憶メモリに外部メモリからパタ
    ーンを入力するリーダを具備することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の記録装置。
  7. 【請求項7】パターン記憶メモリにパターンを入力する
    座標入力装置を具備することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の記録装置。
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