JPH0328139Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は建物に対して回動して開く扉、ドア等
の回動建具、特に、出窓における袖窓部の雨戸に
関する。

例えば、外側に回動して開く窓の外側に雨戸を
設けるような場合には、窓が閉じた状態において
も遠隔操作によつて雨戸が開閉できるように構成
しなければならない。このような遠隔操作手段と
しては、一般的には回動軸に固着されたプーリー
とワイヤーとの組合せからなる動力伝達機構を用
いるのが一番簡便でよいのであるが、防犯上問題
があつた。すなわち、開く方向の力を外側から雨
戸に無理やり加えるとプーリーがワイヤーに対し
て空転してしまい雨戸が開いてしまうという欠陥
があつた。

本考案はこのような問題点を解決した回動建具
に係り、上下端部を建物側に支承された回動軸に
一体に固着された上下一対のクランク腕と、該上
下一対のクランク腕の他端部にそれぞれ装着され
たクランク軸と、該クランク軸によつて前記上下
一対のクランク腕に所定の角度の範囲内で回動自
在に支承された建具本体と、該クランク腕と建具
本体との間に介在し、クランク腕を建具本体に対
して先行して開く方向に回動し屈曲した状態に付
勢保持するバネ手段と、閉じた状態において該建
具本体の先端部を受容する建物側の断面コ字状の
受部材とからなり、回動軸をロープ、ワイヤー等
の可撓部材で開閉駆動することを特徴とする。以
下、図面に示す出窓の袖窓用の雨戸の実施例に従
つて本考案を詳細に説明する。

１は上下の端部を建物側に支承された回動軸
で、その上方には開閉駆動のための従動側プーリ
ー２が固着されている。該従動側プーリーと駆動
側プーリー（図示せず）との間にはワイヤー３が
張設されており、該ワイヤーによつて回動軸１が
開閉駆動される。４は該回動軸に一体に固着され
た上下一対のクランク腕で、その他端部にはそれ
ぞれクランク軸５が固着されている。６は該クラ
ンク軸によつて該上下一対のクランク腕に90〜
180度の範囲で回動自在に支承された建具本体で、
該建具本体とクランク腕の間には捩りコイルバネ
７が作用している。すなわち、該捩りコイルバネ
は一端がクランク軸に係止され、他端が建具本体
側に係止されており、クランク腕が建具本体より
先行して開く回動方向に付勢し、通常、クランク
腕と建具本体とがクランク軸を中心として折れ曲
がつて屈曲状態に保持されている。８は建物側に
形成された断面コ字状の受部材で、建具本体６が
閉じられたときに該建具本体の先端部が係合す
る。したがつて、ワイヤー３で従動プーリー２を
駆動して回動軸１を建具本体６の閉じる方向に回
動させると、まず、建具本体６の先端部が断面コ
字状の受部材８の後端縁８ａに当接する。さら
に、回動軸１を回動しつづけると、捩りコイルバ
ネ７の力に抗してクランク腕４が建具本体６を前
記後端縁８ａに沿つて押し出しながら、なお回動
する。その結果、クランク腕４と建具本体６とは
一直線となり、建具本体６の先端部は受部材８に
係合する。この状態においては、回動軸１を先に
回動させない限り、受部材８の前端縁８ｂが障害
となつて建具本体６を開くことができない。

本考案は以上のように構成されているから、ロ
ープ、ワイヤー等の空滑りする可撓駆動部材を用
いた防犯上優れた回動建具を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る回動建具を雨戸として出
窓の袖窓に取り付けた状態の平面図で、ａ図は雨
戸を完全に閉める直前、ｂ図は完全に閉まつた状
態を示す。第２図は第１図の要部の拡大図で、ａ
図は平面図、ｂ図は一部截断した正面図である。 １……回動軸、２……従動プーリー、４……ク
ランク腕、５……クランク軸、６……建具本体、
７……捩りコイルバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロープ、ワイヤー等の可撓部材で開閉駆動され
   る回動建具において、上下端部を建物側に支承さ
   れた回動軸１に一体に固着された上下一対のクラ
   ンク腕４と、該上下一対のクランク腕の他端部に
   それぞれ装着されたクランク軸５と、該クランク
   軸によつて前記上下一対のクランク腕４に所定の
   角度の範囲内で回動自在に支承された建具本体６
   と、該クランク腕と建具本体との間に介在し、該
   建具本体より先行して開く回動方向に該クランク
   腕を付勢するバネ手段７と、閉じた状態において
   該建具本体の先端部を受容する建物側の断面コ字
   状の受部材８とからなる回動建具。