JP2602068B2 - 新規分解性界面活性剤 - Google Patents

新規分解性界面活性剤

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JP2602068B2 JP63189000A JP18900088A JP2602068B2 JP 2602068 B2 JP2602068 B2 JP 2602068B2 JP 63189000 A JP63189000 A JP 63189000A JP 18900088 A JP18900088 A JP 18900088A JP 2602068 B2 JP2602068 B2 JP 2602068B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明の背景 界面活性剤をベースとする有機媒質、例えばミセル、
逆ミセル、ミクロエマルション系などは、乳化、分散、
可溶化などの機能を有し、有機合成反応に応用した場
合、通常の溶媒系では達せられない反応の制御が可能と
なることが多い。しかしながら、乳化系のままでは反応
物の単離が困難であったり、反応物中に活性剤が残存し
ていると生成物の性質を劣化させるなどの問題点があ
る。
また、近年生化学の分野で、例えば膜に存在する蛋白
質の可溶化のために界面活性剤が用いられることが多い
が、既存のタイプの活性剤では蛋白質からの分離がかな
り困難なようである。
このような理由から、活性剤としての目的を達した後
に、温和な条件下で分解されて界面活性を失うような性
質を有する新しいタイプの界面活性剤が各方面から求め
られ、最近色々と開発されつつある。
分解型界面活性剤は、pH依存分解型、レドックス分解
型、光分解型、熱分解型に大別され、その中でも水溶液
のpHを調節することにより挙動を制御することのできる
pH依存分解型が開発研究の主流であるといえる。これま
でにこのタイプのものとして、シロキサン型化合物とア
セタール型化合物が考案されている。
従来のアセタール型界面活性剤は、脂肪族アルデヒド
とポリエチレングリコール類の反応により得られるも
の、脂肪族アルデヒドやケトンとグリセリン類からジオ
キソラン誘導体型のものが開発されてきたが、原料の入
手やコストあるいはイオン性基の導入に難点があるなど
の問題点がある。
本発明者らは、最近、相間移動触媒として塩化第4級
アンモニウム化合物存在下有機塩化物が位置選択的にエ
ポキシ化合物に付加することを見出し(岡原ら、Bull.C
hem.Soc.Japan,60,397(1987)参照)、その方法で得ら
れた2−クロル−1−(クロロメチル)エチルメトキシ
メチルエーテルや2−(クロロメチル)−3,5−ジオキ
サ−1−ヘキセンが、アルコールやフェノール等の活性
水素を有する有機化合物と反応し、対応する2−置換−
3,5−ジオキサ−1−ヘキセンを経由してアセトニル化
合物を生成することを明らかにした(岡原ら、J.Org.Ch
em.,51,5425(1986),同誌52,3192(1987)参照)。
本発明者らは、前記反応を応用し、塩化第4級アンモ
ニウム化合物の存在下疎水基を有する有機塩化物にエポ
キシ化合物を付加して得られる2−クロル−1−(クロ
ロメチル)エチル基を有するアセタール化合物、または
その脱塩化水素により得られる1−(クロロメチル)ビ
ニル基を有するアセタール化合物に、残存クロルを利用
して親水基を導入することにより、新規な分解性界面活
性剤を得ることに成功した。
本発明の概要 本発明の新規な分解性界面活性剤は、式 (式中、Rは炭素数6ないし30のアルキル、アルケニ
ル、またはアルキルアリール、Zは親水基である。)で
表わされる。
非イオン性活性剤は、親水基ZがZ1であり、Z1は式、 O(C2H4O)(C3H6O)mR′ OCH2CH(OR″)CH2OR″ OCH2C(CH2OR″)または N〔(C2H4O)nR′〕 (式中、R′はH,C1−C4アルキル、ベンジルまたはアリ
ール、R″はR′と同じかまたは(C2H4O)nH,nは1〜2
0,mは0〜20である。)で表わされる。
陰イオン性活性剤は、親水基ZがZ2であり、Z2は式、 SO3M O(C2H4O)mCH2CH2SO3Mまたは O(C2H4O)(CH2mCOOM (式中、Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン
または有機陽イオン、nおよびmは前記に同じ。)で表
わされる。
陽イオン性活性剤は、親水基ZがZ3であり、Z3は式、
N+(R)3X- (式中、RはR′と同じかCH2CH2OH,X-陰イオンであ
る。)で表わされる。
両性活性剤は、親水基ZがZ4であり、Z4は式、 N+(R′)2CH2COO- NHCH(R′)COOM,または NHCH2CH2SO3M (式中、R′はC1−C4アルキル、ベンジル、アリール
またはCH2COOH,R′およびMは前記に同じ。)で表わさ
れる。
詳細な議論 本発明の新規分解性界面活性剤合成の鍵化合物(II)
および(III)は、本発明者らが報告した方法(岡原
ら、Bull.Chem.Soc.Japan,60,397(1987))を応用して
容易に合成することができる。すなわち、基Rに対応す
る脂肪族アルコールまたはアルキルフェノールのクロロ
メチルエーテル(I)を出発物質とし、相間移動触媒の
存在下エピクロルヒドリンを反応させることによって鍵
化合物(II)が得られる。
この反応は出発物質(I)に、少なくとも当量、好ま
しくは1.2〜1.5倍当量のエピクロルヒドリンを相間移動
触媒の存在下、室温ないし50℃,好ましくは約30℃にお
いて反応させることによって実施することができる。相
間移動触媒としては塩化第4級アンモニウム、塩化第4
級ホスホニウム化合物を用いることができるが、塩化ト
リメチルドデシルアンモニウムが便利である。溶媒は不
要である。反応時間は例えば30℃においては10時間以上
を必要とする。化合物(II)は一般に減圧蒸留によって
精製することができ、収率は70%以上である。
次に化合物(II)を塩基で処理することにより、塩化
水素が脱離して化合物(III)が得られる。
この反応は溶媒としてt−ブタノール、ジオキサン、
ベンゼン、DMF等を使用し、塩基としてアルカリ金属お
よびそれらの水酸化物、水素化物、アルコキサイド等を
使用し、50〜80℃に加熱して実施することができる。t
−BuNa/t−BuOH系が望ましい。化合物(III)は一般に
減圧蒸留により精製することができ、80%以上の収率で
得られる。
鍵化合物(II)および(III)は新規化合物であり、
化合物(III)の残っているクロル原子を利用して親水
基Zを導入し、各種の界面活性剤を合成することができ
る。
非イオン性活性剤 このタイプの化合物は、化合物(II)に塩基および溶
媒の存在下、モノまたはポリエチレングリコールを反応
させ、要すればさらに末端水酸基に酸化プロピレンを付
加および/またはアルキル化もしくはアリール化するこ
とにより得られる。
塩基としてはアルカリ金属およびその水酸化物、水素
化物、アルコキシサイド等が使用でき、溶媒としてはTH
F,ジオキサン、t−ブタノール、ベンゼン、DMF等が好
ましい。ことにジオキサン−NaOH系が好ましい。反応は
常圧下50〜100℃,好ましくは約60℃で数時間を必要と
する。化合物(II)に代えて化合物(III)を基質とし
て使用してもよい。グリコール類は化合物(II)または
(III)に対して少なくとも2倍モル量過剰に用いるこ
とが望ましい。酸化プロピレンの付加や末端水酸基のア
ルキル化、アリール化は、塩基性条件下常法により実施
することができる。目的物の精製は減圧蒸留またはカラ
ムクロマトグラフィーによって行うことができる。
これらの化合物は、Aと同様に、塩基および溶媒の存
在下、グリセリンまたはペンタエリスリトールと化合物
(II)または(III)とを反応させ、得られる化合物
(R″=H)の末端水酸基に、必要に応じ酸化エチレン
もしくはエチレングリコールを反応させるか、アルキル
化もしくはアリール化剤を反応させることによって合成
することができる。反応条件はAの場合に準ずる。
このタイプの化合物は、炭酸アルカリおよび必要に応
じ溶媒(THF,ジオキサン等)の存在下、化合物(III)
にジエタノールアミンを反応させて得られる化合物(n
=1,R′=H)、または化合物(III)を常法によりアン
モノリシスして得られる化合物(Z1=NH2)に炭酸アル
カリおよび必要に応じ溶媒の存在下モノまたはポリエチ
レングリコールモノ塩化物を反応させて得られる化合物
(n≧2,R′=H)を製造し、要すればこれら化合物の
末端水酸基をアルキル化またはアリール化して得ること
ができる。
溶媒はかくはん効率や熱制御の点で必要に応じて加え
る。その場合低級アルコールまたはジオキサンが好まし
い。反応は常圧下、50〜100℃,好ましくは約70℃で数
時間で実施するのが好ましい。ジエタノールアミンは化
合物(III)に対して過剰に用いることが望ましい。化
合物(III)のアンモノリシスは28%アンモニア水と常
温常圧で反応させることによって実施することができ、
得られるアミンを減圧蒸留により単離し、これを文献法
〔P.−L.Kuo,M.Miki,I.Ikeda and M.Okahara,J.Am.Oil
Chem.Soc.,57,227(1980)〕に従ってN,N−ジ(ポリオ
キシエチレン)化する。目的物はいずれもカラムクロマ
トグラフィーによって精製することができる。
陰イオン性活性剤 この化合物は、水、ヨウ化アルカリ、炭酸アルカリ、
および相間移動触媒として第4級アンモニウム塩の存在
下、化合物(III)にNa2SO3を反応させることによって
合成することができる。ナトリウム塩以外の塩は対応す
る亜硫酸塩を使用するか、またはナトリウム塩の交換反
応によって得られる。
この反応は、相間移動触媒およびヨウ化アルカリが存
在しないと全く進行しない。相間移動触媒として第4級
ホスホニウム塩を使用することもできるが、硫酸水素テ
トラブチルアンモニウムを化合物(III)の2%モル量
程度を用いるのが好ましい。反応媒質としては必要最小
量の水がよく、常圧下90℃以上、好ましくは100℃で実
施する。反応終了後水を留去し、熱エタノールで脱塩し
た後、通常は再結晶により目的物を精製することができ
る。
このタイプのうち、m=0の化合物は、化合物(II
I)とイセチオン酸アルカリとを通常のウイリアムソン
エーテル合成に適用される溶媒と塩基の存在下で反応さ
せることにより得られる。
m≧1の化合物は、化合物(III)にモノまたはポリ
エチレングリコールを反応させて得られる非イオン性型
化合物Aに、水酸化ナトリウムを触媒としてイセチオン
酸アルカリを加熱下反応させるか、または適当な塩基お
よび溶媒の存在下クロルエタンスルホン酸アルカリを反
応させることによって合成することができる。
化合物A(m=0,R′=H)と例えばイセチオン酸ナ
トリウムとの反応は、触媒量の水酸化ナトリウムの存在
下、150℃以上、望ましくは200℃で実施する。その際発
生する水を系外へ除去する必要がある。クロルエタンス
ルホン酸アルカリとの反応は、通常のウイリアムソンエ
ーテル合成に適用される溶媒と塩基の存在下、50℃以上
で実施する。
以上のスルホン酸塩は、エタノール等の溶媒からの再
結晶またはカラムクロマトグラフィーにより精製するこ
とができる。
m=0の化合物Gは、化合物(III)とヒドロキシカ
ルボン酸塩を通常のウイリアムソンエーテル合成に適用
される溶媒と塩基の存在下で反応させることにより得ら
れる。
m≧1の化合物Gは、化合物Fと同様に、化合物A
(m=0,R′=H)に適当な塩基および溶媒の存在下、
クロルアルカン酸アルカリ例えばクロル酢酸ナトリウム
を反応させることによって製造することができる。
クロル酢酸ナトリウムとの反応は、通常のウイリアム
ソンエーテル合成に適用される溶媒と塩基の存在下、例
えばNaOH−ジオキサン系において50℃以上で実施するこ
とができる。
得られるカルボン酸塩は、エタノール等の溶媒からの
再結晶またはカラムクロマトグラフィーにより精製する
ことができる。
陽イオン性活性剤 第4級アンモニウム塩型の上記化合物Hは、化合物
(III)に過剰量のアンモニア水またはアミンを反応さ
せることによって製造することができる。反応は常温常
圧で、または必要あればオートクレーブ中加圧加熱下実
施することができる。X-がCl-以外の塩は、塩化物をア
ニオン交換樹脂を用いて種々のアニオン、例えばBr-,
I-,NO3 -,有機カルボン酸アニオンを有するものに変える
ことができる。
精製は有機溶媒による洗浄、あるいは適当な溶媒を用
いて再結晶により実施できる。
両性型活性剤 R′′′′がCH2COOHである化合物は、化合物(III)
と過剰量のアンモニア水溶液との反応で得られたZ=NH
2の化合物に、3当量以上のクロル酢酸ナトリウムを、
少量の水存在下、70〜100℃で反応させることによって
得られる。
上記以外の化合物Jは、化合物(III)にR′2NH
(R′=C1−C4アルキル、ベンジルまたはアリール)
の2級アミンを反応させて得られるZ=R′の化合物
に対し、当量以上のクロル酢酸ナトリウムを少量の水存
在下、70〜100℃で反応させることにより得られる。
これらの反応により得られるベタイン型化合物は、酢
酸エチル等の適当な溶媒から再結晶することによって精
製することができる。
本化合物は、化合物(III)とアミノ酸アルキルエス
テル(メチルまたはエチルエステル等)とを、メタノー
ル、エタノール等のアルコール系またはジオキサン等の
溶媒中、炭酸アルカリの存在下40〜60℃で反応させて得
られる化合物を、アルコール性水酸化アルカリにより鹸
化することによって合成される。
本化合物は、化合物(III)と過剰量のアンモニア水
溶液との反応で得られるZ=NH2の化合物に対し、炭酸
アルカリの存在下、必要に応じ低級アルコールまたはジ
オキサン等の溶媒を用い、クロルエタンスルホン酸ナト
リウムを60〜80℃で反応させるか、常圧下無触媒でイセ
チオン酸ナトリウムと200℃以上の温度で反応させるこ
とにより合成することができる。
精製は、酢酸エチル等の溶媒から再結晶することによ
って実施することができる。
本発明の効果 以上に説明したように、本発明によれば、入手し易い
原料から比較的簡単な反応により、種々のタイプの分解
性界面活性剤を得ることができる。すなわち本発明によ
り、相間移動触媒の存在下エピクロルヒドリンと疎水基
を有する有機塩化物との位置選択的付加反応により容易
に合成し得る鍵化合物(II)または(III)を原料と
し、これに目的とする活性剤のタイプに応じて適当な親
水基を導入し、非イオン、陰イオン、陽イオンおよび両
性型の活性剤が得られ、かつ親水基の導入も容易であ
る。
本発明の分解性界面活性剤はいずれも、比較的温和な
条件下(室温〜60℃)、鉱酸水溶液で処理することによ
り加水分解され、界面活性を失う。
以下実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1 鍵化合物の合成 クロロメチルオクチルエーテル(1a) 300mlの三つ口フラスコにオクチルアルコール39g(0.
3モル)とトリオキサン27g(0.3モル)を入れ、室温で
塩化水素ガスを吹込んだ。2時間後GLCで原料オクチル
アルコールのピークの消失を認めた。白色固体をろ別
し、無水塩化カルシウムで乾燥後再びろ過し、窒素ガス
を吹込んだ。クーゲルロール蒸留(90℃/0.5Torr)によ
り目的とする化合物(1a)を無色透明の液体として得
た。(収量39g,収率75%) 同様にして、オクチルアルコールの代わりにドテシル
アルコールを用い、クロロメチルドテシルエーテル(1
b)を合成した。
2−クロロ−1−(クロロメチル)エチルオクチルオキ
シメチルエーテル(2a) エピクロロヒドリン13.8g(0.15モル)と塩化トリメ
チルドデシルアンモニウム0.53g(2%)の混合物に、
0℃で化合物(1a)17.5g(0.1モル)を滴下し、室温で
15時間撹拌した。クーゲルロール蒸留(105℃/0.05Tor
r)により目的物(2a)を得た。(収量19g,収率70%) 同様にして、化合物(1b)から2−クロロ−1−(ク
ロロメチル)エチルドデシルオキシメチルエーテル(2
b)を合成した。
1−(クロロメチル)ビニルドデシルオキシメチルエー
テル(3b) 金属ナトリウム2.3g(0.1モル)をt−ブタノール120
mlに溶かした後、化合物(2b)16.4g(0.05モル)を加
え、60℃で4時間撹拌した。固体をろ別した後、クーゲ
ルロール蒸留(120℃/0.05Torr)により無色透明の液体
として目的物(3b)を得た。(収量12.5g,収率86%) 同様にして、化合物(2a)から1−(クロロメチル)
ビニルオクチルオキシメチルエーテル(3a)を合成し
た。
非イオン活性剤 実施例2 ペンタエチレングリコール14.3g(0.06モル)、化合
物(2a)5.4g(0.02モル)、水酸化ナトリウム3.2g(0.
08モル:ペレット状)とジオキサン20mlの混合物を60℃
で3時間撹拌した。固体をろ別し、溶媒を留去した後、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目
的(4a)を無色透明の液体として得た。(収量5.6g,収
率65%) 曇り点45℃(1重量%水溶液)。0.1%水溶液はpH2で
加水分解し、界面活性能が消失することを認めた。
実施例3 グリセリン9.2g(0.1モル)、化合物(2b)6.5g(0.0
2モル)、NaOH3.2g(0.08モル)とジオキサン100mlの混
合物を60℃で3時間撹拌した。固体をろ別し、溶媒を留
去した後、水−エーテル系で抽出した。エーテル層を集
め無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目
的物(4c)を無色透明の液体として得た。(収量2.1g,
収率30%) MS(m/e):346(M+),1H NMR(CDCl3,δ,ppm):0.8
−1.0(m,3H),1.2−1.7(m,20H),3.5−4.0(m,11H),
4.2−4.4(m,2H),5.0(s,2H),曇り点:36℃,0.1%水
溶液はpH2で加水分解し、界面活性能が消失することが
認められた。
実施例4 ジエタノールアミン5.3g(0.05モル)、化合物(3b)
14.5g(0.05モル)、炭酸ナトリウム6.4g(0.06モル)
とジオキサン20mlの混合物を70℃で6時間撹拌した。固
体をろ別し、溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより精製し、目的物(4d)を淡黄色液
体として得た。(収量10.8g,収率60%) MS(m/e):359(M+),1H NMR(CDCl3,δ,ppm):0.8
−1.0(m,3H),1.2−1.7(m,20H),3.5−4.0(m,14H),
4.2−4.4(m,2H),5.0(s,2H),曇り点:41℃,0.1%水
溶液はpH2で加水分解し、界面活性能が消失することが
認められた。
陰イオン活性剤 実施例5 化合物(3b)1.0g(3ミリモル)、亜硫酸ナトリウム
0.76g(6ミリモル)、ヨウ化ナトリウム0.45g(3ミリ
モル)、炭酸ナトリウム0.05g、硫酸水素テトラ(n−
ブチル)アンモニウム0.02g(2%)、および水3gの混
合物を100℃で15時間撹拌した。水を留去し、エタノー
ル50mlを入れ、熱時ろ過により塩を除去した後、再結晶
により目的物(5b)を白色固体として得た。(収量0.8
g,収率74%) ウィルヘルミー型測定器を用いて、種々の濃度の中性
水溶液の表面張力を測定した結果、CMC=8.6×-4M.γCM
C=36mN/m(25℃)であった。
0.1%水溶液は、pH2.5で加水分解し、界面活性能が消
失することを認めた。
実施例6 実施例2で得た化合物(4a)4.4g(0.01モル)、クロ
ルエタンスルホン酸ナトリウム2.0g(0.012モル)、NaO
H1.0g(0.025モル)とジオキサン50mlの混合物を80℃で
10時間撹拌した。溶媒を熱エタノール100mlを入れ、熱
時ろ過により塩を除去した後、再結晶により目的物(5
c)を白色固体として得た。(収量3.6g,収率63%) 融点:34−37℃,1H NMR(D2O,δ,ppm):0.8−1.0(m,3
H),1.2−1.7(m,12H),3.2(t,2H),3.5−3.9(m,26
H),4.2−4.4(m,2H),5.0(s,2H),IR(cm-1):2900,1
640,1220,1120,CMC=1.7×10-3M,γCMC=41mN/m(25
℃),0.1%水溶液はpH2.5で加水分解し、界面活性能が
消失することが認められた。
実施例7 化合物(4a)4.4g(0.01モル)、クロル酢酸ナトリウ
ム1.4g(0.012モル)NaOH1.0g(0.025モル)とジオキサ
ン50mlの混合物を80℃で10時間撹拌した。溶媒を留去
し、熱エタノール100mlを入れ、熱時ろ過により塩を除
去した後、再結晶により目的物(5d)を白色ワックス状
として得た。(収量3.6g,収率70%) 1H NMR(D2O,δ,ppm):0.8−1.0(m,3H),1.2−1.7
(m,12H),3.5−3.9(m,24H),4.2−4.4(m,4H),5.0
(s,2H),IR(cm-1):2900,1650,1640,1120,CMC=2.5×
10-3M,γCMC=39mN/m(25℃、pH12水溶液中),0.1%水
溶液はpH2.5で加水分解し、界面活性能が消失すること
が認められた。
陽イオン活性剤 実施例8 化合物(3b)2.9g(0.01モル)とトリメチルアミン
(30%水溶液)4ml(0.02モル)の混合物を室温で15時
間撹拌した。水を留去した後、メタノール2mlを加え、
ヘキサン(10ml,3回)で洗った。溶媒を留去した後、白
色ワックス状物として目的物(6b)を得た。(収量3.2
g,収率91%) 0.1%濃度、1%硫酸水溶液中では、60℃,2時間で加
水分解し、界面活性能が消失することが認められた。
両性型活性剤 実施例9 化合物(3a)2.3g(0.01モル)、モルホリン1.1g(0.
012モル)、炭酸ナトリウム1.3g(0.012モル)及びジオ
キサン50mlの混合物を70℃で5時間反応させた。固体を
ろ別し、溶媒を留去した後、クーゲルロール蒸留器によ
り減圧蒸留し、アルキルモルホリン誘導体1.9g(収率65
%)を得た(沸点:180−185℃/0.01Torr)。
このアルキルモルホリン誘導体1.9gとクロル酢酸ナト
リウム0.9g(0.008モル)、水2mlを試験管に入れ、95℃
の油浴中で4時間かき混ぜた。反応混合物に40℃に加温
した酢酸エチルを加え不溶分を熱時ろ過し、酢酸エチル
から再結晶することにより目的物(7a)を白色固体とし
て得た。(収量1.0g,収率30%) 融点:32−35℃,1H NMR(DMSO−d6,δ,ppm):0.8−1.
0(m,3H),1.2−1.7(m,12H),3.4−4.0(m,14H),4.3
−4.5(m,2H),5.0(s,2H),IR(cm-1):2900,1650,164
0,1120,0.1重量%水溶液(pH11)の表面張力37mN/m,pH2
にすることにより、界面活性能は消失した。
実施例10 化合物(3b)2.9g(0.01モル)、DL−アラニンエチル
エステル1.4g(0.012モル)、炭酸ナトリウム1.3g(0.0
12モル)及びエタノール50mlの混合物を50℃で5時間反
応させた。溶媒を留去し、アセトン20mlを加え不溶分を
ろ別した後、再び溶媒を留去して得た残留物に1規定Na
OH/エタノール溶液100mlを加え、50℃で1時間撹拌し
た。溶媒を留去し、40℃に温めた酢酸エチルを加え不溶
分を除き、ろ液中から目的物(7b)を白色固体として得
た。(収量1.5g,収率41%) 融点:54−57℃,1H NMR(DMSO−d6,δ,ppm):0.8−1.
0(m,3H),1.1−1.8(m,23H),2.5(br,1H),3.1(m,1
H),3.6−3.8(m,4H),4.6−4.8(m,2H),5.0(s,2H),
1R(cm-1):3300,2900,1650,1640,1120,0.1重量%水溶
液(pH11)の表面張力40mN/m,pH2にすることにより、界
面活性能は消失した。
実施例11 化合物(3b)2.9g(0.01モル)、アンモニア(28%水
溶液)10mlの混合物を室温で15時間撹拌した。水を留去
した後、炭酸ナトリウム2g/塩化メチレン懸濁液を加え
不溶分をろ別した。ろ液を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶
液を留去して得た残留物をクーゲルロール蒸留器により
減圧蒸留し、第一アミン誘導体2.1g(収率77%)を得た
(沸点:150−155℃/0.01Torr)。
この第一アミン誘導体2.1g、クロルエタンスルホン酸
ナトリウム1.3g(0.078モル)、炭酸ナトリウム1.1g
(0.01モル)、ジオキサン10mlを60℃で5時間撹拌し
た。溶媒を留去し、40℃に温めた酢酸エチルを加え不溶
分を除き、ろ液中から目的物(7c)を白色固体として得
た。(収量2.2g,収率55%) 融点:70−75℃,1H NMR(D2O,δ,ppm):0.8−1.0(m,
3H),1.2−1.8(m,20H),2.5(br,1H),3.3−4.0(m,8
H),4.6−4.8(m,2H),5.0(s,2H),IR(cm-1):3300,2
900,1640,1220,1120,0.1重量%水溶液(pH11)の表面張
力36mN/m,pH2にすることにより、界面活性能は消失し
た。
化合物4a(実施例2)、5b(実施例5)および6b(実
施例8)のスペクトルデータおよび元素分析値を下表に
まとめて示す。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 〔式中、Rは炭素数6ないし30のアルキル、アルケニル
    またはアルキルアリール、Z1は式 O(C2H4O)(C3H6O)mR′ OCH2CH(OR″)CH2OR″ OCH2C(CH2OR″)または N[(C2H4O)nR′] (式中、R′はH,C1−C4アルキル、ベンジルまたはアリ
    ール、R″はR′と同じかまたは(C2H4O)nH,nは1〜2
    0,mは0〜20の整数を表わす。)〕で表わされる非イオ
    ン性界面活性剤。
  2. 【請求項2】式 〔式中、Rは前記に同じであり、Z2は式 SO3M O(C2H4O)mCH2CH2SO3Mまたは O(C2H4O)(CH2nCOOM (式中、Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン
    または有機陽イオン、nおよびmは前記に同じ。)〕で
    表わされる陰イオン性界面活性剤。
  3. 【請求項3】式 〔式中、Rは前記に同じであり、Z3は式 N+(R)3X- (式中、Rは前記R′と同じかまたはCH2CH2OH,X-
    陰イオンを表わす。)〕で表わされる陽イオン性界面活
    性剤。
  4. 【請求項4】式 〔式中、Rは前記に同じであり、Z4は式 N+(R′)2CH2COO- NHCH(R′)COOMまたは NHCH2CH2SO3M (式中、R′はC1−C4アルキル、ベンジル、アリール
    またはCH2COOH,R′およびMは前記に同じ。)〕で表わ
    される両性界面活性剤。
  5. 【請求項5】式 〔式中、Rは前記に同じ)。の化合物。
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