JP2603104B2 - 球帯状シール体ならびにその製造方法 - Google Patents

球帯状シール体ならびにその製造方法

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JP2603104B2
JP2603104B2 JP63126340A JP12634088A JP2603104B2 JP 2603104 B2 JP2603104 B2 JP 2603104B2 JP 63126340 A JP63126340 A JP 63126340A JP 12634088 A JP12634088 A JP 12634088A JP 2603104 B2 JP2603104 B2 JP 2603104B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車の排気管継手に使用される球帯状シー
ル体ならびにその製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
自動車エンジンの排気ガスは、エンジンから車体フレ
ームなどに配置された排気管に導かれて大気中に排出さ
れるが、この排気管はエンジンのトルク反力および慣性
力などにより繰り返し曲げ応力を受ける。とくに前輪駆
動横置きエンジンの場合は、縦置きエンジンの場合に比
較して、この曲げ応力はかなり大きいものとなる。
したがって、エンジンの振動が排気管つり架具を伝わ
って車室内にもたらされたり(車室のこもり音)、ある
いは騒音の原因にもなるばかりでなく排気管の疲労折損
などの不具合を生ずる危険もある。
このような問題点を解決するために、従来、排気管の
所定箇所に球面管継手を配置して応力を吸収させるなど
の手段が講じられている。
ここで、従来公知のこの種球面管継手の一例を添付図
面の第1図に基づいて説明すると、つぎのとおりであ
る。
図において、上流側排気管(エンジン側)1と下流側
排気管(大気側)2とは、管端部にわずかな隙間Sを残
して相対向するように同一軸線上に配置されている。該
上流側排気管1の管端部外周面には、内面に円孔3を有
し外面に部分凸球面部4を有する球帯状シール体5が該
円孔3を嵌合させ、該部分凸球面部4の大径側端面6を
該上流側排気管1の外周面に固設されたフランジ7に接
触させて配されている。
一方、下流側排気管2の管端部には該球帯状シール体
5の部分凸球面部4に対応する凹球面部8が形成されて
おり、該凹球面部8は該球帯状シール体5の部分凸球面
部4と摺動接係合せしめられている。
該上、下流側排気管1、2には、一端が該上流側排気
管1のフランジ7に螺合固定され、他端が該下流側排気
管2の凹球面部8近傍に固設されたフランジ9を挿通し
て配された一対の頭付きボルト10、10と該ボルト10の頭
部と該フランジ9との間に常時上流側排気管1方向にバ
ネ力が付勢されて配された一対のコイルバネ11、11によ
って連結されている。
このようにして、このコイルバネ11の作用によって球
帯状シール体5の部分凸球面部4と下流側排気管2の管
端部の凹球面部8とは加圧の下に相対運動が可能に摺接
するように構成されている。
ところで、上述した構成からなる排気管継手に使用さ
れる球帯状シール体5には、自動車エンジンの回転に
伴って生じる該上、下流側排気管1、2間の相対角運動
を円滑に許容する機能、排気ガスの当該継手部分から
の漏洩を防止する密封機能、自動車エンジンの回転に
伴って生じる排気管の微小振動を吸収する振動吸収機
能、などが要求される。
そして、この球帯状シール体としては、従来より例え
ば特公昭58−21144号公報に開示されているように、ワ
イヤーメッシュと可撓性を有する耐火板材(膨張黒鉛シ
ート、マイカシートなど)とを重ね合わせ、これらを円
筒状に捲回して予備成形体を形成したのち、該予備成形
体を該成形体の軸方向に圧縮して形成したものが使用さ
れている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来のワイヤーメッシュと耐火材とからなる
シール材は、該耐火材がワイイーメッシュの目や隙間の
すべてに充填され、かつ両者が互いに絡み合って構造的
一体性を有していること、およびシール体の凸球面部に
露出した耐火材がそれ自体可撓性を有し、相手面へのな
じみ性に優れていることから、球面継手における排気ガ
スの漏洩に対する密封機能は高められる反面、排気管に
生じる微小振動に対してはシール体自体が剛体として作
用するため、当該振動に対する振動吸収性はほとんど期
待できず、当該振動に起因する騒音の発生および車室の
こもり音の発生防止については問題点として残されてい
る。
本発明は上述した問題点に鑑みなされたもので、本発
明者はワイヤーメッシュ単体からなる圧縮成形物は弾性
に富み、振動吸収能を有する点に着目するとともに上述
した排気管継手におけるシール体の密封機能は該シール
体の特定部位で十分その機能を満足することを実験によ
り確認し、本発明をなすに至ったものである。
すなわち、本発明は上述したシール体の問題点を解決
した、とくに自動車の排気管継手に使用される球帯状シ
ール体ならびにその製造方法を得ることを目的とするも
のである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば上記目的は、中央部に円孔を有し外面
に部分凸球面部を有する、とくに自動車の排気管継手に
使用される球帯状シール体であって、該円孔から部分凸
球面部の外面近傍にかけてのその内部では圧縮された金
網のみからなる振動吸収部を具備し、部分凸球面部の外
面近傍から部分凸球面部の外面にかけてのその内部及び
該部分凸球面部の大径側端面近傍から端面にかけてのそ
の内部では圧縮された金網と該金網の目や隙間を充填し
た耐火材とからなる密封部を具備していることを特徴と
する球帯状シール体によって達成される。
また本発明によれば上記目的は、中央部に円孔を有
し、外面に部分凸球面部を有する、とくに自動車の排気
管継手に使用される球帯状シール体であって、該円孔か
ら部分凸球面部の外面近傍にかけてのその内部では圧縮
された金網のみからなる振動吸収部を具備し、部分凸球
面部の外面近傍から部分凸球面部の外面にかけてのその
内部及び該部分凸球面部の大径側端面近傍から端面にか
けてのその内部では圧縮された金網と該金網の目や隙間
を充填した耐火材とからなる密封部を具備しているとと
もに該部分凸球面部の表面にすべり材からなる摺動面部
を具備していることを特徴とする球帯状シール体によっ
ても達成される。
さらに本発明によれば上記目的は、中央部に円孔を有
し、外面に部分凸球面部を有する、とくに自動車の排気
管継手に使用される球帯状シール体の製造方法であっ
て、金属細線を織ったり編んだりして得られる長尺の
金網を準備し、該金網をコアの外周面に少なくとも2周
捲回して該金網に部分円筒部を形成する工程と、該金
網の残りの金網部分に該金網に幅よりも幅広の膨張黒鉛
シートからなる耐火板材を重ね合わせるとともに該耐火
板材を外側にして両者を該部分円筒部に連続させて捲回
し、幅方向の一方の端部に該耐火板材が突出した予備成
形体を形成する工程と、該予備成形体を金型の心棒に
嵌装して該金型内に挿入するとともに該予備成形体を該
成形体の軸線方向に圧縮する工程とからなり、中央部の
円孔から部分凸球面部の外面近傍にかけてのその内部で
は圧縮された金網のみからなる振動吸収部を具備し、部
分凸球面部の外面近傍から部分凸球面部の外面にかけて
のその内部及び該部分凸球面部の大径側端面近傍から端
面にかけてのその内部では圧縮された金網と該金網の目
や隙間を充填した耐火材とからなる密封部を具備した球
帯状シール体の製造方法によっても達成される。
さらにまた本発明によれば上記目的は、中央部に円孔
を有し、外面に部分凸球面部を有する、とくに自動車の
排気管継手に使用される球帯状シール体の製造方法であ
って、金属細線を織ったり編んだりして得られる長尺
の金網を準備し、該金網をコアの外周面に少なくとも2
周捲回して該金網に部分円筒部を形成する工程と、該
金網の残りの金網部分に該金網に幅よりも幅広の膨張黒
鉛シートからなる耐火板材を重ね合わせるとともに該耐
火板材を外側にして両者を該部分円筒部に連続させて捲
回し、幅方向の一方の端部に該耐火板材が突出した円筒
体を形成する工程と、該円筒体の外周面に該金網の幅
と同じ幅の板状すべり材を捲回して予備成形体を形成す
る工程と、該予備成形体を金型の心棒に嵌装して該金
型内に挿入するとともに該予備成形体を該成形体の軸線
方向に圧縮する工程とからなり、中央部の円孔から部分
凸球面部の外周近傍にかけてのその内部では圧縮された
金網のみからなる振動吸収部を具備し、部分凸球面部の
外面近傍から部分凸球面部の外面にかけてのその内部及
び該部分凸球面部の大径側端面近傍から端面にかけての
その内部では圧縮された金網と該金網の目や隙間を充填
した耐火材とからなる密封部を具備しているとともに該
部分凸球面部の表面にすべり材からなる摺動面部を具備
した球帯状シール体の製造方法によっても達成される。
また本発明によれば上記目的は、中央部に円孔を有
し、外面に部分凸球面部を有する、とくに自動車の排気
管継手に使用される球帯状シール体の製造方法であっ
て、金属細線を織ったり編んだりして得られる長尺の
金網を準備し、該金網をコアの外周面に少なくとも2周
捲回して該金網に部分円筒部を形成する工程と、耐火
板材として、該金網の幅よりも幅広の膨張黒鉛シートを
準備し、該膨張黒鉛シートの一方の端部表面に該金網と
同じ幅のすべり材を所定長さにわたって一体に形成する
工程と、前記部分円筒部が形成された金網の残りの金
網部分に該耐火板材を重ね合わせるとともに該耐火板材
を外側にして両者を該部分円筒部に連続させ、かつ最外
周にすべり材が位置するように捲回し、幅方向の一方の
端部に該耐火板材が突出した予備成形体を形成する工程
と、該予備成形体を金型の心棒に嵌装して該金型内に
挿入するとともに該予備成形体を該成形体の軸線方向に
圧縮する工程とからなり、中央部の円孔から部分凸球面
部の外面近傍にかけてのその内部では圧縮された金網の
みからなる振動吸収部を具備し、部分凸球面部の外面近
傍から部分凸球面部の外面にかけてのその内部及び該部
分凸球面部の大径側端面近傍から端面にかけてのその内
部では圧縮された金網と該金網の目や隙間を充填した耐
火材とからなる密封部を具備しているとともに該部分凸
球面部の表面にすべり材からなる摺動面部を具備した球
帯状シール体の製造方法によっても達成される。
上述した球帯状シール体ならびにその製造方法におい
て、ワイヤーメッシュ(金網)としてはオーステナイト
系のSUS304、SUS316、フェライト系のSUS430などのステ
ンレス鋼線あるいは鉄線、亜鉛メッキ鉄線(JIS−G−3
532)などの金属細線を織ったり編んだりして得られる
組織あるいは編組金網が使用される。該織組あるいは編
組金網は3〜5mmの網目を有するものが使用される。
耐火材としての膨張黒鉛は、特公昭44−23966号公報
に開示されている米国ユニオンカーバイド社製の「グラ
フォイル(商品名)」あるいは日本カーボン社製の「ニ
カフィルム(商品名)」などが使用され、またマイカは
シリコン樹脂で接合したマイカペーパー(シート)が使
用される。
すべり材としては、四ふっ化エチエン樹脂が使用され
る。また製造方法におけるすべり材としては、膨張黒
鉛シートの一方の表面に四ふっ化エチレン樹脂フィルム
またはテープを重ね合わせたのち、これらをローラ掛け
して圧着一体化し、該膨張黒鉛シートの一方の表面に四
ふっ化エチレン樹脂層を形成したもの、金網と該金網
の上に膨張黒鉛シートと該膨張黒鉛シートの一方の四ふ
っ化エチレン樹脂フィルムまたはテープを重ね合わせた
のちローラ掛けして三者を圧着一体化し、表面に四ふっ
化エチレン樹脂層を形成したものが使用される。
そして、すべり材を形成する四ふっ化エチレン樹脂フ
ィルムまたはテープ厚さ0.05〜0.5mm程度の生フィルム
またはテープが使用される。
例えば、四ふっ化エチレン樹脂ファインパウダー(テ
フロン6J、ポリフロンF101、フルオンCD1、いずれも商
品名)をペースト押出成形法によって製造された四ふっ
化エチレン樹脂フィルム、生テープなどは好適なものと
して挙げられる。
〔作用・効果〕
上述した構成からなる球帯状シール体は前記第1図に
示した排気管継手に組み込まれて使用される。
すなわち、球帯状シール体の中央部円孔を上流側排気
管の管端部外周面に嵌合させるとともに該部分凸球面部
の大径側端面を該上流側排気管に固設されたフランジに
接触させて該上流側排気管の管端部外周面に位置せし
め、該球帯状シール体の部分凸球面部を下流側排気管の
管端部に形成された凹球面部の内面に摺接係合せしめ
る。このとき、該上流側排気管の管端部外周面に嵌合せ
しめられた球帯状シール体には円孔かや部分凸球面部の
外面近傍にかけてその内部に圧縮された金網のみからな
る振動吸収部が形成されているので、自動車エンジンか
らもたらされる排気管の振動は当該球帯状シール体の振
動吸収部の弾性作用によって吸収され、該排気管の振動
に起因する騒音の発生、車室のこもり音の発生は防止さ
れる。
この金網のみからなる振動吸収部は該球帯状シール体
の排気管外周面に嵌合される円孔から部分凸球面部近傍
にかけての内部に形成されていることが必要で、当該球
帯状シール体の製造時にコア外周に金網を少なくのとも
2周捲回することにより所望の弾性作用を発揮すること
を確認した。
また、球帯状シール体の部分凸球面部の近傍から該部
分凸球面部の外面かけての内部および該部分凸球面部の
大径側端面近傍から端面にかけての内部には該圧縮され
た金網と該金網の目や隙間を充填した耐火材とからなる
密封部が形成されているので、該密封部が上流側排気管
に固設されたフランジとの間および下流側排気管の管端
部に形成された凹球面部の内面との間を密封するため、
当該排気管継手部からの排気ガスの漏洩は防止される。
上述した球帯状シール体の密封部の密封機能について
はつぎの実験によって確認した。
<試験条件> 前記第1図に示す排気管継手に上述した構成からなる
球帯状シール体を組み込み、つぎの条件で摺接させた。
押 圧 力 40kg 揺 動 角 ±3゜ 振 動 数 10ヘルツ 雰囲気温度 室温〜500℃ 管内圧力 0.3kg/cm2 試験方法 10ヘルツの振動数で±3゜の揺動運動を1回
として室温で45,000回行なったのち、該運動を継続しな
がら雰囲気温度を500℃まで昇温し(昇温中の揺動回数4
5,000回)、該雰囲気温度が500℃に到達した時点で115,
000回の揺動運動を行い、ついで該運動を継続しながら
雰囲気温度を室温まで降温(降温中の揺動回数45,000
回)するという全揺動回数250,000回を1サイクルとし
て8サイクルを行う。
上記試験結果を下表に示す。
上表中、本発明の球帯状シール体Aは振動吸収部と密
封部を備えた球帯状シール体、球帯状シール体Bは振動
吸収部と密封部と摺動面部を備えた球帯状シール体であ
る。
上記試験結果から、本発明の球帯状シール体は従来の
球帯状シール体(特公昭58−21144号公報記載)の密封
機能とほぼ同等の密封機能を有していることが確認され
た。
また、部分凸球面部の表面にすべり材からなる摺動面
部を備えた本発明の球帯状シール体は上述した作用効果
に加えて、該シール体を介して上、下流側排気管に生じ
る相対角運動をより円滑に行わせる効果を有し、当該効
果は該シール体の部分凸球面部と上流側排気管の凹球面
部との間の摺動摩擦音の発生を防止する。
このことは、上述した試験条件と同一の条件で試験し
た揺動トルクの測定結果から確認した。この測定結果を
上表の揺動トルクの項に示す。なお、揺動トルクは各1
サイクル終了時点で測定した値の平均値である。
〔実施例〕
つぎに、本発明の球帯状シール体について、その実施
例を製造工程を示す添付図面の第2図ないし第15図に基
づいて詳細に説明する。
<実施例1> (第一工程) 金属細線として線径0.28mmのSUS403を使
用し、網目3mm、幅50mmの編組金網20を作成した。この
編組金網20をコア30の外周面に2周捲回して該金網20に
部分円筒部21を形成した(第2図)。
(第二工程) 耐火材40として、厚さ0.5mm、幅60mmの
膨張黒鉛シート(日本カーボン社製「ニカフィルム(商
品名」)を準備し、該膨張黒鉛シートを前記部分円筒部
21が形成された金網20の残りの金網部分に重ね合わせる
(第3図)とともに該膨張黒鉛シートを外側にして両者
を該部分円筒部21に連続させて円筒状に捲回し、幅方向
の一方の端部に該耐火材(膨張黒鉛シート)40が突出し
た予備成形体50を作成した(第4図)。
(第三工程) 該予備成形体50を内面に部分凹球面部71
を備えた金型70の心棒72外周面に嵌挿させて該金型70内
に位置せしめる(第5図)とともに該予備成形体50を該
成形体50の軸線方向に圧縮し、中央部に円孔81を有し、
外面に部分凸球面部82を備えた球帯状シール体80を得た
(第6図)。
このようにして得られた球帯状シール体80は中央部の
円孔81から外面部分凸球面部近傍にかけてその内部では
圧縮された金網のみからなる振動吸収部83と該振動吸収
部83と一体的に該部分凸球面部の外面近傍から部分凸球
面部の外面にかけての内部および該部分凸球面部の大径
側端面近傍から端面にかけての内部では該圧縮された金
網と該金網の目や隙間を充填した耐火材(膨張黒鉛)40
とからなる密封部84を備えている。
<実施例2> (第一工程) 前記実施例1と同様、金属細線として線
径0.28mmのSUS403を使用し、網目3mm、幅50mmの編組金
網20を作成した。この編組金網20をコア30の外周面に2
周捲回して該金網20に部分円筒部21を形成した(第2
図)。
(第二工程) 前記実施例1と同様、耐火材40として、
厚さ0.5mm、幅60mmの膨張黒鉛シートを準備し、該膨張
黒鉛シートを前記部分円筒部21が形成された金網20の残
りの金網部分に重ね合わせる(第3図)とともに該膨張
黒鉛シートを外側にして両者を該部分円筒部21に連続さ
せて円筒状に捲回し、幅方向の一方の端部に該耐火材
(膨張黒鉛シート)40が突出した予備成形体50を作成し
た(第4図)。
(第三工程) 前記金網20の幅と同じ幅の膨張黒鉛シー
ト91を別途準備し、該膨張黒鉛シート91の一方の表面に
厚さ0.1mmの四ふっ化エチレン樹脂生テープ92を重ね合
わせる(第7図)とともに、これらをローラR、R間に
通して該膨張黒鉛シート91の一方の表面に四ふっ化エチ
レン樹脂生テープ92を圧着一体化させて四ふっ化エチレ
ン樹脂層を形成し、これをすべり材90とした(第8
図)。
(第四工程) 前記第二工程でえた予備形成体50の外周
面に上記すべり材90を該四ふっ化エチレン樹脂層を外側
に捲回し、予備成形体51を作成した(第9図)。
(第五工程) 外周面にすべり材90を備えた該予備成形
体51を、内面に部分凹球面部71を備えた金型70の心棒72
外周面に嵌挿させて該金型70内に位置せしめる(第10
図)とともに該予備成形体51を該成形体51の軸線方向に
圧縮し、中央部に円孔81を有し、外面に部分凸球面部82
を備えた球帯状シール体80を得た(第11図)。
このようにして得られた球帯状シール体80は中央部の
円孔81から部分凸球面部の外面近傍にかけてその部では
圧縮された金網のみからなる振動吸収部83と該振動吸収
部83と一体的に該部分凸球面部の外面近傍から部分凸球
面部の外面にかけての内部および該部分凸球面部の大径
側端面近傍から端面にかけての内部では該圧縮された金
網と該金網の目や隙間を充填した耐火材(膨張黒鉛)40
とからなる密封部84を備えているとともに部分凸球面部
の表面にすべり材90の四ふっ化エチレン樹脂層からなる
摺動面部85を備えている。
<実施例3> (第一工程) 前記実施例1と同様、金属細線として線
径0.28mmのSUS403を使用し、網目3mm、幅50mmの編組金
網20を作成した。この編組金網20をコア30の外周面に2
周捲回して該金網20に部分円筒部21を形成した(第2
図)。
(第二工程) 耐火材40として、厚さ0.5mm、幅60mmの
膨張黒鉛シートを準備し、該膨張黒鉛シートの一方の端
部表面に前記金網20の幅と同じ幅に相当する幅に四ふっ
化エチレン樹脂生テープ92を重ね合わせるとともに両者
をローラR、R間に通して圧着一体化させ、該膨張黒鉛
シートの一方の端部表面に四ふっ化エチレン樹脂層を形
成した(第12図)。
(第三工程) 該四ふっ化エチレン樹脂層を備えた耐火
材40を前記部分円筒部21が形成された金網20の残りの金
網部分に重ね合わせるとともに該部分円筒部21に連続さ
せ、最外に四ふっ化エチレン樹脂層が位置するように円
筒状に捲回し、幅方向の一方の端部に耐火材40が突出し
た予備成形体50を作成した(第24図)。
(第四工程) 外予備成形体50を、内面に部分凹球体部
71を備えた金型70の心棒72外周面に嵌挿させて該金型内
に位置せしめる(第15図)とともに該予備成形体50を該
成形体50の軸線方向に圧縮し、中央部に円孔81を有し、
外面に部分凸球面部82を備えた球帯状シール体80を得た
(第11図)。
このようにして得られた球帯状シール体80は中央部の
円孔81から外面部分凸球面部近傍にかけてのその内部で
は圧縮された金網のみからなる振動吸収部83と該振動吸
収部83と一体的に該部分凸球面部の外面近傍から部分凸
球面部の外面にかけての内部および該部分凸球面部の大
径側端面近傍から端面にかけての内部では該圧縮された
金網と該金網の目や隙間を充填した耐火材(膨張黒鉛)
40とからなる密封部84を備えているとともに部分凸球面
部の表面に四ふっ化エチレン樹脂層からなる摺動面部85
を備えている。
【図面の簡単な説明】
第1図は自動車用排気管継手を示す縦断面図、第2図は
部分円筒部を備えた金網を示す平面図、第3図は部分円
筒部を備えた金網の残りの金網部分に耐火材を重ね合わ
せた状態を示す平面図、第4図は予備成形体を示す平面
図、第5図は圧縮成形工程を示す縦断面図、第6図は球
帯状シール体を示す縦断面図、第7図ないし第8図はす
べり材を示す縦断面図、第9図は予備成形体を示す平面
図、第10図は圧縮成形工程を示す縦断面図、第11図は球
帯状シール体を示す縦断面図、第12図ないし第13図は耐
火材を示す縦断面図、第14図は予備成形体を示す平面
図、第15図は圧縮工程を示す縦断面図である。 20……金網、21……部分円筒部、40……耐火材 50……予備成形体、70……金型、80……球帯状シール体 81……円孔、82……部分凸球面部、83……振動吸収部 84……密封部、85……摺動面部

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央部に円孔を有し外面に部分凸球面部を
    有する、とくに自動車の排気管継手に使用される球帯状
    シール体であって、該円孔から部分凸球面部の外面近傍
    にかけてのその内部では圧縮された金網のみからなる振
    動吸収部を具備し、部分凸球面部の外面近傍から部分凸
    球面部の外面にかけてのその内部及び該部分凸球面部の
    大径側端面近傍から端面にかけてのその内部では圧縮さ
    れた金網と該金網の目や隙間を充填した耐火材とからな
    る密封部を具備していることを特徴とする球帯状シール
    体。
  2. 【請求項2】中央部に円孔を有し外面に部分凸球面部を
    有する、とくに自動車の排気管継手に使用される球帯状
    シール体であって、該円孔から部分凸球面部の外面近傍
    にかけてのその内部では圧縮された金網のみからなる振
    動吸収部を具備し、部分凸球面部の外面近傍から部分凸
    球面部の外面にかけてのその内部及び該部分凸球面部の
    大径側端面近傍から端面にかけてのその内部では該圧縮
    された金網と該金網の目や隙間を充填した耐火材とから
    なる密封部を具備しているとともに該部分凸球面部の表
    面にすべり材からなる摺動面部を具備していることを特
    徴とする球帯状シール体。
  3. 【請求項3】すべり材は四ふっ化エチレン樹脂からなる
    特許請求の範囲第2項に記載の球帯状シール体。
  4. 【請求項4】中央部に円孔を有し外面に部分凸球面部を
    有する、とくに自動車の排気管継手に使用される球帯状
    シール体の製造方法であって、 金属細線を織ったり編んだりして得られる長尺の金網
    を準備し、該金網をコアの外周面に少なくとも2周捲回
    して該金網に部分円筒部を形成する工程と、 該金網の残りの金網部分に該金網に幅よりも幅広の膨
    張黒鉛シートからなる耐火板材を重ね合わせるとともに
    該耐火板材を外側にして両者を該部分円筒部に連続させ
    て捲回し、幅方向の一方の端部に該耐火板材が突出した
    予備成形体を形成する工程と、 該予備成形体を金型の心棒に嵌装して該金型内に挿入
    するとともに該予備成形体を該成形体の軸線方向に圧縮
    する工程とからなり、中央部の円孔から部分凸球面部の
    外面近傍にかけてのその内部では圧縮された金網のみか
    らなる振動吸収部を具備し、部分凸球面部の外面近傍か
    ら部分凸球面部の外面にかけてのその内部及び該部分凸
    球面部の大径側端面近傍から端面にかけてのその内部で
    は圧縮された金網と該金網の目や隙間を充填した耐火材
    とからなる密封部を具備した球帯状シール体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】中央部に円孔を有し外面に部分凸球面部を
    有する、とくに自動車の排気管継手に使用される球帯状
    シール体の製造方法であって、 金属細線を織ったり編んだりして得られる長尺の金網
    を準備し、該金網をコアの外周面に少なくとも2周捲回
    して該金網に部分円筒部を形成する工程と、 該金網の残りの金網部分に該金網に幅よりも幅広の膨
    張黒鉛シートからなる耐火板材を重ね合わせるとともに
    該耐火板材を外側にして両者を該部分円筒部に連続させ
    て捲回し、幅方向の一方の端部に該耐火板材が突出した
    円筒体を形成する工程と、 該円筒体の外周面に該金網の幅と同じ幅の板状すべり
    材を捲回して予備成形体を形成する工程と、 該予備成形体を金型の心棒に嵌装して該金型内に挿入
    するとともに該予備成形体を該成形体の軸線方向に圧縮
    する工程とからなり、中央部の円孔から部分凸球面部の
    外周近傍にかけてのその内部では圧縮された金網のみか
    らなる振動吸収部を具備し、部分凸球面部の外面近傍か
    ら部分凸球面部の外面にかけてのその内部及び該部分凸
    球面部の大径側端面近傍から端面にかけてのその内部で
    は圧縮された金網と該金網の目や隙間を充填した耐火材
    とからなる密封部を具備しているとともに該部分凸球面
    部の表面にすべり材からなる摺動面部を具備した球帯状
    シール体の製造方法。
  6. 【請求項6】板状すべり材は、膨張黒鉛シートの一方の
    表面に四ふっ化エチレン樹脂フィルムまたはテープを重
    ね合わせたのちローラ掛けして圧着一体化し、該膨張黒
    鉛シートの一方の表面に四ふっ化エチレン樹脂層が形成
    されていることを特徴とする特許請求の範囲第5項に記
    載の球帯状シール体の製造方法。
  7. 【請求項7】板状すべり材は、金網の上に膨張黒鉛シー
    トと該膨張黒鉛シートの一方の表面に四ふっ化エチレン
    樹脂フィルムまたはテープを重ね合わせたのち、ローラ
    掛けして三者を圧着一体化し、表面に四ふっ化エチレン
    樹脂層が形成されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第5項に記載の球帯状シール体の製造方法。
  8. 【請求項8】中央部に円孔を有し、外面に部分凸球面部
    を有する、とくに自動車の排気管継手に使用される球帯
    状シール体の製造方法であって、 金属細線を織ったり編んだりして得られる長尺の金網
    を準備し、該金網をコアの外周面に少なくとも2周捲回
    して該金網に部分円筒部を形成する工程と、 耐火板材として、該金網の幅よりも幅広の膨張黒鉛シ
    ートを準備し、該膨張黒鉛シートの一方の端部表面に該
    金網と同じ幅のすべり材を所定長さにわたって一体に形
    成する工程と、 前記部分円筒部が形成された金網の残りの金網部分に
    該耐火板材を重ね合わせるとともに該耐火板材を外側に
    して両者を該部分円筒部に連続させ、かつ最外周にすべ
    り材が位置するように捲回し、幅方向の一方の端部に該
    耐火板材が突出した予備成形体を形成する工程と、 該予備成形体を金型の心棒に嵌装して該金型内に挿入
    するとともに該予備成形体を該成形体の軸線方向に圧縮
    する工程とからなり、中央部の円孔から部分凸球面部の
    外面近傍にかけてのその内部では圧縮された金網のみか
    らなる振動吸収部を具備し、部分凸球面部の外面近傍か
    ら部分凸球面部の外面にかけてのその内部及び該部分凸
    球面部の大径側端面近傍から端面にかけてのその内部で
    は圧縮された金網と該金網の目や隙間を充填した耐火材
    とからなる密封部を具備しているとともに該部分凸球面
    部の表面にすべり材からなる摺動面部を具備した球帯状
    シール体の製造方法。
  9. 【請求項9】すべり材は、四ふっ化エチレン樹脂フィル
    ムまたはテープからなることを特徴とする特許請求の範
    囲第8項に記載の球帯状シール材の製造方法。
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