JP2599238Y2 - チルトヒンジ - Google Patents
チルトヒンジInfo
- Publication number
- JP2599238Y2 JP2599238Y2 JP1993027997U JP2799793U JP2599238Y2 JP 2599238 Y2 JP2599238 Y2 JP 2599238Y2 JP 1993027997 U JP1993027997 U JP 1993027997U JP 2799793 U JP2799793 U JP 2799793U JP 2599238 Y2 JP2599238 Y2 JP 2599238Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gear
- friction
- display body
- rotating shaft
- tilt hinge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Pivots And Pivotal Connections (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、OA機器のディスプ
レー体、ピアノの蓋体、或は洋式便器の便座や便蓋等の
開閉装置として用いて好適なチルトヒンジに関する。
レー体、ピアノの蓋体、或は洋式便器の便座や便蓋等の
開閉装置として用いて好適なチルトヒンジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のチルトヒンジとして、デ
ィスプレー体や蓋体等を所定の開成角度で安定的に停止
保持させ、閉成時には急激に落下することを防ぐため
に、捩じりコイルスプリングを用いたり、支軸の端部を
各種ワッシャーを介してかしめることによって構成した
スラストフリクション機構を設けたり、或はダンパー機
構を用いたり、さらにはこれらの各手段を適宜組み合わ
せて成るものが公知である。
ィスプレー体や蓋体等を所定の開成角度で安定的に停止
保持させ、閉成時には急激に落下することを防ぐため
に、捩じりコイルスプリングを用いたり、支軸の端部を
各種ワッシャーを介してかしめることによって構成した
スラストフリクション機構を設けたり、或はダンパー機
構を用いたり、さらにはこれらの各手段を適宜組み合わ
せて成るものが公知である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】この従来のチルトヒン
ジで捩じりコイルスプリングを用いたものは、開成時に
所定角度からディスプレー体や蓋体等が急激に弾ね上が
らないように、また、閉成時に蓋体等に浮きが生じない
ようにスプリングのトルクを選定したり、或はその他の
手段等による格別な工夫を凝らす必要があり煩雑である
という難点があった。支軸に対するかしめによるスラス
トフリクション機構を用いるものは、開成時に蓋体等が
重く感じられる上に、どうしても永年使用の後において
フリクション機構のフリクショントルクが摩耗のため減
衰してしまうのを避けることができないという問題があ
った。ダンパー機構を用いるものはそれだけではディス
プレー体や蓋体等の自立状態を維持できず、必ず他のコ
イルスプリングやスラストフリクション機構を併用しな
くてはならないという問題があった。
ジで捩じりコイルスプリングを用いたものは、開成時に
所定角度からディスプレー体や蓋体等が急激に弾ね上が
らないように、また、閉成時に蓋体等に浮きが生じない
ようにスプリングのトルクを選定したり、或はその他の
手段等による格別な工夫を凝らす必要があり煩雑である
という難点があった。支軸に対するかしめによるスラス
トフリクション機構を用いるものは、開成時に蓋体等が
重く感じられる上に、どうしても永年使用の後において
フリクション機構のフリクショントルクが摩耗のため減
衰してしまうのを避けることができないという問題があ
った。ダンパー機構を用いるものはそれだけではディス
プレー体や蓋体等の自立状態を維持できず、必ず他のコ
イルスプリングやスラストフリクション機構を併用しな
くてはならないという問題があった。
【0004】この考案は、かかる点に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、ディスプレー体や蓋体等
を開成時において軽く開かしめることができ、閉成時に
おける急激な落下や閉成時の浮きを防止でき、かつディ
スプレー体や蓋体等を任意の開成角度で安定的に停止保
持させることのできる上に、永年使用の後においてもそ
の機能が低下することを可及的に防止できる、チルトヒ
ンジを提供せんとするにある。
で、その目的とするところは、ディスプレー体や蓋体等
を開成時において軽く開かしめることができ、閉成時に
おける急激な落下や閉成時の浮きを防止でき、かつディ
スプレー体や蓋体等を任意の開成角度で安定的に停止保
持させることのできる上に、永年使用の後においてもそ
の機能が低下することを可及的に防止できる、チルトヒ
ンジを提供せんとするにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ためにこの考案は、装置本体側に取り付けられる取付部
材に第1回転シャフトと第2回転シャフトを適宜間隔を
置いて回転可能に軸着してその各端部に第1と第2のス
ラストフリクション機構をそれぞれ設け、前記第1回転
シャフトの他側部側に欠歯ギアとディスプレー体や蓋体
等とを取り付け、前記第2回転シャフトの他側部側には
前記欠歯ギアと間欠的に噛合するワンウェイクラッチ手
段付きのフリクションギアを回転可能に軸着させ、前記
取付部材にはさらに前記欠歯ギアと前記フリクションギ
アとに噛合する中間ギアを回転自在に軸着させたもので
ある。
ためにこの考案は、装置本体側に取り付けられる取付部
材に第1回転シャフトと第2回転シャフトを適宜間隔を
置いて回転可能に軸着してその各端部に第1と第2のス
ラストフリクション機構をそれぞれ設け、前記第1回転
シャフトの他側部側に欠歯ギアとディスプレー体や蓋体
等とを取り付け、前記第2回転シャフトの他側部側には
前記欠歯ギアと間欠的に噛合するワンウェイクラッチ手
段付きのフリクションギアを回転可能に軸着させ、前記
取付部材にはさらに前記欠歯ギアと前記フリクションギ
アとに噛合する中間ギアを回転自在に軸着させたもので
ある。
【0006】その際にこの考案は、ワンウェイクラッチ
手段を、前記回転シャフトに環巻きさせつつ前記フリク
ションギアと前記第2回転シャフトとの間に設けられ前
記フリクションギアの回転方向によって、前記第2回転
シャフトを締め付けたり弛めたりする捩じりコイルスプ
リングで構成することができる。
手段を、前記回転シャフトに環巻きさせつつ前記フリク
ションギアと前記第2回転シャフトとの間に設けられ前
記フリクションギアの回転方向によって、前記第2回転
シャフトを締め付けたり弛めたりする捩じりコイルスプ
リングで構成することができる。
【0007】
【作用】第1回転シャフトに設置させた第1のスラスト
フリクション機構は、この第1回転シャフトに取り付け
たディスプレー体や蓋体等の開閉動作の間中常に動作し
ているが、第2回転シャフトに設置させた第2のフリク
ション機構は該第2回転シャフトが回転する場合にのみ
動作する。この第2回転シャフトは、蓋体等の開閉角度
によって欠歯ギアを介して直接的に、或は中間ギアを介
して間接的に欠歯ギアの回転角度によりいずれも間欠的
に回転させられるワンウェイクラッチ手段を附設したフ
リクションギアを介して回転する。これによって、蓋体
等は所定の開成角度までは第1のフリクション機構のみ
が動作して軽く開かれ、使用開成角度においては第1と
第2のフリクション機構が共に動作して安定的に停止保
持され、閉成時においては所定の閉成角度までは第1の
フリクション機構のみが動作して軽く閉じられ、しかる
後は第1と第2のフリクション機構が共に動作すること
によって、急激に落下することなく閉じられる。
フリクション機構は、この第1回転シャフトに取り付け
たディスプレー体や蓋体等の開閉動作の間中常に動作し
ているが、第2回転シャフトに設置させた第2のフリク
ション機構は該第2回転シャフトが回転する場合にのみ
動作する。この第2回転シャフトは、蓋体等の開閉角度
によって欠歯ギアを介して直接的に、或は中間ギアを介
して間接的に欠歯ギアの回転角度によりいずれも間欠的
に回転させられるワンウェイクラッチ手段を附設したフ
リクションギアを介して回転する。これによって、蓋体
等は所定の開成角度までは第1のフリクション機構のみ
が動作して軽く開かれ、使用開成角度においては第1と
第2のフリクション機構が共に動作して安定的に停止保
持され、閉成時においては所定の閉成角度までは第1の
フリクション機構のみが動作して軽く閉じられ、しかる
後は第1と第2のフリクション機構が共に動作すること
によって、急激に落下することなく閉じられる。
【0008】捩じりコイルスプリングを用いたワンウェ
イクラッチ手段は、フリクションギアを一方向へ回転さ
せた時に第2回転シャフトを締め付けてフリクションギ
アの回転駆動力を第2回転シャフトへ伝達する。
イクラッチ手段は、フリクションギアを一方向へ回転さ
せた時に第2回転シャフトを締め付けてフリクションギ
アの回転駆動力を第2回転シャフトへ伝達する。
【0009】
【実施例】図1はこの考案に係るチルトヒンジを用いた
卓上型のOA機器を示し、装置本体1に開閉自在に取り
付けたディスプレー体2を開閉するために図中のA視の
部分にチルトヒンジが装着されている。
卓上型のOA機器を示し、装置本体1に開閉自在に取り
付けたディスプレー体2を開閉するために図中のA視の
部分にチルトヒンジが装着されている。
【0010】図2はこの考案に係るチルトヒンジの分解
斜視図を示し、装置本体側に取り付けられる取付部材3
には、所定間隔を空けて第1回転シャフト4と第2回転
シャフト5が回転可能に軸着されており、第1回転シャ
フト4には欠歯ギア6が固着されている。この第1回転
シャフト4の欠歯ギア6を取り付けた側には断面略矩形
状の取付部4aが設けられ、ディスプレー体にこの取付
部4aに固定させた支持部材7を介して第1回転シャフ
ト4に取り付けられるようになっている。第1回転シャ
フト4の他端部側には、取付部材3を挟んで欠歯ギア6
側に例えばナイロン等の合成樹脂製のスライダ−ワッシ
ャ−8が、その反対側に例えば燐青銅製のフリクション
ワッシャ−9、スプリングワッシャ−10、及び平ワッ
シャ−11が順に装着され、第1回転シャフト4の端部
をかしめることによって第1のスラストフリクション機
構12が設置されており、第1回転シャフト4が所定の
回転トルクを加えられた時にのみ回転するように構成さ
れている。
斜視図を示し、装置本体側に取り付けられる取付部材3
には、所定間隔を空けて第1回転シャフト4と第2回転
シャフト5が回転可能に軸着されており、第1回転シャ
フト4には欠歯ギア6が固着されている。この第1回転
シャフト4の欠歯ギア6を取り付けた側には断面略矩形
状の取付部4aが設けられ、ディスプレー体にこの取付
部4aに固定させた支持部材7を介して第1回転シャフ
ト4に取り付けられるようになっている。第1回転シャ
フト4の他端部側には、取付部材3を挟んで欠歯ギア6
側に例えばナイロン等の合成樹脂製のスライダ−ワッシ
ャ−8が、その反対側に例えば燐青銅製のフリクション
ワッシャ−9、スプリングワッシャ−10、及び平ワッ
シャ−11が順に装着され、第1回転シャフト4の端部
をかしめることによって第1のスラストフリクション機
構12が設置されており、第1回転シャフト4が所定の
回転トルクを加えられた時にのみ回転するように構成さ
れている。
【0011】第2回転シャフト5には、フランジ部5a
を挟んで一側部側に欠歯ギア6と間欠的に噛合するよう
にフリクションギア13が回転自在に軸着されており、
このフリクションギア13にはこれに一端部を係止し第
2回転シャフト5に環巻きさせつつ他端部を該第2回転
シャフト5に係止させた捩じりコイルスプリング14か
ら成るワンウェイクラッチ手段15が設置されている。
16はフリクションギア13が抜け出ないように係止す
るEリングである。
を挟んで一側部側に欠歯ギア6と間欠的に噛合するよう
にフリクションギア13が回転自在に軸着されており、
このフリクションギア13にはこれに一端部を係止し第
2回転シャフト5に環巻きさせつつ他端部を該第2回転
シャフト5に係止させた捩じりコイルスプリング14か
ら成るワンウェイクラッチ手段15が設置されている。
16はフリクションギア13が抜け出ないように係止す
るEリングである。
【0012】この第2回転シャフト5の他側部側には、
取付部材3を挟んでフランジ部5a側に例えばナイロン
等の合成樹脂製のスライダーワッシャー17が、その反
対側に例えば燐青銅製のフリクションワッシャー18、
スプリングワッシャー19、及び平ワッシャー20が順
に装着され、第2回転シャフトの端部をかしめることに
よって第2のスラストフリクション機構21が設置され
ており、第2回転シャフト5が所定の回転トルクを加え
られた時にのみ回転するように構成されている。
取付部材3を挟んでフランジ部5a側に例えばナイロン
等の合成樹脂製のスライダーワッシャー17が、その反
対側に例えば燐青銅製のフリクションワッシャー18、
スプリングワッシャー19、及び平ワッシャー20が順
に装着され、第2回転シャフトの端部をかしめることに
よって第2のスラストフリクション機構21が設置され
ており、第2回転シャフト5が所定の回転トルクを加え
られた時にのみ回転するように構成されている。
【0013】取付部材3にはさらに中間ギア22が支軸
23を介して回転自在に軸着されており、この中間ギア
22は欠歯ギア6とは間欠的に噛合するが、フリクショ
ンギア13とは常時噛合している。24は支軸23が抜
け出ないように係止するためのEリングである。
23を介して回転自在に軸着されており、この中間ギア
22は欠歯ギア6とは間欠的に噛合するが、フリクショ
ンギア13とは常時噛合している。24は支軸23が抜
け出ないように係止するためのEリングである。
【0014】図3は支持部材7にディスプレー体2を取
り付けて開閉させた場合の状態を角度ごとに分割したも
のを示し、各開閉角度ごとに1〜6の符号がつけられて
いる。この各符号ごとにおけるチルトヒンジの各動作を
示したものが図4〜図7である。各図における矢印はデ
ィスプレー体2の各開閉角度における各ギアの回転角度
をそれぞれ示している。以下に説明する。
り付けて開閉させた場合の状態を角度ごとに分割したも
のを示し、各開閉角度ごとに1〜6の符号がつけられて
いる。この各符号ごとにおけるチルトヒンジの各動作を
示したものが図4〜図7である。各図における矢印はデ
ィスプレー体2の各開閉角度における各ギアの回転角度
をそれぞれ示している。以下に説明する。
【0015】図7はディスプレー体2を閉じた状態を示
し、この状態よりディスプレー体2を開く図3の1の行
程において、欠歯ギア6の第1歯部6aはフリクション
ギア13と噛合し、中間ギア22とは噛合していない。
従って、ディスプレイ体2を開くと第2回転シャフト5
は第1回転シャフト4と連動して該ディスプレー体2と
は逆の方向の時計方向へ回転する。この第2回転シャフ
ト5の時計方向の回転は捩じりコイルスプリング14を
弛める方向となるので、該捩じりコイルスプリング14
による第2回転シャフト5に対する締めつけは解かれて
第2のスラストフリクション機構21は動作しないこと
になり、第1回転シャフト4に作用している第1のスラ
ストフリクション機構12によるフリクショントルクの
みが作用することから、ディスプレー体2は比較的に軽
く60°の開成角度まで開かれる。この開成角度を超え
てディスプレー体2を開くと、図3に示した2の行程の
開成動作に入り、ディスプレー体2と共に第1回転シャ
フト4を介して反時計方向へ回転する欠歯ギア6がフリ
クションギア13との噛合を解き、かつ中間ギア22と
も噛合していないので、ディスプレー体2には継続して
第1回転シャフト4に設置した第1のスラストフリクシ
ョン機構12のみが作用することになり、ディスプレー
体2はこの状態で90°の開成角度まで軽く開かれる。
この状態における各ギアの位置を示したものが図4であ
る。
し、この状態よりディスプレー体2を開く図3の1の行
程において、欠歯ギア6の第1歯部6aはフリクション
ギア13と噛合し、中間ギア22とは噛合していない。
従って、ディスプレイ体2を開くと第2回転シャフト5
は第1回転シャフト4と連動して該ディスプレー体2と
は逆の方向の時計方向へ回転する。この第2回転シャフ
ト5の時計方向の回転は捩じりコイルスプリング14を
弛める方向となるので、該捩じりコイルスプリング14
による第2回転シャフト5に対する締めつけは解かれて
第2のスラストフリクション機構21は動作しないこと
になり、第1回転シャフト4に作用している第1のスラ
ストフリクション機構12によるフリクショントルクの
みが作用することから、ディスプレー体2は比較的に軽
く60°の開成角度まで開かれる。この開成角度を超え
てディスプレー体2を開くと、図3に示した2の行程の
開成動作に入り、ディスプレー体2と共に第1回転シャ
フト4を介して反時計方向へ回転する欠歯ギア6がフリ
クションギア13との噛合を解き、かつ中間ギア22と
も噛合していないので、ディスプレー体2には継続して
第1回転シャフト4に設置した第1のスラストフリクシ
ョン機構12のみが作用することになり、ディスプレー
体2はこの状態で90°の開成角度まで軽く開かれる。
この状態における各ギアの位置を示したものが図4であ
る。
【0016】このようにしてディスプレー体が約90°
の開成角度まで開かれると、欠歯ギア6の第2歯部6b
が中間ギア22と噛合し始めるので、これ以上の開成角
度においてはフリクションギア13は中間ギア22を介
して反時計方向へ回転し始めてワンウエイクラッチ手段
15の捩じりコイルスプリング14が第2回転シャフト
5を絞めつけ、そのフリクションにより第2回転シャフ
ト5が第2スラストフリクション機構21を作用させた
状態でフリクションギア13と共に反時計方向へ回転を
始める。これによりディスプレー体2は第1と第2のス
ラストフリクション機構12、21によるフリクション
トルクが作用した状態となり、図3に示した3の行程と
なる145°の開成角度まで、ディスプレー体2には強
いフリクショントルクが作用し任意の位置での安定した
停止保持状態を保つことができるようになる。この状態
の各ギアの位置を示したものが図5である。
の開成角度まで開かれると、欠歯ギア6の第2歯部6b
が中間ギア22と噛合し始めるので、これ以上の開成角
度においてはフリクションギア13は中間ギア22を介
して反時計方向へ回転し始めてワンウエイクラッチ手段
15の捩じりコイルスプリング14が第2回転シャフト
5を絞めつけ、そのフリクションにより第2回転シャフ
ト5が第2スラストフリクション機構21を作用させた
状態でフリクションギア13と共に反時計方向へ回転を
始める。これによりディスプレー体2は第1と第2のス
ラストフリクション機構12、21によるフリクション
トルクが作用した状態となり、図3に示した3の行程と
なる145°の開成角度まで、ディスプレー体2には強
いフリクショントルクが作用し任意の位置での安定した
停止保持状態を保つことができるようになる。この状態
の各ギアの位置を示したものが図5である。
【0017】図3の4の行程はディスプレー体2を閉じ
る行程であるが、この145°から90°の閉成角度の
間は、ディスプレー体2の閉成動作に伴い最初は欠歯ギ
ア6が時計方向へ回転を始め中間ギア22を介してフリ
クションギア13は時計方向へ回転する。しかるに、こ
の回転方向は捩じりコイルスプリング14を弛める方向
であるので、ディスプレー体2には第1のスラストフリ
クション機構12によるフリクショントルクのみが作用
しており、該ディスプレー体2を軽く閉じることができ
る。
る行程であるが、この145°から90°の閉成角度の
間は、ディスプレー体2の閉成動作に伴い最初は欠歯ギ
ア6が時計方向へ回転を始め中間ギア22を介してフリ
クションギア13は時計方向へ回転する。しかるに、こ
の回転方向は捩じりコイルスプリング14を弛める方向
であるので、ディスプレー体2には第1のスラストフリ
クション機構12によるフリクショントルクのみが作用
しており、該ディスプレー体2を軽く閉じることができ
る。
【0018】続く図3の5の行程であるディスプレー体
の開成角度の90°〜60°の間は、上述したように欠
歯ギア6はフリクションギア13及び中間ギア22の相
方と噛合していないことから、ディスプレー体2には第
一のスラストフリクション機構12のフリクショントル
クのみが作用することになり60°まで軽く閉じること
ができる。この閉成角度60°の状態における各ギアの
位置を示したものが図6である。
の開成角度の90°〜60°の間は、上述したように欠
歯ギア6はフリクションギア13及び中間ギア22の相
方と噛合していないことから、ディスプレー体2には第
一のスラストフリクション機構12のフリクショントル
クのみが作用することになり60°まで軽く閉じること
ができる。この閉成角度60°の状態における各ギアの
位置を示したものが図6である。
【0019】続く図3の6の行程である60°〜0°の
間は、欠歯ギア6の第1歯部6aとフリクションギア1
3が噛み合いこれを時計方向へ回転させるので、ディス
プレー体2に第1と第2のスラストフリクション機構1
2、21が作用した状態で閉じられることから、例えば
ディスプレー体2の示す回転トルクが増大しても急激に
落下してしまうことがないものである。このようにディ
スプレー体2が完全に閉じられた状態における各ギアの
位置を示したものが図7である。
間は、欠歯ギア6の第1歯部6aとフリクションギア1
3が噛み合いこれを時計方向へ回転させるので、ディス
プレー体2に第1と第2のスラストフリクション機構1
2、21が作用した状態で閉じられることから、例えば
ディスプレー体2の示す回転トルクが増大しても急激に
落下してしまうことがないものである。このようにディ
スプレー体2が完全に閉じられた状態における各ギアの
位置を示したものが図7である。
【0020】尚、以上の実施例は、OA機器のディスプ
レー体2を開閉する場合について説明したが、この考案
に係るチルトヒンジはその他の例えば洋式トイレの便座
や便蓋或はピアノの蓋体等の開閉用ヒンジのように、蓋
体等の開閉トルクを制御する必要のあるものにそのまま
応用ができることは言うまでもない。
レー体2を開閉する場合について説明したが、この考案
に係るチルトヒンジはその他の例えば洋式トイレの便座
や便蓋或はピアノの蓋体等の開閉用ヒンジのように、蓋
体等の開閉トルクを制御する必要のあるものにそのまま
応用ができることは言うまでもない。
【0021】
【考案の効果】請求項1のように構成すると、回転トル
クを制御する必要のあるOA機器のディスプレー体や洋
式トイレの便座や便蓋、或はピアノの蓋などを開閉する
際に、最初の開閉操作を軽くし、使用開成角度において
フリクショントルクが増大して停止保持状態を安定さ
せ、閉成操作時には最初の行程は軽くし、さらに閉じら
れて各種蓋体等の回転トルクが増大する所では再びフリ
クショントルクが増大して急激に落下しないようにする
ことができるという、この種のディスプレー体や蓋体等
に要求される最も望ましい開閉操作を行うことができる
ものである。
クを制御する必要のあるOA機器のディスプレー体や洋
式トイレの便座や便蓋、或はピアノの蓋などを開閉する
際に、最初の開閉操作を軽くし、使用開成角度において
フリクショントルクが増大して停止保持状態を安定さ
せ、閉成操作時には最初の行程は軽くし、さらに閉じら
れて各種蓋体等の回転トルクが増大する所では再びフリ
クショントルクが増大して急激に落下しないようにする
ことができるという、この種のディスプレー体や蓋体等
に要求される最も望ましい開閉操作を行うことができる
ものである。
【0022】請求項2のように構成すると、簡単な構成
でワンウェイクラッチを構成することができるものであ
る。
でワンウェイクラッチを構成することができるものであ
る。
【図1】この考案に係るチルトヒンジを使用したOA機
器の斜視図である。
器の斜視図である。
【図2】この考案に係るチルトヒンジの分解斜視図であ
る。
る。
【図3】この考案に係るチルトヒンジの動作を説明する
ための説明図である。
ための説明図である。
【図4】この考案に係るチルトヒンジの動作を説明する
ための説明図である。
ための説明図である。
【図5】この考案に係るチルトヒンジの動作を説明する
ための説明図である。
ための説明図である。
【図6】この考案に係るチルトヒンジの動作を説明する
ための説明図である。
ための説明図である。
【図7】この考案に係るチルトヒンジの動作を説明する
ための説明図である。
ための説明図である。
1 装置本体 2 ディスプレー体 3 取付部材 4 第1回転シャフト 5 第2回転シャフト 6 欠歯ギア 7 支持部材 12 第1のスラストフリクション機構 13 フリクションギア 14 捩じりコイルスプリング 15 ワンウェイクラッチ手段 21 第2のスラストフリクション機構 22 中間ギア
Claims (2)
- 【請求項1】 装置本体側に取り付けられる取付部材に
第1回転シャフトと第2回転シャフトを適宜間隔を置い
て回転可能に軸着し、その各端部に第1と第2のスラス
トフリクション機構をそれぞれ設けると共に、前記第1
回転シャフトの他側部側に欠歯ギアとディスプレー体や
蓋体等とを取り付け、前記第2回転シャフトの他側部側
には前記欠歯ギアと間欠的に噛合するワンウェイクラッ
チ手段付きのフリクションギアを回転可能に軸着させ、
前記取付部材には前記欠歯ギアと前記フリクションギア
とに噛合する中間ギアを回転自在に軸着させたことを特
徴とする、チルトヒンジ。 - 【請求項2】 前記ワンウェイクラッチ手段を、前記第
2回転シャフトに環巻きさせつつ前記フリクションギア
と前記第2回転シャフトとの間に設けられ前記フリクシ
ョンギアの回転方向によって前記第2回転シャフトを締
め付けたり弛めたりする捩じりコイルスプリングで構成
したことを特徴とする、請求項1記載のチルトヒンジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993027997U JP2599238Y2 (ja) | 1993-04-27 | 1993-04-27 | チルトヒンジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993027997U JP2599238Y2 (ja) | 1993-04-27 | 1993-04-27 | チルトヒンジ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0680917U JPH0680917U (ja) | 1994-11-15 |
JP2599238Y2 true JP2599238Y2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=12236470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993027997U Expired - Lifetime JP2599238Y2 (ja) | 1993-04-27 | 1993-04-27 | チルトヒンジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2599238Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4381376B2 (ja) * | 2005-01-25 | 2009-12-09 | 三洋電機株式会社 | 折畳み式電子機器 |
WO2008105324A1 (ja) * | 2007-02-27 | 2008-09-04 | Nifco Inc. | 回動機構及びそれを用いた収納装置 |
JP5984484B2 (ja) * | 2012-04-26 | 2016-09-06 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
-
1993
- 1993-04-27 JP JP1993027997U patent/JP2599238Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0680917U (ja) | 1994-11-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3290713B2 (ja) | 損失運動逆転装置付きラチェットレンチ | |
JP3072522B2 (ja) | 蝶番装置 | |
US20200332570A1 (en) | Closure latch assembly with power actuator having motor reset mechanism | |
JPH0261670B2 (ja) | ||
US20050167991A1 (en) | Door closing apparatus | |
JPH0450388Y2 (ja) | ||
JP2001519492A (ja) | 二重回動式ヒンジ組立体 | |
JP2599238Y2 (ja) | チルトヒンジ | |
JPH0357162Y2 (ja) | ||
JP4516750B2 (ja) | パワーデッキリッドの引下げ用アクチュエータ及び制御装置 | |
JP7028138B2 (ja) | 車両ドア用保持装置 | |
JPH0336283Y2 (ja) | ||
JP2000074162A (ja) | 同芯軸減速機及びこれを付設した弁装置 | |
JP3190509B2 (ja) | 扉等開度調整器 | |
JP2916785B2 (ja) | 緩動装置 | |
JPH0648021U (ja) | チルトヒンジ | |
JPS6113379Y2 (ja) | ||
JP2008152885A (ja) | ディスクプレイヤの扉開閉装置 | |
JPH0341589Y2 (ja) | ||
JP3793853B2 (ja) | 車両用ウインドレギュレータのピニオン回転駆動機構 | |
JPH0328139Y2 (ja) | ||
KR200255460Y1 (ko) | 자동차의 트렁크 리드의 토션바 구조 | |
JP2003184908A (ja) | 回転駆動装置 | |
JPH0574999U (ja) | コンソールボックスドアのヒンジ装置 | |
JP3971029B2 (ja) | ドアクローザの停止角度調整機構 |