JPH0673302A - 顔料分散剤 - Google Patents

顔料分散剤

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JPH0673302A
JPH0673302A JP4272254A JP27225492A JPH0673302A JP H0673302 A JPH0673302 A JP H0673302A JP 4272254 A JP4272254 A JP 4272254A JP 27225492 A JP27225492 A JP 27225492A JP H0673302 A JPH0673302 A JP H0673302A
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敏行 三木
Kunji Kitamura
勲次 北村
Mutsuhiko Saiki
睦彦 齋木
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式〔I〕(化1)で表わされる化合物又
はその金属塩又はそのアンモニウムもしくはアミン塩で
ある顔料分散剤。 【化1】 〔式中Kはアゾ系顔料用カップラー成分残基、Qは水
素、ハロゲン、低級アルキル基、低級アルコキシ基又は
水酸基、Wはベンゼン環同志の結合成分、A、Bは水酸
基、低級アルコキシ基又は−Y−(CH−N〔R
,R)を示し、mは0又は1、nは1〜6の整数を
示す。〕 【効果】 本発明の顔料分散剤は、塗料及びインキ等の
流動性を著しく改善するだけでなく、顔料の凝集による
色分れをなくし、鮮明で優れた光沢を有する被膜を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非凝集性に優れた顔料
分散体を提供する顔料分散剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に顔料は塗料又はインキのビヒクル
中で分散された際に生じる凝集によつて、流動性の悪
化、他の顔料との混合時の色分れ、或は塗面光沢の低下
など各種の好ましくない現象を生じることが多い。
【0003】この様な顔料の欠陥を改良する方法として
は、界面活性剤、金属石けん、各種樹脂などによる顔料
の表面処理方法とか、有機顔料の各種の誘導体の利用な
どが提案されている。
【0004】例えばUSP3,296,001にフタロ
シアニンブルーをロジンのカルシウム塩で処理する方
法、USP3,582,380ではリソールルビンをジ
アルキルスルホコハク酸の金属塩で処理する方法、US
P4,391,648ではフタロシアニングリーンを芳
香族ポリエステルで処理する方去、またUSP3,27
5,637ではキナクリドン顔料の誘導体、USP3,
532,520ではジスアゾエローの誘導体、公開特許
公報平3−9957号ではジアリーリド/ジスアゾピラ
ゾロン顔料の誘導体の利用が報告されている。
【0005】しかしながら不溶性アゾ系顔料及び溶性ア
ゾ系顔料に対しては、いまだにインキ及び塗料中で非凝
集性を与える効果において、充分に満足しうるものが得
られていないのが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は不溶性アゾ系
顔料、溶性アゾ系顔料の非水系ビヒクル中での凝集性に
対し、顕著な改善効果を与える顔料分散剤を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
を行なつた結果、上記問題点を解決する実用上極めて有
用な顔料分散剤の開発に成功したもので、本発明は下記
一般式〔I〕(化1)で表わされる化合物又はその金属
塩又はそのアンモニウムもしくはアミン塩である顔料分
散剤である。
【化1】〔式中Qは水素原子、ハロゲン原子、低級アル
キル基、低級アルコキシ基又は水酸基を示す。Wは(化
2)で示される基のいずれかを示し、mは0又は1の整
数を示す。
【化2】Kはアゾ系顔料用カップラー成分残基を示す。
A及びBは水酸基、低級アルコキシ基又は(化3)で示
される基を示し、YはNH又は酸素原子を示し、nは1
〜6の整数を示す。
【化3】R、Rは夫々独立に置換もしくは無置換の
アルキル基又はRとRによる複素環であつて、窒
素、酸素、又は硫黄を含み又置換基を含むものであつて
もよい。但し、A、Bは夫々独立であり、少なくとも一
方は(化4)で示される基である。
【化4】〕
【0008】Yが−NH−または−O−である場合の代
表的なアミン成分及びアルコール成分としては、例え
ば、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、ジ
メチルアミノプロピル、ジエチルアミノプロピル、ジブ
チルアミノプロピルのアミンまたはアルコールである。
【0009】あるいはN−アミノエチルピペリジン、N
−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモ
ルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノ
プロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−
ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、またはN
−ヒドロキシエチルピペリジン、N−ヒドロキシエチル
ピペコリン、N−ヒドロキシエチルモルホリン等であ
る。
【0010】一般式〔I〕で示される化合物の金属塩と
は、アゾ系顔料用カップラー成分Kが例えばβ−オキシ
ナフトエ酸系のものである場合に得られるもので、金属
としてはMn、Sr、Ba等があげられる。又アミン塩
としては例えばステアリルアミン塩等があげられる。
【0011】本発明の顔料分散剤を調製するには、下記
の1)、2)で示される2つの方法が代表的である。顔
料分散剤(a)(化6)を例として調製法の概略を示
す。
【化6】
【0012】1) まず3,3′−ジクロルベンジジン
の1個のアミノ基と塩化シアヌルを反応させると、(化
7)で示される化合物(III)が得られる。
【化7】
【0013】次に化合物(III)とN,N−ジメチル
アミノプロピルアミンを反応させると(化8)で示され
る化合物(IV) (ベース)が得られる。
【化8】
【0014】次に常法により化合物(IV) をジアゾ
化し、アセトアセト−2,5−ジメトオキシ−4−クロ
ロアニリドとカップリングさせると顔料分散剤(a)が
得られる。
【0015】2) まず塩化シアヌルとN,N−ジメチ
ルアミノプロピルアミンを反応させると(化9)で示さ
れる化合物(V)が得られる。
【化9】
【0016】化合物(V)と3,3′−ジクロルベンジ
ジンとを反応させると化合物(IV)が得られる。次に
常法により化合物(IV) をジアゾ化し、アセトアセ
ト−2,5−ジメトオキシ−4−クロロアニリドとカッ
プリングさせると顔料分散剤(a)が得られる。また
1)、2)で示した以外にもさまざまな調製法が可能で
ある。
【0017】
【作用】本発明の顔料分散剤は市販のアゾ系顔料全般に
優れた分散効果を発揮する。中でも最も効果を発揮する
のは、同一もしくは類似構造のカップリング成分を有す
るアゾ系顔料に使用した場合である。
【0018】本発明の顔料分散剤をアゾ系顔料100重
量部に対し0.5〜40重量部配合するのが好ましい。
0.5重量部より少ないと目的とする効果が得られず、
また40重量部より多く用いてもそれだけの効果が得ら
れない。
【0019】本発明の顔料分散剤の使用方法としては、
顔料分散剤と顔料とを粉体配合して用いるのが普通であ
るが、非水系ビヒクルへ顔料とともに加えても良い。又
予め顔料自体の調製時に配合して利用することもでき
る。
【0020】例えばベンジジン系ジスアゾYellow
顔料の合成時にベースの一部として化合物(IV)
(ベース)を併用し、テトラゾ化(併用ベースはジアゾ
化)後、カップリング反応を常法通り行ない、粉体配合
を行なわずに、合成系で直接配合することもできる。上
記いずれの方法によつても目的とする効果が得られる。
【0021】本発明の顔料分散剤は塗料、インキなどの
非水系ビヒクルだけに限定されず、プラスチックの着色
にも利用することができる。
【0022】以下に本発明の顔料分散剤の合成法の概略
を製造例として述べる。例中「部」とは重量部を示す。
【0023】製造例1 水100部に3,3′−ジクロルベンジジン10部を加
え、分散させ、1個のアミノ基と反応する量の塩化シア
ヌル7.3部を加えて20℃で1時間反応させる。次に
8.1部のN,N−ジメチルアミノプロピルアミンを加
え80℃で1時間反応させ、(化10)の構造を有する
アミン18.5部を得る。
【化10】
【0024】上記ベース17.6部を常法に従つてジア
ゾ化し、アセトアセト−2,5−ジメトオキシ−4−ク
ロロアニリド9.2部とカップリング反応させることに
よつて(化11)の構造を有する顔料分散剤(a)2
8.0部が得られた。
【化11】
【0025】製造例2 製造例1のアミンを使用し、ジアゾ化するまでは全く同
様とし、カップラーとしてアセトアセトアニリド、アセ
トアセト−o−トルイジド、アセトアセト−2,4−キ
シリド、アセトアセト−o−アニシジド、1−フェニル
−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(p−トリル)−
3−メチル−5−ピラゾロンをそれぞれ用いた以外は製
造例1の手順をくり返すことにより、(化12)〜(化
17)の構造を有する顔料分散剤(b)〜(g)を得
た。
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【0026】製造例3 水100部にo−ジアニシジン10部を加え分散させ、
1個のアミノ基と反応する量の塩化シアヌル7.6部を
加えて30℃で1時間反応させる。次に10.7部の
N,N−ジエチルアミノプロピルアミンを加え、80℃
で1時間反応させ、(化18)の構造を有するアミン2
1.8部を得る。
【化18】
【0027】上記ベース19.2部を常法に従つてジア
ゾ化し、アセトアセトアニリド5.9部とカップリング
反応させることによつて(化19)の構造を有する顔料
分散剤(h)24.7部が得られた。
【化19】
【0028】製造例4 製造例3のアミンを使用し、ジアゾ化するまでは全く同
様にして、カップラーとして1−(p−トリル)−3−
メチル−5−ピラゾロン、1−フェニル−3−カルボエ
トキシ−5−ピラゾロンを用い、同じ手順をくり返すこ
とにより、(化20)、(化21)の構造を有する顔料
分散剤(i)、(j)を得た。
【化20】
【化21】
【0029】製造例5 水100部に4,4′−メチレン−ビス−(2−クロロ
アニリン)10部を加え分散させ、1個のアミノ基と反
応する量の塩化シアヌル6.9部を加えて20℃で2時
間反応させる。次に8.2部のN,N−ジメチルアミノ
プロピルアミンを加え90℃で1時間反応させ、(化2
2)の構造を有するアミン20.4部を得る。
【化22】
【0030】上記ベース18.1部を常法に従つてジア
ゾ化し、ナフトールAS−ITR11.9gとカップリ
ング反応させることによつて(化23)の構造の顔料分
散剤(k)26.5部が得られた。
【化23】
【0031】製造例6 製造例5のアミンを使用し、ジアゾ化するまでは全く同
様とし、カップラーとしてナフトールAS−PH、β−
ナフトールを用い、同じ手順をくり返すことによつて
(化24)、(化25)の構造を有する顔料分散剤
(1)、(m)を得た。
【化24】
【化25】
【0032】製造例7 水100部に4,4′−ジアミノフェニルエーテル10
部を加え分散させ1個のアミノ基と反応する量の塩化シ
アヌル9.2部を加えて30℃で1時間反応させる。次
に15.9部のN,N−ジブチルアミノエチルアルコー
ルを加え90℃で2時間反応させ、(化26)の構造を
有するアミン29.0部を得る。
【化26】
【0033】上記ベース19.6部を常法に従つてジア
ゾ化し、ナフトールAS−ITR11.8部とカップリ
ング反応させることによつて、(化27)の構造の顔料
分散剤(n)31.1部が得られた。
【化27】
【0034】製造例8 製造例7で4,4′−ジアミノフェニルエーテルのかわ
りに4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、1,4−
Bis(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3′−
ジメチル−4,4′−ジアミノフェニルメタンを使用し
た以外は同じ手順をくり返して、(化28)、(化2
9)、(化30)の構造を有する顔料分散剤(o)、
(p)、(q)を得た。
【化28】
【化29】
【化30】
【0035】製造例9 製造例5のアミンを使用し、ジアゾ化するまでは全く同
様として、カップラーとしてβ−オキシナフトエ酸を使
用した。このカップリング反応物に45℃でMnSO
水溶液を加え、Mnでレーキ化して(化31)の構造を
有する顔料分散剤(r)を得た。
【化31】
【0036】製造例10 製浩例9でMnSOのかわりにSr(NO、B
aCl、ステアリルアミン酢酸塩の水溶液を使用した
以外は同じ手順をくり返し行ない、Sr、Baでレーキ
化及びステアリルアミン塩とした(化32)、(化3
3)、(化34)の構造を有する顔料分散剤(s)、
(t)、(u)を得た。また金属でレーキ化しない(化
35)の構造を有する顔料分散剤(v)も得た。
【化32】
【化33】
【化34】
【化35】
【0037】製造例中の顔料分散剤(a)〜(v)が目
的とする構造になつていることの確認は、元素分析法に
より行なつた。元素分析はC、H、N、Clについて行
ない、C、H、Nは自動分析法、Clはフラスコ燃焼法
のカラムクロマト法により行なつた。
【0038】次に顔料分散剤(a)、組成式(C37
46、N11、O、NCl)についての元素分析
結果を次に示す。 ※ Oについては理論値の値を記入した。
【0039】この分析結果からC、H、N、Clのいず
れについてもほぼ理論値に近い値が得られ、目的とする
構造の化合物が得られていることを確認した。また
(a)以外の顔料分散剤(b)〜(v)についても同様
にC、H、N、Clの元素分析を行ない、それぞれほぼ
目的とする構造の化合物が得られていることを確認し
た。
【0040】次に実施例、比較例をあげその効果を述べ
るが、例中の部および百分率は重量基準で示す。なおア
ルファベットで示す各顔料分散剤の化学構造は製造例に
表示したものと対応する。
【0041】また表中〔〕で示した顔料分散剤は使用し
た顔料と同一構造のカップラーで製造した顔料分散剤を
示す。
【0042】
【実施例、比較例】
実施例1 容量150mlのガラス容器に C.I.Pigment Yellow 83 9.5部 顔料分散剤(a) 0.5部 アルキド樹脂系ワニス(不揮発分60%) 26.4部 メラミン樹脂系ワニス(不揮発分50%) 13.6部 シンナー(キシレン/n−ブタノール=8/2) 20部 アルミナビーズ(直径3mm) 100部 を入れペイントコンディショナーにて60分間分散す
る。ついで アルキド樹脂系ワニス(不揮発分60%) 31.9部 メラミン樹脂系ワニス(不揮発分50%) 16.4部 〔アルキド樹脂/メラミン樹脂=7/3(固形分)〕 を加え10分間分散する。得られた塗料をアルミナビー
ズから分離し、粘度及び塗装後の光沢を測定した。その
結果は表1に示すようにすぐれた性質を示した。
【0043】比較例1 実施例1において顔料分散剤(a)の添加を行なわず、
Pigment Yellow 83を10部とした塗
料を作成した。その結果は表1に示すように実施例1よ
りも劣つた。
【0044】実施例2〜4 実施例1において顔料分散剤(a)のかわりに顔料分散
剤 (b)、(c)、(e)をそれぞれ0.5部用いる
こと以外は実施例1をそのまま行なつて、それぞれの塗
料を作成した。その結果を表1に示す。
【0045】比較例2〜20 比較例1でPigment Yellow 83のかわ
りにPigmentYellow 12、14、13、
17、Pigment Orange 13、34、P
igment Yellow 97、81、74、1、
Pigment Orange 16、Pigment
Red 37、38、5、170、3、48−4、4
8−3、48−1をそれぞれ10部とし、顔料分散剤を
添加しない塗料を作成した。その結果を表1に示す。
【0046】実施例5〜48 実施例1でPigment Yellow 83のかわ
りに比較例2〜20の顔料を使用し、顔料分散剤も製造
例中の(a)〜(v)まで種々組み合わせた塗料を作成
した。その結果を表1に示す。
【0047】表における粘度はブルックフィルド型粘度
計にて測定。光沢は光沢計にて60°/60°反射率を
測定。耐色分れ性についてはメラミンアルキドワニス
で、予め調製した酸化チタンのベース塗料で、顔料と酸
化チタンの比率が1/10になるようにカットし、淡色
塗料を作成し、試験管にとつて凝集状態を観察した。判
定は、次の◎、○、△、×で行なつた。 ◎:全く均一。 ○:僅かに白いスジが認められる。 △:白い縞模様状態。 ×:白が完全に分離。
【0048】表1に示したように、顔料分散剤を添加し
た全ての場合に効果が認められたが、中でもカップラー
の構造が同一の顔料に配合した場合に最も優れた効果が
認められた。またこれらの塗料は1週間放置後に同じ粘
度計で測定しても粘度の増加はほとんど認められなかつ
た。
【0049】実施例49 容量150mlのガラス容器に C.I.Pigment Yellow 83 9.5部 顔料分散剤(a) 0.5部 アクリル樹脂系ワニス(不揮発分60%) 26.4部 メラミン樹脂系ワニス(不揮発分50%) 13.6部 シンナー(キシレン/n−ブタノール=8/2) 20部 アルミナビ−ズ(直径3mm) 100部 を入れペイントコンディショナーにて60分間分散す
る。ついで アクリル樹脂系ワニス(不揮発分60%) 31.9部 メラミン樹脂系ワニス(不揮発分50%) 16.4部 〔アクリル樹脂/メラミン樹脂=7/3(固形分)〕 を加え10分間分散する。得られた塗料をアルミナビー
ズから分離し、粘度及び塗装後の光沢を測定した。その
結果を表2に示す。
【0050】比較例21 実施例49において顔料分散剤(a)の添加を行なわ
ず、Pigment Yellow83を10部とした
塗料を作成した。その結果を表2に示す。(なお評価は
メラミンアルキド樹脂塗料の場合と同様に行なつた。)
【0051】表2に示したように、アクリルメラミン樹
脂塗料においても本発明による顔料分散剤を配合したも
のが、流動性、光沢、耐色分れ性において優れた結果を
示した。またこれらの塗料を1週間放置後に同じ粘度計
で測定しても粘度の増加はほとんど認められなかつた。
なおPigment Yellow 83以外の顔料に
おいても、本発明による顔料分散剤は同様の効果を示し
た。
【0052】実施例50 n−ブチルメタクリレート50重量%、ブチルメタクリ
レート30重量%、メタクリレート20重量%からなる
アクリル共重合体10部、シクロヘキサノン74.9部
に対し、Pigment Yellow 83 14.
3部、顔料分散剤(a)0.8部を容器に入れ、ボール
ミルで十分に分散させ、カラーフィルター用黄色組成物
を作成した。この組成物の流動性及び展色物の光沢を測
定した結果を表3に示す。
【0053】比較例22 実施例50において顔料分散剤(a)の添加を行なわ
ず、Pigment Yellow83を15.1部と
した黄色組成物を作成した。この組成物の流動性および
展色物の光沢を測定した結果を表3に示す。(粘度、光
沢の測定方法はメラミンアルキド樹脂塗料と同様に行な
つた。)
【0054】表3に示したように、カラーフィルター用
樹脂ワニスにおいても本発明による顔料分散剤を配合し
たものが、流動性、光沢において優れた結果を示した。
【0055】さらに本発明にかかわる顔料分散剤を添加
した顔料は、ニトロセルロースラッカー、常乾アルキド
塗料、およびグラビアインキ、オフセットインキ等でも
凝集を起こさず、良好な分散性を示した。
【0056】
【発明の効果】本発明の顔料分散剤は、塗料、インキな
どの非水系ビヒクルに対し、ほぼ全てのアゾ系顔料にお
いて、顕著な改善効果を発揮し、塗料及びインキなどの
流動性を著しく改善するだけでなく、顔料の凝集による
色分れをなくし、鮮明で優れた光沢を有する被膜を得る
ことができる。
【0057】さらに本発明の顔料分散剤は、その調製の
容易さから、実用的にも極めて有用である。
【0058】
【表1】
【0059】
【0060】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕(化1)で表わされる
    化合物又はその金属塩又はそのアンモニウムもしくはア
    ミン塩である顔料分散剤。 【化1】 〔式中Qは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、
    低級アルコキシ基又は水酸基を示す。Wは(化2)で示
    される基のいずれかを示し、mは0又は1の整数を示
    す。 【化2】 Kはアゾ系顔料用カップラー成分残基を示す。A及びB
    は水酸基、低級アルコキシ基又は(化3)で示される基
    を示し、YはNH又は酸素原子を示し、nは1〜6の整
    数を示す。 【化3】 、Rは夫々独立に置換もしくは無置換のアルキル
    基又はRとRによる複素環であつて、窒素、酸素、
    又は硫黄を含み又置換基を含むものであつてもよい。但
    し、A、Bは夫々独立であり、少なくとも一方は(化
    4)で示される基である。 【化4】 〕
  2. 【請求項2】 アゾ系顔料用カップラー成分残基である
    Kがアセトアセトアニリド系、ピラゾロン系、ナフトー
    ルAS系、β−ナフトール系又は式〔II〕(化5)で
    表わされるβ−オキシナフトエ酸系のカップラー成分残
    基である請求項1記載の顔料分散剤。 【化5】
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