JP2594451Y2 - 新規な表面散乱光沢を有する軽量織物 - Google Patents

新規な表面散乱光沢を有する軽量織物

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JP2594451Y2
JP2594451Y2 JP1993058224U JP5822493U JP2594451Y2 JP 2594451 Y2 JP2594451 Y2 JP 2594451Y2 JP 1993058224 U JP1993058224 U JP 1993058224U JP 5822493 U JP5822493 U JP 5822493U JP 2594451 Y2 JP2594451 Y2 JP 2594451Y2
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denier
surface scattering
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woven fabric
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常勝 古田
妻木 高橋
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Unitika Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、軽量でしかも見る方向
により、さまざまな光沢感が表現できる新規な表面散乱
光沢を有する軽量織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、見る方向により、さまざまな
光沢感が表現できる玉虫調の織物は数多く提案されてい
る。特に近年は経糸にモノフィラメント糸を緯糸にマル
チフィラメント糸を用いた玉虫調織物が外観光沢の面白
さでスポーツ衣料などに使用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
玉虫調織物は外観光沢の面白さは得られても、スポーツ
用途等に要求される軽量素材という機能性は無く、ただ
単に外観だけのもので、必ずしも満足のできるものでは
なかった。本考案は、上記の問題を解決するもので、軽
量でしかも従来の玉虫調織物には無い表面散乱光沢が表
現出来る、新規な表面散乱光沢を有する軽量織物を提供
することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は,上記の目的を
達成するもので、中空率が10%以上、繊度が70デニ
ール以下の中空モノフィラメント糸条Aと単フィラメン
トの繊度が3デニール以下のマルチフィラメント糸条B
とからなることを特徴とする新規な表面散乱光沢を有す
る軽量織物を要旨とするものである。
【0005】本考案の織物は、上記のように中空率が1
0%以上、繊度が70デニール以下の中空モノフィラメ
ント糸条Aを経糸または緯糸のいずれか一方に用い、他
方の経糸または緯糸に単フィラメントの繊度が3デニー
ル以下のマルチフィラメント糸条Bを用いた交織織物で
あるが、糸条Aは例えばポリエチレンテレフタレート等
のポリエステルや、ナイロン6、ナイロン66等のポリ
アミド等からなり、中空率が10%以上で、繊度が70
デニール以下の中空モノフィラメントであることが必要
である。なお、本考案に係る中空モノフィラメント糸条
Aの全体の断面および中空部の断面は、図1に例示する
ごとく、円形でも円形以外の異型断面でもいずれでもよ
く、断面中における中空部の数も1つに限らず複数でも
よい。
【0006】また、軽量化と従来に無い新規な表面散乱
光沢を表現させるために、糸条Aの中空率が10%以上
のモノフィラメント糸とする。中空率が10%未満であ
ると軽量感が悪くなると同時に、中空にしたモノフィラ
メント特有の断面内での光散乱の効果が低下して目的と
する新規な表面散乱光沢が表現出来なくなる。また糸条
Aの繊度が70デニールを超えると織物の風合いが硬く
なって衣料用としては好ましくない。
【0007】なお、本考案における中空率は、次式によ
り算出したものである。 中空率(%)=A×100/(A+B) ここで、A:中空部の面積、B:非中空部の面積であ
る。
【0008】本考案に用いるマルチフィラメント糸条B
は、例えばポリエチレンテレフタレート、スルホイソフ
タル酸共重合ポリエチレンテレフタレート等のポリエス
テルやナイロン6、ナイロン66等のポリアミド等で、
単フィラメントの繊度が2デニール以下のマルチフィラ
メント糸条であることが必要である。
【0009】さらに糸条Bは、さまざまな表面散乱光沢
と風合いを得るために、単フィラメントの繊度が3デニ
ール以下のマルチフィラメント糸を、織物経糸か緯糸の
少なくともいずれか一方に使用することが必要であり、
単フィラメントの繊度が3デニール以上のマルチフィラ
メント糸は、風合いが硬くなって満足なものが得られな
い。
【0010】
【作用】本考案のごとく、中空率が10%以上で、繊度
が70デニール以下の中空モノフィラメント糸条を用い
ることによって、軽量感と同時に中空にしたモノフィラ
メント特有の断面内での光散乱により独特な表面散乱光
沢が得られ、単フィラメントの繊度が3デニール以下の
マルチフィラメント糸Bと組み合わせることによって、
従来に無い表面散乱光沢と軽量でソフトな風合が任意に
得られるようになる。
【0011】
【実施例】以下、本考案を実施例により具体的に説明す
る。実施例における織物の表面散乱光沢、軽量感、風合
いについての評価は、官能検査により、◎:非常に良
好、○:良好、×:不良の3段階で行った。
【0012】実施例1〜2及び比較例1 極限粘度0.69のポリエチレンテレフタレートを溶融
紡糸延伸して図1(イ)に示す断面形状で、外径が同一
で中空率の異なる表1に示す3種の中空モノフィラメン
ト糸条を得て経糸に用い、緯糸にはスルホイソフタル酸
を共重合したポリエステルマルチフィラメント糸150
デニール72フィラメント(単フィラメント2.1デニ
ール)を用いて、経糸密度260本/吋、緯糸密度95
本/吋の5枚朱子織物を織成し、下記の染色条件1で染
色加工仕上げを行い、本考案織物(実施例1及び2)と
比較例に係る織物(比較例1)を得た。得られた織物の
官能検査結果を併せて表1に示す。
【0013】〔染色条件1〕 分散染料(サンド株式会社製) Foron Yellow SE-CTL 0.91%owf Foron Yellow Brown SE-CTL 0.108%owf Foron Blue SE-CTL 1.155%owf カチオン染料(保土谷化学株式会社製) Aizen Cachilon Brill Pink CD-BH 0.8%owf 沈澱防止剤(明成化学株式会社製) ユニソルトFM 0.5g/l 分散剤(日華化学株式会社製) ニツカサンソルトSN−130 酢酸 0.2cc/l 染色温度 130℃×30分 浴比 1:40
【0014】
【表1】
【0015】表1より明らかなごとく、本考案織物であ
る実施例1〜2は、玉虫調の色調を示すと共に独特の表
面散乱光沢感のある軽量でソフトな風合いを有する織物
であり,これに対して経糸の中空率の小さい比較例1の
織物は、表面散乱光沢感と軽量感において劣るものであ
った。
【0016】比較例2 実施例1において緯糸に150デニール72フィラメン
トに替えて,150デニール36フィラメント(単フィ
ラメント4.2デニール)を用いること以外は、実施例
1と同様にして比較例の織物を得た。この織物の官能検
査結果は、表面散乱光沢感◎、軽量感◎、ソフト感×で
衣料用に適した風合いを有するものではなかった。
【0017】実施例3及び比較例3 極限粘度0.69のポリエチレンテレフタレートを溶融
紡糸延伸して図1(イ)に示す断面形状で、繊度が70
デニールで中空率が10%の中空モノフィラメント(実
施例3)と繊度が80デニールで中空率が10%の中空
モノフィラメント(比較例3)を得て経糸に用い、緯糸
にはスルホイソフタル酸を共重合したポリエステルマル
チフィラメント糸150デニール72フィラメント(単
フィラメント2.1デニール)を用いて、経糸密度13
4本/吋、緯糸密度95本/吋の5枚朱子織物を織成
し、実施例1と同様の染色条件1で染色加工仕上げを行
い、本考案織物(実施例3と比較例に係る織物(比較例
3)を得た。得られた織物の官能検査結果を併せて表2
に示す。
【0018】
【表2】
【0019】表2より明らかな如く、本考案による実施
例3は玉虫調の色調を示すと共に独特の表面散乱光沢感
のある軽量でソフトな風合いを有する織物であり,これ
に対して中空モノフィラメントの繊度が大きい比較例3
の織物は、衣料用に適した風合いを有するものではなか
った。
【0020】実施例4及び比較例4 相対粘度(試料1g/100ml,98%H2SO4,25℃で
測定)2.60のナイロン6チップを溶融紡糸延伸して
図1(イ)の断面形状で、繊度が30デニールで中空率
が25%の中空モノフィラメント(実施例4)と繊度が
38デニールで中空率が5%の中空モノフィラメント
(比較例4)を得て経糸に用い、緯糸にはスルホイソフ
タル酸を共重合したポリエステルマルチフィラメント糸
150デニール72フィラメント(単フィラメント2.
1デニール)を用いて、経糸密度260本/吋、緯糸密
度95本/吋の5枚朱子織物を織成し、下記の染色条件
2で染色加工仕上げを行い、本考案織物(実施例4)と
比較例に係る織物(比較例4)を得た。得られた織物の
官能検査結果を併せて表3に示す。
【0021】〔染色条件2〕 酸性染料(日華化学株式会社製) Kayanol Mill Green GW 1.0%owf カチオン染料(保土谷化学株式会社製) Aizen Cachilon Brill Pink CD-BH 0.8%owf 沈澱防止剤(一方社株式会社製)ダイスパーCD
1g/l助剤(日華化学株式会社製)キャリ
ヤーLCN−278 2%owfPH調整剤(明成化
学株式会社製)メイサンPC 1g/
l染色温度 110℃×30分浴比 1:40
【0022】
【表3】
【0023】表2より明らかな如く、本考案による実施
例4は玉虫調の色調を示すと共に独特の表面散乱光沢感
のある軽量でソフトな風合いを有する織物であり,これ
に対して中空モノフィラメントの中空率の小さい比較例
4の織物は、表面散乱光沢感と軽量感において劣るもの
であった。
【0024】
【考案の効果】本考案によると従来から合成繊維を使用
して織成した織物では具備し得なかっ新規な表面散乱光
沢と軽量でソフトな風合いを備えた商品価値の優れた織
物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(イ、ロ、ハ)は 本考案において用いる
ことができる中空モノフィラメントの断面の具体例を模
式的に示したものである。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空率が10%以上、繊度が70デニー
    ル以下の中空モノフィラメント糸条Aと単フィラメント
    の繊度が3デニール以下のマルチフィラメント糸条Bと
    からなることを特徴とする新規な表面散乱光沢を有する
    軽量織物。
JP1993058224U 1993-09-30 1993-09-30 新規な表面散乱光沢を有する軽量織物 Expired - Lifetime JP2594451Y2 (ja)

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