JP2010048269A - 不織布コルゲートチューブ - Google Patents

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Abstract

【課題】 適度な柔軟性と可撓性を有しつつも吸気圧に対する強度および消音効果に優れ、内燃機関の吸気ダクトを始め各種フィルターや被覆材に利用可能な汎用性を有する不織布コルゲートチューブを提供する。
【解決手段】 帯状不織布Pを軸回りに螺旋状に周回させ、かつ、その各周の帯状不織布Pn−1,P・・・に、次周の帯状不織布P,Pn+1・・・を幅方向に対して部分的に重ねて接合し筒状として、不織布コルゲートチューブ101を構成する。前記各周の帯状不織布Pn−1,P・・・は、その長手方向に平行な少なくとも1組の突条部2aと溝条部2bを含む波形に賦形され、かつ、その波形と平行な接合部(2c−2d)で相互に接合されることで、周壁部が連続した螺旋状配置の波形に形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の吸気系に配置される消音ダクトや各種フィルターなどに利用可能な不織布コルゲートチューブに関するものである。
自動車エンジンの吸気系ダクトには、主としてブロー成形品などの樹脂製品が使用されているが、この樹脂製吸気ダクトは吸気音が増幅される問題がある。そこで、吸気ダクトの一部を多孔質材料である不織布で構成することにより、吸気音を減衰することが提案されている。
例えば、特許文献1、2には、シート状の不織布を半割形状の分割体に成形した後、各分割体の両側縁部を接合することで筒状としてなる吸気ダクトが開示されている。このダクトは、両側に長手方向に延びる接合部を有し、この接合部は硬質になるので、吸気ダクトの柔軟性が損なわれ、曲げ等により接合部が剥離する虞がある。したがって、吸気ダクトを実際のレイアウトに応じた曲げ形状に予め成形しておく必要があり、汎用性に乏しかった。
また、特許文献1には、吸気圧に対する強度不足を補うため、圧縮成形時に、ダクトの管壁にベローズやリブなどの補強形状を賦形することも提案されている。しかし、シート状不織布の3次元的な賦形には自ずと限界があり、有意な形状的効果が得られる賦形は困難であるうえ、成形部分は圧縮によって硬化し、ダクトの柔軟性をさらに低下させることになる。
一方、特許文献3には、上記接合部による柔軟性低下を回避するために、シート状の不織布を丸め、その端縁同士を突き合わせまたは重ね合わせて縫合することで筒状とした吸気ダクトが開示されている。しかし、この吸気ダクトは、長手方向に延びる縫合部を有するとともに、不織布を平坦な状態で用いるため、柔軟ではあっても直線的なレイアウトでしか使用できず、吸気管路の曲線部に使用することは困難であるうえ、長い区間に配置すると吸気圧に対する強度が不足し、また、縫製による加工方法の点からも長さが限定される問題がある。
特開平11−343939号公報 特開2000−73895号公報 特開2008−38725号公報
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、適度な柔軟性と可撓性を有しつつも吸気圧に対する強度および消音効果に優れ、内燃機関の吸気ダクトを始め各種フィルターにも利用可能な汎用性を有する不織布コルゲートチューブを提供することにある。
上記目的を達成するために、鋭意検討した結果、3次元的な成形に限界がある不織布を、一様な幅を有する帯状不織布として波形に賦形しつつ筒状体に形成することで、従来不可能であった3次元的な波形に賦形された周壁部を有するコルゲートチューブを構成可能であるという知見を得た。すなわち、本発明は、
帯状不織布を軸回りに螺旋状に周回させ、かつ、その各周の帯状不織布に、次周の帯状不織布を幅方向に対して部分的に重ねて接合し筒状としてなるものであって、
前記各周の帯状不織布が、その長手方向に平行な少なくとも1組の突条部と溝条部を含む波形に賦形され、かつ、その波形と平行な接合部で相互に接合されることで、周壁部が連続した螺旋状配置の波形に形成されている、不織布コルゲートチューブにある。
本発明の主要な態様は、帯状不織布を軸回りに螺旋状に周回させ、かつ、その各周の帯状不織布に、次周の帯状不織布を幅方向に対して部分的に重ねて順次接合し筒状としてなるものであって、前記各周の帯状不織布に前記次周の帯状不織布が接合される際に、該帯状不織布の長手方向に平行な少なくとも1組の突条部と溝条部を含む波形に賦形され、その少なくとも1条の突条部または溝条部が、既に賦形されかつ接合された先行する帯状不織布の突条部または溝条部に重ねられかつ接合されることで、周壁部が連続した螺旋状配置の波形に形成されている。
本発明の他の主要な態様は、2つの帯状不織布を軸回りに二重螺旋状に周回させ、その一方の帯状不織布に他方の帯状不織布を幅方向に対して部分的に重ねて接合し、かつ、各周の他方の帯状不織布に、次周の一方の帯状不織布を前記同様に幅方向に対して部分的に重ねて順次接合し筒状としてなるものであって、前記各先行する帯状不織布に前記各後続の帯状不織布が接合される際に、該帯状不織布の長手方向に平行な少なくとも1組の突条部と溝条部を含む波形に賦形され、その少なくとも1条の突条部または溝条部が、既に賦形されかつ接合された先行する帯状不織布の突条部または溝条部に重ねられかつ接合されることによって、周壁部が連続した二重螺旋状配置の波形に形成されている。
上記本発明において、前記各周の帯状不織布の前記周壁部外面側の接合縁が、前記突条部の外面側頂部を避けて、前記突条部と前記溝条部との遷移部分または外面側溝条部内に配置されていることが好適である。また、前記各周の帯状不織布の前記周壁部内面側の接合縁が、前記溝条部の内面側頂部を避けて、前記突条部と前記溝条部との遷移部分または内面側溝条部内に配置されていることが好適である。さらに、前記各周の帯状不織布が、幅方向に相互に50%以上重合されかつ接合されることによって、前記周壁部が2層以上の帯状不織布の接合部で構成されていることが一層好適である。また、前記帯状不織布の接合が、前記帯状不織布自体に含まれる低融点繊維の熱融着によってなされていることが好適である。
本発明に係わる不織布コルゲートチューブは、上述の通り構成されているので、以下に記載されるような効果を有する。
(1)全体が不織布で構成され、かつ、周壁部が連続した螺旋状配置の波形に形成されることにより、消音ダクトとして用いた場合に、多孔質な不織布自体による材質的な吸音効果に加えて、波形状をなす周壁部による形状的な吸音効果が得られ、さらに、通気面積が拡大されることによって、吸音効果、消音効果を向上することができ、また、フィルターとして用いた場合にはその濾過能力を向上できる。
(2)周壁部が連続した螺旋状配置の波形に形成され、かつ、その波形と平行な接合部で相互に接合されることにより、全体が不織布で構成されているにも拘わらず、吸気圧や外力に対する周壁部の強度に優れ、別途支持構造を設けなくても種々の用途に単体で用いることが可能となり、かつ、容易にリサイクルできる。
(3)螺旋状配置の波形に形成された周壁部の伸縮によって、径方向の変形を伴わずに撓曲可能となり、不織布自体の柔軟性と相俟って良好なフレキシブル性が得られ、汎用品として様々なレイアウトでの設置に対応可能であるとともに、組付け作業時や使用時に付加される外力に対して適宜変形することで、その破損や抜脱を防止でき、かつ、組付け作業を容易に行うことができる。
(4)波形と平行な接合部で相互に接合される構成により、螺旋状に配置された接合部が他の部分に比べて硬質になっても、周壁部全体としてのフレキシブル性への影響はなく、むしろ、接合部が内圧や径方向の外力に対して良好な補強構造となる。また、筒状体の長手方向に直線的に延在する接合部が存在しないので、接合部が撓曲などによって剥離することもない。
(5)帯状不織布を軸回りに螺旋状に周回させ、各周の帯状不織布に後続の帯状不織布を幅方向に対して部分的に重ねて接合し筒状に形成されるので、成形と接合・筒状化を同時に連続的に行え、成形後における縁部の接着や縫合などの加工が不要であり、簡素な製造工程にて長尺の不織布コルゲートチューブを製造でき、生産性も良好である。
(6)周壁部が連続した螺旋状配置の波形に形成され、かつ、その波形と平行な接合部で相互に接合された構成により、3次元成形などの二次加工が可能であり、四角形や六角形、あるいはD形、扁平形など円形断面以外の断面形状を有する不織布コルゲートチューブに成形可能である。
本発明の各主要な態様の不織布コルゲートチューブは、接合部での面接合に加えて、突条部および溝条部の嵌合による形状的な結合が形成されることによって、周壁部の接合強度、特に撓曲に対する接合強度が格段に向上するとともに、3次元的な接合により接合部の密接度が向上する。また、3次元的な波形形状を有する接合部が、一層良好な補強構造となり、接合時の圧縮度を高めなくても強固な接合が可能となり、不織布としての通気性や多孔性を低下させずに、吸気圧や外力に対する周壁部の強度を向上できる。
本発明において、前記各周の帯状不織布の前記周壁部外面側の接合縁が、前記突条部の外面側頂部を避けて、前記突条部と前記溝条部との遷移部分または外面側溝条部内に配置されている態様では、接合縁が目立たず、一体成形品のような外観が得られるとともに、コルゲートチューブの取扱い時などにおける接合縁と他の物体または人手の接触が回避され、接合縁の損傷を防止できる。また、必要に応じて、突条部の頂部を単層にして当該部分の通気性や柔軟性を高めることもできる。
本発明において、前記各周の帯状不織布の前記周壁部内面側の接合縁が、前記溝条部の内面側頂部を避けて、前記突条部と前記溝条部との遷移部分または内面側溝条部内に配置されている態様では、コルゲートチューブ内部にあって最も流体に接触する内面側頂部を平滑にでき、流体に曝されることによる接合縁の劣化や、流通抵抗の増加および無用な風切り音の発生を防止できる。
本発明において、前記各周の帯状不織布が、幅方向に相互に50%以上重合されかつ接合されることによって、前記周壁部が2層以上の帯状不織布の接合部で構成されている態様では、周壁部全体が不織布の積層構造をなすことによって、吸気圧や外力に対する周壁部の強度、特に、曲げ強度や径方向外方からの外力に対する面強度を向上できる。
本発明において、前記帯状不織布の接合が、前記帯状不織布自体に含まれる低融点繊維の熱融着によってなされている態様では、別途、接着剤や接着樹脂が不要であり、製造工程および製造設備を簡素化でき、かつ、接合部における通気性を良好に維持できる利点がある。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る不織布コルゲートチューブ101を示す斜視図であり、図において、不織布コルゲートチューブ101は、全体が不織布で構成され、かつ、周壁部102が、突条部2aと溝条部2bとが交互に螺旋状に配置された波形に形成されている。
図2は、不織布コルゲートチューブ101を示す側面図、図3はそのA−A断面図であり、図3に示されるように、周壁部102の波形形状を構成する突条部2a/溝条部3bは、それらのピッチと同程度の高さ/深さを有し、筒状体の内外各側に対称な円弧状の断面形状をなしているが、周壁部102の厚さにより、相対的に突条部2aの幅が広く、溝条部2bの幅が狭くなっており、内外両側に幅の割に深い溝条部2bが形成されていることになる。このように周壁部102に深い溝条部2bを有する筒状体を、面方向に伸縮性が無く3次元的な成形に限界がある不織布から製造するために、本発明では、シート状の不織布を一定幅の帯状に裁断した帯状不織布を用いる。
不織布コルゲートチューブ101の製造に際しては、図2および図3に示されるように、製造装置の回転型体31の周面に、接線方向かつ所定の傾斜角(矢印b)をなして帯状不織布Pを供給し、該帯状不織布Pを軸a回りに螺旋状に周回させ、その各周の帯状不織布Pn−1,P・・・に、次周の帯状不織布P,Pn+1・・・をその幅方向に対して約50%重ねて接合し筒状とする。
その際、各周の帯状不織布P,Pn+1・・・は、接合位置3において、回転型体31と、該回転型体31に対向配置された回転型体32とで挟圧されることにより、帯状不織布P,Pn+1・・・の長手方向に平行な2組の突条部Paと溝条部Pbを有する波形に賦形されるとともに、既に賦形されかつ筒状に接合された先行する帯状不織布Pn−1,P・・・の突条部2aおよび溝条部2bに1組分ずれて接合される。したがって、帯状不織布P,Pn+1・・・は、先行側の1組の突条部2aと溝条部2bのみが接合され、後続側の他の1組の突条部2a′と溝条部2b′は賦形のみなされて次周での接合に対備する。図3における外面側接合縁2cから内面側接合縁2dまでが接合部であり、この接合部(2c−2d)に1組の突条部2aと溝条部2bが含まれている。なお、回転型体31、32による賦形を段階的に行うこともできる。
帯状不織布Pn−1,P,Pn+1・・・の接合は、不織布の種類により種々の方法を利用することができる。例えば、不織布自体に低融点繊維を含むサーマルボンド不織布等では、接合位置3の直前にて熱風等により帯状不織布Pn+1を加熱し、低融点繊維の熱融着により接合するか、または、回転型体32の少なくとも一部に加熱手段を備え、熱プレスによって低融点繊維を融着させる。この場合、加熱は、帯状不織布Pn+1を波形に賦形するために軟化させる手段にもなる。あるいは回転型体32を超音波ホーンで構成し、帯状不織布Pn+1を超音波熱融着することもできる。
一方、ケミカルボンド不織布など低融点繊維を含まない不織布を用いる場合は、帯状不織布Pn+1に接着樹脂を塗布して接合する。波形の賦形のために軟化させる場合は並行して加熱を行う。また、上記各場合において、接合位置3の上流側で帯状不織布Pn+1を少なくとも部分的に賦形する賦形手段30を備えることもできる。この賦形手段30は、回転型体や型板などのガイド部材および前記同様の加熱手段などで構成される。
以上のように構成された不織布コルゲートチューブ101は、周壁部102が2層に積層された帯状不織布Pn−1,P,Pn+1・・・の積層構造をなし、かつ、各層の帯状不織布Pn−1,P,Pn+1・・・が、突条部2aおよび溝条部2bの嵌合により形状的に一体化され、かつ、周方向に螺旋状に延在する突条部2aおよび溝条部2bが補強構造となり、内圧や外力に対する強度に優れながらも、波形に形成された周壁部102の伸縮によって、径方向の変形を伴わずに撓曲可能である。
さらに、周壁部102の外面側における接合縁2cが溝条部2b内に配置されているので、接合縁2cが目立たず、一体成形品のような外観が得られるとともに、取扱い時などにおける接合縁2cと他の物体または人手の接触が回避され、接合縁2cの損傷を防止できる。また、周壁部102の内面側における接合縁2dが、内面側の溝条部内(突条部2aの裏面)に配置されているので、不織布コルゲートチューブ101をダクトとして用いる場合に、最も流体に接触する内面側の突部を平滑にでき、流体に曝されることによる接合縁2dの劣化、流通抵抗の増加や無用な風切り音の発生を防止できる。
本発明の不織布コルゲートチューブには、上記以外にも種々の実施形態が存在し、その全てを記載することはできないので、以下、代表的な2つの実施形態について述べる。
図4は、本発明の第2実施形態に係る不織布コルゲートチューブ201を示す側面図である。図において、第2実施形態の不織布コルゲートチューブ201は、全体が不織布で構成され、かつ、周壁部202が、突条部2aと溝条部2bとが交互に螺旋状に配置された波形に形成されている基本構造は、前記第1実施形態と同様であるが、この第2実施形態の不織布コルゲートチューブ201では、2つの帯状不織布P,Qを、周方向にずれた2位置から、幅方向に対して約1/3ピッチずらして供給し、各帯状不織布P,Qを、軸a回りに二重螺旋状に周回させて接合し筒状とした点が異なっている。
すなわち、第2実施形態の不織布コルゲートチューブ201では、2つの帯状不織布P,Qは、それぞれ3組の突条部2aおよび溝条部2bに対応した幅を有しかつ賦形され、既に賦形されかつ筒状に接合された先行する他方の帯状不織布Qに、一方の帯状不織布Pn+1が、突条部2aおよび溝条部2bの1組分ずれて接合され、さらに、その一方の帯状不織布Pn+1に、他方の帯状不織布Qn+1が、同様に突条部2aおよび溝条部2bの1組分ずれて接合されることにより、各帯状不織布P,Pn+1・・・,Q,Qn+1・・・は、先行する帯状不織布に対して幅方向に約2/3ピッチ重ねて接合され、突条部2aおよび溝条部2bの2組分が重ねて接合されている。
したがって、第2実施形態の不織布コルゲートチューブ201は、各帯状不織布Pn+1,Qn+1は、同側の供給部から供給された先行する帯状不織布P,Qに対して、それぞれ他の帯状不織布を介して幅方向に約1/3ピッチ、突条部2aおよび溝条部2bの1組分が重ねて接合されており、図示を省略するが、周壁部202全体が3層に積層された帯状不織布P,Q,Pn+1,Qn+1・・・の積層構造をなしている。
次に、図5は、本発明の第3実施形態に係る不織布コルゲートチューブ301を示す、図3のA−A断面と同位置の断面図である。図において、第3実施形態の不織布コルゲートチューブ301も、基本構造は、前記第1、第2実施形態と同様であるが、この第3実施形態の不織布コルゲートチューブ301では、既に賦形されかつ筒状に接合された先行する周の帯状不織布Rに、2つの突条部Ra、Raと1つの溝条部Rbに対応した幅を有する次周の帯状不織布Rn+1が、賦形されつつ、突条部2aおよび溝条部2bの1組分ずれて重ねられかつ接合され、筒状としている。
この第3実施形態の不織布コルゲートチューブ301は、各周の突条部2aは2層の帯状不織布で構成されているが、各周の溝条部2bは、1層の帯状不織布のみで構成されており、その分、強度の点では第1、第2実施形態に劣るものの、通気性や柔軟性は向上されることになる。
上記各実施形態の不織布コルゲートチューブ101、201、301は、何れも、全体が不織布で構成され、かつ、周壁部102、202、302が連続した螺旋状配置の波形に形成されることにより、消音ダクトとして用いた場合に、多孔質な不織布自体による材質的な吸音効果に加えて、波形状をなす周壁部102、202、302による形状的な吸音効果が得られ、かつ、通気面積が拡大されることによって、吸音効果、消音効果の向上が見込める。また、これらの特徴により、上記各実施形態の不織布コルゲートチューブ101、201、301をフィルターとして用いる場合には、良好な濾過能力が得られることは勿論、濾過材の支持構造を省略または簡略化できる利点がある。
そこで、本発明の不織布コルゲートチューブを、内燃機関の吸気経路に消音ダクトとして配置した場合の消音効果を検証するために、図6に示す実験装置を用いて消音性能の比較実験を行った。
実験では、上記第1実施形態の不織布コルゲートチューブ101と同構造の不織布コルゲートチューブからなる長さL:175mmの不織布ダクト401を用い、この不織布ダクト401を、音源60と吸気ダクト61の接続部Mからの距離Lが440mm、吸気ダクト62の吸気口Mからの距離Lが350mmの位置に接続した場合と、不織布ダクト401を接続せず同じ全長の吸気ダクト(材質:PP)のみ接続した場合において、音源60との接続部Mと吸気口Mに設置したマイクロホンでそれぞれの音圧レベルを測定し、減衰量(dB)をオクターブバンド毎に求めた。
図7は、その実験結果を示すグラフであり、この実験結果から、不織布ダクト401を設置した場合に、各周波数帯域に亘って5〜10dBの減衰量の向上を確認できた。特に、高周波域と中・低周波域での減衰量の向上が顕著であると言える。
以上、本発明のいくつかの実施形態について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいてさらに各種の変形および変更が可能である。
例えば、上記各実施形態では、周方向の1箇所または2箇所から供給される帯状不織布により、周壁部102、202、302が連続した1重または2重螺旋状配置の波形に形成される場合を示したが、周方向の3箇所以上から供給される帯状不織布により、周壁部が3重以上の螺旋状配置の波形に形成することもできる。
また、上記各実施形態では、帯状不織布が断面円弧状の突条部および溝条部からなる波形に賦形され、コルゲートチューブの周壁部が断面円弧状の波形をなす場合について述べたが、周壁部の断面形状はこれに限定されるものではなく、三角形や台形など、種々の断面形状に形成可能である。但し、強度、可撓性、加工性などの点では、実施形態のような断面円弧状とすることが有利である。
また、上記各実施形態では、帯状不織布のみを用いた不織布コルゲートチューブを示したが、本発明は、帯状不織布に副次的な積層材が事前にあるいは賦形・接合時に介在するのを妨げるものではない。不織布コルゲートチューブの内面または外面が二次的に被覆されても良いし、端部に接続のためのフランジや各種ジョイント類が追加される場合も有り得る。その場合、螺旋状配置の波形に賦形された周壁部は、他の部材との螺合による結合に利用されても良い。
さらに、上記実施形態では、本発明の不織布コルゲートチューブを内燃機関の吸気ダクトに直線的かつ部分的に配置する場合を示したが、本発明の不織布コルゲートチューブは、二次的な成形が可能であるため、所望の断面形状および曲がり形状に二次成形して、吸気ダクトのより広範な区間に設置することもできる。また、不織布製のフレキシブルチューブとしての特徴を利用して、各種被覆材や緩衝材など、ダクトやフィルター以外にも多くの用途に対応できる。
本発明第1実施形態に係る不織布コルゲートチューブを示す斜視図である。 本発明第1実施形態に係る不織布コルゲートチューブを示す側面図である。 図2のA−A断面図である。 本発明第2実施形態に係る不織布コルゲートチューブを示す側面図である。 本発明第3実施形態に係る不織布コルゲートチューブを示す、図3のA−A断面に相当する位置の断面図である。 本発明に係る不織布コルゲートチューブを、内燃機関の吸気経路に消音ダクトとして配置した実験装置を示す概略図である。 本発明に係る不織布ダクトを配置した場合および配置しなかった場合のそれぞれの騒音減衰量を示すグラフである。
符号の説明
101,201,301 不織布コルゲートチューブ
102,202,302 周壁部
2a,Pa,Ra 突条部
2b,Pb,Rb 溝条部
2c,2d 接合縁
401 不織布ダクト
P,Q,R 帯状不織布

Claims (8)

  1. 帯状不織布を軸回りに螺旋状に周回させ、かつ、その各周の帯状不織布に、次周の帯状不織布を幅方向に対して部分的に重ねて接合し筒状としてなるものであって、
    前記各周の帯状不織布が、その長手方向に平行な少なくとも1組の突条部と溝条部を含む波形に賦形され、かつ、その波形と平行な接合部で相互に接合されることで、周壁部が連続した螺旋状配置の波形に形成されていることを特徴とする不織布コルゲートチューブ。
  2. 帯状不織布を軸回りに螺旋状に周回させ、かつ、その各周の帯状不織布に、次周の帯状不織布を幅方向に対して部分的に重ねて順次接合し筒状としてなるものであって、
    前記各周の帯状不織布に前記次周の帯状不織布が接合される際に、該帯状不織布の長手方向に平行な少なくとも1組の突条部と溝条部を含む波形に賦形され、その少なくとも1条の突条部または溝条部が、既に賦形されかつ接合された先行する帯状不織布の突条部または溝条部に重ねられかつ接合されることによって、周壁部が連続した螺旋状配置の波形に形成されていることを特徴とする不織布コルゲートチューブ。
  3. 2つの帯状不織布を軸回りに二重螺旋状に周回させ、その一方の帯状不織布に他方の帯状不織布を幅方向に対して部分的に重ねて接合し、かつ、各周の他方の帯状不織布に、次周の一方の帯状不織布を前記同様に幅方向に対して部分的に重ねて順次接合し筒状としてなるものであって、
    前記各先行する帯状不織布に前記各後続の帯状不織布が接合される際に、該帯状不織布の長手方向に平行な少なくとも1組の突条部と溝条部を含む波形に賦形され、その少なくとも1条の突条部または溝条部が、既に賦形されかつ接合された先行する帯状不織布の突条部または溝条部に重ねられかつ接合されることによって、周壁部が連続した二重螺旋状配置の波形に形成されていることを特徴とする不織布コルゲートチューブ。
  4. 前記各周の帯状不織布の前記周壁部外面側の接合縁が、前記突条部の外面側頂部を避けて、前記突条部と前記溝条部との遷移部分または外面側溝条部内に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の不織布コルゲートチューブ。
  5. 前記各周の帯状不織布の前記周壁部内面側の接合縁が、前記溝条部の内面側頂部を避けて、前記突条部と前記溝条部との遷移部分または内面側溝条部内に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の不織布コルゲートチューブ。
  6. 前記各周の帯状不織布が、幅方向に相互に50%以上重合されかつ接合されることによって、前記周壁部が2層以上の帯状不織布の接合部で構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の不織布コルゲートチューブ。
  7. 前記帯状不織布の接合が、前記帯状不織布自体に含まれる低融点繊維の熱融着によってなされていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の不織布コルゲートチューブ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の不織布コルゲートチューブを、内燃機関の吸気経路の一部に配置したことを特徴とする吸気ダクト。
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