JP2596045B2 - ジスアゾ顔料組成物 - Google Patents

ジスアゾ顔料組成物

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JP2596045B2
JP2596045B2 JP63047433A JP4743388A JP2596045B2 JP 2596045 B2 JP2596045 B2 JP 2596045B2 JP 63047433 A JP63047433 A JP 63047433A JP 4743388 A JP4743388 A JP 4743388A JP 2596045 B2 JP2596045 B2 JP 2596045B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は印刷インキ、塗料等に用いた場合、改良され
た流動性、透明性を有するジスアゾ顔料組成物に関す
る。
(従来の技術) 従来、ジスアゾ顔料を印刷インキ、塗料等に用いた場
合、当該製品の流動性、透明性を改良する方法として、
ジスアゾ顔料にそれらのスルホン酸塩を混合したり(特
公昭45-11026号公報)、カップリング成分としてカルボ
ン酸基及び/又はスルホン酸基を有する極性カップリン
グ成分と非極性カップリング成分との混合物を使用する
ジスアゾ顔料の合成法(特公昭55-49087号公報)が示さ
れている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これらの方法では、流動性、透明性の
改良効果が必ずしも十分ではなく、例えば、インキの初
期粘度を低下させることができても経時増粘を生じ実用
上問題となることがあるなど、必ずしも満足する結果を
得ることができなかった。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は鋭意研究の結果、特定の構造を有するジ
スアゾ化合物をジスアゾ顔料に混合することにより、こ
れらの適性を満足させうることを見いだし、本発明を完
成するに至った。
即ち、本発明は、ジスアゾ顔料と一般式(I)で示さ
れるジスアゾ化合物とからなるジスアゾ化合物とからな
るジスアゾ顔料組成物を提供するものである。
[式中、XおよびYは水素原子、ハロゲン原子、低級ア
ルキル基、低級アルコキシ基または低級アルコキシカル
ボニル基を表わすが、同時に水素原子をとらない。
A1は一般式(II) (式中、Zは(i)ナフチル基、または(ii)低級アル
キル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、カルボンア
ミド基、スルホンアミド基およびアセトアミノ基から成
る群から選ばれる同種でも異種でも良い1〜4個の置換
基を有するフェニル基を表わす。) で表わされる基 または一般式(III) (式中、Pは低級アルキル基を表わし、Jは(i)フェ
ニル基、または、(ii)ハロゲン原子、低級アルキル基
およびニトロ基から成る群から選ばれる同種でも異種で
も良い1〜4個の置換基を有するフェニル基を表わ
す。) で表わされる基を表わす。
A1が一般式(II)で表わされる基を表わす場合、A
2は、一般式(IV) (式中、Pは低級アルキル基を表わし、Uは(i)スル
ホン酸基および/またはカルボン酸基を1〜2個有する
フェニル基、(ii)スルホン酸基および/またはカルボ
ン酸基を1〜2個と、ハロゲン原子および低級アルキル
基から成る群から選ばれる置換基1〜2個とを含むフェ
ニル基または(iii)スルホン酸基を有するナフチル基
を表わす。但し、Zがメチル基、メトキシ基および塩素
原子から成る群から選ばれる置換基1〜3個のみを有す
るフェニル基であって、Uが(i)置換基としてスルホ
ン酸基を1個のみ有するフェニル基、または(ii)スル
ホン酸基1個と、塩素原子、メチル基およびメトキシ基
からなる群から選ばれる置換基1〜2個のみを有するフ
ェニル基である場合を除く。) で表わされる基 または一般式(V) (式中、Lは(i)フェニル基、または、(ii)ハロゲ
ン原子、低級アルキル基およびスルホン基酸基から成る
群から選ばれる同種でも異種でも良い1〜3個の置換基
を有するフェニル基を表わす。) を表わされる基を表わす。
A1が一般式(III)で表わされる基を表わす場合、A2
は、一般式(VI) (式中、Wは(i)1位にスルホン酸基を有するナフタ
レン−2−イル基、(ii)スルホン酸基および/または
カルボン酸基を2〜4個有するフェニル基、(iii)ス
ルホン酸基またはカルボン酸基を少なくとも1個と、ハ
ロゲン原子、水酸基およびアセチルアミノ基から成る群
から選ばれる同種でも異種でも良い1〜4個の置換基を
有するフェニル基を表わす。但し、Jが(i)無置換フ
ェニル基、または(ii)メチル基および塩素原子から成
る群から選ばれる置換基1〜2個のみを有するフェニル
基であって、Wが(i)置換基としてスルホン酸基また
はカルボン酸基を1個のみ有するフェニル基、または
(ii)スルホン酸基またはカルボン酸基1個と、塩素原
子、メチル基およびメトキシ基からなる群から選ばれる
置換基1〜2個のみを有するフェニル基である場合を除
く。) で表される基、 一般式(VII) (式中、Rは炭素原子が1〜4個の脂肪族鎖を表わし、
Vはスルホン酸基またはカルボン酸基を表わす。) で表わされる基を表わす。
また、スルホン酸基および/またはカルボン酸基はそ
れぞれの塩の形であってもよい。] 一般式(I)で示されるジスアゾ化合物(以下、本ジ
スアゾ化合物という)の製造法としては、いくつかの方
法が考えられるが、一般式 (式中、X及びYは水素原子、ハロゲン原子、低級アル
キル基、低級アルコキシ基又は低級アルコキシカルボニ
ル基を示すが、同時に水素原子をとらない。) で示されるジアミンをテトラゾ化した後、この中に、A2
で示す骨格構造を有する化合物(以下、極性カップリン
グ成分A2とする)を加えて反応させ、次に、この反応生
成物をA1で示す骨格構造を有する化合物(以下、非極性
カップリング成分A1とする)と反応させる方法が、実用
上、有利な手段である。
前記の方法により、本ジスアゾ化合物を製造する場
合、非極性カップリング成分A1と極性カップリング成分
A2との使用割合は、原則として1:1(モル比)とするの
が好ましいが、顔料組成物として利用した場合の利便性
を考慮して、あらかじめ、非極性カップリング成分A1
使用割合を多くしておくことはさしつかえない。この場
合は、顔料組成物を調製する際に、本ジスアゾ化合物の
含有量が、適性を改良するのに必要な量になるように混
合すればよい。
これに対して、極性カップリング成分A2の使用割合を
多くすると、両側に極性カップリング成分A2を持った、
一般式(IX)で示されるジスアゾ化合物が生成するが、
後述する比較例及び試験例で示すように、このものは顔
料組成物の適性をかえって悪くするので、極性カップリ
ング成分A2の使用割合を多くすることは避ける必要があ
る。
A2−N=N−B−N=N−A2 …(IX) (式中、B及びA2は、前記と同じ。) 本ジスアゾ化合物からなるジスアゾ顔料組成物が、従
来のジスアゾ顔料よりも優れた適性を発現する機構につ
いては未だ不明であるが、(IX)式で示すジスアゾ化合
物を使用しても適性改良の効果が認められないことから
考えて、単にスルホン酸基及び/又はカルボン酸基がジ
スアゾ化合物に含有されているだけでは本発明での優れ
た適性は発現し得ず、一般式(I)に示す、いわば非対
称型の構造をとることが優れた適性を発現するために必
要であると考える。
前述した従来公知の方法のうち、非極性カップリング
成分A1及び極性カップリング成分A2が同時に存在する合
成系では、極性カップリング成分A2に相当するスルホン
酸基及び/又はカルボン酸基を有するカップリング成分
が、反応系(水中)に溶解状態で存在するために、優先
的にテトラゾ成分と反応してしまい、一般式(IX)で示
されるタイプのジスアゾ化合物が生成するために、十分
な改良効果が得られないものと推定される。
前記一般式(X)で示されるジアミンとしては、例え
ば3,3′−ジクロロベンジジン、3,3′−ジブロモベンジ
ジン、2,2′−ジクロロベンジジン、3,3′−ジメトキシ
ベンジジン、3,3′−ジメチルベンジジン、3,3′,6,6′
−テトラクロロベンジジン、3,3′−ジメトキシカルボ
ニルベンジジン等があげられる。
極性カップリング成分A2としては、例えば2−アセト
アセチルアミノベンゼンスルホン酸、3−アセトアセチ
ルアミノベンゼンスルホン酸、4−アセトアセチルアミ
ノベンゼンスルホン酸、2−アセトアセチルアミノ−5
−メチルベンゼンスルホン酸、2−アセトアセチルアミ
ノ−4−クロロ−5−メチルベンゼンスルホン酸、2−
アセトアセチルアミノ−5−クロロ−4−メチルベンゼ
ンスルホン酸、2−アセトアセチルアミノ−5−アセチ
ルアミノベンゼンスルホン酸、4−アセトアセチルアミ
ノ−2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸、3−アセトア
セチルアミノ−4−カルボキシベンゼンスルホン酸、2
−アセトアセチルアミノナフタレンスルホン酸、アセト
アセチルアミノメタンスルホン酸、アセトアセチルアミ
ノエタンスルホン酸、2−アセトアセチルアミノ安息香
酸、3−アセトアセチルアミノ安息香酸、4−アセトア
セチルアミノ安息香酸、3−アセトアセチルアミノ−4
−クロロ安息香酸、3−アセトアセチルアミノ−4−ブ
ロモ安息香酸、3−アセトアセチルアミノ−4−メトキ
シ安息香酸、2−アセトアセチルアミノ−5−クロロ安
息香酸、2−アセトアセチルアミノ−5−アセチルアミ
ノ安息香酸、2−アセトアセチルアミノテレフタル酸、
3−アセトアセチルアミノイソフタル酸、4−アセトア
セチルアミノ−2−ヒドロキシ安息香酸、5−アセトア
セチルアミノ−2−ヒドロキシ安息香酸、N−アセトア
セチルグリシン、N−アセトアセチル−β−アラニン、
4−(3′−メチルピラゾリン−5′−オン−1′−イ
ル)ベンゼンスルホン酸、4−(3′−メチルピラゾリ
ン−5′−オン−1′−イル)−3−クロロベンゼンス
ルホン酸、4−(3′−メチルピラゾリン−5′−オン
−1′−イル)−2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸、
3−(3′−メチルピラゾリン−5′−オン−1′−イ
ル)−4−クロロベンゼンスルホン酸、3−(3′−メ
チルピラゾリン−5′−オン−1′−イル)−2,4,5−
トリクロロベンゼンスルホン酸、3−(3′−メチルピ
ラゾリン−5′−オン−1′−イル)安息香酸、3−
(3′−メチルピラゾリン−5′−オン−1′−イル)
−2−ヒドロキシ−5−スルホ安息香酸、6−(3′−
メチルピラゾリン−5′−オン−1′−イル)ナフタレ
ン−2−スルホン酸、4−(3′−エトキシカルボニル
−5′−オン−1′−イル)ベンゼンスルホン酸、4−
(3′−エトキシカルボニル−5′−オン−1′−イ
ル)−3−クロロ−5−メチルベンゼンスルホン酸、1
−フエニルピラゾリン−5−オン−3−カルボン酸、1
−(2′,5′−ジクロロフエニル)ピラゾリン−5−オ
ン−3−カルボン酸、1−(4′−スルホフエニル)ピ
ラゾリン−5−オン−3−カルボン酸、1−(2′−ス
ルホフエニル)ピラゾリン−5−オン−3−カルボン
酸、1−(2′−メチル−4′−スルホフエニル)ピラ
ゾリン−5−オン−3−カルボン酸、1−(2′,5′−
ジスルホフエエル)ピラゾリン−5−オン−3−カルボ
ン酸、1−(2′−クロロ−6′−メチル−4′−スル
ホフエニル)−5−オン−3−カルボン酸等及びこれら
のアルカリ金属塩があげられる。
非極性カップリング成分A1としては、例えばアセトア
セトアニリド、アセトアセト−o−トルイジド、アセト
アセト−p−トルイジド、アセトアセト−m−キシリジ
ド、アセトアセト−o−クロロアニリド、アセトアセト
−p−ブロモアニリド、アセトアセト−o−アニシジ
ド、アセトアセト−p−アニシジド、アセトアセト−4
−クロロ−2,5−ジメトキシアニリド、アセトアセト−
4−エチルアニリド、3−アセトアセチルアミノ−4−
クロロベンズアミド、4−アセトアセチルアミノベンゼ
ンスルホンアミド、4−アセトアセチルアミノアセトア
ニリド、1−アセトアセチルアミノナフタレン、1−フ
エニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(4′−メ
チルフエニル)−3−メチル−5−ピラゾロン、1−
(2′−ニトロフエニル)−3−メチル−5−ピラゾロ
ン、1−(3′−ニトロフエニル)−3−メチル−5−
ピラゾロン、1−(4′−ニトロフエニル)−3−メチ
ル−5−ピラゾロン、1−(2′−クロロフエニル)−
3−メチル−5−ピラゾロン、1−(3′−クロロフエ
ニル)−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(4′−ク
ロロフエニル)−3−メチル−5−ピラゾロン、1−フ
エニル−3−エトキシカルボニル−5−ピロゾロン等が
あげられる。
本ジスアゾ化合物中の水溶性基は酸基のままでも適性
改良効果は十分であるが、アルカリ土類金属塩、アルミ
ニウム塩等として使用することもできる。これらの塩と
した場合でも、適性改良効果にはほとんど影響がない。
本ジスアゾ化合物と混合して、顔料組成物として使用
できるジスアゾ顔料は、とくに限定されないが、一般式
(XI)で示されるジスアゾ顔料が好ましい。
[式中、X及びYは水素原子、ハロゲン原子、低級アル
キル基、低級アルコキシ基又は低級アルコキシカルボニ
ル基を示すが、同時に水素原子をとらない。A3及びA
4は、一般式 (式中、Qは置換又は無置換のフエニル基又はナフチル
基を示し、置換基は低級アルキル基、ハロゲン原子、低
級アルコキシ基又はアセトアミノ基のうち1〜4個で、
同種のものでも異種のものでもよい。) で示される基又は一般式 (式中、Pは低級アルキル基又は低級アルコキシカルボ
ニル基を表わし、Jは(i)フエニル基又は(ii)ハロ
ゲン原子、低級アルキル基及びニトロ基から成る群から
選ばれる同種でも異種でも良い1〜4個の置換基を有す
るフエニル基を表わす。)で表わされる基を表わし、両
者は互いに同種のものでも異種のものでもよい。] ジスアゾ顔料の具体例としては、C.I.ピグメントイエ
ロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイ
エロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメント
イエロー83、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメン
トオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ34等があげられ
る。
本ジスアゾ化合物とジスアゾ顔料との混合法として
は、(A)本ジスアゾ化合物とジスアゾ顔料とを単に乾
式で混合する方法、(B)本ジスアゾ化合物のスラリー
とジスアゾ顔料のスラリーとを、必要により加熱しなが
ら撹拌混合する方法、(C)本ジスアゾ化合物の存在
下、ジスアゾ顔料を合成する方法、(D)ジスアゾ顔料
の存在下、本ジスアゾ化合物を合成する方法等がある。
本ジスアゾ化合物とジスアゾ顔料との混合割合は、適
性を改良するのに必要な任意の割合とすることができる
が、通常、ジスアゾ顔料100重量部に対して本ジスアゾ
化合物0.5〜50重量部である。
(発明の効果) 本発明に係るジスアゾ化合物を混合してなるジスアゾ
顔料組成物は、印刷インキ、塗料等に用いた場合、改良
された流動性、透明性を有する。
(実施例) 以下、製造例、実施例、比較例及び試験例により本発
明を説明するが、それぞれの例中「部」とあるのは「重
量部」を示す。
製造例1[ジスアゾ化合物の合成] 3,3′ジクロロベンジジン38.2部と35%塩酸85部と水8
00部とを混合、撹拌した後、氷浴下、亜硝酸ナトリウム
21.9部からなる水溶液を加えて、3,3′−ジクロロベン
ジジンのテトラゾ溶液を得た。撹拌しながら、この中
に、アセトアセチルアミノメタンスルホン酸ナトリウム
塩32.8部を水250部に溶解した水溶液を2時間かけて滴
下した後、1時間撹拌して橙色スラリーを得た。
1−フェニル−3−エトキシカルボニル−5−ピラゾ
ロン35.1部を水酸化ナトリウム30.6部及び水600部から
なる水溶液に溶解した後、酢酸52.1部を水200部で希釈
したものを1時間かけて滴下し、結晶を析出させた。次
いでこれを25〜30℃に冷却し、撹拌しながら、上記の橙
色スラリーを2時間かけて滴下して、本発明に係るジス
アゾ化合物の橙黄色スラリーを得た。これをスラリー
(1)とする。
スラリー(1)の一部を、濾過、水洗、乾燥した。こ
のもののFABマススペクトルは、M/Z=702に分子イオン
に由来するピークを有しており、目的の下記構造式の化
合物が生成していることが確認された。
製造例2〜15[同上] それぞれ表−1に示す極性カップリング成分A2を、表
−1に示すジアミンのテトラゾ化溶液と反応させた後、
この反応液を非極性カップリング成分A1と反応させた以
外は製造例1と同様にして、ジスアゾ化合物のスラリー
を得た。これらを順にスラリー(2)〜(15)とする。
実施例1 従来公知の方法により合成したC.I.ピグメントオレン
ジ16の橙色スラリー(顔料固形分100部を含む)のpHを
8.5〜9.0に調整した後、撹拌しながら、この中に製造例
1で合成したスラリー(1)を固形分として3.5部だけ
加え、90℃で30分間加熱した。加熱後、硫酸アルミニウ
ム1.39部(Alとして0.13部)を加え、30分間撹拌後、濾
過、水洗した。90℃で乾燥し、C.I.ピグメントオレンジ
16を主成分とする本発明に係る顔料組成物を得た。
実施例2〜15 表−2に示す割合で、実施例1と同様にして、従来公
知の顔料スラリーと本発明によるジスアゾ化合物のスラ
リー(2)〜(15)とを混合して、本発明に係る顔料組
成物を得た。
比較例1(特公昭45-11026号公報実施例4に準ずる方
法) 〔ジスアゾ化合物の合成〕 3,3′−ジクロロベンジジン38.2部と35%塩酸91部お
よび水800部とを混合、撹拌した後、氷浴下、亜硝酸ナ
トリウム21.9部からなる水溶液を加えて、3,3′−ジク
ロロベンジジンのテトラゾ溶液を得た。
一方、4−アセトアセチルアミノベンゼンスルホン酸
カリウム塩89.2部を水酸化ナトリウム30.6部、酢酸52.1
部及び、水800部からなる水溶液に溶解した。次いでこ
れを5〜10℃に冷却した後、撹拌しながら、上記のテト
ラゾ溶液を2時間かけて滴下して加えて、カップリング
成分としてスルホン酸基を含むカップリング成分のみか
らなる、前記一般式(IX)に相当するジスアゾ化合物ス
ラリーを得た。これをスラリー(1′)とする。
〔ジスアゾ顔料組成物の調製〕
従来公知の方法で合成したC.I.ピグメントオレンジ13
の橙色スラリー(顔料固形分100部を含む)のpHを8.5〜
9.0に調整した後、この中に、撹拌しながら、スラリー
(1′)を固形分として1.8部加え、90℃で30分間加熱
した。
加熱後、硫酸アルミニウム1.4部(Alとして0.13部)
を加え、30分間撹拌後、過、水洗した。90℃で乾燥
し、C.I.ピグメントオレンジ13を主成分とする顔料組成
物を得た。
比較例2(特公昭55-49087号公報実施例21に準ずる方
法) 〔カップリング成分共沈法によるジスアゾ顔料組成物の
合成〕 3,3′−ジクロロベンジジン38.2部と35%塩酸91部及
び水800部とを混合、撹拌した後、氷浴下、亜硝酸ナト
リウム21.9部からなる水溶液を加えて、3.3′−ジクロ
ロベンジジンのテトラゾ溶液を得た。
一方、1−フエニル−3−メチル−5−ピラゾロン5
1.8部及び4−アセトアセチルアミノベンゼンスルホン
酸カリウム塩1.34部を水酸化ナトリウム30.6部及び水60
0部からなる水溶液に溶解した後、酢酸52.1部を水200部
で希釈したものを1時間かけて滴下し、結晶を析出させ
た。
次いでこれを25〜30℃に保ち、撹拌しながら、上記の
テトラゾ溶液を2時間かけて滴下して加えて、カップリ
ングさせた。カップリング終了後、pHを8.5〜9.0に調整
し、90℃で30分間加熱した。加熱後、硫酸アルミニウム
1.3部(Alとして0.12部)を加え、30分間撹拌後、
過、水洗した。90℃で乾燥し、C.I.ピグメントオレンジ
13を主成分とする顔料組成物を得た。
試験例1 実施例4、7、9、10、12、13及び比較例1〜2によ
り得たC.I.ピグメントオレンジ13を主成分とする顔料組
成物(いずれもスルホン酸基を含むカップリング成分が
全カップリング成分に対して1.5モル%含まれてい
る)、及びC.I.ピグメントオレンジ13について、ウレタ
ングラビアインキを作成し、流動性、透明性を調べた。
グラビインキは、顔料組成物15部、ウレタンニス135
部、3φスチールビーズ300部をポリエチレン製びんに
とり、ペイントコンディショナー(東洋精機製作所製)
で30分間分散することにより調製した。
インキの流動性は、インキ作成直後及び1週間後の粘
度(B型粘度計での60rpmにおける粘度)並びにチキソ
トロピィックインデックス(TI値:6rpmでの粘度/60rpm
での粘度)で評価した。透明性は0.15mmのバーコーター
でアセテートフィルム上に展色したものについて、C.I.
ピグメントオレンジ13を用いたインキの展色フィルムを
標準サンプルとして用い、目視によりこれより透明性が
著しく優れるものを◎、優れるものを○、同等のものを
△、劣るものを×として評価した。
結果は表−3に示したとおりであり、本発明による顔
料組成物は、流動性、インキ保存性、透明性に優れてい
た。特に注目すべきことは、一般式(IX)式に相当する
ジスアゾ化合物を混合した比較例1の顔料組成物は、従
来公知のC.I.ピグメントオレンジ13よりも流動性が劣っ
ていることであり、このことから、単にスルホン酸基及
び/又はカルボン酸基がジスアゾ化合物中に含有されて
いるだけでは本発明での優れた適性は発現し得ず、ジス
アゾ顔料に混合して用いる、水溶性基を含むジスアゾ化
合物の構造が、適性改良上、極めて重要なことがわか
る。
試験例2 実施例1、2、5、6、15で得たC.I.ピグメントオレ
ンジ16系顔料組成物;C.I.ピグメントオレンジ16;実施例
11で得たC.I.ピグメントオレンジ34系顔料組成物;C.I.
ピグメントオレンジ34;実施例8、14で得たC.I.ピグメ
ントイエロー83系顔料組成物;C.I.ピグメントイエロー8
3;実施例3で得たC.I.ピグメントイエロー17系顔料組成
物及びC.I.ピグメントイエロー17についても試験例1と
同様にウレタングラビアインキを作成し、流動性、透明
性を調べた。
結果は表−5に示したとおりであり、本発明に係る顔
料組成物は、流動性、経時安定性、透明性に優れてい
た。尚、透明性の評価は、C.I.ピグメントオレンジ16、
C.I.ピクメントオレンジ34、C.I.ピグメントイエロー83
及びC.I.ピグメントイエロー17を用いたインキの展色フ
ィルムを標準サンプルとして用いた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−60162(JP,A) 特開 昭57−126856(JP,A) 特開 昭55−89356(JP,A) 特開 昭48−101420(JP,A) 特開 昭63−72762(JP,A) 特開 昭58−40361(JP,A) 特公 昭45−11026(JP,B1) 特公 昭55−49087(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジスアゾ顔料と一般式(I)で表わされる
    ジスアゾ化合物とからなるジスアゾ顔料組成物。 [式中、XおよびYは水素原子、ハロゲン原子、低級ア
    ルキル基、低級アルコキシ基または低級アルコキシカル
    ボニル基を表わすが、同時に水素原子をとらない。 A1は、一般式(II) (式中、Zは(i)ナフチル基、または(ii)低級アル
    キル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、カルボンア
    ミド基、スルホンアミド基およびアセトアミノ基から成
    る群から選ばれる同種でも異種でも良い1〜4個の置換
    基を有するフェニル基を表わす。) で表わされる基 または一般式(III) (式中、Pは低級アルキル基を表わし、Jは(i)フェ
    ニル基、または、(ii)ハロゲン原子、低級アルキル基
    およびニトロ基から成る群から選ばれる同種でも異種で
    も良い1〜4個の置換基を有するフェニル基を表わ
    す。) で表わされる基を表わす。 A1が一般式(II)で表わされる基を表わす場合、A2は、
    一般式(IV) (式中、Pは低級アルキル基を表わし、Uは、(i)ス
    ルホン酸基および/またはカルボン酸基を1〜2個有す
    るフェニル基、(ii)スルホン酸基および/またはカル
    ボン酸基を1〜2個と、ハロゲン原子および低級アルキ
    ル基から成る群から選ばれる置換基1〜2個とを含むフ
    ェニル基または(iii)スルホン酸基を有するナフチル
    基を表わす。但し、Zがメチル基、メトキシ基および塩
    素原子から成る群から選ばれる置換基1〜3個のみを有
    するフェニル基であって、Uが(i)置換基としてスル
    ホン酸基を1個のみ有するフェニル基、または(ii)ス
    ルホン酸基1個と、塩素原子、メチル基およびメトキシ
    基からなる群から選ばれる置換基1〜2個のみを有する
    フェニル基である場合を除く。) で表わされる基 または一般式(V) (式中、Lは(i)フェニル基、または、(ii)ハロゲ
    ン原子、低級アルキル基およびスルホン基酸基から成る
    群から選ばれる同種でも異種でも良い1〜3個の置換基
    を有するフェニル基を表わす。) を表わされる基を表わす。 A1が一般式(III)で表わされる基を表わす場合、A
    2は、一般式(VI) (式中、Wは(i)1位にスルホン酸基を有するナフタ
    レン−2−イル基、(ii)スルホン酸基および/または
    カルボン酸基を2〜4個有するフェニル基、(iii)ス
    ルホン酸基またはカルボン酸基を少なくとも1個と、ハ
    ロゲン原子、水酸基およびアセチルアミノ基から成る群
    から選ばれる同種でも異種でも良い1〜4個の置換基を
    有するフェニル基を表わす。但し、Jが(i)無置換フ
    ェニル基、または(ii)メチル基および塩素原子から成
    る群から選ばれる置換基1〜2個のみを有するフェニル
    基であって、Wが(i)置換基としてスルホン酸基また
    はカルボン酸基を1個のみ有するフェニル基、または
    (ii)スルホン酸基またはカルボン酸基1個と、塩素原
    子、メチル基およびメトキシ基からなる群から選ばれる
    置換基1〜2個のみを有するフェニル基である場合を除
    く。) で表わされる基、 一般式(VII) (式中、Rは炭素原子が1〜4個の脂肪族鎖を表わし、
    Vはスルホン酸基またはカルボン酸基を表わす。) で表わされる基を表わす。 また、スルホン酸基および/またはカルボン酸基はそれ
    ぞれの塩の形であってもよい。]
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