JPH0442466Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、窓枠に上縁を蝶着した窓板を外側に
突き出すことによつて開窓するようにした揺動開
閉窓の開閉装置に関する。

従来の技術及び考案が解決しようとする問題点 このような揺動開閉窓としては、従来、上縁を
窓枠に蝶着して外側への揺動自由に支持した窓板
の下縁に回転操作により窓板の下縁とのロツクと
その解除を行なう操作レバーを取り付け、窓板の
側縁と窓枠の間に窓板を開窓状態に保持するため
の屈曲式のステイを取り付けた構成としたものが
あり、操作レバーの操作により窓枠とのロツクを
解除したのち窓板を突き出すとともにこれにとも
なつて真直に伸びたステイを屈曲不能にロツクす
ることにより窓板を開窓姿勢に保持し、また、閉
窓するときには、窓板を支えながら、ステイのロ
ツクを外したのち手元に引き寄せて閉窓し、操作
レバーの操作により窓枠にロツクするようになつ
ているが、このような揺動開閉窓においては、両
手を使わなければ窓の開閉を行なうことができな
いばかりか、窓板が大型である場合には窓板を同
じ角度だけ揺動させるのに窓板の下縁を大きく突
き出さなければならず、手が届かない場合には開
閉することができない欠点があつた。

問題点を解決するための手段 本考案は上記問題点を解決するための手段とし
て、窓枠の屋内側に回転駆動軸を前記窓板の揺動
中心と平行に支持するとともにその回転駆動軸に
第１リンクの一端を固定して該第１リンクの自由
端と前記窓板の間に第２リンクを連結し、前記第
１リンクと第２リンクとが直線上に伸びて開窓し
た状態と互いに直線上に重なり合つて閉窓した状
態の夫々の角度から前記第１リンクがさらに小角
度だけ下側へ回転した180°よりも大きい一定の角
度範囲以上の回動を規制するストツパを設けた構
成とした。

考案の作用及び効果 本考案の揺動開閉窓の開閉装置は上記構成にな
り、回転駆動軸を回転することにより第１リンク
をこれと第２リンクとが直線上に伸びた角度から
さらに小角度だけ下側へ回動させると、窓板の自
重によりさらに下側へ回転しようとする第１リン
クの回動がストツパにより規制されて窓板が開窓
姿勢に保持され、回転駆動軸を逆転することによ
り第１リンクをこれと第２リンクとが直線上に重
なり合つた角度からさらに小角度だけ下側へ回動
させると、窓板自体を外側へ引き出そうとしても
これによりさらに下側へ回動しようとする第１リ
ンクの回動がストツパにより規制され、これによ
り、窓板が開窓不能にロツクされるのであつて、
回転駆動軸を回転させるだけで窓板の開閉及びロ
ツクを行なうことができるため、両手を使わなく
ても窓の開閉操作が可能となるとともに窓板が大
型であつても開閉可能となる。

実施例 以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて
説明する。

図において、１は建物の壁面２に透設された窓
孔であり、この窓孔１には内外方向に大きな幅を
有する窓枠３が嵌着され、窓枠３の屋外側には窓
板５がその上縁を窓枠３の上縁に蝶着して揺動自
由に支持されており、窓板５により開閉される窓
枠３の開口部の外側には窓板５の内面に密着する
合成ゴム製のシール部材６が嵌着されている。窓
枠３の左右両側面の間の中央部には窓板５の揺動
中心と平行な細長い出力軸７を両側に突出して支
持したギヤボツクス８が窓枠３の中央部に差し渡
された固定板１０にブラケツト１１によつて取付
けられ、その出力軸７の両端部が夫々前記固定板
１０の両側に取付けられた各支持部材１２によつ
て回転自由に支持されており、これらの各支持部
材１２の外側に突出した出力軸７の両端部には、
夫々、同一方向を向いて互いに平行に対応する第
１リンク１４の一端部が固定され、各第１リンク
１４の自由端には、夫々、ターンバツクルの両端
に夫々連結部１５を形成してなり第１リンク１４
よりも長さの大きい第２リンク１６の一側の連結
部１５がピン１７によつて連結され、各第２リン
ク１６の他側の連結部１５が、夫々、窓板５の内
面の上下中央部に固着された各ブラケツト１８に
ピン２０によつて連結されており、両第１リンク
１４が回動することによつて窓板５が両第２リン
ク１６を介して揺動駆動されるようになつてい
て、第２図に示すように、両第１リンク１４が時
計方向に回動して、夫々、各第２リンク１６と略
直線上に重なり合つたときに窓板５が窓枠３の開
口部を閉塞して閉窓されるようになつている。ギ
ヤボツクス８の出力軸７の両端部を夫々支持した
前記各支持部材１２の垂直板１２ａの外側には第
１リンク１４に当接してその回動角度を一定の範
囲内に規制するための２個のストツパ２５ａ、２
５ｂが突設されており、第２図に示すように、右
側のストツパ２５ａは、時計方向に回動した第１
リンク１４が第２リンク１６と直線上に重なり合
つてからさらに小角度だけ回動したところで第１
リンク１４の側縁が当設するように取付けられて
おり、他方のストツパ２５ｂは、第３図に示すよ
うに、反時計方向に回動した第１リンク１４と第
２リンク１６とが直線上に伸びることにより窓板
５が最も突き出されてから第１リンク１４がさら
に小角度だけ回動したところでその側縁が当接す
るように取付けられている。前記ギヤボツクス８
の上面には同一歯数のかさ歯車を介して出力軸７
に連結された入力軸２１の上端部が上向きに突出
しており、一方、その上方における窓枠３の上面
には操作ハンドル２２が回転自由に取付けられ、
その回転軸２３とギヤボツクス８の前記入力軸２
１が連結軸２４によつて連結されており、操作ハ
ンドル２２を回すと連結軸２４を介してギヤボツ
クス８の出力軸７が操作ハンドル２２の回転角度
と同一角度だけ回転し、これにともなつて両側の
第１リンク１４が回動するようになつている。

本実施例の揺動開閉窓の開閉装置は上記構成に
なり、第２図に示す閉窓状態において操作ハンド
ル２２を回して両第１リンク１４を反時計方向に
回動させると、これにともなつて窓板５が外側に
突き出され、第３図に示すように、第１リンク１
４が左側のストツパ２５ｂに係合するまで回動す
ると、前記したように、第１リンク１４と第２リ
ンク１６とが一旦直線上に伸びたのち第１リンク
１４がさらに小角度だけ下方に回動した状態であ
るため、第１リンク１４が窓板５の自重によりさ
らに下方に回動する方向に付勢されるのである
が、第１リンク１４はストツパ２５ｂとの係合に
よつて回動が規制されていることから、窓板５が
図に示す開窓姿勢に保持されるのであり、また、
この状態において、操作ハンドル２２を上記と反
対方向に回すことにより両第１リンク１４を時計
方向に回動させると、これにともなつて窓板５が
屋内側に引き寄せられ、第１リンク１４と第２リ
ンク１６とが直線上に重なり合う少し手前の状態
になるまで第１リンク１４が回動して窓板５の内
面が窓枠３のシール部材６に当接したのち、この
シール部材６を押し潰しつつさらに第１リンク１
４を回動させて、第２図に示すように、第１リン
ク１４が右側のストツパ２５ａに係合するまで回
動したときは、前記したように、第１リンク１４
と第２リンク１６とが一旦直線上に重なり合つた
のち第１リンク１４がさらに小角度だけ下方に回
動した状態であるため、第１リンク１４がシール
部材６の弾性復元力によりさらに下方に回動する
方向に付勢されるのであるが、第１リンク１４は
ストツパ２５ａとの係合によつて回動が規制され
ていることから、窓板５がその内面でシール部材
６を押し潰した状態で閉窓姿勢にロツクされる。

なお、本実施例においては、第２リンク１６が
ターンバツクルによつて長さ調節可能となつてい
るため、第２図に示すように、窓板５が窓枠３の
開口部を閉じた状態において第１リンク１４が第
２リンク１６と一旦直線上に重なり合つたのちさ
らに小角度だけ下方に確実に回動するように調整
することができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図は
閉窓状態を示す断面図、第３図は開窓状態を示す
断面図である。 ３……窓枠、５……窓板、７……出力軸（回転
駆動軸）、１４……第１リンク、１６……第２リ
ンク、２５ａ，２５ｂ……ストツパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓枠に上縁を蝶着した窓板を外側に突き出すこ
   とによつて開窓するようにした揺動開閉窓におい
   て、前記窓枠の屋内側に回転駆動軸を前記窓板の
   揺動中心と平行に支持するとともに該回転駆動軸
   に第１リンクの一端を固定して該第１リンクの自
   由端と前記窓板の間に第２リンクを連結し、前記
   第１リンクと第２リンクとが直線上に伸びて開窓
   した状態と互いに直線上に重なり合つて閉窓した
   状態の夫々の角度から前記第１リンクがさらに小
   角度だけ下側へ回転した180°よりも大きい一定の
   角度範囲以上の回動を規制するストツパを設けた
   ことを特徴とする揺動開閉窓の開閉装置。