JP2597878Y2 - 蒸散剤パックおよび蒸散材包装体 - Google Patents
蒸散剤パックおよび蒸散材包装体Info
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- JP2597878Y2 JP2597878Y2 JP1993044262U JP4426293U JP2597878Y2 JP 2597878 Y2 JP2597878 Y2 JP 2597878Y2 JP 1993044262 U JP1993044262 U JP 1993044262U JP 4426293 U JP4426293 U JP 4426293U JP 2597878 Y2 JP2597878 Y2 JP 2597878Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、蒸散する薬液によって
防虫剤としての機能を果たす粒形状の蒸散剤を通気性の
袋体に収容し、或いはそれにさらに所定の包装を施した
構成をなす衣類防虫用蒸散剤パックおよび蒸散材包装体
に関するもので、詳しくは、多様な用途に柔軟に対応し
得て、使い勝手や取り扱い性にも優れるように改善した
衣類防虫用蒸散剤パックおよび蒸散材包装体に係るもの
である。
防虫剤としての機能を果たす粒形状の蒸散剤を通気性の
袋体に収容し、或いはそれにさらに所定の包装を施した
構成をなす衣類防虫用蒸散剤パックおよび蒸散材包装体
に関するもので、詳しくは、多様な用途に柔軟に対応し
得て、使い勝手や取り扱い性にも優れるように改善した
衣類防虫用蒸散剤パックおよび蒸散材包装体に係るもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、タンス等に収納した
衣類を害虫から保護するため防虫剤が使用されていた
が、このような防虫剤の形態は、固形状のものと液状の
ものとに大別することができる。固形状のものは、所謂
昇華性防虫剤と呼ばれているもので、例えば、パラジク
ロルベンゼン、ナフタレン、樟脳等が該当する。一方、
液状のものは、いわゆる蒸散剤と呼ばれている蒸散性
(揮発性)の薬液を用いるもので、例えば、ピレスロイ
ド系、有機リン系化合物液などが該当する。
衣類を害虫から保護するため防虫剤が使用されていた
が、このような防虫剤の形態は、固形状のものと液状の
ものとに大別することができる。固形状のものは、所謂
昇華性防虫剤と呼ばれているもので、例えば、パラジク
ロルベンゼン、ナフタレン、樟脳等が該当する。一方、
液状のものは、いわゆる蒸散剤と呼ばれている蒸散性
(揮発性)の薬液を用いるもので、例えば、ピレスロイ
ド系、有機リン系化合物液などが該当する。
【0003】前述の固形状の防虫剤の場合は、通常、プ
ラスチック容器に収納したり、更には、例えば、和紙又
は不織布などで包装した形態で使用されている。このよ
うに適当な包装手段により包装することは、防虫剤の昇
華作用を制限して防虫効果の持続性を高めると同時に、
衣服との直接の接触を防ぐこともでき、薬剤自身による
汚染を少なくできる等の効果を生む。即ち、このような
包装は、固形状の防虫剤そのものの欠点、即ち、昇華性
による消失が極めて短期間の内に進行するといった欠点
や防虫剤との直接接触によって衣料等に汚れが付くとい
った欠点を補う役割を果たす。
ラスチック容器に収納したり、更には、例えば、和紙又
は不織布などで包装した形態で使用されている。このよ
うに適当な包装手段により包装することは、防虫剤の昇
華作用を制限して防虫効果の持続性を高めると同時に、
衣服との直接の接触を防ぐこともでき、薬剤自身による
汚染を少なくできる等の効果を生む。即ち、このような
包装は、固形状の防虫剤そのものの欠点、即ち、昇華性
による消失が極めて短期間の内に進行するといった欠点
や防虫剤との直接接触によって衣料等に汚れが付くとい
った欠点を補う役割を果たす。
【0004】このような固形タイプのものに対して前記
液状の防虫剤は、固形状防虫剤に比べてその防虫力は高
いのが普通である。したがって、液状のタイプは、僅か
な量で高い防虫効果を示すことができる。しかし、液状
の防虫剤はその蒸気圧が固形状の防虫剤に比べて低く、
また蒸散量が少ないため、使用開始初期の段階では一般
的に防虫効果が低いという欠点がある。そのため、使用
開始初期の段階における蒸散を活発化させる工夫が種々
行われている。例えば、液状の防虫剤は、該当の薬液を
適当な吸液性の素材(保持体)に含浸させることにより
固体と同様に取り扱えるようにして、取り扱い性の向上
を図るのが周知となっているが、その場合に、前記保持
体の形状を複雑化するなどにより露呈する蒸散面積を拡
大したり、あるいは保持体を薄板状にするなどの工夫を
行って単位時間当たりの蒸散量の増大を図る。
液状の防虫剤は、固形状防虫剤に比べてその防虫力は高
いのが普通である。したがって、液状のタイプは、僅か
な量で高い防虫効果を示すことができる。しかし、液状
の防虫剤はその蒸気圧が固形状の防虫剤に比べて低く、
また蒸散量が少ないため、使用開始初期の段階では一般
的に防虫効果が低いという欠点がある。そのため、使用
開始初期の段階における蒸散を活発化させる工夫が種々
行われている。例えば、液状の防虫剤は、該当の薬液を
適当な吸液性の素材(保持体)に含浸させることにより
固体と同様に取り扱えるようにして、取り扱い性の向上
を図るのが周知となっているが、その場合に、前記保持
体の形状を複雑化するなどにより露呈する蒸散面積を拡
大したり、あるいは保持体を薄板状にするなどの工夫を
行って単位時間当たりの蒸散量の増大を図る。
【0005】このような工夫によれば、使用開始初期か
ら蒸散が活発に行われ、高い防虫効果を期待することが
できる。ところで、使用開始後一定期間が経過して使用
場所雰囲気中における薬剤濃度が有効濃度に達した後
は、薬剤の消失分を補給する程度に蒸散量が制限される
ことが好ましい。しかし、前述した蒸散面積の拡大等に
より初期の蒸散量を増やす構造を採用した場合では、一
定期間経過して使用場所雰囲気中におけるに薬剤濃度が
有効濃度に達した後も、初期と同様に活発な蒸散を継続
するため、薬剤の過剰供給という欠点を抱えてしまうこ
とになる。
ら蒸散が活発に行われ、高い防虫効果を期待することが
できる。ところで、使用開始後一定期間が経過して使用
場所雰囲気中における薬剤濃度が有効濃度に達した後
は、薬剤の消失分を補給する程度に蒸散量が制限される
ことが好ましい。しかし、前述した蒸散面積の拡大等に
より初期の蒸散量を増やす構造を採用した場合では、一
定期間経過して使用場所雰囲気中におけるに薬剤濃度が
有効濃度に達した後も、初期と同様に活発な蒸散を継続
するため、薬剤の過剰供給という欠点を抱えてしまうこ
とになる。
【0006】このようなことから、使用開始初期および
一定期間経過後の双方において共に必要充分な効果を得
ようとするために、例えば紙、プラスチック、多孔質物
質等による保持体の大きさや形状を、薬剤の特性に合わ
せた形態として工夫し、薬液を含浸させた保持体をその
まま露呈させた状態で使用に供するタイプのものや、適
当な容器に収納した状態で使用に供するタイプのものな
どが種々開発されてきた。
一定期間経過後の双方において共に必要充分な効果を得
ようとするために、例えば紙、プラスチック、多孔質物
質等による保持体の大きさや形状を、薬剤の特性に合わ
せた形態として工夫し、薬液を含浸させた保持体をその
まま露呈させた状態で使用に供するタイプのものや、適
当な容器に収納した状態で使用に供するタイプのものな
どが種々開発されてきた。
【0007】また、吸液性の保持体に蒸散性の薬液を含
浸させてなる防虫剤等は、その使用期間(一般に、保持
体の体積に比例する)や使用開始初期及び一定期間経時
後の蒸散量を計算し易くする目的から、シート状あるい
はマット状のタイプとされることが多い。そして、従来
では、保持体をシートタイプとして、該保持体に蒸散性
の薬液を含浸させたもの(以下、シートタイプの蒸散剤
と呼ぶ)を通気性のある袋体にて包装した形態のもの
が、その取り扱い性や蒸散量のコントロール性の点で優
れると提案されてきた。
浸させてなる防虫剤等は、その使用期間(一般に、保持
体の体積に比例する)や使用開始初期及び一定期間経時
後の蒸散量を計算し易くする目的から、シート状あるい
はマット状のタイプとされることが多い。そして、従来
では、保持体をシートタイプとして、該保持体に蒸散性
の薬液を含浸させたもの(以下、シートタイプの蒸散剤
と呼ぶ)を通気性のある袋体にて包装した形態のもの
が、その取り扱い性や蒸散量のコントロール性の点で優
れると提案されてきた。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】ところが、薬液を含浸
させた蒸散剤を袋体で包むようにしたものでは、蒸散剤
を包んだ袋体と蒸散剤との接触部において蒸散剤に含浸
されている薬液が袋体に吸い出される作用が生じ、この
作用が薬液の蒸散を助ける場合がある。そして、前述し
たシートタイプの蒸散剤の場合は、袋体との接触が面接
触になるため、袋体の接触による蒸散の助けが過大にな
り、その結果、蒸散剤に含浸されている薬液の総量に比
較して単位時間当たりの蒸散量が大きくなり過ぎて、薬
効を長期間にわたって継続させることが難しくなるとい
う問題があった。さらに、シートタイプの蒸散剤では、
そのシート面の大きさにより前記袋体との接触面積が決
定されてしまい、その接触面積により蒸散量がほぼ決ま
ってしまうため、蒸散量のコントロールが極めて困難に
なるという問題もあった。
させた蒸散剤を袋体で包むようにしたものでは、蒸散剤
を包んだ袋体と蒸散剤との接触部において蒸散剤に含浸
されている薬液が袋体に吸い出される作用が生じ、この
作用が薬液の蒸散を助ける場合がある。そして、前述し
たシートタイプの蒸散剤の場合は、袋体との接触が面接
触になるため、袋体の接触による蒸散の助けが過大にな
り、その結果、蒸散剤に含浸されている薬液の総量に比
較して単位時間当たりの蒸散量が大きくなり過ぎて、薬
効を長期間にわたって継続させることが難しくなるとい
う問題があった。さらに、シートタイプの蒸散剤では、
そのシート面の大きさにより前記袋体との接触面積が決
定されてしまい、その接触面積により蒸散量がほぼ決ま
ってしまうため、蒸散量のコントロールが極めて困難に
なるという問題もあった。
【0009】さらに又、シートタイプの蒸散剤の場合
は、蒸散効果の持続性を向上させるために薬液の含浸量
を増大させようとすれば、その厚みを大きくしなければ
ならず、この厚みを大きくすると、シートタイプの利点
でもあったフレキシビリティが損なわれて、例えば流通
過程上の搬送作業等で破損し易くなるなど、取り扱い性
等の点で不便が生じる等の問題があった。また、例えば
樟脳のような固体の薬剤は、昇華によって実体が消滅し
てゆくことで薬効の終点を容易に確認することができる
が、蒸散性の薬液を適当な保持体に含浸させてなる蒸散
剤の場合には、保持体の実体自体は消滅しないため、薬
効の終点の確認が難しく、薬効が既に切れているのに交
換を忘れるとか、あるいは薬効が残っているのに交換し
てしまうといった不都合が生じる虞もあった。
は、蒸散効果の持続性を向上させるために薬液の含浸量
を増大させようとすれば、その厚みを大きくしなければ
ならず、この厚みを大きくすると、シートタイプの利点
でもあったフレキシビリティが損なわれて、例えば流通
過程上の搬送作業等で破損し易くなるなど、取り扱い性
等の点で不便が生じる等の問題があった。また、例えば
樟脳のような固体の薬剤は、昇華によって実体が消滅し
てゆくことで薬効の終点を容易に確認することができる
が、蒸散性の薬液を適当な保持体に含浸させてなる蒸散
剤の場合には、保持体の実体自体は消滅しないため、薬
効の終点の確認が難しく、薬効が既に切れているのに交
換を忘れるとか、あるいは薬効が残っているのに交換し
てしまうといった不都合が生じる虞もあった。
【0010】そこで、本考案の目的は上記課題を解消す
ることにあり、蒸散性の薬液の効果を使用開始初期から
充分に発揮させることができると同時に、蒸散量を適正
に制御して長期にわたって薬液の効力を持続させること
ができて、防虫剤等としての利用を始めとして多様な用
途に便利に使用することができる蒸散剤パックおよび蒸
散材包装体を提供することにある。
ることにあり、蒸散性の薬液の効果を使用開始初期から
充分に発揮させることができると同時に、蒸散量を適正
に制御して長期にわたって薬液の効力を持続させること
ができて、防虫剤等としての利用を始めとして多様な用
途に便利に使用することができる蒸散剤パックおよび蒸
散材包装体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本考案の上記目的は、蒸
散剤が、吸液素材を粒形状に成形した保持体に蒸散液を
含浸させた粒形状のものであり、さらに通気性を有しか
つフレキシブルな袋体に、蒸散剤全体の表面積を粒径の
大きさと個数により制御し、蒸散量をコントロールする
多数個の前記粒形状の蒸散剤が収納されており、かつ前
記袋体に前記蒸散剤を収納して得られた蒸散剤パックが
蒸散剤パック自体の形状が粒形状蒸散剤の流動性と相ま
って自由に変形するようにフレキシブルであることを特
徴とする衣類防虫用蒸散剤パックにより達成される。ま
た、前記蒸散剤を収納するフレキシブルな袋体が吸液性
を有していることを特徴とする衣類防虫用蒸散剤パック
によっても上記目的を達成することができる。
散剤が、吸液素材を粒形状に成形した保持体に蒸散液を
含浸させた粒形状のものであり、さらに通気性を有しか
つフレキシブルな袋体に、蒸散剤全体の表面積を粒径の
大きさと個数により制御し、蒸散量をコントロールする
多数個の前記粒形状の蒸散剤が収納されており、かつ前
記袋体に前記蒸散剤を収納して得られた蒸散剤パックが
蒸散剤パック自体の形状が粒形状蒸散剤の流動性と相ま
って自由に変形するようにフレキシブルであることを特
徴とする衣類防虫用蒸散剤パックにより達成される。ま
た、前記蒸散剤を収納するフレキシブルな袋体が吸液性
を有していることを特徴とする衣類防虫用蒸散剤パック
によっても上記目的を達成することができる。
【0012】また、通気性を有しかつフレキシブルな袋
体に、蒸散剤全体の表面積を粒径の大きさと個数により
制御し、蒸散量をコントロールする多数個の粒形状の蒸
散剤が収納されており、前記粒形状の蒸散剤は、吸液素
材に無機粉を添加混合したものを粒形状に成形された保
持体に蒸散液を含浸させてなり、かつ前記袋体に前記蒸
散剤を収納して得られた蒸散剤パックが蒸散剤パック自
体の形状が粒形状蒸散剤の流動性と相まって自由に変形
するようにフレキシブルであることを特徴とする衣類防
虫用蒸散剤パックによっても上記目的を達成することが
できる。また、通気性を有しかつフレキシブルな袋体
に、蒸散剤全体の表面積を粒径の大きさと個数により制
御し、蒸散量をコントロールする多数個の粒形状の蒸散
剤が収納されており、前記粒形状の蒸散剤は吸液素材を
粒形状に成形した保持体に薬効を持つ蒸散液とこの蒸散
液の薬効の終点を明示するインジケータを含浸させてな
り、かつ前記袋体に前記蒸散剤を収納して得られた蒸散
剤パックが蒸散剤パック自体の形状が粒形状蒸散剤の流
動性と相まって自由に変形するようにフレキシブルであ
ることを特徴とする衣類防虫用蒸散剤パック、或いは前
記袋体にインジケータ機能を持たせたことを特徴とする
衣類防虫用蒸散剤パックによっても上記目的を達成する
ことができる。
体に、蒸散剤全体の表面積を粒径の大きさと個数により
制御し、蒸散量をコントロールする多数個の粒形状の蒸
散剤が収納されており、前記粒形状の蒸散剤は、吸液素
材に無機粉を添加混合したものを粒形状に成形された保
持体に蒸散液を含浸させてなり、かつ前記袋体に前記蒸
散剤を収納して得られた蒸散剤パックが蒸散剤パック自
体の形状が粒形状蒸散剤の流動性と相まって自由に変形
するようにフレキシブルであることを特徴とする衣類防
虫用蒸散剤パックによっても上記目的を達成することが
できる。また、通気性を有しかつフレキシブルな袋体
に、蒸散剤全体の表面積を粒径の大きさと個数により制
御し、蒸散量をコントロールする多数個の粒形状の蒸散
剤が収納されており、前記粒形状の蒸散剤は吸液素材を
粒形状に成形した保持体に薬効を持つ蒸散液とこの蒸散
液の薬効の終点を明示するインジケータを含浸させてな
り、かつ前記袋体に前記蒸散剤を収納して得られた蒸散
剤パックが蒸散剤パック自体の形状が粒形状蒸散剤の流
動性と相まって自由に変形するようにフレキシブルであ
ることを特徴とする衣類防虫用蒸散剤パック、或いは前
記袋体にインジケータ機能を持たせたことを特徴とする
衣類防虫用蒸散剤パックによっても上記目的を達成する
ことができる。
【0013】また、気密性を有した外側包装袋の中に上
記のいずれかの蒸散剤パックを複数個収容してなること
を特徴とする蒸散材包装体によっても上記目的を達成す
ることができる。また、上記の蒸散材包装体の構成に加
えて、前記外側包装袋はその外側包装袋の表面には、指
定範囲を切除することにより収容されている蒸散剤パッ
クの蒸散成分を袋外に散逸させる蒸散調整口となる切除
指定目印が設けられていることを特徴とする蒸散材包装
体によっても上記目的を達成することができる。また、
前記外側包装袋に装備される切除指定目印として、蒸散
剤の使用条件に応じて前記蒸散調整口の開口面積を選択
し得るように、使用条件別に複数の切除指定目印が設け
られていることを特徴とする蒸散材包装体によっても上
記目的を達成することができる。また、前記外側包装袋
の切除指定目印は、当該外側包装袋上の複数箇所に分散
して設けられていることを特徴とした蒸散材包装体によ
っても上記目的を達成することができる。更に、前記外
側包装袋は少なくとも一部が該外側包装袋内部を目視可
能な光透過性の素材により構成されたことを特徴とする
上記にいずれかの蒸散材包装体によっても上記目的は達
成される。
記のいずれかの蒸散剤パックを複数個収容してなること
を特徴とする蒸散材包装体によっても上記目的を達成す
ることができる。また、上記の蒸散材包装体の構成に加
えて、前記外側包装袋はその外側包装袋の表面には、指
定範囲を切除することにより収容されている蒸散剤パッ
クの蒸散成分を袋外に散逸させる蒸散調整口となる切除
指定目印が設けられていることを特徴とする蒸散材包装
体によっても上記目的を達成することができる。また、
前記外側包装袋に装備される切除指定目印として、蒸散
剤の使用条件に応じて前記蒸散調整口の開口面積を選択
し得るように、使用条件別に複数の切除指定目印が設け
られていることを特徴とする蒸散材包装体によっても上
記目的を達成することができる。また、前記外側包装袋
の切除指定目印は、当該外側包装袋上の複数箇所に分散
して設けられていることを特徴とした蒸散材包装体によ
っても上記目的を達成することができる。更に、前記外
側包装袋は少なくとも一部が該外側包装袋内部を目視可
能な光透過性の素材により構成されたことを特徴とする
上記にいずれかの蒸散材包装体によっても上記目的は達
成される。
【0014】
【作用】本考案の上記構成によれば、蒸散剤は吸液素材
によって粒形状に成形した保持体に所定の薬効を有した
蒸散液を含浸させた粒形状のものからなる構成であり、
蒸散剤パックとして一つの袋体に複数個の蒸散剤を収納
し、その袋体に収納された複数個の蒸散剤全体の表面積
のコントロールは、粒形状をなした各保持体の粒径の大
きさや個数により柔軟に制御することができ、この表面
積コントロールに際しても全体体積が大きく変化するこ
とを回避することができる。そして、全体の体積をそれ
ほど変えずに表面積等を調整し得るということは、袋体
として薬効の継続期間等の仕様別に種々の大きさのもの
を用意しておいて使い分けるといったことがなくなり、
製品種類を低減させることが可能になると同時に、製造
に必要な袋体等の部材の管理が容易になり、生産コスト
の低下を図ると同時に生産性を向上させることが可能に
なる。
によって粒形状に成形した保持体に所定の薬効を有した
蒸散液を含浸させた粒形状のものからなる構成であり、
蒸散剤パックとして一つの袋体に複数個の蒸散剤を収納
し、その袋体に収納された複数個の蒸散剤全体の表面積
のコントロールは、粒形状をなした各保持体の粒径の大
きさや個数により柔軟に制御することができ、この表面
積コントロールに際しても全体体積が大きく変化するこ
とを回避することができる。そして、全体の体積をそれ
ほど変えずに表面積等を調整し得るということは、袋体
として薬効の継続期間等の仕様別に種々の大きさのもの
を用意しておいて使い分けるといったことがなくなり、
製品種類を低減させることが可能になると同時に、製造
に必要な袋体等の部材の管理が容易になり、生産コスト
の低下を図ると同時に生産性を向上させることが可能に
なる。
【0015】さらに蒸散剤を収納する袋体は通気性を有
しかつフレキシブルな構成ものであるので、収納した粒
形状の蒸散剤の持つ流動性と合せて、蒸散剤パックはそ
の形状を使用箇所の形状等に合せて自由に変形させるこ
とができ、例えば、流通過程等における搬送処理時や消
費者の使用時における破損防止および使い勝手の向上を
果たし、多様な用途に便利に使用することが可能にな
る。また前記蒸散剤が吸液性のあるフレキシブルな袋体
中にある場合、蒸散剤が粒形状であることから袋体と蒸
散剤との面接触による蒸散の補助の行き過ぎを抑えつ
つ、その反面で蒸散を適度に進める作用を持たせること
ができ、さらに、袋体を傾けることによって内部の蒸散
剤の重なり状態並びに蒸散剤と袋体との接触状態を変え
ることができ、これらによって、蒸散量のコントロール
をより適正に行うことが可能になり、蒸散性の薬液の効
果を使用開始初期から充分に発揮させることが可能にな
ると同時に、蒸散量を適正に制御して長期にわたって薬
液の効力を持続させることが可能になる。
しかつフレキシブルな構成ものであるので、収納した粒
形状の蒸散剤の持つ流動性と合せて、蒸散剤パックはそ
の形状を使用箇所の形状等に合せて自由に変形させるこ
とができ、例えば、流通過程等における搬送処理時や消
費者の使用時における破損防止および使い勝手の向上を
果たし、多様な用途に便利に使用することが可能にな
る。また前記蒸散剤が吸液性のあるフレキシブルな袋体
中にある場合、蒸散剤が粒形状であることから袋体と蒸
散剤との面接触による蒸散の補助の行き過ぎを抑えつ
つ、その反面で蒸散を適度に進める作用を持たせること
ができ、さらに、袋体を傾けることによって内部の蒸散
剤の重なり状態並びに蒸散剤と袋体との接触状態を変え
ることができ、これらによって、蒸散量のコントロール
をより適正に行うことが可能になり、蒸散性の薬液の効
果を使用開始初期から充分に発揮させることが可能にな
ると同時に、蒸散量を適正に制御して長期にわたって薬
液の効力を持続させることが可能になる。
【0016】また、蒸散剤となる粒形状の保持体には予
め無機粉を添加する構成としており、前記無機粉として
例えば硅石粉等を使用すれば、保持体の重量を増やし、
重量感のある蒸散剤を得ることが可能になり、軽過ぎる
ために商品価値が見劣りすることを防止すると同時に、
質感の向上によって取り扱い性を向上させることも期待
できる。また、蒸散剤は吸液素材を粒形状に成形してな
る保持体に所定の薬効を持つ蒸散液とこの蒸散液の薬効
の継続期間の終点を明示するインジケータとを含浸させ
た構成で、該蒸散剤の薬効の有無は前記インジケータに
よる明示によっていつでも容易に確認することが可能に
なるため、薬効が残っているのにそれを確認できないた
めに交換してしまったり、あるいは薬効が切れているの
交換を忘れるといった不都合の発生を防止することがで
きる。前記袋体にインジケータ機能を持たせることによ
って蒸散剤が見えない場合でも薬効が残っているか否か
を確認できる。
め無機粉を添加する構成としており、前記無機粉として
例えば硅石粉等を使用すれば、保持体の重量を増やし、
重量感のある蒸散剤を得ることが可能になり、軽過ぎる
ために商品価値が見劣りすることを防止すると同時に、
質感の向上によって取り扱い性を向上させることも期待
できる。また、蒸散剤は吸液素材を粒形状に成形してな
る保持体に所定の薬効を持つ蒸散液とこの蒸散液の薬効
の継続期間の終点を明示するインジケータとを含浸させ
た構成で、該蒸散剤の薬効の有無は前記インジケータに
よる明示によっていつでも容易に確認することが可能に
なるため、薬効が残っているのにそれを確認できないた
めに交換してしまったり、あるいは薬効が切れているの
交換を忘れるといった不都合の発生を防止することがで
きる。前記袋体にインジケータ機能を持たせることによ
って蒸散剤が見えない場合でも薬効が残っているか否か
を確認できる。
【0017】また、複数個の蒸散剤パックを気密性を有
した外側包装袋に収容した形態で提供する場合、前記外
側包装袋を開封して、蒸散剤パック単位で利用する場合
には、狭いところ例えば和ダンス内の着物間に入れる場
合や洋服ダンス内の衣類のポケット等に蒸散剤パックを
入れて用いるのに適し、使用する蒸散剤パックの個数を
適宜選択することで、タンス等の使用箇所の容積等に合
せて蒸散量をより細かく制御することができる。また、
外側包装袋を破損させずに、該外側包装袋に装備されて
いる切除指定目印に従って外側包装袋の一部を切除した
場合には、該外側包装袋自体を、大量の蒸散剤を収容し
た蒸散剤容器として利用することができ、そして、この
ような利用をする場合には、使用条件に応じて外側包装
袋に装備されている切除指定目印を選択して切除するこ
とによって、使用条件に合致した蒸散量を得ることが可
能になる。よって、必要となる蒸散量が異なる多様な用
途にも、柔軟に対応することが可能になる。更にまた、
外側包装袋の少なくとも一部が該外側包装袋内部を目視
可能な光透過性の素材により構成されていることによ
り、インジケータによる表示を外側包装袋の外部から確
認することができる。
した外側包装袋に収容した形態で提供する場合、前記外
側包装袋を開封して、蒸散剤パック単位で利用する場合
には、狭いところ例えば和ダンス内の着物間に入れる場
合や洋服ダンス内の衣類のポケット等に蒸散剤パックを
入れて用いるのに適し、使用する蒸散剤パックの個数を
適宜選択することで、タンス等の使用箇所の容積等に合
せて蒸散量をより細かく制御することができる。また、
外側包装袋を破損させずに、該外側包装袋に装備されて
いる切除指定目印に従って外側包装袋の一部を切除した
場合には、該外側包装袋自体を、大量の蒸散剤を収容し
た蒸散剤容器として利用することができ、そして、この
ような利用をする場合には、使用条件に応じて外側包装
袋に装備されている切除指定目印を選択して切除するこ
とによって、使用条件に合致した蒸散量を得ることが可
能になる。よって、必要となる蒸散量が異なる多様な用
途にも、柔軟に対応することが可能になる。更にまた、
外側包装袋の少なくとも一部が該外側包装袋内部を目視
可能な光透過性の素材により構成されていることによ
り、インジケータによる表示を外側包装袋の外部から確
認することができる。
【0018】また、一つの外側包装袋内に複数個の蒸散
剤パックを収容したことによって、搬送時や陳列時等に
は同梱されている蒸散剤パック相互が互いに他の蒸散剤
パックに対して緩衝効果を生むため、さらに外側包装袋
自体の破損が防止され、また内部の蒸散剤パック同志が
互いに保護し合い、外側包装袋自体の破損搬送作業や陳
列作業時に衝撃等で蒸散剤が破損するといった不都合の
発生を防止する効果が一段と向上し、取り扱いが容易に
なるといった効果も得られる。
剤パックを収容したことによって、搬送時や陳列時等に
は同梱されている蒸散剤パック相互が互いに他の蒸散剤
パックに対して緩衝効果を生むため、さらに外側包装袋
自体の破損が防止され、また内部の蒸散剤パック同志が
互いに保護し合い、外側包装袋自体の破損搬送作業や陳
列作業時に衝撃等で蒸散剤が破損するといった不都合の
発生を防止する効果が一段と向上し、取り扱いが容易に
なるといった効果も得られる。
【0019】
【実施例】図1は、本考案に係る蒸散材包装体の一実施
例を示したものである。この一実施例の蒸散材包装体
は、防虫剤や芳香剤等として使用される蒸散剤に所定の
包装を施した構成をなしたもので、複数個の蒸散剤パッ
ク1と、前記複数個の蒸散剤パック1を密封する外側包
装袋3とを備えた構成とされている。以下、これらの各
構成要素について順に詳述する。
例を示したものである。この一実施例の蒸散材包装体
は、防虫剤や芳香剤等として使用される蒸散剤に所定の
包装を施した構成をなしたもので、複数個の蒸散剤パッ
ク1と、前記複数個の蒸散剤パック1を密封する外側包
装袋3とを備えた構成とされている。以下、これらの各
構成要素について順に詳述する。
【0020】前記蒸散剤パック1は、蒸散剤5を通気性
および吸液性を有したフレキシブルな袋体6に収納した
構成をなしている。ここに、前記蒸散剤5は、吸油性お
よび吸液性を有した素材に無機粉を添加混合した後に小
さな粒形状に成形した保持体に、所定の薬効を有する蒸
散液と該蒸散液の薬効の終点を明示するインジケータと
を含浸させたものである。
および吸液性を有したフレキシブルな袋体6に収納した
構成をなしている。ここに、前記蒸散剤5は、吸油性お
よび吸液性を有した素材に無機粉を添加混合した後に小
さな粒形状に成形した保持体に、所定の薬効を有する蒸
散液と該蒸散液の薬効の終点を明示するインジケータと
を含浸させたものである。
【0021】この一実施例の場合は、吸油性および吸液
性を有した素材としては、紙素材を多孔性の粒状に成形
したものを使用している。なお、吸油性および吸液性を
有した素材としては、上記のものの他に、例えば、紙
(水筆用紙も含む)、不織布、布、木材、ベニア、木
粉、パルプ、無機高分子物質、無機多孔性物質(ケイ酸
塩、シリカ、ゼオライト等)、有機高分子物質(セルロ
ース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレ
ン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル−塩化ビニル共
重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体等)、ゲ
ル化物質(寒天、カラギーナン、澱粉、ゼラチン、アル
ギン酸等)、昇華性物質(アダマンタン、シクロドデカ
ン、ノルボルナン、トリメチルノルボルナン、エンド−
トリメチルノルボルナン、パラジクロロベンゼン、ナフ
タリン、樟脳等)を利用することも可能である。また、
これらの素材の内の一種又は2種以上を組み合わせて使
用することもできる。
性を有した素材としては、紙素材を多孔性の粒状に成形
したものを使用している。なお、吸油性および吸液性を
有した素材としては、上記のものの他に、例えば、紙
(水筆用紙も含む)、不織布、布、木材、ベニア、木
粉、パルプ、無機高分子物質、無機多孔性物質(ケイ酸
塩、シリカ、ゼオライト等)、有機高分子物質(セルロ
ース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレ
ン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル−塩化ビニル共
重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体等)、ゲ
ル化物質(寒天、カラギーナン、澱粉、ゼラチン、アル
ギン酸等)、昇華性物質(アダマンタン、シクロドデカ
ン、ノルボルナン、トリメチルノルボルナン、エンド−
トリメチルノルボルナン、パラジクロロベンゼン、ナフ
タリン、樟脳等)を利用することも可能である。また、
これらの素材の内の一種又は2種以上を組み合わせて使
用することもできる。
【0022】前記蒸散剤5は、この一実施例では、粒径
が4〜6mm(4mmのふるいを通過せず、6mmのふ
るいを通過したもの)の粒状としており、蒸散剤パック
1の1包当たりには、約2gの蒸散剤5(約63粒〜7
9粒)を充填することとしている。しかし、この蒸散剤
5の粒形状は、特に限定するものではなく、例えば、図
2の(a)に示す略球形状、図2の(b)に示す円柱錠
剤形状、図2の(c)に示す矩形錠剤形状などの他、粉
状など任意の剤型で使用することができる。そして、2
種以上の剤型を混在させてもかまわない。また、蒸散剤
5の粒の形状や大きさは、前述のように多少不均一であ
ってもかまわない。
が4〜6mm(4mmのふるいを通過せず、6mmのふ
るいを通過したもの)の粒状としており、蒸散剤パック
1の1包当たりには、約2gの蒸散剤5(約63粒〜7
9粒)を充填することとしている。しかし、この蒸散剤
5の粒形状は、特に限定するものではなく、例えば、図
2の(a)に示す略球形状、図2の(b)に示す円柱錠
剤形状、図2の(c)に示す矩形錠剤形状などの他、粉
状など任意の剤型で使用することができる。そして、2
種以上の剤型を混在させてもかまわない。また、蒸散剤
5の粒の形状や大きさは、前述のように多少不均一であ
ってもかまわない。
【0023】この一実施例の場合、保持体に添加混合し
た無機粉は、硅石粉である。これは、蒸散剤5に適当な
重量を付与するために添加されている。この無機粉は、
例えば防虫剤等としての機能を得るために保持体に含浸
させる蒸散液と化学反応しない材質のものであれば、一
実施例として示した物以外であってもよい。
た無機粉は、硅石粉である。これは、蒸散剤5に適当な
重量を付与するために添加されている。この無機粉は、
例えば防虫剤等としての機能を得るために保持体に含浸
させる蒸散液と化学反応しない材質のものであれば、一
実施例として示した物以外であってもよい。
【0024】また、前記蒸散液としては、常温状態にお
いて蒸散性を有する液状の各種薬剤を使用することがで
きるが、この一実施例では、防虫剤(ベーパスリン)を
有効量例えば35mgと、ジエチレングリコールモノエ
チルヘキシルエーテル=減感剤(2−EHDG)を5〜
60mgと、ロイコ体(ブルー63)を0.1〜10m
gと、イソパラフィン、流動パラフィン=発色助剤(3
435プロセスオイル)を0〜35mgと、3−メチル
−4−イソプロピルフェノール(防黴剤)を適量mg
と、オイルピンク#312(着色剤)を適量とをエタノ
ール適量に溶解させた成分組成のものを蒸散液として使
用している。
いて蒸散性を有する液状の各種薬剤を使用することがで
きるが、この一実施例では、防虫剤(ベーパスリン)を
有効量例えば35mgと、ジエチレングリコールモノエ
チルヘキシルエーテル=減感剤(2−EHDG)を5〜
60mgと、ロイコ体(ブルー63)を0.1〜10m
gと、イソパラフィン、流動パラフィン=発色助剤(3
435プロセスオイル)を0〜35mgと、3−メチル
−4−イソプロピルフェノール(防黴剤)を適量mg
と、オイルピンク#312(着色剤)を適量とをエタノ
ール適量に溶解させた成分組成のものを蒸散液として使
用している。
【0025】この成分組成において、2−EHDG、ブ
ルー63、3435プロセスオイル等は、蒸散液による
効力の終点を色の変化で示すインジケータを構成するも
ので、蒸散剤5の使用時に蒸散剤5の発色を変化させる
ことによって使用者に防虫剤等としての効力の有無を知
らせる。
ルー63、3435プロセスオイル等は、蒸散液による
効力の終点を色の変化で示すインジケータを構成するも
ので、蒸散剤5の使用時に蒸散剤5の発色を変化させる
ことによって使用者に防虫剤等としての効力の有無を知
らせる。
【0026】なお、効力の終点を色の変化で通知するイ
ンジケータとしては、上記の構成に限定するものではな
く、公知の種々の方法を利用することが可能である。公
知のインジケータとしては、代表的なものを次の[1]
〜[8]に示す。 [1]特開昭61−56108号公報および特開昭61
−56109号公報に記載のもので、可塑剤又はベーパ
スリンを発色紙に含浸させる。ここに、前記発色紙は、
着色層ならびに、低屈折率顔料を含む耐油性,油透過性
を示す地色層からなり、屈折率の変化で発色し、消色で
効力の終点を示すもの。 [2]特開昭62−4206号公報に記載のもので、ベ
ーパスリンまたはベーパスリンに共力剤(PB又はサイ
ネピリン500)を混合した液を一部に印刷のある発色
紙に含浸させ、該発色紙上の消色と印刷の残色で効力の
終点を示すもの。使用する発色紙自体は、前記[1]に
記載のものと同様である。 [3]特開昭62−163965号公報および特開昭6
2−179640号公報に記載のもので、揮散性減感性
薬剤と電子供与性呈色性有機化合物と顕色剤からなる薬
効指示性組成物を用い、前記揮散性減感性薬剤の揮散に
よる呈色反応の色調の変化で効力の終点を示すもの。 [4]特開昭62−235562号公報に記載のもの
で、揮散薬剤等に付けて使用して該薬剤の終点を示す指
示体と、所定の薬剤を含浸・塗布・保持させた保持体と
を組合わせてなり、前記保持体に含浸・塗布・保持させ
る薬剤は、電子供与性呈色性有機化合物、減感剤、顕色
剤などから構成したもの。 [5]特開昭62−281802号公報に記載のもの
で、揮散性顕色薬剤又は該薬剤と同等の揮散性の化合物
と、電子供与性呈色性有機化合物と、減感剤とからなる
薬効指示性組成物を用いたもの。 [6]特開昭63−60901号公報に記載のもので、
常温揮散性の減感性防虫薬剤と電子供与性呈色性有機化
合物と顕色剤とを含浸させた含浸体を、前記減感性防虫
薬剤に対して透過性を有した透明又は半透明の包装材に
て包み、該包装材の発色により効力の終点を示すもの。
また、前記減感性防虫薬剤としてエンペンスリンを使用
したり、前記包装材に模様を付けたもの。 [7]特開昭63−101301号公報に記載のもの
で、常温揮散性薬剤を含んだ有色または経時変色する組
成物を含浸体に含浸させ、該含浸体を目付け35−70
g/m2 の合成繊維の不織布で包装したもの。 [8]特開昭64−79284号公報に記載のもので、
重合度200〜1540のPEG溶液を、液体を含浸す
る事で呈色する水筆用紙に含浸させたもの。
ンジケータとしては、上記の構成に限定するものではな
く、公知の種々の方法を利用することが可能である。公
知のインジケータとしては、代表的なものを次の[1]
〜[8]に示す。 [1]特開昭61−56108号公報および特開昭61
−56109号公報に記載のもので、可塑剤又はベーパ
スリンを発色紙に含浸させる。ここに、前記発色紙は、
着色層ならびに、低屈折率顔料を含む耐油性,油透過性
を示す地色層からなり、屈折率の変化で発色し、消色で
効力の終点を示すもの。 [2]特開昭62−4206号公報に記載のもので、ベ
ーパスリンまたはベーパスリンに共力剤(PB又はサイ
ネピリン500)を混合した液を一部に印刷のある発色
紙に含浸させ、該発色紙上の消色と印刷の残色で効力の
終点を示すもの。使用する発色紙自体は、前記[1]に
記載のものと同様である。 [3]特開昭62−163965号公報および特開昭6
2−179640号公報に記載のもので、揮散性減感性
薬剤と電子供与性呈色性有機化合物と顕色剤からなる薬
効指示性組成物を用い、前記揮散性減感性薬剤の揮散に
よる呈色反応の色調の変化で効力の終点を示すもの。 [4]特開昭62−235562号公報に記載のもの
で、揮散薬剤等に付けて使用して該薬剤の終点を示す指
示体と、所定の薬剤を含浸・塗布・保持させた保持体と
を組合わせてなり、前記保持体に含浸・塗布・保持させ
る薬剤は、電子供与性呈色性有機化合物、減感剤、顕色
剤などから構成したもの。 [5]特開昭62−281802号公報に記載のもの
で、揮散性顕色薬剤又は該薬剤と同等の揮散性の化合物
と、電子供与性呈色性有機化合物と、減感剤とからなる
薬効指示性組成物を用いたもの。 [6]特開昭63−60901号公報に記載のもので、
常温揮散性の減感性防虫薬剤と電子供与性呈色性有機化
合物と顕色剤とを含浸させた含浸体を、前記減感性防虫
薬剤に対して透過性を有した透明又は半透明の包装材に
て包み、該包装材の発色により効力の終点を示すもの。
また、前記減感性防虫薬剤としてエンペンスリンを使用
したり、前記包装材に模様を付けたもの。 [7]特開昭63−101301号公報に記載のもの
で、常温揮散性薬剤を含んだ有色または経時変色する組
成物を含浸体に含浸させ、該含浸体を目付け35−70
g/m2 の合成繊維の不織布で包装したもの。 [8]特開昭64−79284号公報に記載のもので、
重合度200〜1540のPEG溶液を、液体を含浸す
る事で呈色する水筆用紙に含浸させたもの。
【0027】また、蒸散液として使用する薬剤として
は、常温状態において蒸散性を有するものであればよ
く、一実施例として示した前述のものの他に、例えば、
(R,S)−1−エチニル−2−メチルペント−2−エ
ニル(IR)−シス、トランスクリサンテマート、1−
エチニル−2−メチル−2−ペンテニル−2,2−ジメ
チル−3−(2’,2’−ジクロルビニル)−シクロプ
ロパン−1−カルボキシレート、1−エチニル−2−メ
チル−2−ペンテニル−2,2−ジメチル−3−(2’
−メチル−1’−プロペニル)−シクロプロパン−1−
カルボキシレート、1−エチニル−2−メチル−2−ペ
ンテニル2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパン
カルボキシレート、ベンフルスリン、フェンフルスリン
等のピレスロイド系の殺虫殺ダニ化合物、DDVP、ス
ミチオン等の有機リン系の殺虫殺ダニ化合物、フタル酸
ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フマ
ル酸ジエチル、N,N−ジエチル−m−トルアミド等の
防虫・忌避剤、安息香酸エチル、サフロール、インサフ
ロール、オイゲノール、シトロネロール、アネトール、
1−カルボン酸等の防虫性香料、シトラール、シトロネ
ラール、ネロール、ゲラニオール、酢酸リナシル、アセ
トフェノン、テルピネオール、メントン、安息香酸ベン
ジル、フェニル酢酸エチル、酢酸イソアミル、ユーカリ
プトール等の香料、ケイ皮アルデヒド、ベンズアルデヒ
ド等の防虫・防黴剤、サリチル酸フェニール、メントー
ル等の防虫殺ダニ化合物などを挙げることができる。上
述の各種薬剤は、周知のごとく単独であるいは2種以上
組み合わせて使用することができるものであり、防虫
剤、殺虫剤、殺虫殺ダニ剤、防殺虫剤、防虫芳香剤、防
虫・防黴剤として使用することができるものである。
は、常温状態において蒸散性を有するものであればよ
く、一実施例として示した前述のものの他に、例えば、
(R,S)−1−エチニル−2−メチルペント−2−エ
ニル(IR)−シス、トランスクリサンテマート、1−
エチニル−2−メチル−2−ペンテニル−2,2−ジメ
チル−3−(2’,2’−ジクロルビニル)−シクロプ
ロパン−1−カルボキシレート、1−エチニル−2−メ
チル−2−ペンテニル−2,2−ジメチル−3−(2’
−メチル−1’−プロペニル)−シクロプロパン−1−
カルボキシレート、1−エチニル−2−メチル−2−ペ
ンテニル2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパン
カルボキシレート、ベンフルスリン、フェンフルスリン
等のピレスロイド系の殺虫殺ダニ化合物、DDVP、ス
ミチオン等の有機リン系の殺虫殺ダニ化合物、フタル酸
ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フマ
ル酸ジエチル、N,N−ジエチル−m−トルアミド等の
防虫・忌避剤、安息香酸エチル、サフロール、インサフ
ロール、オイゲノール、シトロネロール、アネトール、
1−カルボン酸等の防虫性香料、シトラール、シトロネ
ラール、ネロール、ゲラニオール、酢酸リナシル、アセ
トフェノン、テルピネオール、メントン、安息香酸ベン
ジル、フェニル酢酸エチル、酢酸イソアミル、ユーカリ
プトール等の香料、ケイ皮アルデヒド、ベンズアルデヒ
ド等の防虫・防黴剤、サリチル酸フェニール、メントー
ル等の防虫殺ダニ化合物などを挙げることができる。上
述の各種薬剤は、周知のごとく単独であるいは2種以上
組み合わせて使用することができるものであり、防虫
剤、殺虫剤、殺虫殺ダニ剤、防殺虫剤、防虫芳香剤、防
虫・防黴剤として使用することができるものである。
【0028】前記袋体6は、例えば、天然繊維(和
紙)、ポリエステル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ
ウレタン、アクリル、ポリプロピレン、セルロースなど
の合成繊維を、単独であるいは組み合わせて不織布や織
布、あるいは微多孔性フィルムやラミネートフィルムと
した蒸散成分が透過するものを袋状に成形したもので、
この一実施例の場合は、15〜70g/m2 の不織布を
袋状に成形したものを利用している。そして、一実施例
における袋体6は、図3に示すように、粒形状の蒸散剤
5を内部に収納した後に、その開口をヒートシールなど
により接着して塞ぐことによって形成される。なお、こ
の一実施例では、生産性を高めることから、袋体6は予
め長尺の筒状に成形し、その筒状体内に蒸散剤5を適量
装填した後に該長尺の筒状体上を一定ピッチでヒートシ
ールすることにより、図4に示すように、複数個の蒸散
剤パック1を連続した形態で得る生産法を採用すること
ができる。しかし、前記袋体6は、図5に示すように、
例えば長方形状の不織布の中央を折り曲げるように形成
して、該長方形状の不織布の外周縁部分を接着部7とし
て、その内部に適量の蒸散剤5を収納するようにしても
よい。さらに、この袋体6の形状においても図示の形態
に限定するものではない。
紙)、ポリエステル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ
ウレタン、アクリル、ポリプロピレン、セルロースなど
の合成繊維を、単独であるいは組み合わせて不織布や織
布、あるいは微多孔性フィルムやラミネートフィルムと
した蒸散成分が透過するものを袋状に成形したもので、
この一実施例の場合は、15〜70g/m2 の不織布を
袋状に成形したものを利用している。そして、一実施例
における袋体6は、図3に示すように、粒形状の蒸散剤
5を内部に収納した後に、その開口をヒートシールなど
により接着して塞ぐことによって形成される。なお、こ
の一実施例では、生産性を高めることから、袋体6は予
め長尺の筒状に成形し、その筒状体内に蒸散剤5を適量
装填した後に該長尺の筒状体上を一定ピッチでヒートシ
ールすることにより、図4に示すように、複数個の蒸散
剤パック1を連続した形態で得る生産法を採用すること
ができる。しかし、前記袋体6は、図5に示すように、
例えば長方形状の不織布の中央を折り曲げるように形成
して、該長方形状の不織布の外周縁部分を接着部7とし
て、その内部に適量の蒸散剤5を収納するようにしても
よい。さらに、この袋体6の形状においても図示の形態
に限定するものではない。
【0029】前記外側包装袋3は、気密性の高いシート
状部材を袋状に加工してなるもので、当該外側包装袋3
の表面には、図1にも示しているように、指定範囲を切
除することにより収容している蒸散剤パック1の蒸散成
分を袋外に散逸させる蒸散調整口となる切除指定目印8
a,8bが装備されている。外側包装袋3は、気密性を
高めることから、合成樹脂等による気密性シートや、裏
面にアルミニウム層を形成したラミネート構造の気密性
シートをヒートシールして袋状に成形することによって
得る。また、この一実施例の場合は、外側包装袋3の一
端側には、ヒートシールした端部より少し内側に、開閉
チャック9が装備されている。この開閉チャック9は、
ヒートシールされている端部を切除して外側包装袋3の
一端を開口させ、必要量の蒸散剤パック1を取り出した
ら再び外側包装袋3の開口を密封したい場合に用いるも
のである。なお、上述の開閉チャック9は特になくても
よい。
状部材を袋状に加工してなるもので、当該外側包装袋3
の表面には、図1にも示しているように、指定範囲を切
除することにより収容している蒸散剤パック1の蒸散成
分を袋外に散逸させる蒸散調整口となる切除指定目印8
a,8bが装備されている。外側包装袋3は、気密性を
高めることから、合成樹脂等による気密性シートや、裏
面にアルミニウム層を形成したラミネート構造の気密性
シートをヒートシールして袋状に成形することによって
得る。また、この一実施例の場合は、外側包装袋3の一
端側には、ヒートシールした端部より少し内側に、開閉
チャック9が装備されている。この開閉チャック9は、
ヒートシールされている端部を切除して外側包装袋3の
一端を開口させ、必要量の蒸散剤パック1を取り出した
ら再び外側包装袋3の開口を密封したい場合に用いるも
のである。なお、上述の開閉チャック9は特になくても
よい。
【0030】前記切除指定目印8a,8bは、図6にも
示しているように、袋の4隅に分散して装備されてい
る。これらの切除指定目印8a,8bは、袋の隅を三角
形状に切除するための輪郭を描いたものであるが、互い
に切除する大きさが異なっている。このような切除する
大きさの相違は、蒸散剤の使用条件(例えば、使用空間
の容積や要求される蒸散成分の薬効の強度など)に応じ
て蒸散調整口の開口面積を選択し得るように、使用条件
別に装備したもので、図1および図6には図示していな
いが、それぞれの切除指定目印8a,8bは色分けや説
明文の印刷等によって使用条件が識別可能にされてい
る。
示しているように、袋の4隅に分散して装備されてい
る。これらの切除指定目印8a,8bは、袋の隅を三角
形状に切除するための輪郭を描いたものであるが、互い
に切除する大きさが異なっている。このような切除する
大きさの相違は、蒸散剤の使用条件(例えば、使用空間
の容積や要求される蒸散成分の薬効の強度など)に応じ
て蒸散調整口の開口面積を選択し得るように、使用条件
別に装備したもので、図1および図6には図示していな
いが、それぞれの切除指定目印8a,8bは色分けや説
明文の印刷等によって使用条件が識別可能にされてい
る。
【0031】なお、図6は、片隅における切除指定目印
8aに沿って、外側包装袋3の一部を切除した状態を示
している。符号の8cは、切除指定目印8aに沿った切
除によって開口した蒸散調整口を示している。この切除
指定目印は単なる目印でハサミ等によって切除する構成
であってもよいが、その他に密閉性を保つことができる
構成であればミシン目の構成や適宜切り目を入れた構成
として手指にて開口できるようにしてもよい。
8aに沿って、外側包装袋3の一部を切除した状態を示
している。符号の8cは、切除指定目印8aに沿った切
除によって開口した蒸散調整口を示している。この切除
指定目印は単なる目印でハサミ等によって切除する構成
であってもよいが、その他に密閉性を保つことができる
構成であればミシン目の構成や適宜切り目を入れた構成
として手指にて開口できるようにしてもよい。
【0032】以上の一実施例の蒸散剤パック1では、蒸
散剤5は、吸液素材を粒形状に成形した保持体に所定の
薬効を有した蒸散液を含浸させた粒形状のものからなる
構成であり、蒸散剤パックとして一つの袋体6に複数個
の蒸散剤5を収納し、その袋体に収納された複数個の蒸
散剤5全体の表面積のコントロールは、粒形状をなした
各保持体の粒径の大きさや個数により柔軟に制御するこ
とができ、この表面積コントロールに際しても全体体積
が大きく変化することを回避することができる。そし
て、全体の体積をそれほど変えずに表面積等を調整し得
るということは、袋体6として薬効の継続期間等の仕様
別に種々の大きさのものを用意しておいて使い分けると
いったことがなくなり、製品種類を低減させることが可
能になると同時に、製造に必要な袋体6等の部材の管理
が容易になり、生産コストの低下を図ると同時に生産性
を向上させることが可能になる。 本考案者の試験結果
によれば、収容している複数個の蒸散剤5の表面積の総
和は袋体6の表面積よりも大きくすることができ、これ
により蒸散量を格段に多くできる。一方、効能期間を長
くすべく例えば蒸散剤5の粒径を大きくした時などは、
袋体6の表面積全体に対して2%程度の場合の使用形態
でもその効果を十分に発揮できることが明らかになっ
た。
散剤5は、吸液素材を粒形状に成形した保持体に所定の
薬効を有した蒸散液を含浸させた粒形状のものからなる
構成であり、蒸散剤パックとして一つの袋体6に複数個
の蒸散剤5を収納し、その袋体に収納された複数個の蒸
散剤5全体の表面積のコントロールは、粒形状をなした
各保持体の粒径の大きさや個数により柔軟に制御するこ
とができ、この表面積コントロールに際しても全体体積
が大きく変化することを回避することができる。そし
て、全体の体積をそれほど変えずに表面積等を調整し得
るということは、袋体6として薬効の継続期間等の仕様
別に種々の大きさのものを用意しておいて使い分けると
いったことがなくなり、製品種類を低減させることが可
能になると同時に、製造に必要な袋体6等の部材の管理
が容易になり、生産コストの低下を図ると同時に生産性
を向上させることが可能になる。 本考案者の試験結果
によれば、収容している複数個の蒸散剤5の表面積の総
和は袋体6の表面積よりも大きくすることができ、これ
により蒸散量を格段に多くできる。一方、効能期間を長
くすべく例えば蒸散剤5の粒径を大きくした時などは、
袋体6の表面積全体に対して2%程度の場合の使用形態
でもその効果を十分に発揮できることが明らかになっ
た。
【0033】さらに蒸散剤5を収納する袋体6は通気性
を有しかつフレキシブルな構成ものであるので、収納し
た粒形状の蒸散剤5の持つ流動性と合せて、蒸散剤パッ
ク1はその形状を使用箇所の形状等に合せて自由に変形
させることができ、例えば、流通過程等における搬送処
理時や消費者の使用時における破損防止および使い勝手
の向上を果たし、多様な用途に便利に使用することが可
能になる。また前記蒸散剤5が吸液性のあるフレキシブ
ルな袋体6中にある場合、蒸散剤5が粒形状であること
から袋体6と蒸散剤5との面接触による蒸散の補助の行
き過ぎを抑えつつ、その反面で蒸散を適度に進める作用
を持たせることができ、さらに、袋体6を傾けることに
よって内部の蒸散剤5の重なり状態並びに蒸散剤5と袋
体6との接触状態を変えることができ、これらによっ
て、蒸散量のコントロールをより適正に行うことが可能
になり、蒸散性の薬液の効果を使用開始初期から充分に
発揮させることが可能になると同時に、蒸散量を適正に
制御して長期にわたって薬液の効力を持続させることが
可能になる。
を有しかつフレキシブルな構成ものであるので、収納し
た粒形状の蒸散剤5の持つ流動性と合せて、蒸散剤パッ
ク1はその形状を使用箇所の形状等に合せて自由に変形
させることができ、例えば、流通過程等における搬送処
理時や消費者の使用時における破損防止および使い勝手
の向上を果たし、多様な用途に便利に使用することが可
能になる。また前記蒸散剤5が吸液性のあるフレキシブ
ルな袋体6中にある場合、蒸散剤5が粒形状であること
から袋体6と蒸散剤5との面接触による蒸散の補助の行
き過ぎを抑えつつ、その反面で蒸散を適度に進める作用
を持たせることができ、さらに、袋体6を傾けることに
よって内部の蒸散剤5の重なり状態並びに蒸散剤5と袋
体6との接触状態を変えることができ、これらによっ
て、蒸散量のコントロールをより適正に行うことが可能
になり、蒸散性の薬液の効果を使用開始初期から充分に
発揮させることが可能になると同時に、蒸散量を適正に
制御して長期にわたって薬液の効力を持続させることが
可能になる。
【0034】また、蒸散剤5となる粒形状の保持体には
予め無機粉を添加する構成としており、前記無機粉とし
て例えば硅石粉等を使用すれば、保持体の重量を増や
し、重量感のある蒸散剤を得ることが可能になり、軽過
ぎるために商品価値が見劣りすることを防止すると同時
に、質感の向上によって取り扱い性を向上させることも
期待できる。また、中性あるいは酸性に無機粉を混ぜる
ことで、インジケータにおける顕色作用を持たせること
ができる。また、蒸散剤5は吸液素材を粒形状に成形し
てなる保持体に所定の薬効を持つ蒸散液とこの蒸散液の
薬効の継続期間の終点を明示するインジケータとを含浸
させた構成で、該蒸散剤5の薬効の有無は前記インジケ
ータによる明示によっていつでも容易に確認することが
可能になるため、薬効が残っているのにそれを確認でき
ないために交換してしまったり、あるいは薬効が切れて
いるのに交換を忘れるといった不都合の発生を防止する
ことができる。
予め無機粉を添加する構成としており、前記無機粉とし
て例えば硅石粉等を使用すれば、保持体の重量を増や
し、重量感のある蒸散剤を得ることが可能になり、軽過
ぎるために商品価値が見劣りすることを防止すると同時
に、質感の向上によって取り扱い性を向上させることも
期待できる。また、中性あるいは酸性に無機粉を混ぜる
ことで、インジケータにおける顕色作用を持たせること
ができる。また、蒸散剤5は吸液素材を粒形状に成形し
てなる保持体に所定の薬効を持つ蒸散液とこの蒸散液の
薬効の継続期間の終点を明示するインジケータとを含浸
させた構成で、該蒸散剤5の薬効の有無は前記インジケ
ータによる明示によっていつでも容易に確認することが
可能になるため、薬効が残っているのにそれを確認でき
ないために交換してしまったり、あるいは薬効が切れて
いるのに交換を忘れるといった不都合の発生を防止する
ことができる。
【0035】また、複数個の蒸散剤パック1を気密性を
有した外側包装袋3に収容した形態で提供するため、前
記外側包装袋3を開封して、蒸散剤パック1単位で利用
する場合には、狭いところ例えば和ダンス内の着物間に
入れる場合に適し、使用する蒸散剤パック1の個数を適
宜選択することで、タンス等の使用箇所の容積等に合せ
て蒸散量をより細かく制御することができる。そして、
外側包装袋3を大きく開封せずに、該外側包装袋3に装
備されている切除指定目印8a,8bに従って外側包装
袋3の一部を切除した場合には、該外側包装袋自体を、
大量の蒸散剤5を収容した蒸散剤容器として利用するこ
とができ、そして、このような利用をする場合には、使
用条件に応じて外側包装袋3に装備されている切除指定
目印8a,8bを選択して切除することによって、使用
条件に合致した蒸散量を得ることが可能になる。よっ
て、必要となる蒸散量が異なる多様な用途にも、柔軟に
対応することが可能になる。
有した外側包装袋3に収容した形態で提供するため、前
記外側包装袋3を開封して、蒸散剤パック1単位で利用
する場合には、狭いところ例えば和ダンス内の着物間に
入れる場合に適し、使用する蒸散剤パック1の個数を適
宜選択することで、タンス等の使用箇所の容積等に合せ
て蒸散量をより細かく制御することができる。そして、
外側包装袋3を大きく開封せずに、該外側包装袋3に装
備されている切除指定目印8a,8bに従って外側包装
袋3の一部を切除した場合には、該外側包装袋自体を、
大量の蒸散剤5を収容した蒸散剤容器として利用するこ
とができ、そして、このような利用をする場合には、使
用条件に応じて外側包装袋3に装備されている切除指定
目印8a,8bを選択して切除することによって、使用
条件に合致した蒸散量を得ることが可能になる。よっ
て、必要となる蒸散量が異なる多様な用途にも、柔軟に
対応することが可能になる。
【0036】また、一つの外側包装袋3内に複数個の蒸
散剤パック1を収容したことによって、搬送時や陳列時
等には同梱されている蒸散剤パック1相互が互いに他の
蒸散剤パック1に対して緩衝効果を生むため、さらに外
側包装袋3自体が内部の蒸散剤パック1を保護するた
め、搬送作業や陳列作業時に衝撃等で蒸散剤が破損する
といった不都合の発生を防止する効果が一段と向上し、
取り扱いが容易になるといった効果も得られる。したが
って、一実施例の蒸散材包装体によれば、防虫剤等の蒸
散剤5を、和ダンスにも洋ダンスにも共通して使用する
ことができるとともに、使用条件に応じて柔軟に蒸散量
を調節することができて、消費者側における使い勝手を
著しく向上させることができる。そして、さらには、販
売者側では、例えば、洋ダンス用と和ダンス用、あるい
は小スペース用と大スペース用といった用途別に多種の
製品を生産管理する必要がなくなり、販売者側での管理
等を単純化することも可能になる。
散剤パック1を収容したことによって、搬送時や陳列時
等には同梱されている蒸散剤パック1相互が互いに他の
蒸散剤パック1に対して緩衝効果を生むため、さらに外
側包装袋3自体が内部の蒸散剤パック1を保護するた
め、搬送作業や陳列作業時に衝撃等で蒸散剤が破損する
といった不都合の発生を防止する効果が一段と向上し、
取り扱いが容易になるといった効果も得られる。したが
って、一実施例の蒸散材包装体によれば、防虫剤等の蒸
散剤5を、和ダンスにも洋ダンスにも共通して使用する
ことができるとともに、使用条件に応じて柔軟に蒸散量
を調節することができて、消費者側における使い勝手を
著しく向上させることができる。そして、さらには、販
売者側では、例えば、洋ダンス用と和ダンス用、あるい
は小スペース用と大スペース用といった用途別に多種の
製品を生産管理する必要がなくなり、販売者側での管理
等を単純化することも可能になる。
【0037】なお、前記袋体6の材質としては、例え
ば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリウ
レタン、アクリル、ポリプロピレン、セルロースなどの
単独あるいは組合せの合成繊維で構成された不織布や微
多孔性フィルムを使用することができる。そして、その
不織布は、例えば15〜75g/m2 程度の目付のもの
を使用することができ、このような構造の不織布で包装
することによって、蒸散剤5の薬剤が不織布を介して他
物質へ移行するのを防止できるだけでなく、不織布は充
分な気体透過性を有していることによって、薬剤の蒸散
をそれ程犠牲にすることなく接触汚染を防止することが
可能である。上記のポリエステル、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリアミド、ポリウレタン、アクリルなど
の合成繊維製不織布は微少空隙を有しているにも拘わら
ず、保持体から薬液を吸収しにくい性質を有している。
尚、前記袋体6に使用される不織布の目付は、蒸散剤5
に含浸させた薬剤や保持体の材質および粒径等により適
宜選定できるものであり、例えば15g/m2より小さ
い場合、不織布は薄くかつ粗い目になることから、蒸散
剤5の確実な収納にも影響がでる可能性があるだけでな
く、薬液汚染の防止効果が低下してしまう。また、75
g/m2 より大きくなった場合、袋体2は厚くなり且つ
目も細かくなるために通気性がなくなり、薬剤蒸散量が
極端に低下してしまうために望ましくないものである。
また、袋体6の厚み等によりインジケータに色が見えな
くなるような場合には、この袋体自身にインジケータ機
能を持たせることにより、インジケータ機能を正確にす
ることができる。
ば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリウ
レタン、アクリル、ポリプロピレン、セルロースなどの
単独あるいは組合せの合成繊維で構成された不織布や微
多孔性フィルムを使用することができる。そして、その
不織布は、例えば15〜75g/m2 程度の目付のもの
を使用することができ、このような構造の不織布で包装
することによって、蒸散剤5の薬剤が不織布を介して他
物質へ移行するのを防止できるだけでなく、不織布は充
分な気体透過性を有していることによって、薬剤の蒸散
をそれ程犠牲にすることなく接触汚染を防止することが
可能である。上記のポリエステル、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリアミド、ポリウレタン、アクリルなど
の合成繊維製不織布は微少空隙を有しているにも拘わら
ず、保持体から薬液を吸収しにくい性質を有している。
尚、前記袋体6に使用される不織布の目付は、蒸散剤5
に含浸させた薬剤や保持体の材質および粒径等により適
宜選定できるものであり、例えば15g/m2より小さ
い場合、不織布は薄くかつ粗い目になることから、蒸散
剤5の確実な収納にも影響がでる可能性があるだけでな
く、薬液汚染の防止効果が低下してしまう。また、75
g/m2 より大きくなった場合、袋体2は厚くなり且つ
目も細かくなるために通気性がなくなり、薬剤蒸散量が
極端に低下してしまうために望ましくないものである。
また、袋体6の厚み等によりインジケータに色が見えな
くなるような場合には、この袋体自身にインジケータ機
能を持たせることにより、インジケータ機能を正確にす
ることができる。
【0038】また、一実施例では、使用条件別に2種類
の切除指定目印を外側包装袋3の4隅に設けることとし
たが、切除指定目印を設ける位置や、設ける数、および
使用条件の種類等は、一実施例に限定するものではな
い。設置箇所を1ヵ所に集約させたり、あるいは任意の
複数箇所とすることもできるし、蒸散調整口の開口面積
を調整する切除指定目印の種類も3つ以上に設定して細
かく調整可能にすることも考えられる。また、蒸散調整
口の開口面積の調整には、外側包装袋3に複数の孔を開
けてこの孔を粘着性のシートにより塞いでおき、このシ
ートを剥がす量により調整することができる。さらに、
前述の開閉チャック9の開放度合いを調節することによ
っても蒸散量を調節することができる。また、前記蒸散
剤5の材料である保持体の製造方法は特に限定するもの
ではなく、例えば粒形状のパルプを製造し、この粒状パ
ルプを乾燥させた状態から、これに所望の後述する薬剤
を吸収させることで製造することもできる。このように
製造した保持体は、その自重の5倍〜30倍程度の吸油
性を有している。なお、この乾燥した粒状パルプの製造
方法については、例えば特公昭62−60491号公報
等に示されている。
の切除指定目印を外側包装袋3の4隅に設けることとし
たが、切除指定目印を設ける位置や、設ける数、および
使用条件の種類等は、一実施例に限定するものではな
い。設置箇所を1ヵ所に集約させたり、あるいは任意の
複数箇所とすることもできるし、蒸散調整口の開口面積
を調整する切除指定目印の種類も3つ以上に設定して細
かく調整可能にすることも考えられる。また、蒸散調整
口の開口面積の調整には、外側包装袋3に複数の孔を開
けてこの孔を粘着性のシートにより塞いでおき、このシ
ートを剥がす量により調整することができる。さらに、
前述の開閉チャック9の開放度合いを調節することによ
っても蒸散量を調節することができる。また、前記蒸散
剤5の材料である保持体の製造方法は特に限定するもの
ではなく、例えば粒形状のパルプを製造し、この粒状パ
ルプを乾燥させた状態から、これに所望の後述する薬剤
を吸収させることで製造することもできる。このように
製造した保持体は、その自重の5倍〜30倍程度の吸油
性を有している。なお、この乾燥した粒状パルプの製造
方法については、例えば特公昭62−60491号公報
等に示されている。
【0039】
【考案の効果】本考案の蒸散材包装体によれば、蒸散剤
は吸液素材によって粒形状に成形された保持体に所定の
薬効を有した蒸散液を含浸させた構成であり、蒸散剤パ
ックとして一つの袋体に収納された複数個の蒸散剤全体
の表面積のコントロールは、粒形状をなした各保持体の
粒径の大きさや個数により柔軟に制御することができ、
この表面積コントロールに際しても全体体積が大きく変
化することを回避することができる。そして、全体の体
積をそれほど変えずに表面積等を調整し得るということ
は、袋体として薬効の継続期間等の仕様別に種々の大き
さのものを用意しておいて使い分けるといったことがな
くなり、製品種類を低減させることが可能になると同時
に、製造に必要な袋体等の部材の管理が容易になり、生
産コストの低下を図ると同時に生産性を向上させること
が可能になる。さらに蒸散剤を収納する袋体は通気性を
有しかつフレキシブルな構成ものであるので、収納した
粒形状の蒸散剤の持つ流動性と合せて、蒸散剤パックは
その形状を使用箇所の形状等に合せて自由に変形させる
ことができ、例えば、流通過程等における搬送処理時や
消費者の使用時における破損防止および使い勝手の向上
を果たし、多様な用途に便利に使用することが可能にな
る。また前記蒸散剤が吸液性のあるフレキシブルな袋体
中にある場合、蒸散剤が粒形状であることから袋体と蒸
散剤との面接触による蒸散の補助の行き過ぎを抑えつ
つ、その反面で蒸散を適度に進める作用を持たせること
ができ、さらに、袋体を傾けることによって内部の蒸散
剤の重なり状態並びに蒸散剤と袋体との接触状態を変え
ることができ、これらによって、蒸散量のコントロール
をより適正に行うことが可能になり、蒸散性の薬液の効
果を使用開始初期から充分に発揮させることが可能にな
ると同時に、蒸散量を適正に制御して長期にわたって薬
液の効力を持続させることが可能になる。また、蒸散剤
となる粒形状の保持体には予め無機粉を添加する構成と
しており、前記無機粉として例えば硅石粉等を使用すれ
ば、保持体の重量を増やし、重量感のある蒸散剤を得る
ことが可能になり、軽過ぎるために商品価値が見劣りす
ることを防止すると同時に、質感の向上によって取り扱
い性を向上させることも期待できる。また、蒸散剤は吸
液素材を粒形状に成形してなる保持体に所定の薬効を持
つ蒸散液とこの蒸散液の薬効の継続期間の終点を明示す
るインジケータとを含浸させた構成で、該蒸散剤の薬効
の有無は前記インジケータによる明示によっていつでも
容易に確認することが可能になるため、薬効が残ってい
るのにそれを確認できないために交換してしまったり、
あるいは薬効が切れているの交換を忘れるといった不都
合の発生を防止することができる。さらに、袋体にイン
ジケータ機能を持たせるようにすることにより、袋体内
の蒸散剤が見えない場合にもインジケータ機能を発揮す
ることができる。また、複数個の蒸散剤パックを気密性
を有した外側包装袋に収容した形態で提供する場合、前
記外側包装袋を開封して、蒸散剤パック単位で利用する
場合には、狭いところ例えば和ダンス内の着物間に入れ
る場合に適し、使用する蒸散剤パックの個数を適宜選択
することで、タンス等の使用箇所の容積等に合せて蒸散
量をより細かく制御することができる。また、外側包装
袋を大きく開封せずに、該外側包装袋に装備されている
切除指定目印に従って外側包装袋の一部を切除した場合
には、該外側包装袋自体を、大量の蒸散剤を収容した蒸
散剤容器として利用することができ、そして、このよう
な利用をする場合には、使用条件に応じて外側包装袋に
装備されている切除指定目印を選択して切除することに
よって、使用条件に合致した蒸散量を得ることが可能に
なる。よって、必要となる蒸散量が異なる多様な用途に
も、柔軟に対応することが可能になる。また、一つの外
側包装袋内に複数個の蒸散剤パックを収容したことによ
って、搬送時や陳列時等には同梱されている蒸散剤パッ
ク相互が互いに他の蒸散剤パックに対して緩衝効果を生
むため、さらに外側包装袋自体が内部の蒸散剤パックを
保護するため、搬送作業や陳列作業時に衝撃等で蒸散剤
が破損するといった不都合の発生を防止する効果が一段
と向上し、取り扱いが容易になるといった効果も得られ
る。
は吸液素材によって粒形状に成形された保持体に所定の
薬効を有した蒸散液を含浸させた構成であり、蒸散剤パ
ックとして一つの袋体に収納された複数個の蒸散剤全体
の表面積のコントロールは、粒形状をなした各保持体の
粒径の大きさや個数により柔軟に制御することができ、
この表面積コントロールに際しても全体体積が大きく変
化することを回避することができる。そして、全体の体
積をそれほど変えずに表面積等を調整し得るということ
は、袋体として薬効の継続期間等の仕様別に種々の大き
さのものを用意しておいて使い分けるといったことがな
くなり、製品種類を低減させることが可能になると同時
に、製造に必要な袋体等の部材の管理が容易になり、生
産コストの低下を図ると同時に生産性を向上させること
が可能になる。さらに蒸散剤を収納する袋体は通気性を
有しかつフレキシブルな構成ものであるので、収納した
粒形状の蒸散剤の持つ流動性と合せて、蒸散剤パックは
その形状を使用箇所の形状等に合せて自由に変形させる
ことができ、例えば、流通過程等における搬送処理時や
消費者の使用時における破損防止および使い勝手の向上
を果たし、多様な用途に便利に使用することが可能にな
る。また前記蒸散剤が吸液性のあるフレキシブルな袋体
中にある場合、蒸散剤が粒形状であることから袋体と蒸
散剤との面接触による蒸散の補助の行き過ぎを抑えつ
つ、その反面で蒸散を適度に進める作用を持たせること
ができ、さらに、袋体を傾けることによって内部の蒸散
剤の重なり状態並びに蒸散剤と袋体との接触状態を変え
ることができ、これらによって、蒸散量のコントロール
をより適正に行うことが可能になり、蒸散性の薬液の効
果を使用開始初期から充分に発揮させることが可能にな
ると同時に、蒸散量を適正に制御して長期にわたって薬
液の効力を持続させることが可能になる。また、蒸散剤
となる粒形状の保持体には予め無機粉を添加する構成と
しており、前記無機粉として例えば硅石粉等を使用すれ
ば、保持体の重量を増やし、重量感のある蒸散剤を得る
ことが可能になり、軽過ぎるために商品価値が見劣りす
ることを防止すると同時に、質感の向上によって取り扱
い性を向上させることも期待できる。また、蒸散剤は吸
液素材を粒形状に成形してなる保持体に所定の薬効を持
つ蒸散液とこの蒸散液の薬効の継続期間の終点を明示す
るインジケータとを含浸させた構成で、該蒸散剤の薬効
の有無は前記インジケータによる明示によっていつでも
容易に確認することが可能になるため、薬効が残ってい
るのにそれを確認できないために交換してしまったり、
あるいは薬効が切れているの交換を忘れるといった不都
合の発生を防止することができる。さらに、袋体にイン
ジケータ機能を持たせるようにすることにより、袋体内
の蒸散剤が見えない場合にもインジケータ機能を発揮す
ることができる。また、複数個の蒸散剤パックを気密性
を有した外側包装袋に収容した形態で提供する場合、前
記外側包装袋を開封して、蒸散剤パック単位で利用する
場合には、狭いところ例えば和ダンス内の着物間に入れ
る場合に適し、使用する蒸散剤パックの個数を適宜選択
することで、タンス等の使用箇所の容積等に合せて蒸散
量をより細かく制御することができる。また、外側包装
袋を大きく開封せずに、該外側包装袋に装備されている
切除指定目印に従って外側包装袋の一部を切除した場合
には、該外側包装袋自体を、大量の蒸散剤を収容した蒸
散剤容器として利用することができ、そして、このよう
な利用をする場合には、使用条件に応じて外側包装袋に
装備されている切除指定目印を選択して切除することに
よって、使用条件に合致した蒸散量を得ることが可能に
なる。よって、必要となる蒸散量が異なる多様な用途に
も、柔軟に対応することが可能になる。また、一つの外
側包装袋内に複数個の蒸散剤パックを収容したことによ
って、搬送時や陳列時等には同梱されている蒸散剤パッ
ク相互が互いに他の蒸散剤パックに対して緩衝効果を生
むため、さらに外側包装袋自体が内部の蒸散剤パックを
保護するため、搬送作業や陳列作業時に衝撃等で蒸散剤
が破損するといった不都合の発生を防止する効果が一段
と向上し、取り扱いが容易になるといった効果も得られ
る。
【図1】本考案の一実施例の概略構成を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】図1に示す蒸散剤の粒形状を説明する斜視図で
ある。
ある。
【図3】図1に示す蒸散剤パックの斜視図である。
【図4】図1の蒸散剤パックの製造形態の説明図であ
る。
る。
【図5】本考案に係る蒸散剤パックの他の実施例の説明
図である。
図である。
【図6】図1の外側包装袋の説明図である。
1 蒸散剤パック 3 外側包装袋 5 蒸散剤 6 袋体 7 接着部 8a,8b 切除指定目印 8c 蒸散調整口 9 開閉チャック
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−201156(JP,A) 特開 昭60−161908(JP,A) 特開 昭60−126202(JP,A) 特開 昭63−101301(JP,A) 特開 平1−175914(JP,A) 特開 昭61−56108(JP,A) 特開 昭61−56109(JP,A) 特開 平1−131664(JP,A) 特開 平4−79962(JP,A) 実開 昭61−15977(JP,U) 特公 昭63−65336(JP,B2) 特公 昭55−2273(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01N 25/18 102 A01N 25/08 A01N 25/34
Claims (4)
- 【請求項1】 蒸散剤が、吸液素材を粒形状に成形した
保持体に蒸散液を含浸させた粒形状のものであり、さら
に通気性を有しかつフレキシブルな袋体に、蒸散剤全体
の表面積を粒径の大きさと個数により制御し、蒸散量を
コントロールする多数個の前記粒形状の蒸散剤が収納さ
れており、かつ前記袋体に前記蒸散剤を収納して得られ
た蒸散剤パックが蒸散剤パック自体の形状が粒形状蒸散
剤の流動性と相まって自由に変形するようにフレキシブ
ルであることを特徴とする衣類防虫用蒸散剤パック。 - 【請求項2】 通気性を有しかつフレキシブルな袋体
に、蒸散剤全体の表面積を粒径の大きさと個数により制
御し、蒸散量をコントロールする多数個の粒形状の蒸散
剤が収納されており、前記粒形状の蒸散剤は、吸液素材
に無機粉を添加混合したものを粒形状に成形された保持
体に蒸散液を含浸させてなり、かつ前記袋体に前記蒸散
剤を収納して得られた蒸散剤パックが蒸散剤パック自体
の形状が粒形状蒸散剤の流動性と相まって自由に変形す
るようにフレキシブルであることを特徴とする衣類防虫
用蒸散剤パック。 - 【請求項3】 通気性を有しかつフレキシブルな袋体
に、蒸散剤全体の表面積を粒径の大きさと個数により制
御し、蒸散量をコントロールする多数個の粒形状の蒸散
剤が収納されており、前記粒形状の蒸散剤は吸液素材を
粒形状に成形した保持体に薬効を持つ蒸散液とこの蒸散
液の薬効の終点を明示するインジケータを含浸させてな
り、かつ前記袋体に前記蒸散剤を収納して得られた蒸散
剤パックが蒸散剤パック自体の形状が粒形状蒸散剤の流
動性と相まって自由に変形するようにフレキシブルであ
ることを特徴とする衣類防虫用蒸散剤パック。 - 【請求項4】 気密性を有した外側包装袋の中に前記請
求項1乃至3のいずれか1項に記載の蒸散剤パックを複
数個収容してなることを特徴とする衣類防虫用蒸散材包
装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993044262U JP2597878Y2 (ja) | 1993-01-11 | 1993-08-12 | 蒸散剤パックおよび蒸散材包装体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-429 | 1993-01-11 | ||
JP42993 | 1993-01-11 | ||
JP1993044262U JP2597878Y2 (ja) | 1993-01-11 | 1993-08-12 | 蒸散剤パックおよび蒸散材包装体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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